JP5222497B2 - オットマン装置 - Google Patents
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1.第1の実施形態
第1の実施形態では、座席前端下部の収納位置と座席前方の足載せ位置間で移動可能なオットマン装置において、座席前端下部の収納位置に駆動軸が略鉛直に配置され、駆動軸によって後端が上下運動し、前端が前後に回動可能な主リンクを備えたオットマン装置の一例について説明する。特に第1の実施形態に係るオットマン装置は、主リンクの前端が回動リンク機構に動力を伝達し、回動リンク機構は、2つの回動リンクを有するものである。
図1は、座席前端に取り付けられた電動オットマン装置の斜視図(A)および側面図(B)であり、図2は、電動オットマン装置を拡大した分解図であり、図3は、電動オットマン装置を拡大した斜視図であり、図4は、電動オットマン装置の動作を示す側面図である。電動オットマン装置1は、図1に示すように、シートクッション2内のクッションフレーム3の座席前方に取り付けられる。電動オットマン装置1の外装は、主に足載せクッション4、被覆部5で構成される。足載せクッション4は、繊維材料を布、皮革などで覆って形成されたクッションであり、図1(A)に示す足載せ位置と図1(B)に示す収納位置間で移動および停止可能である。被覆部5は、布、皮革などの材料で扇状に形成され、異物や手などが電動オットマン装置1内に入らないように、足載せクッション4の前方および両側を伸縮自在に覆う。
以下、図4を参照して電動オットマン装置1の動作について説明する。図4(A)は、電動オットマン装置1が収納位置で停止状態にある側面図であり、図4(B)は、電動オットマン装置1が展開動作中にある側面図であり、図4(C)は、電動オットマン装置1が足載せ位置で停止状態にある側面図である。
以下、電動オットマン装置1の優位性について説明する。従来のオットマン装置は、駆動軸が座席下部において略水平に配置されていた。そして、主リンクは、駆動軸に沿って略水平に直線移動して回動リンク機構を押し出す構成となっていた。したがって、オットマン装置は、大きく分けて支持フレーム、回動リンク機構等が収納される収納部分と、駆動手段、駆動軸、主リンク等が配置される座席下部の部分とから構成され、略L字状の形態を呈しているものが大半であった。これに対し、本発明を利用した電動オットマン装置1は、駆動軸7が座席前端下部の収納部分に略鉛直に配置されるため、収納状態において略板状の形態を呈している。このため、電動オットマン装置1は、省スペースなオットマン装置となっている。この態様によれば、空いた座席下部のスペースは、例えば、座席から風を送風するための空調装置や座席を動かすための動力装置などに利用できる。
この例では、座席前端下部の収納位置に駆動軸が略鉛直に配置され、駆動軸によって後端が上下運動し、前端が前後に回動可能な主リンクを備えたオットマン装置において、特に回動リンク機構が一つの回動リンクを有し、この回動リンクによって展開および収納される支持フレームは、固定ブラケット等に回動自在に固定される構成となっている。以下では、第1の実施形態に係る電動オットマン装置と異なる構成について主に詳述し、同様の構成については第1の実施形態の内容を援用する。
図5は、電動オットマン装置を拡大した斜視図である。電動オットマン装置21の固定部材25は、固定フレーム31、固定ブラケット32、支持ブラケット33、および支持ブラケット34を備えている。固定ブラケット32の上方および下方には支持ブラケット33が溶接等で締結され、支持ブラケット33は、駆動手段26および駆動軸27を支持する。駆動手段26は、電動モータ35、ギアユニット36を備えており、ギアユニット36は、座席前端下部において略鉛直に配置された駆動軸27に連結する。駆動軸27に螺合したナット37、およびナット37の両側を挟み込む一対の金属プレート38を備えた主リンク28は、駆動軸27の回転作用によるナット37の上下移動にともなって、後端は上下運動し、前端は回動リンク機構に規制されて前後に回動する。
