JP2006152117A - 大型車両用ラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】長時間の加硫によっても高弾性を維持し、かつ耐亀裂性が向上するとともに、耐発熱性及び耐久性が確保された大型車両用ラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】大型車両用ラジアルタイヤのベルト層に用いられるコーティングゴムには、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固して得られるゴムマスターバッチを用い、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなるゴム成分(A)と、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)とを含有し、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量は、ゴム成分100重量部あたり10重量部以下であり、トランスポリブタジエンの配合量は、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%であるゴム組成物が用いられる。
【選択図】なし
【解決手段】大型車両用ラジアルタイヤのベルト層に用いられるコーティングゴムには、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固して得られるゴムマスターバッチを用い、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなるゴム成分(A)と、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)とを含有し、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量は、ゴム成分100重量部あたり10重量部以下であり、トランスポリブタジエンの配合量は、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%であるゴム組成物が用いられる。
【選択図】なし
Description
本発明は、大型車両用ラジアルタイヤ及びゴム組成物に関するものであり、特に耐久性を向上させた大型車両用ラジアルタイヤ、及びタイヤのベルト層等に好適に使用でき、長時間の加硫によっても高弾性を維持するゴム組成物に関する。
従来、トランスポリブタジエンと耐熱性架橋材であるN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとを併用し、かつ耐熱性架橋材をある特定の比率でゴム組成物を用いることが知られている(例えば、特許文献1)。
また、加工性に優れたゴムの製造方法としてマスターバッチを用いることが知られている。これは、カーボンブラック、シリカ等の充填材と水とをあらかじめ一定の割合で混合し機械的な力で充填材を水中に微分散させたスラリーと、ゴムラテックスを混合し、その後、酸、無機塩、アミン等の凝固剤を加えて凝固させたものを、回収、乾燥して得られるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−63205号公報
特開2004−99625号公報
ところで、近年、車両(特に、大型車両(トラック・バス、建設車輌等))の大型化に伴い、それに用いるタイヤも更なる大型化が求められている。
トランスポリブタジエンとN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとを併用するゴム組成物は、長時間の加硫が行われた場合であっても高弾性を維持するという観点で優れているが、当該高弾性をさらに向上させる技術が求められていた。
一方、マスターバッチは、カーボンの分散を大幅に改良し、耐発熱性という観点で優れている。しかしながら、タイヤの大型化に伴い、タイヤ製造工程における加硫時間が長時間行われることによって、弾性率が低下してしまうことがあり、耐久性の確保など、市場が要求する性能を満足する配合を作ることが困難であった。
そこで、本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、長時間の加硫によっても高弾性を維持し、かつ耐亀裂性が向上するとともに、耐発熱性及び耐久性が確保された大型車両用ラジアルタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、大型車両用ラジアルタイヤに用いられるゴム組成物中に、ゴムマスターバッチを用い、トランスポリブタジエンと、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとを併用し、かつこれらを特定の比率で用いることにより、上記目的を達成することが可能であるとの知見を得、本発明を完成するに至った。
