(1) 遊技機(たとえば、パチンコ遊技機2a、2b、2c・・・)に対応して設けられ、受付けた紙幣の金額の範囲内で前記遊技機において使用する遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)を貸与するための貸与処理を行なう貸与処理手段(たとえば、制御基板18)を有する遊技用装置(たとえば、カード処理機1a、1b、1c・・・、またはカード処理機1a、1b、1c・・・とホール用コンピュータ49や中継用島コンピュータ48、またはカード処理機1a、1b、1c・・・と図15の大型軸流ファン36、またはカード処理機1a、1b、1c・・・と図15の大型軸流ファン36とホール用コンピュータ49や中継用島コンピュータ48)であって、
紙幣が挿入される縦長状の紙幣挿入口(たとえば、紙幣挿入口3)と、
該紙幣挿入口側へエアを吹出すことが可能な位置に設けられた、縦長状のエア吹出口(たとえば、エア吹出口4)と、
前記エアを前記エア吹出口に供給するエア供給部(たとえば、シロッコファン22や軸流ファン36と吹出経路24、または図15の変形例の場合の吹出経路24)と、
前記紙幣挿入口への物体の接近を検出するセンサ(たとえば、接近感知センサ10)と、
該センサによる物体の検出に基づいて、前記エア供給部から前記エア吹出口へのエアの供給を弱めるまたは停止する制御を行なう物体接近時エア制御手段(たとえば、図5、図15のS6、S10)と、
を備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、紙幣挿入口が縦長状に設けられており、その紙幣挿入口の側方に縦長状にエア吹出口が設けられているために、遊技用装置の横幅を小さくでき、その結果占有スペースを小さくできる。さらに、このような構成によれば、紙幣挿入口へ物体が近接したときにはエアの吹出しが弱まるまたは停止されるので、遊技者が紙幣を紙幣挿入口に挿入する際に吹出すエアが邪魔する不都合を極力防止できる。
(2) 遊技機(たとえば、パチンコ遊技機2a、2b、2c・・・)に対応して設けられ、受付けた紙幣の金額の範囲内で前記遊技機において使用する遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)を貸与するための貸与処理を行なう貸与処理手段(たとえば、制御基板18)を有する遊技用装置(たとえば、カード処理機1a、1b、1c・・・、またはカード処理機1a、1b、1c・・・とホール用コンピュータ49や中継用島コンピュータ48、またはカード処理機1a、1b、1c・・・と図15の大型軸流ファン36、またはカード処理機1a、1b、1c・・・と図15の大型軸流ファン36とホール用コンピュータ49や中継用島コンピュータ48)であって、
紙幣が挿入される縦長状の紙幣挿入口(たとえば、紙幣挿入口3)と、
遊技用装置前方の紙幣を取出す側へエアを吹出すことが可能な位置に設けられた、縦長状のエア吹出口(たとえば、エア吹出口4)と、
前記エアを前記エア吹出口に供給するエア供給部(たとえば、シロッコファン22や軸流ファン36と吹出経路24、または図15の変形例の場合の吹出経路24)と、
前記紙幣挿入口に挿入された紙幣を収納するとともに、開放されることにより遊技用装置前方から前記収納された紙幣を取出し可能な金庫(たとえば、金庫30)と、
該金庫を開放するときに前記エア供給部から前記エア吹出口へのエアの供給を弱めるまたは停止する制御を行なう金庫開放時エア制御手段(たとえば、図15のS1、S10)と、
を備えていることを特徴とする。
(4) 前記金庫は、遊技用装置の前面パネル(たとえば、前面パネル35)と共に前方に引出された引出し状態となることにより開放され(たとえば、図8〜図11)、
前記エア供給部は、遊技用装置本体側に設けられ(たとえば、シロッコファン22や軸流ファン36と吹出経路24がカード処理機1b側に設けられ)、前記エアを前記前面パネルに設けられたエア吹出口に誘導する誘導路(たとえば、吹出経路24)を含み、
前記前面パネルの前記エア吹出口の背面側(たとえば、背面側部材34)または前記誘導路の先端(たとえば、吹出経路24の先端)に設けられ、前記金庫が閉塞されたときに前記誘導路の先端と前記エア吹出口の背面側を連結する連結部(たとえば、パッキン33)をさらに有し、
該連結部は、弾性部材(たとえば、ゴム)により構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、前面パネルとともに前方に引出された開放状態となった金庫を閉塞したときに、前面パネルに設けられたエア吹出口にエアを誘導する誘導路の先端とエア吹出口の背面側とを連結する連結部が弾性部材により構成されているために、金庫を引出した後に元の位置に戻した場合であっても連結部からエア漏れする不都合を極力防止することができる。
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。なお、この実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機に基づいて説明しているが、これに限定されるものではなく、たとえば、他の種類の遊技機(たとえば、スロットマシン等)であってもよい。
[第1の実施の形態]
図1は、遊技場の遊技機設置島100に設置された遊技機の一例のパチンコ遊技機2a、2b、2c…およびその各パチンコ遊技機2a、2b、2c…の台間に設置されたカード処理機1a、1b、1c…を示す正面図である。各カード処理機1a、1b、1c…には、縦長状の紙幣挿入口3と、その紙幣挿入口3の側方に縦長状のエア吹出口4とが設けられている。各パチンコ遊技機2a、2b、2cの向かって左側に隣接しているカード処理機1a、1b、1cが、パチンコ遊技機に対応するカード処理機である。したがって、たとえば遊技者がパチンコ遊技機2bにより遊技を行なう場合には、それに対応して設けられているカード処理機1bの紙幣挿入口3に紙幣を挿入することにより、遊技媒体の一例のパチンコ玉が遊技機2bの上皿6に貸出される。遊技者は、遊技機2bの右下に設けられている打球操作ハンドル7を操作することにより、上皿6に貸出されたパチンコ玉を遊技領域5内に打込むことができる。
