JP2003216661A - 要素分割装置、その方法、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

要素分割装置、その方法、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

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JP2003216661A
JP2003216661A JP2002017690A JP2002017690A JP2003216661A JP 2003216661 A JP2003216661 A JP 2003216661A JP 2002017690 A JP2002017690 A JP 2002017690A JP 2002017690 A JP2002017690 A JP 2002017690A JP 2003216661 A JP2003216661 A JP 2003216661A
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Shigeto Kikukawa
成人 菊川
Hideo Ito
秀男 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有限要素法解析で良好な結果を示す6面体エ
レメントのみで構成したメッシュに短時間で容易に細分
割できる要素分割装置を提供する。 【解決手段】 あらかじめ3次元CAD作成ソフトウェ
アなどにて作成したメッシュを生成する3次元形状のノ
ードの点情報およびエレメントの立体情報を有した元デ
ータを3次元要素分割装置1に設定入力し、3次元形状
データ認識手段11にて認識させる。認識した元データ
のノードの点情報の座標情報に基づいて、隣接するノー
ド間の中点、エレメントを構成する面の中心およびエレ
メントの重心を座標値の平均にて演算し、新たなノード
として設定する。中点のノードおよび中心のノードを結
ぶ線と中心のノードおよび重心のノードを結ぶ線にて構
成する面にてエレメントを6面体エレメントに細分割す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の節点および
要素にて形成される有限要素法解析用のメッシュを細分
割処理する要素分割装置、その方法、そのプログラムお
よびそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【背景技術】従来、例えば構造物の構造解析や電磁場解
析、流体解析などの各種解析において、構造物の2次元
形状あるいは3次元形状を複数の多角形や多面体で分割
したメッシュ構造を利用した有限要素法により実施して
いる。この有限要素法解析用のメッシュ生成方法として
は、各種方法が知られており、大別して完全自動メッシ
ュ生成方法、半自動メッシュ生成方法および手動メッシ
ュ生成方法の3つの方法がある。
【0003】完全自動メッシュ生成方法は、解析モデル
である構造物の3次元形状の全体的なメッシュの大きさ
や部分的なメッシュの大きさを指定する。このことによ
り、節点(ノード:node)と、これら点を結ぶ線にて構
成される図形(エレメント:element)である多角形や
多面体とを、コンピュータを用いて自動的に演算して作
成し、メッシュを作成する。なお、一般的には、構造物
は曲面や凹部などを有した複雑な形状であることから、
演算性に鑑みて4面体エレメントで作成される。
【0004】半自動メッシュ生成方法は、構造物の3次
元形状を所定の部分毎にパーティション(partition)
すなわち個々が単純な2次元形状や3次元形状となるよ
うに区切って細分化する。そして、細分化した部分毎に
ノードおよびエレメントを自動的に演算して作成し、メ
ッシュを作成する。
【0005】手動メッシュ生成方法は、構造物の3次元
形状を参照しつつ、手動によりノードを順次作成し、こ
れらノードを繋ぎながら多角形エレメントや多面体エレ
メントを作成する。すなわち、積み木を積み上げるよう
に1つ1つの多角形エレメントや多面体エレメントを作
成してメッシュを作成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
メッシュ生成方法において、有限要素法解析用のメッシ
ュ構造は、構成するエレメントが三角形の面にて構成さ
れた4面体エレメント、三角柱形状の5面体エレメン
ト、四角形の面にて構成された6面体エレメントであ
る。そして、これら多面体において、4面体エレメント
より5面体エレメント、5面体エレメントより6面体エ
レメントにて構成したメッシュを用いた方が良好な解析
結果が得られる。
【0007】しかしながら、上記従来のメッシュ生成方
法では、単純な3次元形状であれば6面体エレメントの
みでもメッシュを生成できるが、曲面や凹部を有するよ
うな複雑な形状となるにしたがって、6面体エレメント
を作成できなくなる。特に、完全自動メッシュ生成方法
を利用する場合には、コンピュータによる演算が途中で
中断してメッシュを生成できなくなるため、4面体エレ
メントが主体となる。このため、完全自動メッシュ生成
方法にて作成されたメッシュ構造は、詳細な解析結果が
得られ難く、限られた用途の有限要素法解析にのみしか
利用できない。
【0008】このことから、従来において、複雑な形状
でも手動により部分毎に区画した領域で自動計算させる
半自動メッシュ生成方法や、比較的に6面体エレメント
が主体で一部に4面体エレメントや5面体エレメントが
存在する手動メッシュ生成方法が採られている。特に、
有限要素法解析において詳細で良好な結果が得られる六
面体エレメントが主体となるメッシュ構造を形成できる
手動メッシュ生成方法が広く利用されている。しかしな
がら、この手動メッシュ生成方法では、手動により1つ
1つのエレメントを作成することを何万回と繰り返さな
ければならず、メッシュを作成するには非常に多大な時
間および労力を要する問題がある。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みて、短
時間で容易に要素を細分割できる、また3次元形状でも
6面体のエレメントのみに短時間で容易に細分割できる
要素分割装置、その方法、そのプログラムおよびそのプ
ログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数の節点と、これら節点のうちのいずれかが選択
的に連結されて閉じた平面領域に構成された複数の要素
とにて形成される有限要素法解析用のメッシュを細分割
処理する要素分割装置であって、前記複数の節点の点情
報および前記複数の要素の面情報を有した形状情報を取
得する形状情報認識手段と、この形状情報認識手段にて
取得した形状情報を演算により前記要素を細分割する演
算手段とを具備し、前記演算手段は、隣接する前記節点
間の中点および前記要素の中心に新たに節点をそれぞれ
作成し、前記中点の節点および前記中心の節点を結んで
前記要素を細分割することを特徴とした要素分割装置で
ある。
【0011】この発明では、演算手段により、形状情報
認識手段にて取得された形状情報の複数の節点の点情報
および複数の要素の面情報に基づいて、隣接する節点間
の中点と、要素の中心とを演算して新たに節点をそれぞ
れ作成し、中点の節点および中心の節点を結んで要素を
細分割する演算処理を実施する。このことにより、粗く
作成されたメッシュでも容易に短時間で細分割処理され
る。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の要素分割装置において、点情報は、節点の座標情報を
含み、演算手段は、隣接する前記節点の座標情報の座標
値を平均する演算により中点の節点を作成し、要素を構
成する前記節点の座標情報の座標値を平均する演算によ
り中心の節点を作成することを特徴とする。
【0013】この発明では、節点の座標情報を含む点情
報を有した形状情報を取得し、演算手段により、隣接す
る節点の座標情報の座標値を平均する演算により中点の
節点を作成し、要素を構成する節点の座標情報の座標値
を平均する演算により中心の節点を作成する。このこと
により、単純な演算により、メッシュを細分割するため
の新たな節点が容易に短時間で作成される。
【0014】請求項3に記載の発明は、複数の節点と、
これら節点のうちのいずれかが選択的に連結されて閉じ
た多面体領域に構成された複数の要素とにて形成される
有限要素法解析用のメッシュを細分割処理する要素分割
装置であって、複数の節点の点情報および前記要素の立
体情報を有した形状情報を取得する形状情報認識手段
と、この形状情報認識手段にて取得した形状情報を演算
により前記要素を細分割する演算手段とを具備し、前記
演算手段は、隣接する前記節間の中点、前記要素の外面
の平面領域の中心、および、前記要素の重心に新たに節
点をそれぞれ作成し、前記中点の節点および前記中心の
節点を結ぶ線と前記中心の節点および前記重心の節点を
結ぶ線とにて新たに構成される閉じた平面領域により前
記要素を細分割することを特徴とした要素分割装置であ
る。
【0015】この発明では、演算手段により、形状情報
認識手段にて取得された形状情報の複数の節点の点情報
および複数の要素の立体情報に基づいて、隣接する節点
間の中点と、要素の外面の平面領域の中心と、要素の重
心を演算して新たに節点をそれぞれ作成し、中点の節点
および中心の節点を結ぶ線と、中心の節点および重心の
節点を結ぶ線とにて新たに構成される閉じた平面領域に
より要素を細分割する演算処理を実施する。このことに
より、粗く作成されたメッシュでも容易に短時間で細分
割されるとともに、要素の全ては、有限要素法解析で良
好な結果が得られる6面体に分割される。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の要素分割装置において、点情報は、節点の座標情報を
含み、演算手段は、前記節点の座標情報の座標値を平均
する演算により中点を作成し、要素の外面の平面領域を
構成する前記節点の座標情報の座標値を平均する演算に
より中心を作成し、要素を構成する前記節点の座標情報
の座標値を平均する演算により作成することを特徴とす
る。
【0017】この発明では、節点の座標情報を含む点情
報を有した形状情報を取得し、演算手段により、隣接す
る節点の座標情報の座標値を平均する演算により中点の
節点を作成し、要素の外面の平面領域を構成する節点の
座標情報の座標値を平均する演算により中心の節点を作
成し、要素を構成する節点の座標情報の座標値を平均す
る演算により重心の節点を作成する。このことにより、
単純な演算により、メッシュを細分割するための新たな
節点が容易に短時間で作成される。
【0018】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の要素分割装置を、要素分割方法に展開したもので、コ
ンピュータを用いて、複数の節点と、これら節点のうち
のいずれかが選択的に連結されて閉じた平面領域に構成
された複数の要素とにて形成される有限要素法解析用の
メッシュを細分割処理する要素分割方法であって、前記
複数の節点の点情報および前記要素の面情報を有した形
状情報を取得し、この取得した形状情報の隣接する前記
節点間の中点および前記要素の中心を演算して新たな節
点と設定し、これら設定された前記中点の節点と前記中
心の節点とを結んで前記要素を細分割する演算を実施す
ることを特徴とする。このことにより、請求項1に記載
の発明と同様の作用効果を享受できる。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項3に記載
の要素分割装置を、要素分割方法に展開したもので、コ
ンピュータを用いて、複数の節点と、これら節点のうち
のいずれかが選択的に連結されて閉じた多面体領域に構
成された複数の要素とにて形成される有限要素法解析用
のメッシュを細分割処理する要素分割方法であって、前
記複数の節点の点情報および前記要素の立体情報を有し
た形状情報を取得し、この取得した形状情報の隣接する
前記節点間の中点、前記要素の外面の平面領域の中心、
および、前記要素の重心を演算して新たな節点と設定
し、これら設定された前記中点の節点および前記中心の
節点を結ぶ線と前記中心の節点および前記重心の節点を
結ぶ線とにて新たに構成される閉じた平面領域により前
記要素を細分割する演算を実施することを特徴とする。
このことにより、請求項3に記載の発明と同様の作用効
果を享受できる。
【0020】請求項6および8に記載の発明は、請求項
5および7に記載の要素分割方法において、請求項2お
よび4に記載の要素分割装置に対応する要素分割方法
