JP5221131B2 - ベンゼノイドアンサマイシン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、抗腫瘍剤や血管新生阻害剤などの医薬品に有用なヒートショックプロテイン90(Hsp90)ファミリー蛋白質阻害剤、およびベンゼノイドアンサマイシン誘導体に関する。
Hsp90ファミリー蛋白質としては、Hsp90α蛋白質、Hsp90β蛋白質、grp94、Hsp75/TRAP1などが知られている[“ファーマコロジー&セラピューティクス(Pharmacology & Therapeutics)”, 1998年, 第79巻, p.129-168および“モレキュラー・エンドクリノロジー(Molecular Endocrinology)”, 1999年, 第13巻, p.1435-1448]。
従来、Hsp90ファミリー蛋白質に結合する化合物としては、ゲルダナマイシン(Geldanamycin)、ハービマイシン(Herbimycin)などのベンゾキノンアンサマイシン系抗生物質および、ラディシコール(Radicicol)などが知られている(例えば、非特許文献1および2参照)。これらの化合物はいずれもHsp90ファミリー蛋白質に結合し、Hsp90ファミリー蛋白質の機能を阻害することにより抗腫瘍活性などの薬理活性を示すことが報告されている。したがって、Hsp90ファミリー蛋白質に結合する化合物は、Hsp90ファミリー蛋白質、またはHsp90ファミリー蛋白質が結合する蛋白質(Hsp90 client protein)が関与する疾患の治療薬として有用であると考えられる。
ゲルダナマイシン誘導体(例えば、非特許文献3参照)およびラディシコール誘導体(例えば、非特許文献4〜6参照)は、抗腫瘍効果を示すことが報告されている。
Figure 0005221131
また、ノボビオシン(Novobiocin)およびPU3がHsp90ファミリー蛋白質に結合する化合物として報告されている(例えば非特許文献7および8参照)。
一方、ベンゼノイドアンサマイシン誘導体としては、レブラスタチン(Reblastatin)、アウトリティミシン(Autolytimycin)および17-O-デメチルレブラスタチン(17-O-Demethylreblastatin)が知られている。Reblastatinは、網膜芽細胞腫(Rb)蛋白質のリン酸化を阻害することにより細胞周期をG1期で停止させると報告されている(例えば、特許文献1および非特許文献9参照)。また、Autolytimycinや17-O-Demethylreblastatinは抗HSV-1剤(例えば非特許文献10参照)やオンコスタチン(Oncostatin) M 阻害剤(例えば、非特許文献11参照)として報告されている。さらに、化合物Aおよびその誘導体がHsp90阻害活性および細胞増殖抑制活性を示すことが知られている(特許文献2参照)。また、化合物B(非特許文献12参照)および化合物C(特許文献3参照)が知られている。さらに、化合物D(非特許文献13参照)および化合物E(非特許文献14参照)が知られている。
Figure 0005221131

特開平9-286779号公報 米国特許公開第2005/0026894号 特開平1-175970号公報 "セル・ストレス&シャペロンズ(Cell Stress & Chaperones)", 1998年, 第3巻, p.100-108 "ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)", 1999年, 第42巻, p.260-266 "インベスティゲーショナル・ニュー・ドラッグス(Investigational New Drugs)", 1999年, 第17巻, p.361-373 "キャンサー・リサーチ(Cancer Research)", 1999年, 第59巻, p.2931-2938 "ブラッド(Blood)", 2000年, 第96巻, p.2284-2291 "キャンサー・ケモセラピー&ファーマコロジー(Cancer Chemotherapy and Pharmacology)", 2001年, 第48巻, p.435-445 "ジャーナル・オブ・ナショナル・キャンサー・インスティチュート(Journal of National Cancer Institute)", 2000年, 第92巻, p.242-248 "ケミストリー&バイオロジー(Chemistry & Biology)", 2001年, 第8巻, p.289-299 "ジャーナル・オブ・アンティバイオティクス(Journal of Antibiotics)", 2000年, 第53巻, p.1310-1312 "チャイニーズ・ケミストリー・レターズ(Chinese Chemistry Letters)", 2001年, 第12巻, p.903-906 "ジャーナル・オブ・アンティバイオティクス(Journal of Antibiotics)", 2000年, 第53巻, p.657-663 "ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)", 1995年, 第38巻, p.3806-3812 "テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)", 1991年, 第42巻, p.6015-6018 "ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)", 2003年, 第68巻, p.8162-8169
本発明の目的は、癌などの予防および/または治療に有用なHsp90ファミリー蛋白質阻害剤を提供することにある。本発明の別の目的は、Hsp90ファミリー蛋白質およびHsp90ファミリー蛋白質が結合する蛋白質に関連する種々の疾患の治療剤(例えば抗腫瘍剤、血管新生阻害剤、抗菌剤など)として有用な新規ベンゼノイドアンサマイシン誘導体を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(28)に関する。
(1) 式(I)
Figure 0005221131
[式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子または一体となって結合を表し、R8は結合または酸素原子を表し、R11はヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシまたは置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシを表し、R15は水素原子またはメトキシを表し、R22は水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルカノイルまたは置換もしくは非置換のアロイルを表し、R4およびR5は水素原子または一体となって結合を表し、
(i) R4およびR5が水素原子であるとき、
R18は水素原子、ヒドロキシ、シアノ、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシ、または-OSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ同一または異なって低級アルキルまたはアリールを表す)を表し、
R21はヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシまたは置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシを表し、
R17およびR19は、それぞれ同一または異なって、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニル、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールを表し、
(ii) R4およびR5が一体となって結合を表すとき、
R18は水素原子、ヒドロキシ、シアノ、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシまたはOSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ前記と同義である)を表し、
R21は水素原子、ヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシまたは置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシを表し、
(ii-1) R18がヒドロキシ、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシであり、R21が水素原子、ヒドロキシ、低級アルコキシであるとき、
R17およびR19は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニル、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールを表し(但し、R17およびR19は同時に水素原子にはならない)、
(ii-2) R18がヒドロキシ、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシであり、R21が置換低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシまたは置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシであるとき、
R17およびR19は、それぞれ同一または異なって、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニル、-NR40R41(式中、R40およびR41は同一または異なって水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールを表すか、またはR40とR41が隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の含窒素複素環基を表す)、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールを表し、
(ii-3) R18が水素原子、シアノ、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキル、置換低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシまたはOSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ前記と同義である)であるとき、
R17およびR19は、それぞれ同一または異なって、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニル、-NR40R41(式中、R40およびR41はそれぞれ前記と同義である)、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールを表す]で表されるベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(2) R1、R2、R4およびR5が水素原子である(1)記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(3) R1およびR2が一体となって結合を表す(1)記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(4) R1およびR2、ならびにR4およびR5が一体となって結合を表す(1)記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(5) R18がヒドロキシ、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシである(1)〜(4)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(6) R21が置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシまたは置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシである(5)記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(7) R21が置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシまたは置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシである(5)記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(8) R18が水素原子、シアノ、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキル、置換低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換のヘテロアリールオキシ、置換低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシまたはOSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ前記と同義である)である(1)〜(4)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(9) R18が水素原子、シアノ、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアロイルオキシまたはOSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ前記と同義である)である(1)〜(4)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(10) R18が水素原子、シアノまたは置換もしくは非置換の低級アルキルである(1)〜(4)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(11) R21がヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシまたは置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシである(8)〜(10)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(12) R21がヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシまたは置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシである(8)〜(10)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(13) R21がヒドロキシである(8)〜(10)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(14) R17およびR19が、同一または異なって水素原子、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルまたは置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニルである(6)〜(13)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(15) R8が結合を表す(1)〜(14)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(16) R11がヒドロキシまたは低級アルコキシである(1)〜(15)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(17) R11がメトキシである(1)〜(15)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(18) R15がメトキシである(1)〜(17)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(19) (1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
(20) (1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
(21) (1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質が関与する疾患の治療および/または予防剤。
(22) (1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する悪性腫瘍の治療および/または予防剤。
(23) (1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを含むHsp90ファミリー蛋白質の阻害方法。
(24) (1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを含むHsp90ファミリー蛋白質が関与する疾患の治療および/または予防方法。
(25) (1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを含む悪性腫瘍の治療および/または予防方法。
(26) Hsp90ファミリー蛋白質阻害剤の製造のための(1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
(27) Hsp90ファミリー蛋白質が関与する疾患の治療および/または予防剤の製造のための(1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
(28) 悪性腫瘍の治療および/または予防剤の製造のための(1)〜(18)のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
本発明により、ベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質阻害剤、Hsp90ファミリー蛋白質阻害作用を有し、抗腫瘍剤などとして有用な、ベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩が提供される。
以下、一般式(I)で表される化合物を化合物(I)という。他の式番号の化合物についても同様である。
一般式(I)の各基の定義において、
低級アルキルならびに低級アルコキシ、低級アルキルスルファニル、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニルオキシ、低級アルカノイルおよび低級アルカノイルオキシにおける低級アルキル部分としては、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜10のアルキルがあげられ、より具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどがあげられる。
