JP5223987B1 - 湿気硬化型ウレタン被覆材 - Google Patents

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Abstract

【課題】暴露後接着性に優れる湿気硬化型ウレタン被覆材を提供する。
【解決手段】ポリイソシアネートとポリオールと水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られる末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマー(A)、ポリイソシアネート又はポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)、及び酸触媒(C)を含有し、前記ウレタンプレポリマー(A)が有するイソシアネート基1モルに対して、前記ウレタン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により開環して発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比が1.1〜1.5の範囲であることを特徴とする湿気硬化型ウレタン被覆材。
【選択図】なし

Description

本発明は、土木建築用材料として有用であり、特に被覆材を塗布後、上塗り材塗布までの時間が長く空いても上塗り材との接着性に優れ、更に耐水後でも接着性に優れる湿気硬化型ウレタン被覆材に関する。
一般に、モルタルやコンクリートなどの無機質基材からなる土木建築物においては、無機質基材の腐食、劣化防止等を目的としてウレタン樹脂からなる防水材、塗り床材、シーリング材などのウレタン被覆材が使用され、近年、主剤と硬化剤の混合の必要がない湿気硬化型一液ウレタンが作業性に優位な理由で用いられつつある。
従来の湿気硬化型ウレタン組成物としては、エチレンオキサイド単位を特定量含むポリオールと有機ジイソシアネートとを反応させて得られるプレポリマーからなるもの( 例えば特許文献1 参照。) が知られているが、この組成物は、硬化時に水分とイソシアネート基が反応する際に発生する炭酸ガスのためにしばしば塗膜の膨れが発生する問題がある。
従来膨れの原因となる炭酸ガスの発生を抑えるためにケチミン、エナミン、オキサゾリジン等の湿気解離型の架橋剤が提案されており、その中でもオキサゾリジンを用いたウレタン組成物(例えば特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照。)は炭酸ガスの発生がなく比較的性能バランスのとれた材料である。
しかしながら、これらのウレタン組成物は複数回にわたって上塗り塗布する場合が多く、更に耐候性向上のためアクリル系等の上塗り材を塗布する場合が多い。
上記のウレタン組成物によれば、ウレタン組成物を塗布後、上塗り材を塗布するまでに5日間以上経過すると上塗り材とウレタン被覆材との接着性が低下する傾向があり、好ましくない。市場からは夏場7日間程度放置した後においても、上塗り材を塗布しても良好な接着性を示す材料が求められている。
特開昭57−94056号公報 特開平6−293821号公報 特開平7−33852号公報 特開平7−10949号公報
本発明が解決しようとする課題は、被覆材を塗布後、上塗り材塗布までの時間が長く空いても上塗り材との接着性(以後、暴露後接着性という。)に優れる湿気硬化型ウレタン被覆材を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーと、オキサゾリジン含有ウレタン化合物とを特定の比率で含有する湿気硬化型ウレタン被覆材に限り、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリイソシアネートとポリオールと水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られる末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマー(A)(以下、ウレタンプレポリマー(A)と略す。)、ポリイソシアネート又はポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)(以下、ウレタン化合物(B)と略す。)、及び酸触媒(C)を含有し、前記ウレタンプレポリマー(A)が有するイソシアネート基1モルに対して、前記ウレタン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により開環して発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比が1.1〜1.5の範囲であることを特徴とする湿気硬化型ウレタン被覆材を提供するものである。
本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材は、暴露後接着性が良好なものである。また、本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材は、耐水後においても上塗り材との接着性(耐水接着性)に優れるものであり、また、常温での硬化性にも優れ、被覆材層及び上塗り材層の耐フクレ性にも優れるものである。また、本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材は、厚塗りしても硬化時に炭酸ガスによる発泡がないものである。
まず、前記ウレタンプレポリマー(A)について説明する。
前記ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタントリイソシアネート等が使用でき、これらは単独又は2種以上を併用してもよい。
前記ポリオールとしては特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を併用してもよい。
