JP5971577B2 - 刃先調整機構 - Google Patents

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Description

本発明は、刃先交換式切削工具のための刃先調整機構に関する。特に、本発明は、刃先交換式切削工具の工具ボデーに着脱自在に取り付けられる切削インサートにおける切れ刃の位置を調整するために用いられる刃先調整機構に関する。
刃先交換式切削工具には、切削インサートの刃先位置(切れ刃の位置)を調整するための刃先調整機構が設けられる場合がある。特に、複数の切削インサートを備える正面フライスなどの回転切削工具においては、各々の切削インサートの刃先位置、すなわち各切れ刃の突き出し量を揃えるために刃先調整機構が必要とされることが多い。なぜなら、複数の切削インサートが切削に関与することから、各切れ刃の突き出し量にばらつきがあると仕上げ面や切れ刃寿命に悪影響を及ぼすからである。こういった各切れ刃の突き出し量のばらつきは、一つには切削インサートや工具ボデーの製造上の寸法誤差に起因するものである。
特許文献1には刃先調整機構の一例が開示されている。特許文献1では、軸線周りに回転させられる工具ボデーの先端外周部に切削インサートが取り付けられる切削工具において、この切削インサートの工具先端側の正面切れ刃の位置を調整するために刃先調整機構が適用されている。切削インサートは、該切削インサートよりも工具回転方向前方に取り付けられる固定用楔部材により工具ボデーのインサート取付座の底壁面に対して押圧されて固定される。切削インサートが取り付けられるインサート取付座よりも工具回転方向前方に第1凹所が形成される。第1凹所はその奥側に向けて漸次幅が狭くなるように形成されていて、固定用楔部材が挿入可能に形成されている。ブロック状の固定用楔部材には第1ねじ穴が設けられていて、一方で、工具ボデーの第1凹所に第1ねじ穴とは逆向きにねじれるように第2ねじ穴が形成されている。第1ねじ穴及び第2ねじ穴には、これらの第1及び第2ねじ穴に螺合する雄ねじ部を両端部にそれぞれ備えたねじがねじ込まれている。このねじを回転させて固定用楔部材を工具ボデーの第1凹所の内周側つまり奥に押し込むことで、切削インサートを押圧することができる。このように切削インサートが固定され得るインサート取付座の工具後端側には第2凹所が設けられ、ここに刃先調整部材としての調整用楔部材が挿入される。ブロック状の調整用楔部材には第3ねじ穴が設けられていて、一方で、工具ボデーの第2凹所に第3ねじ穴とは逆向きにねじれるように第4ねじ穴が形成されている。第3ねじ穴及び第4ねじ穴には、これらの第3及び第4ねじ穴に螺合する雄ねじ部を両端部にそれぞれ備えたねじがねじ込まれている。このねじを回転させることで、調整用楔部材を第2凹所の奥に押し込み、これにより調整用楔部材はインサート取付座の切削インサートを工具先端側に押圧することができる。その結果、工具ボデーのインサート取付座に固定されている切削インサートの切れ刃の位置は微調整される。これによって、製造上の誤差に起因する各切削インサートの刃先位置のずれを解消することができる。
また、特許文献2は、2つの調整機構を備えた正面フライスを開示する。この正面フライスでは、フライス本体の凹部に、切れ刃を有するロケータが取り付けられる。フライス本体とロケータとの間には、ロケータの上下方向位置調整機構と、ロケータの傾き調整機構とが備えられている。これらの調整機構はそれぞれカム機構を用いている。特許文献2の記載によれば、フライス本体をフライス盤に固定した後、これら2つの調整機構でロケータを強制的に微動させることで、切れ刃の上下方向位置及び傾き状態を高精度で(1μmの単位で)調整しようとする。
特開2001−246515号公報 特開昭58−66611号公報
ところで、刃先交換式切削工具の分野においては、切削によって摩耗した切削インサートに対して研削加工を施すことによって切れ刃を再び使用可能な状態にすること、いわゆる再研削が実施される場合がある。再研削を行うことで切削インサートを再利用することが可能になるが、再研削で除去した分だけ切れ刃位置は初期状態よりも後退することになる。この後退量は、前述した製造上の誤差よりもはるかに大きい。例えば、製造上の誤差が、約0.05〜0.10mmであるのに対し、再研削による切れ刃の後退量は約0.2〜3mmにもなる。
再研削された切削インサートを特許文献1に記載されたような刃先調整機構を備える工具に装着した場合、次のような問題が生じる。特許文献1に記載されたような一般的な刃先調整機構は、製造上の誤差に対応するために高精度の刃先位置調整を行うことを目的としているので、刃先位置を調整することができる範囲(調整量)がわずかである。したがって、再研削されて切れ刃位置が大きく後退した切削インサートに対しては、刃先位置の調整量が足りない場合があった。すなわち、切削インサートの切れ刃の突き出し量を最大にするように刃先調整機構による調整幅を最大限に大きくしても、切削インサートの切れ刃が工具ボデーの工具先端から所望量突き出さないような場合があった。
