JP5232327B2 - 放射性廃棄物の合成岩石形態でのパッケージ化方法 - Google Patents

放射性廃棄物の合成岩石形態でのパッケージ化方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射性廃棄物のパッケージ化方法であって、放射性廃棄物が溶融され、冷却後に、上記放射性廃棄物を含むガラス質又は結晶化ガラス質の鉱石状のモノリスが得られる方法に関する。
より具体的には、本発明は、地表貯蔵される特定の区分の放射性廃棄物、すなわち、いわゆるWA/MA(すなわち低レベル又は中レベル)放射性廃棄物を処理する方法に関する。これらは、300年後にはもはや健康上のリスクをもたらさないまでに残留放射能が減少するような放射性廃棄物である。
これらの廃棄物は本質的に以下に分類される。
・粒径の小さい、特に粒径が1mm未満のいわゆる「均質」廃棄物(土、汚泥、灰、砂、塵又は粉塵、フィルター塵など)
・粒径の大きい、特に粒径が1cm以上、好ましくは1〜5cmのいわゆる「不均質」廃棄物(石、コンクリート瓦礫、くず鉄、プラスチック、ガラスなど)
本発明の方法は、実用上、本質的に均質廃棄物を扱うものであるが、後述するように、コンクリート瓦礫などのある種の不均質廃棄物にも関係する。
より具体的にいうと、本発明の方法は、石灰石(CaCO)と、シリカ(SiO)と、アルミナ(Al)又はヘマタイト(Fe)などの三価元素の酸化物と、必要に応じて無水ホウ酸(B)とから実質的になる物質の処理に関する。
また、この種の物質は以下のものに含まれる。
a.アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム及びシリカをベースとした石灰土であって、原子力発電所外部への放射能漏れの結果として汚染されたもの。フランス国内における処理が必要な汚染土の体積は約5000mと見積もられている。
b.金属酸化物、建物からでるコンクリートくず、並びに工程から生じる有機生成物及び水の混合物からなる残渣など、原子力発電所を含む原子力関連施設で生じる汚泥。処理されるこれら汚染汚泥の乾燥抽出物の体積は一年当たり100m以上である。
c.老朽化して運転を停止した動力炉など、寿命により解体される原子力施設のインフラから生じるコンクリート類。この第三の出所源からは10000m以上のWA/MAコンクリートが生じる。
本発明の方法が対象とするWA/MA廃棄物のパッケージ化に現在使用されている方法において、今日用いられている主な技術は、廃棄物をモルタルのグラウトと混合し、乾燥後に、最初の廃棄物及びその放射能を含むコンクリートブロックを形成するものである。この技術の主な欠点は、封入率(incorporation rate)、すなわち、最初の廃棄物の体積を最終コンクリートの体積で割った値が非常に小さいこと、すなわち、処理廃棄物によって変動するものの、封入率は0.2〜0.5であることである。言い換えれば、最終コンクリートの体積が最初の廃棄物の体積と比較して非常に大きくなり、よって、貯蔵体積は貯蔵費用に比例するため貯蔵費用は高くなる。また、大量の非放射性セメント及びコンクリートが放射性廃棄物に変えられてしまう。
廃棄物の封入率を増やすため、モルタルなどの水硬性結合材のマトリクス中への固定化に代わる別の方法の開発が試みられてきた。
具体的には、特許文献1では廃棄物をガラスマトリクス中に固定化する有毒廃棄物のパッケージ化方法が記載されている。これにより、すなわち、CAS(石灰/アルミナ/シリカ)の熱力学的平衡状態を示した三元状態図における三元共晶点という相対的に低い融点の組成、すなわち、理論上1300℃未満の熱力学的融点を有する組成のモノリスが得られる。
このため、パッケージ化される放射性廃棄物の組成を、石灰石、シリカ及び/又はアルミナの各化合物で調整し、溶融後、下記条件を満たす上記三元共晶点付近の最終目的組成を得る。
・10〜16重量%のAl
・59〜65重量%のSiO
・22〜28重量%のCaO。
本発明の方法が対象とする放射性廃棄物の各物質において、水は100℃以上で蒸発し、有機物は300〜500℃で燃焼し、炭酸カルシウムは約900℃でCOガスを放出しながら分解して生石灰(CaO)となる。処理される放射性廃棄物の組成、さらには添加剤の組成に含まれ得る他の物質は高温で分解し、硝酸塩や硫酸塩などの酸化物になる。高温で加熱すると、水の蒸発、有機物の燃焼、及びか焼(calcination)によって、処理される廃棄物の質量が減少する。強熱減量率、すなわち、減少した質量を最初の質量で割った値は25〜40%であり、従って、分割された固体からモノリスへの高密度化によって、封入率が著しく高まり、廃棄物の体積が減少できることが示されている。
しかしながら、この方法には以下のようないくつかの欠点があり、工業的生産に適用できない。
・得られたガラスのシリカ含量が高い(SiO:59〜65重量%)ことで、結果として、溶融物の粘度が、特に低温(1300℃未満)で、高くなり、溶融物の体積が大きい場合にその均質化が困難となる。この状態でも、依然としてガスの放出は1000℃を超えると起こり、溶融物中に泡が生じる。溶融物の粘度が高いことから、この泡は溶融物中にとどまり、よって、最終モノリス中への放射性廃棄物の封入率は低くなる。
・ガラスが砕ける危険性を考えると、特許文献1では、700℃を超える温度でモノリスを焼きなます(アニールする)工程を冷却工程前に行う必要がある。工業的大きさのガラスブロックの冷却速度は、750℃の焼きなまし(アニーリング)温度から1℃/時間であるように推奨されている。従って、室温に達するまでモノリスを冷却するのに1カ月の期間が必要となる。一年当たり1000トンを処理する工業プラントでは、冷却炉は一カ月当たり最大400個ものガラスブロックを固定した状態で収容できるものでなくてはならない。
・また、ガラス組成は、その三元共晶組成において、石灰土及び/又はコンクリートをベースとする放射性廃棄物のほとんどと全くかけ離れているため、組成の調整が必要となり、目的組成を得る上で廃棄物の量が最初の質量の2倍になってしまう。実際、特許文献1で得られた封入率は2を超えない。
・最後に、溶融する物質が均質でないことを考慮すると、後述するように、理論上の熱力学的融点よりもさらに高い融点を適用する必要がある。
これら全ての理由から特許文献1に記載の方法は工業的に適用されることはなかった。
他には、特許文献2などに記載されている方法、すなわち、封じ込める放射性廃棄物に電極を浸漬し、その後、電極の周囲が溶融するまで電流を流すことにより、人工岩石、すなわち、結晶相及びガラス相を含む固体を形成する方法も公知である。特許文献3では、上記処理が容器中にパッケージ化された廃棄物に直接適用される。
上記方法は、石灰土及び/又はコンクリート瓦礫、又は原子力発電所から生じる汚泥からなる放射性廃棄物の処理にはそのままでは適用することはできない。これは、含まれる石灰石から生石灰が生成するためであり、生石灰は水と激しく反応し、且つ、その溶解性が非常に高いため、放射性廃棄物のパッケージ化に適さない。また、石灰石は900℃でCOを放出しながら生石灰に変わるものの、生石灰(CaO)は2500℃以上でしか溶融しない。この温度では、ほとんどの放射性元素(セシウム、ルテニウム、プルトニウム)は揮発する。また、廃棄物の金属製又はコンクリート製の容器はこのような温度に耐えることはできないだろう。
仏国特許出願公開第2741552号明細書 仏国特許出願公開第2502999号明細書 国際公開第03/038361号
本発明の目的は、工業用途の条件下で2より大きい、特に2〜4の高封入率が達成できる、放射性廃棄物の封じ込め/パッケージ化方法を提供することである。
本発明の別の目的は、ガラス質であるか又は粒界を有する多結晶質である、多少とも結晶化したモノリス(人工岩石)として封じ込められた最終廃棄物を提供することである。このモノリスは、8MPa以上の圧縮強度を有し、且つ、地表で貯蔵するための設備内での貯蔵を可能とする不溶性をも有する、という固体ブロック特性を満たす。
圧縮強度の基準は、最終廃棄物ブロックが冷却又はその後の過程で小片に砕けることがないほど十分に固化しているか否かである。
不溶性の基準は、最終廃棄物が溶解せず、特に水と反応しないか否かである。
また、本発明の別の目的は、冷却時間を短くでき、但しその際当然ながら冷却による熱応力でブロックが砕けることもなく、さらに、溶融物中の揮発性放射性元素の50%以上を保持できるような融点も備える、という工業用途に適用できる封じ込め方法を提供することである。