前記ポリオールとしては、前記した中でも、ポリオキシアルキレンポリオールを使用することが暴露後接着性や耐水接着性の観点から好ましい。前記ポリオキシアルキレンポリオールはエチレングリコール、プロピレングリコール、水、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドを単独又は2種以上を公知の方法で付加して得られるものが好ましい。
また、前記ポリオールとしては、前記した以外にも、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールへプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスヒドロキシエチルベンゼン、ビスヒドロキシメチルテレフタレート、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトール等の二量体、ソルビトール、マンニトール等の糖類等を使用してもよい。
前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のような水酸基を2個有するアルコールのモノ(メタ)アクリレート類;トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3個以上の水酸基を有するアルコールの部分(メタ)アクリレート類が挙げられる。
なお、前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物により、ウレタンプレポリマー(A)に(メタ)アクリロイル基が導入されるが、これにより上塗り層との接着性が向上する。
なお、本発明において、(メタ)アクリル化合物とは、アクリル化合物とメタクリル化合物の一方又は両方をいい、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイルとメタクリロイルの一方又は両方をいう。
次に、前記ウレタンプレポリマー(A)の製造方法について説明する。
前記ウレタンプレポリマー(A)の製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネートと前記ポリオールと前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物とを一括にて仕込み製造する方法や、前記ポリイソシアネートと前記ポリオールとを反応させてイソシアネート基末端プレポリマーを得、次いで、前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物とを反応させてウレタンプレポリマー(A)を製造する方法が挙げられるが、反応性を制御できる観点から後者が好ましい。
前記ポリイソシアネートと前記ポリオールとのNCO/OH比(モル比)としては、1.1〜5.0の範囲が好ましく、1.4〜4.5の範囲がより好ましい。
前記ウレタンプレポリマー(A)における(メタ)アクリロイル基の含有量は残存イソシアネート基1モルに対して0.05〜0.5モルの範囲が好ましい。前記(メタ)アクリロイル基の含有量がかかる範囲であれば、接着性の向上効果や硬化塗膜の機械物性がより良好である。
また、前記プレポリマー(A)の残存NCO%としては、1〜20重量%の範囲が好ましく、1〜10重量%の範囲がより好ましい。
次に、前記ウレタン化合物(B)について説明する。
前記ポリイソシアネートと前記ポリオールは、前記プレポリマー(A)に使用されるポリイソシアネートとポリオールと同様のものが使用できる。また、前記(B)に使用できるポリオールとしては、暴露後接着性や耐水接着性の観点から、ポリオキシアルキレンポリオールを使用することが好ましい。
また、前記ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)は、好ましくは、NCO/OH(モル比)=1.1〜5.0の範囲、より好ましくは1.4〜4.5の範囲で製造されるものである。
前記N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)は、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類と例えばジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のジヒドロキシアルキルアミン類との公知の縮合反応により得られる化合物である。
前記ポリイソシアネート又はポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)が有するイソシアネート基と、前記N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)との反応比率(モル比)としては、NCO/OH=0.95〜3.0の範囲であることが暴露後接着性や耐水接着性、貯蔵安定性、粘度等の観点から好ましい。
前記ウレタン化合物(B)は、末端に少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するものである。前記オキサゾリジン基の数としては、被覆材硬化後の伸張性等の観点から好ましくは1〜3個の範囲である。なお、前記ウレタン化合物(B)の末端にオキサゾリジン基が1個以上あれば、その他の末端がイソシアネート基であってもよい。
前記ウレタン化合物(B)の数平均分子量としては、好ましくは500〜8000の範囲である。なお、前記ウレタン化合物(B)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーションカラムクロマトグラフィー(示差屈折法、標準ポリスチレン換算、溶離液;テトラヒドロフラン)により測定した値を示す。
なお、本発明においては、末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマー(A)が有するイソシアネート基1モルに対して、ウレタン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により開環して発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比が1.1〜1.5の範囲であることが接着性の点から望ましい。ウレタン化合物(B)の量がかかる範囲を下回る場合は、水で開環して発生する活性水素基のほとんどがイソシアネート基との反応に消費されて残存しないため、上塗り材塗布時に上塗り材と反応して強固な接着性を得ることができない。また、ウレタン化合物(B)の量がかかる範囲を超える場合には、被覆材塗膜の残存タックが大きくなる。
