JP5227436B2 - フィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、処理時間を短縮しつつ、シミュレーション精度を向上しうるフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法に関する。
近年、有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションが種々行われている。このようなシミュレーションでは、解析対象物をコンピュータで取り扱い可能な有限個の要素に分割(離散化)して有限要素モデルを作成し、この有限要素モデルに各種の特性を加えて各要素の節点の変位などを計算する変形計算が行われる。
また、有限要素モデルは、種々の方法で作成される。例えば、図14に示されるように、マトリックスゴムdの中にフィラーcを分散配置されたフィラー配合ゴムbが解析対象物である場合、図15(a)に示されるように、予め決定された二次元空間iに、マトリックスゴムd及び前記フィラーcが占めるゴム領域g及びフィラー領域hをそれぞれ割り当てるとともに、それらを三角形要素eに分割した有限要素モデルaが一般的に作成されている。
このような有限要素モデルaは、例えば、フィラー領域hが複雑な形状であっても、その表面形状に沿って、三角形要素eが、該フィラー領域h及びゴム領域gを分割することができるので、比較的容易かつ短時間で分割することができる。なお、関連する先行技術としては、次のものがある。
特開2006−138810号公報
ところで、ゴムには体積が変化しない特性(非圧縮性)があるため、ゴム領域gの各三角形要素eにも非圧縮性が定義されて変形計算が行なわれる。
このため、ゴム領域gの三角形要素eの一辺が、非常に硬い特性が定義されたフィラー領域hに接続されると、その変形の自由度が大幅に拘束される。これにより、ゴム領域gの三角形要素eは、実際よりも過度に硬い特性を示し、シミュレーション精度が低下するという問題があった。
一方、図15(b)に示される四辺形要素fに分割した有限要素モデルaでは、ゴム領域gの四辺形要素fの一辺がフィラー領域hに接続されても、図15(a)に示される三角形要素eのものに比べて、その変形の自由度が許容されるので、上述の不具合はない。従って、このような有限要素モデルaは、シミュレーション精度を向上しうる。
しかしながら、このような四辺形要素fは、三角形要素eに比べると、分割が難しく、とりわけフィラー領域hが球状等の複雑な形状からなる場合には、オペレータの手作業による分割作業が発生し、膨大な処理時間を要するという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ゴム領域及びフィラー領域をそれぞれ三角形要素を用いて分割するステップと、ゴム領域及びフィラー領域の各三角形要素を3つの四辺形要素に細分割するステップとを含むことを基本として、処理時間を短縮しつつ、シミュレーション精度を向上しうるフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、コンピュータが、マトリックスゴム中にフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの二次元の有限要素モデルを作成するための方法であって、前記コンピュータに、予め決定された二次元空間に前記マトリックスゴム及び前記フィラーが占めるゴム領域及びフィラー領域をそれぞれ割り当てて記憶させる割り当てステップ、前記コンピュータが、前記ゴム領域及び前記フィラー領域をそれぞれ三角形要素を用いて分割する第1の分割ステップ、及び前記コンピュータが、ゴム領域及びフィラー領域の各三角形要素を3つの四辺形要素に細分割する第2の分割ステップを含み、前記第1の分割ステップは、全ての三角形要素の95%以上について、前記三角形要素の長辺の長さL4aと短辺の長さL4bとの比であるアスペクト比L4a/L4bが2以下となるように分割することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記第2の分割ステップは、各三角形要素の面積重心及び各辺の中点を計算して新たな節点を作成するステップと、前記新たな節点間に新たな辺を定義することにより一つの三角形要素を3つの四辺形要素に分割するステップとを有することを特徴とする請求項記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法である。
また、請求項3記載の発明は、前記第1の分割ステップは、前記三角形要素、及び該三角形要素よりも少ない四辺形要素とを用いて分割し、前記第2の分割ステップは、前記四辺形要素を4つの四辺形要素に細分割するステップを含む請求項1又は2に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法である。