他方、特許文献2では、上で述べたように、2つの調整機構でロケータを動かすことで、ロケータの切れ刃の上下方向位置及び傾き状態を高精度で調整しようとする。このように、特許文献2の2つの調整機構は刃先位置の高精度な調整に向けられていて、切削インサートの切れ刃の工具ボデーからの突き出し量の不足に対応するものではない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、切削インサートの切れ刃を所望の位置により適切に位置付けることを可能な刃先調整機構を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
切削工具の工具ボデーに着脱自在に取り付けられる切削インサートの刃先位置を調整するための刃先調整機構であって、
切削インサートの刃先位置を調整するように構成された第1の調整手段と、
切削インサートの刃先位置を調整するように構成された第2の調整手段であって、第1の調整手段による切削インサートの刃先位置の調整方向の成分を含む方向に切削インサートを動かすことができるように構成され第2の調整手段と
工具ボデーに着脱自在に装着されるカートリッジであって、カートリッジに切削インサートが配置される、カートリッジと、
を備え、
第1の調整手段は、工具ボデーとカートリッジとの間に設けられてカートリッジを介して切削インサートに作用し、
第2の調整手段は、カートリッジと切削インサートとの間に設けられて切削インサートに直接的に作用する、刃先調整機構が提供される。
上記構成を有する本発明の一態様の刃先調整機構によると、切削インサートの刃先位置を調整するための第1の調整手段と、切削インサートの刃先位置を調整するための第2の調整手段とのそれぞれにより、第1の調整手段による刃先位置の調整方向において切削インサートの刃先位置を調整することができる。したがって、第1の調整手段と第2の調整手段とを備えたその刃先調整機構により、例えば、調整量の小さい高精度な刃先位置調整と、調整量の大きいラフな刃先位置調整と、の両方を実行することが可能となる。よって、再研削によって切れ刃位置が大きく後退した切削インサートであっても、適切に刃先位置調整を行うことが可能であり、切れ刃を適切に所望の位置に位置付けることができる。
第2の調整手段は、第1の調整手段による切削インサートの刃先位置の調整方向と略同じ方向に、好ましくは同じ方向に、切削インサートを動かすことができるように構成されているとよい。
好ましくは、第1の調整手段と第2の調整手段とのうちの一方は切削インサートの刃先位置を第1精度で調整可能であるように構成されているとよい。この場合、第1の調整手段と第2の調整手段とのうちの他方は第1精度と異なる第2精度で切削インサートの刃先位置を調整可能であるように構成されているとなおよい。好ましくは、第1の調整手段と第2の調整手段とでは、所定操作量に対する切削インサートの刃先位置の調整量が異なっている。
好ましくは、第1の調整手段と第2の調整手段とのうちの一方は楔形状の部材を含み、第1の調整手段と第2の調整手段とのうちの他方はねじ部材を含む。なお、第1の調整手段と第2の調整手段とは独立して構成されているとよい。
また、本発明は、上で述べたような刃先調整機構が適用された切削工具にも存する。さらに、本発明は、上で述べたような刃先調整機構の第1の調整手段、第2の調整手段及びカートリッジのうちの少なくともいずれか一つにも存する。
本発明の一実施形態に係る刃先調整機構を備えた回転切削工具の斜視図を示す。 図1の切削工具の正面図を示す。 図1の切削工具の底面図を示す。 図1の切削工具における工具ボデーの斜視図を示す。 図4の工具ボデーの正面図を示す。 図4の工具ボデーの底面図を示す。 図1の切削工具における、刃先調整機構のカートリッジの斜視図を示す。 図7のカートリッジの平面図を示す。 図7のカートリッジの正面図を示す。 図7のカートリッジの底面図を示す。 図7のカートリッジの左側面図を示す。 図7のカートリッジの右側面図を示す。 図1の切削工具における、刃先調整機構の調整楔の斜視図を示す。 図9の調整楔の平面図を示す。 図9の調整楔の正面図を示す。 図9の調整楔の左側面図を示す。 図1の切削工具における、刃先調整機構の調整ねじの斜視図を示す。 図11の調整楔の正面図を示す。 図11の調整楔の底面図を示す。 図1の切削工具における、切削インサートの斜視図を示す。 図13の切削インサートの平面図を示す。 図13の切削インサートの正面図を示す。 図13の切削インサートの底面図を示す。 図13の切削インサートの左側面図を示す。 図13の切削インサートの右側面図を示す。 図7のカートリッジに図13の切削インサートと図11の調整ねじとが配置された組立体の一例としての状態を示す。 図15の組立体の平面図を示す。 図15の組立体の正面図を示す。 図15の組立体の底面図を示す。 図15の組立体の左側面図を示す。 図15の組立体の右側面図を示す。