低級アルケニルとしては、例えば直鎖または分岐状の炭素数2〜10のアルケニルがあげられ、より具体的にはビニル、アリル、1−プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニルなどがあげられる。
低級アルキニルとしては、例えば直鎖または分岐状の炭素数2〜10のアルキニルがあげられ、より具体的にはエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニルなどがあげられる。
シクロアルキルおよびシクロアルキルオキシにおけるシクロアルキル部分としては、例えば炭素数3〜8のシクロアルキルがあげられ、より具体的にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどがあげられる。
アラルキルおよびアラルキルオキシにおけるアラルキル部分としては、例えば炭素数7〜16のアラルキルがあげられ、より具体的にはベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、フェニルペンチル、フェニルヘキシル、フェニルヘプチル、フェニルオクチル、フェニルノニル、フェニルデシル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、ナフチルプロピル、ナフチルブチル、ナフチルペンチル、ナフチルヘキシル、アントリルメチル、アントリルエチルなどがあげられる。
アリールならびにアリールオキシ、アリールスルホニルオキシ、アロイルおよびアロイルオキシにおけるアリール部分としては、例えば炭素数6〜14のアリールがあげられ、より具体的にはフェニル、ナフチル、アズレニル、アントリルなどがあげられる。
ヘテロアリールおよびヘテロアリールオキシにおけるヘテロアリール部分としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性ヘテロアリール、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性ヘテロアリールなどがあげられ、より具体的にはフリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピロロピリジニル、ピロロピリミジニル、イミダゾピリジニル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニルなどがあげられる。
脂肪族複素環オキシにおける脂肪族複素環基部分としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性脂肪族複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性脂肪族複素環基などがあげられ、より具体的にはアジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジニル、アゼパニル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピラゾリニル、オキシラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ−2H−ピラニル、5,6−ジヒドロ−2H−ピラニル、オキサゾリジニル、モルホリノ、モルホリニル、チオキサゾリジニル、チオモルホリニル、2H−オキサゾリル、2H−チオキサゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリジニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチオキサゾリル、ベンゾジオキソリニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ジヒドロ−2H−クロマニル、ジヒドロ−1H−クロマニル、ジヒドロ−2H−チオクロマニル、ジヒドロ−1H−チオクロマニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロキナゾリニル、ジヒドロベンゾジオキサニルなどがあげられる。
隣接する窒素原子と一緒になって形成される含窒素複素環基としては、例えば少なくとも1個の窒素原子を含む5員または6員の単環性複素環基(該単環性複素環基は、他の窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい)、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で少なくとも1個の窒素原子を含む縮環性複素環基(該縮環性複素環基は、他の窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい)などがあげられ、より具体的にはアジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、アゼパニル、ピロリル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、オキサゾリジニル、2H−オキサゾリル、チオキサゾリジニル、2H−チオキサゾリル、モルホリノ、チオモルホリニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、インドリル、イソインドリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチオキサゾリル、ベンゾイミダゾリジニル、ベンゾイミダゾリル、ジヒドロインダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピロロピリジニル、ピロロピリミジニル、イミダゾピリジニル、プリニルなどがあげられる。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意味する。
置換低級アルキル、置換低級アルコキシ、置換低級アルカノイル、置換低級アルカノイルオキシ、置換低級アルキルスルファニル、置換低級アルキルスルフィニル、置換シクロアルキル、置換シクロアルキルオキシ、置換低級アルキルスルホニルオキシ、置換低級アルケニルおよび置換低級アルキニルにおける置換基としては、同一または異なって、置換数1〜置換可能な数の、好ましくは置換数1〜3の、例えば、ハロゲン;ヒドロキシ;シアノ;カルボキシ;スルファニル;アミノ;下記置換基Aで置換されていてもよい低級アルコキシ;下記置換基Aで置換されていてもよい低級アルキルスルファニル;下記置換基Aで置換されていてもよい低級アルキルアミノ;下記置換基Aで置換されていてもよいジ低級アルキルアミノ;下記置換基Aで置換されていてもよいアラルキルアミノ;下記置換基Aで置換されていてもよい低級アルコキシカルボニルアミノ;下記置換基Aで置換されていてもよい低級アルカノイルアミノ;下記置換基Aで置換されていてもよいアロイルアミノ;下記置換基Aで置換されていてもよい脂肪族複素環基;下記置換基Aで置換されていてもよいヘテロアリール;下記置換基Aで置換されていてもよいアリール;下記置換基Aで置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル;下記置換基Aで置換されていてもよい低級アルカノイルオキシ;トリ(低級アルキル)シリルなどがあげられる。
ここで、置換基Aは、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、ニトロ、スルファニルからなる群から選ばれる1〜3個の置換基を意味する。
また、ここで記載した低級アルキルならびに低級アルコキシ、低級アルキルスルファニル、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級アルコキシカルボニルアミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイルオキシおよびトリ(低級アルキル)シリルにおける低級アルキル部分は前記低級アルキルと同義であり、アリールおよびアロイルアミノにおけるアリール部分は前記アリールと同義であり、アラルキルアミノにおけるアラルキル部分は前記アラルキルと同義であり、ヘテロアリール、脂肪族複素環基およびハロゲンは前記ヘテロアリール、脂肪族複素環オキシにおける脂肪族複素環部分およびハロゲンと同義である。
置換アリール、置換アリールオキシ、置換アロイル、置換アロイルオキシ、置換アリールスルホニルオキシ、置換アラルキル、置換アラルキルオキシ、置換ヘテロアリール、置換ヘテロアリールオキシ、置換脂肪族複素環オキシおよび隣接する窒素原子と一緒になって形成される置換含窒素複素環基における置換基としては、同一または異なって、置換数1〜置換可能な数の、好ましくは置換数1〜3の、例えば、ハロゲン;ヒドロキシ;シアノ;カルボキシ;スルファニル;アミノ;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルコキシ;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルキルスルファニル;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルキルアミノ;上記置換基Aで置換されていてもよいジ低級アルキルアミノ;下記置換基Aで置換されていてもよいアラルキルアミノ;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルコキシカルボニルアミノ;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルカノイルアミノ;上記置換基Aで置換されていてもよいアロイルアミノ;上記置換基Aで置換されていてもよい脂肪族複素環基;上記置換基Aで置換されていてもよいヘテロアリール;上記置換基Aで置換されていてもよいアリール;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルカノイルオキシ;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルキル;上記置換基Aで置換されていてもよい低級アルカノイル;下記置換基Aで置換されていてもよいアロイルなどがあげられる。
ここで記載した低級アルキルならびに低級アルコキシ、低級アルキルスルファニル、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級アルコキシカルボニルアミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイルオキシおよび低級アルカノイルにおける低級アルキル部分は前記低級アルキルと同義であり、アリールならびにアロイルおよびアロイルアミノにおけるアリール部分は前記アリールと同義であり、アラルキルアミノにおけるアラルキル部分は前記アラルキルと同義であり、ヘテロアリール、脂肪族複素環基およびハロゲンは前記ヘテロアリール、脂肪族複素環オキシにおける脂肪族複素環部分およびハロゲンと同義である。
化合物(I)の薬理学的に許容される塩は、例えば薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩などを包含する。化合物(I)の薬理学的に許容される酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸塩などがあげられ、薬理学的に許容される金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などがあげられ、薬理学的に許容されるアンモニウム塩としては、例えばアンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩があげられ、薬理学的に許容される有機アミン付加塩としては、例えばモルホリン、ピペリジンなどの付加塩があげられ、薬理学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、例えばリジン、グリシン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの付加塩があげられる。
次に化合物(I)の製造法について説明する。
なお、以下に示す製造法において、定義した基が該製造法の条件下で変化するかまたは該製造法を実施するのに不適切な場合、有機合成化学で常用される保護基の導入および除去方法[例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス第3版(Protective Groups in Organic Synthesis,third edition)、グリーン(T.W.Greene)著、John Wiley&Sons Inc.(1999年)などに記載の方法]などを用いることにより、目的化合物を製造することができる。また、必要に応じて置換基導入などの反応工程の順序を変えることもできる。
製造法1
化合物(I)は、市販品として入手できるHerbimycin A、Geldanamycin、17-AAG、17-Dimethylaminogeldanamycinなどのベンゾキノンアンサマイシン誘導体、Reblastatin、Autolytimycin、17-O-Demethylreblastatinなどの公知の化合物、WO2005/061461、US2005/0026894、特開平1-175970、“ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)”、38巻、p.3806-3812(1995年)などに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体などの化合物を、例えばUS2005/0026894、WO2005/061461などに記載の方法に準じて化学変換することにより製造することができる。
製造法2
化合物(I)のうち、R21がヒドロキシであり、R18が水素原子またはヒドロキシである化合物(Ia)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15、R17、R19およびR22はそれぞれ前記と同義であり、R18aは水素原子またはヒドロキシを表す)
工程1 化合物(IIa)は、化合物(II)を、好ましくは1〜10当量のR22X(式中R22は前記と同義であり、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシなどの脱離基を表す)またはR22a 2O(式中、R22aはR22の定義のうちの置換もしくは非置換の低級アルカノイルまたは置換もしくは非置換のアロイルを表す)と、溶媒中、好ましくは1〜10当量の塩基の存在下、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,2-ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチルピロリドン(NMP)、ピリジン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。塩基としては、例えば炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、カリウム tert-ブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、酸化銀などがあげられる。
化合物(IIa)のうち、R22がメチルである化合物は、化合物(II)とジアゾメタン、トリメチルシリルジアゾメタンなどを反応させることによっても製造することができる。
化合物(II)は市販品として、または公知の方法[例えば、ザ・ジャーナル・オブ・アンテイバイオティクス(The Journal of Antibiotics)、37巻、p.1264-1267(1984年)]により得ることができる。
工程2 化合物(IIb)は、化合物(IIa)を用い、公知の方法[例えば、ザ・ジャーナル・オブ・アンテイバイオティクス(The Journal of Antibiotics)、39巻、p.415-423(1986年);ザ・ジャーナル・オブ・アンテイバイオティクス(The Journal of Antibiotics)、37巻、p.1264-1267(1984年);US2005/0026894;ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(The Journal of Medicinal Chemistry)、47巻、p.3865-3873(2004年)など]に準じて製造することができる。
工程3 化合物(Ia)は、化合物(IIb)を適当な還元剤で処理することにより製造することができる。
例えば、化合物(Ia)のうち、R18aがヒドロキシである化合物は、化合物(IIb)を、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間、好ましくは1〜10当量の例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、ヨウ化サマリウム、亜ニチオン酸ナトリウムなどの還元剤で処理することにより製造することができる。
この時用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、ヘキサン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
また、化合物(Ia)のうち、R18aが水素原子である化合物は、化合物(IIb)を、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間、好ましくは1〜10当量の例えば水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化リチウムアルミニウム、ビス(2-メトキシエトキシ)水素化ナトリウムアルミニウムなどの還元剤で処理することにより製造することができる。
この時用いられる溶媒としては、例えばジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、ヘキサンなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
製造法3
化合物(I)のうち、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R18およびR21がヒドロキシである化合物(Ib)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R8, R11, R15, R17, R19およびR22はそれぞれ前記と同義である)
工程4 化合物(Ib)は、化合物(IIc)を、溶媒中、適当な触媒の存在下、常圧または加圧下で、好ましくは−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間、水素雰囲気下で、または適当な水素源の存在下で処理することにより製造することができる。