本発明の方法では、添加剤の添加又は廃棄物の混合により廃棄物の組成を調整した後、廃棄物を加熱することにより、その廃棄物を溶融させて容器に注入できるようにし、容器中に人工岩石又はガラスモノリスとしてパッケージ化する。
より具体的には、本発明は、
以下の連続した工程:
a)950℃でか焼後の乾燥抽出分の組成(以後、出発組成という)の90%以上が、CaO、Fe、SiO、Al、及びBから選択される化合物で構成される放射性廃棄物を処理し、上記廃棄物の組成を補完して、補完した廃棄物のか焼後の組成が目的組成となるようにする工程、
b)上記補完した放射性廃棄物を溶融させる工程、並びに、
c)上記溶融物を容器に注入し、冷却後に、上記目的組成を有するガラス質又は結晶化ガラス質の合成岩石(synthetic rock)を含む生成物を得る工程
を行う、放射性廃棄物のパッケージ化方法であって、
上記出発組成及び上記目的組成は、下記条件、すなわち、
CaO/SiO/X三元系において、Xが、Al、Fe、及びBから選択される三価元素の酸化物又は三価元素の酸化物の混合物であり、
・上記出発組成では、
・P及びPは90%未満、
・Pは75%未満、
・上記目的組成では、
・Pは35〜60%、好ましくは40〜50%、
・Pは10〜45%、好ましくは20〜40%、
・ただし両方の場合において、
・P+P+P=100%、
・P=P+P+P、ここで、
・P=[M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
・P=[M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
・P=[M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
・P=[0.28M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
・P=[2M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
・P及びMはそれぞれ、i=C、S、A、H又はBとして、CaO(i=C)、SiO(i=S)、Al(i=A)、Fe(i=H)、B(i=B)の質量百分率(P)及び質量(M)である、という条件
を満たす
ことを特徴とする方法を提供する。
工程a)において、上記目的組成が得られるように上記放射性廃棄物の組成を補完するが、この目的組成は工程c)の終わりに得られるモノリスの組成でもあることは理解されよう。
「出発組成」は、本明細書では、補完する前の放射性廃棄物の組成を意味するが、か焼後にそうなるであろう組成に従って算出される。
出発組成において、質量百分率は、必要な場合には、CaCO及び/又はCa(OH)の質量として算出したものではなく、CaOの質量として算出した割合である。これは、CaCO及びCa(OH)は950℃でか焼した後、CaOに変換されるからである。アルミナ、シリカ、及び酸化ホウ素に関しても同様であり、出発放射性廃棄物は通常、か焼後にアルミナ、シリカ、及び酸化ホウ素になる前駆物質、例えば、これらの分子の水和物、ケイ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸(特にホウ酸HBO)及び/又は水酸化物などを含む。
よって、出発組成及び目的組成を同じCaO/SiO/X三元図に位置させることができる。
上記目的組成の場合、後述するように、比較的流動性があって、それゆえより均質である溶融物が得られ、これにより、有利な機械的特性を有するガラス質又は結晶質のモノリスが焼きなまさずに短い冷却時間で得られる点で上記目的組成は特に有利である。これは、後述し且つ図1に示すように、特に、目的組成の比較的限られた領域において、石灰/アルミナ/シリカ三元図、石灰/ヘマタイト/シリカ三元図、及び、石灰/無水ホウ酸/シリカ三元図が類似性を有し、どの場合にも共晶谷部が、結果として画定された平行四辺形のほぼ中心にあることによるものである。左側面が急傾斜であり(融点は共晶点から離れると急速に上昇する)且つ右側面がゆるやかな傾斜である谷部の非対称性から、平行四辺形はその中心が共晶谷部からずれるようにおのずと画定される。
上述したように、目的組成のモノリスの場合、上記出発組成の90%以上が、CaO、SiO、Al、Fe、及びBから選択される化合物で構成されており、且つ、か焼後に上述のCaO/SiO/X三元系で以下の質量百分率:P<75%、P<90%、P<90%を満たす廃棄物において、2より大きい封入率(最初の廃棄物体積/モノリスとしてパッケージ化された廃棄物体積)を達成できる。
特に、出発廃棄物の組成に応じて2.4〜8.1の封入率が得られることが確認できる。
ガラスの形態や、好ましくは粒界を有する多結晶質固体の人工岩石の形態である多少とも結晶化した固体ブロック中に放射性廃棄物が固定化されているモノリスの目的組成の利点は他に、固体ブロックの圧縮強度が8MPa以上であり、且つ、耐溶解性を有するという点で規定の仕様を満足できることである。
また、上記方法は、
・上記モノリスの大きなブロック、特に200L以上、さらには最大500Lのものをも適度な冷却時間内、特に2週間以内、さらには1週間以内、通常24時間未満の時間内で、当然ながら冷却中に熱応力によりブロックが小片に砕けることなく、注型することができ、
・セシウムやプルトニウムなどの揮発性放射性元素の50%以上が溶融プール中に、その後固体モノリスブロック中に保持される
ことから、工業用途において特に有利である。
上記組成は、CaO/SiO/X三元系において、異なる三元図(CaO/SiO/Al)、(CaO/SiO/Fe)、及び(CaO/SiO/Be)の結晶相領域に相当し、従って共晶谷部の領域、すなわち以下のものに相当する。
・CAS(石灰/アルミナ/シリカ)図(図1)において、一つに、ラーナイト(CaSiO)とゲーレナイト(CaAlSiO)を分ける共晶谷部、他に、ラーナイト、ランキナイト(3CaO・2SiO)及びシュードワラストナイト(CaO・SiO)間の各共晶谷部、シュードワラストナイト/ゲーレナイト/アノーサイト(CaO・Al・2SiO)の三元共晶点を有する、シュードワラストナイトとゲーレナイトを分ける共晶谷部、最後に、図の底部にある、3CaO・Al、5CaO・3Al、及びCaO・Al間の2つの谷部。
・石灰/ヘマタイト/シリカ三元図(図4)において、上記目的組成は、ラーナイト及びヘマタイト間、ラーナイト及びランキナイト間、ランキナイト及びシュードワラストナイト間の各共晶谷部の領域、並びに、図の底部にある、2CaO・Fe、CaO・Fe、CaO・2Fe、及びヘマタイト間の全ての谷部に相当する。
・石灰/無水ホウ酸/シリカ図(図5)において、上記目的組成は、ラーナイト(2CaO・SiO(図では「CS」と示す))及びシュードワラストナイト(CaO・SiO)間の共晶谷部の領域、並びに、その下にある、化合物3CaO・B及び2CaO・B間の共晶谷部の領域に相当する。
最初に、本発明者らは、石灰土をベースとした廃棄物、並びに、CaCO、SiO、及びAlをベースとした他の様々な廃棄物にアルミナを添加して、それらを試験した。このようにして、CAS三元図において上述の目的組成領域を画定した。次に、アルミナを他の三価元素の酸化物、すなわち、特に原子力発電所のエバポレータ濃縮物中に大量に含まれる無水ホウ酸Bや、原子力発電所から生じる汚泥中に大量に含まれるヘマタイトFeに置き換えることで、ヘマタイトFe及び無水ホウ酸Bが、ヘマタイト及び無水ホウ酸の考慮される質量にそれぞれ上述の係数0.28及び2を付与する限り、CAS(石灰/アルミナ/シリカ)図においてアルミナと同等に扱うことができることを実験に基づいて見いだした。言い換えれば、三価元素の酸化物の全質量は、アルミナ換算で、実際のアルミナ質量+0.28倍のヘマタイト質量+2倍の無水ホウ酸質量を加算したものと考えることができる。この場合、目的組成は、理論上のCXS(Xは、X、すなわち、Al、Fe、及びBの混合物を表す)図に含まれる組成に相当し、CAS図において図1の平行四辺形Aに相当する。
上述の等価係数0.28及び2は、単に実験での観察に基づいたものではなく、図8を参照して後述するように、石灰/アルミナ/シリカ三元図、石灰/ヘマタイト/シリカ三元図、及び、石灰/無水ホウ酸/シリカ三元図を比較して裏付けを得たものであり、以下のことに基づいている。
・共晶谷部の比較的直線的な組み合わせが、3つの三元図の3つの三角形においてCaO/SiO線のM点とCaO/X線のP点を結ぶ。
