JP5221283B2 - 多芯筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、多芯筆記具に関する。詳細には、軸筒内に複数の筆記体を収容し、筆記体及びそれに対応した操作体を交換可能に構成した多芯筆記具に関する。
従来この種の多芯筆記具において、特許文献1には、軸筒の後端に、窓孔を後方に開口させる開閉自在の開口部を設け、前記開口部を介して筆記体と操作体とを、連結状態で、軸筒内から取り外し可能且つ軸筒内に挿入可能に構成したことが開示されている。また、特許文献1には、開口部を開閉自在とする蓋部を設け、蓋部の前面に没入状態の筆記体が当接可能な当接壁部を形成したことが開示されている。
特開2007−38635号公報
前記従来の多芯筆記具は、ユーザーが好みの筆記体及び操作体を自由に交換できるとしても、蓋部により、軸筒全体の部品点数が増加するとともに、蓋部を取り付けるための組立工程が増加し、製造コストの上昇を余儀なくされ、ユーザーに安価に提供することが困難となっている。
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、ユーザーが好みの筆記体とそれに対応した操作体を軸筒内に交換可能に収容できるとともに、部品点数の増加を抑え、ユーザーに安価に提供できる多芯筆記具を得ようとするものである。尚、本発明において、「前」とはペン先側を指し、「後」とは反対側を指す。
[1]本願の第1の発明は、軸筒2内に複数の筆記体6を前後方向に移動可能に収容し、前記各々の筆記体6を弾発体8により後方に付勢し、前記各々の筆記体6の後端に、各々の筆記体6に対応した操作体7を連結し、軸筒2の側壁に前後方向に延びる複数の窓孔5を径方向に貫設し、前記各々の窓孔5から径方向外方に前記各々の操作体7を突出させ、一つの操作体7を窓孔5に沿って前方にスライドさせることにより、その一つの操作体7に連結された筆記体6のペン先を軸筒2の前端孔31から突出させるとともに、先に突出状態にあった他の筆記体6のペン先を軸筒2内に没入させ、各々の筆記体6及び操作体7を交換可能に構成した多芯筆記具であって、操作体7の両側壁に係止突起76を設け、窓孔5の側壁に、幅狭部51と該幅狭部51より広い幅を有する幅広部52とを設け、前記幅狭部51の内面と前記操作体7の係止突起76とが摺動可能に抜け止め係止され、前記窓孔5の幅広部52を、前記操作体7の係止突起76が通過可能に構成し、少なくとも操作体7を、窓孔5を介して、軸筒2内から取り外し可能且つ軸筒2内に挿入可能に構成してなることを要件とする。(図1乃至図21参照)
前記第1の発明の多芯筆記具1は、窓孔5の幅広部52を操作体7の係止突起76が通過可能に構成したことにより、窓孔5を介して操作体7を、容易に、軸筒2内から取り外し可能且つ軸筒2内に挿入可能に構成でき、ユーザーが好みの筆記体6とそれに対応した操作体7を軸筒2内に交換可能に収容できるとともに、部品点数の増加を抑え、ユーザーに安価に提供できる。
尚、本発明で、操作体7とは、筆記体6と連結され且つ窓孔5から一部が径方向外方に突出される部材である。また、本発明で、操作体7の交換とは、操作体7の一部を交換することではなく、操作体7全体を交換することをいう。尚、前記第1の発明において、筆記体6と操作体7との連結状態を解除し、筆記体6のみを、軸筒2の前端開口部(後軸の前端開口部)を介して交換する構成でもよい。
[2]本願の第2の発明は、前記第1の発明において、窓孔5の幅狭部51の幅寸法を、筆記体6の最大外径よりも大きく設定し、窓孔5を介して、操作体7及び筆記体6を、連結状態で、軸筒2内から取り外し可能且つ軸筒2内に挿入可能に構成したことを要件とする。(図1乃至図21参照)
前記第2の発明の多芯筆記具1は、窓孔5の幅狭部51の幅寸法を、筆記体6の最大外径よりも大きく設定したことにより、窓孔5を介した、筆記体6の軸筒2内からの取り外し及び筆記体6の軸筒2内への挿入が、円滑となる。また、前記第2の発明の多芯筆記具1は、窓孔5を介して、操作体7及び筆記体6を、連結状態で、軸筒2内から取り外し可能且つ軸筒2内に挿入可能に構成したことにより、筆記体6及び操作体7の交換が、より一層、単純になり、いかなるユーザーでもその交換作業を迅速且つ確実に行うことができる。
[3]本願の第3の発明は、前記第1または第2の発明において、窓孔5の内面に抜け止め突起53を設け、操作体7を軸筒2内から取り外す際及び前記操作体7を軸筒2内へ挿入する際、前記操作体7の係止突起76が前記抜け止め突起53を乗り越えてなることを要件とする。(図1乃至図16参照)
前記第3の発明の多芯筆記具1は、窓孔5の内面に抜け止め突起53を設け、前記操作体7を軸筒2内から取り外す際及び前記操作体7を軸筒2内へ挿入する際、係止突起76が抜け止め突起53を乗り越えてなることにより、筆記使用時(即ち操作体7の交換時以外)には、操作体7が軸筒2内から窓孔5を介して外部に脱落することを回避でき、また、筆記体6及び操作体7の交換時には、係止突起76が抜け止め突起53を乗り越えることにより、容易に、窓孔5を介して操作体7を軸筒2内から取り出すことができるとともに、窓孔5を介して操作体7を軸筒2内に挿入することができる。
[4]本願の第4の発明は、前記第3の発明において、幅広部52の内面に抜け止め突起53を設けたことを要件とする。(図1乃至図10参照)
