JP5224872B2 - 復調装置、アンテナ装置、及び受信装置 - Google Patents

復調装置、アンテナ装置、及び受信装置 Download PDF

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本発明は、アンテナ近傍に配置されており当該アンテナから電波を受信するアンテナ装置と、前記アンテナ装置から各給電線を介して伝送された高周波信号を復調する復調装置と、前記アンテナ装置及び前記復調装置を備えた受信装置に関する。
AM、FM、デジタルTV等の放送波を受信する受信装置をアンテナと接続する場合、アンテナから受信装置までの給電線が長いと、電力損失が大きくなる。
そこで、アンテナの給電部に小型の高周波増幅器を取り付けた構成のアンテナ装置と、アンテナ装置から離れた位置にあるコンソールに設置された復調装置等とで受信装置を構成し、給電線が長い場合に生じる電力損失を補っている場合が多い。
しかし、アンテナ装置では、高周波増幅器からアンテナ側を見たインピーダンスが受信周波数によって大きく変化する。このような変化は、受信した放送波の比帯域が大きい場合に特に大きい。例えば、デジタルTVの放送波の帯域は470〜770(MHz)で比帯域が大きい。
よって、アンテナ装置では、高周波増幅器とアンテナとの間でインピーダンス整合を行なう必要がある。
しかし、インピーダンス整合を行なうためには、アンテナ直下のアンテナ装置に設けられるインピーダンス整合回路と、復調装置からインピーダンス整合回路へ制御信号を送信する制御線とが、給電線の他に必要となってしまい、配線増加によるコストアップや煩雑な取付工事の必要性といった問題が生じる虞がある。
そこで、このような問題を解決するための受信装置として、特許文献1には、自動車の窓ガラスに設けられたアンテナと、アンテナに接続された動的整合回路と、動的整合回路に伝送ケーブルを介して接続されたカーラジオとを備えた自動車用アンテナ装置が開示されている。
当該自動車用アンテナ装置は、動的整合回路に、少なくとも2個の可変容量ダイオードと、カーラジオの選局情報に基づいて各可変容量ダイオードに個別に電圧を印加する電圧印加回路とを備えることで、インピーダンス整合を良好に行なうことができる。
当該自動車用アンテナ装置は、動的整合回路からカーラジオへ送られる受信高周波信号と、カーラジオから動的整合回路へ送られる周波数情報と、カーラジオから動的整合回路へ送られる電源電圧とを、一本の伝送ケーブルに重畳して伝達するように構成されている。
また、特許文献1には、選局情報を符号化してカーラジオから動的整合回路へ送る方法として、二種類の方法が開示されている。
第一の方法は、選局情報に応じた電圧レベルを電源電圧に加算して送る方法である。
第一の方法の場合の自動車用アンテナ装置の構成例を図1に示す。カーラジオ100は、チューナ110と、選局情報に対して0.1MHzピッチで同調をとり、デジタル信号である周波数選択信号を出力するPLL回路等で構成される情報変換部120と、周波数選択信号をアナログ信号に変換するDAコンバータ130と、前記アナログ信号を定電圧電源140からの電源電圧に加算して周波数情報を生成する電圧制御回路150と、ローパスフィルタ160等とを備えて構成されている。
動的整合回路200は、アンテナ300の近傍に配置され可変容量ダイオードに印加される電圧に基づいてインピーダンス整合を行なう整合回路210と、整合回路210から出力された高周波信号を増幅する高周波増幅回路290と、ローパスフィルタ220を介して入力される周波数情報から電源電圧レベルを取り出す定電圧化回路230と、周波数情報から電源電圧レベルを減算することで前記アナログ信号を取り出す電圧減算回路240と、前記アナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータ250と、前記デジタル信号に基づいて整合回路210の各可変容量ダイオードに個別に電圧を印加する電圧印加回路260等とを備えて構成されている。
第二の方法は、周波数選択信号に基づいて生成したパルス列に応じて電源電圧をハイレベルまたはローレベルに切り替えながら、カーラジオ100から動的整合回路200へ送る方法である。
第二の方法の場合の自動車用アンテナ装置の構成例を図2(a)に示し、以下に、第一の方法と異なる箇所について説明する。カーラジオ100は、第一の方法におけるDAコンバータ130及び電圧制御回路150の代わりに、パルス生成回路131及び電圧制御回路151を備えている。
パルス生成回路230は、周波数選択信号に基づいて二進数化したパルス信号を生成する。電圧制御回路151では、前記パルス信号のレベル(ローレベルまたはハイレベル)に対応した0Vまたは5Vのパルス列が生成される。
動的整合回路200は、第一の方法における定電圧化回路230、電圧減算回路240、及びADコンバータ250の代わりに、電源電圧保持回路231、調歩同期受信回路241、シフトレジスタ270、及びクロック生成回路280を備えて構成されている。
電源電圧保持回路231は、ローレベルのパルスが入力された場合でも電源電圧レベルを保持するために大容量コンデンサやスーパーキャパシタ等で構成されている。
調歩同期受信回路241は、図2(b)に示すように、伝送期間の開始時に送られてくるスタートビットと、所定ビット数(図2では8ビット)のデータビットと、伝送期間の最終ビット及び無伝送期間に送られてくるストップビットとを、クロック生成回路280から送られるクロック信号のタイミングで識別する。
シフトレジスタ270は、調歩同期受信回路241から送られてくるパルス列を時系列で保持する。クロック生成回路280は、調歩同期受信回路241とシフトレジスタ270にクロック信号を供給する。