以下、本発明の一実施形態に係る刃先調整機構について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、「上」、「下」、「前」、「後」のような語を用いるが、これらは理解を容易にするように用いられるに過ぎず、本発明を限定することを意図しない。
本実施形態の刃先調整機構1は、回転軸線A周りに回転方向Rに回転されて用いられる回転切削工具である正面フライスTに適用されている。なお、回転軸線Aは、工作機械としてのフライス盤の主軸(不図示)に取り付けるためのフライスTの工具ボデー2の取付用穴2aの中心軸線に一致し、工具ボデー2の先端側から後端側に延びる。工具ボデー2には、複数のカートリッジ3を介して、複数の切削インサート4が着脱自在に取り付けられる。刃先調整機構1は、切削インサート4の刃先位置を調整するための2種類の刃先位置調整部材(手段)を備える。刃先調整機構1は、工具ボデー2に着脱自在に設けられるカートリッジ3に作用することができる調整楔(第1の調整手段)5と、カートリッジ3上に着脱自在に配置される切削インサート4に直接的に作用することができる調整ねじ(第2の調整手段)6とを備えて構成されている。図1及び図2に示されているように、カートリッジ3は固定ねじ7とカートリッジ固定用楔8によって工具ボデー2に固定される。また、図1から図3に示されているように、切削インサート4は切削インサート固定用楔9によってカートリッジ3上に固定される。なお、このような楔8を用いたカートリッジ3の固定機構および楔9を用いた切削インサート4の固定機構は、以下ではその詳細な説明は省略されるが、上記特許文献1における固定用楔部材を用いた切削インサートの固定機構から当業者には容易に理解されよう。
工具ボデー2は、図4から図6に示されているように、略円盤状(または略円筒状)をなしており、その先端側の外周部には、それぞれ工具ボデー2の外周面2b及び先端面2cに開口するように複数の切りくずポケット10とカートリッジ取付座11とが設けられている。切りくずポケット10とカートリッジ取付座11とは対に構成されていて、切りくずポケット10の工具回転方向Rの後方側にカートリッジ取付座11が位置付けられている。これらのカートリッジ取付座11の各々は、工具ボデー2の径方向外周側を実質的に向く底壁面12と、これに交差して回転方向Rの前方側を実質的に向く側壁面13とを有している。底壁面12及び側壁面13のそれぞれは、調整方向X(図2及び図5)と平行に設けられている。ここでは、底壁面12及び側壁面13のそれぞれは、それらに沿うカートリッジ3の摺動を妨げないように構成されていて、ここでは平面であるが、これに限定されない。その底壁面12にはカートリッジ3を工具ボデー2に固定するためにねじ7が螺入されることができるねじ穴14が形成されている。
調整方向Xは概ね工具ボデー2の先端側から後端側に延びる方向(逆方向を含む)であるが、軸線Aに対して傾いている。調整方向Xは、調整方向Xに沿って切削インサート4を工具ボデー2の先端側に動かすとき、工具ボデー2の先端側に至るほど工具ボデー2の径方向外周側に且つ回転方向Rの前方側に切削インサート4の刃先(切れ刃)がずれるような所定方向として定められている。なお、本実施形態のフライスTでは、このように調整方向Xは定められているが、これに限定されず、種々変更可能である。
また、カートリッジ取付座11の回転方向Rの前方側には、カートリッジ固定用楔8の取付座15と、切削インサート固定用楔9の取付座16と、がそれぞれ設けられている。それらの取付座15,16の底壁面には楔8と楔9とを固定するためのねじ穴17,18がそれぞれ形成されている。ただし、取付座15のねじ穴17は楔部材である楔8のねじ穴とは逆向きにねじれるように形成されている。また、取付座16のねじ穴18は楔部材である楔9のねじ穴とは逆向きにねじれるように形成されている。
さらに、カートリッジ取付座11の工具ボデー2の後端側(基端側)には、第1の調整手段としての調整楔5を装着するための取付座19が設けられている。取付座19は、後端側の側壁面19aを含む3つの側壁面と、側壁面19aと直角を成すように延びる底壁面19bとを有している。その取付座19の底壁面19bには調整楔5を固定するためのねじ穴20が形成されている。取付座19は、カートリッジ取付座11と連通して略一体的な空間を定めるように構成されている。
インサート収容部材であるカートリッジ3は、図7から図8Eに示されているように、上面21と、下面22と、それらを接続する周側面23とを主として備え、略直方体形状を有している。上面21と、下面22とは略平行に形成されている。上面21は、カートリッジ3が工具ボデー2に配置されたとき、工具ボデー2の外周側に露になる面である。下面22は、カートリッジ3が工具ボデー2に配置されたとき、着座面になる面である。周側面23は、2つの対向する側面23a、23bと、それらの間に2つの側面23c、23dとを備えている。2つの対向する面23a、23bは第1側面23aと第2側面23bであり、互いに対して略平行である。2つの面23a、23bのそれぞれは、カートリッジ3の長手方向3Aに延在すると共に上下面21、22間に亘って延び、上下面21、22と略直角を成す。第1側面23aは、カートリッジ3が工具ボデー2に配置されたとき、回転方向Rの前方側を向くように位置する。第2側面23bは、カートリッジ3が工具ボデー2に配置されたとき、着座面となり、回転方向Rの後方側を向くように位置する。2つの側面23c、23dのうちの一方の第3側面23cは、カートリッジ3が工具ボデー2に配置されたときに工具ボデー2の先端側を向くように位置するので前面と称し得、もう一方の第4側面23dはカートリッジ3が工具ボデー2に配置されたときに工具ボデー2の後端側を向くように位置するので後面と称し得る。