前記第4の発明の多芯筆記具1は、幅広部52の内面に抜け止め突起53(即ち係止突起76が径方向に乗り越える抜け止め突起53)を設けたことにより、幅広部52に係止突起76を挿入すると同時に、操作体7を径方向内方に押圧することにより、係止突起76が抜け止め突起53を乗り越えることができ、また、ペン先没入状態にある筆記体6の操作体7を摘み、径方向外方に引っ張ることにより、係止突起76が抜け止め突起53を乗り越えると同時に、係止突起76を幅広部52から外部に取り出すことができる。即ち、操作体7を、迅速に交換することができる。
[5]本願の第5の発明は、前記第3の発明において、幅狭部51の内面に抜け止め突起53を設けたことを要件とする。(図11乃至図16参照)
前記第5の発明の多芯筆記具1は、幅狭部51の内面に抜け止め突起53(即ち係止突起76が軸方向に乗り越える抜け止め突起53)を設けたことにより、筆記体6及び操作体7を軸筒2内に挿入する際、操作体7の係止突起76を、幅広部52を通過させた後、操作体7を前方(または後方)に押圧するだけで、前記係止突起76が抜け止め突起53を前方(または後方)に乗り越え、操作体7を軸筒2内に容易に挿入できる。また、前記第5の発明の多芯筆記具1は、幅狭部51の内面に抜け止め突起53を設けたことにより、筆記体6及び操作体7を軸筒2内から取り外す際、操作体7を後方(または前方)に押圧するだけで、操作体7の係止突起76が抜け止め突起53を後方(または前方)に乗り越え、操作体7を軸筒2内から容易に取り出すことができる。尚、前記第5の発明で、前記幅狭部51と前記幅広部52の前後方向の位置関係については、前記幅狭部51を前記幅広部52の後方に設ける構成、または、前記幅狭部51を前記幅広部52の前方に設ける構成のいずれであってもよい。
[6]本願の第6の発明は、前記第1または2の発明において、幅狭部51の前方に幅広部52を設けたことを要件とする。(図17乃至図21参照)
前記第5の発明の多芯筆記具1は、幅狭部51の前方に幅広部52を設けたことによって、筆記体6及び操作体7を交換するとき以外(即ち、ペン先突出状態、ペン先没入状態、及び両状態の移行時)は、弾発体8の後方付勢によって、常時、係止突起76と幅狭部51の内面とが抜け止め係止される。
尚、本発明で、筆記体6に対応した操作体7とは、筆記体6に対応した識別表示を有する操作体7であることが好ましい。前記識別表示は、例えば、インキ色表示、ペン先サイズの表示、筆跡幅の表示、ペン先種類の表示等が挙げられる。
本発明の多芯筆記具1において、前記各々の操作体7を、連結される筆記体6の内部に収容されたインキの色に着色されることが好ましい。それにより、各々の操作体7が内部に収容されたインキの色と同じ色または略同じ色に着色され、ペン先突出操作する筆記体6のインキ色を、軸筒2の窓孔5から露出する操作部71により、容易に識別することができる。また、前記着色された操作体7が連結された状態の筆記体6が、軸筒2内に収容する前の状態(即ち軸筒2の外部にある状態)の場合、筆記体6のインキ色を、操作体7を視認することによって、比較的遠くからでも容易に識別できる。
また、本発明で、筆記体6とは、例えば、ボールペン、マーキングペン、シャープペンシル等が挙げられる。尚、本発明で、軸筒2は、筆記体6のペン先が突出可能な前端孔31を備えた前軸3と、側壁に窓孔5を備える後軸4とからなる構成でもよい。また、前記前軸3に対して前記後軸4が前後方向に移動可能に構成し、筆記体6としてシャープペンシルを採用し、前記後軸4の前進により鉛芯の繰り出しを可能にできる。また、本発明で、軸筒2内に収容する筆記体6の本数は、2本以上であればよく、具体的には、2本、3本、4本、5本、6本等が挙げられる。
本発明は、ユーザーが好みの筆記体とそれに対応した操作体を軸筒内に交換可能に収容できるとともに、部品点数の増加を抑え、ユーザーに安価に提供できる。
<第1の実施の形態>
図1乃至図10に本発明の第1の実施の形態を示す。
本実施の形態の多芯筆記具1は、軸筒2内に複数本(具体的には2本)の筆記体6が前後方向に移動可能に収容されている。前記各々の筆記体6は、弾発体8(具体的には圧縮コイルスプリング)により、後方に付勢されている。
(軸筒)
前記軸筒2は、先細状の円筒体からなる前軸3と、該前軸3の後端部と螺合または圧入により取り付けられる円筒状の後軸4とからなる。前記前軸3の前端には、筆記体6のペン先が突出可能な前端孔31が軸方向に貫設される。前記前軸3及び後軸4は、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト等)の射出成形により得られる。
前記後軸4の後部の側壁には、複数本(具体的には2本)の前後方向に延びる細長状の窓孔5が、径方向に貫設される。前記2本の窓孔5は、互いに、軸線に対して対称の位置に形成される。前記窓孔5は、幅狭部51と、該幅狭部51の幅寸法より広い幅寸法を有する幅広部52とを備える。前記幅広部52が、幅狭部51の後方に連設される。前記幅広部52の内面(幅広部52の前面及び後面)には、抜け止め突起53が前後に配置される。
本実施の形態では、前記幅広部52が、幅狭部51の後方に連設される構成であるが、これ以外にも、前記幅広部52が、幅狭部51の前方に連設される構成でもよい。また、本実施の形態では、幅広部52の内面に、抜け止め突起53が前後に配置される構成であるが、これ以外にも、幅広部52または幅狭部51の内面に、一対の抜け止め突起53が軸線対称位置に配置される構成でもよい。
また、前記後軸4の窓孔5の相互間の側壁内面には、前後方向に延びるリブよりなる係止壁部54が形成され、前記係止壁部54に、ペン先が突出した際の筆記体6の操作体7の後端が係止される。前記係止壁部54の前端は、幅狭部51の内方に位置している。