本発明の特徴は、スチールコードと該スチールコードのコーティングゴムとからなるベルト層を有する大型車両用ラジアルタイヤであって、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固して得られるゴムマスターバッチを用い、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなるゴム成分(A)と、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)とを含有し、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量が、ゴム成分100重量部あたり10重量部以下であり、トランスポリブタジエンの配合量が、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%であるゴム組成物をコーティングゴムに用いる大型車両用ラジアルタイヤであることを要旨とする。
本発明の特徴に係る大型車両用ラジアルタイヤによると、長時間の加硫によっても高弾性を維持し、かつ耐亀裂性が向上するとともに、耐発熱性及び耐久性を確保することができる。
なお、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量がゴム成分100重量部あたり10重量部を超えると、耐亀裂性が低下する傾向があり、加硫後のゴム組成物中にN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドが未反応のまま残存する傾向が生じ、その結果、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドの特徴である安定な架橋構造を生成して、耐熱老化性を高める効果が損なわれることがある。
また、トランスポリブタジエンの配合量がN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%から外れると、ゴムのtanδが大きくなりヒステリシスロスが大となるため、100%伸長時の引張応力が高いわりには耐亀裂性の向上などが十分に見られない。
また、本発明の特徴に係るゴム組成物は、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合する工程において、(i)水分散スラリー溶液中の充填材の粒度分布は、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で、90体積%粒径(D90)が30μm以下であり、かつ(ii)水分散スラリー溶液から乾燥回収した充填材の24M4DBP吸油量が、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持していることが好ましい。なお、粒度が大きすぎると、ゴム中の充填材分散が悪化し、発熱性、耐亀裂性が悪化することがある。また、24M4DBP吸油量が93%未満では、充填材のストラクチャーが破壊され、補強性の低下を引き起こすことがある。
また、本発明の特徴に係るゴム組成物は、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの配合量の総重量がゴム成分100重量部あたり5重量部以下であることがより好ましい。
また、本発明の特徴に係るゴム組成物は、トランスポリブタジエンが、そのトランス結合含有量が82〜98モル%であり、かつ重量平均分子量が3×104〜20×104であることが好ましい。
なお、トランス結合含有量が高いほど、ゴムの伸張結晶性の促進効果を高くする傾向があり、トランス結合含有量が低すぎると、ゴムの伸張結晶性の阻害する傾向がある。この含有量が98モル%を越えるものは合成上、困難であるので範囲外としているが、将来的に98モル%を越えるものが合成可能であれば、その範囲も本発明に含まれる。
一方、重量平均分子量が3×104〜20×104範囲にあると、コーティングゴム用ゴム組成物の未加硫時の加工性と加硫時の物性バランスがよい。また、重量平均分子量が低くなると、弾性率が低下する傾向があり、重量平均分子量が高すぎると、耐熱性が低下する傾向あり、ゴムとの相溶性が十分得られず、耐亀裂性が悪化する場合がある。
また、本発明の特徴に係るゴム組成物において、ゴムマスターバッチは、天然ゴムマスターバッチであることが好ましい。天然ゴムは、機械的特性、低発熱性、耐摩耗性に優れたゴムであり、環境に優しい素材としても注目されている。
本発明によれば、長時間の加硫によっても高弾性を維持し、かつ耐亀裂性が向上するとともに、耐発熱性及び耐久性が確保された大型車両用ラジアルタイヤを提供することができる。
次に、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられるコーティングゴムには、ゴム成分とN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとを含有するゴム組成物が用いられる。
(ゴム組成物)
