JPH09191210A - アンテナ及び無線通信装置 - Google Patents

アンテナ及び無線通信装置

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JPH09191210A
JPH09191210A JP8001612A JP161296A JPH09191210A JP H09191210 A JPH09191210 A JP H09191210A JP 8001612 A JP8001612 A JP 8001612A JP 161296 A JP161296 A JP 161296A JP H09191210 A JPH09191210 A JP H09191210A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実質的に1本の構成のアンテナであって、携帯
電話端末装置などの無線通信装置において使用され、複
数の周波数帯域に対して共用でき、異なる周波数帯域を
使用する移動体通信システムのサービスエリア間での移
動に伴って周波数帯域の切り替えを自動的に行うのに対
応したものを提供する。 【解決手段】ホイップアンテナ101の先端に、それぞ
れ異なる周波数帯域に対応する複数のローディングコイ
ル102,103を配置し、制御信号線119からの制
御信号に応じて、2つのピンダイオード104,105
のいずれか一方に直流バイアス電流を流し、いずれか一
方のローディングコイルがホイップアンテナ101に電
気的に接続するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の周波数帯域
に共用できるアンテナとこのアンテナを用いて複数の周
波数帯域を使用する無線通信装置とに関し、特に、ロー
ディングコイルを切り替えることによって使用周波数帯
を切り替えることができるアンテナとこのアンテナを用
いた無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯型の無線通信装置で複数の周波数帯
を使用する場合、アンテナ設置スペースや使いやすさの
点から周波数帯ごとの複数のアンテナを設けることが困
難であることが多く、そのような場合には、1本のアン
テナを複数の周波数帯で共用することが必要になる。例
えば、我が国での移動通信システムにおける携帯電話端
末装置(いわゆる携帯電話機)に注目すると、従来は、
例えば800MHzから900MHzの周波数帯を使用
する自動車・携帯電話(以下、PDCと略す)サービス
のみが行われていたが、1995年7月からは1.9G
Hz帯の周波数を使用する簡易型携帯電話(以下、PH
Sと略す)サービスが運用を開始し、1台の携帯電話端
末装置でこれら両方のサービスを受けられるようにする
ことの必要性が高まってきた。PDCとPHSの両方の
サービスに対応した携帯電話端末装置では、両方のサー
ビスの周波数帯域に対応でき、さらに携帯電話端末装置
がPDCのサービスエリアからPHSのサービスエリア
に移動するときや、PHSのサービスエリアからPDC
のサービスエリアに移動する際に、それぞれのサービス
に応じて周波数帯域を自動的に切り替えることが可能な
アンテナが必要になる。
【0003】ところで、従来から携帯電話端末装置に
は、主に外力を受けても鞭のようにしなるホイップアン
テナが一般的に用いられている。また、アンテナ回路の
共振周波数を調整したり、アンテナの電気長を送受信波
の波長に適合させる(典型的には送受信波の4分の1波
長に等しくする)ために、アンテナエレメントにローデ
ィングコイルを直列に接続することが行われている。
【0004】1本のアンテナ単独では、それほど広い周
波数帯域に対応できないので、1本のアンテナを用いて
異なる複数の周波数帯域を受信したり、アンテナ回路の
共振周波数を変化させたりするためには、何らかの工夫
が必要である。例えば、特開平4−334201号公報
には、アンテナに手動の切り替えスイッチを介してLC
回路を接続し、切り替えスイッチを用い受信周波数に応
じてアンテナの電気長を変化させる技術が開示されてい
る。また、特開平4−213907号公報には、制御電
圧によってキャパシタンスの変わるコンデンサ及びイン
ダクタンスの変わるコイルをアンテナに接続し、周波数
帯域によって制御電圧を変化させることにより、アンテ
ナの共振周波数を変化させる方法が開示されている。
【0005】また、携帯電話端末装置には、伸縮型のホ