請求項1に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法では、コンピュータが、マトリックスゴム中にフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの二次元の有限要素モデルを作成する。
この作成方法では、コンピュータに、予め決定された二次元空間にマトリックスゴム及びフィラーが占めるゴム領域及びフィラー領域をそれぞれ割り当てて記憶させる割り当てステップ、コンピュータが、ゴム領域及びフィラー領域をそれぞれ三角形要素を用いて分割する第1の分割ステップ、及びコンピュータが、ゴム領域及びフィラー領域の各三角形要素を3つの四辺形要素に細分割する第2の分割ステップを含む。
このように、本発明の作成方法では、ゴム領域、及びフィラー領域が四辺形要素に分割されるため、ゴム領域の四辺形要素がフィラー領域に接続されても、三角形要素からなるものに比べて、その変形の自由度が許容されるので、シミュレーション精度を向上しうる。
しかも、本発明の作成方法では、ゴム領域、及びフィラー領域を、分割が比較的容易な三角形要素を用いて分割した後に、各三角形要素を3つの四辺形要素に細分割する。このため、四辺形要素に容易かつ確実に分割でき、処理時間を短縮しうる。
本実施形態の処理を行なうコンピュータ装置の斜視図である。 本実施形態の作成方法のフローチャートである。 二次元空間を示す平面図である。 (a)は第1の分割ステップを経たゴム領域及びフィラー領域を示す平面図、(b)は三角形要素の拡大図である。 (a)は第2の分割ステップを経たゴム領域及びフィラー領域を示す平面図、(b)は四辺形要素の拡大図である。 シミュレーション結果を示す応力−伸びの関係を示すグラフである。 (a)は三角形要素、及び四辺形要素を示す平面図、(b)は(a)の四辺形要素の拡大図である。 三次元空間を示す斜視図である。 四面体要素の拡大図である 六面体要素の拡大図である。 三次元の有限要素モデルを示す部分斜視図である。 シミュレーション結果を示す応力−伸びの関係を示すグラフである。 (a)は六面体要素の斜視図、(b)は(a)を再分割した斜視図である。 フィラー配合ゴムの断面図である。 (a)は三角形要素からなる有限要素モデルを示す平面図、(b)は四辺形要素からなる有限要素モデルを示す平面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法(以下、単に「作成方法」ということがある)では、図14に示されるフィラー配合ゴムbの変形をシミュレーションするために、コンピュータ1が、前記フィラー配合ゴムbの二次元の有限要素モデル2(図5(a)に示す)を作成する方法である。また、フィラー配合ゴムbは、マトリックスゴムd中に、例えばシリカやカーボンブラック等のフィラーcが分散配置される。
図1に示されるように、コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含む。前記本体1aには、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの記憶装置及びディスクドライブ装置1a1、1a2などが設けられる。なお、記憶装置には、本実施形態の作成方法を実行するための処理手順(例えば、汎用のメッシュ化ソフトウェア等)が予め記憶される。
図2には、本実施形態の作成方法のフローチャートが示される。
この作成方法では、図3に示されるように、予め決定された二次元空間3にゴム領域4及びフィラー領域5をそれぞれ割り当てる割り当てステップS1、図4に示されるように、ゴム領域4、及びフィラー領域5を三角形要素6を用いて分割する第1の分割ステップS2、及び図5に示されるように、各三角形要素6を3つの四辺形要素7に細分割する第2の分割ステップS3を含む。
図3に示されるように、本実施形態の割り当てステップS1では、コンピュータ1に、例えば、予め決定された二次元空間3にマトリックスゴムd及び一対のフィラーcが占めるゴム領域4及びフィラー領域5をそれぞれ割り当てて記憶させる。この例では、理解しやすいように、フィラー領域5が着色されて表示される。
前記二次元空間3は、例えば正方形に形成され、その一辺の長さL1が50〜150nm程度に設定される。また、このフィラー領域5は、例えば、直径L2が5〜50nm程度の略円形状に設定され、互いに離間して配されている。これらの領域は、夫々座標によって特定される。
次に、前記第1の分割ステップS2(a)では、図4(a)に拡大して示されるように、コンピュータ1が、ゴム領域4及びフィラー領域5をそれぞれ三角形要素6を用いて分割する。この三角形要素6は、図4(b)に示されるように、3つの節点11と、各節点11、11間を繋ぐ3本の直線からなる辺12とで形成され、種々の大きさ及び形状のものが含まれる。