ここで、パチンコ遊技機2a、2b、2c…での遊技を、第1種のパチンコ遊技機を例に挙げて簡単に説明する。遊技領域5に打込まれた打玉が始動入賞領域(始動入賞口)に入賞することにより、変動表示装置が変動表示した後表示結果を導出表示し、その表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となれば、可変入賞球装置が開成して遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り状態)に移行する。この大当り状態では、開成した可変入賞球装置に所定個数(たとえば10個)の打玉が入賞するかあるいは所定時間(たとえば30秒間)経過するかのうちいずれか早い方の条件が成立したことにより可変入賞球装置が閉成して1ラウンドが終了し、その後再度可変入賞球装置が開成して第2ラウンドが開始され、所定の最終ラウンドまで繰返し実行された後大当り状態が終了する。この大当り中に多量の打玉が可変入賞球装置内に入賞して多量の景品玉が上皿6に払出される。
なお、遊技領域5に打込まれたパチンコ玉は、パチンコ遊技機内に回収されて島100側に還元されるのであり、その際に打込玉検出スイッチ(図1では図示省略)により検出されるように構成されている。
各パチンコ遊技機2a、2b、2c…の膳板8には、灰皿9が設けられている。遊技中の遊技者は、その灰皿9を利用して煙草を吸うことができる。特に、前述した大当り状態が発生したときには、一般的に遊技者は喫煙を開始する傾向がある。この煙草の煙が隣で遊技をしている遊技者の方に流れ込むことを防止するべく、エア吹出口4からエアが吹出されるように構成されている。各カード処理機1a、1b、1c…には、後述するようにシロッコファン22が設けられており、そのシロッコファン22が作動することによりエア吸込口12からエアが吸込まれてエア吹出口4からエアが吹出される。このエア吹出口4には、後述するようにルーバ14(図2、図3参照)が設けられており、上方、前方、下方の全方向に向けてエアが吹出される。その結果、たとえばパチンコ遊技機2bで遊技を行なっている遊技者が煙草を吸った場合に、その吹出されるエアがエアカーテンの役目を果たし、煙草の煙が左右に隣接するパチンコ遊技機側に流れていくことが極力防止できる。しかも、灰皿9に煙草を置いた場合には、その灰皿9に置かれている煙草から上がる煙がエア吸込口12により吸込まれるために、その煙が隣の遊技機側に流れ込むことをより一層確実に防止することができる。
図2は、カード処理機1bの構成を示す図である。(a)は正面図、(b)は内部の構成を示す断面図、(c)は上方から見た平面図である。
紙幣挿入口3に挿入された紙幣(たとえば千円札)は、紙幣識別機17内に取込まれ、その真贋が判別される。不適正な紙幣の場合は紙幣挿入口3からその紙幣が排出される。一方、適正な紙幣であった場合にはその紙幣が取込まれ、取込まれた紙幣が遊技機設置島100内に設けられている紙幣搬送装置によって自動的に搬送され、遊技機設置島100の端部に設けられた金庫内に収納される。そして、適正な紙幣が挿入された旨の信号が紙幣識別機17から中継基板23、中継基板20、を介して制御基板18に入力される。制御基板18には、玉貸制御用マイクロコンピュータが設けられており、入力された信号に基づいて所定金額(たとえば500円)分のパチンコ玉を貸出す旨の指令信号を対応するパチンコ遊技機2bの払出制御用マイクロコンピュータへ出力する。それを受けた払出制御用マイクロコンピュータは、所定個数のパチンコ玉を上皿6へ払出す。
そして、貸出した後の残り金額(残高)を表示するための信号が、玉貸制御用マイクロコンピュータから中継基板20を介して残高表示器11へ伝送され、残高(500円)が残高表示器11により表示される。
カード処理機1bには、電源基板19が設けられており、商用電源から供給された電力が所定の電圧に変換されて、電源基板19から中継基板20を介して制御基板18に供給されるとともに、中継基板20、中継基板23を介して紙幣識別機17に供給され、さらに、中継基板20を介してシロッコファン22に供給される。
カード処理機1bには、さらに、ICコイン投入口13、ICコイン返却口16、ICカード挿入/排出口15が設けられている。遊技者が当該遊技場の会員となっており、会員カードとしてのICカードを持っている場合には、そのICカードをICカード挿入/排出口15に挿入することにより、そのICカードに記録されている有価価値を用いて玉貸を行なうことが可能となる。また遊技者がビジターの場合には、ICコインをICコイン投入口13に投入することにより、玉貸を受けることが可能となる。さらに、残高表示器11に残高が表示されている状態で遊技者が遊技を終了する場合には、その残高に相当する有価価値を有するICカードが遊技者に返却される。一方、残高表示器11に残高が表示されている状態で遊技を終了する際に、ICカードがICカード挿入/排出口15に挿入されていない場合には、その残高表示器に表示されている残高に相当する価値を有するICコインがICコイン返却口16から遊技者に払出される。
カード処理機1bには、ファンモータ制御基板21が設けられており、シロッコファン22のファンモータ(図示省略)がこのファンモータ制御基板21により制御される。その制御の内容については、後に詳しく説明する。
カード処理機1bの電源が投入された段階で、シロッコファン22が作動開始し、シロッコファン22がエア吸込口12からエアを吸込み、その吸込まれたエアが吸込経路27、シロッコファン22、吹出経路24を経由してエア吹出口4から吹出される。エア吸込口には、粗目フィルタ25が設けられており、吸込まれたエア中に含まれている大き目の粉塵がこの粗目フィルタ25により除去される。この粗目フィルタ25の奥側には、細目フィルタ26が設けられており、この細目フィルタ26により、吸込まれたエア中に含まれている細かな粉塵(煙草の煙の粒子等)が除去される。
一方、エア吹出口4には、複数(図面上では4個)のルーバ14が設けられており、このルーバ14により、エアが前方ばかりでなく下方にも吹出されるようになる。