イップアンテナを使用して非使用時にはアンテナを端末
装置本体内に格納する構成のものもあるが、このような
構成の携帯電話端末装置では、アンテナが縮んだ状態に
あるときには、アンテナが本来の電気長となっておら
ず、このときには感度が著しく悪かったりインピーダン
スの不整合により出力段のトランジスタを破壊したりす
ることがある。このような不都合を避けるものとして、
特開平1−101702号公報には、アンテナの伸縮状
態を機械的なスイッチで検出し、アンテナの根元側に挿
入されるローディングコイルをこのスイッチで切り替え
ることにより、伸縮状態によらずアンテナの電気長を1
/4波長に調節する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1つの
アンテナを用いて複数の周波数帯域に対応する上述した
従来の技術には、以下に述べるような問題点がある。
【0007】例えば特開平4−334201号公報に示
されている方法によりアンテナを構成した場合には、手
動の切り替えスイッチによってアンテナの電気長を切り
替えているので、携帯電話端末装置が複数の異なる移動
体通信システムのサービスエリア間を移動する際に、例
えばPDCのサービスエリアからPHSのサービスエリ
アに移動するとき、またはPHSのサービスエリアから
PDCのサービスエリアに移動するときなどに、自動的
にアンテナの切り替えができないという問題点がある。
特開平4−213907号公報に示されている方法の場
合、制御電圧によってアンテナの共振回路のインダクタ
ンス及びキャパシタンスを変化させてアンテナの共振周
波数を変化させているので、複数の異なる送受信周波数
に応じて、適切な値の制御電圧を正確に発生させる必要
があり、アンテナを切り替える際の処理が複雑になると
いう問題点がある。
【0008】また、特開平1−101702号に示され
た技術は、単一の周波数帯において使用される伸縮可能
なアンテナに対するものであって、1本のアンテナを用
いて異なる複数の周波数帯域を使用する通信装置にはそ
のままでは適用することができない。
【0009】本発明の目的は、実質的に1本の構成のア
ンテナであって、携帯電話端末装置などの無線通信装置
において使用され、複数の周波数帯域(例えば、PDC
の周波数帯域とPHSの周波数帯域)に対して共用で
き、例えばPDCとPHSとのサービスエリア間での移
動に伴って周波数帯域の切り替えを自動的に行うのに対
応し、かつ切り替えのための信号を発生する回路や処理
を簡素化できるアンテナと、このアンテナを使用した無
線通信装置とを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明のアンテナ
は、単一の放射部を有して異なる複数の周波数帯域に対
応するアンテナにおいて、放射部と、周波数帯域ごとに
それぞれ設けられ、放射部に電気的に接続されることに
よってアンテナの電気長を対応する周波数帯域に適合す
るものとする複数のローディングコイルと、複数のロー
ディングコイルの中から1つを放射部に電気的に接続す
る切り替え部と、を有する。
【0011】第1の発明におけるアンテナ形式として
は、例えば、放射部の一端が給電点であるモノポールア
ンテナを用いることができ、この場合には、放射部の他
端に、切り替え部を介して複数のローディングコイルを
配置すればよい。切り替え部としては、例えば、複数の
ピン(pin)ダイオードを有し制御信号に応じていずれか
のローディングコイルを放射部に電気的に接続するピン
ダイオードスイッチ回路から構成されるものを好ましく
使用できる。
【0012】第1の発明のアンテナを具備する無線通信
装置としては、例えば、制御電圧を発生する制御回路
と、給電点に接続して送信及び/または受信を行う高周
波回路とを少なくとも備えるものが挙げられる。
【0013】第2の発明のアンテナは、単一の放射部を
有して異なる複数の周波数帯域に対応するアンテナにお
いて、近接して配置され高周波信号に対しては一体であ
るが直流に対しては相互に分離した2本の導体からなる
放射部と、周波数帯域ごとにそれぞれ設けられ、放射部
に電気的に接続されることによってアンテナの電気長を
対応する周波数帯域に適合するものとする複数のローデ
ィングコイルと、2本の導体に対してブリッジ接続した
複数のダイオードを有し2本の導体間の直流電圧に応じ
て複数のローディングコイルの中から1つを放射部に電
気的に接続する切り替え部と、を有する。
【0014】第2の発明においても、アンテナ形式とし
