JP5217239B2 - 露光方法及び装置、メンテナンス方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法及び装置、メンテナンス方法、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体を介して露光ビームで基板を露光する露光技術、この露光技術を用いる露光装置のメンテナンス技術、及びその露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
半導体デバイス及び液晶表示デバイス等のマイクロデバイス(電子デバイス)は、レチクル等のマスク上に形成されたパターンをレジスト(感光材料)が塗布されたウエハ等の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程において、マスク上のパターンを投影光学系を介して基板上に転写するために、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型の露光装置(いわゆるステッパー)、及びステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型の露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパー)等の露光装置が使用されている。
この種の露光装置では、半導体デバイス等の高集積化によるパターンの微細化に伴って、年々より高い解像度(解像力)が要求されるのに応えるために、露光光の短波長化及び投影光学系の開口数(NA)の増大(大NA化)が行われて来た。しかるに、露光光の短波長化及び大NA化は、投影光学系の解像度を向上させる反面、焦点深度の狭小化を招くため、このままでは焦点深度が狭くなり過ぎて、露光動作時のフォーカスマージンが不足する恐れがある。
そこで、実質的に露光波長を短くして、かつ空気中に比べて焦点深度を広くする方法として、液浸法を利用した露光装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水又は有機溶媒等の液体で満たして液浸領域を形成した状態で露光を行う。これによって液体中での露光光の波長が空気中の1/n倍(nは液体の屈折率で、例えば1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上できるとともに、焦点深度を約n倍に拡大することができる。
国際公開第99/49504号パンフレット
上記の如く液浸法を用いて露光処理を行う場合、露光対象の基板を保持して移動する基板ステージ上に微細な異物が付着していると、液浸領域に対して基板ステージ上を移動する際にその異物が液体中に混入する恐れがある。そのように液体中に混入した異物が基板上に付着すると、転写されるパターンに形状不良等の欠陥が生じる恐れがある。
本発明は斯かる事情に鑑み、液浸法で露光を行う際に、液体中に混入する異物の量を減少できる露光技術、メンテナンス技術、及びデバイス製造技術を提供することを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、液浸法で露光を行うために、液体が接触する部材(例えば、基板ステージ等)に付着した異物を効率的に除去できる露光技術、メンテナンス技術、及びデバイス製造技術を提供することである。
本発明の第1の態様に従えば、基板(P)を露光する露光方法であって、基板ステージの保持部(PH)に保持された基板(P)上に液浸領域(AR2)を形成し、露光光でその液浸領域の液体を介してその基板を露光することと、その基板の露光を行わない期間中に、その基板ステージのその保持部に保持されたダミー基板上に液浸領域を形成するとともに、その液浸領域がそのダミー基板上でのみ移動するように、その液浸領域とその基板ステージとを相対移動して、そのダミー基板上のその液浸領域への液体供給とそのダミー基板上のその液浸領域からの液体回収の少なくとも一方を行うための液浸部材を洗浄することを含む露光方法が提供される。
本発明の第の態様に従えば、液体(1)を介して露光光で基板(P)を露光する露光装置であって、基板(P)を保持部(PH)に保持する基板ステージと、基板(P)上に液体を供給して液浸領域(AR2)を形成する液浸機構(10など)と、その基板ステージを制御可能な制御装置(CONTなど)と、を備え、その液浸機構は、その液浸領域への液体の供給及び回収の少なくとも一方を行うための液浸部材を含み、その制御装置は、その基板の露光を行わない期間中にその液浸部材を洗浄するために、その基板ステージのその保持部に保持されたダミー基板上に形成された液浸領域がそのダミー基板上のみで移動するように、その液浸領域とその基板ステージを相対移動する露光装置(EX)が提供される。
本発明の第の態様に従えば、基板ステージの保持部(PH)に保持された基板(P)上に液浸領域(AR2)を形成し、露光光でその液浸領域の液体を介してその基板を露光する露光装置のメンテナンス方法であって、その基板の露光を行わない期間中に、その基板ステージのその保持部にレジストが塗布されていない基板を保持するとともに、この基板が、その液浸領域への液体の供給及び回収の少なくとも一方を行う液浸部材(30)に対向するようにその基板ステージを配置することと、その基板の露光を行わない期間中に、その保持部に保持されたそのレジストが塗布されていない基板上に形成された液浸領域がこの基板上のみで移動するように、その液浸領域とその基板ステージとを相対移動して、その液浸部材を洗浄することを含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の別の態様に従えば、第1の態様の露光方法又は第2の態様の露光装置(EX,EX’)を用いて基板を露光すること(204)と、露光した基板を現像すること(204)と、現像した基板を加工すること(205)とを含むデバイス製造方法が提供される。
