JP5221033B2 - 切り屑除去のための工具及び基体並びにそれに使用するロック部材 - Google Patents

Description

本発明は、第１の態様において、切り屑除去のための工具であって、基体と、中心軸を有して、基体に形成されたインサート座に着脱可能に装着される交換可能な切削インサートと、を備えた工具に関し、インサート座は底面と少なくとも一つの側サポート面によって規定され、切削インサートは、この切削インサートを回して固定するために丸くない肩面に対して押圧する丸くない肩面を含んでいる。
さらに、本発明は、他の態様において、このような工具のための基体及びロック部材に関する。

本発明の出発点は、ミーリングカッタ、より詳細には、小さく丸い多数の切削インサートを備えるミーリングカッタに関係した問題において発見されることができる。このような切削インサートは、一般に、プーリ形状であり、上面と外周逃げ面との間に丸い無端状のエッジと、下面に隣接する多数の丸くない係合面と、を有している。このような切削インサートは、等しい距離に設けられた６個の平坦な同じ係合面で形成されており、６個の係合面は切削インサートの底面に六角形のナット形状を与える。この底面部分をインサート座の底面の六角形の座繰り部に係合することによって、切削インサートは回して固定される、すなわち、回転しない位置に保持される。同時に、切削インサートを回転させようとする力より大きい切削力が、インサート座の底面と、切削インサートの回転対称で無端状の逃げ面が押圧される一つ以上の回転対称の湾曲した側サポート面に作用する。

切削インサートが大きく、数が少ない場合は、個々のインサート座の底面の多角形状の座繰り部は、それほど難しくなく、すなわち、通常の切削工具によるミーリング及び／又は穴明けによって形成される。しかしながら、もしミーリングカッタが小さい切削インサート、特に、小さい多数の切削インサートを備えるならば、座繰り部を形成することを難しくする。この場合、座繰り部を形成する多数の（例えば、６個の）平坦な肩面は、非常に小さいため、通常の切削工具は適切な面と必要な逃げ面を形成するために使用されることができない。１ｍｍまでの直径を有する特別のシャンクのエンドミルによって面をミーリングすることができるかどうかを調べた研究では、この代替案が現実的ではないということが明らかにしている。インサート座が非常に多いとき、すなわち、互いに接近して配置されているとき、切削工具に対する利用性はさらに減少する。

本発明は、上述した困難性を取り除くこと目的とする。したがって、本発明の主な目的は、備えることが簡単で、しかも安価である手段によって回して固定され、小さくて数の多い切削インサートで構成される工具を提供することである。また、切削インサートの意図しない回転のリスクが最小化される限り、回転する切削インサートの固定を改良することを目的とする。さらに、他の目的は、ダメージのリスク、例えば、高価な基体に対する摩耗ダメージを最小に減少する工具を提供することである。

本発明によれば、少なくとも第１の目的は、請求項１の特徴部分で規定された構成によって達成される。請求項１に記載の発明は、基体と、中心軸を有し、かつ、前記基体に形成されたインサート座に取り外し可能に取り付けられる交換式の切削インサートと、を備え、前記インサート座は、底面と、少なくとも一つの側サポート面とによって規定され、前記切削インサートは、該切削インサートを回して固定するための丸くない肩面に対して押圧する丸くない係合面を含む、切り屑を除去する加工のための工具において、前記切削インサートの丸くない係合面に対する前記肩面が、前記基体に形成されたスペースに部分的に挿入される別部品のロック部材に含まれ、前記スペースが、前記インサート座に向かって開口し、かつ、前記ロック部材が前記切削インサートの下側部分を回して固定させるために、前記側サポート面と前記底面との間に配置され、前記切削インサートの上側部分が前記側サポート面によって支持されていることを特徴とする。本発明による工具の好ましい実施形態は、さらに、従属請求項２〜１２で規定されている。

第２の態様において、本発明は、工具基体に関する。この基体の特徴は、独立請求項１３で示されている。請求項１３に記載の発明は、底面と、少なくとも一つ側サポート面とを備えた切り屑を除去する加工のための工具用の基体において、ロック部材を受承するためのスペースが、前記インサート座に向かって開口し、前記側サポート面と前記底面との間に配置されていることを特徴とする。