本実施形態では、コンピュータ1が、図4(a)に示されるように、フィラー領域5の輪郭(換言すれば、フィラー領域5とゴム領域4との境界)5sに、三角形要素6の節点11を適当な間隔で配置し、これらの節点11を基準にフィラー領域5が複数の三角形要素6に分割される。そして、各節点11の座標は、コンピュータ1に記憶される。
一方、ゴム領域4も、フィラー領域5の輪郭5sに配される節点11を基準に、複数の三角形要素6に分割される。このように、三角形要素6は、フィラー領域5が複雑な形状であっても、その輪郭5sに沿って、ゴム領域4及びフィラー領域5を比較的容易にかつ短時間で分割しうる。
次に、前記第2の分割ステップS3では、図5(a)、(b)に示されるように、コンピュータが、ゴム領域4及びフィラー領域5の各三角形要素6を3つの四辺形要素7に細分割する。本実施形態では、各三角形要素6に新たな節点13を作成するステップと、新たな節点13、13間に新たな辺14を定義するステップとを含む。
本実施形態において、コンピュータ1は、各三角形要素6の節点座標に基づいて、該三角形要素6の面積重心6g、及び各辺12の中点12cを計算し、それらの面積重心6g、及び中点12cに該新たな節点13を新設する。また、コンピュータ1は、面積重心6gからなる節点13と、各中点12cからなる節点13との間を直線状に繋ぎ、新たな辺14を新設する。
これにより、各三角形要素6は、節点11、13、13、13と、これらの間を繋ぐ4本の辺12、12、14、14とからなる3つの四辺形要素7に分割され、本実施形態の有限要素モデル2が形成される。
また、ゴム領域4及びフィラー領域5の各四辺形要素7には、シミュレーションによる数値解析に必要な情報が定義される。この数値解析とは、例えば有限要素法等の数値解析法を意味する。また、解析に必要な情報としては、各三角形要素6を構成する節点11、13の番号や該節点11、13の座標値が少なくとも含まれる。
さらに、各四辺形要素7には、各々が代表する部分の材料特性(物性値)などが定義される。即ち、ゴム領域4及びフィラー領域5の各四辺形要素7には、それぞれ図14に示されるマトリックスゴムd及びフィラーcの物性に応じた材料定数が定義される。そして、これらの情報は、いずれも前記コンピュータ1に記憶される。
図6には、図14に示されるフィラー配合ゴムbを0〜50%伸長させたときの応力と伸びとの測定結果が破線で示される。また、本実施形態の有限要素モデル2(要素数:2982個)を0〜50%伸長させたときの応力と伸びとのシミュレーション結果(実施例1)、図15(a)に示される三角形要素eのみで分割された有限要素モデルa(要素数:3252個)のシミュレーション結果(比較例1)、及び図15(b)に示される四辺形要素fのみで分割された有限要素モデルa(要素数:4552個)のシミュレーション結果(比較例2)が示される。
また、表1には、本実施例の有限要素モデル2(実施例1)、三角形要素eのみで分割された有限要素モデルa(比較例1)、及び四辺形要素fのみで分割された有限要素モデルa(比較例2)の要素分割に要した処理時間を、比較例1を100とする指数で表示し、数値小さいほど処理時間が短く良好であることを示している。
Figure 0005227436
これら結果より、本実施形態の有限要素モデル2(実施例1)は、三角形要素eのみで分割された有限要素モデルa(比較例1)に比べてシミュレーション精度を向上しうることが確認できる。これは、本実施形態のゴム領域4の四辺形要素7の一辺が、フィラー領域5に接続されても、三角形要素6に比べてその変形の自由度が許容されるので、ゴム領域4が過度に硬い特性をもつことが抑制されるからと推察される。
しかも、本実施形態の有限要素モデル2(実施例1)は、四辺形要素fのみで分割された有限要素モデルa(比較例2)に比べて、処理時間を大幅に短縮しうることが確認できる。これは、第1の分割ステップS2及び第2の分割ステップS3を経ることにより、ゴム領域4及びフィラー領域5を、四辺形要素7に容易かつ確実に細分化できるからである。
なお、図4(a)に示されるように、三角形要素6は、長辺の長さL4aと短辺の長さL4bとの比であるアスペクト比(L4a/L4b)が小さいのが好ましい。これにより、三角形要素6から分割される四辺形要素7もアスペクト比が小さくなるため、フィラー領域5に拘束されてもその変形が十分に許容され、シミュレーション精度を向上しうる。なお、このアスペクト比(L4a/L4b)は、全ての三角形要素6の95%以上が充足すればよいものとする。
記アスペクト比(L4a/L4b)が大きいと、上記のようにシミュレーション精度を向上できないおそれがある。このような観点より、前記アスペクト比(L4a/L4b)は、2以下とされる