尚、第一及び第二の何れの方法の場合も、カーラジオ100と動的整合回路200は、一本の伝送ケーブル400で接続されている。
特開平4−298122号公報
上述の第一の方法(図1の構成)では、動的整合回路200に、定電圧化回路230、ADコンバータ250、及び電圧印加回路260等を備えることが必要であるため、回路規模が大きくなりコストがアップしてしまう。
上述の第二の方法(図2の構成)では、以下のような三点の問題がある。第一の問題は、アンテナ直下部のクロックの悪影響である。
以下に詳述する。第二の方法では、動的整合回路200にクロック生成回路280を備えることが必要である。低周波数のクロック生成回路280は素子のサイズが大きくなるので、通常は高周波数(例えば数10MHz程度)の水晶発振子や圧電発振子が使用されることが多い。
動的整合回路200は、アンテナ300の直下に備えられ、高周波信号を扱う回路である。よって、動的整合回路200にクロック生成回路280を備えた場合、クロック信号の回り込み等が生じ、アンテナ300から受信した高周波信号にノイズが乗るといった悪影響をもたらす虞がある。
第二の問題は、特許文献1に示された構成を実現すると回路規模が大きくなることである。
以下に詳述する。特許文献1には、カーラジオ100の電圧制御回路151では、周波数の受信状態の変化時にのみパルス列を形成し、受信状態の非変化時にはパルス列を形成せず5Vの電圧を形成して、動的整合回路200に送信する構成が記載されている。
しかし、受信状態の変化時にのみ送られてくるパルス列をクロック信号のタイミングで識別するような調歩同期受信回路241を実現することは困難であり、実現できたとしても回路規模が大きくなりコストがアップしてしまう虞があるのである。
第三の問題は、大型の部品が必要となることである。以下に詳述する。上述したように、電圧制御回路151では、パルス信号のレベルに対応した0Vまたは5Vのパルス列が生成され、動的整合回路200に送られる。
例えば、カーラジオ100と動的整合回路200間の通信速度が300bpsであって、スタートビットの1ビットに続いてパルス信号のローレベルが8ビット続く、つまりローレベルが9ビット続くと、以下の数1より、0.03秒の間、調歩同期受信回路241や電圧印加回路260等に電圧が供給されないことになる。
Figure 0005224872
しかし、調歩同期受信回路241や電圧印加回路260に電圧が供給されない状態があってはならない。よって、上述したように、大容量コンデンサやスーパーキャパシタで構成された電源電圧保持回路231が必要となるのであるが、一般に、大容量コンデンサやスーパーキャパシタはサイズが大きい。
これらの問題を解決するため、受信装置を図3に示すような構成とすることが考えられる。
つまり、受信装置のうちのカーラジオ(復調装置)100は、高周波信号を受信するアンテナ300近傍に配置された動的整合回路(アンテナ装置)200から各給電線400を介して伝送された高周波信号を復調するチューナ(復調回路)110と、受信周波数に対応してアンテナ装置200に組み込まれた整合回路210の周波数特性を調整する直流制御電圧を生成して、給電線400に重畳して出力する制御電圧生成回路170を備えている。
尚、周波数特性の調整は、整合回路210に備えられた可変リアクタンス素子に印加する直流制御電圧のレベルを変えることで行なわれる。また、アンテナ装置200は、整合回路210と、整合回路210の出力を増幅する増幅回路290と、ローパスフィルタ220とを備えている。
図1及び図2の自動車アンテナ装置では、復調装置100からアンテナ装置200へ伝送される直流電圧に重畳した情報は受信周波数に応じた電圧レベル、つまり周波数に関連する情報である。一方、図3の受信装置では、復調装置100からアンテナ装置2へ伝送される直流制御電圧は、整合回路210の可変容量ダイオードに印加する電圧、つまり整合回路210のインピーダンスを制御する情報である。
そのため、図3の受信装置では、図1に示す自動車用アンテナ装置のように、アンテナ装置(動的整合回路)200に、定電圧化回路230、電圧減算回路240、ADコンバータ250、電圧印加回路260を備える必要がなくなり、図2に示す自動車用アンテナ装置のように、電源電圧保持回路231、調歩同期受信回路241、電圧印加回路260、シフトレジスタ270、及びクロック生成回路280を備える必要がなくなる。
しかし、図3の受信装置では、復調装置100からアンテナ装置200へ出力する直流制御電圧はアナログ値であることから、制御電圧生成回路170に設けられた記憶部171等に受信周波数に対応して設定、記憶されている制御データ(デジタル値)を、アナログ値に変換するためのDAコンバータ172を、復調装置100の制御電圧生成回路170に設ける必要がある。
そのため、図3の受信装置では、DAコンバータ172を備える分、復調装置100を構成するためのコストがアップしてしまうのである。
本発明の目的は、上述した従来の問題点に鑑み、受信感度の精度を維持しつつも、安価な復調装置、アンテナ装置、及び受信装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による復調装置の特徴構成は、アンテナ近傍に配置されたアンテナ装置から給電線を介して伝送された高周波信号を復調する復調回路と、受信周波数に対応して前記アンテナ装置に組み込まれたインピーダンス整合回路の周波数特性を許容範囲に調整する直流制御電圧を生成して、前記給電線に重畳して出力する制御電圧生成回路を備え、前記制御電圧生成回路は、受信周波数に対するインピーダンス整合回路の周波数特性を所定の許容範囲に調整する最適直流制御電圧を、各最適直流制御電圧間の差が所定範囲内となる複数のグループに分割し、グループ単位で一定の値を代表値として決定して前記直流制御電圧を生成する点にある。