第３の態様において、本発明は、別部品アタッチメントとして作られ、本発明による工具のために意図されたロック部材に関する。このロック部材の特徴は、独立請求項１４と従属請求項１５〜１７で示されている。請求項１４に記載の発明は、切り屑を除去する加工のための工具用のロック部材において、前記ロック部材は板であり、前側部分に、少なくとも一つの丸くない肩面を有し、後側部分に、工具基体のスペースに前記板を固定するための雄状の固定要素を受承するための開口を含むことを特徴とする。

本発明は、基体に切り屑除去加工によって形成されなければならない座繰り部の代わりの別部品のロック部材で、切削インサートの平坦な係合面と協働する平坦な肩面又は面を形成する意図に基づいている。別部品のロック部材は、基体の製造から分離した加工作業で簡単に作られ、それから、基体に形成されたスペースに取り付けられ、簡易で早いやり方で達成される。

以下に、多数の切削インサート及びインサート座を含み、切り屑除去加工のために意図されたミーリングカッタとしての回転可能な切削工具に関して説明される。しかしながら、本発明が他の切削工具、例えば、１つ又は２〜３の切削インサート及びインサート座をそれぞれ有する固定された旋削工具に適用されるということは排除されない。

図１に示されるミーリングカッタは、通常の方法において、中心軸Ｃの回りを回転可能であり、一方で、回転対称の包絡面２、この場合は円柱状を有し、他方で、リング形状の前端面３を有する基体１を含んでいる。包絡面２と前端面３との間の境界において、外周方向で個々に設けられた多数のインサート座４が形成されている。インサート座４は、図１で示されている切削インサート５を受承する目的をもっている。個々のインサート座４から後方において、この場合、平坦な肩状の面７と、少なくとも一つの凹状に湾曲した面８によって規定されている切り屑ポケット６が延びている。異なる切り屑ポケットとインサート座は、仕切壁又は隆起９によって分離されている。加工中、基体は矢印Ａの方向に回転する。回転方向で示されたように、肩面７は個々の仕切壁９の前側を形成する。一方、面８は隣接する仕切壁の後側を形成する。

個々のインサート座４は、棚面７に対して座繰りされており、平坦な底面１０と、切削インサートの無端状で回転対称の逃げ面が押圧可能である周方向で二つに分離した側サポート面１１とを含んでいる。

図１で示した実施形態において、切削インサート５は、ねじ１３によって固定されている。ねじ１３は、頭部１４と、インサート座の底面で開口するめねじの孔１６に締結されるおねじを有する軸部１５とを含んでいる。ねじの軸部は切削インサートの中心孔１７を挿通する。切削インサート５と孔１６の中心軸はＣ１で示されている。

図５で示されているように、切削インサート５は、上面１９と下面２０との間で延びる回転対称な逃げ面１８を有し、上面と逃げ面との間の境界は無端状で円形の切れ刃２１を形成しているということに留意されたい。逃げ面１８は、円錐状で、下方に向かって収束している。切削インサートの底面部分において、多数の平坦な係合面２２が形成されている。また、係合面２２は、切削インサートの底面部分において、多角形状の面を形成している。特に、切削インサートが６個の係合面２２を含んでいる場合において、切削インサートの底面部分に六角形状を与える（この場合、円形状の切れ刃を有する切削インサートにおいて、切削に直接に関与する切れ刃部分が係合面２２の数に応じて割り出されることとなる）。個々の面２２は、切削インサートの中心軸Ｃ１に対して平行であるが、例においては、中心軸Ｃ１に対して適度な角度（約３゜）で傾いている。より詳細には、面の下側の境界が上側の境界よりも中心軸Ｃ１に対して半径方向に接近して配置されている。個々の係合面２２の上には、三日月形の小さい面がある。

工具に含まれる構成要素がここで説明される限り、その構成要素は従来から周知である。しかしながら、従来から知られているミーリングカッタにおいて、個々の切削インサートは、インサート座の底面１０にある六角形又は多角形状の座繰り部として適用されているインサート座４に回して固定されている。初めに説明したように、このような座繰り部は、切削インサートが大きく（１６ｍｍ）、及び／又は切削インサートの数が多くない（例えば４つ）限り、より詳細には、適切な基体１に加工することによって、克服できない問題なしに形成されることができる。しかしながら、示される例において、切削インサートは、小さく（＜１６ｍｍ）、数が多い（７個）。これは、一方で、切削インサートの係合面２２が、インサート座において非常に小さい肩面を必要とし、他方において、個々のインサート座の上の空間に延びる仕切壁９の凹状の制限面８を有しつつ、切り屑ポケット６が互いに接近して配置されるということを意味する。