で、請求項2および4に記載の発明と同様の作用効果を
享受できる。
【0021】請求項9に記載の発明は、請求項5ないし
8のいずれかに記載の要素分割方法をコンピュータに実
行させることを特徴とする要素分割プログラムである。
【0022】この発明では、例えば汎用のコンピュータ
を利用してコンピュータにインストールすることにより
請求項5ないし8のいずれかに記載の要素分割方法をコ
ンピュータに実行させることができ、本発明の利用促進
を大幅に図ることができる。
【0023】なお、請求項5ないし8のいずれかに記載
の発明および請求項9に記載の発明において、コンピュ
ータは、1つに限らず、例えば複数のコンピュータをネ
ットワーク状に組み合わせた構成なども含む。
【0024】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の要素分割プログラムを記録したことを特徴とした要
素分割プログラムを記録した記録媒体である。
【0025】この発明では、請求項5ないし8のいずれ
かに記載の要素分割方法をコンピュータに実行させるた
めの要素分割プログラムの流通性および取扱性が向上
し、本発明の利用促進を大幅に図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。
【0027】〔3次元要素分割装置の構成〕図1は、本
実施の形態における3次元要素分割装置の概略構成を示
すブロック図である。この図1において、1は3次元要
素分解装置で、この3次元要素分解装置1は、入力手段
2と、処理装置本体3と、表示手段4と、出力手段5と
を備えている。
【0028】入力手段2は、処理装置本体3に接続され
ている。そして、入力手段2は、入力操作により、あら
かじめメッシュが形成された3次元形状の元データを処
理装置本体3に設定入力する。この入力手段2として
は、例えばキーボードやマウスの操作により記憶媒体と
しての磁気ディスクや光ディスクに記憶された元データ
を読み出す読取装置、他のコンピュータから送信される
信号を受信する受信装置など、処理装置本体3に元デー
タを設定入力させるいずれの構成でもできる。
【0029】なお、この設定入力される元データは、例
えば3次元形状のデータを処理するCAD(Computer A
ided Design)において標準的に利用されるユニバーサ
ルデータで、別途3次元CAD作成ソフトウェアやメッ
シュ作成ソフトウェアなどによりメッシュが生成されて
形成された3次元形状のデータが用いられる。なお、ユ
ニバーサルデータに限らず、例えばバルクデータ形式な
ど、互換可能ないずれの形式のデータに対応できる。
【0030】そして、この元データは、3次元形状のメ
ッシュを構成する4面体、5面体および6面体のうちの
少なくともいずれか1種類を含む多面体のエレメントが
積み木が積まれたように複数連続したデータである。こ
れら多面体のエレメントは、図2ないし図4に示すよう
に、頂点に位置する節点(ノード:node)(図中の●)
の点情報と、これら隣接するノードを結ぶ線にて囲まれ
た閉じた平面領域にて構成される多面体形状の要素(エ
レメント:element)の立体情報とにて構成されてい
る。
【0031】ここで、ノードの点情報は、図2ないし図
4に示すようなノードを特定する記号である番号情報
(1,2,3,4,…)と、このノードの番号情報に関
連付けられた座標情報とを含む。立体情報は、エレメン
トを構成する各ノードに順次付される番号の組み合わせ
の情報である。これらのノードおよびエレメントにて表
される多面体の集合の形状情報がメッシュが生成された
3次元形状の元データとなる。
【0032】一方、処理装置本体3は、形状情報認識手
段としての3次元形状データ認識手段11と、演算手段
12と、記憶手段13とを備えている。
【0033】そして、3次元形状データ認識手段11
は、3次元要素分割装置1全体の動作制御を行うOS
(Operating System)上に展開されるプログラムとし
て、入力手段2により設定入力された元データを読み取
って認識する。すなわち、元データの3次元形状のメッ
シュを構成するノードおよびエレメントに関する形状情
報を認識する。そして、この3次元形状データ認識手段
11は、記憶手段13に接続され、認識した元データを
記憶手段13に送くって記憶させる。
【0034】また、演算手段12は、3次元要素分割装
置1全体の動作制御を行うOS(Operating System)上
に展開されるプログラムとして、3次元形状データ認識
手段11にて認識した3次元形状のメッシュを細分割処
理するための演算を実施する。この演算手段12は、中
点作成手段15と、中心作成手段16と、重心作成手段
17と、エレメント作成手段18とを備えている。
【0035】中点作成手段15は、3次元形状データ認
識手段11にて認識した各ノード間の中点に新たなノー
ドを作成する処理をする。具体的には、図5ないし図7
に示すように、元データのユニバーサルデータとして記
録されているノードの座標情報の各座標(図5ないし図
7中の●)間の中点の座標(図5ないし図7中の▲)を
演算する。
【0036】例えば、(x1,y1,z1)および(x
2,y2,z2)の二つのノード間の中点は、各ノード
の平均、すなわち((x1+x2)/2,(y1+y
2)/2,(z1+z2)/2)と演算されて求められ
る。そして、この求められた中点を新たなノード(図5
ないし図7中の▲)として、例えば図5ないし図7中に
a1、a2、a3、a4、a5、a6、…と示すよう
に、順次新たな番号が付され、演算結果の座標情報と関
連付けされ、新たな点情報として設定される。
【0037】中心作成手段16は、3次元形状データ認
識手段11にて認識した各多角形エレメントの各表面の
中心にノードを作成する処理をする。具体的には、図5
ないし図7に示すように、元データのノード間を結ぶ線
にて囲まれた平面領域である面の中心の座標(図5ない
し図7中の■)を演算する。
【0038】例えば、面を構成する各ノードの座標が
(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)および
(x3,y3,z3)である場合、中心の座標は各ノー
ドの平均、すなわち((x1+x2+x3)/3,(y
1+y2+y3)/3,(z1+z2+z3)/3)と
演算されて求められる。そして、この求められた中心を