上面21と周側面23のとの交差部の一部を切り欠くようにして、切削インサート4を装着するためのインサート座24がカートリッジ3に形成されている。インサート座24は、上面21と、第1側面23aと、前面23cとのそれぞれに開くように形成されている。インサート座24は、下面22と略平行に設けられた略長方形状の座底面25と、2つの座側面26a、26bとを含んで形成されている。下面22と第2側面23bと共に、座底面25と、第2座側面26bとはそれぞれ、それに沿った摺動を妨げないように構成されていて、ここでは平面であるが、これに限定されない。第1及び第2座側面26a、26bは、座底面25から屹立するように延在し、特に一方の第2座側面26bは、ここでは座底面25と略直角をなすように延在する。第1座側面26aは長手方向3Aに交差するように延在し、第2座側面26bは長手方向3Aに略平行に延在する。略長方形の座底面25の短辺側に接続している第1座側面26aには、第2の調整手段としての調整ねじ6が螺合するためのねじ穴27が設けられている。ねじ穴27はカートリッジ3の長手方向3Aに延びるように形成されている。
また、上面21及び下面22のそれぞれに開口部を有するように、カートリッジ3を工具ボデー2に固定するための固定ねじ7を挿入するための取付穴28がカートリッジ3に設けられている。取付穴28の軸線は長手方向3Aに直角に延びるが、これに限定されない。取付穴28は、インサート座24から離れて形成されていて、インサート座24に切削インサート4が配置されたときに切削インサート4の(使用)切れ刃とは長手方向3Aにおいて略反対側に位置するようにカートリッジ3に位置付けられている。
また、インサート座24が設けられている側とはカートリッジ3の長手方向反対側の周側面23の後面23dの部分は、上面21に直接的に接続し、上面21に対して鈍角の内角αで交差する傾斜部分29を形成する(図8B参照)。内角αは、2つの対向する面23a、23bに平行な面上で定義されるとよい。傾斜部分29はここでの調整楔5の摺動を妨げないように構成されていて、ここでは平面であるが、これに限定されない。
カートリッジ3の傾斜部分29は、後述する説明から明らかなように、第1の調整手段としての調整楔5と係合し、楔5の位置に応じてカートリッジ取付座11におけるカートリッジ3の位置がその長手方向3Aにおいて変動するように形付けられている。このようなカートリッジ3は、その長手方向3Aが上記調整方向Xに一致させられるまたは揃えられるように(つまり平行になるように)工具ボデーに配置されるように構成されていて、その調整方向Xにおいてカートリッジ取付座11上で所定範囲内でスライド可能にされる。このカートリッジ3の位置変化を可能にするように、取付穴28は、その軸線に直交する面上において、カートリッジの長手方向3Aに延びた略円形形状を有する(図8A、8C参照)。この取付穴28の長手方向への拡張度合いは、カートリッジ3に対する調整楔5の影響を考慮して設定される。
第1の調整手段としての調整楔5は、図9から図10Cに示されているように、上面30と、下面31と、それらを接続する周側面32とから実質的になる略立方体形状(ブロック状)の楔形状の部材である。それ故、周側面32は実質的に4つの側面32a、32b、32c、32dからなる。調整楔5は、上面30から下面31に向けて側面視における幅が漸次縮小するような形状を有している(図10C参照)。ただし、周側面32のうちの3つの側面32a、32c、32dは上面30及び下面31に対して略直角に交差するように形成されている。4つの側面のうちの1つの側面32bだけが、図10Cの側面視において上面30に対して角度β(≒180°−α)の内角で鋭角に交差し且つ下面31に対しては鈍角に交差する傾斜側面となっている。角度βは、側面32bの両脇につながる2つの側面32c、32dに平行な面上で定められるとよい。側面32bはカートリッジ3の傾斜部分29上を調整楔5が摺動可能に構成され、ここでは平面とされているが、これに限定されない。また、上面30及び下面31のそれぞれに開口部を有するように、工具ボデー2に調整楔5を固定するための取付ねじ5aが螺合可能なねじ穴33が調整楔5に形成されている。調整楔5のねじ穴33は、取付座19のねじ穴20とは逆向きにねじれるように形成されていて、調整楔5が取付座19にあるときにねじ穴20と同軸になるように形成されている。したがって、取付ねじ5aをその軸線周りに第1方向に回転させることで楔5と取付座19の底壁面19bとの間隔を狭め、場合によってはそれらを互いに対して当接状態にすることもできる。取付ねじ5aをその軸線周りに第1方向と逆の第2方向に回転させることで楔5と取付座19の底壁面19bとの間隔を広げることができ、例えば楔5を取付座19から取り外すことができる。このように楔5は取付座19においてねじ穴20の軸線方向において進退移動可能に構成されていて、楔8、9に関しても同様である。