紙幣挿入口3の下方には、赤外線センサからなる接近感知センサ10が設けられている。遊技者が紙幣を紙幣挿入口3から挿入しようとしたときに、その遊技者の手が接近感知センサ10により検出され、その検出信号が中継基板23を介してファンモータ制御基板21へ入力され、後述するように、ファンモータが停止制御されてシロッコファン22が停止する。その結果、エア吹出口4からのエアの吹出しが停止され、紙幣を紙幣挿入口3に挿入する際に吹出すエアが邪魔する不都合が防止できる。
図3は、シロッコファン22の作動中におけるエアの流れを説明するための図である。図3(a)は、要部拡大断面図、図3(b)は、(a)のB−B断面図、図3(c)は、(a)のA−A断面図である。
まずエア吸込口12から吸込まれるエアは、粗目フィルタ25を通過する。その際に、エア中に含まれる大きめの粉塵がこの粗目フィルタ25により除去される。次に、エアが細目フィルタ26を通過する。細目フィルタ26は、複数層(図面上では7層)設けられており、奥側にいくに従って、より一層きめ細かな目のフィルタとなっている。この細目フィルタ26を通過することにより、エア中に含まれている細かな粉塵(たとえば煙草の煙の粒子)が除去される。その後エアが吸込経路27を通ってシロッコファン22内に入り、そのシロッコファン22から吹出経路24を経由してエア吹出口4から吹出される。吹出経路24の横断面形状は、(c)に示す形状となっている。この吹出経路24を経由してその前方側に設けられているエア吹出口4からエアが吹出される。
このエア吹出口4には、複数(4個)のルーバ14が設けられており、このルーバ14の向きにより、エアが上方や前方ばかりでなく下方にも吹出されるようになる。
図4は、カード処理機1a、1bおよびパチンコ遊技機2a、2bの制御回路を示すブロック図である。カード処理機1a、1bに設けられている前述したファンモータ制御基板23には、ファンモータ制御用マイクロコンピュータ43が設けられている。ファンモータ制御用マイクロコンピュータ43は、制御中枢としてのCPU44、CPU44を動作させるためのプログラムを記憶しているROM45、CPU44のワークエリアとしてのRAM46、外部機器との信号の入出力を行なうための入出力インターフェイス47を備えている。
パチンコ遊技機2a、2bには、遊技制御を行なうための遊技制御用マイクロコンピュータ42が設けられており、その遊技制御用マイクロコンピュータ42に対し信号の入出力を行なうための入出力インターフェイス41が設けられている。
カード処理機1bに設けられている前述した接近感知センサ10からの検出信号が、入出力インターフェイス47を介してCPU44に入力される。CPU44によるファンモータ制御用の信号が入出力インターフェイス47を介してファンモータ22mに与えられる。さらに、前述したパチンコ遊技機2a、2bの遊技領域5に打込まれた打込玉を検出する打込玉検出スイッチ40からの打込玉検出信号が、入出力インターフェイス47を介してCPU44に入力される。
さらに、パチンコ遊技機2a、2bが前述した大当り状態となると、その大当り状態となっている最中継続して大当り中信号がパチンコ遊技機2a、2bから出力され、その大当り中信号が入出力インターフェイス47を介してCPU44に入力される。一方、この大当り中信号は、遊技機設置島100に設けられている中継用島コンピュータ48にも出力され、その大当り中信号が中継用島コンピュータ48を経由してホール用管理コンピュータ49に入力される。ホール用管理コンピュータ49では、その入力されたパチンコ遊技機毎の大当り中信号等に基づいて、釘調整等に役立つデータを集計して出力する。
また、各カード処理機1a、1b…は、対応するパチンコ遊技機側に隣接するカード処理機に対して、ファンモータ22mの回転速度を調整するためのコマンド(高速度コマンド等)を送信する。たとえば、カード処理機1aは対応するパチンコ遊技機2a側に隣接するカード処理機1bに対して前述のコマンドを送信し、カード処理機1bは、対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cに対して前述のコマンドを送信する。
図5は、各カード処理機1a、1b、1c…に設けられているファンモータ制御用マイクロコンピュータ43の制御動作を示すフローチャートである。まずステップS(以下単にSという)6により、接近感知センサが物体の接近を検知してONになっているか否かを判断がなされる。ONになっていない場合にはS7により、遊技機から排出された打込玉を検出する打込玉検出スイッチ40からの検出信号が入力されているか否かの判断がなされ、入力されていない場合にはS8へ進み、隣のカード処理機1aから打込玉検出信号の入力があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS9へ進み、S6、S7、S8によりNOの判断がなされてから所定時間(たとえば2分間)が経過したか否かの判断がなされ、未だ経過していない場合にはS17に進み、ファンモータを通常速度で駆動する制御を行なってS6へ戻る。つまり、打込玉検出信号が入力されて来ないということは遊技者が玉を遊技領域5に打込んでいないということであり、パチンコ遊技機2bにより遊技者が玉を打込んでいない場合にはS7によりNOの判断がなされる。一方、パチンコ遊技機2bにより打込玉が検出されてその検出信号が対応するカード処理機1bに入力されれば、S7によりYESの判断がなされてS11により打込玉検出信号を対応するパチンコ遊技機2bに隣接するカード処理機1cへ送信する処理がなされる。たとえば、その打込玉検出信号がカード処理機1aからカード処理機1bに送信されてきた場合には、S8によりYESの判断がなされることとなる。ところが、カード処理機1bの両隣に隣接するパチンコ遊技機2a、2bともに遊技者が遊技領域5にパチンコ玉を打込んでいない場合には、S7とS8とでNOの判断がなされる。その状態が、所定時間(たとえば2分間)継続した場合には、S9によりYESの判断がなされてS10に進み、カード処理機1bのファンモータ22mを停止させる処理が行なわれてS6へ戻る。その結果、カード処理機1bのシロッコファン22が停止され、エア吹出口4からのエアの吹出しが停止される。所定時間(たとえば2分間)以上遊技領域に打玉が打込まれないということは、そのパチンコ遊技機で遊技が行なわれていないすなわち遊技者がいないということであり、煙草の煙のためのエアカーテンが必要ないためにファンモータ22mが停止されるのである。なお、S10で、カード処理機1bのファンモータ22mを低速で駆動させる処理を行ない、吹出口4からのエアの吹出し勢いを弱くするようにしてもよい。