触媒としては、例えばパラジウム炭素、パラジウム、水酸化パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム黒、白金黒などがあげられ、これらを化合物(IIb)に対して好ましくは0.01〜50重量%用いられる。水素源としては、例えばギ酸、ギ酸アンモニウム、ギ酸ナトリウムなどがあげられ、これらを好ましくは2当量〜大過剰量用いられる。溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、NMP、ヘキサン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
化合物(IIc)は市販品として、または製造法1または製造法2の工程2などに記載の方法に準じて得ることができる。
製造法4
化合物(I)のうち、R18が置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、またはOSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ前記と同義である)である化合物(Id)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
[式中、R1, R2, R4, R5, R8, R11, R15, R17, R19, R21およびR22はそれぞれ前記と同義であり、R18bは置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換のアロイルオキシ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシまたはOSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ前記と同義である)における置換もしくは非置換の低級アルキル部分、置換もしくは非置換のシクロアルキル部分、置換もしくは非置換のアラルキル部分、置換もしくは非置換の低級アルカノイル部分、置換もしくは非置換のアロイル部分、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニル部分、置換もしくは非置換のアリールスルホニル部分、置換もしくは非置換の脂肪族複素環基部分またはSiR30R31R32(式中、R30、R31およびR32はそれぞれ前記と同義である)部分を表す]
工程5 化合物(Id)は、化合物(Ic)を、好ましくは1〜10当量、より好ましくは1〜2当量のR18bX(式中、R18bおよびXはそれぞれ前記と同義である)またはR18ba 2O(式中、R18baはR18bの定義のうちの置換もしくは非置換の低級アルカノイル部分、置換もしくは非置換のアロイル部分、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニル部分または置換もしくは非置換のアリールスルホニル部分を表す)と、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、好ましくは1〜10当量の塩基の存在下、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
塩基としては、例えば炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、カリウム tert-ブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、酸化銀などがあげられる。溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、アセトン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、ヘキサン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
化合物(Ic)は市販品として、または製造法1〜3などに記載の方法に準じて得ることができる。
また別法として、化合物(Id)のうち、R18bが置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換の脂肪族複素環基である化合物(Ida)は、化合物(Ic)を好ましくは1〜10当量のR18bbOH(式中、R18bbはR18bの定義のうちの置換もしくは非置換の低級アルキル部分、置換もしくは非置換のシクロアルキル部分、置換もしくは非置換のアラルキル部分または置換もしくは非置換の脂肪族複素環基部分を表す)と、溶媒中、好ましくは1〜10当量のホスフィン化合物および好ましくは1〜10当量のアゾ化合物の存在下、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
ホスフィン化合物としては、例えばトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどがあげられる。アゾ化合物としては、例えばジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)、ジ-tert-ブチルアザジカルボキシレート、ジイソプロピルアザジカルボキシレート、N,N,N’,N’-テトラメチルアザジカルボキサミド、1,1’-(アザジカルボニル)ジピペラジン、N,N,N’,N’-テトライソプロピルアザジカルボキサミドなどがあげられる。用いられるホスフィン化合物とアゾ化合物の組み合わせとしては、例えばトリフェニルホスフィンとDEADを組み合わせが好ましい。この時用いられる溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
製造法5
化合物(I)のうち、R18が置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシまたは置換もしくは非置換のアロイルオキシであり、R22がR18の置換もしくは非置換の低級アルカノイルまたは置換もしくは非置換のアロイル部分と同じであり、R21がヒドロキシあるいはR18と同じ置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシまたは置換もしくは非置換のアロイルオキシである化合物(Ifa)および(Ifb)は、以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1, R2, R4, R5, R8, R11, R15, R17およびR19はそれぞれ前記と同義であり、R18cは置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシまたは置換もしくは非置換のアロイルオキシにおける置換もしくは非置換の低級アルカノイルまたは置換もしくは非置換のアロイルを表す)
工程6 化合物(Ifa)および(Ifb)は、化合物(Ie)より、R18cX(式中、R18cおよびXはそれぞれ前記と同義である)またはR18c 2O(式中、R18cは前記と同義である)を用い、上記製造法4と同様にして製造することができる。この時、R18cX(式中、R18cおよびXはそれぞれ前記と同義である)またはR18c 2O(式中、R18cは同義である)は、化合物(Ie)に対し、2当量以上用いることが好ましい。
化合物(Ie)は、市販品として、または製造法1〜3などに記載の方法に準じて得ることができる。
製造法6
化合物(I)のうち、R21がヒドロキシであり、R18が置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルである化合物(Ig)は、以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1, R2, R4, R5, R8, R11, R15, R17、R19およびR22はそれぞれ前記と同義であり、R18dは置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表す)
工程7 化合物(IId)は、化合物(IIb)を好ましくは1〜10当量のR18dM(式中、R18dは前記と同義であり、MはMgBr, MgClまたはLiを表す)と、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
R18dM(式中、R18dおよびMはそれぞれ前記と同義である)は市販品として得られるか、または公知の方法[例えば、「第5版実験化学講座18 有機化合物の合成VI 金属を用いる有機合成」、第5版、p.59、丸善(2005年)]でもしくはそれに準じて得ることができる。溶媒としては、例えばトルエン、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、ヘキサン、ジクロロメタンなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程8 化合物(Ig)は、化合物(IId)を、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間、好ましくは1〜10当量の還元剤で処理することにより製造することができる。
還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、ヨウ化サマリウム、亜ニチオン酸ナトリウムなどがあげられる。溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジエチルエーテル、THF、DME、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、ヘキサン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
製造法7
化合物(I)のうち、R21がヒドロキシであり、R18がシアノである化合物(Ih)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15、R17、R19およびR22はそれぞれ前記と同義である)
工程9 化合物(IIe)は、化合物(IIb)を、好ましくは1〜10当量のトリメチルシリルシアニドと、溶媒中、必要により触媒量のシアン化カリウムおよび18-クラウン-6の存在下、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、トルエン、アセトニトリル、ヘキサン、ヘプタン、DMF、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程10 化合物(Ih)は、化合物(IIe)を、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間、好ましくは1〜10当量の還元剤で処理することにより製造することができる。
還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、ヨウ化サマリウムなどがあげられる。溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
製造法8
化合物(I)のうち、R21がヒドロキシであり、R18がR18の定義のうちの、α位に-NR50R51[式中、NR50R51は置換低級アルキルにおける置換基の定義における低級アルキルに結合する原子として窒素原子を有する基(例えばアミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノなど)を表す]または-OR52[式中、OR52は置換低級アルキルにおける置換基の定義における低級アルキルに結合する原子として酸素原子を有する基(例えばヒドロキシ、低級アルコキシなど)を表す]を有する低級アルキルである化合物(Ii)および(Ij)は、以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15、R17、R19、R22、R30、R31、R32およびMはそれぞれ前記と同義であり、R18eおよびR18fはそれぞれが隣接する炭素原子と一緒になって、R18の定義のうちの上記のα位に置換基を有する低級アルキル基における低級アルキル部分を表し、-NR50R51および-OR52はそれぞれ前記と同義である)
工程11 化合物(IIf)は、化合物(IIb)を、好ましくは1〜20当量の化合物(P)と、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、例えばトルエン、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、ヘキサン、ジクロロメタンなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程12 R18が-CR18eR18fNR50R51(式中、R18e、R18fおよびNR50R51はそれぞれ前記と同義である)である化合物(Ii)は、化合物(IIf)を、溶媒中、好ましくは1〜20当量のフッ素化試薬の存在下、好ましくは1当量〜大過剰量のHNR50R51(式中、NR50R51は前記と同義である)と、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
フッ素化試薬としては、例えばテトラブチルアンモニウムフルオリド、フッ化水素、フッ化水素ピリジン塩、フッ化セシウム、フッ化カリウム、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、フッ化アンモニウムなどがあげられ、好ましくはテトラブチルアンモニウムフルオリドがあげられる。溶媒としては、例えばトルエン、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、ヘキサン、ジクロロメタン、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン、ピリジン、DMF、NMP、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
また、R18が-CR18eR18fOR52(式中、R18e、R18fおよびOR52はそれぞれ前記と同義である)である化合物(Ij)は、溶媒中、化合物(IIf)を、好ましくは1〜20当量のフッ素化試薬の存在下、好ましくは1当量〜大過剰量のHOR52(式中、OR52は前記と同義である)と、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
ここで用いられるフッ素化試薬としては、例えばテトラブチルアンモニウムフルオリド、フッ化水素、フッ化水素ピリジン塩、フッ化セシウム、フッ化カリウム、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、フッ化アンモニウムなどがあげられ、好ましくはテトラブチルアンモニウムフルオリドがあげられる。溶媒としては、例えばトルエン、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、ヘキサン、ジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン、ピリジン、DMF、NMP、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
化合物(Ii)および(Ij)のうち、R18eおよびR18fが同時に水素原子である化合物(Iia)および(Ija)はまた、以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15、R17、R19、R22、-NR50R51および-OR52はそれぞれ前記と同義である)
化合物(Iia)は、化合物(IIb)を、好ましくは1〜20当量のTebbe試薬(化合物(R))またはPetasis試薬(化合物(Q))と、溶媒中、必要により好ましくは触媒量〜10当量の塩基の存在下、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させた後、好ましくは1当量〜大過剰量のHNR50R51(式中、NR50R51は前記と同義である)を加え、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、さらに5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、THF、DME、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、DMF、NMP、ピリジンなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。NHR50R51(式中、R50およびR51はそれぞれ前記と同義である)との反応では、水、アルコールなどが混入していてもよい。塩基としては、例えば、4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、トリエチルアミンなどがあげられる。
化合物(Ija)は、化合物(IIb)を、好ましくは1〜20当量のTebbe試薬(化合物(R))またはPetasis試薬(化合物(Q))と、溶媒中、必要により好ましくは触媒量〜10当量の塩基の存在下、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させた後、好ましくは1当量〜大過剰量のHOR52(式中、OR52は前記と同義である)を添加し、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、さらに5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、THF、DME、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、DMF、NMP、ピリジンなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。塩基としては、例えば、4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、トリエチルアミンなどがあげられる。
製造法9
化合物(I)のうち、R18およびR21がヒドロキシであり、R17が置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニルである化合物(Im)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15、R19およびR22はそれぞれ前記と同義であり、R54は置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルおよび置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニルにおける低級アルキル部分を表す)
工程14 化合物(IIg)は、化合物(Ik)を、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間、好ましくは1〜10当量の酸化剤で処理することにより製造することができる。