なお、前記ウレタン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比の計算においては、活性水素基([NH]、[OH])を基準として計算した値を用いる。従って、本発明においては、[NH]基を有するものであれば[−NH2]以外のものもアミノ基と呼ぶ。
次に、本発明で使用する(C)酸触媒について説明する。
前記酸触媒は、前記ウレタン化合物(B)中のオキサゾリジン基を加水分解するものであり、例えば、硫酸、塩酸、燐酸、炭酸、アルキルベンゼンスルホン酸、安息香酸、サリチル酸、蟻酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸等の公知の有機、無機酸及びそれらの塩を挙げることができる。なかでも、良好な硬化性が得られる観点から燐酸、サリチル酸、燐酸塩が好ましい。前記酸触媒の使用量としては、湿気硬化型ウレタン被覆材中の0.001〜1重量%の範囲であることが好ましい。
次に、本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材について説明する。
前記湿気硬化型ウレタン被覆材は、前記プレポリマー(A)と、前記ウレタン化合物(B)と、前記(C)酸触媒と、必要に応じてその他の添加剤を含有するものである。
前記その他の添加剤としては、例えば、溶剤、充填剤、顔料、チキソ性付与剤、プロセスオイル、可塑剤、紫外線防止剤、補強材、骨材、有機過酸化物等の硬化剤、硬化促進剤、難燃剤、安定剤等が挙げられる。
前記溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ターペン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、セロソルブアセテート、ノルマルヘキサン等を使用することができる。
前記可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケート等のエステル系可塑剤やトリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等の燐酸エステル系可塑剤が挙げられる。
また、本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材を塗布する基材(下地材)としては、コンクリート、アスファルト、モルタルなどこれらに類する土木建築物に使用される下地、金属、木材、布帛、プラスチック等が挙げられる。なお、前記基材にプライマー処理を施したものを使用することもできる。また、後述する上塗り材層に使用される被覆樹脂層を基材とすることもできる。
また、本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材を用いて得られるプライマー層の上塗り材層(被覆樹脂層)に使用される樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルエステルウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、酢酸ビニル系共重合体、不飽和ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂等を使用することができる。
本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材は、防水材、床材、舗装材、シーリング材として有用である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]ウレタンプレポリマー(A−1)の合成
数平均分子量3000のポリプロピレンエーテルジオール100g(0.033モル)、数平均分子量3000のポリエチレンプロピレンジオール100g(0.033モル)数平均分子量3000のポリプロピレントリオール20g(0.0067モル)にトリレンジイソシアネート34.1g(0.196モル)を加え窒素気流下で80℃にて5時間フラスコ中で攪拌しながら反応させた後、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート5.2g(0.04モル)を加えて更に80℃で8時間反応させ、NCO%が3.23%のウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
[合成例2]ウレタンプレポリマー(A−2)の合成
数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール100g(0.05モル)、数平均分子量3000のポリエチレンプロピレンジオール100g(0.033モル)数平均分子量3000のポリプロピレントリオール30g(0.01モル)にトリレンジイソシアネート38g(0.218モル)を加え窒素気流下で80℃にて5時間フラスコ中で攪拌しながら反応させた後、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート4g(0.03モル)を加えて更に80℃で8時間反応させ、NCO%が3.25%のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。
[合成例3]オキサゾリジン含有ウレタン化合物(B−1)の合成
数平均分子量1000のポリエチレンプロピレンエーテルジオール100g(0.10モル)とトリレンジイソシアネート80g(0.46モル)を反応させNCO%=16.8%のウレタンプレポリマーを得た。次いで、ウレタンプレポリマー180gにキシレン40gを加えて撹拌しながら、2−イソプロピル3(2ヒドロキシエチル)1,3−オキサゾリジン114.5g(0.72モル)を発熱に注意しながらゆっくりと滴下する。発熱が収まったのを確認した後、70℃にて8時間撹拌しながら反応させた後に蒸留してウレタン化合物(B−1)を得た。得られたウレタン化合物(B−1)をGPC測定した結果、残存している2−イソプロピル3(2ヒドロキシエチル)1,3−オキサゾリジンの含有率は1%以下であることを確認した。