新たなノード(図5ないし図7中の▲)として、例えば
図5ないし図7中にb1、b2、b3、b4、…と示す
ように、順次新たな番号が付され、演算結果の座標情報
と関連付けされ、新たな点情報として設定される。
【0039】重心作成手段17は、3次元形状データ認
識手段11にて認識した各多角形エレメントの重心にノ
ードを作成する処理をする。具体的には、図5ないし図
7に示すように、元データの多角形エレメントの重心の
座標(図5ないし図7中の★)を演算する。
【0040】例えば、多角形エレメントを構成する各ノ
ードの座標が(x1,y1,z1)、(x2,y2,z
2)、(x3,y3,z3)および(x4,y4,z
4)である場合、重心の座標は各ノードの平均、すなわ
ち((x1+x2+x3+x4)/4,(y1+y2+
y3+y4)/4,(z1+z2+z3+z4)/4)
と演算されて求められる。そして、この求められた重心
を新たなノード(図5ないし図7中の★)として、例え
ば図5ないし図7中にc1と示すように、新たな番号が
付され、演算結果の座標情報と関連付けされ、新たな点
情報として設定される。
【0041】エレメント作成手段18は、中点作成手段
15、中心作成手段16および重心作成手段17により
新たに作成されたノードを結ぶ線分で囲まれた平面領域
である面にて区画される6面体のエレメントを作成す
る。具体的には、図5ないし図7に示すように、各中点
と中心との間の線分、および、各中心と重心との間の線
分で囲まれる面にて区画される多面体を、上述したよう
にノードに付される番号順で表して新たな立体情報とし
て設定し、6面体のエレメントが複数分割形成される。
【0042】すなわち、図5ないし図7に示すように、
4面体のエレメントは4つの6面体のエレメントに分割
され、5面体のエレメントは6つの6面体のエレメント
に分割され、6面体のエレメントは8つの6面体のエレ
メントに分割される。このように新たなノードおよびエ
レメントの点情報および立体情報を元データに加えた処
理データは、記憶手段13に送られて記憶される。
【0043】そして、記憶手段13は、3次元要素分割
装置1全体の動作制御を行うOS(Operating System)
や、3次元形状データ認識手段11および演算手段12
などのプログラムを記憶する。また、記憶手段13は、
3次元形状データ認識手段11にて認識した元データお
よび演算手段12にて演算した処理データなどを一時的
に記憶する。
【0044】一方、表示手段4は、例えば液晶ディスプ
レイなどで、処理装置本体3による制御にて、元データ
や処理データなどを適宜表示する。
【0045】また、出力手段5は、例えば元データや処
理データなどの各種データを、外部に送信する送信装置
や、印刷する印刷装置などで、処理装置本体3による制
御にて、元データや処理データを適宜出力する。
【0046】〔3次元要素分割装置の動作〕次に、上記
実施の形態における3次元要素分割装置1の動作につい
て図面を参照して説明する。
【0047】(前処理)まず、本発明の3次元要素分割
を実施するに際して、構造物の3次元形状をデジタルデ
ータ化してメッシュを生成する前処理を実施する。すな
わち、例えばコンピュータに3次元CAD作成ソフトウ
ェアやメッシュ作成ソフトウェアなどを起動させる。そ
して、構造物の設計図をコンピュータにデジタルデータ
として読み取らせ、この読み取った設計図の情報から、
図8ないし図11に順次示すようにして、外郭を設定し
て3次元形状を作成する。そして、図11に示すように
作成された3次元形状の外郭や表面を基準として、ノー
ドおよびエレメントを作成してメッシュ構造とする。
【0048】例えば、手動の場合には、図12に示すよ
うに、3次元形状に8個のノードを設定し、各ノードを
順番に結んで1つの立方体である6面体のエレメントを
作成する。なお、5面体のエレメントの場合には6個の
ノード、4面体のエレメントの場合には4個のノードを
選択して順番に結んで作成する。そして、図13に示す
ように、複数のエレメントにより3次元形状を構成する
ようにノードおよびエレメントを順次作成して、3次元
形状にメッシュを生成させる。なお、半自動メッシュ生
成方法や完全自動メッシュ生成方法により作成してもよ
い。
【0049】このメッシュが生成された3次元形状のデ
ータは、複数の多面体のエレメントの立体情報と、多面
体を構成するノードの点情報とを含んだ形状情報として
の元データとなる。
【0050】(細分化処理)次に、上記前処理により作
成された3次元形状に生成されたメッシュを3次元要素
分割する動作について、図ないし図に示すフローチャー
トを参照して説明する。
【0051】まず、図14のフローチャートに示すよう
に、入力手段2の入力操作により、3次元要素分割装置
1を起動させ、上記前処理により作成したユニバーサル
ファイルを読み取らせ、3次元要素分割装置1に設定入
力する。この設定入力された3次元形状の元データは、
処理装置本体3の3次元形状データ認識手段11により
認識される。具体的には、入力手段2の入力操作によ
り、3次元形状データ認識手段11により、3次元形状
の元データを読み取って開き(ステップS1)、ノード
およびエレメントを認識する(ステップS2)。
【0052】このステップS2において、3次元形状デ
ータ認識手段11は、この読み取ったデータが正常なデ
ータでないと判断した場合には、演算手段12は表示手
段4を制御して、データが正常でない旨のエラーメッセ
ージを表示させる(ステップS3)。そして、ステップ
S1で開いたデータをクローズし(ステップS4)、メ
ッシュを3次元要素分割する処理を終了する。
【0053】また、ステップS2で、データが正常であ
ると判断した場合には、3次元形状データ認識手段11
にて、データのうちの元データを構成するノードの点情
報およびエレメントの立体情報、すなわち、ノード用一
時ファイルを開く(ステップS5)とともに、エレメン
ト用一時ファイルを開く(ステップS6)。なお、3次
元形状データ認識手段11にて認識したデータは、一旦
記憶手段13に記憶される。
【0054】この後、3次元形状データ認識手段11
は、開いたユニバーサルファイルのデータから処理状態
が記録された一行を読み取る(ステップS7)。この読
み取りが完了した場合には、演算手段12は3次元要素
分割が実施されたものと判断し、出力処理し(ステップ
S9)、ステップS4に進む。