また、本明細書には、以下の発明の態様も記載されている。
本発明の第の態様に従えば、光学部材(2)及び液体(1)を介して露光光で基板(P)を露光する露光方法であって、液体と接触する可動部材(PHなど)を光学部材と対向して配置することと、光学部材と可動部材との間に形成される洗浄用液体の液浸領域(AR2)と可動部材とを相対移動して、可動部材を洗浄することを含む露光方法が提供される。
本発明の第の態様に従えば、光学部材(2)及び液体(1)を介して露光光で基板(P)を露光する露光装置であって、光学部材と対向して配置されかつ液体と接触する可動部材(PHなど)と、光学部材と可動部材との間に洗浄用液体の液浸領域(AR2)を形成する液浸機構(10など)と、可動部材を洗浄するために、液浸領域と可動部材とを相対移動する制御装置(CONTなど)と、を備える露光装置(EX)が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、光学部材(2)及び液体(1)を介して露光光で基板(P)を露光する露光装置のメンテナンス方法であって、液体と接触する可動部材(PHなど)を光学部材と対向して配置することと、光学部材と可動部材との間に形成される洗浄用液体の液浸領域(AR2)と可動部材とを相対移動して、可動部材を洗浄することとを含むメンテナンス方法が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、基板(P)を露光する露光方法であって、基板ステージ(PHなど)に保持される基板上で露光光(EL)の光路空間を液体(1)で満たすとことと、露光光(EL)で液体を介して基板を露光すること(S1)と、基板の露光を行わない期間中に、基板ステージ(PST)上に超音波で振動した洗浄用の液体(1A)を供給すること(S2)を含む露光方法が提供される。
本発明の第8の態様に従えば、基板(P)を露光する露光方法であって、基板ステージに保持される基板上で露光光(EL)の光路空間を液浸機構(10など)によって液体で満たすことと、露光光で液体を介して基板を露光すること(SS1)と、基板の露光を行わない期間中に、液浸機構の液体の供給口(13,14)及び回収口(23A−23D)の少なくとも一方に洗浄用の液体(1A)を供給すること(SS2)を含む露光方法が提供される。
本発明の第9の態様に従えば、液体(1)を介して露光光で基板(P)上の複数の領域を露光する露光方法であって、基板を保持した可動体(PH)を第1経路(60A)で移動しながら、複数の領域のそれぞれを液体を介して露光すること(S1、SS1)と、ダミー基板を保持した可動体を、第1経路とは異なる第2経路(60B、60C、60D)で移動することによって、可動体を液体又は洗浄液で洗浄する(S2、SS2)ことを含む露光方法が提供される。
本発明の第10の態様に従えば、基板(P)を露光する露光装置(EX)であって、基板ステージ(PHなど)に保持される基板上で露光光の光路空間を液体で満たす液浸機構(10など)と、液浸機構の液体の供給口の近傍に設けられた超音波振動子(112,122)と、基板の露光を行わない期間中に、基板ステージ上に超音波振動子による超音波で振動した洗浄用の液体を供給するように超音波振動子(112,122)を制御する制御装置(CONT)とを備える露光装置(EX’)が提供される。
本発明の第11の態様に従えば、基板を露光する露光装置(EX’)であって、基板ステージに保持される基板上で露光光の光路空間に液体を供給する第1液体供給機構(10)を含む液浸機構と、基板ステージ側に設けられ、洗浄用の液体を供給する第2液体供給機構(12)と、洗浄用の液体を超音波で振動させる超音波振動子(117)と、基板の露光を行わない期間中に、液浸機構の液体の供給口(13,14)及び回収口(23A−23D)の少なくとも一方に超音波振動子(117)による超音波で振動した洗浄用の液体(1A)を供給するように超音波振動子を制御する制御装置(CONT)とを備える露光装置(EX’)が提供される。
本発明の第12の態様に従えば、液体(1)を介して基板(P)を露光する露光装置であって、基板ステージ(PHなど)に保持される基板上で露光光の光路空間を液体で満たす液浸機構(10など)と、基板の露光を行わない期間中に、液浸機構の前記液体の供給口及び回収口の少なくとも一方に洗浄用の液体を供給する装置(12)とを備える露光装置(EX’)が提供される。
本発明の第13の態様に従えば、光学部材(2)及び液体(1)を介して露光光で基板(P)を露光する露光装置であって、光学部材と対向して配置される可動部材(PHなど)と、可動部材に設けられる振動子(117)を有し、液体(1)と接触する部材(30など)を、振動子によって振動される洗浄用の液体(1又は1A)で洗浄する洗浄装置(118など)と、を備える露光装置(EX’)が提供される。