本発明のゴム組成物は、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固して得られるゴムマスターバッチを用い、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなるゴム成分(A)と、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)とを含有し、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量がゴム成分100重量部あたり10重量部以下であり、かつ、トランスポリブタジエンの配合量がN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%である。
本発明のゴム組成物は、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固して得られるゴムマスターバッチを用い、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなるゴム成分(A)と、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)とを含有し、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量がゴム成分100重量部あたり10重量部以下であり、かつ、トランスポリブタジエンの配合量がN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドとトランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%である。
(ゴム成分)
まず、ゴム成分(A)について説明する。ゴム成分(A)は、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなる。イソプレンゴムは、一般に入手できるすべての天然ゴム及び合成イソプレンを用いることができるが、天然ゴムを用いることがさらに好ましい。イソプレンゴムは、ゴム成分100重量部中、90〜99重量部、好ましくは95〜99重量部であるのがよい。
まず、ゴム成分(A)について説明する。ゴム成分(A)は、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなる。イソプレンゴムは、一般に入手できるすべての天然ゴム及び合成イソプレンを用いることができるが、天然ゴムを用いることがさらに好ましい。イソプレンゴムは、ゴム成分100重量部中、90〜99重量部、好ましくは95〜99重量部であるのがよい。
また、ゴム成分(A)として用いる天然ゴムや合成ゴムは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ゴム成分(A)のマスターバッチの製造方法については、後に詳述する。
次に、本発明に用いられるトランスポリブタジエンは、そのトランス結合含有量が82〜98モル%であり、好ましくは86〜98%であるのがよい。このトランス結合含量が高いほど、ゴムの伸張結晶性の促進効果を高くする傾向が生じる。一方、この含量が低すぎると、ゴムの伸張結晶性を阻害する傾向が生じ、好ましくない。なお、この含量が98モル%を越えるものは合成上、困難であるので範囲外としているが、将来的に98モル%を越えるものが合成可能であれば、その範囲も本発明に含まれる。
また、このトランスポリブタジエンの重量平均分子量は3×104〜20×104であり、好ましくは5×104〜15×104であるのがよい。分子量がこの範囲にあると、コーティングゴム用ゴム組成物の未加硫時の加工性と加硫時の物性バランスがよい。一方、分子量が低くなると弾性率が低下する傾向があり、分子量が高くなると耐熱性が低下する傾向あり、ゴムとの相溶性が十分得られず、耐亀裂性が悪化する場合があるとともに、作業性が低下する傾向がある。
さらに、トランスポリブタジエンの配合量は、ゴム成分100重量部中、0.3〜7.5重量部、好ましくは0.5〜4重量部である。配合量が0.3重量部未満では、長時間加硫による耐熱性の改良効果が十分でないことがあり、ゴム組成物の未加硫時の加工性が悪化する傾向がある。一方、配合量が7.5重量部を超えると、耐発熱性が低下する傾向があり、ゴムとの相溶性が十分に得られず、耐亀裂性が悪化することがある。
本発明で用いられるトランスポリブタジエンは、市販品を用いても、合成により得られたものを用いてもよい。その製造方法を例示すれば、溶媒中でブタジエンモノマーを、ニッケルボロアシレート、トリブチルアルミニウム、トリフェニルホスファイト、トリフルオロ酢酸の4元系触媒に接触させて重合する方法を挙げることができる。
(N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド)
次に、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)について説明する。
次に、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)について説明する。
本発明に用いるゴム組成物は、以下の式で表されるN,N’-ジフェニルメタンビスマレイミド(以下、BMIと称する)を含有する。なお、BMIは、硫黄架橋と比較して、熱的に安定な架橋構造を与えるため、耐熱架橋剤として知られている。