上述の構成によれば、制御電圧生成回路は、受信周波数が異なっているが相互の差分が所定範囲内である複数の最適直流制御電圧を一つのグループとして、当該グループの代表値として一定の値を決定し、決定した一定の値の直流制御電圧を生成する。そして、制御電圧生成回路は、入力された受信周波数が当該グループに属する受信周波数である場合には、入力された受信周波数に対応する最適直流制御電圧ではなく生成した直流制御電圧を出力する。
つまり、制御電圧生成回路からアンテナ装置へ出力される直流制御電圧の電圧レベルは、少数種類となる。
よって、当該少数種類の電圧レベルの直流制御電圧をアンテナ装置へ出力する回路を制御電圧生成回路内に構成すれば、細かい分解能で直流制御電圧を生成可能、換言すると多数種類の電圧レベルの直流制御電圧を生成可能であるがコストアップにつながるDAコンバータを制御電圧生成回路に備える必要がなくなり、コストダウンできる。
以上説明した通り、本発明によれば、受信感度の精度を維持しつつも、安価なアンテナ装置を提供することができるようになった。
以下、復調装置とアンテナ装置が車両に組み込まれ、それらが給電線で接続されている受信装置について説明する。尚、以下の説明では、アンテナはループ型アンテナであり、当該アンテナで受信される放送波は、日本国内の地上波デジタルTV放送(周波数帯域:470〜770(MHz))である構成について説明する。
受信装置は、図4に示すように、アンテナ装置20と復調装置3が給電線4で接続されて構成されている。給電線4は、例えば、単一の同軸ケーブルで構成されている。そして、アンテナ装置20から復調装置3へ伝送される高周波信号と、復調装置3からアンテナ装置20へ伝送される直流制御電圧が、同一ケーブル上を伝送される。
アンテナ装置20は、高周波信号を受信するアンテナ5の近傍に配置され、インピーダンス整合回路22と、インピーダンス整合回路22の出力を増幅する増幅回路21とを備え、増幅回路21から出力された高周波信号を給電線4を介して復調装置3に伝送するように構成されている。また、上記に加え、アンテナ装置20は、ローパスフィルタ23を備えて構成されている。尚、本実施形態では、アンテナ5は、地上波デジタルTV放送を受信する構成について説明しているが、受信する放送波はこれに限らず、例えばAM放送波、及びFM放送波等の何れかを受信する構成であってもよい。
アンテナ装置20の回路構成例を図5に示す。インピーダンス整合回路22は、アンテナ5と直列に接続されたリアクタンス調整用のコンデンサC61、C62及びコイルL61、L62と、アンテナ5と並列に接続されたリアクタンス調整用のコンデンサC63、C64、C65及びコイルL63、L64、L65と、アンテナ5と並列に接続されたプルダウン抵抗R61と、一方をアンテナ5と接続され他方をローパスフィルタ23と接続された高周波成分除去用のチョークコイルL66と、アンテナ5と直列に接続された可変容量ダイオードD61とを備えて構成されている。
尚、抵抗R61は、可変容量ダイオードD61に小電流を流すために、抵抗値の大きいものが使用されている。
インピーダンス整合回路22は、可変容量ダイオードD61を変化させることによって、アンテナ5と増幅回路21のインピーダンスが整合されるように構成されているが、インピーダンス整合については後述する。
増幅回路21は、ベースが直流成分を除去するコンデンサC211を介してインピーダンス整合回路22と接続され、コレクタが給電線4を介して復調装置3と接続され、エミッタが接地されたnpn形のトランジスタQ211を備えて構成されている。また、トランジスタQ211のベースコレクタ間には、高周波成分を除去するチョークコイルL211と抵抗R211とが直列に接続されている。
ローパスフィルタ23は、コンデンサC231とコイルL231で構成されており、高周波成分を除去する。ローパスフィルタ23を設けることによって、増幅回路21から復調装置3へ出力される高周波信号がインピーダンス整合回路22へ再び入力されることはなく、復調装置3からアンテナ装置200へ出力された直流制御電圧のみがインピーダンス整合回路22へ入力される。
復調装置3は、図4に示すように、アンテナ5近傍に配置されたアンテナ装置20から給電線4を介して伝送された高周波信号を復調する復調回路31と、受信周波数に対応してアンテナ装置20に組み込まれたインピーダンス整合回路22の周波数特性を許容範囲に調整する直流制御電圧を生成して、給電線4に重畳して出力する制御電圧生成回路320を備えている。
復調回路31は、高周波信号を中間周波信号に変換する処理や中間周波信号を復調する処理等を行ない、処理後の信号を後段の回路、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等へ出力する。
制御電圧生成回路320は、図6に示すように、入力電圧に基づいて直流制御電圧を生成するシリーズレギュレータ323と、受信周波数に対応してインピーダンス整合回路22の周波数特性を許容範囲に調整する制御情報が格納された記憶部321と、制御情報に基づいてシリーズレギュレータ323への出力電圧を生成する出力調整回路322を備えている。
また、復調装置3は、シリーズレギュレータ323へ定電圧(例えば12V)を供給する定電圧電源35と、アンテナ装置20からシリーズレギュレータ323への高周波信号の入力を防止するローパスフィルタ33と、CPU及び記憶部321等を備え出力調整回路322へ制御情報を出力するマイクロコンピュータ327を備えて構成されている。
ローパスフィルタ33は、コンデンサとコイルで構成されており、高周波成分を除去する。ローパスフィルタ33を設けることによって、アンテナ装置20から復調装置3へ入力される高周波信号がシリーズレギュレータ323へ入力されることはなく、シリーズレギュレータ323から出力される直流制御電圧がアンテナ装置20へ出力される。