本発明によれば、上述した困難性は、別部品のアタッチメントとして作られたロック部材２４によって克服することができる。示された好ましい実施形態において、ロック部材２４（図４−６参照）は、好ましくは互いに平行な平面である上面及び下面２５，２６を有する板の形状を有している。例において、ロック部材２４は、輪郭形状が湾曲した後側エッジ面２７と、二つの真直又は丸くない多数の平坦面によって規定された凹みの形成された共通のコーナ領域に向かって延びている平坦なエッジ面２８によって規定されている限り、三日月状である。特に、凹みは、切削インサートの隣接する係合面２２が交差する角度と同じ角度を形成する３つの肩面２９によって規定されている。例において、切削インサートの多数の係合面２２が６個であるとき、個々の肩面２９は互いに隣接する肩面で１２０゜の角度を形成する。個々の肩面２９は、上下面の境界線３０，３１と二つの端部の境界線３２の間で規定されている。好ましくは、面２９は、端部境界線３２の間の想像線だけでなく、上下面３０，３１の想像線が直線である限り平面である。面は、板の上面２５に対して垂直又は板の上面２５に対して鈍角で、すなわち、係合面２２が切削インサートの中心軸に関して有している角度と同じ３゜の傾きで延びている。しかしながら、面２９は完全に平坦である必要はない。したがって、例えば、面２９は端部境界線３２の間の部分で直線的とすることができるが、曲線的、より詳細には、上下の境界線３０，３１の間の部分で示されたように、凹状に湾曲させることもできる。異なる肩面２９の間で、弧状の移行部３３が形成されている。なお、少なくとも内側の肩面２９は、切削インサートの個々の肩面２２より長いということに留意されたい。他方で、内側の肩面２９から分離する二つの外側の肩面は、係合面２２より短く形成することができる。二つのテーパ状の突部で、水平な肩面が形成され、フォーク状をなし、切削インサートの底面部分が横から挿入されることができる外側に開口する顎を規定する。テーパにおいて、ロック部材の後側部分は、最も長い真直のエッジ面２８と湾曲したエッジ面２７との間で規定されている。スルーホール３４は、この場合管状ピンである固定要素３５に対する凹みとなっている。

図１〜３に示すように、全体として、符号３６で示す空間は、ロック部材２４受承するために形成されている。スペースは、ギャップのようであり、二つの平坦な上下面３７，３８と、ロック部材の後側エッジ面２７のように湾曲形成された内側のエッジ面３９によって規定されている。特に、スペース３６は、二つの隣接する切り屑ポケット６の間の個々の仕切壁９に形成され、インサート座の側サポート面１１とその底面１０との間の領域で開口するように配置されている。好ましくは、底面１０とギャップの下面３８は、同一平面状態にある。言い換えると、この場合、面１０，３８は、一つの平坦面である。したがって、ギャップ３６は、適切な切り屑除去加工、すなわち、円盤状のミーリングカッタによるミーリングによって、簡単に早く形成されることができる。これは、面１０を形成する作業と同じ作業で実施される。これに関して、安全のために、基体１の材料は、切削インサートの材料より柔らかいのが一般的である。したがって、基体は、鋼、アルミニウム又は同種の材料から構成されることができる。一方、切削インサートは、超硬合金又は硬質材料及び耐摩耗材料から構成されることができる。これは、適切な基体が切り屑除去加工によって容易に作られるということを意味する。

適切には、二つのエッジ面２７，３９は、同一の湾曲形状を有している。これは、円形であるかもしれないし、非円形であるかもしれない。しかしながら、ロック部材は、その固定された状態において、湾曲形状が円形状であったとしても、エッジ面が中心軸Ｃ１から後退した位置に中心を有する円によって規定されているため、切削インサートの中心軸Ｃ１又はねじ１６の周囲に配置されることができる。