BMIとトランスポリブタジエンとの総重量は、ゴム成分100重量部に対して10重量部以下であり、好ましくは5重量部以下である。BMIの量がトランスポリブタジエンとの総重量部数が10重量部を超えると、耐亀裂性が低下する傾向があり、加硫後のゴム組成物中にBMIが未反応のまま残存する傾向が生じ、その結果、BMIの特徴である安定な架橋形態を生成して、耐熱老化性を高める効果が損なわれることがある。
また、BMIの量は、ゴム成分100重量部に対して、0.3〜7.5重量部、好ましくは0.5〜4重量部であるのがよい。BMIの量が7.5重量部を超えると、耐亀裂性が低下する傾向があり、加硫後のゴム組成物中にBMIが未反応のまま残存する傾向が生じ、その結果、BMIの特徴である安定な架橋形態を生成して、耐熱老化性を高める効果が損なわれることがある。また、BMIの量が0.3重量部よりも少ないと、長時間の加硫による耐熱性の低下の抑制効果が十分でないことがある。
さらに、本発明のゴム組成物にあっては、トランスポリブタジエンの配合量がBMIとトランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%の範囲である。配合量率のバランスが範囲内から外れると、ゴムのtanδが大きくなりヒステリシスロスが大となるため、100%伸長時の引張応力が高いわりには耐亀裂性の向上などが十分に見られない。
(その他の成分)
本発明に用いられるゴム組成物は、ゴム成分及びBMIの他に、ゴム工業で通常使用されている種々の成分を含むことができる。例えば、種々の成分として、充填材(例えば、カーボンブラック等の補強性充填材;並びに炭酸カルシウム及び炭酸カルシウムなどの無機充填材);加硫促進剤;老化防止剤;酸化亜鉛;ステアリン酸;軟化剤;及びオゾン劣化防止剤等の添加剤を挙げることができる。なお、加硫促進剤として、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)及びCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系加硫促進剤;TT(テトラメチルチウラムスルフィド)等のチウラム系加硫促進剤;並びにDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができる。
本発明に用いられるゴム組成物は、ゴム成分及びBMIの他に、ゴム工業で通常使用されている種々の成分を含むことができる。例えば、種々の成分として、充填材(例えば、カーボンブラック等の補強性充填材;並びに炭酸カルシウム及び炭酸カルシウムなどの無機充填材);加硫促進剤;老化防止剤;酸化亜鉛;ステアリン酸;軟化剤;及びオゾン劣化防止剤等の添加剤を挙げることができる。なお、加硫促進剤として、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)及びCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系加硫促進剤;TT(テトラメチルチウラムスルフィド)等のチウラム系加硫促進剤;並びにDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができる。
(特性)
本発明に係るゴム組成物は、次のような特性を有するのがよい。即ち、加硫後、100%伸長時の引張応力が3.5MPa(メガパスカル)以上、好ましくは3.5〜4.0MPaであるのがよい。なお、引張応力の測定は、JIS K6301−1995に準拠して測定した。引張応力が小さすぎると、ベルト層の歪み等を増大させて、耐亀裂性の低下を招く傾向が生じる。
本発明に係るゴム組成物は、次のような特性を有するのがよい。即ち、加硫後、100%伸長時の引張応力が3.5MPa(メガパスカル)以上、好ましくは3.5〜4.0MPaであるのがよい。なお、引張応力の測定は、JIS K6301−1995に準拠して測定した。引張応力が小さすぎると、ベルト層の歪み等を増大させて、耐亀裂性の低下を招く傾向が生じる。
また、本発明に係るゴム組成物は、温度25℃で歪み2%の条件下で測定したときのtanδが0.200以下であるのがよい。なお、tanδは、ヒステリシスロスの指標であり、tanδが大きいほど、高ヒステリシスロスであり、発熱量が多くなる。即ち、tanδが大きくなると、ゴム組成物の耐発熱性が低下する傾向にある。なお、tanδの測定は、例えば粘弾性測定装置(東洋精機社製スペクトロメーター)を用いて、周波数:52Hzという条件で行うことができる。
(マスターバッチの製造方法)
本発明のゴム組成物のゴム成分は、ゴムマスターバッチからなる。以下において、天然ゴムラテックスを用いる天然ゴムマスターバッチの製造方法について説明するが、本発明は、天然ゴムマスターバッチに限らず、ジエン系合成ゴムなど合成ゴムを用いるマスターバッチにも適用可能である。
本発明のゴム組成物のゴム成分は、ゴムマスターバッチからなる。以下において、天然ゴムラテックスを用いる天然ゴムマスターバッチの製造方法について説明するが、本発明は、天然ゴムマスターバッチに限らず、ジエン系合成ゴムなど合成ゴムを用いるマスターバッチにも適用可能である。