以下、電動オットマン装置21の動作について説明する。電動オットマン装置21の展開スイッチが押下され続けると、電動モータ35のトルクが、ギアユニット36を介して駆動軸27に出力される。駆動軸27に螺合しているナット37は、上方に移動する。この作用によって、主リンク28の後端は上方へ移動し、主リンク28の前端は回動リンク39を押し出す。主リンク28の前端によって押し出された回動リンク39は、支持フレーム30を座席前方下端の収納位置から座席前方の足載せ位置まで移動する。この際、支持フレーム30は、アーム30aの回動自在な固定点を中心として座席前方の足載せ位置へと回動する。そして、展開スイッチが押下されなくなるか、上限リミットセンサによって電動モータ35が停止すると、支持フレーム30は、所望の足載せ位置で停止する。
以下、電動オットマン装置21の優位性について説明する。電動オットマン装置21は、第1の実施形態に係る電動オットマン装置1の優位性を有するとともに、回動リンク機構が一つの回動リンク39で構成されるため、支持フレーム30の保持強度の点では第1の実施形態に係る電動オットマン装置1よりも劣るが、部品点数が少なく、より低コストな構成となっている。
参考例2では、座席前端下部の収納位置に駆動軸が略鉛直に配置され、駆動軸によって後端が上下運動し、前端が前後に回動可能な主リンクを備えたオットマン装置において、特に主リンクの前端が支持フレームに直接動力を伝達し、回動リンク機構は、2つの回動リンクを有する構成となっている。
図6は、電動オットマン装置の座席左前方からの斜視図であり、図7は、電動オットマン装置の座席右前方からの斜視図である。電動オットマン装置41の固定部材45は、図6および図7に示すように、固定フレーム51、固定ブラケット52、支持ブラケット53、および支持ブラケット54を備えている。固定ブラケット52の上方および下方には支持ブラケット53が固定され、支持ブラケット53は、駆動手段46および駆動軸47を支持する。駆動手段46は、電動モータ55、ギアユニット56を備えている。ギアユニット56に噛み合う駆動軸47は、座席前端下部に略鉛直に配置される。
以下、電動オットマン装置41の動作について説明する。電動オットマン装置41の展開スイッチが押下され続けると、電動モータ55のトルクが、ギアユニット56を介して駆動軸47に出力される。駆動軸47に螺合しているナット57は、上方に移動する。この作用によって、主リンク48の後端は上方へ移動し、主リンク48の前端は支持フレーム50を押し出す。この際、回動リンク機構49は、支持フレーム50を足載せ位置に案内するとともに、支持フレーム50を保持する。そして、展開スイッチが押下されなくなるか、上限リミットセンサによって電動モータ55が停止すると、支持フレーム50は、所望の足載せ位置で停止する。
以下、電動オットマン装置41の優位性について説明する。電動オットマン装置41は、第1の実施形態に係る電動オットマン装置1の優位性を有するとともに、図7に示すように、主リンク48の前端が、支持フレーム50に直接動力を伝達する構成となっているため、動力の伝達効率は良好となる。また、電動オットマン装置41は、図6に示すように、第1回動リンク59(アーム59a、アーム59b)と第2回動リンク60(アーム60a、アーム60b)とが、互いに2点で回動自在に連結する構成となっている。したがって、第1回動リンクと第2回動リンクが1点で連結する場合と比較して、回動リンク機構49による支持フレーム50の保持強度が相対的に良好となる。
参考例3では、座席前端下部の収納位置に駆動軸が略鉛直に配置され、駆動軸によって後端が上下運動し、前端が前後に回動可能な主リンクを備えたオットマン装置において、特に主リンクの前端が支持フレームに直接動力を伝達し、回動リンク機構が一つの回動リンクを有し、この回動リンクによって展開および収納される支持フレームは、固定ブラケット等に回動自在に固定される構成となっている。以下では、参考例2に係る電動オットマン装置と異なる構成について主に詳述し、同様の構成については参考例2の内容を援用する。