受信周波数は、受信装置のユーザーによって選択された周波数を示す情報である。以下に詳述する。ユーザーは、復調装置3から出力される復調出力信号の周波数に基づいて異なるチャンネルの音声や画像を出力、表示するラジオやテレビ等に設けられたスイッチ等の操作部を操作することによって、復調装置3から出力する復調出力信号の周波数を選択する。そして、当該周波数は、復調装置3の復調回路31及び制御電圧生成回路320へ出力されるのである。
記憶部321は、ROM、EEPROM、またはRAM等で構成されている。また、記憶部321には、受信周波数の周波数値に対する制御情報が、図7(a)に示すような設定テーブルとして記憶されている。
制御情報とは、アンテナ装置20へ出力すべき直流制御電圧がシリーズレギュレータ323で生成されるように、出力調整回路322に備えられているスイッチ素子へ入力される制御信号のことである。
例えば、図7(a)では、制御情報は、マイクロコンピュータ327の出力ポートP1、P2から出力される出力レベルをハイレベル(図7(a)では「H」)またはローレベル(図7(a)では「L」)で表わした情報である。尚、出力ポートP1、P2は、図8に示すように、出力調整回路322に備えられている二つのスイッチ素子325と夫々接続されており、マイクロコンピュータ327は、制御情報を出力することでこれらのスイッチ素子325を制御する。
設定テーブルは、受信周波数の周波数値に対応するインピーダンス整合回路6への印加電圧である最適直流制御電圧の特性に基づいて設定される。
当該特性は、各周波数に対して、インピーダンス整合回路22の周波数特性を許容範囲に調整することのできる最適直流制御電圧を決定していくことによって求められる。
具体的には、図7(b)に示すように、各周波数チャネルについての最適直流制御電圧をプロットしていくことによって求められる。
許容範囲とは、インピーダンス整合回路22でアンテナ5と増幅回路21のインピーダンスの不整合を一定のレベルまで許容することを示しているが、これについては後述する。
最適直流制御電圧は、図7(b)に示すように、アンテナ装置20に印加する必要のある最小電圧値、つまりアンテナ装置20の増幅回路21を駆動可能な最小レベルの電圧値に、各周波数によって異なる所定の制御電圧を加算した値である。
尚、図7(b)に示す特性は、アンテナ5で受信される放送波が日本国内の地上波デジタルTV放送である場合、且つ、インピーダンス整合回路22が図5に示すような構成である場合の特性であって、他の放送波が受信される場合や、インピーダンス整合回路22が異なる構成である場合には、図7(b)と異なる特性となる。この場合、設定テーブルは、当該異なる特性に基づいて設定されることになる。
また、図7(b)で横軸の周波数はチャネルとなっているが、各チャネルには所定の周波数が等間隔で割り当てられている。
また、図7(b)の特性は、日本国内の地上波デジタルTV放送についての特性であるが、図7(a)の設定テーブルは図7(b)の特性とは個別に例示したものであり、両者に相関関係はない。
制御電圧生成回路320は、受信周波数に対する最適直流制御電圧を複数のグループに分割し、グループ単位で一定の値を代表値として直流制御電圧を生成する。
以下に詳述する。受信周波数に対する最適直流制御電圧が図7(b)に示す特性を示す場合、最適直流制御電圧のとり得る電圧レベルであって相互に所定範囲内である電圧レベルは、図7(c)に示すように、四領域E1〜E4の何れかに属することが多く、三領域E5〜E7の何れかに属することは殆どない。
これは、図7(c)の領域E5〜E7では特性の傾きが急峻であり、当該領域E5〜E7に対応する受信周波数は僅かしか存在しないことから明らかである。よって、図7(b)に示す特性は、四個の領域E1〜E4に分割される。
そして、分割された各領域E1〜E4の代表値、例えば、当該領域に属する最適直流制御電圧の平均値や、当該領域に属する最適直流電圧の最小値と最大値との中間値等が、直流制御電圧V1〜V4として設定され、上述したように、各受信周波数に対応して、直流制御電圧V1〜V4の何れかが、シリーズレギュレータ323で生成されるような制御情報が、記憶部321に記憶される。
出力調整回路322は、図8に示すように、定電圧電源35とグランド間に直列接続された複数の抵抗よりなる抵抗回路324及び324´と、制御情報に基づいて抵抗回路324及び324´の分圧比を切り替えるスイッチ素子325とを備えた複数の分圧回路326及び326´で構成され、各分圧回路326、326´の分圧比に基づいた直流電圧を生成するように構成されている。図8では、出力調整回路322は、二個の分圧回路326及び326´で構成されている。
抵抗回路324は、定電圧電源35とグランド間に直列接続された複数の抵抗R81〜R83と、一方を抵抗R81、R82と接続され他方をシリーズレギュレータ323と接続された抵抗R84とを備えて構成されている。
抵抗回路324´は、定電圧電源35とグランド間に直列接続された複数の抵抗R87〜R89と、一方を抵抗R87、R88と接続され他方をシリーズレギュレータ323と接続された抵抗R84とを備えて構成されている。
スイッチ素子325は、スイッチング用のデジタルトランジスタであり、例えば、コレクタを抵抗R82、R83と接続またはコレクタを抵抗R88、89と接続されエミッタを接地されベースをマイクロコンピュータ327の出力ポートと接続されたnpn形のトランジスタQ322と、トランジスタQ322のベースエミッタ間に接続された抵抗R85と、トランジスタQ322のベースに直列接続された抵抗R86とを備えて構成されている。
各分圧回路326及び326´のスイッチ素子325は夫々、マイクロコンピュータ327のポートP1、P2から出力される制御情報により切替制御される。マイクロコンピュータ327は、受信周波数の情報で記憶部321に格納された設定テーブルを検索して、各分圧回路326及び326´へ出力する制御情報を決定する。