本発明における天然ゴムマスターバッチの製造方法では、充填材のスラリー溶液の製造に際しては、水分散スラリー溶液中の充填材の粒度分布と、充填材の24M4DBP吸油量とが特定範囲のものに限定される。すなわち、本発明における天然ゴムマスターバッチの製造方法は、天然ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合する工程において、(i)水分散スラリー溶液中の充填材の粒度分布は、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で、90体積%粒径(D90)が30μm以下であり、かつ(ii)水分散スラリー溶液から乾燥回収した充填材の24M4DBP吸油量が、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持していることが必要である。ここで、24M4DBP吸油量は、ISO 6894に準拠して測定される値である。
さらに好ましくは、体積平均粒子径(mv)が20μm以下、かつ90体積%粒径(D90)が25μm以下である。粒度が大きすぎるとゴム中の充填材分散が悪化し、発熱性、耐亀裂性が悪化することがある。
他方、粒度を小さくするためにスラリーに過度のせん断力をかけると、充填材のストラクチャーが破壊され、補強性の低下を引き起こす。水分散スラリー溶液から乾燥回収した充填材の24M4DBP吸油量が、スラリーに投入する前の充填材の24MDBP吸油量の93%以上であることが必要である。さらに好ましくは96%以上である。
充填材の水分散スラリー溶液の製造には、ローター・ステータータイプのハイシアーミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル等が用いられる。
例えば、コロイドミルに所定量の充填材と水を入れ、高速で一定時間攪拌することで、当該スラリー溶液を調製することができる。
本発明の天然ゴムマスターバッチの製造方法において用いられるカーボンブラックとしては、通常ゴム工業に用いられるものが使用できる。例えば、SAF、HAF、ISAF、FEF、GPFなど種々のグレードのカーボンブラックを単独にまたは混合して使用することができる。また、ゴムマスターバッチに含まれるカーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が50〜200m2/g、もしくは、ジブチルフタレート吸油量(DBP)が60〜130ml/100gであり、ゴム成分100重量部当たり、当該カーボンブラックを20〜100重量部含有することが好ましい。また、カーボンブラックは、30〜60重量部含有することがさらに好ましい。
なお、上記カーボンブラックを含む充填材のスラリー濃度は、スラリーに対して0.5重量%〜60重量%が好ましく、特に好ましい範囲は1重量%〜30重量%である。
次に、スラリー溶液とアミド結合分解工程を経た天然ゴムラテックスとの混合方法としては、例えば、ホモミキサー中に該スラリー溶液を入れ、攪拌しながら、ラテックスを滴下する方法や、逆にラテックスを攪拌しながら、これに該スラリー溶液を滴下する方法がある。また、一定の流量割合をもったスラリー流とラテックス流とを、激しい水力攪拌の条件下で混合する方法などを用いることもできる。
マスターバッチの凝固方法としては、通常と同様、蟻酸、硫酸等の酸や、塩化ナトリウム等の塩の凝固剤を用いて行われる。また、本発明においては、凝固剤を添加せず、天然ゴムラテックスとスラリーとを混合することによって、凝固がなされる場合もある。
また、マスターバッチには、所望に応じて、カーボンブラック以外に、界面活性剤、加硫剤、老化防止剤、着色剤、分散剤等の薬品など種々の添加剤を加えることができる。
マスターバッチ製造の最終工程として、乾燥が通常行われる。本発明においては、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー、バンドドライヤー等の通常の乾燥機を用いることができるが、さらに充填材の分散性を向上させるためには、機械的せん断力をかけながら乾燥を行うことが好ましい。これにより、加工性、補強性、低燃費性に優れたゴムを得ることができる。この乾燥は、一般的な混練機を用いて行うことができるが、工業的生産性の観点から、連続混練機を用いることが好ましい。さらには、同方向回転、あるいは異方向回転の2軸混練押出機を用いることがより好ましい。
また、上記のせん断力をかけながら乾燥を行う工程においては、乾燥工程前のマスターバッチ中の水分は10%以上であることが好ましい。この水分が10%未満では、乾燥工程での充填材分散の改良幅が小さくなってしまうことがある。
すなわち、本発明におけるマスターバッチは、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固させて得られたゴムマスターバッチである。
(大型車両用ラジアルタイヤ)
本発明に係る大型車両用ラジアルタイヤは、上述のコーティングゴムと該コーティングゴムがコーティングされたスチールコードとからなるベルト層を有する。また、スチールコードは、従来からタイヤ業界において用いられているスチールコードであれば、どのようなものが用いられてもよい。尚、本発明のベルト層は、スチールコード及びコーティングゴムの他に、他の層を有していてもよい。本発明のベルト層を有する大型車両用ラジアルタイヤは、大型車両、特に大型建設車両に用いられるタイヤ等のその他の車両に用いても構わない。