本実施形態では、第1の分割ステップS2において、コンピュータ1が、ゴム領域4及びフィラー領域5を三角形要素6のみを用いて分割するものが説明されたが、図7(a)に示されるように、三角形要素6とともに、三角形要素6よりも少ない数の四辺形要素33を用いて分割してもよい。
この四辺形要素33は、4つの節点11と、各節点11、11間を繋ぐ4本の直線からなる辺12とで形成される。このような四辺形要素33は、第2の分割ステップS3において、図7(b)に示されるように、4つの四辺形要素36に細分割される。
具体的には、コンピュータ1は、各四辺形要素33の節点座標に基づいて、該四辺形要素33の辺12の各中点12cに新たな節点37を新設するとともに、各節点37間を直線状に繋いで、新たな辺38を新設する。さらに、辺38、38の交点に、新たな節点39を新設する。これにより、各四辺形要素33は、節点11、37、39と、これらの間を継ぐ辺12、38とからなる4つの四辺形要素36に細分割される。
このように、第1の分割ステップS1において、三角形要素6と四辺形要素33とを用いて分割することにより、ゴム領域4及びフィラー領域5をより柔軟に分割でき、シミュレーション精度を向上しうるとともに、該四辺形要素33を、四辺形要素36に容易に細分割でき、処理時間を十分に短縮しうる。
次に、他の実施形態の作成方法が示される。
本実施形態の有限要素モデル2の作成方法では、コンピュータ1が、フィラー配合ゴムb(図14に示す)の三次元の有限要素モデル20(図11に示す)を作成する方法である。このような有限要素モデル20は、マトリックスゴムdにフィラーcが分散した三次元構造のモデルを作成できるので、二次元の有限要素モデル2に比べてシミュレーション精度を向上しうる。
この作成方法では、三次元空間18(図8に示す)にゴム領域26及びフィラー領域27をそれぞれ割り当てて記憶させる割り当てステップS1、ゴム領域26及びフィラー領域27を四面体要素16(図9に示す)を用いて分割する第1の分割ステップS2、及び四面体要素16を4つの六面体要素17(図10に示す)に細分割する第2の分割ステップS3を含む。
本実施形態の割り当てステップS1では、コンピュータ1に、図8に示されるように、例えば、予め決定された三次元空間18に、図14に示されるマトリックスゴムd及びフィラーcが占めるゴム領域26及びフィラー領域27をそれぞれ割り当てて記憶させる。この三次元空間18は、その一辺の長さL6が、例えば50〜150nm程度に設定される。
前記四面体要素16は、図9に示されるように、4つの節点21と、各節点21、21間を繋ぐ6本の直線からなる辺22と、該辺22で囲まれる4つの面23とで形成される。また、四面体要素16は、種々の大きさ及び形状のものが含まれる。
本実施形態では、コンピュータ1が、フィラー領域27の輪郭27s(図8に示す)に、四面体要素16の面23を配置し、これらの面23を基準にフィラー領域27及びゴム領域26を複数の四面体要素16に分割する。そして、各節点21の座標は、コンピュータに記憶される。
次に、第2の分割ステップS3では、図10に示されるように、コンピュータ1が、ゴム領域26及びフィラー領域27の各四面体要素16を、4つの六面体要素17に細分割する。本実施形態では、各四面体要素16に新たな節点31を作成するステップと、新たな節点31、31間に、新たな辺32を定義するステップとを含む。
本実施形態において、コンピュータ1は、各四面体要素16の節点21の座標に基づいて、該四面体要素16の体積重心16g、各面23の面積重心23g、及び各辺22の中点22cを計算して、これらの体積重心16g、面積重心23g、及び中点22cに、該新たな節点31を新設する。
また、コンピュータ1は、面積重心23gからなる節点31と中点22cからなる節点31との間、及び体積重心16gからなる節点31と面積重心23gからなる節点31との間を直線状に繋ぎ、新たな辺32を新設する。
これにより、各四面体要素16は、8つの節点21、31と、これらの間を継ぐ12本の辺22、32と、6つの面23とからなる4つの六面体要素17に分割された三次元の有限要素モデル20(図11に示す)が形成される。この例では、理解しやすいように、1つの六面体要素17が着色されて表示される。
また、各六面体要素17には、該六面体要素17を構成する節点21、31の番号や、節点21、31の座標値等、シミュレーションによる数値解析に必要な情報や、図14に示されるマトリックスゴムd及びフィラーcの物性に応じた材料定数等が定義され、コンピュータ1に記憶される。
図12には、図14に示されるフィラー配合ゴムbを0〜50%伸長させたときの応力と伸びとの測定結果が破線で示される。また、本実施形態の有限要素モデル20(要素数:51920個)を0〜50%伸長させたときの応力と伸びとのシミュレーション結果(実施例2)、図15(a)に示される四面体要素のみで分割された有限要素モデル(要素数:193330個)のシミュレーション結果(比較例3)、及び六面体要素のみで分割された有限要素モデル(要素数:175616個)のシミュレーション結果(比較例4)が示される。