酸化剤としては、例えば硝酸二アンモニウムセリウム(IV)、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノパラベンゾキノン、クロラニル、酢酸ヨードソベンゼン、塩化鉄(III)、酸化銀(I)、炭酸銀(I)、二酸化マンガン(IV)、酸化鉛(IV)、二クロム酸カリウム(VI)、酸素、酸化バナジウム(V)、過ヨウ素酸ナトリウム、m-クロロ過安息香酸、過酸化ベンゾイル、過酸化水素などがあげられる。溶媒としては、例えばアセトニトリル、水、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、グライム、ジグライム、メタノール、エタノール、2-プロパノール、tert-ブタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、ヘキサン、DMF、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程15 化合物(Im)は、化合物(IIg)を、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間、好ましくは1〜10当量の還元剤で処理することにより製造することができる。
還元剤としては、例えばヨウ化サマリウム、亜ニチオン酸ナトリウムなどがあげられる。溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ジエチルエーテル、THF、DME、酢酸エチル、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、トルエン、ヘキサン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
化合物(Ik)は、市販品として、または製造法1〜3または12などに記載の方法に準じて得ることができる。
製造法10
化合物(I)のうち、R18およびR21がヒドロキシであり、R19が臭素原子である化合物(Io)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15、R17およびR22はそれぞれ前記と同義である)
工程16 化合物(IIh)は、化合物(In)を、好ましくは2〜10当量のピリミジウムブロミド・パーブロミドと、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、THF、DME、DMF、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合してもちいられる。
化合物(In)は、市販品として、または製造法1〜3、9、12などに記載の方法に準じて得ることができる。
工程17 化合物(Io)は、化合物(IIh)を用い、製造法9の工程15と同様にして製造することができる。
製造法11
化合物(I)のうち、R21が置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシまたは置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシである化合物(Iq)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15、R17、R18、R19およびR22はそれぞれ前記と同義であり、R21aは置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシまたは置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシにおける置換もしくは非置換の低級アルキル部分、置換もしくは非置換のシクロアルキル部分、置換もしくは非置換のアラルキル部分または置換もしくは非置換の脂肪族複素環基部分を表す)
工程18 化合物(Iq)は、化合物(Ip)を好ましくは1〜10当量のR21aOH(式中、R21aは前記と同義である)と、溶媒中、好ましくは1〜10当量のホスフィン化合物および好ましくは1〜10当量のアゾ化合物の存在下、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜7日間反応させることにより製造することができる。
ホスフィン化合物としては、例えばトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどがあげられる。アゾ化合物としては、例えばDEAD、ジ-tert-ブチルアザジカルボキシレート、ジイソプロピルアザジカルボキシレート、N,N,N’,N’-テトラメチルアザジカルボキサミド、1,1’-(アザジカルボニル)ジピペラジン、N,N,N’,N’-テトライソプロピルアザジカルボキサミドなどがあげられる。
用いられるホスフィン化合物とアゾ化合物の組み合わせとしては、例えばトリフェニルホスフィンとDEADを組み合わせが好ましい。
溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
化合物(Ip)は、市販品として、または製造法1〜10、12などに記載の方法に準じて得ることができる。
製造法12
化合物(I)のうち、R18およびR21がヒドロキシであり、R17およびR19のいずれか一方が置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルであり、他方が水素原子であるか、または両方が同一の置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルである化合物(Ir)は、以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 0005221131
(式中、R1、R2、R4、R5、R8、R11、R15およびR22はそれぞれ前記と同義であり、R17aおよびR19aは、一方が置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルを表し、他方が水素原子をあらわすか、または両方が同一の置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルを表す)
工程19 化合物(Ir)は、化合物(IIa)を、好ましくは1〜20当量のR17aaSH(R17aaは置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルにおける置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニル部分を表す)と、溶媒中、−78℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、THF、DME、DMF、NMP、ピリジン、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
化合物(I)におけるR11、R17、R18、R19、R21およびR22に含まれる官能基の変換は、公知の方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ 第2版(Comprehensive Organic Transformations 2nd edition)、R.C.ラロック(Larock)著、Vch Verlagsgesellschaft Mbh(1999年)などに記載の方法]でまたはそれらに準じて行うこともできる。
上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される分離精製法、例えば、ろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィーなどに付して単離精製することができる。また、中間体においては特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
化合物(I)の中には、幾何異性体、光学異性体などの立体異性体、互変異性体などが存在し得るものもあるが、本発明は、これらを含め、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
化合物(I)の塩を取得したいとき、化合物(I)が塩の形で得られるときはそのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られるときは、化合物(I)を適当な溶媒に溶解または懸濁し、酸または塩基を加えることにより塩を形成させて単離、精製すればよい。
また、化合物(I)およびその薬理学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これらの付加物も本発明に包含される。
本発明によって得られる化合物(I)の具体例を第1〜2表に示す。ただし、本発明の化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005221131
Figure 0005221131
Figure 0005221131
次に、代表的な化合物(I)の薬理作用について試験例により具体的に説明する。
試験例1 Hsp90蛋白質結合活性試験
文献[“セル(Cell)”, 1997年, 89巻, p. 239-250]記載の方法に従って調製された、ヒトN末端組換えHsp90蛋白質(9-236アミノ酸領域)をトリス緩衝化生理食塩水(TBS、pH7.5)で1 μg/mLになるように希釈し、グライナー社製96穴ELISAアッセイプレートに1ウェル当たり70 μL分注後、4℃で1晩放置して固相化した。
上清を除去し、1 % ウシ血清アルブミン(BSA)を含むトリス緩衝化生理食塩水を1ウェル当たり350 μL分注してブロッキングを行った。
ブロッキング液を除去後、0.05 % ツィーン20を含むトリス緩衝化生理食塩水(TBST)を1ウェル当たり350 μL加えて固相を洗浄する操作を3回繰り返した。
被験化合物をTBSTで最高濃度0.1 mmol/Lから√10倍希釈で8段階に希釈した溶液を別の容器に作成した。この被験化合物溶液を、あらかじめTBSTを1ウェル当たり90 μL分注したアッセイプレートに、1ウェル当たり10 μL添加し、24℃で1時間放置した。ここで、アッセイのポジティブコントロールとしてジメチルスルホキシドを終濃度0.1 μL/ウェルで、ネガティブコントロールとしてラディシコールを終濃度 0.29 μmol/Lで用い、被験化合物と同一プレートに並べて、被験化合物を用いた場合と同様の操作を行った。
最終濃度0.1 μmol/Lになるように、下式(X)で示されるビオチン化ラディシコール[“バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー(Bioorganic & Medicinal Chemistry)”, 2002年, 10巻, p.3445-3454]を加え、さらに24℃で1時間放置して、固相化したHsp90蛋白質に対する被験化合物の結合の競合反応を行った。反応液を除去後、TBSTを1ウェル当たり350 μL加えて固相を洗浄する操作を3回繰り返した。
Figure 0005221131
ユーロピウム標識ストレプトアビジン(ワラック オイ(Wallac Oy)社製)をアッセイ用緩衝液[ワラック オイ(Wallac Oy)社製]で最終濃度0.1 μg/mLになるように希釈し、1ウェル当たり100 μL分注した後、室温で1時間放置して、ビオチン-アビジン結合反応を行った。反応液を除去後、TBSTを1ウェル当たり350 μL加えて固相を洗浄する操作を5回繰り返した。
蛍光増強溶液(ワラック オイ(Wallac Oy)社製)を、1ウェル当たり100 μL加え、室温で5分間発色反応を行い、マルチラベルカウンター(ARVO 1420、ワラック オイ(Wallac Oy)社製)を用いて、励起波長340 nm、測定波長615 nmで時間分解蛍光を測定した。
ポジティブコントロールでの時間分解蛍光の測定値を結合率100 %、ネガティブコントロールでの測定値を結合率0 %として、被験化合物を加えたウェルでの結合率をそれぞれのウェルでの測定値より算出した。
化合物1および化合物2は、10 μmol/L以下の濃度において、ビオチン化ラディシコールのHsp90との結合を50 % 以上阻害し、Hsp90蛋白質に対する結合活性があることが示された。また、化合物12、13、15、16、18、19、20、21、22、24、26および42もビオチン化ラディシコールのHsp90との結合を50 % 以上阻害し、Hsp90蛋白質に対する結合活性があることが示された。
試験例2 ヒト慢性骨髄性白血病由来K562細胞に対する増殖阻害試験
96穴マイクロプレート(ヌンク社製)中に、1ウェル当たり1500個のヒト慢性骨髄性白血病由来のK562細胞をまきこみ、10 %牛胎児血清(FCS)を含むRPMI 1640培地中、5 % 炭酸ガスインキュベーター内で、37℃で5時間前培養を行った。その後、10 mmol/Lに調製した各試験化合物のDMSO溶液を、培養用培地で段階的に希釈し、1ウェル当たり合計100 μLになるように添加した。その後、37℃でさらに72時間、5 % 炭酸ガスインキュベーター内で培養した。培養終了後、WST-1{4-[3-(4-ヨードフェニル)-2-(4-ニトロフェニル)-2H-5-テトラゾリオ]-1,3-ベンゼンジスルホン酸ジナトリウム(Disodium 4-[3-(4-Iodophenyl)-2-(4-nitrophenyl)-2H-5-tetrazolio]-1,3-benzene disulfonate)標識混合物(ロシュ・ダイアグノスティックス社製)}を、1ウェル当たり10 μLずつ添加した後、5 % 炭酸ガスインキューベーター内で、37℃で2時間培養し、マイクロプレート分光光度計(モレキュラーデバイス社製、SPECTRAmax340PC-384)を用い、450 nmと655 nmでの吸光度を測定した。細胞増殖阻害活性は50 % 増殖阻害濃度(GI50)で示した。GI50算出方法を以下の通りである。各ウェルの450 nmでの吸光度から655 nmでの吸光度を減じた値(差吸光度)を算出した。試験化合物未処理の細胞で得られた差吸光度を100 %とし、試験濃度の化合物で処理した細胞で得られた差吸光度を比較することにより、細胞の増殖を50 %阻害する化合物の濃度を算出し、それをGI50で示した。
上記の方法により、本発明中の化合物2は、GI50値が10 μmol/L以下であり、ヒト慢性骨髄性白血病K562細胞に対する細胞増殖阻害活性を示し、抗腫瘍剤として有用である。また、化合物12、13、15、16、18、19、20、21、22、24、26および42も同様にGI50値が10 μmol/L以下であり、ヒト慢性骨髄性白血病K562細胞に対する細胞増殖阻害活性を示した。
以上より、化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、Hsp90蛋白質を阻害する活性を有し、Hsp90蛋白質が関与する各種疾患、例えば、固形腫瘍、白血病などの造血器腫瘍などの悪性腫瘍などの治療および/または予防剤として有用であると考えられた。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、そのまま単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤として提供するのが望ましい。また、それら医薬製剤は、動物または人に使用されるものである。
本発明に係わる医薬製剤は、活性成分として化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を単独で、または任意の他の治療のための有効成分との混合物として含有することができる。また、それら医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種またはそれ以上の担体(例えば、希釈剤、溶剤、賦形剤など)と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。
投与経路としては、治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、経口または、例えば静脈内などの非経口をあげることができる。
投与形態としては、例えば錠剤、注射剤などがあげられる。
経口投与に適当な、例えば錠剤などは、乳糖などの賦形剤、澱粉などの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロースなどの結合剤などを用いて製造できる。
非経口投与に適当な、例えば注射剤などは、塩溶液、ブドウ糖溶液または塩水とブドウ糖溶液の混合液などの希釈剤または溶剤などを用いて製造できる。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の投与量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度などにより異なるが、通常経口の場合、成人一人あたり、0.01〜1000mg、好ましくは0.05〜100mgの範囲で、1日1回ないし数回投与する。静脈内投与などの非経口投与の場合、成人一人あたり0.001〜1000mg、好ましくは0.01〜100mgを1日1回ないし数回投与する。しかしながら、これら投与量および投与回数に関しては、前述の種々の条件により変動する。
以下、本発明を実施例および参考例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されることはない。
化合物2
Herbimycin A(200 mg, 0.348 mmol)のTHF(1.74 mL)溶液に、−78℃で水素化ジイソブチルアルミニウム−ヘキサン溶液(0.94 mol/L, 1.74 mmol)を滴下した。−78℃で45分間攪拌した後、10% 塩酸−メタノール溶液(1.5 mL, 3.48 mmol)を滴下し徐々に室温まで昇温した。飽和ロッシェル塩水溶液を加え20分間攪拌した後、不溶物をろ別し、ろ液を酢酸エチルで抽出して得られる有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。低沸点成分を減圧留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1×3回)で精製することにより化合物2(42 mg, 22%)を白色固体として得た。
ESI Mass (m/z): 561 (M+1)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.89 (3H, d, J=6.9Hz), 1.03-1.07 (2H, m), 1.56-1.85 (4H, m), 1.76 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.36 (1H, brs), 2.65-3.17 (6H, m), 3.27 (3H, s), 3.29-3.36 (4H, m), 3.38 (1H, s), 3.99 (1H, brs), 4.32 (1H, d, J=7.8 Hz), 4.82(2H, brs), 5.04 (1H, brs), 5.42-5.60 (1H, brs), 5.65-5.85 (1H, m), 6.54 (1H, t, J=11.4Hz), 6.73 (1H, d, J=7.8Hz), 6.89 (1H, t, J=7.8Hz), 7.04 (1H, brs), 8.05-8.34 (2H, brs).