本発明に係る大型車両用ラジアルタイヤは、上述のコーティングゴムと該コーティングゴムがコーティングされたスチールコードとからなるベルト層を有する。また、スチールコードは、従来からタイヤ業界において用いられているスチールコードであれば、どのようなものが用いられてもよい。尚、本発明のベルト層は、スチールコード及びコーティングゴムの他に、他の層を有していてもよい。本発明のベルト層を有する大型車両用ラジアルタイヤは、大型車両、特に大型建設車両に用いられるタイヤ等のその他の車両に用いても構わない。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
各比較例及び実施例における各種測定は下記により実施した。
(1)スラリー溶液中の充填材の粒度分布測定(体積平均粒子径(mv)、90体積%粒径(D90))
レーザー回折型粒度分布計(MICROTRAC FRA型)を使用し、水溶媒(屈折率1.33)を用いて測定した。粒子屈折率(Particle refractive index)は全ての測定において1.57を用いた。また、充填材の再凝集を防ぐため、分散後直ちに測定を行った。
レーザー回折型粒度分布計(MICROTRAC FRA型)を使用し、水溶媒(屈折率1.33)を用いて測定した。粒子屈折率(Particle refractive index)は全ての測定において1.57を用いた。また、充填材の再凝集を防ぐため、分散後直ちに測定を行った。
(2)充填材の24M4DBP吸油量
ISO 6894に準拠して測定した。
ISO 6894に準拠して測定した。
(3)ムーニー粘度(ML1+4)
JIS K6300−1994に準拠し、130℃で測定した。数値が小さいほど加工性が良好である。
JIS K6300−1994に準拠し、130℃で測定した。数値が小さいほど加工性が良好である。
(4)弾性率
JIS K6301−1995に準拠し、100%伸張時の弾性率を測定した。
JIS K6301−1995に準拠し、100%伸張時の弾性率を測定した。
(5)補強性(破壊強力)
JIS K6301−1995に準拠し、引張強さを測定した。値が大きいほど補強性が高い。
JIS K6301−1995に準拠し、引張強さを測定した。値が大きいほど補強性が高い。
(6)耐発熱性(tanδ)
粘弾性測定装置(東洋精機社製スペクトロメーター)を用い、温度25℃、歪み2%、周波数52Hzの条件で測定した。値が小さいほど発熱しにくい。
粘弾性測定装置(東洋精機社製スペクトロメーター)を用い、温度25℃、歪み2%、周波数52Hzの条件で測定した。値が小さいほど発熱しにくい。
(7)耐亀裂性
試料として、その形状をダンペル型の3号試験片(JIS#3)に切り出した。この試料を用いて、クリープ試験機(島津製作所製)で定荷重モードテストを行った。その際の破断回数を、比較例1の結果を100として指数表示した。値が大きいほど耐亀裂製が優れている。
試料として、その形状をダンペル型の3号試験片(JIS#3)に切り出した。この試料を用いて、クリープ試験機(島津製作所製)で定荷重モードテストを行った。その際の破断回数を、比較例1の結果を100として指数表示した。値が大きいほど耐亀裂製が優れている。
比較例2〜6及び実施例1〜6は、マスターバッチを用いてゴム組成物を作成したが、ここで用いられるマスターバッチは、以下の製法により製造された。
A.ラテックスの調製
天然ゴムのフィールドラテックス(ゴム分24.2%)を脱イオン水で希釈し、ゴム分20%のものにした。
天然ゴムのフィールドラテックス(ゴム分24.2%)を脱イオン水で希釈し、ゴム分20%のものにした。
B.充填材の水分散スラリーの調製
(1)スラリー1
ローター径50mmのコロイドミルに脱イオン水1425gと、カーボンブラック(東海カーボン社製シースト300)の75グラムを投入し、ローター・ステーター間隙1mm、回転数1500rpmで10分間攪拌した。
(1)スラリー1
ローター径50mmのコロイドミルに脱イオン水1425gと、カーボンブラック(東海カーボン社製シースト300)の75グラムを投入し、ローター・ステーター間隙1mm、回転数1500rpmで10分間攪拌した。
(2)スラリー2
スラリー1と同様にして、ローター・ステーター間隙0.3mm、回転数5000rpmで10分間攪拌した。
スラリー1と同様にして、ローター・ステーター間隙0.3mm、回転数5000rpmで10分間攪拌した。
(3)スラリー3
スラリー1に、更にアニオン系界面活性剤(花王デモール N)を0.05%加え、圧力式ホモジナイザーを用いて圧力500kPaの条件で3回循環させた。
スラリー1に、更にアニオン系界面活性剤(花王デモール N)を0.05%加え、圧力式ホモジナイザーを用いて圧力500kPaの条件で3回循環させた。
(4)スラリー4
スラリー3と同様にして、圧力1000kPaの条件で5回循環させた。
スラリー3と同様にして、圧力1000kPaの条件で5回循環させた。
上記で得られた水分散スラリー中の充填材の粒度分布(mv, D90)と、乾燥回収した充填材の24M4DBP吸油量(以下、24M4DBPという)の保持率を第1表に示す。なお、スラリー投入前の充填材の24M4DBPは、第1表の注に記載した。