・M点の位置は三価元素の酸化物の種類には依存せず、ランキナイトの領域に位置する。一方、P点の位置により、各種三価元素の酸化物の図においてこれらの等価係数を決定することができる。
また、3つの図において、共晶点から離れるように組成の平衡を失わせる場合、融点が谷部の左側(石灰過剰)では比較的早く、谷部の右側(石灰不足)では比較的ゆっくりと上昇することに留意されたい。
本発明によれば、目的組成の領域が、仏国特許出願公開第2741552号明細書に記載の三元共晶点よりは二元共晶谷部に近いことは、廃棄物の処理により適している。実際、廃棄物の組成は当然変動するものであるが、谷部が三元図のほぼ直線的な1本の線の近くに延在しているため、目的組成がより広い範囲となる。従って、必要な場合は、先行する仏国特許出願公開第2741552号明細書などの三元点付近の組成のモノリスで必要な量よりも少量の添加剤を用いて、上記目的組成を得ることができる。
最後に、本発明における目的組成の利点としては他に、先行する仏国特許出願公開第2741552号明細書の三元共晶点の組成と比較してシリカ含量が比較的少なく、従って比較的粘度が低いことが挙げられる。この結果、実際の融点と理論上の熱力学的融点との隔たりは減少する。
事実、CAS図などの三元図に示された融点は、まず高温で混合物を溶融させてプールを完全に均質化し、その後、温度を下げ、結晶化温度を測定することで得られる熱力学的平衡の温度である。しかしながら実際には、混合物が不均質であるため、SiO、CaCO、及びXの各凝集物という異なる構成成分を溶融させるには熱力学的温度よりもはるかに高い温度での加熱が必要となる。実際、例えばアルミナ粉末の混じった土など、緊密な混合物の場合でさえ、アルミナ粒子と土粒子を溶融させて、分子レベルの混合物を得る、つまり、化学組成の均質化を行わなければならない。
従って、試験から、本発明において選択された共晶点が廃棄物の溶融において有利な性質を有することが分かる。というのは、実際の融点が、熱力学的温度よりも、アルミナで補完した土を処理する際には100℃超、さらには70℃超、アルミナで補完したコンクリートを処理する際には270℃超も高くなることがないからである。一方、仏国特許出願公開第2741752号明細書の三元共晶組成に近いガラスの場合には、差は500℃を超えることもあるため、理論上の熱力学的温度が1170℃であるCAS図の三元共晶点の付近で行うという利点が強く損なわれてしまい、化学組成の均質化のため、実際には本発明で得られたものとほぼ等しい融点を要する。
また、最終的には、最終製品中に気泡が残存すると、封入率だけでなく破壊時の機械的強度にも悪影響を及ぼすが、粘度が低いことにより最終製品中の気泡の残存を抑制することができる。なお、上述したように、放射性廃棄物の処理の範囲内において、目標は、亀裂及び破壊に対して耐性を有する固体ブロックを得ることであることは理解されよう。
溶融物の粘度を低減し、従って溶融物を均質化し易くし、溶融物の融点を低くするには、シリカ含量Pが40%未満である目的組成が好ましい。
より具体的には、本発明の方法は以下の特徴を有する。
・工程b)において、上記放射性廃棄物をるつぼ内で加熱し、1250〜1650℃の温度で溶融させ、
・工程c)において、上記モノリスが形成されるように上記溶融物を容器、好ましくは容積200L以上の、さらに好ましくは容積500L以上の容器に注入し、このように溶融させてパッケージ化したものを焼きなまさずに室温まで15日間未満、好ましくは1週間未満、さらに好ましくは24時間未満の期間内で冷却する。
2kg以下の重量の軽いモノリスであれば、冷却は2時間未満で行うことさえできる。
工程b)において、融点は、化学組成に関して溶融混合物が均質化される温度を表すことは理解されよう。
上記目的組成中にアルミナ(Al)の代わりに、及び/又はアルミナに加えてヘマタイト(Fe)及び/又は無水ホウ酸(B)が存在すると、融点の値が著しく減少する効果が得られ、特に無水ホウ酸の存在下においてその効果が顕著である。
実際には、上述の目的モノリスは、1550〜1620℃、より多くの場合には1500〜1600℃の融点を有するその出発物質から、目的組成中に酸化ホウ素又は無水ホウ酸を存在させずに得ることができる。
好ましい実施形態では、工程c)において、上記冷却工程を以下の2工程:
c1)1250〜1000℃の冷却段階において、上記溶融物を充填した上記容器の冷却速度を50℃/時間〜250℃/時間に制限する工程であって、好ましくは、ベッド状に敷き詰めたアルミナ粒子などの耐熱性物質粒子中に上記容器を埋めて、室温の屋内で自然に冷却させることによって、さらに好ましくは、上記容器に0.1〜1m/秒の速度の室温気流を流すことによって、上記制限を行う工程と、その後、
c2)上記冷却速度を制限することなく、1000℃から室温まで冷却を行って上記容器の冷却を完結させる工程であって、好ましくは温度が室温に下がるまで上記容器を屋外に置くか、又は冷水中で急冷することによって行う工程と
で行う。
上記工程c1)において、上記容器が溶融しない程度に冷却速度を最小に保ちつつモノリスを結晶化できるように速度を減少させる。
より具体的には、上記放射性廃棄物は、石灰土、コンクリート瓦礫、原子力発電所から生じる汚泥、原子力発電所のエバポレータの濃縮物、砂、及び/又は、放射性廃棄物の焼却灰で構成される。
さらにより具体的には、上記出発放射性廃棄物は、
上記CaO/SiO/X三元系において、X及びPは上記と同義であるが、P及びPは75%未満、Pは60%未満という条件
を満たす出発組成を有する。
好ましい実施形態では、上記目的組成は下記質量百分率:
・Pは40〜50%、
・Pは20〜40%
に相当する。
上記目的組成領域の場合、共晶点に近いが共晶点とは異なる組成を目標として多結晶質物質を得ることもできるが、多結晶質物質を得ることはガラスを得ることよりもより好ましいことは理解されよう。実際、24時間に満たない時間で非常に早く冷却が行われる場合でさえ、多結晶質物質は一般的に、冷却中に生じる内部応力に対する耐性がガラスよりも高く、従って、応力が作用しても砕ける危険性がない。結晶化は2つの作用、すなわち、共晶点から離れること、又は、結晶化温度(本明細書においては1250℃〜1000℃)付近で冷却速度を減少させることにより促進される。共晶点から離れる場合は、融点が急速に上昇するラーナイトの領域ではなく、融点が共晶点よりもほんの少しだけ上昇するゲーレナイトの領域を目標とするのが好適である。
さらにより具体的に、本発明の方法では、以下の工程:
a1)上記出発組成が、
CaO/SiO/X三元系において、X及びPは上記と同義であるが、
・Pは30〜80%、
・Pは20%未満
という条件
を満たす石灰土及び/又はコンクリート瓦礫を処理する工程、並びに、
a2)Al、Fe、及びBから選択されるXを5〜50%添加する工程
を行う。
さらにより具体的に、工程a2)において、処理される上記放射性廃棄物の質量の10%未満、好ましくは5%未満のBを添加し、且つ/又は、Pは、得られる上記モノリスの上記目的組成の15%未満、好ましくは7%未満である。
無水ホウ酸は、本発明における混合物の融点を減少させる特性を有する。従って、処理される放射性廃棄物の質量の10%の無水ホウ酸を添加することで、石灰土、コンクリート瓦礫、及び/又は、原子力発電所から生じる汚泥の処理において、融点を1250℃まで下げることができる。しかしながら、無水ホウ酸には、非常に低い温度、すなわち300℃から溶融するという欠点があり、従って、溶融した酸化ホウ素又は無水ホウ酸の存在下で、900℃付近で起こる炭酸塩のか焼により発生するガスによって泡が形成され、結果としてきわめて多孔質な物質となる。このようなことから、酸化ホウ素又は無水ホウ酸の添加量は5%に制限するのが好ましく、この量は、石灰土及び/又はコンクリート瓦礫及び/又は原子力発電所から生じる汚泥からなる放射性廃棄物の処理において融点を約100℃下げるのに十分である。
さらに好ましくは、工程a2)において、
・Bの添加量は、工程a1)において処理される上記放射性廃棄物の質量の5%未満であり、且つ/又は、Pは、得られる上記モノリスの上記目的組成の7%未満であり、
・Al及びFeの添加量は、工程a1)において処理される上記放射性廃棄物の質量の10%超、好ましくは20%超であり、且つ/又は、Pは、得られる上記モノリスの上記目的組成の15%超、好ましくは30%超である。