【0055】また、ステップS8で、演算手段12は、
開いたユニバーサルファイルの一行の読み取りが完了し
ない場合にはデータが未処理であると判断し、一行の情
報が元データの点情報か否かを判断し(ステップS1
0)、点情報であると判断した場合にはノード処理を実
施し(ステップS11)、元データの立体情報であると
判断した場合には(ステップS12)、エレメント処理
を実施する(ステップS13)。
【0056】すなわち、ノード処理では、図15のフロ
ーチャートに示すように、未処理の点情報の有無を判断
し(ステップS21)、ステップS5で開いた未処理の
点情報を認識、すなほちノード用一時ファイルに書き込
み(ステップS22)、各ノードの点情報のノード番号
および座標データを演算のために記憶手段13に記憶さ
せる処理を繰り返す(ステップS23)。
【0057】そして、図16のフローチャートのエレメ
ント処理に示すように、演算手段12は、未処理の立体
情報の有無を判断し(ステップS31)、立体情報のノ
ード番号に対応しステップS23で格納したノード番号
と対をなす座標データを読み出す(ステップS32)。
そして、演算手段12は、読み出した座標データから、
中間ノードを演算する(ステップS33)。
【0058】具体的には、演算手段12は、3次元形状
データ認識手段11にて認識した元データから、中点作
成手段15により隣接するノード間の中点を演算する。
すなわち、図5ないし図7に示すように、エレメントを
構成するノード(図5ないし図7中の●)を結ぶ線の中
点(図5ないし図7中の▲)を、線の両端のノードの座
標情報に基づいて、上述したように座標値の平均を演算
して求める。
【0059】さらに、演算手段12は、3次元形状デー
タ認識手段11にて認識した元データから、中心作成手
段16により中心を演算する。すなわち、図5ないし図
7に示すように、エレメントを構成する平面領域である
表面の中点(図5ないし図7中の■)を、この表面を構
成するノード(図5ないし図7中の●)の座標情報に基
づいて、上述したように座標値の平均を演算して求め
る。
【0060】また、演算手段12は、3次元形状データ
認識手段11にて認識した元データから、重心作成手段
17によりエレメントの重心を演算する。すなわち、図
5ないし図7に示すように、エレメントの重心(図5な
いし図7中の★)を、このエレメントを構成する全ノー
ド(図5ないし図7中の●)の座標情報に基づいて、上
述したように座標値の平均を演算して求める。
【0061】このようにして算出した中間ノードは、中
間ノード処理される(ステップS34)。このステップ
S34の中間ノード処理は、図17のフローチャートに
示すように、中願ノードの座標値と、ステップS23で
格納した点座標とを比較し(ステップS341)、同一
座標か否かを判断する(ステップS342)。そして、
同一座標であると判断した場合には、格納してある点座
標のノード番号を中間ノードとして採用し(ステップS
343)、中間ノード処理を終了する。また、ステップ
S342で同一座標でないと判断した場合には、記憶手
段13に記憶し(ステップS344)、中間ノードを新
たなノードとしてノード用一時ファイルに出力する(ス
テップS345)。
【0062】具体的には、この演算された中点、中心お
よび重心は、演算結果の座標値とともに新たなノードを
示す番号(a1,a2,a3,a4,a5,a6,…,
b1,b2,b3,b4,…,c1)が関連付けされた
座標情報が作成され、新たなノードとして設定される。
この設定された中点、中心および重心のノード(図5な
いし図7中の▲,■,★)の座標情報は、記憶手段13
に一旦記憶される。
【0063】そして、上述したようにして作成した中間
ノードを利用して、図16のフローチャートに示すよう
に、分割エレメントを作成する(ステップS35)。
【0064】具体的には、演算手段12は、元データ
と、上記中点作成手段15、中心作成手段16および重
心作成手段17にて作成された新たなノード(図5ない
し図7中の▲,■,★)の座標情報とに基づいて、エレ
メント作成手段18により元データの多面体のエレメン
トを細分割して複数の多面体のエレメントである6面体
のエレメントを作成する処理をする。すなわち、図5な
いし図7に示すように、新たに作成された中点のノード
(図5ないし図7中の▲)および中心のノード(図5な
いし図7中の■)を結ぶ線と、中心のノード(図5ない
し図7中の■)および重心のノード(図5ないし図7中
の★)を結ぶ線とにて新たに構成される閉じた平面領域
である面にて、元データの多面体のエレメントを複数の
6面体のエレメントに区画する。
【0065】この後、分割したエレメントをエレメント
用一時ファイルに出力し(ステップS36)、ステップ
S31に戻って分割動作を繰り返す。すなわち、細分割
されて形成される6面体のエレメントは、この6面体の
エレメントを構成するノードに付される番号順で表され
た立体情報が新たに作成され、新たなエレメントとして
設定される。この設定された立体情報は、記憶手段13
に一旦記憶される。
【0066】このように、元データと、演算により新た
に得られたノードの座標情報および細分割により生成さ
れた複数のエレメントの立体情報を、元データの座標情
報および立体情報と合わせて処理データとして一旦記憶
しておく。この処理データは、元データのエレメントに
新たに中点、中心および重心が設定され、これら中点、
中心および重心を結ぶ線にて構成される平面領域にて細
分割された形状情報である。
【0067】そして、演算手段12は、入力手段2によ
る入力操作により、適宜表示手段4を制御して処理デー
タを表示させる処理をする。また、演算手段12は、入
力手段2による入力操作により、印刷装置などにて印刷
させたり別のコンピュータに送信するなど、出力手段5
に処理データを出力される処理をする。
【0068】すなわち、図18のフローチャートに示す
ように、ステップS9の出力処理を実施する。この出力
処理では、演算手段12は、ステップS1で開いたデー
タを読み取り(ステップS41)、一時ファイルを読取
用として再び開き(ステップS42)、出力用のユニバ
ーサルファイルを開く(ステップS43)。
【0069】そして、演算手段12は、ユニバーサルフ
ァイルの一行を読み取り(ステップS44)、3次元要
素分解の処理の終了である旨の情報を認識するまで(ス
