JP5223527B2 - プロジェクタ - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載のプロジェクタは、外装ケース内に、複数の冷却ファンを備えるとともに、基板等により形成された通風路を有している。そして、これら冷却ファンの駆動により外装ケース内に取り込まれた冷却空気は、通風路を通って光源装置に送風され、当該光源装置を冷却した後、外装ケース外に排出される。
本発明によれば、空隙を冷却空気が流通することで、コネクタの露出した面側だけでなく、収納体に対向する面側を冷却することができ、当該コネクタの冷却効率を一層向上することができる。
また、光源ランプの点灯に際して収納体にて熱が生じるが、本発明では、空隙により、収納体の熱をコネクタに伝導しにくくすることができる。従って、コネクタの温度上昇を一層抑制することができる。
本発明によれば、コネクタを冷却する冷却空気は、開口部から導入された後、光源収納部の底面部及び第2の起立部に沿って、第1の起立部側とは光源装置を挟んで反対側に向かって流通する。これによれば、当該冷却空気の流路が複雑に曲折することがないので、光源収納部内で冷却空気が滞留することを抑制することができる。従って、冷却空気を効率よく流通させることができ、コネクタを効果的に冷却することができる。
ここで、冷却ファンが、第1の起立部に対向するように設けられ、開口部に向かって冷却空気を送風する場合には、光源装置及び光源収納部の凹凸に当たることで冷却空気の風圧が低下し、適切にコネクタに送風されない場合がある。
これに対し、本発明では、冷却ファンは、吸気面を光源収納部に対向させるように、開口部が形成された第1の起立部側とは光源装置を挟んで反対側に設けられていることにより、開口部から、冷却ファンの吸気面に向かって冷却空気を確実に流通させることができる。従って、当該冷却空気の流路上に位置するコネクタに、確実に冷却空気を送風することができ、当該コネクタの冷却効率をより一層向上することができる。
〔プロジェクタの外観構成〕
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1を前面側から見た斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクタ1は、光源装置から射出された光束を変調して、画像情報に応じた画像光を形成し、当該画像光をスクリーン等の投射面(図示省略)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2を備えている。
天面部2Aにおける背面側略中央には、プロジェクタ1を操作するための複数のキーが配設された操作パネル2A1が設けられ、また、当該操作パネル2A1の左側(図1における左側)には、後述する光源装置5を交換するための開口部2A2が形成されている。この開口部2A2は、天面部2Aに着脱自在に設けられたカバー2A3により、閉塞されている。
前面部2Bにおける左側には、外装筐体2内の装置本体3を冷却した冷却空気が排出される排気口2B2が形成され、当該排気口2B2には、格子状のルーバ2B3が設けられている。
図2は、外装筐体2内の構成を示す模式図である。
装置本体3は、図2に示すように、光学ユニット4及び冷却装置6等を備えている。また、装置本体3は、図示を省略したが、プロジェクタ1の各構成部材に電力を供給する電源装置、及び、プロジェクタ1の各構成部材の動作を制御する制御装置等を備えている。
このうち、冷却装置6は、複数のファン61〜64により構成され、光学ユニット4、電源装置及び制御装置に、外装筐体2外から導入した空気を送風して、これら各装置を冷却する。これら複数のファン61〜65のうち、後述する投射光学装置45を挟むように配置された一対のファン61,62は、シロッコファンで構成され、外装筐体2に形成された吸気口(図示省略)から外部の冷却空気を導入し、当該冷却空気を光学ユニット4の後述する液晶パネル442及び偏光板443,445に送風する。
光学ユニット4は、前述の制御装置による制御の下、画像情報に応じて画像光を形成する。この光学ユニット4は、光源装置5、照明光学装置41、色分離光学装置42、リレー光学装置43、光学装置44、投射光学装置45、光学部品用筐体46及び光源収納部材47を備えている。