出発放射性廃棄物及び/又は添加剤が不均質であることを考慮すると、それらの組成を正確に測定するのは多くの場合困難であるという点から、目標とする目的組成に従って出発放射性廃棄物及び/又は添加剤の組成の特徴を決定することも適切であるように思われる。このようなことから、酸化ホウ素の添加量は、モノリスの上記目的組成中のP値を用いて上記のようにその特徴を決定することができる。計算によって、出発組成を減じ、溶融による質量損失又は強熱減量を考慮して添加剤の組成をたどることができる。
本発明の別の有利な実施形態によれば、異なる組成の放射性廃棄物を混合することで、Al、Fe、及びBから選択される非放射性の三価元素の酸化物を添加せずに上記目的組成を得ることができる。
従って、混合によって直接上記目的組成が得られる限り、放射性廃棄物の組成の上述した通常の条件、すなわち、P及びPが75%未満、Pが60%未満という条件を満たさない出発物質、すなわち放射性廃棄物を処理することも考えられる。加えて、3より大きい封入率が得られる。
さらにより具体的には、
1)Pが50〜80%の上記出発組成の石灰土及び/又はコンクリート瓦礫、並びに、
2)Pが10〜70%、好ましくは15〜40%、Pが50%未満、好ましくは35%未満、特に30〜40%の上記出発組成の放射性廃棄物の汚泥、好ましくは原子力発電所から生じる汚泥
を混合する。
放射性を有する土及び汚泥という2つの組成領域において、30/70〜70/30、好ましくは40/60〜60/40の相対質量比(%)で両廃棄物を混合して目的組成を直接得るのに適した汚泥組成が土の組成ごとに1つ以上存在する。
より具体的に、本発明の方法では、工程a)において、以下の工程:
a1)上記出発組成が下記条件:
上記CaO/SiO/X三元系において、
・Pは50〜80%、
・Pは20〜50%、
・Pは20%以下、好ましくは4〜10%、
ここでXは、Al及びFeから選択される三価元素の酸化物又は三価元素の酸化物の混合物であり、P=0という条件
を満たす石灰土及び/又はコンクリート瓦礫を処理する工程、並びに、
a2)以下の上記モノリス目的組成:
上記CaO/SiO/X三元系において、
・Pは35〜55%、
・Pは15〜40%、
・Pは10〜45%という組成
となるように、Xを含む上記添加剤を添加する工程
を行う。
有利な実施形態では、上記出発組成が上記目的組成に近づくように石灰土から大きな石が分離される。
より具体的には、上記石灰土から1cm超、好ましくは5cm超の大きさの大きな粒子が分離され、その細粒分の組成が上記目的組成に近づく、好ましくは上記目的組成となる。
さらにより具体的には、最初の土の質量の20〜80%が除去されるような粒径遮断閾値で石灰土から大きな粒子が分離される。土の粒径分布に応じて、この閾値は1cm超、好ましくは5cm超となる。
特に石灰土を処理する際に、石の粒径を分離することには以下の2つの利点がある。
・汚染が外因性である場合(これがほとんどの場合であるが)、小さな粒子や大きな粒子は表面が汚染され、全量が汚染されているのではない。従って、小さな粒子の質量当たりの放射能は大きな粒子よりも大きい。
・石は本質的に、未処理の土と比較してアルミナに富んだ粘土質の脈石を含んだ石灰石からなるため、大きな石を分離することにより、目的組成を得るために廃棄物に添加するアルミナの量を低減できる。
従って、大きな石を分離して、処理される放射性土の粒径を選別することにより、上記出発組成を上記目的組成の条件を満たすように改変することさえできる。分離した大きな石はその後簡単な洗浄を行ってVWA廃棄物に変えることができる。
特定の実施形態では、工程b)において、廃棄物の上方に生じさせたアークからの放射によって廃棄物、さらにはプールを加熱する。
別の特定の実施形態では、工程b)において、廃棄物の上方に生じさせたアークからの放射によって加熱を開始し、廃棄物が溶融し始めたら、プール中に電極を浸漬して加熱を完了させる。
この特定の実施形態では、電極が黒鉛製である場合、鉄鉱石を石炭存在下で加熱する際に溶鉱炉内で起こるのと同じ化学反応によって、処理される廃棄物に含まれる酸化鉄は、電極の黒鉛の存在下、金属鉄に還元される。
その後、溶融物は二相に分離するが、一方は、本発明における目的組成の合成岩石からなるものであり、もう一方は、鋳鉄(鉄+炭素)からなるものである。固化させた後、鉄は再び合成岩石中に小さな金属包有物の形態で存在し、この小さな包有物は2cm未満、実際には0.5〜2cmほどの大きさである。この包有物では、鉄及び/又は酸化鉄の含量が低い、すなわち、操作条件に左右されるものの、質量の20%未満であることが確認された。鉄及び/又は酸化鉄の含量が高いと、ブロックの底部は鋳鉄で構成され、ブロックの上部は人工岩石で構成され、小さな包有物は鋳鉄との界面の人工岩石中に取り込まれる。
従って、特定の実施形態では、本方法は以下の特徴を有する。
・工程b)において、処理される上記放射性廃棄物中に浸漬した黒鉛電極を用いて、上記補完した放射性廃棄物をジュール効果加熱で溶融させ、
・工程c)において、XがAl及びBから選択される上記目的組成を有し且つ鋳鉄包有物を含む合成岩石マトリクスを含む二相生成物を得る。
鋳鉄包有物の全質量は、出発組成に最初に含まれる鉄又は酸化鉄の質量と相関があることは理解されよう。鋳鉄包有物の全質量は好ましくは20%未満である。
水などの液体を循環させた鋼管が連結されていることで、組成に含まれる鋼の融点より低い温度に保持できるるつぼを用い、そのるつぼを冷却し、その中に上記放射性廃棄物を置くのが好ましい。
既に知られている通り、このようなるつぼは、水が流れている鋼管で構成されており、これにより鋼の融点、すなわち約1550℃よりも低い温度に鋼の温度を保つことができる。
本発明の方法の別の有利な特徴によれば、
・上記るつぼ内に上記放射性廃棄物を導入する前に、上記放射性廃棄物を粉砕することで、含まれる粒子の少なくとも一部の粒径が好ましくは5cm未満、さらに好ましくは1cm未満となるようにし、
・上記放射性廃棄物の溶融中に放出される煙霧を200℃未満まで冷却し、含まれるガス状の放射性元素、例えばセシウム等を粒子フィルターに捕集する。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の図1〜8を参照して、詳細に説明したいくつかの実施形態から明らかとなるだろう。
本発明における目的組成の領域A及び仏国特許出願公開第2741552号明細書のガラス質三元組成の領域Bを表すCAS三元図である。 処理されたコンクリート及び土の組成、並びに、得られた人工岩石の組成を表すCAS三元図である。 土及び汚泥の組成、並びに、得られた混合物の組成を表すCAS三元図である。 石灰/ヘマタイト/シリカ三元図を表す。 石灰/無水ホウ酸/シリカ三元図を表す。 6A〜6Dは、冷却されたるつぼにおける加熱方法の各種工程を表す。 本発明の方法を適用する設備の図を表す。 CXS三元図を表す。
A−処理廃棄物
以下の実施例1〜9の処理廃棄物(石灰土、コンクリート、汚泥)は、本質的に、炭酸カルシウム(CaCO)、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)及びヘマタイト(Fe)からなる。下記表において、廃棄物の平均組成は1行目の表に示し、2行目の表には、上述のCaO/SiO/X三元図系における廃棄物の質量百分率P、P及びPを示す。これらは、か焼後のものであり、必要な場合は、後述するヘマタイト/アルミナ等価係数を適用したものである。
Figure 0005232327
Figure 0005232327
Figure 0005232327
B−比率計算の方法
B.1−か焼の効果
廃棄物は最初に下記組成からなるとする。
Figure 0005232327
P’+P’+P’+P’+P’=100
と定義する。
か焼には、水分を蒸発させ、有機物を燃焼させ、炭酸塩(CaCO)を生石灰(CaO)に変換する(CaCO→CaO+CO)という効果がある。
最初のサンプルを100gとすると、P’グラムのCaCOは、P’/1.78グラムの石灰(1.78=炭酸塩のモル質量と石灰のモル質量の比)となり、P’グラムの水分及び有機物は消失する。
CaO、SiO、Al、B、及びFeのモル質量は以下の通りである。1モルのCaO=56.1g、1モルのSiO=60.1g、1モルのAl=102g、1モルのB=69.6g、及び、1モルのFe=159.7g。
従って、か焼後のサンプルの質量Mは以下となる。
Figure 0005232327
また、か焼後の廃棄物の構成成分の質量百分率は以下となる。