て、例えば、放射部の一端が給電点であるモノポールア
ンテナを用いることができ、この場合には、放射部の他
端に、切り替え部を介して複数のローディングコイルを
配置すればよい。また、第2の発明においては、ダイオ
ードとしてピンダイオードを好ましく使用できる。さら
に、第2の発明における構成として、ローディングコイ
ルを2つ有し、2本の導体間の直流電圧の極性に応じて
切り替え部によっていずれか一方のローディングコイル
が放射部に電気的に接続される構成を好ましく使用でき
る。
【0015】第2の発明のアンテナを使用する無線通信
装置としては、放射部を構成する2本の導体間に直流電
圧を印加する制御回路と、給電点に接続して送信及び/
または受信を行う高周波回路とを少なくとも備えるが挙
げられる。
【0016】本発明のアンテナは、放射部、例えばホイ
ップアンテナの先端に、切り替え部と複数のローディン
グコイルとを配置し、いずれかのローディングコイルを
放射部に接続することによって、複数の周波数帯域に対
して共用できるようにしたものである。すなわち、切り
替え部によって放射部にいずれかのローディングコイル
を電気的に接続することにより、アンテナの電気長を所
望の周波数帯域に対する1/4波長に設定することが可
能になっている。周波数帯域の切り替えを自動的に行え
るようにするため、切り替え部として例えばピンダイオ
ードを有するものを使用している。切り替え部は、ごく
小さな基板を用意して、この基板にローディングコイル
を接続するとともにピンダイオードなどを実装すること
によって、構成できる。
【0017】ピンダイオードによってスイッチ動作を行
わせるためには、複数のピンダイオードのうちの少なく
とも1つに対して選択的に直流バイアス電流を流すよう
にする必要がある。典型的にはホイップアンテナの先端
部に設けられる切り替え部に対して直流バイアス電流を
供給するためには、例えば、中空のホイップアンテナの
内部に配線を設けたり、あるいは、近接して配置され高
周波信号に対しては一体であるが直流に対しては相互に
分離した2本の導体からなるようなホイップアンテナを
使用して2本の導体間に直流電圧を印加するようにした
りすることができる。後者の場合、ブリッジ接続された
ダイオードを用い、直流電圧の極性に応じて切り替えが
行われるようにすることにより、切り替え部の構成を特
に簡素化することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。ここでは、異なる複数の
周波数帯域を使用する無線通信装置として、PDCとP
HSの両方のサービスに対応した携帯電話端末装置を例
に挙げて説明する。図1は本発明の実施の一形態のアン
テナを説明する回路図であり、本発明に基づくアンテナ
の他、無線での送受信に必要な回路までが示されてい
る。
【0019】アンテナエレメント(放射部)としてホイ
ップアンテナ101が設けられており、ホイップアンテ
ナ101の一端(根元側)は整合回路116を介して携
帯電話端末装置の高周波送受信回路117に接続してい
る。もちろん、整合回路116は、アンテナ系と高周波
送受信回路117との整合(マッチング)をとるための
回路である。また、携帯電話端末装置の制御回路118
が設けられており、この制御回路118は、高周波送受
信回路117との間で送信信号及び受信信号のやり取り
を行うとともに、制御信号線119を通じて、アンテナ
の周波数帯域切り替えのための制御信号を出力する。
【0020】ホイップアンテナ101の他端(先端)に
は、第1のコンデンサ120、第1のピンダイオード1
04及び第1のローディングコイル102がこの順で直
列に接続するとともに、第2のコンデンサ121、第2
のピンダイオード105及び第2のローディングコイル
103がこの順で直列に接続している。第1のローディ
ングコイル102は、第1のピンダイオード104及び
第1コンデンサ120を介してホイップアンテナ101
に電気的に接続したときに、このアンテナ全体の電気長
をPDCシステムでの送受信電波の1/4波長に調整す
るためのものである。同様に、第2のローディングコイ
ル102は、第2のピンダイオード105及び第2のコ
ンデンサ121を介してホイップアンテナ101に電気
的に接続したときに、このアンテナ全体の電気長をPH
Sシステムでの送受信電波の1/4波長に調整するため
のものである。なお、ピンダイオード104,105
は、ローディングコイル102,103側がそれぞれカ