光源装置5は、発光管51、及び、当該発光管51から射出された光を反射して光束として射出する反射鏡52を有する光源ランプ50と、平行化凹レンズ53とを備えるほか、これらを内部に収納する収納体54と、光源ランプ50に電力を供給する装置側コネクタ55とを備えている。このうち、反射鏡52は、可視光を反射し、かつ、赤外線及び紫外線を透過するコールドミラーとして形成されている。なお、収納体54及び装置側コネクタ55については、後に詳述する。
色分離光学装置42は、ダイクロイックミラー421,422及び反射ミラー423を備え、リレー光学装置43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433及び反射ミラー432,434を備えている。
投射光学装置45は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、光学装置44により形成された画像光を投射面上に拡大投射する。
光源収納部材47は、部品収納部材46の一端に接続され、内部に光源装置5を収納する。この光源収納部材47の外装筐体2内での配置位置は、前述の開口2B1に対応する位置である。なお、光源収納部材47については、後に詳述する。
図3〜図5は、光源装置5を示す斜視図である。具体的に、図3及び図4は、光源装置5を光束射出側から見た斜視図であり、また、図5は、光源装置5を光束射出側とは反対側から見た斜視図である。なお、以下の図及び説明で、プロジェクタ1を水平面上に載置した際に、水平方向に沿い、かつ、光源装置5からの光束射出方向をZ方向とする。また、当該Z方向に直交する方向のうち、水平方向に沿い、かつ、Z方向基端側から見て当該Z方向に対する右方向をX方向とし、これらZ方向及びX方向に直交する上方向をY方向とする。すなわち、X,Y,Zで示される各方向は、それぞれ互いに直交する。
このうち、収納体54は、図3〜図5に示すように、収納体本体541と、当該収納体本体541のZ方向先端側を覆う第1カバー542と、Z方向基端側を覆う第2カバー543と、収納体本体541内に冷却空気を導入するダクト部材544とを備えて構成されている。
また、収納体本体541のY方向先端側の端面(上面)541Aにおける略中央には、後述する光源収納部材47に対して光源装置5を挿抜する際に利用される略U字状の把手5412が形成されている。
このダクト部材544は、図3に示すように、収納体本体541のX方向基端側の端面541CにおけるY方向先端側を覆うように取り付けられ、当該ダクト部材544のX方向基端側に形成された開口部5441は、前述のファン63の送風口と接続される。そして、このダクト部材544は、ファン63から送風された冷却空気を、収納体本体541の導入口に導く。この冷却空気は、収納体本体541内の光源ランプ50を冷却する。
なお、これら開口部5441(図3)及び排気口5413(図4)の内側には、詳しい図示を省略したが、金属製のメッシュが設けられており、発光管51が破裂した場合に、破片が外部に飛散することを防いでいる。
収納体本体541のZ方向基端側には、図3及び図5に示すように、コネクタ収納部5414が形成され、当該コネクタ収納部5414内には、後述する光源収納部材47内に設けられた本体側コネクタ23(図11〜図14参照)に接続される装置側コネクタ55が設けられている。
このうち、装置側コネクタ55は、本発明のコネクタに相当し、図6及び図7に示すように、全体略直方体形状に形成され、当該装置側コネクタ55の外面には、Z方向先端側及び基端側に延出する一対の延出部551が形成されている。また、当該装置側コネクタ55におけるY方向基端側の端部には、本体側コネクタ23が嵌合される略矩形の開口部552が形成され、当該開口部552内には、一対の電極553が設けられている。
一対の起立部5415,5416は、収納体本体541の端面541Cから、Y方向に沿い、かつ、X方向基端側に向かって起立しており、これら起立部5415,5416は、所定の間隔を隔てて互いに平行に配置されている。このうち、Z方向先端側に位置する起立部5415には、装置側コネクタ55を固定するための固定部54151(図6)が形成され、一対の起立部5415,5416間に装置側コネクタ55を配置した状態で、ねじSCを固定部54151に螺合させることで、当該ねじSCの頭部により延出部551が係止され、ひいては、装置側コネクタ55が固定される。
このような接続部5417と、上記一対の起立部5415,5416とにより囲まれたY方向基端側の領域がコネクタ収納部5414として形成されている。