化合物4
参考例1で得られる化合物1(200 mg, 0.348 mmol)のジクロロメタン(5.5 mL)溶液にジメチルアミノピリジン(130 mg, 1.06 mmol)およびトリエチルアミン(0.3 mL, 2.15 mmol)を加え、ついで0℃で無水酢酸(0.165 mL, 1.74 mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。低沸点成分を減圧留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物3(66 mg, 29%)および化合物4(110 mg, 46%)を得た。
ESI Mass (m/z): 化合物4 720 (M+NH4 +)+.
化合物5
参考例1で得られる化合物1(119 mg, 0.206 mmol)のジクロロメタン(2.0 mL)溶液に、ジメチルアミノピリジン(50 mg, 0.412 mmol)およびトリエチルアミン(0.115 mL, 0.824 mmol)を加えた。次いで0℃で無水安息香酸(50 mg, 0.216 mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物5(23 mg, 16%)および化合物6(26 mg, 16%)を得た。
ESI Mass (m/z): 化合物5 698(M+NH4 +)+.
化合物6
化合物6は上記実施例3で同時に得られた。
ESI Mass (m/z): 化合物6 802 (M+NH4 +)+.
化合物7
参考例1で得られる化合物1(84 mg, 0.146 mmol)のDMF(1.4 mL)溶液に、イミダゾール(50 mg, 0.73 mmol)を加えた後、0℃でtert-ブチルジメチルシリルクロリド(71 mg, 0.471 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=0/100→2/98)で精製することにより化合物7(40 mg, 40%)を得た。
ESI Mass (m/z): 708 (M+NH4 +)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.20 (3H, s), 0.21 (3H, s), 0.90(3H, d, J=6.5Hz), 0.98 (9H, s), 1.00-1.52 (5H, m), 1.61-1.83 (1H, m), 1.77 (3H, s), 2.03 (3H, s), 2.12-2.43 (1H, m), 2.65-3.38 (12H, m), 3.71-3.96 (1H, m), 4.32 (1H, d, J=8.6Hz), 4.48-5.17 (1H, m), 5.38-5.60 (1H, m), 5.77 (1H, t, J=10.0Hz), 6.25 (1H, s), 6.54 (1H, t, J=11.9Hz), 6.72-7.16 (1H, m), 7.30-7.69 (1H, m), 7.70-7.92 (1H, m), 8.19 (1H, brs).
化合物8
実施例5で得られる化合物7(216 mg, 0.313 mmol)のジクロロメタン(6.3 mL)溶液にトリエチルアミン(0.52 mL, 3.76 mmol)を加えた後、0℃でトリフルオロメタンスルホニルクロリド(0.20 mL, 1.88 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3→3/1)で精製することにより化合物8(109 mg, 41%)を得た。
ESI Mass (m/z):840 (M+NH4 +)+.
化合物9
参考例1で得られる化合物1(200 mg, 0.348 mmol)のDMF(3.5 mL)溶液にイミダゾール(150 mg, 2.20 mmol)を加えた後、0℃でtert-ブチルジフェニルシリルクロリド(0.44 mL, 1.67 mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3→3/1)で精製することにより化合物9(162 mg, 57%)を得た。
ESI Mass (m/z): 815 (M+1)+.
化合物10
Herbimycin A(200 mg, 0.348 mmol)のアセトニトリル−水(7:1、4 mL)溶液にn-ペンタンチオール(0.09 mL, 0.725 mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=3/1)で精製することにより化合物10(52 mg, 22%)と化合物11(38 mg, 16%)を得た。
ESI Mass (m/z): 679 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.89 (3H, t, J=7.2Hz), 0.90-1.00 (4H, m), 1.01 (3H, d, J=6.3Hz), 1.23-1.42 (6H, m), 1.54 (5H, m), 1.75 (3H, s), 2.40-2.57 (1H, m), 2.62-2.80 (2H, m), 3.02-3.31 (3H, m), 3.21 (3H, s), 3.25 (3H, s), 3.40 (3H, s), 3.48 (3H, s), 3.98-4.56 (2H, m), 4.76 (2H, brs), 5.03 (1H, d, J=7.5Hz), 5.16-5.51 (2H, m), 6.36 (1H, t, J=11.4Hz), 6.49 (1H, s), 6.51-7.11 (2H, m), 7.11-7.79 (1H, m).
化合物11
化合物11は上記実施例8で同時に得られた。
ESI Mass (m/z): 679 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.84 (3H, d, J=6.6Hz), 0.89 (1H, t, J=6.6Hz), 1.11-1.45 (9H, m), 1.45-1.70 (4H, m), 1.78 (3H, s), 2.05 (3H, s), 2.20-2.43 (1H, m), 2.62 (2H, t, J=7.5Hz), 2.71-3.00 (7H, m), 3.22 (3H, s), 3.26-3.38 (7H, m), 4.31 (1H, d, J=9.0 Hz), 4.68-5.07 (2H, m), 4.99 (1H, s), 5.50 (1H, d, J=9.6Hz), 5.83 (1H, t, J=10.5Hz), 5.56 (1H, t, J=11.4Hz), 6.75 (1H, s), 6.86-7.07 (1H, m), 8.04 (1H, s), 8.30 (1H, s).
化合物12
実施例8で得られる化合物10(30 mg, 0.044 mmol)のアセトニトリル−H2O(10:1, 3.0 mL)溶液に0℃で硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(73 mg, 0.13 mmol)を加え10分間攪拌した。混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で精製することにより化合物50(22 mg, 72%)を得た。
得られた化合物50(13 mg, 0.019 mmol)のメタノール(0.20 mL)溶液に0℃で過ヨウ素酸ナトリウム(7.0 mg, 0.031 mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物51(6.5 mg, 49%)を得た。
得られた化合物51(6.0 mg, 0.087 mmol)の酢酸エチル(0.50 mL)溶液に室温で10% 亜二チオン酸ナトリウム水溶液(0.35 mL, 0.20 mmol)を滴下した。室温で1.5時間攪拌した後、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で精製することにより化合物12(3.3 mg, 55%)を得た。
ESI Mass (m/z): 695.2 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3) 0.80-0.97 (7H, m), 1.15-1.60 (12H, m), 1.78 (3H, s), 1.83-1.96 (1H, m), 2.04 (3H, s), 2.26-2.50 (1H, m), 2.73-3.02 (5H, m), 3.02-3.19 (1H, m), 3.19-3.50 (10H, m), 4.29 (1H, d, J=8.9Hz), 4.71 (2H, brs), 5.01 (1H, s), 5.51 (1H, d, J=9.5Hz), 5.83 (1H, t, J=9.7Hz), 6.56 (1H, t, J=11.1Hz), 6.88-7.16 (1H, m), 7.97 (1H, s), 8.32 (1H, brs), 10.36 (1H, s).
Figure 0005221131
化合物13
Herbimycin A(200 mg, 0.35 mmol)のアセトニトリル-水(7:1、4.0 mL)溶液にtert-ブチル-N-(2-メルカプトエチル)カーバメート(0.18 mL, 1.0 mmol)を加え室温で4.5時間攪拌した。混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=2/98)で精製することにより化合物13(88 mg, 34%)を得た。
ESI Mass (m/z): 752.2 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3) 0.84 (3H, d, J=6.6Hz), 1.11-1.37 (6H, m), 1.49 (9H, s), 1.79 (3H, s), 2.05 (3H, s), 2.20-2.44 (1H, m), 2.68-3.05 (8H, m), 3.23 (3H, s), 3.24-3.35 (2H, m), 3.36 (3H, s), 3.39 (3H, s), 4.30 (1H, d, J=9.0Hz), 4.78 (2H, brs), 4.87-4.98 (1H, m), 4.99 (1H, s), 5.50 (1H, d, J=9.3Hz), 5.84 (1H, t, J=10.2Hz), 6.57 (1H, t, J=11.1Hz), 6.84 (1H, s), 6.85-7.05 (1H, m), 8.05 (1H, s), 8.09 (1H, brs), 8.29 (1H, s).