一方、遊技者がパチンコ遊技機2bにより遊技をするべくカード処理機1bの紙幣挿入口3に紙幣を挿入しようとした場合には、その遊技者の手が接近感知センサ10により検出され、S6によりYESの判断がなされてS10へ進み、ファンモータ22mが停止される。その結果、遊技者が紙幣を紙幣挿入口3に挿入する際に吹出口4からの吹出エアが邪魔になる不都合が防止できる。
次に、遊技者がパチンコ遊技機2bの上皿6に貸出されたパチンコ玉を遊技領域5に打込めば、S7によりYESの判断がなされてS11により打込玉検出信号を対応するパチンコ遊技機2bに隣接するカード処理機1cへ送信する処理がなされる。次にS12により、遊技機から大当り中信号の入力があったか否かの判断がなされる。パチンコ遊技機2bで未だに大当り状態が発生していない場合には、S12によりNOの判断がなされてS13へ進み、隣のカード処理機1aから高速駆動コマンドの入力があったか否かの判断がなされる。この高速駆動コマンドは、隣のカード処理機1aが対応するパチンコ遊技機2aが大当り状態となって大当り中信号がカード処理機1aに入力されたときにそのカード処理機1aから送信されてくるコマンドである。隣のパチンコ遊技機2aが未だ大当り状態となっていない場合にはS13によりNOの判断がなされてS17へ進み、ファンモータ22mを通常速度で駆動する制御が行なわれてS6へ戻る。
つまり、カード処理機1bは、対応するパチンコ遊技機2bに遊技者がいると判断されるときであってかつ左右両側のパチンコ遊技機2a、2bがともに大当り状態中でないときには、S17により、モータファン22mを通常速度で駆動する制御が行なわれて通常の吹出し勢いでエアが吹出口4から吹出されることとなる。
一方、対応するパチンコ遊技機2bにより大当り状態が発生した場合には前述したように大当り中信号がカード処理機1bのファンモータ駆動用マイクロコンピュータ43に入力される。すると、S12によりYESの判断がなされてS14へ進み、前回の大当り中信号の入力から所定時間(たとえば5分間)が経過したか否かの判断がなされる。経過している場合にはS15へ進み、高速駆動コマンドを対応する遊技機2bに隣接するカード処理機1cへ送信する処理がなされ、S16により、ファンモータを高速駆動する制御がなされてS6へ戻る。
一方、隣のパチンコ遊技機2aにおいて大当り状態が発生した場合には大当り中信号が隣のカード処理機1aに入力され、それに基づいて前述の高速駆動コマンドがカード処理機1bのファンモータ制御用マイクロコンピュータ43に入力される。すると、S13によりYESの判断がなされてS16により、ファンモータ22mを高速駆動する制御がなされる。
その結果、カード処理機1bは、対応するパチンコ遊技機2bにおいて打玉が遊技領域に打込まれている状態で、左右両側のパチンコ遊技機2a、2bのいずれか一方において大当り状態が発生すれば、シロッコファン22が高速回転してエア吹出口4から強い勢いでエアが吹出される。これは、前述したように、大当りが発生すれば一般的に遊技者は煙草を吸い始める傾向があり、それに対応してエア吹出口4からのエアの吹出し勢いを強にするのである。なお、大当り発生確率が向上した確率変動状態等においては、大当り状態が終了した後すぐに次の大当りが発生する場合がある。そのような場合には、遊技者は前回の大当りで既に煙草を吸っているために、後続の大当りでさらに煙草を吸う可能性が低いため、
そのような前回の大当りの終了後すぐに次の大当りが発生した場合には、S14によりNOの判断がなされることとなり、ファンモータ22mを通常速度で駆動する制御が行なわれることなる。
なお、大当り中継続して大当り中信号が入力されるために大当り中継続してS16が実行されることなる。それに代えて、大当り開始から所定時間(たとえば5分程度)を計時するタイマをセットして、タイマが計時中にはS16のファンモータ高速駆動制御を行なう一方タイマがタイムアップした段階でS17のファンモータ22mを通常速度で駆動する制御に移行するように制御してもよい。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を説明する。前述した第1の実施の形態と同一部分については説明の繰返しを省略し、主に異なる部分について説明する。
この第2の実施の形態におけるカード処理機1a、1b、1c…は、紙幣を収納する金庫30を内蔵しており、紙幣挿入口3から挿入された紙幣がその金庫30内に収納されるように構成されている。
図6は、第2の実施の形態におけるカード処理機を示す図である。図6(a)は正面図、図6(b)は内部の構成を示す断面図、図6(c)は上方から見た平面図である。
紙幣挿入口3の背面側には、挿入された紙幣の真贋を識別する紙幣識別機付きの金庫30が設けられている。そして、紙幣挿入口3から挿入された紙幣が紙幣識別機で識別され、適正な紙幣であると識別されればその紙幣が金庫30内に取込まれる。
この比較的大型の金庫30が設けられている関係上、第1の実施の形態で説明したシロッコファン22をカード処理機1b内に設けるスペースがない。そこで、この第2の実施の形態においては、シロッコファン22をカード処理機1bの背面側側方にはみ出して設けている。そして、エア吸込口12から吸込まれたエアが、吸込経路27、シロッコファン22、吹出経路24を経由してエア吹出口4から吹出される。さらに、電源基板19もカード処理機1bの背面側側方にはみ出して設けられている。ファンモータ制御基板21は、中継基板20を経由してシロッコファン22のファンモータ22mを制御する。さらに、カード処理機1bの前面パネル35には、赤外線感知センサ31が設けられている。これは、金庫30のロックを解除して金庫30を前面パネル35と共に前方に引き出して収納されている紙幣を取出す際に、ロック解除用のリモコンからのロック解除信号を受信するセンサである。その赤外線センサ31の検出信号がファンモータ制御基板21に入力される。