第2の調整手段としての調整ねじ6は、図11から図12Bに示されているように、ねじ山を有する棒状の体部34と、体部34の一方の端部に設けられた頭部35と、からなるねじ部材として構成されている。頭部35は略円筒状をなしており、そこには調整ねじ6の長手方向に延びる中心軸6Aで交差するように2つの貫通穴37が形成されている。貫通穴37はそれぞれ頭部35の周側面36に開口部を有するように中心軸6Aに直交する方向に延びて形成されている。ここでは、2つの貫通穴37はそれらの軸線が直交するように形成されているが、それらの軸線は直交しなくてもよい。したがって、図示しないが、調整ねじ6の左右側面図は図12Aと同じである。貫通穴37は1つでも3つ以上設けられていてもよい。これらの貫通穴37は、中心軸6A周りに調整ねじ6を回転させるためにレンチなどの手段を挿入するための穴である。貫通穴37は設けられなくてもよく、この場合、頭部35は、種々の工具で操作可能に構成されることができる。例えば頭部35は、工具が係合可能な凹部や凸部を備えることができ、あるいは、中心軸6Aに直交する断面でのその形状が略多角形形状であるように形成されることができる。調整ねじ6の径や長さは、特にねじ部である体部34の径や長さは、工具ボデー2、切削インサート4及び/又はカートリッジ3の大きさ等に応じて適宜設定することが可能である。
切削インサート4は、図13から図14Eに示されているように、略四角形の平板形状を有しており、その辺稜部には切れ刃38が設けられている。なお、切れ刃38のインサート4に対する範囲、長さ及び形状は、図13に示すものに限定されない。また、切削インサート4の切れ刃38の部分は、超硬合金、サーメット、セラミック、又はダイヤモンドあるいは立方晶窒化硼素を含有する超高圧焼結体といった硬質材料、又はコーティングされたそれらの硬質材料から少なくともなるとよい。
切削インサート4は、図から理解できるように1つの切れ刃38のみを有する。切削インサート4は、1つの切れ刃38のみを有することに限定されず、複数の切れ刃を備えてもよく、割出可能に構成されてもよい。ただし、複数の切れ刃を備える場合、切削インサートは、第2の調整手段としての調整ねじ6によって押圧可能(当接可能)な面部を切れ刃毎に備えるように構成されるとよい。また、切削インサートが複数の切れ刃を備える場合、カートリッジ3のインサート座には使用しない切れ刃とインサート座との衝突又は接触を回避するべくぬすみ部が設けられるとよい。
切削インサート4は、カートリッジ3のインサート座24の座底面25に当接するための下面39と、下面39から直立するように延びる後面40と、切削インサート固定用楔9により押圧される第1面41と、第1面41の裏側にある第2面42とを備える。第1面41と第2面42とを2つの対向する端面とするとき、これらの間に周側面43が延びる。周側面43は、下面39と、後面40とを含む。下面39と第2面42とは、インサート座24への着座面となる。下面39と第2面42とは、切削インサート4がカートリッジ3上を摺動可能なように構成されるとよく、ここでは平面であるが、それに限定されない。切れ刃38は第1面41の縁部(つまり、第1面41と周側面43との交差稜線部)に形成されている。切れ刃38は、下面39及び後面40から離れている。なお、第1面41は、すくい面として機能し得る。また、ここでは、周側面43は、切れ刃38に関して逃げ角が正になるように形成されている。
次に、刃先調整機構1の組み立ての一例について説明する。
カートリッジ3は、図1から明らかなように、工具ボデー2に対して、カートリッジ取付座11の底壁面12及び側壁面13とカートリッジ3の下面22及び第2側面23bとがそれぞれ互いに当接するように装着される。このとき、カートリッジ3の傾斜部分29が工具ボデー2の基端側又は後端側に向けられ、インサート座24が工具ボデー2の先端側に向けられるように、カートリッジ3は配置される。そして、カートリッジ3の傾斜部分29の後端側の取付座19(つまり凹部)には、調整楔5が挿入される。調整楔5は取付ねじ5aによって工具ボデー2に固定される(取り付けられる)。取付ねじ5aは、調整楔5のねじ穴33と取付座19のねじ穴20とに螺合する雄ねじ部を両端部にそれぞれ備えている。このとき、取付座19の後端側の側壁面19aに、調整楔5aの側面32a(傾斜側面32bの反対側の側面(後面))は当接し、一方で、調整楔5の傾斜している側面(前面)32bはカートリッジ3の傾斜部分29に当接する。この状態において固定ねじ7が締め付けられて、カートリッジ3は工具ボデー2に固定される。