(筆記体)
前記各々の筆記体6は、ボールペンレフィルであり、前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップ(即ちペン先)と、該ボールペンチップを前端に備え且つ後端が開口されたインキ収容管61とからなる。前記インキ収容管61の内部には、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、低粘度の油性インキ、または高粘度の油性インキからなるインキが収容される。前記インキが、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、または低粘度の油性インキの場合、インキ収容管61内のインキの後端には、インキの消費に伴い前進する高粘度流体からなる追従体が充填される。
また、前記ボールペンチップは、前端に回転可能に抱持されたボールを弾発体等により前方に付勢し、前端縁部の内面にボールを密接させる構成でもよい。また、ボールペンチップは、インキ収容管61の前端開口部に圧入等により直接、取り付けてもよいが、本実施の形態ではペン先ホルダーを介してインキ収容管61の前端開口部に固着される。
筆記体6の最大外径(例えば、ペン先の外径、ペン先ホルダーの外径、インキ収容管61の外径の最大値)は、窓孔5の幅狭部51の幅寸法より小さく設定される。それにより、幅狭部51を介して、筆記体6を軸筒2外部に取り出し可能且つ筆記体6を軸筒2内に挿入可能となる。
(操作体)
前記各々の筆記体6の後端(即ちインキ収容管61の後端開口部)には、操作体7が取り付けられる。前記各々の操作体7は、後端部に形成され且つ軸筒2の窓孔5から外部に突出する操作部71と、該操作部71の反対側に設けられる後側突出部73と、該操作部71の反対側の後側突出部73の前方に設けられる前側突出部72と、前端部に形成され且つインキ収容管61の後端開口部に嵌入される嵌入部74と、該嵌入部74の後方に形成される鍔部75とを備える。前記嵌入部74は、インキ収容管61の後端開口部に嵌入された際、インキ収容管61の後端開口部を完全には塞がず、インキ収容管61の内部と外部とを通気可能にする。また、前記鍔部75の前面には、弾発体8の後端が係止される。また、前記操作体7の両方の側面には係止突起76が形成される。前記係止突起76は窓孔5の幅狭部51の両側壁に係合可能である。前記操作体7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等)の成形体により得られる。
筆記体6のペン先が没入状態のとき、その筆記体6に取り付けられた操作体7の後端部は、窓孔5後端(軸筒2の後端内壁)に形成された当接壁部41に衝止される。一方、筆記体6のペン先が突出状態のとき、その筆記体6に取り付けられた操作体7の後端部は、軸筒2の内壁に形成された係止壁部54に係止される。
前記係止突起76の相互間の幅寸法は、幅狭部51の幅寸法より大きく設定され且つ幅広部52の幅寸法より小さく設定される。それにより、係止突起76が幅狭部51の内面に係止可能となるとともに、係止突起76が幅広部52内に挿入可能となる。
前記係止突起76の前後方向の長さは、抜け止め突起53の相互間の最小距離より僅かに大きく設定される。それにより、係止突起76が、抜け止め突起53の相互間を乗り越えることができる。前記係止突起76が抜け止め突起53の相互間を乗り越える際、幅広部52の軸方向に一時的に大きく弾性変形し、抜け止め突起53相互間の距離が一時的に大きく変化する。
前記操作体7の係止突起76以外の幅寸法(肉厚寸法)は、幅狭部51の幅寸法より小さく設定される。それにより、操作部71が窓孔5より外部に突出状態で窓孔5に沿って前後に摺動可能となるとともに、幅狭部51を介して、操作体7全体を軸筒2内に挿入可能且つ操作体7を軸筒2内から外部に取り出し可能となる。
操作部71の外面には、凹部及び凸部よりなる滑り止め部71aが形成され、操作部71を指で挟持して径方向外方に引き上げる際の滑り止めがなされる。
ペン先没入状態にある筆記体6の後端に連結された操作体7の前側突出部72は、その操作体7の操作部71を前方にスライド操作した際、先に突出状態にある他の筆記体6の後端に連結された操作体7の後側突出部73と当接され、他の筆記体6のペン先突出状態が解除される。
(識別表示)
前記各々の操作体7は、連結される筆記体6の内部(即ちインキ収容管61内部)に収容されたインキの色と略同じ色に着色される。具体的には、前記操作体7の各々は、連結される筆記体6のインキ色と略同じ色に着色された合成樹脂の成形体からなる。それにより、前記操作体7は、インキ色表示からなる識別表示を有する。例えば、インキ色が黒色の筆記体6に連結する操作体7は黒色に着色され、インキ色が青色の筆記体6に連結する操作体7は青色に着色され、インキ色が赤色の筆記体6に連結する操作体7は赤色に着色され、インキ色が緑色の筆記体6に連結する操作体7は緑色に着色される。本実施の形態では、インキ色の互いに異なる2本の筆記体6を軸筒2内に収容している。
また、各々の筆記体6がペン先のボールのサイズが互いに異なるボールペンの場合、ペン先のボールの外径寸法を表す数字よりなる識別表示を、操作体7の操作部71に設けることが好ましい。また、各々の筆記体6がペン先の形状が互いに異なる筆記具の場合、ペン先の形状に対応した識別表示を、操作体7の操作部71に設けることが好ましい。また、前記ペン先のボールの外径寸法を表す数字からなる識別表示、及びペン先の形状に対応した識別表示は、前記インキ色に着色された操作体7の操作部71に設けることもできる。前記識別表示は、印刷、シール貼付、凸設、凹設等の手段により、操作体7に設けられる。