尚、制御電圧生成回路320は、ゲートアレイ等の特定用途向け集積回路(ASIC)で構成されており、当該ASICによって前述のマイクロコンピュータの機能を実現する構成であってもよい。
トランジスタQ322は、制御情報がハイレベルのときに導通状態となり、ローレベルのときに非導通状態となる。これによって、抵抗回路324及び324´で定電圧電源35とグランド間に直列接続されている抵抗の数が切り替えられ、分圧回路326及び326´の出力電圧Vro及びVro´が切り替えられる。
出力調整回路322の出力電圧Vsetは、各分圧回路326及び326´の出力電圧Vro及びVro´と、各抵抗回路324及び324´の抵抗R84と、シリーズレギュレータ323の抵抗R77等に基づいて決定される。図8では、二つの分圧回路326及び326´の夫々で異なる二種類の出力電圧Vro、Vro´が生成されるので、出力調整回路322の出力電圧Vsetは、各分圧回路326及び326´の出力電圧の組合せの数、つまり2×2=4で四種類生成されることになる。
以上の説明では、出力調整回路32は、分圧回路326及び326´を二個備えており、四種類の出力電圧を生成する構成について説明したが、出力調整回路32は、分圧回路326を一個または三個以上備えており、2種類(N:分圧回路326の数)の出力電圧を生成する構成であってもよい。
また、分圧回路326は、図8に示したような構成に限らない。例えば、図17に示すように、一つの抵抗回路324に二つのスイッチ素子325が接続されている構成であってもよい。図17の場合、スイッチ素子325が一個接続されている分圧回路326´では二種類の出力電圧が生成され、スイッチ素子325が二個接続されている分圧回路326では三種類の出力電圧が生成される結果、出力調整回路322の出力電圧Vsetは、2×3=6で六種類生成されることになる。
シリーズレギュレータ323は、定電圧電源35と直列接続されたpnp形のトランジスタQ3と、トランジスタQ3のコレクタ電圧を分圧して帰還電圧を生成する抵抗R75、R76と、帰還電圧と出力調整回路322の出力電圧とを比較する誤差増幅器331等とを備えて構成されており、トランジスタQ3に流れる電流を前記帰還電圧に基づいて制御することにより、ローパスフィルタ331への出力電圧を所定電圧に維持する。
シリーズレギュレータ323は、図6に示すように、出力調整回路322の出力電圧Vsetに基づいて定電圧電源35から供給される電圧Viを低減し、増幅回路21を駆動可能な最小レベル以上の直流制御電圧Voを生成して出力するように構成されている。
以上のような回路構成は、アンテナ装置20のインピーダンス整合回路22の周波数特性を許容範囲に調整する直流制御電圧を生成するための回路構成として、好適である。
アンテナ装置20は、受信周波数に基づいてインピーダンス整合回路22の周波数特性を許容範囲に調整する直流制御電圧Voが、復調装置3から給電線4を介して供給され、当該直流制御電圧Voに基づいてインピーダンス整合回路22及び増幅回路21が駆動されるように構成されている。
以下に詳述する。図4に示すように、復調装置3のシリーズレギュレータ3231の出力電圧である直流制御電圧Voが、復調装置3のローパスフィルタ331及びアンテナ装置20のローパスフィルタ23を介して、インピーダンス整合回路22及び増幅回路21に印加される。
ここで、許容範囲としては、インピーダンスの不整合の絶対値、不整合の絶対値を正規化した値、不整合による損失量等がある。
インピーダンスの不整合の絶対値とは、例えば、アンテナ5からインピーダンス整合回路22を見たインピーダンス(出力インピーダンス)をインピーダンス整合回路22からアンテナ5側を見たインピーダンス(入力インピーダンス)で除算した値の大きさ(絶対値)である。
不整合の絶対値を正規化した値とは、例えば、上述したインピーダンスの不整合の絶対値を、入力インピーダンスの絶対値で除算した値である。
不整合による損失量は、例えば、アンテナ5から増幅回路21へ信号伝送する際に、インピーダンスの不整合によって生じる当該信号の反射に起因する損失であり、デシベルで示した値を用いることが多い。
つまり、復調装置3の設定テーブルの設定時に、その基準となる周波数毎の最適直流制御電圧を決定していく場合、インピーダンス整合回路22でアンテナ51と増幅回路21のインピーダンスが完全に一致していなくても、インピーダンスの不整合の絶対値、不整合の絶対値を正規化した値、または不整合による損失量が、予め設定した所定の閾値よりも小さくなるような最適直流制御電圧を決定できるのであれば、当該不整合を許容するのである。
上述の構成によれば、インピーダンス整合回路22を一系統の可変要素の調整のみで制御するような簡易な回路とした場合に、インピーダンスが完全に一致するような最適直流制御電圧を決定できないときであっても、許容範囲内の最適直流制御電圧を決定することができる。つまり、上述の構成によれば、図1に示した電圧印加回路260等をアンテナ装置20に設ける必要がなく、アンテナ装置20の回路構成を簡易にすることができるのである。
以下、アンテナ装置20のインピーダンス整合について、図5、図9、及び図10の回路構成例に基づいて説明する。
アンテナ装置20では、直流制御電圧は増幅回路21を駆動可能な最小レベルの直流電圧以上の値に設定され、直流制御電圧がインピーダンス整合回路22のインピーダンス調整端子に印加される。
そして、アンテナ装置20では、直流制御電圧により、インピーダンス整合回路22に組み込まれた一つの可変リアクタンス素子としての可変容量ダイオードD61のリアクタンス値が調整される。
以下に詳述する。図7(b)で説明したように、直流制御電圧は、増幅回路21を駆動可能な最小レベル以上の電圧値に設定されている。