テップS45)、ノードの点情報を読み取る(ステップ
S46)。このノードの点情報を読み取ったら、ノード
の点情報であるノード用一時ファイルのデータを全て出
力用ユニバーサルファイルに出力する(ステップS4
7)。そして、ユニバーサルファイル内のノードのデー
タを全てスキップする(ステップS48)。
【0070】さらに、演算手段12は、エレメントの立
体情報を読み取る(ステップS49)。このエレメント
の立体情報を読み取ったら、エレメントの立体情報であ
るエレメント用一時ファイルのデータを全て出力用ユニ
バーサルファイルに出力する(ステップS50)。そし
て、ユニバーサルファイル内のエレメントのデータを全
てスキップし(ステップS51)、ステップS44に戻
って処理を繰り返し、出力するためのデータを取得す
る。この用にして取得したデータを表示手段や出力手段
から出力させる。
【0071】このようにして、例えば図19に示す3次
元形状のメッシュが図20に示す3次元形状のメッシュ
に細分割される。
【0072】ここで、有限要素法解析において、立方体
形状の6面体のエレメントによりメッシュが構成された
ものが最も良好な解析結果が得られる。これは、立方体
を構成する各面の角における角度が全て直角であるこ
と、および、各面の最長辺と最短辺との比が1すなわち
各辺の長さが同一であることの要件を満たしている。し
かしながら、4面体のエレメントや5面体のエレメント
では、構成する面の角における角度が直角とはならず、
かつ、各面の最長辺と最短辺との比が1とはならい。こ
のことから、4面体のエレメントや5面体のエレメント
では、良好な解析結果を得るための要件から大きく外れ
た歪んだ状態(歪み度が1より小さい)となる。このた
め、最も歪みが小さくなる6面体のエレメントにて構成
することにより、良好な有限要素解析結果が得られるこ
ととなる。
【0073】したがって、上述したように、中点、中心
および重心の位置に新たなノードを設定し、中点と中心
とを結ぶ線、および、中心と重心とを結ぶ線にて構成さ
れる面の位置でエレメントを分割することにより、4面
体のエレメントや5面体のエレメントでも6面体のエレ
メントに分割できる。このため、3次元形状のメッシュ
の歪みが小さくなり、良好な有限要素解析結果を得るこ
とができる。
【0074】そして、この細分割処理を繰り返すことに
より、図21に示すように、細分割されるメッシュの数
は、指数関数的に増大する。このため、数回の細分割処
理でも、細かい3次元形状のメッシュを作成でき、手動
メッシュ生成方法のように元データのメッシュが粗くて
も、極めて詳細な3次元形状のメッシュを容易に得るこ
とができる。したがって、構造物の外郭に比較的に近い
3次元形状のメッシュが得られる手動メッシュ生成方法
では、元データの3次元形状のメッシュを粗い状態とし
ても良好な細分化ができるので、元データの作成時間を
極めて短縮できる。
【0075】さらに、細分割処理を繰り返すことによ
り、図22に示すように、エレメントの歪み状態が歪み
のない「1」により近付くことも認められる。なお、こ
の図22において、点線で示す系列1および実線で示す
系列2は、異なる3次元形状のモデルを細分割処理した
際のエレメントの歪みを示すグラフである。このことか
らも、上述したように、自動メッシュ作成方法や半自動
メッシュ作成方法、手動メッシュ作成方法で作成され、
4面体のエレメントのみで構成されたメッシュや、4面
体のエレメントあるいは5面体のエレメントさらには6
面体のエレメントが混在するようなメッシュでも、細分
割処理により6面体のエレメントのみのメッシュが得ら
れ、さらには細分割処理を繰り返すことによりさらに歪
みを少なくでき、良好な良好な有限要素解析結果を容易
に得ることができる。
【0076】〔3次元要素分割装置の効果〕上述したよ
うに、本発明の3次元要素分割装置1では、演算手段1
2により、3次元形状データ認識手段11にて取得され
た元データの複数のノードの点情報および複数のエレメ
ントの立体情報に基づいて、隣接するノード間の中点
と、エレメントの外面の平面領域の中心と、エレメント
の重心をそれぞれ演算して新たにノードをそれぞれ作成
し、中点のノードおよび中心のノードを結ぶ線と、中心
のノードおよび重心のノードを結ぶ線とにて新たに構成
される閉じた平面領域により、設定入力された元のエレ
メントを細分割する演算処理を実施する。このため、粗
く作成されたメッシュでも容易に短時間で細分割できる
とともに、エレメントの全てを6面体に細分割でき、元
データを特に有限要素法解析で良好な結果が得られる処
理データとして容易に得ることができる。
【0077】そして、ノードの座標情報を含む点情報を
有した元データを認識し、演算手段12により、隣接す
るノードの座標情報の座標値を平均する演算による中点
のノードの作成、エレメントの外面の平面領域を構成す
るノードの座標情報の座標値を平均する演算による中心
のノードの作成、および、エレメントを構成するノード
の座標情報の座標値を平均する演算による重心のノード
の作成を実施する。このため、座標値の平均という単純
な演算方法により、メッシュを細分割するための新たな
ノードを容易に短時間で作成でき、演算処理効率を容易
に向上できる。
【0078】〔実施形態の変形〕なお、本発明は、上述
した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の
目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むも
のである。
【0079】例えば、上記図1ないし図22に示す実施
の形態において、3次元形状のメッシュを細分割する構
成について説明したが、例えばワイヤーフレームやポリ
ゴンなどのように、三角形などの多角形が連続するメッ
シュ構造でも、要素となる多角形を複数に分割してメッ
シュを細分割する構成としてもできる。
【0080】具体的には、例えば図23および図24に
示すように、形状情報である元データとしては、複数の
ノードの点情報およびこれらノードを結ぶ線にて三角形
や四角形の閉じた平面領域に構成されたエレメントの面
情報とを有している。点情報は、上記一実施の形態と同
様にノードに付された番号(1,2,3,…)と座標情
報とを有している。面情報は、エレメントを構成するノ
ードの番号の組み合わせの情報である。