図7は、第2の実施の形態におけるカード処理機のエアの流れを示す図であり、(a)は吹出経路24部分における縦断面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
シロッコファン22からのエアは吹出経路24を経由して吹出口4から吹出される。その吹出経路24の先端にはゴム等の弾性部材からなるパッキン33が設けられている。前述したように、金庫30は前面パネル35と共に前方に引出されるように構成されており、引出された金庫30を再度元の位置に押込んだ際に、前面パネル35側の吹出口4の背面側部材34とパッキン33とが連結されて、吹出すエアがその連結部から漏れ出さないように構成されている。このことを図8および図9に基づいて説明する。
図8および図9は、前面パネル35と共に金庫30が引出された状態が示されている。金庫30は、通常はカード処理機1b内に押込まれて収納された状態となっており、その収納状態でロック機構(図示省略)によってロックされている。このロック機構は、ソレノイド(図示省略)と金庫挿入検知センサとが設けられている。前述したリモコンを操作してロック解除信号をリモコンから発信させその信号を赤外線センサ31が受信すると、その受信信号がファンモータ制御基板21に入力され、後述するようにロック機構のソレノイドが励磁される。その結果、ロック機構のロックが解除されて前面パネル35と共に金庫が引出し可能となる。前面パネル3と共に金庫を引出してその中に収納されている紙幣を遊技場の店員が取出した後、再度金庫30を前面パネル35と共にカード処理機1b内に押込むと、自動的にロック機構が作動してロック状態となるとともに、金庫挿入検知センサ39(図13参照)が金庫の挿入を検出してその検出信号がファンモータ制御基板21に入力される。
吹出経路24の先端に設けられているパッキン33は、図9に示すような形状となっており、金庫30を前面パネル35と共にカード処理機1b内に押込むことによって、パッキン30とエア吹出口4の背面側部材34とが連結される。すなわち、パッキン33の先端側が背面側部材34内に入り込んだ状態で連結され、エアが連結部から漏れないように構成されている。
図10は、パッキン33を、エア吹出口4の背面側部材34側に設けた例を示している。この例の場合には、金庫30を前面パネル35と共に引出した場合には、背面側部材34側に設けられているパッキン33も背面側部材34と一体となって引出される。この状態で、金庫30を前面パネル35と共にカード処理機1b内に押込めば、パッキン33の背面側が吹出経路24の先端内に入り込み、エアが漏れ出さないように連結される。図11および図12は、金庫30が内蔵されているカード処理機1bにおけるファンを軸流ファン36で構成した例を示している。図10に示したシロッコファン22の場合には、形状が大きいために、シロッコファン22の向きを横向きにし、遊技機設置島100における反対側の列に設けられている遊技機やカード処理機の背面側とシロッコファン22とが接触しないようにしている。一方、図11に示す軸流ファン36の場合には、後方への突出量がシロッコファン22に比べて小さいために、カード処理機1bの背面側に設けても、遊技機設置島100の反対側の列に設けられている遊技機の背面側にある制御基板等と接触することを防止できると共に、対応する遊技機の背面側にある制御基板等と接触することも防止することができる。この軸流ファン36は、図12の(b)に示すように、軸流ファン36のプロペラ37が縦方向を回転軸として回転する。そして、下方に設けられたエア吸込口12からエアを吸込んで、吸込経路27、軸流ファン36、吹出経路24を経由してエア吹出口4からエアを吹出す。なお、プロペラ37は、1つに限らず、回転軸方向に直列に複数設けてもよい。
図13は、第2の実施の形態におけるカード処理機1a、1bおよびパチンコ機2a、2bの制御回路を示すブロック図である。
第1の実施の形態における図4に示したブロック図との相違点は、ファンモータ制御用マイクロコンピュータ43の入出力インターフェイス47に、前述したロック解除用のソレノイド50と、赤外線感知センサ31と、金庫挿入感知センサ39とが接続されている点である。金庫30のロックを解除するべく遊技場の店員がリモコンを操作して解除信号を赤外線感知センサ31に送信すれば、赤外線感知センサ31がそれを検出して検出信号が入出力インターフェイス47を経由してCPU44に入力される。CPU44は、その検出信号に基づいてロック機構のソレノイド50を励磁してロックを解除する制御を行なう。遊技場の店員が金庫30を引出して収納されている紙幣を取出した後金庫30を再度カード処理機1b内に挿入すれば、金庫挿入感知センサ39がそれを検出して検出信号が入出力インターフェイス47を経由してCPU44に入力される。
図14は、図13に示したファンモータ制御用マイクロコンピュータ43の制御動作を示すフローチャートである。図5に示した第1の実施の形態におけるフローチャートとの相違点を主に説明する。
まず、S1により、赤外線感知センサ31がONになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS2に進み、金庫開放フラグがONになっているか否かの判断がなされる。この金庫開放フラグは、金庫30が開放されたときにONにセットされるフラグである。金庫開放フラグがONになっていない場合にはS6以降の制御が実行される。このS6以降の制御は、図5に示したS6以降と同じ制御であるために、ここでは説明の繰返しを省略する。
遊技場の係員が金庫30を開放するべくリモコンを操作して開放信号を赤外線検知センサ31へ送信すれば、赤外線感知センサがONになっていると判断されてS1によりYESの判断がなされ、S5により金庫開放フラグをONにセットする制御が行なわれる。次にS18へ進み、金庫のロック機構を解除するソレノイドをON(励磁)する制御が行なわれる。これにより、ロックが解除されて金庫30が引出し可能となる。金庫30が引出された状態では、金庫挿入感知センサがONになっていないために、S3によりNOの判断がなされてS10へ進み、ファンモータ22mを停止させてエア吹出口4からのエアの吹出しを停止させる制御が行なわれる。