そして、図5に示すように、復調装置3から出力された直流制御電圧Voは、ローパスフィルタ23を介して、インピーダンス整合回路22のチョークコイルL62に接続されているインピーダンス調整端子TZに印加される。
上述の構成では、インピーダンス調整端子TZに印加される一系統の電圧のみによって、インピーダンス整合が行なわれるので、可変容量ダイオードを複数設けて夫々について異なる電圧を個別に印加した場合や、可変容量ダイオードに加えてコイルのリアクタンスを可変制御した場合等と比べて、回路構成を簡易とすることができる。
以下、他の回路構成例について説明する。つまり、図5の回路構成例(以下、第一の例)では、アンテナ5はループ型アンテナであり、アンテナ5で受信される放送波は、日本国内の地上波デジタルTV放送(周波数帯域:470〜770(MHz))である構成について説明したが、アンテナ5の種類や大きさが異なるものであってもよく、また、アンテナ5で受信される放送波が、FM放送やAM放送等の地上波デジタルTV放送以外の放送波であってもよい。
例えば、第二の例として、インピーダンス整合回路22で、二つの可変リアクタンス素子のリアクタンス値が調整される構成であってもよい。
この場合、図9に示すように、インピーダンス整合回路22は、アンテナ5と直列に接続された直流成分を除去するコンデンサC66、可変容量ダイオードD62、及びコイルL67と、アンテナ5と並列に接続された抵抗R62、高周波成分を除去するチョークコイルL68、及び可変容量ダイオードD63とを備えて構成される。ここで、抵抗R62は、図5の抵抗R61同様、可変容量ダイオードD62に小電流を流すために、抵抗値の大きいものが使用されている。
尚、インピーダンス整合回路22は、図5や図9に示したものに限らず、例えば、可変容量ダイオードを更に直列または並列接続した構成、コイルを更に直列または並列接続した構成、或は可変容量ダイオードに換えてコイルを接続した構成等であってもよい。
また、可変リアクタンス素子は、可変容量ダイオード等の半導体デバイスに限らず、例えば、RF−MEMS(Radio Frequency - Micro Electro Mechanical System)等のデバイスであってもよい。
RF−MEMSは、基板上に設けられた下部電極と下部電極に対向して設けられ上下駆動する上部電極とを備えたアクチュエータ部と、高周波信号が通過する対向する二つの信号線等とを備えている。信号線の一方は上部電極と連動して上下駆動し、他方は下部電極と共に基板上に設けられている。
RF−MEMSは、以下のようにして静電容量を可変させる。つまり、アクチュエータの電極間に電圧が印加されると、両電極間に静電力が発生して上部電極が下部電極に引き寄せられる。その結果、両信号線間の距離が変わるので、静電容量値が変化する。
また、アンテナ装置20は、第三の例として、図10に示すように、直流制御電圧Voを定電圧にクランプするクランプ回路24を備え、可変リアクタンス素子D62に直流制御電圧と第一クランプ回路24によるクランプ電圧の差電圧が印加される構成であってもよい。
以下に詳述する。本構成では、第二の例(図9)の回路にクランプ回路24が追加されている。
クランプ回路24は、クランプ電圧を生成するツェナーダイオードD241と、ツェナーダイオードD241とローパスフィルタ23の間に直列接続された抵抗R241と、ツェナーダイオードD241と並列接続され高周波成分を除去するコンデンサC241とを備えて構成されている。
使用するツェナーダイオードD241によって定まるツェナー電圧、つまりクランプ回路24によるクランプ電圧Vzが可変リアクタンス素子D62のアノードに印加される。一方、可変リアクタンス素子D62のカソードには直流制御電圧Voが印加される。よって、可変リアクタンス素子D62には、前記差電圧Vz−Vo(逆電圧)が印加されることになる。
第一の例と第二の例では、直流制御電圧は可変リアクタンス素子D61、D62への印加電圧であると同時に、増幅回路21を駆動するための供給される電圧でもある。
上述したように、増幅回路21へは駆動可能な最小レベルの直流電圧以上の電圧を供給する必要があるので、直流制御電圧は当該最小レベル以上に設定されている。一般的に、増幅回路21は、供給電圧が低くなると、利得や大入力に対する歪特性等が悪化するからである。例えば、バイポーラトランジスタ(具体的には、図5、図9、及び図10の増幅回路21で用いられているトランジスタQ211)では、供給電圧が所定電圧(例えば、3(V))より低くなると、当該悪化が生じる虞がある。
しかし、例えば、第二の例で、可変容量ダイオードD62、D63の印加電圧(逆電圧)に対する静電容量の特性は、図11に例示すような特性であり、印加電圧が低い程、印加電圧の変化に対する静電容量の変化率が大きい。
例えば、第二の例では、増幅回路21への供給電圧を、バイポーラトランジスタを駆動可能な最小レベル以上の領域で3(V)変化させた場合、具体的には3(V)から6(V)まで変化させた場合、静電容量の変化は、図11より、およそ2.6(pF)から1.6(pF)、つまり略1.0(pF)である。
一方、ツェナーダイオードD241(ツェナー電圧が2.5(V)とする。)を備えた図10に示すような構成(第三の例)では、増幅回路21への供給電圧を、上述と同様に3(V)から6(V)まで変化させた場合、印加電圧はツェナーダイオードD241のツェナー電圧分だけ低下して0.5(V)から3.5(V)まで変化することになるので、静電容量の変化は、およそ7.9(pF)から2.4(pF)、つまり略5.5(pF)である。
即ち、第三の例では第一及び第二の例に比べて、可変リアクタンス素子の調整幅を広げることができるので、インピーダンス整合が容易になり、それによってインピーダンス整合回路22の回路設計も容易になる。