【0081】そして、演算手段12の中点作成手段15
により、入力手段2にて設定入力され3次元形状データ
認識手段11に代えた形状データ認識手段にて認識した
元データのノード(図14および図15中の●)の座標
情報に基づいて、上記一実施の形態と同様に、中点(図
14および図15中の▲)の座標を演算して新たなノー
ドとして設定する。さらに、中心作成手段16により、
上記一実施の形態と同様に、エレメントの中心(図14
および図15中の■)の座標を演算して新たなノードと
して設定する。そして、エレメント作成手段18によ
り、中点および中心を結ぶ線にて細分割、すなわち線に
て囲まれた閉ざされた平面領域を新たなエレメントとし
てこのエレメントを構成するノードの番号の組み合わせ
の面情報を作成して設定する。
【0082】このように、演算手段12により、設定入
力されて形状データ認識手段にて認識した元データの複
数のノードの点情報および複数のエレメントの面情報に
基づいて、隣接するノード間の中点と、エレメントの中
心とを演算して新たにノードをそれぞれ作成し、中点の
ノードおよび中心のノードを結んでエレメントを細分割
する演算処理を実施する。このことにより、粗く作成さ
れたメッシュでも容易に短時間で細分割処理できる。さ
らに、この方法により、細分割されたエレメントは、全
て四角形となる。すなわち、上述したように、有限要素
法解析において、歪みが小さいエレメントとなり、良好
な有限要素解析結果を得ることができるようになる。
【0083】また、中点、中心および重心として、隣接
するノードの座標の平均により演算して説明したが、平
均による演算以外のいずれの演算方法でもできる。すな
わち、中点としては、隣接するノード間の線分を二等分
する位置に限らず、ノード間の線分上のいずれの位置、
中心としては、例えば内接三角形の中心の位置など線分
以外のエレメントを構成する面内のいずれの位置、重心
としては、例えばエレメント内が均一な質量で充填され
た状態とした場合の質量重心の位置など線分および面以
外のエレメント内のいずれの位置でもできる。なお、平
均にて求める上記実施の形態では、計算方法が容易で処
理速度を向上できる。また、中点として線分の二等分の
位置、中心として内接三角形の中心の位置、重心として
質量重心の位置とすることにより、細分割後のエレメン
トの歪み度がより1に近い歪みの少ない6面体のエレメ
ントが得られるので好ましい。
【0084】その他、本発明の実施の際の具体的な構造
および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構
造などに適宜変更できる。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、有限要素法解析用のメ
ッシュの形状情報の複数の節点の点情報および複数の要
素の面情報に基づいて、隣接する節点間の中点と、要素
の中心とを演算して新たに節点をそれぞれ作成し、中点
の節点および中心の節点を結んで要素を細分割する演算
処理をするため、粗く作成されたメッシュでも容易に短
時間で細分割処理できる。
【0086】また、本発明によれば、有限要素法解析用
のメッシュの形状情報の複数の節点の点情報および複数
の要素の立体情報に基づいて、隣接する節点間の中点
と、要素の外面の平面領域の中心と、要素の重心を演算
して新たに節点をそれぞれ作成し、中点の節点および中
心の節点を結ぶ線と、中心の節点および重心の節点を結
ぶ線とにて新たに構成される閉じた平面領域により要素
を細分割する演算処理をするため、粗く作成されたメッ
シュでも容易に短時間で細分割できとともに、要素の全
てを有限要素法解析で良好な結果が得られる6面体に分
割できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る3次元要素分割装
置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記一実施の形態における元データの3次元形
状に生成されたメッシュを構成する4面体のエレメント
を示す模式図である。
【図3】前記一実施の形態における元データの3次元形
状に生成されたメッシュを構成する5面体のエレメント
を示す模式図である。
【図4】前記一実施の形態における元データの3次元形
状に生成されたメッシュを構成する6面体のエレメント
を示す模式図である。
【図5】前記一実施の形態における元データの3次元形
状のメッシュを構成する4面体のエレメントを細分割す
る状況を示す模式図である。
【図6】前記一実施の形態における元データの3次元形
状のメッシュを構成する5面体のエレメントを細分割す
る状況を示す模式図である。
【図7】前記一実施の形態における元データの3次元形
状のメッシュを構成する6面体のエレメントを細分割す
る状況を示す模式図である。
【図8】前記一実施の形態における前処理の元データの
3次元形状を作成する状況を示す模式図である。
【図9】前記一実施の形態における前処理の元データの
3次元形状を作成する状況を示す模式図である。
【図10】前記一実施の形態における前処理の元データ
の3次元形状を作成する状況を示す模式図である。
【図11】前記一実施の形態における前処理の元データ
の3次元形状を作成する状況を示す模式図である。
【図12】前記一実施の形態における前処理の元データ
の3次元形状にメッシュを生成する状況を示す模式図で
ある。
【図13】前記一実施の形態における前処理の元データ
であるメッシュが生成された3次元形状を示す模式図で
ある。
【図14】前記一実施の形態における細分割処理の動作
を示すフローチャートである。
【図15】前記細分割処理におけるノード処理の動作を
示すフローチャートである。
【図16】前記細分割処理におけるエレメント処理の動
作を示すフローチャートである。
【図17】前記細分割処理における中間ノード処理の動
作を示すフローチャートである。
【図18】前記細分割処理における出力処理の動作を示
すフローチャートである。
【図19】前記前処理により作成したメッシュが生成さ
れた3次元形状を示す模式図である。
【図20】前記細分割処理により作成したメッシュ構造
の3次元形状を示す模式図である。
【図21】前記細分割処理により分割されるメッシュの
数の推移を示すグラフである。
【図22】前記細分割処理により分割されるエレメント
の歪み度の推移を示すグラフである。