(注)スラリー投入前の充填材の24M4DBP
カーボンブラック;N110(24M4DBP:98)
水酸化アルミニウム;ハイジライトH−43M、昭和電工(株)製(24M4DBP:52)
C.凝固工程
ホモミキサー中に、上記により調製されたラテックスとスラリーとを、トランスポリブタジエン配合量を含んだゴム分100重量部に対して、第2表に示す組成に従い添加し、攪拌しながら、蟻酸をpH4.5になるまで加えた。凝固したマスターバッチを回収、水洗し、水分が約40%になるまで脱水を行った。
カーボンブラック;N110(24M4DBP:98)
水酸化アルミニウム;ハイジライトH−43M、昭和電工(株)製(24M4DBP:52)
C.凝固工程
ホモミキサー中に、上記により調製されたラテックスとスラリーとを、トランスポリブタジエン配合量を含んだゴム分100重量部に対して、第2表に示す組成に従い添加し、攪拌しながら、蟻酸をpH4.5になるまで加えた。凝固したマスターバッチを回収、水洗し、水分が約40%になるまで脱水を行った。
D.乾燥工程
神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径 30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで乾燥する2軸混練押出機法により行なった。
神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径 30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで乾燥する2軸混練押出機法により行なった。
なお、比較例1については、マスターバッチ(MB)の代わりに、いわゆるドライ練りとして、プラストミルで配合して得たゴム組成物を用いた。
E.トランスポリブタジエンの調整
温度計、攪拌装置、加圧装置、注入注出口を備えたステンレス製反応容器を用意し、この容器内を窒素ガスで置換した。この容器にブタジエン/ヘキサン溶液(23.7重量%ブタジエン)4086g;0.84mol/Lニッケルボロアシレート(以下、NiOBと称する)のヘキサン溶液12.0ml;0.62mol/Lトリブチルアルミニウム(以下、TIBALと称する)ヘキサン溶液49ml;トリフェニルホスファイト(以下、TPPと称する)のヘキサン溶液(TPPの原液2.64mlをヘキサン25mlで溶解したもの)約27ml;及びトリフルオロ酢酸(以下、TFAと称する)のヘキサン溶液(TFA15.6mlをヘキサン25mlで溶解したもの)約40mlを注入し、均一に混合し、80℃で6時間重合反応を行った。なお、触媒のモル比は、NiOB/TIBAL/TPP/TFA=1/3/1/20であった。
その後、過剰のイソプロパノールと老化防止剤の入った容器に、この溶液を注入し、重合を停止し再沈した。さらに、これをろ過し、50℃にて真空乾燥し、結晶性トランスポリブタジエン(以下、「TRBR」と略記する)を得た。得られたTRBRのトランス結合含有量は92%、重量平均分子量3.2×104であった。
温度計、攪拌装置、加圧装置、注入注出口を備えたステンレス製反応容器を用意し、この容器内を窒素ガスで置換した。この容器にブタジエン/ヘキサン溶液(23.7重量%ブタジエン)4086g;0.84mol/Lニッケルボロアシレート(以下、NiOBと称する)のヘキサン溶液12.0ml;0.62mol/Lトリブチルアルミニウム(以下、TIBALと称する)ヘキサン溶液49ml;トリフェニルホスファイト(以下、TPPと称する)のヘキサン溶液(TPPの原液2.64mlをヘキサン25mlで溶解したもの)約27ml;及びトリフルオロ酢酸(以下、TFAと称する)のヘキサン溶液(TFA15.6mlをヘキサン25mlで溶解したもの)約40mlを注入し、均一に混合し、80℃で6時間重合反応を行った。なお、触媒のモル比は、NiOB/TIBAL/TPP/TFA=1/3/1/20であった。
その後、過剰のイソプロパノールと老化防止剤の入った容器に、この溶液を注入し、重合を停止し再沈した。さらに、これをろ過し、50℃にて真空乾燥し、結晶性トランスポリブタジエン(以下、「TRBR」と略記する)を得た。得られたTRBRのトランス結合含有量は92%、重量平均分子量3.2×104であった。
F.ゴム組成物の調製
上記のマスターバッチ又はドライ練りにより得られた充填材配合ゴムに対して、トランスポリブタジエン配合量を含んだ天然ゴム成分を100重量部として、第2表に示す組成にしたがって混練し、145℃で60分間加硫を行い、得られた加硫物の物性を測定した。
上記のマスターバッチ又はドライ練りにより得られた充填材配合ゴムに対して、トランスポリブタジエン配合量を含んだ天然ゴム成分を100重量部として、第2表に示す組成にしたがって混練し、145℃で60分間加硫を行い、得られた加硫物の物性を測定した。
(注)MB;マスターバッチ
TRBR;結晶性トランスポリブタジエン
BMI;N,N’-ジフェニルメタンビスマレイミド
<結果>