図8は、電動オットマン装置を拡大した斜視図である。電動オットマン装置61の固定部材65は、固定フレーム71、固定ブラケット72、支持ブラケット73、および支持ブラケット74を備えている。固定ブラケット72の上方および下方には支持ブラケット73が溶接等で締結され、支持ブラケット73は、駆動手段66および駆動軸67を支持する。駆動手段66は、電動モータ75、ギアユニット76を備えており、ギアユニット76に噛み合う駆動軸67は、座席前端下部において略鉛直に配置される。
以下、電動オットマン装置61の動作について説明する。電動オットマン装置61の展開スイッチが押下され続けると、電動モータ75のトルクが、ギアユニット76を介して駆動軸67に出力される。駆動軸67に螺合しているナット77は、上方に移動する。この作用によって、主リンク68の後端は上方へ移動し、主リンク68の前端は支持フレーム70を押し出す。一方、回動リンク79は、支持フレーム70を足載せ位置に案内するとともに、支持フレーム70を保持する。この際、支持フレーム70は、アーム70aの回動自在な固定点を中心として座席前方の足載せ位置へと回動する。そして、展開スイッチが押下されなくなるか、上限リミットセンサによって電動モータ75が停止すると、支持フレーム70は、所望の足載せ位置で停止する。
以下、電動オットマン装置61の優位性について説明する。電動オットマン装置61は、第3の実施形態に係る電動オットマン装置41の優位性を有するとともに、回動リンク機構が一つの回動リンク79で構成されるため、支持フレーム70の保持強度の点では参考例2に係る電動オットマン装置41より劣るが、部品点数が少なく、より低コストな構成となっている。
なお、本発明のオットマン装置は、図5に示すオットマン装置21において、回動リンク39をなくし、主リンク28が支持フレーム30を直接回動自在に保持する構成でもよい。この場合、支持フレーム30のアーム30aは、回動リンクとして機能し、支持フレーム30を回動自在に保持する。この構成は、図8に示す第4の実施形態に係るオットマン装置61においても適用可能である。オットマン装置61の場合には、支持フレーム70の両側後方にアーム70aを設け、アーム70aは、固定ブラケット72等に回動自在に固定される。これらの態様によれば、オットマン装置の部品点数が減り、コストをさらに抑えることが可能となる。
Claims (1)
- 駆動手段と、
座席前端下部の収納位置において略鉛直に配置され、前記駆動手段によって駆動される駆動軸と、
前記駆動軸に沿って一端が上下移動するとともに他端が前後に回動する主リンクと、
前記主リンクの他端を回動自在に連結する第1回動リンクと、
前記第1回動リンクによって座席前方の足載せ位置に展開されるとともに前記座席前端下部の収納位置に折り畳まれる支持フレームと、
前記第1回動リンクに回動自在に連結する第2回動リンクと
を備え、
前記第1回動リンクおよび前記第2回動リンクは、少なくとも1点で回動自在に連結して前記支持フレームを座席前方の足載せ位置に展開するとともに前記座席前端下部の収納位置に折り畳み、
前記第1回動リンクは、第1の回動リンクアームその1および第1の回動リンクアームその2を備え、
前記第2回動リンクは、第2の回動リンクアームその1および第2の回動リンクアームその2を備え、
前記第1の回動リンクアームその1は、一端が前記座席に回動自在に連結され、他端が前記第1の回動リンクアームその2の一端に回動自在に連結され、
前記第1の回動リンクアームその2の他端は、前記支持フレームに回動自在に連結され、
前記第2の回動リンクアームその1は、前記第2の回動リンクアームその2の一端に回動自在に連結され、
前記第1の回動リンクアームその2の中間部分における前記一端に寄った部分と前記第2の回動リンクアームその1の中間部分とが回動自在な状態で連結され、
前記第1の回動リンクアームその1の中間部分における前記他端に寄った部分に前記主リンクの他端が回動自在に連結されていることを特徴とするオットマン装置。
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