そして、カートリッジ3の工具回転方向Rの前方側にはカートリッジ固定用楔8が挿入される。楔8は、図1から図3において図示されない奥側に向けて漸次縮小するような形状を有している。楔8と取付座15とに対してねじ8aを回転させることによって、取付座15の奥に楔8を進めることができる。その結果、カートリッジ3の周側面23のうち、インサート座24と傾斜部分29との間の第1側面23aの部分が楔8のクランプ面により押圧され、カートリッジ3は工具ボデー2により確実に固定される。ただし、ねじ8aは、楔8のねじ穴8bと取付座15のねじ穴17とに螺合する雄ねじ部を両端部にそれぞれ備えている。しかし、カートリッジ3は必ずしも本実施形態のようにカートリッジ固定用楔8を用いて固定される必要はない。すなわち、固定ねじ7のみでカートリッジ3を固定する構成も可能である。
一方、図15から図16Eに示されているように、カートリッジ3のインサート座24の第1座側面26aに設けられたねじ穴27には、第2の調整手段としての調整ねじ6が螺入される。そして、その調整ねじ6の頭部35の頂面(または先端面)35aに突き当たるようにして切削インサート4がインサート座24に位置決めされる。このとき、切削インサート4は、切れ刃38が切削に関与することができるように、カートリッジ3のインサート座24の開放端部から長手方向3Aにおいて切れ刃38が突出するように配置されている。
切削インサート4と工具ボデー2との間には切削インサート固定用楔9が挿入される。楔9は、図3において示されるように、奥側に向けて漸次縮小するような形状を有している。楔9と取付座16とに対してねじ9aを回転させることによって、取付座16の奥に楔9を進めることができる。その結果、切削インサート4の第1面41が楔9のクランプ面により押圧され、カートリッジ3上の切削インサート4はインサート座24に確実に固定される(図1、図3及び図15参照)。ただし、ねじ9aは、楔9のねじ穴9bと取付座16のねじ穴18とに螺合する雄ねじ部を両端部にそれぞれ備えている。
次に、本実施形態の刃先調整機構1の作用及び効果について説明する。
本実施形態の刃先調整機構1においては、第1の調整手段としての調整楔5を押し込むようにねじ5aを回す又は調整楔5を取付座19の底壁面19bから離して浮かすようにねじ5aを逆方向に回すことによって、カートリッジ3を調整方向X(すなわち、カートリッジ取付座11の底壁面12の長手方向)に沿って移動させることができる。楔5の作用により切削インサート4の刃先位置を調整するときは、楔8及び楔9を緩めた状態にしておくが、カートリッジ3の固定ねじ7を完全に緩める必要はない。(図2において下側に向けて切削インサート4を動かして)切削インサート4の切れ刃38の突き出し量を大きくするときには、調整楔5によりカートリッジ3を自動で動かすことができる。(図2において上側に向けて切削インサート4を動かして)切削インサート4の切れ刃38の突き出し量を小さくするときには、調整楔5を底壁面19bから離すようにし、カートリッジ3は手で動かされ得る。
調整楔5による側面32bの傾き角度βは鋭角であるが比較的90°に近いので、例えば、固定ねじ7をねじ穴14にある程度しっかりと螺合させた状態で調整楔5を押し込むことによって、カートリッジ3の位置つまり刃先位置を高精度で調整することができる。そして、工具ボデー2に対するカートリッジ3の位置を決めることができたら、固定ねじ7を完全に締め付ける。それとともに、楔8及び楔9をしっかりと締め付ける。これにより、カートリッジ3及び切削インサート4を確実に固定する。カートリッジ固定用楔8を用いない場合は、楔8を締め付ける工程は省かれる。楔8を用いずに固定ねじ7のみでも、十分にカートリッジ3を固定することができる。このようにして、第1の調整手段としての調整楔5では、高精度にカートリッジ3の位置を調整することができるため、切削インサート4の刃先位置の微調整を行うことができる。このように、第1の調整手段である調整楔5は、製造上の寸法誤差に対応するための微小な刃先位置の調整(例えば、0.1mm以下の刃先位置の調整)を可能とする第1の調整機構をカートリッジ取付座11とカートリッジ3と取付座19と共に構成する。
さらに、本実施形態の刃先調整機構1においては、第2の調整手段としての調整ねじ6を時計回り又は反時計回りに回すことによって、直接的に切削インサート4を調整方向Xに沿って移動させることを可能にする。調整ねじ6の作用により切削インサート4の刃先位置を調整するときは、例えば楔9は緩めた状態に保持される。(図2において下側に向けて切削インサート4を動かして)切削インサート4の切れ刃38の突き出し量を大きくするときには、調整ねじ6により切削インサート4を直接的に自動で動かすことができる。(図2において上側に向けて切削インサート4を動かして)切削インサート4の切れ刃38の突き出し量を小さくするときには、調整ねじ6をねじ穴27内に進むようにし、切削インサート4は直接的に手で動かされ得る。