(弾発体支持部)
軸筒2の内壁(即ち後軸4の内壁)には、円筒状の弾発体支持部9が設けられる。前記弾発体支持部9は、筆記体6が挿通される複数(具体的には2個)の内孔が軸方向に貫設されている。前記弾発体支持部9の後面と、各々の操作体7の鍔部75の前面との間には、弾発体8が配置される。前記各々の弾発体8の内部に筆記体6が遊挿されるとともに、各々の弾発体8の前端は弾発体支持部9の後面により係止され、各々の弾発体8の後端は操作体7の鍔部75の前面に係止される。
また、弾発体支持部9の後面の各々の内孔の周囲には、後方に突出する筒状突出部よりなる保持部が形成される。前記各々の保持部の内面は、各々の弾発体8の前端部外面が圧入保持される。それにより、各々の筆記体6及び操作体7を交換する際、軸筒2内から開口部を通して各々の弾発体8が脱落することを防止できる。
前記各々の弾発体8は、各々の操作体7(即ち各々の筆記体6)を、常時、後方に付勢している。前記各々の弾発体8は、ペン先突出状態及びペン先没入状態のいずれにおいても圧縮状態(即ち筆記体6が後方に付勢された状態)にあり、それにより、各々の操作体7の前後のがたつきが防止される。
(ペン先の出没)
本実施の形態におけるペン先の出没作動について説明する。
一つの操作体7の操作部71を弾発体8の後方付勢に抗して窓孔5(幅狭部51)に沿って前方にスライド操作すると、そのスライド操作された操作体7の前側突出部72が、先に突出状態にある他の筆記体6の操作部71の後側突出部73を径方向外方に持ち上げる。それにより、軸筒2内壁の係止壁部54と操作体7との係止状態が解除され、他の筆記体6が弾発体8の後方付勢により後方に移動され、他の筆記体6のペン先が軸筒2内に没入され、他の筆記体6の操作部71の後端が窓孔5後端の当接壁部41に当接衝止される。前記他の筆記体6のペン先の没入と同時に、前記前方にスライド操作した操作体7に連結された筆記体6のペン先が、軸筒2の前端孔31より外部に突出されるとともに、前方にスライド操作された操作体7の後端が軸筒2内壁の係止壁部54に係止され、そのペン先突出状態が維持される。
(筆記体及び操作体の交換)
本実施の形態における筆記体6及び操作体7の交換について説明する。
筆記体6を交換する際、筆記体6を軸筒2内においてペン先没入状態にし、窓孔5から突出する操作体7の操作部71を指で挟持し、操作体7を径方向外方に引っ張り上げる。それにより、操作体7の係止突起76が抜け止め突起53を径方向外方に乗り越え、係止突起76が窓孔5の幅広部52を通して外部に取り出され、それと同時に、操作体7を、窓孔5(幅狭部51及び幅広部52)を介して外部に取り出すことができる。操作体7を軸筒2内から取り出すことにより、その操作体7と互いに連結状態にある筆記体6を、前記窓孔5(幅狭部51)を介して軸筒2内から取り出すことができる。
その後、新たな筆記体6と互いに連結状態にある新たな操作体7の操作部71を挟持し、窓孔5の幅狭部51から軸筒2内に新たな筆記体6を挿入し、新たな操作体7の係止突起76を窓孔5の幅広部52に挿入し、操作体7を径方向内方に押し込むことにより、係止突起76が抜け止め突起53を径方向内方に乗り越え、操作体7が軸筒2内に適正に収容配置される。それにより、筆記体6及び操作体7の交換作業が終了する。
<第2の実施の形態>
図11乃至図16に本発明の第2の実施の形態を示す。
本実施の形態の多芯筆記具1は、軸筒2内に複数本(具体的には2本)の筆記体6が前後方向に移動可能に収容されている。前記各々の筆記体6は、弾発体8(具体的には圧縮コイルスプリング)により、後方に付勢されている。
(軸筒)
前記軸筒2は、先細状の円筒体からなる前軸3と、該前軸3の後端部と螺合または圧入により取り付けられる円筒状の後軸4とからなる。前記前軸3の前端には、筆記体6のペン先が突出可能な前端孔31が軸方向に貫設される。前記前軸3及び後軸4は、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト等)の射出成形により得られる。
前記後軸4の後部の側壁には、複数本(具体的には2本)の前後方向に延びる細長状の窓孔5が、径方向に貫設される。前記2本の窓孔5は、互いに、軸線に対して対称の位置に形成される。前記窓孔5は、幅狭部51と、該幅狭部51の幅寸法より広い幅寸法を有する幅広部52とを備える。前記幅広部52が、幅狭部51の後方に連設される。前記幅狭部51の後端部の内面両側には、抜け止め突起53が配置される。
また、前記後軸4の窓孔5の相互間の側壁内面には、前後方向に延びるリブよりなる係止壁部54が形成され、前記係止壁部54に、ペン先が突出した際の筆記体6の操作体7の後端が係止される。前記係止壁部54の前端は、幅狭部51の内方に位置している。
(筆記体)
前記各々の筆記体6は、ボールペンレフィルであり、前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップ(即ちペン先)と、該ボールペンチップを前端に備え且つ後端が開口されたインキ収容管61とからなる。前記インキ収容管61の内部には、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、低粘度の油性インキ、または高粘度の油性インキからなるインキが収容される。前記インキが、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、または低粘度の油性インキの場合、インキ収容管61内のインキの後端には、インキの消費に伴い前進する高粘度流体からなる追従体が充填される。