以上の説明より、第三の例は、図12(a)に示すようなブロックで構成されており、以下のような機能を実現する回路と同様の機能を有しているといえる。
つまり、復調装置3では、制御電圧生成回路320が、制御電圧を生成すると共に、定電圧電源35から供給された電源電圧を制御電圧と重畳して直流制御電圧を生成する(図12(b))。
一方、アンテナ装置20は、クランプ回路24の代わりとしてのレギュレータ241と減算回路242を備えて構成されている。そして、レギュレータ241で直流制御電圧から図12(c)に示すように電源電圧が抜き出されて増幅回路21に供給される一方、減算回路242で図12(d)に示すように直流制御電圧から電源電圧が減算されて制御電圧が抜き出されてインピーダンス整合回路22に供給される。
以下、別実施形態について説明する。上述の実施形態では、復調装置3に接続されているアンテナ装置20が一つの構成について説明したが、図13に示すように、復調装置3に接続されているアンテナ装置20が複数の構成であってもよい。
ここで、各アンテナ5は、デジタルTVの放送波、AM放送波、及びFM放送波等のうちの少なくとも一つの放送波を受信する。同一種類の放送波は一つのアンテナで受信されるとは限らず、複数のアンテナ5で受信される構成であってもよい。例えば、アンテナ51〜53はデジタルTVの放送波、アンテナ54、55はAM放送波、アンテナ56はFM放送波を受信する構成であってもよい。
復調装置3は、複数(n個とする。)のアンテナ5(51〜5n)近傍に夫々配置されたアンテナ装置20(201〜20n)から給電線4(41〜4n)を介して伝送された高周波信号の何れかを選択または高周波信号を合成する空間ダイバシティ受信部36と、空間ダイバシティ受信部36で選択または合成された高周波信号を復調する復調回路31と、受信周波数に対応してアンテナ装置20に組み込まれたインピーダンス整合回路22の周波数特性を許容範囲に調整する直流制御電圧を生成して、給電線4に重畳して出力する制御電圧生成回路320(3201〜320n)を備え、制御電圧生成回路320は、受信周波数に対する最適直流制御電圧を複数のグループに分割し、グループ単位で代表値である直流制御電圧を生成するように構成されている。
空間ダイバシティ受信部36は、例えば、図14に示すように、各アンテナ装置20から入力された高周波信号の周波数と中間周波数との差の周波数信号を発生させる局部発振回路361と、高周波信号と局部発振回路361の出力信号とを乗算して中間周波信号を生成する混合器362(3621〜362n)と、中間周波信号を増幅する中間周波数増幅部363(3631〜363n)と、各アンテナ装置20に対応する中間周波信号のうちの何れかを選択して復調回路31へ出力するスイッチ部364と、各アンテナ装置20に対応する中間周波信号を検波して最も受信状態の良い中間周波信号にスイッチ部364を切り替える切替制御部365等とを備えた所謂アンテナ選択方式の受信部である。
尚、空間ダイバシティ受信部36はアンテナ選択方式に限らない。例えば、受信状態の良い複数のアンテナ装置20に対応する中間周波信号の位相を合成して復調回路31へ出力する所謂最大比合成方式等であってもよい。
また、復調装置3の構成としては、例えば、複数のアンテナ装置20に組み込まれた各インピーダンス整合回路22の周波数特性が略同一である場合に、制御電圧生成回路320が、周波数特性が略同一の複数のアンテナ装置20で共用されている図15(a)、(b)に示すような構成がある。
図15(a)は、復調装置3が一つの制御電圧生成回路320のみを備え、制御電圧生成回路320は復調装置3と接続されている全てのアンテナ装置20で共用されている構成を示しており、図15(b)は、復調装置3が二以上の制御電圧生成回路320を備え、各制御電圧生成回路320は復調装置3と接続されている二以上のアンテナ装置20で共用されている、または、一つのアンテナ装置20で使用されている構成を示している。
複数のアンテナ装置20に組み込まれた各インピーダンス整合回路22の周波数特性を略同一とする方法として、例えば、復調装置3に対応するアンテナ装置20を、同一形状若しくは対称形状で且つ誘電率が等しいアンテナ5、または、相似形状で且つ誘電率が異なるアンテナ5であり、周波数特性が等しいアンテナ5と接続する方法がある。
ここで、アンテナ5の誘電率は、アンテナ5が取り付けられている物質の誘電率のことである。つまり、誘電率は、アンテナ5をフロントガラス6やリアガラスに貼り付ける場合であればガラスの誘電率であり、アンテナ5がガラス以外の物質に貼り付けられている場合であれば当該物質の誘電率である。物質としては、例えば、セラミックがある。
尚、アンテナ5とフロントガラス6やリアガラスとの間に当該物質を介することによって、多くの車両で行なわれているようにアンテナ5をフロントガラス6等に設けつつ、アンテナ5の誘電率を当該物質のものとすることができる。
上述の実施形態では、復調装置3とアンテナ装置20が車両に組み込まれ、それらが給電線4で接続されている受信装置について説明したが、復調装置3とアンテナ装置20が組み込まれるのは車両に限らない。
例えば、飛行機や船舶等の他の乗物、或は、ラジオチューナーやテレビチューナーを搭載した乗物搭載用ではないオーディオ装置に組み込まれている構成であってもよい。つまり、受信装置は、復調装置3とアンテナ装置20が給電線4で接続されている構成であってもよい。
上述の実施形態では、増幅回路21に備えられたトランジスタQ211はnpn形である構成について説明したが、トランジスタQ211はpnp形であってもよい。また、トランジスタQ211はバイポーラトランジスタに限らず、例えば、電界効果トランジスタ(FET)であってもよい。