金庫30が引出された状態では、前述のS5により金庫開放フラグがONになっているために、赤外線感知センサ31が赤外線を感知しなくなったときにおいても、S2により金庫開放フラグがONになっていると判断され、S18、S3、S10の制御が継続して実行されることとなる。この状態で、遊技場の店員が金庫30内の収納紙幣を取出して金庫30をカード処理機1b内に押込めば、金庫挿入感知センサ39がONになってS3によりYESの判断がなされ、制御がS4へ進み、金庫開放フラグをOFFにする制御がなされた後、S6に移行する。S4により金庫開放フラグをOFFに切換えられたために、S2によりNOの判断がなされることとなり、S6以降の制御が実行されることとなる。
次に、以上説明した実施の形態における効果を列挙する。
(1) カード処理機1a、1b、1c…に紙幣挿入口3が縦長状に設けられ、その紙幣挿入口3の側方に縦長状のエア吹出口4が設けられているために、カード処理機1a、1b、1c…の横幅を小さくすることができ、当該カード処理機1a、1b、1c…が占有する台間スペースを小さくすることができる。その結果、遊技機設置島100に設置可能となる遊技機の設置台数を増やすことができる。あるいは、カード処理機1a、1b、1c…の隣にたとえば液晶サンド(液晶表示装置により対応する遊技機の遊技履歴等を表示可能なサンド)を設けることが可能となる。
(2) カード処理機1a、1b、1c…は、紙幣挿入口3への物体の接近を検知する接近感知センサ10が設けられており、その接近感知センサによる物体の検知に基づき、エア供給部からのエア吹出口4へ供給されるエアの強さを弱めるまたは停止するようにしているので、遊技者が紙幣を挿入する際に吹出すエアが邪魔するおそれがない。
(3) カード処理機1a、1b、1c…は、紙幣挿入口3に挿入された紙幣を収納するとともに開放されることでカード処理機前方から収納された紙幣を取出し可能な金庫30が設けられており、その金庫30を開放するときに、エア供給部からエア吹出口4へ供給されるエアの強さを弱めるまたは停止するようにしているために、遊技場の店員が紙幣を回収する際には吹出すエアが邪魔するおそれがない。
(4) 前述の金庫30は、エア吹出口4が設けられたカード処理機1a、1b、1c…の前面パネル35とともに前方に引出され、前面パネル35のエア吹出口4の背面側部材34またはエアをエア吹出口4へ誘導する吹出経路24の先端に設けられ、金庫30が閉塞されたときに吹出経路24の先端とエア吹出口4の背面側部材34を連結する連結部としてのパッキン33が設けられ、そのパッキン33が弾性部材(ゴム等)により構成されている。その結果、金庫30を引出した後に金庫を元の位置に戻した場合であってもエア漏れが生ずるおそれがない。また、たとえば、吹出経路24をフレキシブルなエア供給用のチューブで構成し、金庫30とともに進退させるような場合には、そのチューブが折れ曲がり、エアを遮断してしまったり、進退の途中で他の部材に引っ掛かって破損してしまうおそれがあるが、前述したパッキン33による連結の場合には、そのような不都合が生ずるおそれもない。
(5) カード処理機1a、1b、1c…は、対応するパチンコ遊技機2a、2b、2c…における遊技に伴い発生する遊技情報(たとえば大当り中信号等)が入力され、その入力された遊技情報に基づいて、エア供給部からエア吹出口4へ供給されるエアの強さを変更する変更制御を行なうために、遊技機の遊技状況に応じて、吹出すエアを適切な強さに調整することができる。特に大当りが発生すると一般的に遊技者が喫煙を開始する傾向にあるが、大当りの発生したパチンコ遊技機2bに対応するカード処理機1bにおいて、吹出すエアが強くなるように制御しているために、大当りが発生して遊技者が喫煙を開始したことに対応することができる。一方、パチンコ遊技機2bがたとえば確率変動状態(高確率状態)となり大当りが連続して発生した(連荘した)場合には、1回目の大当りの際に既に喫煙して煙草を吸い終わっているために、2回目の大当りの発生時には喫煙を開始しないのが一般的であるが、そのような大当りが連荘した場合には吹出すエアの強さを強く制御することなく通常の強さに維持するために、無駄にエアの吹出しを強く制御する不都合が防止できる。また、パチンコ遊技機2bから所定時間打込玉検出信号が入力されてきていない場合には、そのパチンコ遊技機2bで遊技を行なっている遊技者がいない可能性が高いため、そのような場合にはエアの吹出しを停止するように制御しているために、遊技者がいないにもかかわらず無駄にエアを吹出す不都合を防止することができる。
(6) 台間表示装置1bのファンモータ制御用マイクロコンピュータ43は、シロッコファン22からエア吹出口4a、4bへ供給されるエアの強さを変更する変更制御を行なうときに、対応するパチンコ遊技機2bの方向に隣接する遊技用表示装置1cにおいてもエアの強さを変更するための制御を行なうために、パチンコ遊技機2bの両側に隣接する遊技用装置1b、1cがともに、当該パチンコ遊技機2bの遊技状況に応じて吹出すエアーの強さを適切な強さに調整することができる。
次に、以上説明した実施の形態における変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 図5または図14で示したS10によりファンモータ22mを停止する制御を行なったが、それに代えて、ファンモータを低速で駆動するように制御し、エア吹出口4からのエアの吹出し勢いを弱くするように制御してもよい。また、エア吹出口4からのエアの吹出し勢いの調節は、ファンモータの制御に代えて、エア吹出口4あるいは吹出経路24を閉塞または開放するシャッタを設け、このシャッタの閉塞または開放制御あるいは半開き制御によって、吹出し勢いを制御するようにしてもよい。さらには、吹出経路24を切換えてたとえばカード処理機背面側から吹出すように切換えることにより、エア吹出口4からのエアの吹出勢いを調整するようにしてもよい。