また、表2には、本実施例の有限要素モデル20(実施例2)、四面体要素のみで分割された有限要素モデル(比較例3)、及び六面体要素のみで分割された有限要素モデル(比較例4)の要素分割に要した処理時間を、比較例3を100とする指数で表示し、数値小さいほど処理時間が短く良好であることを示している。
Figure 0005227436
これら結果より、本実施形態の有限要素モデル20(実施例1)は、四面体要素のみで分割された有限要素モデル(比較例3)に比べてシミュレーション精度を向上しうることが確認できる。これは、本実施形態のゴム領域4の六面体要素17が、その一面がフィラー領域5に接続されても、四面体要素に比べてその変形の自由度が許容されるからと推察される。
しかも、本実施形態の有限要素モデル20(実施例1)は、六面体要素のみで分割された有限要素モデル(比較例4)に比べて、処理時間を大幅に短縮しうることが確認できる。これは、第1の分割ステップS2及び第2の分割ステップS3を経ることにより、ゴム領域4及びフィラー領域5を、六面体要素17に容易かつ確実に細分化できるからである。
この実施形態では、第1の分割ステップS2において、コンピュータ1が、ゴム領域4及びフィラー領域5を四面体要素16のみを用いて分割するものが説明されたが、四面体要素16とともに、図13(a)に示される該四面体要素16よりも少ない数の六面体要素41を用いて分割してもよい。
この六面体要素41は、8つの節点21と、これらの間を継ぐ12本の辺22と、6つの面23とからなる。このような六面体要素41は、第2の分割ステップS3において、図13(b)に示される8つの六面体要素45に細分割される。
具体的には、コンピュータ1は、六面体要素41の各辺22の中点22cを計算して、これらの中点22cに新たな節点46を新設するとともに、各節点46間を直線状に繋いで、新たな辺47を新設する。さらに、新たな辺47、47が交わる交点48間を直線状に繋いで新たな辺50を新設する。これにより、各六面体要素41は、節点21、46とこれらの間を継ぐ辺22、47、50とからなる8つの六面体要素45に細分割される。
このように、第1の分割ステップS1において、四面体要素16と六面体要素41とを用いて分割することにより、ゴム領域4及びフィラー領域5をより柔軟に分割でき、シミュレーション精度を向上しうるとともに、該六面体要素41を、六面体要素45に容易に細分割でき、処理時間を十分に短縮しうる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
2 二次元の有限要素モデル
3 二次元空間
4 ゴム領域
5 フィラー領域
6 三角形要素
7 四辺形要素

Claims (3)

  1. コンピュータが、マトリックスゴム中にフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの二次元の有限要素モデルを作成するための方法であって、
    前記コンピュータに、予め決定された二次元空間に前記マトリックスゴム及び前記フィラーが占めるゴム領域及びフィラー領域をそれぞれ割り当てて記憶させる割り当てステップ、
    前記コンピュータが、前記ゴム領域及び前記フィラー領域をそれぞれ三角形要素を用いて分割する第1の分割ステップ、及び
    前記コンピュータが、ゴム領域及びフィラー領域の各三角形要素を3つの四辺形要素に細分割する第2の分割ステップを含み、
    前記第1の分割ステップは、全ての三角形要素の95%以上について、前記三角形要素の長辺の長さL4aと短辺の長さL4bとの比であるアスペクト比L4a/L4bが2以下となるように分割することを特徴とするフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
  2. 前記第2の分割ステップは、各三角形要素の面積重心及び各辺の中点を計算して新たな節点を作成するステップと、前記新たな節点間に新たな辺を定義することにより一つの三角形要素を3つの四辺形要素に分割するステップとを有することを特徴とする請求項記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
  3. 前記第1の分割ステップは、前記三角形要素、及び該三角形要素よりも少ない四辺形要素とを用いて分割し、
    前記第2の分割ステップは、前記四辺形要素を4つの四辺形要素に細分割するステップを含む請求項1又は2に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
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