表2により、実施例1〜6のゴム組成物は、比較例1〜6のゴム組成物に比べ、高弾性が確保され、かつ耐亀裂性が向上するとともに、耐発熱性及び耐久性が確保されていることが分かった。さらに、ムーニー粘度(加工性)に優れ、かつ補強性が確保されていることが分かった。
TRBR;結晶性トランスポリブタジエン
BMI;N,N’-ジフェニルメタンビスマレイミド
<結果>
表2により、実施例1〜6のゴム組成物は、比較例1〜6のゴム組成物に比べ、高弾性が確保され、かつ耐亀裂性が向上するとともに、耐発熱性及び耐久性が確保されていることが分かった。さらに、ムーニー粘度(加工性)に優れ、かつ補強性が確保されていることが分かった。
従って、ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固して得られるゴムマスターバッチを用い、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなるゴム成分(A)と、BMIとが用いられることにより、長時間の加硫によっても高弾性が確保され、かつ耐亀裂性が向上するとともに、耐発熱性及び耐久性が確保されている。さらに、ムーニー粘度に優れ、かつ補強性が確保されていることが分かった。
具体的には、実施例1〜6のゴム組成物は、ゴムマスターバッチが用いられることにより、ドライ練りが用いられた比較例1のゴム組成物に比べ、発熱性及びムーニー粘度に優れていることが分かった。
また、実施例1〜6のゴム組成物は、スラリー2及びスラリー3が用いられていることにより、スラリー1及びスラリー4が用いられた比較例2,3のゴム組成物に比べ、補強性かつ耐亀裂性が向上することが分かった。
また、実施例1〜6のゴム組成物は、TRBRを含むゴム成分(A)と、BMI(B)とが含有されていることにより、TRBRとBMIとを含有しない比較例4のゴム組成物に比べ、高弾性、補強性及び耐亀裂性が向上することが分かった。
さらに、実施例1、実施例2及び実施例6は、BMIとトランスポリブタジエンとの総重量がゴム成分100重量部あたり5重量部以下であることにより、実施例3〜実施例5に比べ、耐亀裂性と耐発熱性が向上することが分かった。
Claims (5)
- スチールコードと該スチールコードのコーティングゴムとからなるベルト層を有する大型車両用ラジアルタイヤであって、
ゴムラテックスと、カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合し、凝固して得られるゴムマスターバッチを用い、イソプレンゴム及びトランスポリブタジエンからなるゴム成分(A)と、
N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド(B)とを含有し、
前記N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドと前記トランスポリブタジエンとの総重量は、前記ゴム成分100重量部あたり10重量部以下であり、
前記トランスポリブタジエンの配合量は、前記N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドと前記トランスポリブタジエンとの総重量の25重量%〜75重量%であるゴム組成物を前記コーティングゴムに用いることを特徴とする大型車両用ラジアルタイヤ。 - 前記ゴムラテックスと、前記カーボンブラックをあらかじめ水中に分散させたスラリー溶液とを混合する工程において、(i)水分散スラリー溶液中の充填材の粒度分布は、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で、90体積%粒径(D90)が30μm以下であり、かつ(ii)水分散スラリー溶液から乾燥回収した充填材の24M4DBP吸油量は、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持していることを特徴とする請求項1に記載の大型車両用ラジアルタイヤ。
- 前記N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドと前記トランスポリブタジエンとの総重量は、前記ゴム成分100重量部あたり5重量部以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の大型車両用ラジアルタイヤ。
- 前記トランスポリブタジエンは、そのトランス結合含有量が82〜98モル%であり、かつ重量平均分子量が3×104〜20×104であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の大型車両用ラジアルタイヤ。
- 前記ゴムマスターバッチは、天然ゴムマスターバッチであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の大型車両用ラジアルタイヤ。
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2004
- 2004-11-29 JP JP2004344503A patent/JP2006152117A/ja active Pending
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