個々の仕切壁９において、この場合、孔４０は、仕切壁の前側（面７）とその後側８（図１）に開口している限り、貫通して形成されている（ドリル加工によって）。
ロック部材がスペース３６に取り付けられるとき、管状ピン３５はロック部材を固定するために孔４０に挿入される。ここで、管状ピン３５の第１の目的は、ロック部材２４をスペース３６に残すことであるが、しかしながら、実質的に如何なる接触力も受けない。したがって、切削力は、インサート座の底面１０と側サポート面１１に伝えられる。一方、ロック部材２４は、中心軸Ｃ１に対して切削インサートを回転するための比較的小さな力にのみ耐えるものであるべきである。これは、一方において、顎が、肩面２９の間を規定し、切削インサートの底部分に関して大きいサイズであり、切削インサートのナット状の底部分を受承する目的を有しているということを意味する（すなわち、切削インサートの個々の作用係合面２２は、ロック部材のぞれぞれの肩面２９に対して密着して接触することを必要とされない）。他方において、管状ピン３５とロック部材の孔３４との嵌合が高精度であることは必要とされない。したがって、孔３４の直径は、管状ピン３５の外径よりもやや大きく形成されることができる。他方、管状ピン３５が、孔を貫通して押し込まれて固定されるためには、孔４０に関してやや大きくサイズを有することができる。しかしながら、管状ピンが孔４０に押し込まれて固定されるという事実は、孔から管状ピンを取り出すことを妨げるものではない。したがって、適切な工具によって、管状ピンは、孔に押し込まれたり、ロック部材をスペース３６から取り出す必要がある場合は、孔から出されたりすることができる。

（本発明の効果）
切削インサートを回して固定するために必要な平坦な肩面又は丸くない肩面が、別部品のロック部材に形成されるという事実によって、面を設ける困難性が克服される。したがって、別部品のロック部材は、早く、かつ、効率な方法で、連続生産で製造されることができる。同時に、基体の加工が大幅に簡易化される。したがって、ロック部材を受け入れるための必要なスペースは、ギャップをミーリングによって形成するという最も簡単な方法で、基体に設けることができる。そうすることで、インサート座の平坦な底面を形成することができる。他の効果は、切削インサートと基体との間の全ての協働する接触面は、任意の大きさに形成することができるということである。したがって、ロック部材の肩面は、切削インサートの係合面と同じ高さで与えられることができ、さらに、全体として、切削インサートの下面は、インサート座の底面に対して位置することができる（従来、切削インサートが小さく、数の多いときは、できなかった）。さらに、切削インサートを回して固定する機能は、切削力がインサート座の底面及び側サポート面によって伝えられるという点で、インサート座に関しての切削力を受ける機能とは分離されている。回して固定する機能は、ロック部材によってもたらされている。ロック部材は、基体に対して一定の可動性を有しているため、肩面の寸法精度については、重要性が減少されている。さらに、ロック部材は、肩面が摩耗や大きい切削力などによって損傷するとしても、ロック部材が容易に交換されることができる限り、常に安全な構成要素として提供されることができる。

（本発明の実施可能な変更）
本発明は、上述され、図面で示された実施形態に制限されるものではない。本発明では、ミーリングカッタの形態として回転可能な工具が例示されていても、切り屑除去加工用の他の工具、すなわち、旋削工具に適用することもできる。他の基体を有する切削インサートが、単に切削インサートを回す力ではなく切削力を受ける目的を持たない手段の使用によって、回して固定されることができるという点で、本発明は丸い切削インサートに制限するものではない。さらに、ロック部材は、必ずしも、完全に平坦な形状を有する本体であることは必要とされない。したがって、基体に固定されるロック部材の部分は、後側部分が三日月形状以外の他の形状で形成されることもできる。重要な事は、ロック部材の肩面が、インサート座の切削インサートに対して露出しているということである。さらに、ロック部材の肩面は、切削インサートの下面のすぐ近くに配置されていない係合面に対して作用することもできる。さらに、ロック部材の肩面の数は、３つである必要はない。したがって、肩面の数は、一つから切削インサートの係合面の数に対応する数まで変えることができる。もし、切削インサートが、説明された例にあるように、６個の係合面を含んでいるならば、それに応じて、ロック部材は等しい数の肩面を有して作られることができる。肩面は、ロック部材のリング形状部分の内側に形成される。そうした場合、切削インサートの下面が当接する薄い底を有するロック部材を容易に作ることができる。