また、前記ボールペンチップは、前端に回転可能に抱持されたボールを弾発体等により前方に付勢し、前端縁部の内面にボールを密接させる構成でもよい。また、ボールペンチップは、インキ収容管61の前端開口部に圧入等により直接、取り付けてもよいが、本実施の形態ではペン先ホルダーを介してインキ収容管61の前端開口部に固着される。
筆記体6の最大外径(例えば、ペン先の外径、ペン先ホルダーの外径、インキ収容管61の外径の最大値)は、窓孔5の幅狭部51の幅寸法より小さく設定される。それにより、幅狭部51を介して、筆記体6を軸筒2外部に取り出し可能且つ筆記体6を軸筒2内に挿入可能となる。
(操作体)
前記各々の筆記体6の後端(即ちインキ収容管61の後端開口部)には、操作体7が取り付けられる。前記各々の操作体7は、後端部に形成され且つ軸筒2の窓孔5から外部に突出する操作部71と、該操作部71の反対側に設けられる後側突出部73と、該操作部71の反対側の後側突出部73の前方に設けられる前側突出部72と、前端部に形成され且つインキ収容管61の後端開口部に嵌入される嵌入部74と、該嵌入部74の後方に形成される鍔部75とを備える。前記嵌入部74は、インキ収容管61の後端開口部に嵌入された際、インキ収容管61の後端開口部を完全には塞がず、インキ収容管61の内部と外部とを通気可能にする。また、前記鍔部75の前面には、弾発体8の後端が係止される。また、前記操作体7の両方の側面には係止突起76が形成される。前記係止突起76は窓孔5の幅狭部51の両側壁に係合可能である。前記操作体7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等)の成形体により得られる。
筆記体6のペン先が没入状態のとき、その筆記体6に取り付けられた操作体7の後端部は、窓孔5後端(軸筒2の後端内壁)に形成された当接壁部41に衝止される。一方、筆記体6のペン先が突出状態のとき、その筆記体6に取り付けられた操作体7の後端部は、軸筒2の内壁に形成された係止壁部54に係止される。
前記係止突起76の相互間の幅寸法は、幅狭部51の幅寸法より大きく設定され且つ幅広部52の幅寸法より小さく設定される。前記係止突起76の前後の長さは、幅広部52の前後の長さより小さく設定される。それにより、係止突起76が幅狭部51の内面に係止可能となるとともに、係止突起76が幅広部52内に挿入可能となる。
前記係止突起76の相互間の幅寸法は、抜け止め突起53の相互間の最小の幅寸法より僅かに大きく設定される。それにより、係止突起76と抜け止め突起53とが乗り越え係止することができる。前記係止突起76が抜け止め突起53の相互間を乗り越える際、窓孔が幅方向に一時的に大きく弾性変形し、抜け止め突起53相互間の距離が一時的に大きく変化する。
前記操作体7の係止突起76以外の幅寸法(肉厚寸法)は、幅狭部51の幅寸法より小さく設定される。それにより、操作部71が窓孔5より外部に突出状態で窓孔5に沿って前後に摺動可能となるとともに、幅狭部51を介して、操作体7全体を軸筒2内に挿入可能且つ操作体7を軸筒2内から外部に取り出し可能となる。
ペン先没入状態にある筆記体6の後端に連結された操作体7の前側突出部72は、その操作体7の操作部71を前方にスライド操作した際、先に突出状態にある他の筆記体6の後端に連結された操作体7の後側突出部73と当接され、他の筆記体6のペン先突出状態が解除される。
(識別表示)
前記各々の操作体7は、連結される筆記体6の内部(即ちインキ収容管61内部)に収容されたインキの色と略同じ色に着色される。具体的には、前記操作体7の各々は、連結される筆記体6のインキ色と略同じ色に着色された合成樹脂の成形体からなる。それにより、前記操作体7は、インキ色表示からなる識別表示を有する。例えば、インキ色が黒色の筆記体6に連結する操作体7は黒色に着色され、インキ色が青色の筆記体6に連結する操作体7は青色に着色され、インキ色が赤色の筆記体6に連結する操作体7は赤色に着色され、インキ色が緑色の筆記体6に連結する操作体7は緑色に着色される。本実施の形態では、インキ色の互いに異なる2本の筆記体6を軸筒2内に収容している。
また、各々の筆記体6がペン先のボールのサイズが互いに異なるボールペンの場合、ペン先のボールの外径寸法を表す数字よりなる識別表示を、操作体7の操作部71に設けることが好ましい。また、各々の筆記体6がペン先の形状が互いに異なる筆記具の場合、ペン先の形状に対応した識別表示を、操作体7の操作部71に設けることが好ましい。また、前記ペン先のボールの外径寸法を表す数字からなる識別表示、及びペン先の形状に対応した識別表示は、前記インキ色に着色された操作体7の操作部71に設けることもできる。前記識別表示は、印刷、シール貼付、凸設、凹設等の手段により、操作体7に設けられる。
(弾発体支持部)
軸筒2の内壁(即ち後軸4の内壁)には、円筒状の弾発体支持部9が設けられる。前記弾発体支持部9は、筆記体6が挿通される複数(具体的には2個)の内孔が軸方向に貫設されている。前記弾発体支持部9の後面と、各々の操作体7の鍔部75の前面との間には、弾発体8が配置される。前記各々の弾発体8の内部に筆記体6が遊挿されるとともに、各々の弾発体8の前端は弾発体支持部9の後面により係止され、各々の弾発体8の後端は操作体7の鍔部75の前面に係止される。