Figure 0005232327
このようにして、
C1+PS1+PA1+PX1=100
とする。
生石灰(CaO)は、石膏(CaSO(HO))又は消石灰(Ca(OH))のか焼によっても得ることができる。それぞれの分子質量比は3.07及び1.32であり、一方、炭酸塩の場合は1.78である。
B.2−CAS図の割合
廃棄物の組成のCAS図での位置を決定する際には、か焼後の廃棄物を対象とし、石灰、アルミナ、及びシリカだけを考慮する。
B.1段落のか焼後の廃棄物Mグラムにおいて、以下のようなM部分のみを考慮する。
Figure 0005232327
CAS図の質量百分率は以下となる。
Figure 0005232327
このようにして、
+P+P=100
とする。
B.3−比率計算の例
実施例で使用した土の質量比率(%)は以下である。
Figure 0005232327
実施例で使用したものとは異なるものの実際に試験したコンクリートの質量比率(%)は以下であった。
Figure 0005232327
B.4−ヘマタイト及び酸化ホウ素のアルミナ等価係数
最初に、アルミナ以外のものは添加せずに土及びコンクリートを処理した。
次に、アルミナを他の三価元素の酸化物、すなわちFe又はBに置き換えて試験した。
最終混合物におけるアルミナの全質量を、実際のアルミナ質量に0.28倍のヘマタイト質量と2倍の無水ホウ酸質量とを加算したものとみなすことによって、使用した各種酸化物の特性間の類似性を保持しつつ、アルミナを全て又は部分的に、ヘマタイト若しくは無水ホウ酸、又は、か焼中にこれらの分子に変換される前駆物質に置き換えられることが分かった。
上記等価係数0.28及び2は単に実験での観察によって得られるものではなく、石灰/ヘマタイト/シリカ三元図及び石灰/無水ホウ酸/シリカ三元図とCAS図とを比較して決定した。
3つの図では、図8に図示するように、共晶谷部の比較的直線的な組み合わせ(A(図1)及び9〜10(図4〜5))が、CaO/SiO線のM点とCaO/X(Xは三価元素の酸化物)線のP点とを結んでいることが実際に確認される。
M点の位置は三価元素の酸化物の種類には依存せず、ランキナイトの領域に位置する。P点の位置を各種三価元素の酸化物で比較することで、それらの等価係数を決定することができる。
アルミナに関しては、共晶点から離れるように組成の平衡を失わせる際、融点が谷部の左側(石灰過剰)では急速に、谷部の右側(石灰不足)ではゆっくりと上昇する。
P点の位置はpを規定する。pとはCaO/X二元混合物中のX質量百分率である。p値は、各共晶谷部がCaO/X(X=Fe及びX=Alの場合)線に向かって伸びている場合に適当な中間点をとることにより三元図を用いて決定した。
Figure 0005232327
等価係数は、二元混合物又は三元混合物中のXの質量をその実際の質量に等価係数を掛けたものとみなすことで、CXS図のP点をCAS図のP点に重ね合わせるようにして決定する。
以下、
・pは、CaO/X混合物中の三価元素の酸化物Xの実際の質量比率であり、CXS図のP点の位置に相当する。
・pは、CaO/Al混合物中のAlの実際の質量比率であり、CAS図のP点の位置に相当する。
・kは等価係数である。
1gの二元混合物(Pに相当)は、pグラムのXと(1−p)グラムのCaOを含む。
等価係数を用いることにより、混合物は、k・pグラムのAlと(1−p)グラムのCaOの混合物と等価であると仮定できる。
この等価の混合物中の比率は、
Figure 0005232327
kは、Alの比率が下記pに等しくなるように求められる。
Figure 0005232327
このようにして決定された等価係数は、Bでは2、Feでは0.28である。実験データからこれらの等価係数が正しいものであることが確認できた。
C.実施例1〜12の手順
有害廃棄物を人工岩石中、ガラス質又は結晶化ガラス質固体中にパッケージ化する方法には以下の連続した工程が含まれていた。
・廃棄物を分析する工程、
・添加剤を添加して組成を調整し、最終組成が目的組成となるようにする工程、
・必要であれば、上述した出発領域に含まれるように廃棄物を混合する工程、
・最終組成が10%超のホウ酸を含む場合には、300℃よりも高い温度で分解し得る構成成分を別個にか焼する工程、
・1250〜1650℃の温度(酸化ホウ素濃度が3%超である場合には1550℃より低い温度にできる)で全体を溶融する工程、
・消失型インゴット鋳型又は再使用可能なインゴット鋳型に溶融液を注入する工程、
・焼きなまさずに、モノリスの大きさに応じて数時間〜15日間以内で冷却した後にモノリスを得る工程。
実施例1〜9の実験室スケールの試験において、処理される廃棄物は、炉中に置いたアルミナ製犠牲るつぼ内で加熱したが、このるつぼにより最終廃棄物の組成を自動的に調整することができた。
一方、実施例10〜12の工業的スケールの試験においては、黒鉛を基材とするるつぼ内に黒鉛電極を浸漬して、ジュール効果による加熱を行った。形成された溶岩に不活性であれば他の耐熱性物質製のるつぼも用いることができる。
ジュール効果による加熱法は、プラズマトーチを用いた加熱法よりも好ましい。頑健性を有していることや、処理量が多いことが求められる工業的目的においては、かなりの量の廃棄物を溶融できなければならないからである。
図6A〜6Dにおいて、黒鉛電極30(図6A)(通常3つ)を用いて、電極間に発生するアーク31からの放射により固体物質32を加熱し、その後、電極をプール34(図6B)に浸漬し、ジュール効果により溶融を継続する。最初の廃棄物を形成する物質によっては、電荷を印加した電極を浸漬して加熱し始めることもできる。電極は、上げ下げできるよう電動化されている。
ジュール効果は放射加熱よりも効率がよいため、インゴット26(図7)よりも体積が大きいプールを用いて半連続的に作動させることができ、常に溶融物をるつぼ33内に保持できる点で有利である。冷却したるつぼ33には、空洞を仕切る管33aが連結されている。管内には水が循環しているため、廃棄物の最外層は固化する。このようにして形成された固層35がるつぼの腐食を防止する。電極30は徐々に消費される。この消費量は処理された廃棄物の質量の最大1%であり、従って、封入率を著しく低下させることはない。この炉の原理は、金属溶融やセラミック製造において工業的に採用されている。アーク及びジュール効果を用いた加熱原理も公知である。
図7は、炉15の上流設備及び下流設備の設置を示す。
廃棄物10を炉15に注入する前に、以下の工程が必要である。
・必要な場合は、廃棄物を乾燥する工程14。
・必要な場合は、粒径が典型的には5cm未満となるように廃棄物を粉砕する工程11。場合によっては、特に汚染された土の場合には、大きな粒を分離することで、WA/MAより下の区分であり且つより費用のかからないVWA(極低レベル)廃棄物として排出することが経済的に有利である。
・添加剤を混合する工程12。
上流設備はインゴット鋳型26及び冷却室27を含む。冷却室27は、処理された廃棄物の流れ及び冷却時間(最大1週間)に合わせた大きさとするのが望ましい。
最終パッケージ手段として好ましいのは、「消失型」インゴット鋳型としての金属樽である。溶融物はこの樽に直接注入される。樽をアルミナ砂中に埋めることで冷却速度を制限することができる。冷却後、必要な場合にはモルタル28により樽の充填を完了し、樽を塗装し、封止した後、運び出す。最も放射性が高い廃棄物は、コンクリートボックスやコンクリートシェルなどの他の容器中にパッケージ化する。この場合、空隙が残らないように、最終パッケージに適した寸法及び形状のインゴット鋳型中に溶融物を注入する。注入して数分後に成形物からインゴット26を取り除き、樽と同様に、アルミナ砂中に埋めて冷却する。
廃棄物の種類にもよるが、煙霧17には、窒素及び酸素の他に、水、CO、CO、VOC(揮発性有機化合物)、SO、NO、及び塵が含まれる。特殊な場合(トリチウム及び14C)を除いて、放射能は塵や、一部はガスとして(ヨウ素、セシウム、及びルテニウムの同位体)運ばれる。(廃棄物中の高い有機物含量に起因して)VOC及びCO含量が高いと、後燃焼(図示せず)が必要になる。
次の工程は、煙霧を200℃未満まで冷却する工程18であり、この工程の結果、ガス状の放射性元素(セシウム、ルテニウム)が再び粒子状となり、粒子フィルター19に捕集される。
特定の放射性元素(トリチウム、14C、ヨウ素)が存在しないならば、ろ過19後のガスは非放射性であると考えられる。洗浄カラム20中で水洗22を行い、SO及びNOを分解する。ガス21は検査後、大気中に排出される。