(2) たとえば図2ではシロッコファン22をエア吹出口4の下方に設け、下方から上方に向かってエアを供給するものを示したが、それに代えて、吹出経路24を紙幣識別機17の背面側を通って上方に延設して前面側のエア吹出口4に臨ませ、エアを上方からエア吹出口4に供給するようにしてもよい。そのように構成すれば、上方から下向きにエアが吹出されやすくなり、煙草の煙のエアカーテン効果がさらに一層向上することが期待できる。さらには、シロッコファン22を紙幣識別機17の上方に設け、上方から下向きにエア吹出口4にエアを供給するようにしてもよい。
(3) 前述の実施の形態では、電源投入によりファンモータ22mが回転を開始するものを示したが、それに代えて、電源投入後ファン作動スイッチを遊技場の店員が手動でON操作することによりファンモータ22mが回転を開始するようにしてもよい。また、第2の実施の形態において、金庫30を引出した後、再挿入し、その状態でファン作動スイッチを遊技場の店員が手動でON操作することにより、ファンモータ22mが回転を開始し、エア吹出口4からエアが吹出されるように構成してもよい。
また、金庫30の開放は、リモコン操作によりロックを解除する代わりにまたはそれに加えて、遊技場の店員が所持している鍵による開錠操作によって、ロックが解除されて開放可能となるようにしてもよく、さらには、ホール用管理コンピュータ49からの遠隔操作で開放できるように構成してもよい。さらには、対応するパチンコ遊技機2bの前面枠を開放して、カード処理機1bの背面側から金庫30を開放して収納紙幣を取出せるようにしてもよい。
(4) 前述したパッキン33によって、吹出経路24の先端とエア吹出口4の背面側部材34とを連結する代わりに、吹出経路24をフレキシブルなチューブで構成し、その先端をエア吹出口4の背面側部材34と一体的に取付け、金庫の引出し時にフレキシブルなチューブが背面側部材34とともに引出されるように構成してもよい。
(5) 前述した実施の形態では、大当り中信号は、パチンコ遊技機の枠に設けられている外部出力端子から中継用島コンピュータ48を経由してホール用管理コンピュータ49へ出力される。その外部出力端子から分岐させて大当り中信号がカード処理機のファンモータ制御基板に入力されるように構成した。しかし、それに代えて、ホール用管理コンピュータ49を経由して大当り中信号が対応するカード処理機のファンモータ制御基板23へ送信されてくるように構成してもよい。さらには、大当り中に点灯する幕板に設けられた呼出ランプから大当り中信号をファンモータ制御基板23に入力するようにしてもよい。
(6) 前述したカード処理機1a、1b、1c…では、ICコイン投入口13が設けられ、投入されたICコインが流下してICコイン返却口16から返却されるように構成されているために、そのICコインの流下径路を確保するスペースが必要であった。このICコイン投入口13をなくしてICコインの流下径路を省くことによって、空きスペースが確保でき、その空きスペースに、たとえば、貯玉再プレーを行なうための再プレーボタン、携帯電話を利用した電子マネーを用いた玉貸を行なうための機能等、種々の機能を設けるようにしてもよい。このように、玉貸のための種々の機能は、確保される空きスペース次第でカード処理機に随時設けるようしてもよい。
(7) カード処理機1a、1b、1c…を、パチンコ遊技機2a、2b、2c…1台ごとに対応させて遊技機設置島100に設置しているが、それに代えて、2台の遊技機に対応して1台カード処理機を設けるようにしてもよい。
(8) 前述の実施の形態では、対応するパチンコ遊技機2bからの打込玉検出信号を、そのパチンコ遊技機2bに対応するカード処理機1bを経由してそのパチンコ遊技機2bに隣接するカード処理機1cに入力していた。しかしそれに限らず、パチンコ遊技機2bからの打込玉検出信号を2つに分岐させて、そのパチンコ遊技機2bに対応するカード処理機1bと隣接するカード処理機1cとに直接入力してもよい。
(9) エアを供給するためのファンを各カード処理機1a、1b、1c…に1つずつ設ける代わりに、図15に示すように、遊技機設置島100に大型の軸流ファン36を設け、その軸流ファン36からのエアを複数台(図15では3台)のカードユニット1a、1b、1cの各吹出経路24に供給し、各エア吹出口4からエアが吹出されるように構成してもよい。この場合のエアの吹出し勢いの調整や吹出しの停止は、たとえば、エア吹出口4あるいは吹出経路24を閉塞または開放するシャッタを設け、このシャッタの閉塞または開放制御あるいは半開き制御によって、制御する。
(10) 前述した実施の形態では、大当り中信号や打込玉検出信号等の遊技機における遊技に伴い発生する遊技情報を入力する入力部(入出力インターフェイス47)と、その入力部に入力された遊技情報に基づいてエア供給部からエア吹出口4へ供給されるエアの強さを変更する制御である変更制御を行なう遊技状況対応エア制御手段(S12、S14、S16、S17、S7、S9、S10)とが、各カード処理機1a、1b、1c…に設けられた例を説明した。また、カード処理機1bの入力部に入力された遊技情報に基づいて、対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cに対し、前記変更制御を行なわせる指令情報を送信する旨を示した。
しかし、本発明はそれに限定されるものではなく、たとえば、入力部と遊技状況対応エア制御手段とをホール用管理コンピュータ49や中継用島コンピュータ48に設け、ホール用管理コンピュータ49や中継用島コンピュータ48に設けられた遊技状況対応エア制御手段が、入力部に入力された遊技情報の出力元のパチンコ遊技機2bに対応するカード処理機1bに設けられたファンを遠隔制御(対応するカード処理機のファンに指令情報を送信する制御)で実行するようにしてもよい。この遠隔制御が前述の変更制御に該当する。この場合は、ホール用管理コンピュータ49や中継用島コンピュータ48は、対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cに設けられたファンを遠隔制御(カード処理機1cのファンに指令情報を送信)する。この遠隔制御が、遊技状況対応エア制御手段が前記変更制御を行なうときに、対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cにおいて、前記エアの強さを変更するための制御(以下「隣接遊技用装置変更制御」という)に該当する。