これら接続部5417及び起立部5415,5416のX方向基端側の端部は、後述する光源収納部材47に光源装置5が収納された際に、当該光源収納部材47に形成された開口部4731の端縁に向かって延出し、装置側コネクタ55を冷却する冷却空気の流路を形成する。すなわち、当該起立部5415,5416及び接続部5417は、本発明の突出部に相当する。
図8〜図10は、光源収納部材47を示す図である。具体的に、図8及び図9は、光源収納部材47をZ方向先端側で、かつ、X方向先端側及び基端側から見た斜視図であり、図10は、光源収納部材47をY方向先端側から見た平面図である。なお、これら図8〜図10にて示すX,Y,Z方向は、前述のX,Y,Z方向とそれぞれ同方向である。
光源収納部材47は、外装筐体2の内に配置されて、光源収納部を形成する。この光源収納部材47は、当該外装筐体2の内側の底面2G(図12〜図14参照)上に載置される底面部471と、Y方向に沿って起立し、かつ、Z方向基端側、X方向先端側及び基端側に位置する起立部472〜474とにより、平面視略U字状に形成されている。換言すると、光源収納部材47のY方向先端側及びZ方向先端側には、開口部47A,47Bが形成されており、当該開口部47Aを介して、Y方向に沿って光源収納部材47に光源装置5が挿抜され、また、開口部47Bを介して光源装置5からZ方向先端側に向かって光束が射出される。
起立部472〜474のうち、Z方向基端側に位置する板状の起立部472は、本発明の第2の起立部に相当し、光源装置5のZ方向基端側を覆うように形成され、収納された光源装置5の接続部5433が当接する。
X方向基端側に位置する起立部473は、本発明の第1の起立部に相当し、収納された光源装置5のZ方向基端側の領域を覆うように形成されている。この起立部473には、コネクタ収納部5414に応じた位置に、略矩形の開口部4731が形成されており、当該開口部4731のY方向基端側は、凹部4715と接続されている。この起立部473の内側(起立部474に対向する側)における開口部4731の端縁には、収納された光源装置5の一対の起立部5415,5416及び接続部5417のX方向基端側の端部が近接配置される。このため、光源収納部材47内に光源装置5を収納した場合には、図11に示すように、開口部4731から、装置側コネクタ55が光源収納部材47の外部に露出する。
また、起立部474のY方向基端側の端部には、図8及び図10に示すように、X方向先端側に向かって突出する一対の突出部4742が形成され、当該各突出部4742には孔部4743が形成されている。この孔部4743には、光源収納部材47を外装筐体2に固定するねじが挿通する。
図12及び図13は、光源収納部材47と光源装置5との位置関係を示す図である。具体的に、図12及び図13は、光源装置5及び光源収納部材47を示す断面図である。
装置側コネクタ55は、前述のように、収納体54内を流通して光源ランプ50を冷却する冷却空気の流路とは異なる冷却空気の流路により冷却される。
具体的に、図12及び図13に示すように、装置側コネクタ55を冷却する冷却空気は、ファン64の駆動により、開口部4731を介して、光源収納部材47の内面、収納体本体541及び第2カバー543の外面、並びに、外装筐体2内の底面2Gにより形成されるダクトD内をX方向先端側に流通する過程で、当該装置側コネクタ55を冷却する。
以下、図14を参照して、装置側コネクタ55の冷却流路について説明する。
まず、開口部4731を介して光源収納部材47内に導入された冷却空気は、図14に示すように、光源装置5の収納体本体541に形成された一対の起立部5415,5416(起立部5416は図示省略)及び接続部5417により囲まれたコネクタ収納部5414内を、例えば、矢印E1〜E3に沿って流通する。これら一対の起立部5415,5416及び接続部5417のX方向基端側の端部は、前述のように、開口部4731端縁に近接配置されるので、これら起立部5415,5416及び接続部5417がダクトDの一部を形成することにより、装置側コネクタ55に沿って冷却空気が流通する。
開口部4731のY方向基端側から導入される冷却空気は、矢印E3で示すように、光源収納部材47の外側(凹部4715に囲まれた領域)に位置する本体側コネクタ23を冷却しつつ開口部4731内に流入し、当該本体側コネクタ23に嵌合された装置側コネクタ55を冷却する。
そして、当該冷却空気は、端面541Bに代えて延出部5432と、突出部4714、底面部471、起立部472及びリブ4712Bとにより囲まれた空間内を、X方向先端側に向かって、矢印E5に沿って流通する。