NOを完全に分解するには、関連の産業分野において公知の、NOガスをアンモニアにより窒素分子に還元する特定の装置を追加することが必要である。
ガス洗浄液が飽和状態である場合、蒸発させて結晶化を行う。蒸気22を濃縮して洗浄液として再使用する。塩23、25(硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩)は廃棄物となり、規則に準じて、また廃棄物に含まれる放射能レベルに応じて、特別産業廃棄物又はVWA放射性廃棄物とみなされる。
実用的な理由から、幾つかの試験はアルミナ製犠牲るつぼ内で行い、かけた温度で平衡化するまでるつぼのアルミナを溶融物に取り込ませた。
また、未処理の物質(土及びコンクリート)は非常に不均質であるため、これらの組成決定は困難である。従って、熱重量分析によって独立に測定した強熱減量率を確認することで、追加的にか焼後の物質の分析も行った。
実施例1〜9の幾つかの試験は小さなスケール(100g)で行い、サンプルは微細粉砕した(粒径:1cm未満)。実施例1〜9の他の試験はより大きなスケール(2kg)で行い、粒径は1cmとした。実施例10〜12の試験は工業的スケール(注型1回当たり200kg)で行った。このスケールでは、5cm、さらには10cmにも達する粒径も許容される。
D.実施例1〜9
実施例1〜9では、目標は、
・50%>P>35%、
・40%>P>20%
であり、且つ、CAS図においてゲーレナイト(CaAlSiO)とラーナイト(CaSiO)を分ける共晶谷部の近くに画定された目的領域である。
この谷部における熱力学的融点の範囲は、CAS図において1400℃弱から1500℃強である。
下記実施例1〜12の表において、未処理の出発物質及びか焼後の物質の各組成は、以下の条件を付し、質量百分率で表してある。
(1)=CaCO(未処理土)、CaO(か焼後の物質)
(2)=Al(表の1行及び3行)
(3)=X(Al等価比率)(最終行:P+P+P=100%の三元系における「CXS比率」)
下記実施例1〜9の表において、「CXS比率」行では、以下の定義を有する上述したP、P、Pの値はそれぞれ、CaCO/CaO列、Al/X列、Fe列及びSiO列に示す。
・P+P+P=100%、
・P=P+P+P
所与の廃棄物の封入率は、この廃棄物の体積で、得られたモノリスの体積を割ったものである。
表の最終列の「有機物」という用語は「有機化合物」を意味する。
実施例1(図2)
Figure 0005232327
アルミナ製るつぼを消化して組成を自動的に調整した。か焼後の物質の組成は、ゲーレナイト/ラーナイト共晶谷部に位置する(図2、参照符号4参照)。
アルミナとヘマタイトを添加した土、又は、アルミナと無水ホウ酸を添加した土に対する下記試験において、アルミナ等価比率(CXS混合物中のX)は上記平衡比率(31.1%)に近いままであることが分かったため、アルミナ換算の考え方が正しいことが実験的に証明された。
実施例2(図2)
Figure 0005232327
るつぼの腐食を避けるため当該組成に関して多くの試験を行った。か焼後の物質の組成はゲーレナイト領域のほぼ真ん中である。共晶谷部の側面は、ゲーレナイト領域に向かって該谷部から離れる場合はそれほど急な傾斜ではない。理論上の融点の上昇は著しいものではない。
一方、アルミナ過剰だと粘度が低下するため、実際の融点も低下する。
実施例3
Figure 0005232327
(1):未処理コンクリートに関して、実際は、多少水和した石灰(CaO(HO))と炭酸塩(CaCO)の混合物である。
未処理コンクリート(図2、参照符号1)の組成はランキナイトの領域に近い。か焼後のコンクリート(図2、参照符号2)の組成は、4つの領域:ランキナイト、シュードワラストナイト、ゲーレナイト、及びラーナイトが交差するところに近い。
実施例4
Figure 0005232327
実施例5
Figure 0005232327
実施例6
Figure 0005232327
実施例7
Figure 0005232327
融点が非常に低い点については注目されるであろう。この混合物はホウ素濃度が最も高いが、泡は形成されない。
酸化ホウ素の含量を5%よりも多くする場合は、泡の形成を回避又は低減するために、酸化ホウ素を取り込む前に、同じ炉で連続的に、又はか焼用の炉(約950℃)を用いて、炭酸塩をか焼しなければならない。
実施例8
Figure 0005232327
未処理土の組成は図3の参照符号6で示し、未処理汚泥の組成は図3の参照符号7で示す。
か焼後の50/50の汚泥/土混合物(図3、参照符号8)の組成は上述した目的領域に含まれることが分かる。
実施例9
Figure 0005232327
出発物質の一部が除去されたため、「添加剤」はマイナスである。
VWA粒子と推定される大きな粒子の廃棄費用が最終WA物質と比較して無視できるほど小さいために、非常に高い封入率(8.1)を得ることができる。
最終物質のCXS比率は、コンクリート+10%Al(図2、参照符号2)、及び、か焼後の50/50の土/汚泥混合物(図3、参照符号8)と非常に近い。
E.実施例1〜9の結果分析
上記試験から、CAS(石灰、アルミナ、シリカ)三元図においてゲーレナイト(CaAlSiO)とラーナイト(CaSiO)を分ける共晶谷部に達するよう調整されたアルミナの添加によって融点及び溶融物の腐食性がともに低下することが分かる。
行った試験から、選択された各共晶谷部の領域が、適度な実際の融点(1650℃未満)と低いプール粘度という、廃棄物の溶融における有利な特徴を示すことが分かる。粘度の低さは、高い石灰比率によるものである。この粘度の低さによって、実際の融点と熱力学的融点の差が小さくなる。土+アルミナでみられた差は70℃であり、コンクリート+アルミナ(低い石灰含量)でみられた差は270℃である。対して、仏国特許出願公開第2741552号明細書が目標とするガラスE(図1)の場合、差は500℃を超えることもあり、従って、CAS図の低い点(1170℃)付近で行うという利点が強く損なわれる。
試験から、最初に廃棄物中に含まれていたセシウムの50%が、融点が1650℃である場合でも、本発明において得られたモノリス中に捕捉され続けることが示された。
また、粘度が低いことで、溶融ガラスの均質化を素早く行うことができるため、モノリスの冷却が容易となる。
本発明によれば、亀裂を生じることなく、ましてや砕けることもなく、数時間の冷却で数kgのモノリスブロックが得られる。工業的スケール(モノリス500kg)で行った試験では冷却期間はたったの24時間であった。
得られる物質は、ガラスよりも多結晶質固体である方が好ましい。多結晶質固体又は人工岩石は急速な冷却であっても亀裂を生じにくい。このような最終物質の状態とするための条件は、共晶点からわずかに離れた組成、好ましくはゲーレナイトの領域の組成とし、且つ、1000℃まで冷却する際の冷却速度を制御することである。
実際、多結晶質の物質を得るためには、一方では、共晶点に近いが共晶点とは異なる組成を目標とし、他方では、結晶化温度付近では冷却速度を減少させなければならない。ラーナイトの領域(土中のアルミナ不足)よりもゲーレナイトの領域(土中のアルミナ過剰)を目標とする方が容易である。実際、ラーナイトの領域に向かって共晶点から離れると融点は急速に上昇するが、ゲーレナイトの領域では融点は非常にゆっくりと上昇する。
ガラスは多結晶質固体よりも好ましくないが、プールの均質性が良好となる点を考慮すれば、検討の対象となる場合もある。この場合、冷却時間は増加するはずである(1週間)。
試験から、バランスの悪い溶融物、すなわち、共晶点からかけ離れすぎている組成物ではアルミナが非常に不足していることが分かる。粘度の低さと相まって、この性質の場合には、組成を自己調整することができる。プール中で犠牲るつぼ又はアルミナブロックを使用すれば十分であり、これにより、るつぼの組成によって組成はおのずと共晶谷部に最も近づくように数分以内で調整される。
目的物質の結晶化は1250〜1000℃の冷却中に起こることが確認された。1000℃への冷却の速度が比較的遅い(1時間ほど)と結晶化が引き起こされる。一旦結晶化が起こってしまえば、物質は亀裂を生じることなく室温への急速な冷却(24時間未満の時間内)に耐えることができる。