さらには、図15に示した遊技機設置島100に設けられている大型の軸流ファン36に制御用マイクロコンピュータを設け、その制御用マイクロコンピュータに前述の遊技状況対応エア制御手段を設け、ホール用管理コンピュータ49や中継用島コンピュータ48に設けられた前述の入力部に入力された遊技情報に基づく指令情報を対応する制御用マイクロコンピュータへ送信し、制御用マイクロコンピュータの遊技状況対応エア制御手段により前記遊技情報の発生元のカード処理機1bのエア吹出口4または吹出経路24のシャッタを制御するようにしてもよい。このカード処理機1bのエア吹出口4または吹出経路24のシャッタを制御することが、前述の変更制御に該当する。この場合には、対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cの吹出口4または吹出経路24のシャッタも制御する。この制御が、前述の隣接遊技用装置変更制御に該当する。
また、前述の遊技状況対応エア制御手段を各カード処理機1a、1b、1c…に設け、ホール用管理コンピュータ49や中継用島コンピュータ48に入力部を設け、当該入力部に入力された遊技情報に基づき指令情報をカード処理機1a、1b、1c…へ送信し、カード処理機1a、1b、1c…に設けられている遊技状況対応エア制御手段がその送信されてきた指令情報に基づいて前記変更制御を行なうようにしてもよい。また、ホール用管理コンピュータ49や中継用島コンピュータ48は、対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cにも指令情報を送信する。この対応するカード処理機1cに指令情報を送信する制御が、前述の対応遊技用装置変更制御に該当する。また、前述の送信手段を各カード処理機1a、1b、1cに設け、前記変更制御を行なったカード処理機1bの送信手段から対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cに対し前記指令情報を送信するようにしてもよい。
さらには、大型の軸流ファン36に設けられた制御用マイクロコンピュータに、前述の入力部と遊技状況対応エア制御手段との両方を設け、遊技機における遊技に伴い発生する遊技情報がその入力部に入力されてその遊技情報に基づいて制御用マイクロコンピュータの遊技状況対応エア制御手段が、対応するカード処理機1bのエア吹出口4または吹出経路24のシャッタを制御する。このエア吹出口または吹出経路のシャッタを制御することが、前述の変更制御に該当する。この場合において、制御用マイクロコンピュータは、前記変更制御を行なったカード処理機1bに対応するパチンコ遊技機2b側に隣接するカード処理機1cのエア吹出口4または吹出経路24のシャッタも制御する。この隣接するカード処理機1cのエア吹出口4または吹出経路24のシャッタを制御することが、前述の隣接遊技用装置変更制御に該当する。
以上説明したように、本発明で言う「貸与処理手段(たとえば、制御基板18)」は、必ず遊技機(たとえばパチンコ遊技機)に対応しているが、その他の「エア供給部(たとえば、ファンと吹出経路24)」や「物体接近時エア制御手段(たとえば、図5、図15のS6、S10)」や「金庫開放時エア制御手段(たとえば、図15のS1、S10)」や「入力部(たとえば入出力インターフェイス47)」や「遊技状況対応エア制御手段(たとえば、図5、図15のS7、S9、S10、S12、S14、S16、S17)」等は、必ずしも遊技機に対応して設けなくてもよい。よって、本発明の「遊技用装置」は、たとえば、前述したように、入力部と遊技状況対応エア制御手段とがホール用管理コンピュータ49に設けられ、その他はカード処理機に設けられている場合には、そのホール用管理コンピュータ49とカード処理機との両者によって構成されるものである。すなわち、本発明で言う「遊技用装置」は、前述の実施の形態のように、入力部と遊技状況対応エア制御手段等すべてがカード処理機に設けられている場合には、そのカード処理機単独で構成されるが、前述したように複数の機器から構成されるものも含むものである。
さらに、本発明でいう「エア供給部」は、ファンと吹出経路24とから構成されており、図15に示したような大型の軸流ファン36が遊技機設置島100に設けられている場合には、その遊技機設置島100に設けられている軸流ファン36と吹出経路24とによって、エア供給部が構成されることとなる。この場合においては、カード処理機には、エア供給部の一部(吹出経路24)のみが設けられていることとなる。
(11) 前述の実施の形態では、紙幣挿入口3が各カード処理機1a、1b、1c…に設けられたものを示したが、その代わりに、各カード処理機1a、1b、1c…の上方のたとえば幕板等にそれぞれ紙幣挿入口3を設けるようにしてもよい。
(12) 前述の実施の形態では、玉貸用の制御部(たとえば制御基板19)とエア制御部(たとえばファンモータ制御基板23)とが別体のもので構成されたものを示したが、両者を1つの制御部(たとえば1つの制御基板あるいは1つのマイクロコンピュータ)で構成してもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a,1b,1c… カード処理機、2a,2b,2c… パチンコ遊技機、4 エア吹出口、24 吹出経路、27 吸込経路、22 シロッコファン、21 ファンモータ制御基板、17 紙幣識別機、18 制御基板、19 電源基板、3 紙幣挿入口、11 接近感知センサ、43 ファンモータ制御用マイクロコンピュータ、44 CPU、45 ROM、46 RAM、47 入出力インターフェイス、22m ファンモータ、49 ホール用管理コンピュータ、48 中継用島コンピュータ、40 打込玉検出スイッチ、30 金庫、31 赤外線センサ、39 金庫挿入感知センサ、36 軸流ファン。