化合物14
実施例5で得られる化合物7(300 mg, 0.44 mmol)のジクロロメタン(2.7 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド(77 mg, 0.43 mmol)を-78℃で加えた。1時間かけて室温まで昇温した後、混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチルでリスラリーすることにより化合物14(170 mg, 51%)を得た。
ESI Mass (m/z): 769.0, 771.2 (M+NH4 +)+.
化合物15
実施例12で得られる化合物14(45 mg, 0.059 mmol)のメタノール(5.9 mL)にフッ化アンモニウム(23 mg, 0.59 mmol)を加え、室温下1.5時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物15(37 mg, 95%)を得た。
ESI Mass (m/z): 672.2, 674.2 (M+NH4 +)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.83 (3H, d, J=6.9Hz), 1.23-1.33 (1H, m), 1.28 (3H, d, J=5.7Hz), 1.47-1.62 (4H, m), 1.78 (3H, s), 2.24-2.43 (1H, m), 2.67-3.08 (6H, m), 3.22 (3H, s), 3.37 (6H, s), 4.31 (1H, d, J=9.6Hz), 4.52 (1H, d, J=10.2Hz), 4.72 (2H, brs), 4.99 (1H, s), 5.57-5.48 (2H, m), 5.85 (1H, t, J=10.5Hz). 6.57 (1H, t, J=11.1Hz), 6.77-7.01 (1H, m), 8.09 (1H, brs), 8.12 (1H, s), 8.22 (1H, s).
化合物16
参考例1で得られる化合物1(40 mg, 0.069 mmol)のメタノール−クロロホルム溶液(1:1, 1.6 mL)に−78℃でピリジニウムブロミド・パーブロミド(40 mg, 0.13 mmol)を加え5時間攪拌し、次いで2時間かけて混合物を室温まで昇温した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル−ヘキサン(1:2)でリスラリーすることにより化合物52(18 mg, 65%)を得た。[化合物52 ESI Mass (m/z): 670.1, 672.1 (M+NH4 +)+.]
次いで得られた化合物52(18 mg, 0.028 mmol)の酢酸エチル(1.5 mL)溶液に10% 亜二チオン酸ナトリウム水溶液(1.1 mL, 0.63 mmol)を加えた。室温で30分攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル−ヘキサン(1:9)でリスラリーすることにより化合物16(13 mg, 72%)を得た。
ESI Mass (m/z): 655.1, 657.1 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.77-1.19 (9H, m), 1.37-1.88 (6H, m), 2.39-2.60 (1H, m), 2.94-3.12 (1H, m), 3.12-3.38 (8H, m), 3.42 (3H, s), 3.49 (3H, s), 4.01-4.43 (2H, m), 4.62 (2H, brs), 4.95-5.39 (4H, m), 6.33 (1H, t, J=11.7Hz), 6.48-6.81 (1H, m), 6.92-7.19 (1H, m), 7.30-7.72 (1H, m).
Figure 0005221131
化合物18
Herbimycin A(400 mg, 0.70 mmol)のTHF(14 mL)溶液に−78℃でメチルマグネシウムクロリド−THF溶液(3.0 mol/L, 1.9 mL, 5.5 mmol)を加え、−60℃まで1時間かけて昇温した。混合物に水を加え、酢酸エチルを用いて抽出た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して残渣を得た。得られた残渣(500 mg)は精製することなく次の反応に用いた。
上記で得られた残渣(500 mg)のTHF(17 mL)溶液に、0℃で水素化ホウ素亜鉛−エーテル溶液(0.13 mol/L, 54 mL, 7.0 mmol)を加えた。混合物を室温まで昇温し、2時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=5/95)で精製することにより化合物18(87 mg, 22%, 2 steps)を得た。
ESI Mass (m/z): 575.2 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.89 (3H, d, J=6.8Hz), 1.00-1.21 (3H, m), 1.21-1.58 (2H, m), 1.68-1.97 (4H, m), 2.02 (3H, s), 2.20-2.43 (1H, m), 2.28 (3H, s), 2.71-3.29 (5H, m), 3.27 (3H, s), 3.32 (3H, s), 3.36 (3H, s), 3.92 (1H, brs), 4.31 (1H, d, J=8.1Hz), 4.89 (2H, brs), 5.03 (1H, s), 5.50 (1H, d, J=6.8Hz), 5.75 (1H, t, J=10.0Hz), 6.46-6.73 (2H, m), 6.79-7.23 (1H, m), 7.67-8.51 (1H, m), 8.03 (1H, brs), 8.14 (1H, brs).
化合物19
Herbimycin A(100 mg, 0.17 mmol)のTHF(1.7 mL)溶液に−78℃でエチルマグネシウムブロミド−THF溶液(3.0 mol/L, 0.087 mL, 0.26 mmol)を加え、混合物を−60℃まで4時間かけて昇温した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣を得た。得られた残渣は精製することなく次の反応に用いた。
上記で得られた残渣のメタノール(1.7 mL)溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(35 mg, 0.93 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/1)で精製することにより化合物19(11 mg, 11%, 2 steps)を得た。
ESI Mass (m/z): 589.4 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.89 (3H, d, J=6.6Hz), 0.99-1.46 (7H, m), 1.76 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.19-2.45 (1H, m), 2.58 (2H, q, J=7.5Hz), 2.76-3.17 (5H, m), 3.21-3.46 (1H, m), 3.26 (3H, s), 3.33 (3H, s), 3.37 (3H, s), 3.79-4.07 (1H, m), 4.31 (1H, d, J=7.8Hz), 4.79 (2H, brs), 5.04 (1H, s), 5.40-5.61 (1H, m), 5.66-5.78 (1H, m), 6.48-6.63 (3H, m), 6.82-7.21 (1H, m), 7.74-8.18 (1H, m), 8.09 (1H, brs), 8.16 (1H, brs).
化合物20
Herbimycin A(100 mg, 0.17 mmol)のジクロロメタン(0.87 mL)溶液にトリメチルシリルシアニド(28 μL, 0.21 mmol)、シアン化カリウム(1.0 mg)および18-クラウン-6(1.0 mg)を加えた。室温で20時間攪拌した後、混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣を得た。得られた残渣(120 mg)は精製することなく次の反応に用いた。
上記で得られた残渣(120 mg)のメタノール(0.50 mL)溶液に、−78℃でヨウ化サマリウム−THF溶液(1.0 mol/L, 1.6 mL, 1.6 mmoL)を滴下した。−20℃で2.5時間攪拌した後、混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/1)で精製することにより化合物20(9.7 mg, 9%, 2 steps)を得た。
ESI Mass (m/z): 525 (M-OCONH2)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.93 (3H, d, J=6.9Hz), 0.95-1.18 (3H, m), 1.25-1.85 (3H, m), 1.76 (3H, s), 2.05 (3H, s), 2.20-2.48 (1H, m), 2.80-3.07 (2H, m), 3.10 (3H, brs), 3.11-3.34 (1H, m), 3.31 (3H, s), 3.34 (3H, s), 3.40 (3H, s), 4.00-4.18 (1H, m), 4.29 (1H, d, J=7.5Hz), 4.77 (2H, brs), 5.07 (1H, brs), 5.40-5.67 (1H, m), 5.80 (1H, t, J=10.5Hz), 6.55 (1H, t, J=11.4Hz), 6.91-7.24 (2H, m), 8.22 (1H, brs), 8.60 (1H, s).
化合物21
Herbimycin A(50 mg, 0.087 mmol)のTHF−トルエン(3:1, 1.2 mL)溶液に−78℃でTebbe試薬−トルエン溶液(0.50 mol/L, 0.21 mL, 0.11 mmol)を10分間かけて加えた。2時間かけて−10℃まで昇温した後、28%アンモニア水(1.0 mL)を加え、室温で2時間攪拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=9/1)で精製することにより化合物21(4.7 mg, 9%)を得た。
ESI Mass (m/z): 607.3 (M+NH4 +)+.
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3) 0.96 (3H, d, J=5.1Hz), 1.06 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.42-1.56 (1H, m), 1.58-1.90 (5H, m), 2.01 (3H, s), 2.63-2.81 (1H, m), 3.32 (3H, s), 3.35 (3H, s), 3.36 (3H, s), 3.41 (3H, s), 3.24-3.61 (5H, m), 3.52 (2H, s), 4.49 (1H, d, J=7.0 Hz), 4.56 (1H, s), 5.35 (2H, brs), 5.49 (1H, s), 5.84 (1H, dd, J=11.6, 7.6Hz), 6.02 (1H, dd, J=1.9, 1.1Hz), 6.52 (1H, t, J=10.5Hz), 6.85 (1H, brs), 7.01 (1H, d, J=11.6Hz), 7.09 (1H, s), 7.25-7.42 (1H, m).
化合物22
Herbimycin A(100 mg, 0.17 mmol)のTHF(3.5 mL)溶液に−78℃でトリメチルシリルメチルマグネシウムクロリド−THF溶液(1.0 mol/L, 0.87 mL, 0.87 mmol)を加え、室温まで4時間かけて昇温した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣を得た。得られた残渣は精製することなく次の反応に用いた。
上記で得られた残渣(0.021 mmol)のTHF(0.20 mL)溶液に、0℃でトリブチルアンモニウムフルオリド−THF溶液(1.0 mol/L, 0.032 mL, 0.032 mmol)を加えた。室温で6時間攪拌した後、混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物22(3.6 mg, 29%, 2 steps)を得た。
ESI Mass (m/z): 591.3 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.82-1.00 (1H, m), 0.89 (3H, d, J=6.9Hz), 1.01-1.19 (3H, m), 1.20-1.42 (3H, m), 1.44-1.72 (2H, m), 1.76 (3H, s), 2.03 (3H, s), 2.24-2.46 (1H, m), 2.74-3.20 (5H, m), 3.29 (3H, s), 3.33 (3H, s), 3.38 (3H, s), 3.89-4.12 (1H, m), 4.31 (1H, d, J=8.7Hz), 4.62 (2H, s), 4.51-4.90 (2H, m), 4.93-5.10 (1H, m), 5.44-5.58 (1H, m), 5.76 (1H, t, J=8.7Hz), 6.54 (1H, t, J=11.4Hz), 6.96-7.21 (1H, s), 8.21 (1H, s).