ソードとなっている。
【0021】各ピンダイオード104,105のカソー
ドには、それぞれ、直流成分は流すが高周波成分は阻止
する直流バイアス用のコイル106,108が接続さ
れ、これらコイル106,108の他端は接地されてい
る。第1のピンダイオード104のアノードは、コイル
107を介してnpnトランジスタ110のエミッタに
も接続している。このコイル107は、高周波成分が制
御信号線119側に流れ込むのを防ぎつつ、第1のピン
ダイオード104に直流バイアス電流を流すためのもの
である。npnトランジスタ110のコレクタには抵抗
112を介して正の電源電圧VCCが供給され、ベースは
抵抗113を介して制御信号線119に接続している。
同様に、第2のピンダイオード105のアノードは、コ
イル109及び抵抗114を介してpnpトランジスタ
111のコレクタにも接続している。このコイル109
は、高周波成分が制御信号線119側に流れ込むのを防
ぎつつ、第2のピンダイオード105に直流バイアス電
流を流すためのものである。pnpトランジスタ110
のエミッタには電源電圧VCCが供給され、ベースは抵抗
115を介して制御信号線119に接続している。
【0022】本実施の形態では、少なくとも、各コンデ
ンサ120,121、各ピンダイオード104,105及
び各ローディングコイル102,103は、アンテナ系
の電気長に関わる部分であり、高周波成分が流れる部分
であるので、ホイップアンテナ101の先端にコンパク
トに配置する必要がある。また、各コイル106〜10
9は、高周波信号の阻止を行うためのものであるから、
ダイオード104,105に近接して配置する必要があ
る。そこで、本実施の形態では、(超)小型の配線基板
を用意し、この配線基板にローディングコイル102,
103を取り付けるとともに、ダイオード104,10
5、コイル106〜109、トランジスタ110,11
1、抵抗112〜115及びコンデンサ120,121
をこの配線基板上に実装し、この配線基板をホイップア
ンテナに取り付けている。この配線基板に対しては、制
御信号線119、接地線及び電源線を接続する必要があ
るが、これらの配線は中空のホイップアンテナ101の
内部に配置すればよい。なお、整合回路116の回路構
成によっては、直流的にはホイップアンテナが接地状態
となっていることもあるので、そのようなときには、接
地線を設ける代りにコイル106,108の他端をホイ
ップアンテナ101に接続してしまえばよい。いずれに
せよ、ローディングコイル102,103を含めてこの
配線基板の全体を適当な樹脂でモールドしておくことが
好ましい。
【0023】次に動作を説明する。
【0024】携帯電話端末装置がPDCのサービスを受
けているときには、制御回路118は電源電圧VCCと同
じレベルの信号を制御信号として制御信号線119に出
力する。制御信号は、npnトランジスタ110とpn
pトランジスタ111の各ベースに供給されるが、この
とき、制御信号が電源電圧VCCと同じレベルであるの
で、npnトランジスタ110がオン状態になり、pn
pトランジスタ111はオフ状態になる。その結果、n
pnトランジスタ110のコレクタからエミッタ方向に
直流電流が流れ、第1のピンダイオード104に直流バ
イアス電流が流れ、第1のピンダイオード104が高周
波成分に対してスルー状態となる。一方、pnpトラン
ジスタ111がオフ状態であるので、第2のピンダイオ
ード105には直流バイアス電流が流れず、第2のピン
ダイオード105は高周波成分に対して阻止状態とな
る。これにより、PDC用の第1のローディングコイル
102がホイップアンテナ101に電気的に接続された
ことになって、アンテナ全体としての電気長がPDCの
送受信電波の1/4波長となり、PDCシステムとの送
受信が可能になる。なおこのとき、PHSの送受信電波
に対してはアンテナの電気長が対応していないので、P
HSの送受信に用いている高周波成分は、実質的にホイ
ップアンテナ101に流れない。
【0025】携帯電話端末装置がPHSのサービスを受
けているときには、制御回路118は制御信号としてグ
ランドレベルの信号を制御信号線119に出力する。こ
のグランドレベルの制御信号は、npnトランジスタ1
10とpnpトランジスタ111のベースに供給され、
これにより、npnトランジスタ110がオフ状態にな
り、pnpトランジスタ111がオン状態となり、pn
pトランジスタ111のエミッタからコレクタ方向に直