(実施例1〜3、比較例1〜3)密閉した混合容器内で所定量のウレタンプレポリマー(A)及びウレタン化合物(B)と乾燥した炭酸カルシウム「NS−200」(日東粉化製)150部、2エチルヘキシルフタレート40部、キシレン20部、酸触媒(C)としてサリチル酸0.2部及びテレフタル酸とDOPを1:1の重量比で混合し、ロールミキサーを用いて均一に混練したペースト4部を仕込み、均一に混合してウレタン樹脂サンプルを得た。
得られたサンプルを以下に示す各試験に供した。その結果を表1に示す。
[常温硬化性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタン被覆材を、スレート板(30×30cm)上に120g/mの割合で刷毛にて塗布した後、23℃×50%RHの条件で4時間養生し、指で塗膜表面を触り、塗膜表面の硬化状態を観察した。
なお、塗膜が硬化して塗膜の残存タックが少ないものは「○」、
見かけ上は硬化しているが、塗膜の残存タックが大きいものは「△」、
未硬化のものは「×」、
と評価した。
[耐フクレ性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタンサンプルを、枠で囲ったスレート板(30×30cm)上に2kg/mの割合でコテにて塗布し、60℃×90%の条件下で硬化させた後、塗膜表面のフクレの有無を確認した。
なお、フクレが認められないものは「○」、
フクレが少し認められるものは「△」、
顕著なフクレがみとめられるものは「×」、
と評価した。
[常態接着性の評価方法〕
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタンサンプルを、スレート板(30×30cm)上に2kg/mの割合で塗布した後、室温で72時間放置し、その上にガラスクロスを補強材として用い二液型ウレタン防水材(「ディックウレタンNグレー」、DIC(株)製)を2kg/mの割合で塗布し、室温にて7日間放置して硬化させた。次にこの積層体を2.5cm幅に切り込みを入れ、塗膜層間の接着性を180°ピーリング試験で評価した。
「○」:ウレタン樹脂層の材料破壊。
「×」:ウレタン樹脂塗膜層間の界面破壊。
「△」:ウレタン樹脂の材料破壊と塗膜層間の界面破壊が混在する。
なお、上記において、ウレタン防水材層が材料破壊している場合は、先に材料が破壊す
るため、実際の接着強度は測定できない。
従って、係る場合には、材料破壊した時点での接着強度を記すが、実際の接着強度はそ
れよりも大きい値である。故に、材料破壊している場合の接着強度は、「>材料破壊した時点での接着強度」と記す。
[暴露後接着性の評価方法]
前記常態接着性の試験において、湿気硬化型ウレタンサンプル塗布後の養生条件を室温で72時間、更に35℃×95%RHの雰囲気下で7日間放置に変更した。室温に戻し、4時間以上養生した後は、二液型ウレタン防水材(「ディックウレタンNグレー」、DIC(株)製)を2kg/mの割合で塗布し、室温にて7日間放置して硬化させた。その後、前記常態接着性の測定、評価と同様にして暴露後接着性の評価を行った。
[耐水接着性の評価方法]
耐水接着性は、以下のように測定、評価した。
前記常態接着性試験において得られた、切り込みを入れた積層体を、50℃水中に7日間浸漬後取り出し、前記常態接着性試験と同様にして180°ピーリング試験を行い、耐水接着性を評価した。
Figure 0005223987
なお、表中の「活性水素モル数」とはウレタンプレポリマー(A)1モルに対してウレタン化合物(B)が水で開環して発生するアミノ基と水酸基の合計モル数を意味する。
本発明の湿気硬化型ウレタン被覆材である実施例1〜3のものは、暴露後接着性及び耐水接着性に優れることが分かった。また、厚塗りしても硬化時に炭酸ガスによる発泡がなく、更に耐水後の接着性にも優れることが分かった。
一方、比較例1及び2記載のNCO基とウレタン化合物(B)が水で開環して発生する活性水素基との比が1:1.1から1:1.5の範囲を外れる組成からなる湿気硬化型ウレタン被覆材は上塗り材塗布までの時間が長く空いた場合の接着性に劣るものであった。
また、比較例3記載のオキサゾリジン化合物を含まない湿気硬化型ウレタン被覆材は暴露後が不良であり、また厚塗り時に塗膜の発泡があり、また接着性に劣るものであった。

Claims (2)

  1. ポリイソシアネートとポリオールと水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られる末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマー(A)、ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)、及び酸触媒(C)を含有し、前記ウレタンプレポリマー(A)が有するイソシアネート基1モルに対して、前記ウレタン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により開環して発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比が1.1〜1.5の範囲であることを特徴とする湿気硬化型ウレタン被覆材。
  2. 前記ウレタンプレポリマー(A)と前記ウレタン化合物B)の製造に用いられるポリオールが、ポリオキシアルキレンポリオールである請求項記載の湿気硬化型ウレタン被覆材。
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CN112341601A (zh) * 2020-11-27 2021-02-09 苏州非特兄弟新材料科技有限公司 一种除水剂及其制备方法和应用

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