また、弾発体支持部9の後面の各々の内孔の周囲には、後方に突出する筒状突出部よりなる保持部が形成される。前記各々の保持部の内面は、各々の弾発体8の前端部外面が圧入保持される。それにより、各々の筆記体6及び操作体7を交換する際、軸筒2内から開口部を通して各々の弾発体8が脱落することを防止できる。
前記各々の弾発体8は、各々の操作体7(即ち各々の筆記体6)を、常時、後方に付勢している。前記各々の弾発体8は、ペン先突出状態及びペン先没入状態のいずれにおいても圧縮状態(即ち筆記体6が後方に付勢された状態)にあり、それにより、各々の操作体7の前後のがたつきが防止される。
(ペン先の出没)
本実施の形態におけるペン先の出没作動について説明する。
一つの操作体7の操作部71を弾発体8の後方付勢に抗して窓孔5(幅狭部51)に沿って前方にスライド操作すると、そのスライド操作された操作体7の前側突出部72が、先に突出状態にある他の筆記体6の操作部71の後側突出部73を径方向外方に持ち上げる。それにより、軸筒2内壁の係止壁部54と操作体7との係止状態が解除され、他の筆記体6が弾発体8の後方付勢により後方に移動され、他の筆記体6のペン先が軸筒2内に没入され、他の筆記体6の操作部71の後端が窓孔5後端の当接壁部41に当接衝止される。前記他の筆記体6のペン先の没入と同時に、前記前方にスライド操作した操作体7に連結された筆記体6のペン先が、軸筒2の前端孔31より外部に突出されるとともに、前方にスライド操作された操作体7の後端が軸筒2内壁の係止壁部54に係止され、そのペン先突出状態が維持される。
(筆記体及び操作体の交換)
本実施の形態における筆記体6及び操作体7の交換について説明する。
筆記体6を交換する際、筆記体6を軸筒2内においてペン先没入状態にし、操作体7の操作部71を指で摘んで径方向外方に引っ張り、操作体7の後端と当接壁部41と当接係止状態を解除した後、窓孔5から突出する操作体7の操作部71を指で後方に押圧する。それにより、操作体7の係止突起76が抜け止め突起53を後方に乗り越え、その後、係止突起76が窓孔5の幅広部を通して外部に取り出され、それと同時に、操作体7を、窓孔5(幅狭部51及び幅広部52)を介して外部に取り出すことができる。操作体7を軸筒2内から取り出すことにより、その操作体7と互いに連結状態にある筆記体6を、前記窓孔5(幅狭部51)を介して軸筒2内から取り出すことができる。
その後、新たな筆記体6と互いに連結状態にある新たな操作体7の操作部71を指で挟持し、窓孔5の幅狭部51から軸筒2内に新たな筆記体6を挿入し、新たな操作体7の係止突起76を窓孔5の幅広部52に挿入し、その後、操作体7の操作部71を前方に押圧することにより、係止突起76が抜け止め突起53を前方に乗り越え、操作体7が軸筒2内に適正に収容配置される。それにより、筆記体6及び操作体7の交換作業が終了する。
<第3の実施の形態>
図17乃至図21に本発明の第3の実施の形態を示す。
本実施の形態の多芯筆記具1は、軸筒2内に複数本(具体的には2本)の筆記体6が前後方向に移動可能に収容されている。前記各々の筆記体6は、弾発体8(具体的には圧縮コイルスプリング)により、後方に付勢されている。
(軸筒)
前記軸筒2は、先細状の円筒体からなる前軸3と、該前軸3の後端部と螺合または圧入により取り付けられる円筒状の後軸4とからなる。前記前軸3の前端には、筆記体6のペン先が突出可能な前端孔31が軸方向に貫設される。前記前軸3及び後軸4は、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト等)の射出成形により得られる。
前記後軸4の後部の側壁には、複数本(具体的には2本)の前後方向に延びる細長状の窓孔5が、径方向に貫設される。前記2本の窓孔5は、互いに、軸線に対して対称の位置に形成される。前記窓孔5は、幅狭部51と、該幅狭部51の幅寸法より広い幅寸法を有する幅広部52とを備える。前記幅広部52が、幅狭部51の前方に連設される。
また、前記後軸4の窓孔5の相互間の側壁内面には、前後方向に延びるリブよりなる係止壁部54が形成され、前記係止壁部54に、ペン先が突出した際の筆記体6の操作体7の後端が係止される。前記係止壁部54の前端は、幅狭部51の内方に位置している。
(筆記体)
前記各々の筆記体6は、ボールペンレフィルであり、前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップ(即ちペン先)と、該ボールペンチップを前端に備え且つ後端が開口されたインキ収容管61とからなる。前記インキ収容管61の内部には、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、低粘度の油性インキ、または高粘度の油性インキからなるインキが収容される。前記インキが、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、または低粘度の油性インキの場合、インキ収容管61内のインキの後端には、インキの消費に伴い前進する高粘度流体からなる追従体が充填される。
また、前記ボールペンチップは、前端に回転可能に抱持されたボールを弾発体等により前方に付勢し、前端縁部の内面にボールを密接させる構成でもよい。また、ボールペンチップは、インキ収容管61の前端開口部に圧入等により直接、取り付けてもよいが、本実施の形態ではペン先ホルダーを介してインキ収容管61の前端開口部に固着される。