注入したばかりのインゴットを、ベッド状に敷き詰めた粉末状アルミナ(又は、同様な熱伝導性を有する他の耐熱性物質)中に埋めて、それら一式を数時間、室温下、屋内で自然に冷却することで、望ましい冷却条件が得られる。1000℃より下がれば、インゴットをそのアルミナベッドから取り出すこと(空気急冷)で、さらには、水中で急冷することで冷却を加速することもできる。ガラスの場合は、全冷却期間中、そのアルミナベッド中に入れたままにするのが望ましい。
組成調整を目的として市販の非放射性アルミナを添加すると封入率が低下する。従って、放射性廃棄物、特に放射性アルミナ、原子力発電所の排出物から生じる下水汚泥を混合して組成調整するのが好ましい。この場合、封入率は最大となる。
ヘマタイト及び無水ホウ酸を含む三元図の融点は著しく低いため好ましく、これは、実験結果から、特に無水ホウ酸の存在下で確認できる。
調べた廃棄物(土及びコンクリート)に関して、ラーナイト/ゲーレナイト共晶谷部の組成は、共晶点Eよりも最初の廃棄物の組成により近い。つまり、上記谷部は土に20質量%のアルミナを添加して得られるのに対して、共晶点Eを得るには25%のアルミナと129%のシリカを添加しなければならない。最初の廃棄物の見掛け密度が1.1の場合、上記谷部では封入率が3.0であるのに対して、共晶点Eでは1.6である。
行った試験から、あらかじめ石(粒径:1cm超、最初の質量の50%に相当)が分離された土が、アルミナを添加せずに1530℃で溶融することが示された。粒径を選別し、さらに必要な場合には最後に水洗を行うことによって、WA(低レベル)区分の石をVWA(極低レベル)区分に下げることもできる。VWA区分の廃棄物はWA廃棄物ほどの厳密なパッケージ化が必要なく(固定化は必要なく、大きな袋に収容すればよい)、取り扱い費用は下がる。石の粒径分離を、特に石灰土の処理中に行うことによって、処理される廃棄物の体積が減少するだけでなく、組成を良好に調整することもできる。
上述のようにアルミナの代用物とした無水ホウ酸を、(融点の降下を目的として)融剤とすることも考えられる。融剤の添加は、実用上、10%未満に制限される。それを超えた場合、泡が発生するという問題が起こる。ソーダも公知の融剤である。同じ比率では、その効果は無水ホウ酸ほど強くはない。
シリカを富化すれば、アルミナを富化してゲーレナイト及びラーナイト間の共晶谷部に到達させる場合と同じくらい早く、他の共晶谷部(ラーナイト/ランキナイト、ランキナイト/シュードワラストナイト、シュードワラストナイト/ゲーレナイト、シュードワラストナイト/ゲーレナイト/アノーサイト三元点)に到達できる。
化合物:3CaO・Al、5CaO・3Al、CaO・Al、CaO・2Al付近のシリカ欠乏共晶谷部は二元組成廃棄物(CaO及びAl)に関する。これに対し、本発明は三元組成に関する。しかしながら、混合物の挙動は調べた混合物と類似していると考えられる。
F.工業的スケールの試験(実施例10〜12)
上述したように、廃棄物中に黒鉛電極を浸漬して廃棄物をジュール効果により加熱した。
下記実施例から、鉄鉱石を石炭存在下で加熱する際に溶鉱炉内で起こるのと同じ化学反応によって、酸化鉄が電極の黒鉛の存在下で金属鉄に還元されることが明らかとなる。
その後、溶融物は二相に分離するが、一方は、XがAlである、本発明における目的組成の合成岩石からなるものであり、もう一方は、鋳鉄(鉄+炭素)からなるものである。固化させた後、鉄は再び合成岩石中に2cm未満の大きさの小さな金属包有物の形態で存在する。
しかしそれにも関わらず、冷却されたブロックは、放射性廃棄物を地表で貯蔵するための設備に受け入れ可能なパッケージ化廃棄物となっている。試験廃棄物(酸化鉄5%未満、実施例11など)において、伴う黒鉛電極の消費量は無視できるほど小さい(処理質量の1%未満)。
鉄(実施例12参照)又は酸化鉄(実施例10参照)がより多く含まれた廃棄物の場合、特に、酸化鉄とともに炭素(カーボンブラック、黒鉛粉末、石炭)を化学量論量で添加して電極を消費させないようにする、又は消費させにくくすることによって、上記二相挙動を促進するのが有利である。酸化物が金属に還元されるとCOガスが放出されて質量が減ることにもよるが、特に鋳鉄が合成岩石よりも密度が高い(7000kg/m対2700kg/m)ことにより、最終廃棄物はよりコンパクトになる。
関連する廃棄物は特に汚泥(実施例10参照)か、くず鉄を含んだコンクリート(実施例12参照)である。
しかしながら、酸化鉄が電極の黒鉛により還元されないようにしたい場合、アークを用いて、すなわち、溶融物中に電極を浸漬せずに(電極はプールの上)、炉を作動すれば十分である。この場合、鋳鉄金属を分離させず、上記目的組成に酸化鉄を含ませたままにすることができる。とはいえ、溶融物の酸化還元性が変化しないとしても、依然として電極はCO放出により消費される。
実施例11及び12では、目的組成は、石灰含量が60%に近いラーナイト(2CaO・SiO)の領域に含まれる。約1600℃、すなわち、理論上の温度(>1900℃)に至るかなり前に溶融が起こること、形成された固体のゲーレナイト比率が高いこと、結果として、許容範囲の耐浸出性が得られることが分かる。また、機械的特性も良好で、特に密度が著しく高い(3を超える)ため、最終廃棄物の体積を減少させることができる。
実施例10:原子力発電所から生じた汚泥の処理
以下の出発組成(質量%)を用いた。
Figure 0005232327
これらの組成は、汚泥中の水分が65%であることを除き、図2において参照符号6(土)及び参照符号7(汚泥)で示した上述のものと同じである。
土/汚泥/アルミナ(添加剤)(比率:50%/45%/5%)混合物は約1600℃で溶融し、小さな鋳鉄包有物を含む下記組成の合成岩石を含む二相生成物が得られる。
Figure 0005232327
合成岩石の相を図3に参照符号9−1でゲーレナイト領域に示す。
廃棄物(汚泥+土、但しアルミナは除く)100kgの最初の体積は86.9Lであり、最終体積は17.2Lであるため、体積減少率は5.1である。この非常に好ましい減少率は以下によるものである。
・汚泥の水分量
・土/汚泥混合物(必要な添加剤が限定される)
・鋳鉄の包有物としての分離及びこの包有物の密度
最初の廃棄物が100kgの場合、合成岩石ブロックは鋳鉄包有物を全質量3.6kg、全体積0.54Lで含む。
密度は以下の値である。
・汚泥:1.2kg/L
・土:1.1kg/L
・合成岩石:2.7kg/L
・鋳鉄:7kg/L
実施例11:アルミナを用いて完了させた土の処理
実施例10の土組成にアルミナを4%(アルミナ4%に土96%)だけ添加した場合、混合物は約1600℃で溶融し(土のCAS以外の不純物のため)、鋳鉄包有物を含む下記組成の合成岩石を含む二相生成物が得られる。
Figure 0005232327
合成岩石の目的組成を図3に参照符号9−2でラーナイト領域に示す。
廃棄物(汚泥+土、但しアルミナは除く)100kgの最初の体積は90.9Lであり、最終体積は21.8Lであるため、体積減少率は4.2である。この非常に好ましい減少率は、アルミナの添加量が少量であること(土の出発組成と目的組成が近いことが、アルミナの添加量が少量であることを裏付けている)、及び、合成岩石の密度が高い(3kg/L)ことによるものである。
実施例12:鉄含量約15%のくず鉄を含むコンクリートの処理
くず鉄を含まない以下の組成(質量%)の未処理コンクリートを用いた。
Figure 0005232327
この未処理コンクリートの組成は上述のものと同じである。
このコンクリート組成にくず鉄を20質量%添加した。
上記コンクリートに石灰を混合してカルシウム含量を高めるのが有利である。もともとカルシウム含量が高いコンクリートもある。くず鉄含有コンクリート/石灰/アルミナ(添加剤)(比率:75%/17%/8%)混合物は約1600℃で溶融し、鋳鉄包有物を含む下記組成の合成岩石の二相生成物が得られる。この生成物は実施例11と同様なものであるが、鋳鉄比率がより高い。
Figure 0005232327
実施例11と同様に、合成岩石の目的組成を図3に参照符号9−2でラーナイト領域に示す。
廃棄物(くず鉄含有コンクリートのみ)100kgの最初の体積は100Lであり(瓦礫としてのくず鉄コンクリートの密度はくず鉄を含まないコンクリートよりも高い)、最終体積は18.9Lであるため、体積減少率は5.3であり、非常に好ましい。これは以下によるものである。
・合成岩石の密度が高い(3kg/L、鋳鉄包有物を除く)
・鋳鉄の包有物としての分離及びこの包有物の密度
最初の廃棄物が100kgの場合、合成岩石ブロックは鋳鉄包有物を全質量10.5kg、全体積1.7Lで含む。
10 廃棄物
11 粉砕
12 添加剤混合
14 乾燥