なお、屈曲部4713の傾斜により、ダクトD内の断面積は、当該屈曲部4713のX方向基端側より、X方向先端側の方が大きくなっている。このため、ダクトD内を流通する空気を、ファン64が効率よく吸引することができる。従って、ダクトD内の冷却空気の滞留を防ぎ、当該冷却空気の流通を促進することができる。
(1)収納体54及び光源収納部材47によりダクトDが形成され、ファン64が駆動すると、冷却空気が開口部4731を介してダクトD内に流入し、ダクトD内の装置側コネクタ55に送風される。これによれば、装置側コネクタ55に温度が低い冷却空気を積極的に送風することができるので、当該装置側コネクタ55を適切に冷却することができる。また、このダクトDにより形成される冷却空気の流路は、収納体本体541内に導入され、かつ、光源ランプ50を冷却する冷却空気の流路とは別に形成されている。これによれば、当該光源ランプ50を冷却して熱せられた冷却空気が装置側コネクタ55に送風されることがないので、一層温度の低い冷却空気を装置側コネクタ55に送風することができる。従って、装置側コネクタ55を確実かつ適切に冷却することができる。
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、光源収納部材47及び収納体54により、冷却空気が流通するダクトDが形成されるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、光源収納部材47及び収納体54のいずれか一方により、ダクトを構成してもよい。例えば、起立部5415,5416をX方向先端側に向かって延出させ、当該起立部5415,5416のそれぞれの起立方向先端側の端部間を接続すれば、装置側コネクタ55が内部に配置されるダクトを形成することができる。
前記実施形態では、光学ユニット4は平面視略L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
前記実施形態では、光束入射面と光束射出面とが異なる透過型の液晶パネル442を用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよく、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調装置を採用してもよい。
Claims (4)
- 光源装置から射出された光束を変調して画像光を形成し、当該画像光を投射するプロジェクタであって、
前記光源装置を内部に収納する光源収納部を備えた筐体を備え、
前記光源収納部は、
底面部と、
前記底面部から起立し、開口部を有する第1の起立部とを備え、
前記光源装置は、
光を射出する光源ランプと、
前記光源ランプを内部に収納する収納体と、
前記収納体の外部に露出して設けられるコネクタとを備え、
前記開口部を介して前記光源収納部内に導入され、前記コネクタを冷却する冷却空気の流路が、前記収納体及び前記光源収納部の少なくともいずれか一方により形成され、
前記収納体における前記開口部端縁に応じた面には、当該開口部を囲むように突出する突出部が形成され、
前記コネクタは、前記突出部により囲まれる領域内に配置されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記コネクタと、当該コネクタに対向する前記収納体の端面との間には、前記コネクタを冷却する前記冷却空気の流路の一部を形成する空隙が形成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1又は請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記光源収納部は、前記底面部及び前記第1の起立部に交差し、前記底面部から起立する第2の起立部を備え、
前記コネクタが配置される前記冷却空気の流路は、前記底面部、前記第1の起立部、前記第2の起立部及び前記収納体により囲まれる空間内に形成され、
前記空間は、前記第1の起立部側とは前記光源装置を挟んで反対側に延出していることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記筐体内に収納され、前記光源装置に冷却空気を送風する冷却ファンを備え、
前記冷却ファンは、前記第1の起立部側とは前記光源装置を挟んで反対側に、前記光源収納部に吸気面を対向させるように当該光源収納部に隣接して配置されることを特徴とするプロジェクタ。
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