具体的に説明すると、調整ねじ6を時計回り又は反時計回りに回すことによってインサート座24の側面26aからの頭部35の突出位置が変化する。切削インサート4はこの頭部35の頂面に突き当たることによって位置決めされているため、頭部35の突出位置にしたがってカートリッジ3上の切れ刃38の位置が調整される。このときの調整ねじ6を用いた切削インサート4の調整方向は、前述したカートリッジ3の調整方向Xと同じ方向であるが、例えばわずかに異なってもよい(略同じ方向であってもよい)。
この調整ねじ6においては、ねじ部である体部34のねじ穴27へのねじ込み量を調整することによって、そのねじピッチに応じて、直接的に切削インサート4の位置調整が可能である。そのために調整ねじ6は刃先位置の調整幅を大きくラフにすることに適し、概して第1の調整手段である調整楔5に比べて高精度の調整には向かない。しかしながら、調整ねじ6の体部34の長さの分だけ頭部35を移動させることができるため、調整ねじ6によれば、調整楔5と比較して、切削インサート4の切れ刃38の位置の調整量を非常に大きくできる。このように、第2の調整手段である調整ねじ6は、再研削に対応するための大きな刃先位置の調整(例えば0.1mmを超える、特に0.2mmを超える刃先位置の調整)を可能とする第2の調整機構をカートリッジ3と共に構成する。
以上のように、本実施形態の刃先調整機構1においては、第1の調整手段としての調整楔5によって高精度で微小な刃先位置の調整を行うことができるのとともに、第2の調整手段としての調整ねじ6によってラフで大幅な刃先位置の調整を行うことも可能である。すなわち、まず第2の調整手段6によって大まかに刃先位置の調整を行い、それから第1の調整手段5によって高精度の刃先位置の調整を行うことで、刃先調整機構1は、再研削によって大きく刃先位置が後退した切削インサートにも対応することが可能となる。したがって、フライスにおいて、複数の切削インサート4の各々に対して刃先調整機構1を適用することで、それら複数の切削インサート4の刃先位置をより好適に調整することが可能である。なお、調整楔5による刃先位置の調整は、ここで示された手順に限定されず、種々の手順で行われることができる。調整ねじ6による刃先位置の調整も同様である。
本実施形態の刃先調整機構1においては、第1の調整手段を高精度の調整を行う調整楔5とし、第2の調整手段をラフな調整を行う調整ねじ6としたが、これに限定されない。第1の調整手段としての調整楔5をラフな調整用の部材とすることもできるし、第2の調整手段としての調整ねじ6を高精度の調整用の部材とすることもできる。第1の調整手段及び第2の調整手段の一方が第1精度で切削インサートの刃先位置を調整可能なとき、それらのうちの他方が第1精度と異なる第2精度で切削インサートの刃先位置を調整可能であるとよい。これらにより、切削インサートの刃先位置の調整量又は調整幅が拡大すると共に、その微調整が可能であるとよい。ただし、ここでいう第1精度及び第2精度は所定操作量に対する刃先位置の感受性を表す。例えば、所定操作量をねじ一回転分とするとき、調整楔5の固定用のねじ5aの一回転に対する切削インサートの刃先位置の第1調整量は第1精度に関係付けられ、調整ねじ6の一回転に対する切削インサートの刃先位置の第2調整量は第2精度に関係付けられる。この場合、第1調整量は第2調整量と異なっているとよい。また、上記刃先調整機構1のように、2つの調整手段は独立して構成されてもよいが、そうでなくてもよい。また、各々の調整手段も楔部材又はねじ部材であることに限定されることはなく、その他の適切な任意の構成を有することが可能である。
さらに、本実施形態では、第1の調整手段は、カートリッジ3に作用し、間接的に切削インサート4に作用する(例えば動かす)ことができる。しかし、これに限定されることはなく、第1及び第2の調整手段5、6の両方が切削インサート4に直接的に作用することができるように構成されてもよい。または、第1及び第2の調整手段5、6の両方が切削インサート4に間接的に作用することができるように構成されてもよい。例えば、調整ねじ6は取付座19の後端側壁部に新たに設けられたねじ穴(好ましくはこの穴は調整方向Xに平行に延在する)に螺合されて配置され、調整楔5に作用してもよい。本発明においては2つの調整手段5、6のそれぞれは、直接的に切削インサートに作用可能であるか、間接的に作用可能であるかを問わず、切削インサートの刃先位置を略同じ方向、好ましくは同じ方向に調整可能に構成されるとよい。
しかし、本発明は、2つの調整手段による作用により、切削インサートの刃先位置が略同じ方向(好ましくは同じ方向)に調整可能である上記実施形態に限定されない。本発明は、第1及び第2の調整手段のうちの一方が、他方による切削インサートの刃先位置の調整方向の成分を含む方向に、切削インサートの刃先位置を動かすことができる、様々な他の変形態様を許容する。つまり、2つの調整手段のうちの一方の作用により第1方向に切削インサートの刃先を動かすことができるとき、それらのうちの他方の作用により切削インサートの刃先を第2方向に動かすことで、第1方向においても刃先が動かされる、様々な態様が、本発明では許される。なお、上記実施形態の刃先調整機構1では、第1方向と第2方向とは略一致または一致している。このように、本発明は、2つの調整手段(調整部材)のそれぞれの作用により、所定の1つの方向において刃先位置を調整可能なことに向けられている。また、調整ねじ6や調整楔5には、その調整量に応じた目安の目盛などが表示されてもよい。