当業者に関して、ロック部材は、管状ピン、すなわち、ねじ、ピン又は同種のもの以外の他の手段によって固定されることができるということが、明らかにされるべきことである。ロック部材は、必ずしも、固定要素に関してのスルーホールを持つ必要性はないということが指摘されるべきことである。したがって、孔の代わりに、エッジ面の側面に開口するものとして、凹み又はキャビティが適用されることもできる。例における切削インサートは、ねじによって固定されているのが示されているが、他の方法、すなわち、クランプや、楔や、同種のもので固定されることもできる。”丸くない”という概念は、広い意味で解釈され、したがって、単に平坦面だけではなく、切削インサートの回転を妨げるどのような非回転対称面でも含むものとみなされるということが、主張されるべきものである。

回転可能な基体と、切削インサートと、基体から分離して示されている別部品のロック部材を含むミーリングカッタとしての切削工具の分解斜視図である。 基体の個々のインサート座を示す拡大された部分斜視図である。 本発明により実施され、インサート座に隣接する空間に取り付けられるロック部材を示す斜視図である。 ロック部材と、ロック部材の管状ピンの拡大分解斜視図である。 丸い切削インサートと協働するロック部材の下から見た斜視図である。 ロック部材と切削インサートの下から見た平面図である。

符号の説明

１ 基体
２ 包絡面
３ 前端面
４ インサート座
５ 切削インサート
６ 切り屑ポケット
７ 棚状面
８ 凹状湾曲面
９ 隆起（壁）
１０ 平坦な底面
１１ 側サポート面
１６ ねじ穴
１７ 中心孔
１８ 逃げ面
２１ 切れ刃
２２ 係合面
２４ ロック部材
２７ 湾曲した後側エッジ面
２８ 平坦なエッジ面
２９ 肩面
３４ 孔（開口）
３５ 管状ピン
３６ 空間(ギャップ）
４０ 孔（キャビティ）

Claims (16)