筆記体6の最大外径(例えば、ペン先の外径、ペン先ホルダーの外径、インキ収容管61の外径の最大値)は、窓孔5の幅狭部51の幅寸法より小さく設定される。それにより、幅狭部51を介して、筆記体6を軸筒2外部に取り出し可能且つ筆記体6を軸筒2内に挿入可能となる。
(操作体)
前記各々の筆記体6の後端(即ちインキ収容管61の後端開口部)には、操作体7が取り付けられる。前記各々の操作体7は、後端部に形成され且つ軸筒2の窓孔5から外部に突出する操作部71と、該操作部71の反対側に設けられる後側突出部73と、該操作部71の反対側の後側突出部73の前方に設けられる前側突出部72と、前端部に形成され且つインキ収容管61の後端開口部に嵌入される嵌入部74と、該嵌入部74の後方に形成される鍔部75とを備える。前記嵌入部74は、インキ収容管61の後端開口部に嵌入された際、インキ収容管61の後端開口部を完全には塞がず、インキ収容管61の内部と外部とを通気可能にする。また、前記鍔部75の前面には、弾発体8の後端が係止される。また、前記操作体7の両方の側面には係止突起76が形成される。前記係止突起76は窓孔5の幅狭部51の両側壁に係合可能である。前記操作体7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等)の成形体により得られる。
筆記体6のペン先が没入状態のとき、その筆記体6に取り付けられた操作体7の後端部は、窓孔5後端に形成された当接壁部41に衝止される。一方、筆記体6のペン先が突出状態のとき、その筆記体6に取り付けられた操作体7の後端部は、軸筒2の内壁に形成された係止壁部54に係止される。通常の使用において(即ち、ペン先没入状態、ペン先突出状態、及び両状態の中間において)、前記操作体7の係止突起76は、弾発体8の後方付勢により、常時、幅狭部51に抜け止め係止されている。即ち、前記操作体7の係止突起76は、通常の使用において幅広部52までは到達することはない。
前記係止突起76の相互間の幅寸法は、幅狭部51の幅寸法より大きく設定され且つ幅広部52の幅寸法より小さく設定される。前記係止突起76の前後の長さは、幅広部52の前後の長さより小さく設定される。それにより、係止突起76が幅狭部51の内面に係止可能となるとともに、係止突起76が幅広部52内に挿入可能となる。
前記操作体7の係止突起76以外の幅寸法(肉厚寸法)は、幅狭部51の幅寸法より小さく設定される。それにより、操作部71が窓孔5より外部に突出状態で窓孔5に沿って前後に摺動可能となるとともに、幅狭部51を介して、操作体7全体を軸筒2内に挿入可能且つ操作体7を軸筒2内から外部に取り出し可能となる。
ペン先没入状態にある筆記体6の後端に連結された操作体7の前側突出部72は、その操作体7の操作部71を前方にスライド操作した際、先に突出状態にある他の筆記体6の後端に連結された操作体7の後側突出部73と当接され、他の筆記体6のペン先突出状態が解除される。
(識別表示)
前記各々の操作体7は、連結される筆記体6の内部(即ちインキ収容管61内部)に収容されたインキの色と略同じ色に着色される。具体的には、前記操作体7の各々は、連結される筆記体6のインキ色と略同じ色に着色された合成樹脂の成形体からなる。それにより、前記操作体7は、インキ色表示からなる識別表示を有する。例えば、インキ色が黒色の筆記体6に連結する操作体7は黒色に着色され、インキ色が青色の筆記体6に連結する操作体7は青色に着色され、インキ色が赤色の筆記体6に連結する操作体7は赤色に着色され、インキ色が緑色の筆記体6に連結する操作体7は緑色に着色される。本実施の形態では、インキ色の互いに異なる2本の筆記体6を軸筒2内に収容している。
また、各々の筆記体6がペン先のボールのサイズが互いに異なるボールペンの場合、ペン先のボールの外径寸法を表す数字よりなる識別表示を、操作体7の操作部71に設けることが好ましい。また、各々の筆記体6がペン先の形状が互いに異なる筆記具の場合、ペン先の形状に対応した識別表示を、操作体7の操作部71に設けることが好ましい。また、前記ペン先のボールの外径寸法を表す数字からなる識別表示、及びペン先の形状に対応した識別表示は、前記インキ色に着色された操作体7の操作部71に設けることもできる。前記識別表示は、印刷、シール貼付、凸設、凹設等の手段により、操作体7に設けられる。
(弾発体支持部)
軸筒2の内壁(即ち後軸4の内壁)には、円筒状の弾発体支持部9が設けられる。前記弾発体支持部9は、筆記体6が挿通される複数(具体的には2個)の内孔が軸方向に貫設されている。前記弾発体支持部9の後面と、各々の操作体7の鍔部75の前面との間には、弾発体8が配置される。前記各々の弾発体8の内部に筆記体6が遊挿されるとともに、各々の弾発体8の前端は弾発体支持部9の後面により係止され、各々の弾発体8の後端は操作体7の鍔部75の前面に係止される。
また、弾発体支持部9の後面の各々の内孔の周囲には、後方に突出する筒状突出部よりなる保持部が形成される。前記各々の保持部の内面は、各々の弾発体8の前端部外面が圧入保持される。それにより、各々の筆記体6及び操作体7を交換する際、軸筒2内から開口部を通して各々の弾発体8が脱落することを防止できる。
前記各々の弾発体8は、各々の操作体7(即ち各々の筆記体6)を、常時、後方に付勢している。前記各々の弾発体8は、ペン先突出状態及びペン先没入状態のいずれにおいても圧縮状態(即ち筆記体6が後方に付勢された状態)にあり、それにより、各々の操作体7の前後のがたつきが防止される。
(ペン先の出没)