【図23】他の実施の形態における元データのメッシュ
を構成する三角形のエレメントを細分割する状況を示す
模式図である。
【図24】他の実施の形態における元データのメッシュ
を構成する四角形のエレメントを細分割する状況を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 3次元要素分割装置 11 形状情報認識手段としての3次元形状データ認
識手段 12 演算手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の節点と、これら節点のうちのいず
    れかが選択的に連結されて閉じた平面領域に構成された
    複数の要素とにて形成される有限要素法解析用のメッシ
    ュを細分割処理する要素分割装置であって、 前記複数の節点の点情報および前記複数の要素の面情報
    を有した形状情報を取得する形状情報認識手段と、 この形状情報認識手段にて取得した形状情報を演算によ
    り前記要素を細分割する演算手段とを具備し、 前記演算手段は、隣接する前記節点間の中点および前記
    要素の中心に新たに節点をそれぞれ作成し、前記中点の
    節点および前記中心の節点を結んで前記要素を細分割す
    ることを特徴とした要素分割装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の要素分割装置におい
    て、 点情報は、節点の座標情報を含み、 演算手段は、前記節点の座標情報の座標値を平均する演
    算により中点の節点を作成し、要素を構成する前記節点
    の座標情報の座標値を平均する演算により中心の節点を
    作成することを特徴とした要素分割装置。
  3. 【請求項3】 複数の節点と、これら節点のうちのいず
    れかが選択的に連結されて閉じた多面体領域に構成され
    た複数の要素とにて形成される有限要素法解析用のメッ
    シュを細分割処理する要素分割装置であって、 複数の節点の点情報および前記要素の立体情報を有した
    形状情報を取得する形状情報認識手段と、 この形状情報認識手段にて取得した形状情報を演算によ
    り前記要素を細分割する演算手段とを具備し、 前記演算手段は、隣接する前記節間の中点、前記要素の
    外面の平面領域の中心、および、前記要素の重心に新た
    に節点をそれぞれ作成し、前記中点の節点および前記中
    心の節点を結ぶ線と前記中心の節点および前記重心の節
    点を結ぶ線とにて新たに構成される閉じた平面領域によ
    り前記要素を細分割することを特徴とした要素分割装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の要素分割装置におい
    て、 点情報は、節点の座標情報を含み、 演算手段は、前記節点の座標情報の座標値を平均する演
    算により中点を作成し、要素の外面の平面領域を構成す
    る前記節点の座標情報の座標値を平均する演算により中
    心を作成し、要素を構成する前記節点の座標情報の座標
    値を平均する演算により作成することを特徴とした要素
    分割装置。
  5. 【請求項5】 コンピュータを用いて、複数の節点と、
    これら節点のうちのいずれかが選択的に連結されて閉じ
    た平面領域に構成された複数の要素とにて形成される有
    限要素法解析用のメッシュを細分割処理する要素分割方
    法であって、 前記複数の節点の点情報および前記要素の面情報を有し
    た形状情報を取得し、 この取得した形状情報の隣接する前記節点間の中点およ
    び前記要素の中心を演算して新たな節点と設定し、 これら設定された前記中点の節点と前記中心の節点とを
    結んで前記要素を細分割する演算を実施することを特徴
    とする要素分割方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の要素分割方法におい
    て、 コンピュータは、節点の座標情報を含む点情報を有した
    形状情報を取得し、隣接する前記節点の座標情報の座標
    値を平均して中点の節点を演算し、要素を構成する前記
    節点の座標情報の座標値を平均して中心の接点を演算す
    ることを特徴とする要素分割方法。
  7. 【請求項7】 コンピュータを用いて、複数の節点と、
    これら節点のうちのいずれかが選択的に連結されて閉じ
    た多面体領域に構成された複数の要素とにて形成される
    有限要素法解析用のメッシュを細分割処理する要素分割
    方法であって、前記複数の節点の点情報および前記要素
    の立体情報を有した形状情報を取得し、 この取得した形状情報の隣接する前記節点間の中点、前
    記要素の外面の平面領域の中心、および、前記要素の重
    心を演算して新たな節点と設定し、 これら設定された前記中点の節点および前記中心の節点
    を結ぶ線と前記中心の節点および前記重心の節点を結ぶ
    線とにて新たに構成される閉じた平面領域により前記要
    素を細分割する演算を実施することを特徴とする要素分
    割方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の要素分割方法におい
    て、 コンピュータは、節点の座標情報を含む点情報を有した
    形状情報を取得し、隣接する前記節点の座標情報の座標
    値を平均して中点の節点を演算し、要素の外面の平面領
    域を構成する前記節点の座標情報の座標値を平均して中
    心の接点を演算し、要素を構成する前記節点の座標情報
    の座標値を平均して重心の節点を演算することを特徴と
    する要素分割方法。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれかに記載の要
    素分割方法をコンピュータに実行させることを特徴とす
    る要素分割プログラム。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の要素分割プログラム
    を記録したことを特徴とした要素分割プログラムを記録
    した記録媒体。
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