尚、トランジスタQ211としてnpn形のバイポーラトランジスタ以外を用いる場合には、用いたトランジスタに合わせて回路構成が変更されることは言うまでもない。例えば、図5に示した回路構成例で、増幅回路21のトランジスタQ211にFETを使用した回路構成例を、図16に示す。
尚、上述の実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等は適宜変更設計できることは言うまでもない。
電圧レベルを動的整合回路へ送る自動車用アンテナ装置のブロック構成図 (a)はパルス列を動的整合回路へ送る自動車用アンテナ装置のブロック構成を示し、(b)は調歩同期受信回路を使用したデータ伝送について説明するためのタイムチャート 復調装置にDAコンバータを備えた受信装置のブロック構成図 本発明の受信装置のブロック構成図 アンテナ装置の第一の例の回路図 復調装置の回路図 (a)は設定テーブルを示す説明図、(b)は受信周波数に対する最適直流制御電圧の特性図、(c)は受信周波数に対する最適直流制御電圧の複数のグループへの分割を示す説明図 分圧回路の内部回路を含む復調装置の回路図 アンテナ装置の第二の例の回路図 アンテナ装置の第三の例の回路図 可変容量ダイオードの逆電圧に対する静電容量の特性例を示す説明図 (a)はアンテナ装置の第三の例のブロック構成図、(b)は直流制御電圧の説明図、(c)は電源電圧の説明図、(d)は制御電圧の説明図 複数のアンテナ装置を備えた受信装置のブロック構成図 空間ダイバシティ受信部のブロック構成図 (a)は一つの制御電圧生成回路を備えた復調装置のブロック構成図、(b)は複数の制御電圧生成回路を備えた復調装置のブロック構成図 アンテナ装置の第一の例の回路で増幅回路にFETを使用した場合の回路図 一つの抵抗回路に二つのスイッチ素子が接続された分圧回路の回路図
3:復調装置
4:給電線
5:アンテナ
20:アンテナ装置
21:増幅回路
22:インピーダンス整合回路
31:復調回路
320:制御電圧生成回路
321:記憶部
322:出力調整回路
323:シリーズレギュレータ

Claims (9)

  1. アンテナ近傍に配置されたアンテナ装置から給電線を介して伝送された高周波信号を復調する復調回路と、受信周波数に対応して前記アンテナ装置に組み込まれたインピーダンス整合回路の周波数特性を許容範囲に調整する直流制御電圧を生成して、前記給電線に重畳して出力する制御電圧生成回路を備え、
    前記制御電圧生成回路は、受信周波数に対するインピーダンス整合回路の周波数特性を所定の許容範囲に調整する最適直流制御電圧を、各最適直流制御電圧間の差が所定範囲内となる複数のグループに分割し、グループ単位で一定の値を代表値として決定して前記直流制御電圧を生成することを特徴とする復調装置。
  2. 複数のアンテナ近傍に夫々配置されたアンテナ装置から給電線を介して伝送された高周波信号の何れかを選択または高周波信号を合成する空間ダイバシティ受信部と、前記空間ダイバシティ受信部で選択または合成された高周波信号を復調する復調回路と、受信周波数に対応して前記アンテナ装置に組み込まれたインピーダンス整合回路の周波数特性を許容範囲に調整する直流制御電圧を生成して、前記給電線に重畳して出力する制御電圧生成回路を備え、
    前記制御電圧生成回路は、受信周波数に対するインピーダンス整合回路の周波数特性を所定の許容範囲に調整する最適直流制御電圧を、各最適直流制御電圧間の差が所定範囲内となる複数のグループに分割し、グループ単位で代表値として決定した前記直流制御電圧を生成することを特徴とする復調装置。
  3. 前記制御電圧生成回路は、入力電圧に基づいて前記直流制御電圧を生成するシリーズレギュレータと、受信周波数に対応して前記インピーダンス整合回路の周波数特性を許容範囲に調整する制御情報が格納された記憶部と、前記制御情報に基づいて前記シリーズレギュレータへの出力電圧を生成する出力調整回路を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の復調装置。
  4. 前記出力調整回路は、定電圧電源とグランド間に直列接続された複数の抵抗よりなる抵抗回路と、前記制御情報に基づいて前記抵抗回路の分圧比を切り替えるスイッチ素子とを備えた複数の分圧回路で構成され、各分圧回路の分圧比に基づいた直流電圧を生成することを特徴とする請求項3記載の復調装置。
  5. 高周波信号を受信するアンテナの近傍に配置され、インピーダンス整合回路と、前記インピーダンス整合回路の出力を増幅する増幅回路とを備え、前記増幅回路から出力された高周波信号を給電線を介して請求項1から4の何れかに記載された復調装置に伝送するアンテナ装置であって、
    前記給電線を介して供給された前記直流制御電圧に基づいて、前記インピーダンス整合回路及び前記増幅回路が駆動されることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 前記直流制御電圧は前記増幅回路を駆動可能な最小レベルの直流電圧以上の値に設定され、前記直流制御電圧が前記インピーダンス整合回路のインピーダンス調整端子に印加されることを特徴とする請求項5記載のアンテナ装置。
  7. 前記直流制御電圧により、前記インピーダンス整合回路に組み込まれた一つの可変リアクタンス素子のリアクタンス値が調整されることを特徴とする請求項5または6記載のアンテナ装置。
  8. 請求項1から4の何れかに記載の復調装置と、請求項5から7の何れかに記載のアンテナ装置が、前記給電線で接続されている受信装置。
  9. 請求項1から4の何れかに記載の復調装置と、請求項5から7の何れかに記載のアンテナ装置が車両に組み込まれ、それらが前記給電線で接続されている受信装置。
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