本実施の形態におけるペン先の出没作動について説明する。
一つの操作体7の操作部71を弾発体8の後方付勢に抗して窓孔5(幅狭部51)に沿って前方にスライド操作すると、そのスライド操作された操作体7の前側突出部72が、先に突出状態にある他の筆記体6の操作部71の後側突出部73を径方向外方に持ち上げる。それにより、軸筒2内壁の係止壁部54と操作体7との係止状態が解除され、他の筆記体6が弾発体8の後方付勢により後方に移動され、他の筆記体6のペン先が軸筒2内に没入され、他の筆記体6の操作部71の後端が窓孔5後端の当接壁部41に当接衝止される。前記他の筆記体6のペン先の没入と同時に、前記前方にスライド操作した操作体7に連結された筆記体6のペン先が、軸筒2の前端孔31より外部に突出されるとともに、前方にスライド操作された操作体7の後端が軸筒2内壁の係止壁部54に係止され、そのペン先突出状態が維持される。
(筆記体及び操作体の交換)
本実施の形態における筆記体6及び操作体7の交換について説明する。
筆記体6を交換する際、弾発体8の後方付勢に抗して、窓孔5から突出する操作体7の操作部71を指で前方に押圧し、操作体7の係止突起76を窓孔5の幅狭部51から幅広部52まで移動させる。そして、係止突起76を幅広部52を通して外部に取り出し、それと同時に、操作体7を、窓孔5(幅狭部51及び幅広部52)を介して外部に取り出すことができる。操作体7を軸筒2内から取り出すことにより、その操作体7と互いに連結状態にある筆記体6を、前記窓孔5(幅狭部51)を介して軸筒2内から取り出すことができる。
その後、新たな筆記体6と互いに連結状態にある新たな操作体7の操作部71を指で挟持し、窓孔5の幅狭部51から軸筒2内に新たな筆記体6を挿入し、新たな操作体7の係止突起76を窓孔5の幅広部52に挿入すると、弾発体8の後方付勢により、操作体7の係止突起76が、幅狭部51内面に係止され、操作体7が軸筒2内に適正に収容配置される。それにより、筆記体6及び操作体7の交換作業が終了する。
本発明の多芯筆記具の第1の実施の形態の正面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線拡大断面図である。 図1の後軸の正面図である。 図4のC−C線断面図である。 図4の後軸の要部拡大斜視図である。 図1の操作体の正面図である。 図7の操作体の側面図である。 図8のD−D線断面図である。 図7の操作体の斜視図である。 本発明の多芯筆記具の第2の実施の形態の正面図である。 図11の縦断面図である。 図11の多芯筆記具の操作体の挿入過程または操作体の取り外し過程を示す一部切り欠き斜視図である。 図11の後軸の一部切り欠き斜視図である。 図11の後軸の正面図である。 図11の操作体を軸筒内に挿入する過程を示す要部正面図である。(1)は、係止突起が抜け止め突起を乗り越える前を示し、(2)は、係止突起が抜け止め突起を乗り越える瞬間を示し、(3)は、係止突起が抜け止め突起を乗り越えた後を示す。 本発明の多芯筆記具の第3の実施の形態のペン先没入時を示す正面図である。 図17の縦断面図である。 図17のペン先突出時を示す正面図である。 図17の操作体を軸筒内に挿入する過程を示す要部正面図である。 図20の側面図である。点線は操作体を示す。
符号の説明
1 多芯筆記具
2 軸筒
3 前軸
31 前端孔
4 後軸
41 当接壁部
5 窓孔
51 幅狭部
52 幅広部
53 抜け止め突起
54 係止壁部
6 筆記体
61 インキ収容管
7 操作体
71 操作部
71a 滑り止め部
72 前側突出部
73 後側突出部
74 嵌入部
75 鍔部
76 係止突起
8 弾発体
9 弾発体支持部

Claims (6)

  1. 軸筒内に複数の筆記体を前後方向に移動可能に収容し、前記各々の筆記体を弾発体により後方に付勢し、前記各々の筆記体の後端に、各々の筆記体に対応した操作体を連結し、軸筒の側壁に前後方向に延びる複数の窓孔を径方向に貫設し、前記各々の窓孔から径方向外方に前記各々の操作体を突出させ、一つの操作体を窓孔に沿って前方にスライドさせることにより、その一つの操作体に連結された筆記体のペン先を軸筒の前端孔から突出させるとともに、先に突出状態にあった他の筆記体のペン先を軸筒内に没入させ、各々の筆記体及び操作体を交換可能に構成した多芯筆記具であって、
    操作体の両側壁に係止突起を設け、窓孔の側壁に、幅狭部と該幅狭部より広い幅を有する幅広部とを設け、前記幅狭部の内面と前記操作体の係止突起とが摺動可能に抜け止め係止され、前記窓孔の幅広部を、前記操作体の係止突起が通過可能に構成し、少なくとも操作体を、窓孔を介して、軸筒内から取り外し可能且つ軸筒内に挿入可能に構成してなることを特徴とする多芯筆記具。
  2. 窓孔の幅狭部の幅寸法を、筆記体の最大外径よりも大きく設定し、窓孔を介して、操作体及び筆記体を、連結状態で、軸筒内から取り外し可能且つ軸筒内に挿入可能に構成した請求項1記載の多芯筆記具。
  3. 窓孔の内面に抜け止め突起を設け、操作体を軸筒内から取り外す際及び操作体を軸筒内へ挿入する際、前記操作体の係止突起が前記抜け止め突起を乗り越えてなる請求項1または2記載の多芯筆記具。
  4. 幅広部の内面に抜け止め突起を設けた請求項3記載の多芯筆記具。
  5. 幅狭部の内面に抜け止め突起を設けた請求項3記載の多芯筆記具。
  6. 幅狭部の前方に幅広部を設けた請求項1または2記載の多芯筆記具。
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