流電流が流れるようになる。すると、第2のピンダイオ
ード105に直流バイアス電流が流れ、この第2のピン
ダイオード105は、高周波成分に対してスルー状態と
なる。一方、第1のピンダイオード104は高周波成分
に対して阻止状態となる。その結果、PHS用の第2の
ローディングコイル103がホイップアンテナ101に
電気的に接続されたことになって、アンテナ全体として
の電気長がPHSの送受信電波の1/4波長となり、P
HSシステムとの送受信が可能になる。なおこのとき、
PDCの送受信電波に対してはアンテナの電気長が対応
していないので、PDCの送受信に用いている高周波成
分は、実質的にホイップアンテナ101に流れない。
【0026】さらに、携帯電話端末装置が移動して、サ
ービスエリアがPDCのサービスエリアからPHSのサ
ービスエリアに切り替わる場合や、PHSのサービスエ
リアからPDCのサービスエリアに切り替わる場合に
は、制御信号のレベルを、それぞれ電源電圧レベルから
グランドレベルに、グランドレベルから電源電圧レベル
に切り替えるだけで、アンテナの周波数帯域の自動切り
替えが可能になる。
【0027】次に、本発明の別の実施の形態について、
図2を参照して説明する。
【0028】アンテナエレメント(放射部)としてのホ
イップアンテナ200は、相互に平行かつ近接して配置
され、高周波信号に対しては一体であるが直流に対して
は相互に分離した2本の導体201,202から構成さ
れている。導体201,202間の高周波結合の度合を
高めるため、導体201,202間には随所にコンデン
サ209が挿入されている。
【0029】各導体201,202の一端(ホイップア
ンテナ200としての根元側)には、それぞれ、コンデ
ンサ210,211が接続しており、コンデンサ210,
211の他端は共通接続されて、整合回路218を介し
て携帯電話端末装置の高周波送受信回路219に接続し
ている。もちろん、整合回路218は、アンテナ系と高
周波送受信回路219との整合(マッチング)をとるた
めの回路である。また、携帯電話端末装置の制御回路2
20が設けられており、この制御回路220は、高周波
送受信回路219との間で送信信号及び受信信号のやり
取りを行うとともに、制御信号線221を通じて、アン
テナの周波数帯域切り替えのための制御信号を出力す
る。
【0030】導体制御信号線221の他端は第1のイン
バータ216の入力に接続し、第1のインバータ216
の出力は、第2のインバータ217の入力となるととも
に、抵抗213およびコイル212を介して、一方の導
体201の一端に接続している。また、第2のインバー
タ217の出力は、抵抗215及びコイル214を介し
て、他方の導体202の一端に接続している。コイル2
12,214は、高周波成分がインバータ216,217
や制御信号線221側に流れ込むのを防ぎつつ、各導体
201,202に対して直流バイアス電流を印加するた
めに、設けられている。インバータ216,217とし
ては、電流の吐き出しおよび吸い込みの両方を行えるも
のを使用する。
【0031】さて、ホイップアンテナ200の先端側に
は、ブリッジ接続された4本のピンダイオード205〜
208を介して、PDC用の第1のローディングコイル
203及びPHS用の第2のローディングコイル204
が配置している。具体的には、第1のローディングコイ
ル203には、ピンダイオード205のカソードとピン
ダイオード206のアノードが接続し、第2のローディ
ングコイル204には、ピンダイオード207のカソー
ドとピンダイオード208のアノードが接続する。そし
て、ピンダイオード206のカソードとピンダイオード
207のアノードが一方の導体201の他端(先端)に
接続し、ピンダイオード205のアノードとピンダイオ
ード208のカソードが他方の導体202の他端に接続
している。第1のローディングコイル203は、ピンダ
イオード205,206を介してホイップアンテナ20
0に電気的に接続したときに、このアンテナ全体の電気
長をPDCシステムでの送受信電波の1/4波長に調整
するためのものである。同様に、第2のローディングコ
イル204は、ピンダイオード207,208を介して
ホイップアンテナ200に電気的に接続したときに、こ
のアンテナ全体の電気長をPHSシステムでの送受信電
波の1/4波長に調整するためのものである。
【0032】本実施の形態では、ローディングコイル2
03,204を接続した(超)小型の配線基板を用意