15 炉
17 煙霧
18 冷却
19 ろ過
20 洗浄カラム
21 ガス
22 蒸気/水洗
23 塩
25 塩
26 インゴット鋳型
27 冷却室
28 モルタル
30 黒鉛電極
31 アーク
32 固体物質
33 るつぼ
33a 管
34 プール
35 固層

Claims (15)

  1. 以下の連続した工程:
    a)950℃でか焼後の乾燥抽出分の組成、以後、出発組成という、の90%以上が、CaO、Fe、SiO、Al、及びBから選択される化合物で構成される放射性廃棄物を処理し、前記廃棄物の組成を補完して、補完した廃棄物のか焼後の組成が目的組成となるようにする工程、
    b)前記補完した放射性廃棄物を溶融させる工程、並びに、
    c)前記溶融物を容器に注入し、冷却後に、前記目的組成を有するガラス質又は結晶化ガラス質の合成岩石を含む生成物を得る工程
    を行う、放射性廃棄物のパッケージ化方法であって、
    前記出発組成及び前記目的組成は、下記条件、すなわち、
    CaO/SiO/X三元系において、Xが、Al、Fe、及びBから選択される三価元素の酸化物又は三価元素の酸化物の混合物であり、
    ・前記出発組成では、
    ・P及びPは90%未満、
    ・Pは75%未満、
    ・前記目的組成では、
    ・Pは35〜60%
    ・Pは10〜45%
    ・ただし両方の場合において、
    ・P+P+P=100%、
    ・P=P+P+P、ここで、
    ・P=[M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
    ・P=[M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
    ・P=[M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
    ・P=[0.28M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
    ・P=[2M/(M+M+M+0.28M+2M)]×100%、
    ・P及びMはそれぞれ、i=C、S、A、H又はBとして、CaO(i=C)、SiO(i=S)、Al(i=A)、Fe(i=H)、B(i=B)の質量百分率(P)及び質量(M)である、という条件
    を満たす
    ことを特徴とする方法。
  2. ・工程b)において、前記放射性廃棄物をるつぼ中で加熱し、1250〜1650℃の温度で溶融させ、
    ・工程c)において、前記モノリスが形成されるように前記溶融物を容器に注入し、このように溶融させてパッケージ化したものを焼きなまさずに室温まで15日間未満の期間内で冷却する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 工程c)において、前記冷却工程を以下の2工程:
    c1)1250〜1000℃の冷却段階において、前記溶融物を充填した前記容器の冷却速度を50℃/時間〜250℃/時間に制限する工程、及び、
    c2)その後、前記冷却速度を制限することなく、1000℃から室温まで冷却を行って前記容器の冷却を完結させる工程であって、温度が室温に下がるまで前記容器を屋外に置くか、又は冷水中で急冷することによって行う工程
    で行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記放射性廃棄物は、石灰土、コンクリート瓦礫、原子力発電所から生じる汚泥、原子力発電所のエバポレータの濃縮物、砂、及び/又は、放射性廃棄物の焼却灰で構成される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記出発放射性廃棄物は、
    前記CaO/SiO/X三元系において、X及びPは請求項1と同義であるが、P及びPは75%未満、Pは60%未満という条件
    を満たす出発組成を有する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記目的組成は下記質量百分率:
    ・Pは40〜50%、
    ・Pは20〜40%
    に相当する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程a)において、以下の工程:
    a1)前記出発組成が、
    CaO/SiO/X三元系において、X及びPは請求項1と同義であるが、
    ・Pは30〜80%、
    ・Pは20%未満
    という条件
    を満たす石灰土及び/又はコンクリート瓦礫を処理する工程、並びに、
    a2)Al、Fe、及びBから選択されるXを5〜50%添加する工程
    を行う
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
  8. 工程a2)において、処理される前記放射性廃棄物の質量の10%未満のを添加し、且つ/又は、Pは、得られる前記モノリスの前記目的組成の15%未満である
    ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 工程a2)において、
    ・Bの添加量は、工程a1)において処理される前記放射性廃棄物の質量の5%未満であり、且つ/又は、Pは、得られる前記モノリスの前記目的組成の7%未満であり、
    ・Al及びFeの添加量は、工程a1)において処理される前記放射性廃棄物の質量の10%超であり、且つ/又は、Pは、得られる前記モノリスの前記目的組成の15%超である
    ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 異なる組成の放射性廃棄物を混合することで、Al、Fe、及びBから選択される非放射性の三価元素の酸化物を添加せずに前記目的組成を得る
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 1)Pが50〜80%、Pが20%未満の前記出発組成の石灰土及び/又はコンクリート瓦礫、並びに、
    2)Pが10〜70%、P が50%未満の前記出発組成の放射性廃棄物の汚
    を混合する
    ことを特徴とする請求項5〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 工程a)において、以下の工程:
    a1)前記出発組成が下記条件:
    前記CaO/SiO/X三元系において、
    ・Pは50〜80%、
    ・Pは20〜50%、
    ・Pは20%以下
    ここでXは、Al及びFeから選択される三価元素の酸化物又は三価元素の酸化物の混合物であり、P=0という条件
    を満たす石灰土及び/又はコンクリート瓦礫を処理する工程、並びに、
    a2)以下の前記モノリス目的組成:
    前記CaO/SiO/X三元系において、
    ・Pは35〜55%、
    ・Pは15〜40%、
    ・Pは10〜45%という組成
    となるように、Xを含む前記添加剤を添加する工程
    を行う
    ことを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記石灰土から5cm超の大きさの大きな粒子が分離され、その細粒分の組成が前記目的組成に近づ
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ・工程b)において、処理される前記放射性廃棄物中に浸漬した黒鉛電極を用いて、前記補完した放射性廃棄物をジュール効果加熱で溶融させ、
    ・工程c)において、XがAl及びBから選択される前記目的組成を有し且つ鋳鉄包有物を含む合成岩石マトリクスを含む二相生成物を得る
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. ・前記るつぼ中に前記放射性廃棄物を導入する前に、前記放射性廃棄物を粉砕することで、含まれる粒子の少なくとも一部の粒径が5cm未満となるようにし、
    ・前記放射性廃棄物の溶融中に放出される煙霧を200℃未満まで冷却し、含まれるガス状の放射性元素、例えばセシウム等を粒子フィルターに捕集する
    ことを特徴とする請求項2〜14のいずれか一項に記載の方法。
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