1. 基体（１）と、
   中心軸（Ｃ１）を有し、上面（１９）と、下面（２０）と、上面（１９）及び下面（２０）の間で延びる逃げ面（１８）と、を含む交換式の切削インサートであって、前記基体（１）に形成されたインサート座（４）に取り外し可能に取り付けられる交換式の切削インサート（１）と、を備え、
   前記インサート座（４）は、底面（１０）と、少なくとも一つの側サポート面（１１）とによって規定され、
   前記切削インサート（１）は、逃げ面（１８）に形成され、切削インサート（１）を回して固定するための丸くない肩面（２９）に対して押圧する丸くない係合面（２２）を含む、切り屑を除去する加工のための工具において、
   前記切削インサート（５）の丸くない係合面（２２）に対する前記肩面（２９）が、前記基体（１）に形成されたギャップ（３６）に部分的に挿入される別部品のロック板（２４）に含まれ、
   該ロック板（２４）は、上面（２５）と下面（２６）とを有し、
   肩面（２９）は、上面（２５）に対して垂直に又は鈍角で延び、
   前記ギャップが、前記インサート座（４）に向かって開口し、かつ、前記ロック板（２４）が前記切削インサート（５）の下側部分を回して固定させるために、前記側サポート面（１１）と前記底面（１０）との間に配置され、
   前記切削インサート（５）の上側部分（１８）が前記側サポート面（１１）によって支持されていることを特徴とする工具。
2. 前記丸くない肩面（２９）が、前記インサート座（４）の方を向く前記ロック部材（２４）の前側部分に形成され、前記ロック部材（２４）が、後側において、前記ギャップ（３６）に前記ロック部材（２４）を固定するための手段(４０)を含んでいることを特徴とする請求項１に記載の工具。
3. 前記手段が、雄状の固定要素（３５）が挿入されるキャビティ（４０）であることを特徴とする請求項２に記載の工具。
4. 前記固定要素が管状ピン（３５）であることを特徴とする請求項３に記載の工具。
5. 前記ギャップ（３６）は、平行である二つの平坦な上下面（３７，３８）と、湾曲した内側のエッジ面（３９）とによって規定され、前記ロック部材が湾曲した後側のエッジ面（２７）を含むことを特徴とする請求項１〜４の何れか１項に記載の工具。
6. 前記ロック部材の前記前側部分が、対で互いに少なくとも９０゜の角度を形成する二つ以上の肩面（２９）で形成されていることを特徴とする請求項２〜５の何れか１項に記載の工具。
7. 前記ロック部材（２４）の輪郭形状が、湾曲した後側のエッジ面（２７）と、前記肩面又は複数の前記肩面（２９）が形成されている共通のコーナ領域に向かって延びる二つの真直なエッジ面（２８）によって規定されていることを特徴とする請求項５又は６に記載の工具。
8. 前記肩面（２９）は、前記ロック部材（２４）の上下面の間で一方から他方へ完全に延びていることを特徴とする請求項１〜７の何れか１項に記載の工具。
9. 前記スペース（３６）の前記下面（３８）が、前記インサート座（４）の底面（１０）と同じ面に配置され、前記面（１０，３８）は一つの平坦な面の部分であることを特徴とする請求項５〜８の何れか１項に記載の工具。
10. 前記工具は、前記基体（１）の中心軸（Ｃ）の回りを回転可能であるミーリングカッタであり、前記基体（１）外周方向に設けられた多数のインサート座（４）と、該インサート座（４）に一体化されると共に、仕切壁（９）によって互いに仕切られ、該仕切壁（９）の前側（７）と該仕切壁（９）に隣接する他の仕切壁の凹状に湾曲した後側（８）とによって規定されている切り屑ポケット（６）とを有し、前記ロック部材（２４）と前記スペース（３６）が、個々の前記切り屑ポケット（６）の前側の下に配置され、交差する穴（４０）が前記前側（７）及び前記後側（８）の少なくとも一つから前記スペース(３６)まで延びていることを特徴とする請求項１〜９の何れか１項に記載の工具。
11. 前記切削インサート（５）は、丸い形状で、かつ、該切削インサート（５）の下側部分に多数の平坦な係合面（２２）を有し、前記ロック部材（２４）は、前記切削インサート（５）の前記係合面（２２）との協働のために多数の平坦な肩面（２９）を有していることを特徴とする請求項１０に記載の工具。
12. 底面（１０）と、少なくとも一つの側サポート面（１１）とを備えた切り屑を除去する加工のための工具用の基体において、
    ロック板を受承するためのギャップ（３６）が、前記インサート座（４）に向かって開口し、前記側サポート面（１１）と前記底面（１０）との間に配置され、
    ギャップ（３６）が二つの平坦な上面（３７）と下面（３８）とを備え、下面（３８）がインサート座（４）の底面（１０）と同一平面内にあり、下面（３８）と底面（１０）とが一つの平坦面であることを特徴とする基体。
13. 切り屑を除去する加工のための工具用のロック板において、
    ロック板(２４)は、上面（２５）と下面（２６）とを有し、
    前側部分に少なくとも一つの丸くない肩面（２９）を有し、肩面（２９）は上面（２５）に対して垂直に又は鈍角で延び、
    後側部分に工具基体のギャップにロック板を固定するための雄状の固定要素（３５）を受承するための開口（３４）を含み、
    前記ギャップがインサート座（４）に向かって開口し、かつ、前記ロック板（２４）が、切削インサート（５）の下側部分を回して固定させるために、前記インサート座（４）の側サポート面（１１）と底面（１０）との間に配置されていることを特徴とするロック板。
14. ロック板（２４）の前記前側部分には、対で互いに少なくとも９０゜の角度を形成する二つ以上の肩面（２９）が形成されたことを特徴とする請求項１３に記載のロック板。
15. ロック板（２４）の輪郭形状は、湾曲した後側のエッジ面（２７）と、前記肩面又は複数の前記肩面（２９）が形成されている共通のコーナ領域に向かって延びる二つの真直のエッジ面（２８）とによって規定されていることを特徴とする請求項１３又は１４に記載のロック板。
16. 前記肩面又は複数の前記肩面（２９）が、ロック板（２４）の上下面（２５，２６）の間で一方から他方へ完全に延びていることを特徴とする請求項１３〜１５の何れか１項に記載のロック板。

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