し、この配線基板上にピンダイオード205〜208を
実装し、配線基板をホイップアンテナに取り付ければよ
い。その際、ローディングコイル203,204を含め
て配線基板の全体を適当な樹脂でモールドするととも
に、導体201,202間の直流的な短絡を防ぐため
に、ホイップアンテナ200の全体に絶縁性の被覆を設
けることが好ましい。
【0033】次に、動作を説明する。ここでは電源電圧
が正であるとして説明する。
【0034】携帯電話端末装置がPDCのサービスを受
けているときには、制御回路220は電源電圧と同じレ
ベルの信号を制御信号として制御信号線221に出力す
る。制御信号は、第1のインバータ216に入力し、第
1のインバータ216の出力はグランドレベルとなり、
一方の導体201の直流的な電位はグランドレベルとな
る。一方、第2のインバータ217からは、電源電圧レ
ベルの信号が出力され、他方の導体202の直流的な電
位は電源電圧(正)レベルとなる。その結果、ピンダイ
オード205,206には直流バイアス電流が流れ、こ
れらピンダイオード205,206は高周波成分に対し
てスルー状態となる。ピンダイオード207,208は
逆バイアス状態となるので、高周波成分に対して阻止状
態となる。これにより、PDC用の第1のローディング
コイル203がホイップアンテナ200に電気的に接続
されたことになって、アンテナ全体としての電気長がP
DCの送受信電波の1/4波長となり、PDCシステム
との送受信が可能になる。なおこのとき、PHSの送受
信電波に対してはアンテナの電気長が対応していないの
で、PHSの送受信に用いている高周波成分は、実質的
にホイップアンテナ200に流れない。
【0035】携帯電話端末装置がPHSのサービスを受
けているときには、制御回路220はグランドレベルの
信号を制御信号として制御信号線221に出力する。こ
れによって、第1のインバータ216の出力は電源電圧
レベル、第2のインバータ217の出力はグランドレベ
ルとなり、一方の導体201の直流的な電位が電源電圧
レベル、他方の導体202の直流的な電位がグランドレ
ベルとなる。その結果、ピンダイオード207,208
は、直流バイアス電流が流れるので、高周波成分に対し
てスルー状態となる。ピンダイオード205,206
は、逆バイアス状態となり、高周波成分に対して阻止状
態となる。これにより、PHS用の第2のローディング
コイル204がホイップアンテナ200に電気的に接続
されたことになって、アンテナ全体としての電気長がP
HSの送受信電波の1/4波長となり、PHSシステム
との送受信が可能になる。なおこのとき、PDCの送受
信電波に対してはアンテナの電気長が対応していないの
で、PDCの送受信に用いている高周波成分は、実質的
にホイップアンテナ200に流れない。
【0036】さらに、携帯電話端末装置が移動して、サ
ービスエリアがPDCのサービスエリアからPHSのサ
ービスエリアに切り替わる場合や、PHSのサービスエ
リアからPDCのサービスエリアに切り替わる場合に
は、制御信号のレベルを、それぞれ電源電圧レベルから
グランドレベルに、グランドレベルから電源電圧レベル
に切り替えるだけで、アンテナの周波数帯域の自動切り
替えが可能になる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、放射部に
電気的に接続されることによってアンテナの電気長を対
応する周波数帯域に適合するものとする複数のローディ
ングコイルと、複数のローディングコイルの中から1つ
を放射部に電気的に接続する切り替え部とを設けること
により、1本のアンテナを使用して異なる周波数帯域間
での切り替えを自動的に行えるようになり、かつアンテ
ナ構成や、切り替えのための信号を発生する回路・処理
を簡素化できるという効果がある。
【0038】これにより、PDSとPHSの両方のシス
テムに対応した携帯電話端末装置であって、1本のアン
テナのみを有しながら、PDCシステムのサービスエリ
アからPHSシステムのサービスエリアへ移動するとき
やPHSシステムのサービスエリアからPDCシステム
のサービスエリアに移動する際に、アンテナの周波数帯
域の切り替えを自動的に行うことができるものを得るこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のアンテナを説明する回
路図である。
【図2】本発明の別の実施の形態のアンテナを説明する
回路図である。
【符号の説明】