化合物23
実施例5で得られる化合物7(50 mg, 0.072 mmol)のTHF(0.15 mL)溶液にベンジルアルコール(0.015 mL, 0.15 mmol)、トリフェニルホスフィン(38 mg, 0.15 mmol)および1,1’-アゾビス(N,N’-ジメチルホルムアミド)(25 mg, 0.15 mmol)を加えた。室温で48時間攪拌した後、混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物23(45 mg, 79%)を得た。
ESI Mass (m/z): 798.4 (M+NH4 +)+.
化合物24
実施例20で得られる化合物23(35 mg, 0.045 mmol)のメタノール(4.5 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(18 mg, 0.49 mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物24(15 mg, 49%)を得た。
ESI Mass (m/z): 684.3 (M+NH4 +)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CD3OD) 0.50-0.68 (3H, m), 0.97 (3H, d, J=6.6Hz), 1.12-1.32 (4H, m), 1.68-1.86 (1H, m), 1.72 (3H, s), 2.00-2.43 (2H, m), 2.81-2.95 (1H, m), 3.01-3.27 (8H, m), 3.34 (3H, m), 3.53 (3H, s), 3.80-3.99 (1H, m), 4.18 (1H, s), 4.53 (2H, brs), 4.70 (1H, d, J=10.5Hz), 4.86 (1H, d, J = 7.2 Hz), 4.94-5.25 (2H, m), 6.00-6.17 (1H, m), 6.26 (1H, t, J=10.8Hz), 6.54-6.65 (2H, m), 7.31-7.41 (6H, m), 7.55 (1H, s).
化合物25
実施例5で得られる化合物7(50 mg, 0.072 mmol)のTHF(0.40 mL)溶液にフェネチルアルコール(0.017 mL, 0.15 mmol)、トリフェニルホスフィン(38 mg, 0.15 mmol)およびジエチルアゾカルボキシレート−トルエン溶液(40wt%, 0.066 mL, 0.15 mmol)を加えた。室温で12時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物25(37 mg, 64%)を得た。
ESI Mass (m/z): 812.4 (M+NH4 +)+.
化合物26
実施例22で得られる化合物25(37 mg, 0.046 mmol)のメタノール(4.5 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(18 mg, 0.49 mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物26(20 mg, 62%)を得た。
ESI Mass (m/z): 698.3 (M+NH4 +)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CD3OD) 0.45 (3H, d, J=6.6Hz), 0.50-0.70 (1H, m), 0.96 (3H, d, J=6.6Hz), 1.12-1.38 (4H, m), 1.53-1.74 (1H, m), 1.92-2.11 (4H, m), 2.18-2.46 (1H, m), 2.82-3.05 (3H, m), 3.11 (1H, s), 3.16-3.40 (10H, m), 3.49 (3H, s), 3.65 (1H, q, J=8.1Hz), 3.85-4.03 (2H, m), 4.03-4.16 (1H, m), 4.62 (1H, s), 4.74-4.96 (2H, m), 5.00-5.31 (2H, m), 6.05-6.23 (1H, m), 6.35 (1H, t, J=11.4Hz), 6.45-6.59 (2H, m), 7.21-7.39 (5H, m).
化合物27
実施例5で得られる化合物7(100 mg, 0.15 mmol)のTHF(0.73 mL)溶液にメタノール(0.015 mL、0.36 mmol)、トリフェニルホスフィン(95 mg, 0.36 mmol)およびジエチルアゾカルボキシレート−トルエン溶液(40wt%, 0.17 mL, 0.36 mmol)を加えた。室温で6.5時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/1)で精製することにより化合物27(65 mg, 8%)を得た。
ESI Mass (m/z): 705.3 (M+H)+.
化合物28
化合物27(65 mg, 0.090 mmol)のメタノール(9 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(33 mg, 0.89 mmol)を加え、室温で7時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物28(49 mg, 93%)を得た。
ESI Mass (m/z): 608.2 (M+NH4 +)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CD3OD) 0.63-0.80 (1H, m), 0.67 (3H, d, J=6.6Hz), 0.96 (3H, d, J=6.3Hz), 1.22 (3H, s), 1.61-1.77 (1H, m), 1.99 (3H, s), 2.13-2.41 (2H, m), 2.91-3.05 (1H, m), 3.11 (3H, s), 3.19-3.24 (1H, m), 3.26 (3H, s), 3.29-3.38 (3H, m), 3.34 (3H, s), 3.51 (3H, s), 3.54 (3H, s), 3.86-4.03 (1H, m), 4.46 (1H, d, J=4.5Hz), 4.48-5.14 (2H, m), 5.16 (1H, d, J=10.8Hz), 5.59-6.25 (1H, m), 6.35 (1H, t, J=11.4Hz), 5.59-6.69 (2H, m), 7.84 (1H, d, J=7.5Hz).
化合物29
実施例5で得られる化合物7(60 mg, 0.087 mmol)のTHF(0.43 mL)溶液に3-ジメチルアミノプロパノール(0.015 mL, 0.13 mmol)、トリフェニルホスフィン(34 mg, 0.13 mmol)およびジエチルアゾカルボキシレート−トルエン溶液(40wt%, 0.056 mL, 0.13 mmol)を加えた。室温で49時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物29(5.2 mg, 8%)を得た。
ESI Mass (m/z): 776.5 (M+H)+.
化合物30
実施例26で得られる化合物29(5.2 mg, 0.0067 mmol)のメタノール(0.34 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(2.5 mg, 0.068 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物30(3.3 mg, 69%)を得た。
ESI Mass (m/z): 662.4 (M+H)+ .
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3) 0.83 (3H, d, J=6.8Hz), 1.10 (1H, brd, J=14.6Hz), 1.23 (3H, d, J=6.5Hz), 1.21-1.34 (1H, m), 1.35-1.63 (2H, m), 1.79 (3H, d, J=1.4Hz), 2.06 (3H, s), 2.17 (3H, s), 2.17 (3H, s), 2.58-2.76 (1H, m), 2.72 (3H, s), 2.77-2.87 (1H, m), 2.88-3.00 (1H, m), 3.21 (3H, s), 3.22 (3H, s), 3.39 (3H, s), 3.49 (1H, d, J=10.3Hz), 3.96 (3H, s), 4.03 (1H, d, J=16.7Hz), 4.57 (1H, d, J=9.2Hz), 4.67 (2H, brs), 5.00 (1H, s), 5.10 (1H, d, J=17.0Hz), 5.50 (1H, d, J=8.9Hz), 5.86 (1H, t, J=11.1Hz), 6.60 (1H, t, J=11.3Hz), 6.83 (1H, dd, J=7.6, 1.5Hz), 7.08 (1H, d, J=7.6Hz), 7.18 (1H, d, J=13.2Hz), 8.52 (1H, dd, J=8.4, 1.6Hz), 9.78 (1H, s).
化合物31
実施例5で得られる化合物7(50 mg, 0.072 mmol)のアセトニトリル(7.2 mL)溶液に炭酸カリウム(40 mg, 0.28 mmol)および(2−クロロエチル)ジメチルアミン・塩酸塩(21 mg, 0.14 mmol)を加え、40℃で3.5時間過熱攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより化合物31(43 mg, 78%)を得た。
ESI Mass (m/z):762.5 (M+H)+.
化合物32
実施例28で得られる化合物31(42 mg, 0.055 mmol)のメタノール(1.1 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(20 mg, 0.55 mmol)を加え、室温で40分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物32(33 mg, 93%)を得た。
ESI Mass (m/z): 648.4 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3) 0.91 (3H, d, J=6.6Hz), 1.00 (3H, d, J=7.2Hz), 1.21-1.40 (1H, m), 1.50-1.84 (2H, m), 1.67 (3H, s), 2.10 (3H, s), 2.14 (6H, s), 2.26-2.44 (1H, m), 2.70-2.94 (2H, m), 3.24 (3H, s), 3.25-3.48 (3H, m), 3.32 (3H, s), 3.33 (3H, s), 3.34 (3H, s), 3.50-3.64 (1H, m), 4.29 (1H, d, J=6.6Hz), 4.41 (2H, d, J=4.8Hz), 4.80 (2H, brs), 5.13 (1H, s), 5.44 (1H, d, J=9.3Hz), 5.54-5.82 (1H, m), 6.50 (1H, t, J=11.4Hz), 6.65 (1H, d, J=2.7Hz), 6.70-6.96 (1H, m), 8.18 (1H, brs), 10.98 (1H, brs).
化合物33
実施例5で得られる化合物7(20 mg, 0.029 mmol)のアセトニトリル(2.9 mL)溶液に炭酸カリウム(16 mg, 0.12 mmol)および(2−クロロエチル)ジエチルアミン・塩酸塩(10 mg, 0.058 mmol)を加え、40℃で2.5時間加熱攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより化合物33(22 mg, 95%)を得た。
ESI Mass (m/z): 790.5 (M+H)+.
化合物34
実施例30で得られる化合物33(22 mg, 0.028 mmol)のメタノール(0.55 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(12 mg, 0.32 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物34(13.5 mg, 73%)を得た。
ESI Mass (m/z): 676.4 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.83 (3H, d, J=4.8Hz), 0.93 (6H, t, J=6.9Hz), 1.00 (3H, d, J=6.9Hz), 1.12-1.36 (2H, m), 1.47-1.74 (4H, m), 1.74-1.96 (1H, m), 2.07 (3H, s), 2.56 (4H, q, J=6.9Hz), 2.57-2.88 (3H, m), 3.20 (3H, s), 3.32 (3H, s), 3.34 (3H, s), 3.37 (3H, s), 3.24-3.43 (3H, m), 3.63-3.78 (1H, m), 4.06-4.40 (2H, m), 4.48 (1H, d, J=4.2Hz), 4.75 (1H, brs), 5.12 (1H, s), 5.37 (1H, d, J=9.0Hz), 5.46-5.75 (1H, m), 6.43 (1H, t, J=11.4Hz), 6.51-6.99 (1H, m), 6.67 (1H, d, J=3.0Hz), 7.90 (1H, brs).