また、上記実施形態では、調整楔5は、そこにねじ穴33を有し、このねじ穴33と取付座のねじ穴20との両方に係合可能な2つの雄ねじを両端部に有するねじ5aで固定された。しかし、調整楔5の固定方法はこのような方法に限定されない。例えば、調整楔5のねじ穴33はねじ山を有さない貫通穴に変更可能である。この場合、調整楔5の貫通穴は、カートリッジ3の取付穴28のように、穴の途中に環状の段部を有するとよい(図8A、8C参照)。この段部は、ねじが取付座のねじ穴20に螺合するとき、ねじの頭部が当接可能な面を提供することができる。ここで述べたように、調整楔5の固定方法と同様に、カートリッジ固定用楔8の固定方法や切削インサート固定用楔9の固定方法も変更可能である。
本発明の刃先調整機構1は、刃先交換式回転切削工具に限らず、刃先位置を調整することが求められる他の様々な切削工具に適用することが可能である。単一の切れ刃のみを備える切削工具において、本発明の刃先調整機構が適用されてもよい。例えば、旋盤のバイトの刃先位置調整用に、本発明が適用されてもよい。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されない。本発明は種々の変更が可能であり、請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、種々の置換、変更が可能であり、その均等物も含む。

Claims (10)

  1. 切削工具の工具ボデー(2)に着脱自在に取り付けられる切削インサート(4)の刃先位置を調整するための刃先調整機構(1)であって、
    前記切削インサート(4)の刃先位置を調整するように構成された第1の調整手段(5)と、
    前記切削インサート(4)の刃先位置を調整するように構成された第2の調整手段(6)であって、前記第1の調整手段(5)による前記切削インサート(4)の刃先位置の調整方向の成分を含む方向に前記切削インサート(4)を動かすことができるように構成され第2の調整手段(6)
    前記工具ボデー(2)に着脱自在に装着されるカートリッジ(3)であって、前記カートリッジ(3)に前記切削インサート(4)が配置される、カートリッジ(3)と、
    を備え、
    前記第1の調整手段(5)は、前記工具ボデー(2)と前記カートリッジ(3)との間に設けられて前記カートリッジ(3)を介して前記切削インサート(4)に作用し、
    前記第2の調整手段(6)は、前記カートリッジ(3)と前記切削インサート(4)との間に設けられて前記切削インサート(4)に直接的に作用する、刃先調整機構(1)。
  2. 前記第2の調整手段(6)は、前記第1の調整手段(5)による前記切削インサート(4)の刃先位置の調整方向と略同じ方向に前記切削インサート(4)を動かすことができるように構成されている、請求項1に記載の刃先調整機構(1)。
  3. 前記第1の調整手段(5)と前記第2の調整手段(6)とのうちの一方は前記切削インサート(4)の刃先位置を第1精度で調整可能であるように構成され、前記第1の調整手段(5)と前記第2の調整手段(6)とのうちの他方は前記第1精度と異なる第2精度で前記切削インサート(4)の刃先位置を調整可能であるように構成されている、請求項1又は2に記載の刃先調整機構(1)。
  4. 前記第1の調整手段(5)と前記第2の調整手段(6)とでは、所定操作量に対する前記切削インサート(4)の刃先位置の調整量が異なっている、請求項1からのいずれか一項に記載の刃先調整機構(1)。
  5. 前記第1の調整手段(5)と前記第2の調整手段(6)とのうちの一方は楔形状の部材を含み、前記第1の調整手段(5)と前記第2の調整手段(6)とのうちの他方はねじ部材を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の刃先調整機構(1)。
  6. 前記第1の調整手段(5)と前記第2の調整手段(6)とは独立して構成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の刃先調整機構(1)。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載の刃先調整機構(1)が適用された切削工具。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の刃先調整機構(1)の第1の調整手段(5)。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載の刃先調整機構(1)の第2の調整手段(6)。
  10. 請求項に記載の刃先調整機構(1)のカートリッジ(3)。
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