101,200 ホイップアンテナ 201,202 導体 102,203 PDC用ローディングコイル 103,204 PHS用ローディングコイル 104,105,205〜208 ピンダイオード 106〜109,212,214 コイル 110 npnトランジスタ 111 pnpトランジスタ 112〜115,213,215 抵抗 116,218 整合回路 117,219 高周波送受信回路 118,220 制御回路 119,221 制御信号線 120,121,209〜211 コンデンサ 216,217 インバータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の放射部を有して異なる複数の周波
    数帯域に対応するアンテナにおいて、 放射部と、 周波数帯域ごとにそれぞれ設けられ、前記放射部に電気
    的に接続されることによってアンテナの電気長を対応す
    る周波数帯域に適合するものとする複数のローディング
    コイルと、 前記複数のローディングコイルの中から1つを前記放射
    部に電気的に接続する切り替え部と、を有することを特
    徴とするアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記放射部の一端が給電点であり、前記
    放射部の他端に前記切り替え部を介して前記複数のロー
    ディングコイルが配置される請求項1に記載のアンテ
    ナ。
  3. 【請求項3】 周波数帯域に適合する電気長が、当該周
    波数帯域の1/4波長である請求項2に記載のアンテ
    ナ。
  4. 【請求項4】 前記切り替え部が、複数のピンダイオー
    ドを有し制御信号に応じていずれかのローディングコイ
    ルを前記放射部に電気的に接続するピンダイオードスイ
    ッチ回路から構成される請求項1乃至3いずれか1項に
    記載のアンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項4の記載のアンテナを有し、前記
    制御電圧を発生する制御回路と、前記給電点に接続して
    送信及び/または受信を行う高周波回路とを少なくとも
    備える無線通信装置。
  6. 【請求項6】 単一の放射部を有して異なる複数の周波
    数帯域に対応するアンテナにおいて、 近接して配置され高周波信号に対しては一体であるが直
    流に対しては相互に分離した2本の導体からなる放射部
    と、 周波数帯域ごとにそれぞれ設けられ、前記放射部に電気
    的に接続されることによってアンテナの電気長を対応す
    る周波数帯域に適合するものとする複数のローディング
    コイルと、 前記2本の導体に対してブリッジ接続した複数のダイオ
    ードを有し前記2本の導体間の直流電圧に応じて前記複
    数のローディングコイルの中から1つを前記放射部に電
    気的に接続する切り替え部と、を有することを特徴とす
    るアンテナ。
  7. 【請求項7】 前記放射部の一端が給電点であり、前記
    放射部の他端に前記切り替え部を介して前記複数のロー
    ディングコイルが配置される請求項6に記載のアンテ
    ナ。
  8. 【請求項8】 周波数帯域に適合する電気長が、当該周
    波数帯域の1/4波長である請求項7に記載のアンテ
    ナ。
  9. 【請求項9】 前記ローディングコイルを2つ有し、前
    記2本の導体間の直流電圧の極性に応じて前記切り替え
    部によっていずれか一方のローディングコイルが前記放
    射部に電気的に接続される請求項7または8に記載のア
    ンテナ。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至9いずれか1項に記載の
    アンテナを有し、前記2本の導体間に直流電圧を印加す
    る制御回路と、前記給電点に接続して送信及び/または
    受信を行う高周波回路とを少なくとも備える無線通信装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011091500A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 Hitachi Kokusai Electric Inc アンテナユニット

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