化合物35
実施例5で得られる化合物7(20 mg, 0.029 mmol)のアセトニトリル(2.9 mL)溶液に炭酸カリウム(16 mg, 0.12 mmol)および1−(2−クロロエチル)ピロリジン・塩酸塩(11 mg, 0.058 mmol)を加え、40℃で4.5時間加熱攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより化合物35(22 mg, 96%)を得た。
ESI Mass (m/z): 788.5 (M+H)+.
化合物36
実施例32で得られる化合物35(22 mg, 0.028 mmol)のメタノール(0.56 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(11 mg, 0.30 mmol)を加え、室温で40分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物36(15 mg, 78%)を得た。
ESI Mass (m/z): 674.4 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3) 0.85 (3H, d, J=3.9Hz), 1.03 (3H, d, J=7.2Hz), 1.12-1.48 (2H, m), 1.50-1.86 (9H, m), 2.08 (3H, s), 2.30-2.66 (5H, m), 2.71-2.93 (1H, m), 2.93-3.13 (1H, m), 3.23 (3H, s), 3.25-3.50 (11H, m), 3.54-3.70 (1H, m), 4.30 (1H, d, J=6.6Hz), 4.31-4.54 (2H, m), 4.77 (2H, brs), 5.17 (1H, s), 5.43 (1H, d, J=9.0Hz), 5.51-5.57 (1H, m), 6.48 (1H, t, J=11.4Hz), 6.66 (1H, d, J=3.3Hz), 6.74-7.01 (1H, m), 8.14 (1H, brs), 10.66 (1H, brs).
化合物37
実施例5で得られる化合物7(20 mg, 0.029 mmol)のアセトン(2.9 mL)溶液に炭酸カリウム(16 mg, 0.12 mmol)および1−(2−クロロエチル)モルホリン・塩酸塩(11 mg, 0.058 mmol)を加え、40℃で9時間加熱攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより化合物37(8.4 mg, 36%)を得た。
ESI Mass(m/z): 804.5 (M+H)+.
化合物38
実施例34で得られる化合物37(8.4 mg, 0.010 mmol)のメタノール(1 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(3.7 mg, 0.10 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物38(5.0 mg, 71%)を得た。
ESI Mass (m/z): 690.4 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3) 0.83 (3H, d, J=5.7Hz), 1.03 (3H, d, J=7.0Hz), 1.41-1.92 (6H, m), 2.11 (3H, s), 2.26-2.93 (7H, m), 3.05-3.47 (3H, m), 3.23 (3H, s), 3.33 (3H, s), 3.34 (3H, s), 3.36 (3H, s),, 3.50-3.81 (5H, m), 4.10-4.71 (3H, m), 4.72 (2H, brs), 5.15 (1H, s), 5.36 (1H, d, J=8.9Hz), 5.51-5.88 (1H, m), 6.47 (1H, t, J=11.6Hz), 6.67 (1H, d, J=3.0Hz), 6.71-6.90 (1H, m), 6.87 (1H, brs), 7.93 (1h, brs).
化合物39
実施例5で得られる化合物7(50 mg, 0.072 mmol)のTHF(0.15 mL)溶液に4−ヒドロキシ−4H−ピラン(0.014 mL, 0.15 mmol)、トリフェニルホスフィン(38 mg, 0.15 mmol)および1,1’−アゾビス(N,N’−ジメチルホルムアミド)(25 mg, 0.15 mmol)を加えた。室温で6日間攪拌した後、混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物39(15 mg, 27%)を得た。
ESI Mass (m/z): 775.5 (M+H)+.
化合物40
実施例36で得られる化合物39(15 mg, 0.019 mmol)のメタノール(0.40 mL)溶液に、フッ化アンモニウム(7.0 mg, 0.18 mmol)を加え、室温で50分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物40(9.5 mg, 76%)を得た。
ESI Mass (m/z): 661.4 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.50 (3H, d, J=5.7Hz), 0.97 (3H, d, J=6.6Hz), 1.10-1.38 (2H, m), 1.22 (3H, s), 1.59-1.99 (4H, m), 2.01 (3H, s), 2.12-2.47 (2H, m), 2.78-2.95 (1H, m), 3.10 (3H, s), 3.15-3.26 (1H, m), 3.26-3.33 (1H, m), 3.30 (3H, s), 3.33 (3H, s), 3.33-3.41 (2H, m), 3.55 (3H, s), 3.67- 3.78 (2H, m), 3.78-4.04 (4H, m), 4.57 (1H, s), 4.87 (1H, d, J=9.3Hz), 5.05 (1H, t, J=10.2Hz), 5.15 (1H, d, J=10.5Hz), 5.23 (1H, s), 6.04 (1H, d, J=11.1Hz), 6.27 (1H, t, J=11.1Hz), 6.54 (1H, brs), 6.58 (1H, d, J=3.0Hz).
化合物41
実施例1で得られる化合物2(20 mg, 0.036 mmol)の1,2−ジクロロエタン(0.18 mL)溶液にメチルグリコラート(0.0060 mL, 0.071 mmol)、トリフェニルホスフィン(19 mg, 0.071 mmol)および1,1’−アゾビス(N,N’−ジメチルホルムアミド)(13 mg, 0.071 mmol)を加えた。室温で3.5時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/9)で精製することにより化合物41(4.7 mg, 21%)を得た。
ESI Mass (m/z): 633.3 (M+H)+.
1H-NMR:δppm (270 MHz, CDCl3)0.81-1.01 (3H, m), 1.14-1.15 (4H, m), 1.77 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.22-2.40 (4H, m), 2.40-2.66 (2H, m), 2.67-2.88 (3H, m), 2.89-3.12 (1H, m), 3.00 (3H, s), 3.16 (3H, s), 3.17-3.50 (8H, m), 3.70-3.87 (1H, m), 3.96-4.20 (1H, m), 4.36 (1H, d, J = 9.2 Hz), 4.57 (2H, brs), 5.39 (1H, d, J=8.1Hz), 5.82 (1H, t, J=10.5Hz), 6.41 (1H, d, J=2.7Hz), 6.64 (1H, t, J=11.1Hz), 6.91 (1H, d, J=11.3Hz), 7.89 (1H, brs).
化合物42
Herbimycin A(250 mg, 0.44 mmol)のエタノール(10 mL)溶液にPd/C(20 wt%, 50 mg)を加えた後、水素雰囲気下で5.5時間攪拌した。セライトを通し不溶物を濾別し、濾液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物42(230 mg, 91%)を得た。
ESI Mass (m/z): 598.2 (M+NH4 +)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.79-1.11(7H, m), 1.21-1.33 (6H, m), 1.33-1.72 (5H, m), 1.72-1.93 (2H, m), 2.20-2.61 (2H, m), 2.61-2.89 (2H, m), 3.06-3.59 (16H, m), 4.68 (2H, brs), 5.05 (1H, d, J=5.7 Hz), 5.26- 5.62 (1H, m), 6.11-6.50 (1H, m), 7.80-8.48 (3H, m).

また、以下の第3表に示す化合物を下記参考例に示す方法により合成した。これらは、試験例1に示すHsp90蛋白質結合活性試験において、Hsp90蛋白質結合活性を示した。
Figure 0005221131
参考例1(化合物1)
Herbimycin A(200 mg, 0.348 mmol)の酢酸エチル(19 mL)溶液に、室温で10%亜ニチオン酸ナトリウム水溶液(13.9 mL, 8.00 mmol)を滴下した。室温で15分間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をクロロホルム−ヘキサン(1:8)で結晶化することにより化合物1(202 mg, 98%)を得た。
ESI Mass (m/z): 577 (M+1)+.
1H-NMR:δppm (300 MHz, CDCl3) 0.84-0.96 (6H, m), 1.00-1.21 (1H, m), 1.21-1.37 (2H, m), 1.76 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.16-2.54 (1H, m), 2.73-3.21 (4H, m), 3.21-3.46 (11H, m), 3.64-4.11 (1H, m), 4.17-4.40 (1H, m), 4.50-5.32 (3H, m), 5.37-5.68 (1H, m), 5.68-5.90 (1H, m), 6.33 (1H, s), 6.55 (1H, t, J=11.4Hz), 6.81-7.19 (1H, m), 7.19-7.92 (1H, m), 8.12 (1H, s), 8.40 (1H, brs).
参考例2 (化合物3)
実施例2で化合物4と同時に得られた。
ESI Mass (m/z): 化合物3 678 (M+NH4 +)+.
参考例3 (化合物17)
Herbimycin A(30 mg, 0.052 mmol)のアセトニトリル(1.0 mL)溶液に酸化銀(15 mg, 0.063 mmol)およびヨウ化メチル(64 μL, 1.1 mmol)を加え、遮光下で18時間攪拌した。セライトを通して不溶物を濾別した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物53(32 mg, 98%)を得た。
得られた化合物53(32 mg, 0.052 mmol)の酢酸エチル(3.3 mL)溶液に10%亜二チオン酸ナトリウム水溶液(2.0 mL, 0.12 mmol)を加えた。室温で1.5時間攪拌した後、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1/15)で精製することにより化合物17(13 mg, 37%)を得た。
ESI Mass (m/z): 589.2 (M+H)+.
Figure 0005221131

本発明により、Hsp90ファミリー蛋白質阻害剤として有用なベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩が提供される。

Claims (7)

  1. 式(I)
    Figure 0005221131
    [式中、R 1 およびR 2 は一体となって結合を表し、
    R 8 は結合を表し、
    R11はヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシまたは置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシを表し、
    R15は水素原子またはメトキシを表し、
    R22は水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルカノイルまたは置換もしくは非置換のアロイルを表し、
    R 4 およびR 5 は一体となって結合を表し、
    R 18 は水素原子、シアノまたは置換もしくは非置換の低級アルキルを表し、
    R 21 はヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、または置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニルオキシを表し、
    R 17 およびR 19 は、それぞれ同一または異なって、水素原子、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルキルスルファニルまたは置換もしくは非置換の低級アルキルスルフィニルを表す]で表されるベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  2. R21がヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシまたは置換もしくは非置換の脂肪族複素環オキシである請求項1に記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  3. R21がヒドロキシである請求項1に記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  4. R11がヒドロキシまたは低級アルコキシである請求項1〜3のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  5. R11がメトキシである請求項1〜3のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  6. R15がメトキシである請求項1〜5のいずれかに記載のベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  7. 以下の化合物2、18、19、20、21、22および41から選ばれるベンゼノイドアンサマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩:
    Figure 0005221131
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