本発明の第14の態様に従えば、本発明の露光方法又は露光装置(EX,EX’)を用いて基板を露光すること(204)と、露光した基板を現像すること(204)と、現像した基板を加工すること(205)とを含むデバイス製造方法が提供される。
なお、以上の本発明の所定要素に付した括弧付き符号は、本発明の一実施形態を示す図面中の部材に対応しているが、各符号は本発明を分かり易くするために本発明の要素を例示したに過ぎず、本発明をその実施形態の構成に限定するものではない。
本発明によれば、例えばその液浸領域に対してその基板ステージを移動することで、その液浸部材に付着している異物を除去することができる。従って、その後、基板を液浸法で露光する際に、液体中に混入する異物の量が減少し、高精度に露光を行うことができる。
本明細書に記載された発明によれば、例えばその液浸領域に対してその基板ステージを移動することで、その基板ステージ及び/又は液浸部材に付着している異物を除去することができる。従って、その後、基板を液浸法で露光する際に、液体中に混入する異物の量が減少し、高精度に露光を行うことができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態に従う露光装置EXを示す概略構成図であり、図1において、露光装置EXは、転写用のパターンが形成されたマスクMを支持するマスクステージRSTと、露光対象の基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージRSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージPSTに支持されている基板P上の投影領域AR1に投影する投影光学系PLと、アライメント用の基準マーク等が形成されている計測ステージMSTと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTと、液浸法の適用のための液浸機構とを備えている。本例の液浸機構は、基板P上及び計測ステージMST上に液体1を供給する液体供給機構10と、基板P上及び計測ステージMST上に供給された液体1を回収する液体回収機構20とを含む。
露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に転写している間、液体供給機構10から供給した液体1により投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の一部の領域、又は基板P上の一部の領域とその周囲の領域に(局所的に)液浸領域AR2を形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側終端部の光学素子(例えば底面がほぼ平坦なレンズ又は平行平面板等)2と、その像面側に配置された基板P表面との間に液体1を満たす局所液浸方式を採用し、マスクMを通過した露光光ELで、投影光学系PL及び投影光学系PLと基板Pとの間の液体1を介して基板Pを露光することによって、マスクMのパターンを基板Pに転写露光する。
本例では、露光装置EXとして、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニング・ステッパー)を使用する場合を例にして説明する。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)に沿ってX軸を、その走査方向に垂直な方向(非走査方向)に沿ってY軸を取って説明する。また、X軸、Y軸、及びZ軸周りの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。本文中で「基板」は、例えばシリコンウエハのような半導体ウエハ等の基材上に感光材(以下適宜レジストという)を塗布したものを含み、感光膜とは別に保護膜(トップコート膜)などの各種の膜を塗布したものも含む。マスクは基板上に縮小投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含み、例えばガラス板等の透明板部材上にクロム等の遮光膜を用いて所定のパターンが形成されたものである。この透過型マスクは、遮光膜でパターンが形成されるバイナリーマスクに限られず、例えばハーフトーン型、あるいは空間周波数変調型などの位相シフトマスクも含む。なお、本例の基板Pは、例えば直径が200mmから300mm程度の円板状の半導体ウエハ上に感光性材料であるレジスト(フォトレジスト)を所定の厚さ(例えば200nm程度)で塗布したである。
先ず、照明光学系ILは、マスクステージRSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、不図示の露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(i線等)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、又はArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2 レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本例においては、露光光ELとして、ArFエキシマレーザ光が用いられる。
また、マスクステージRSTは、マスクMを支持するものであって、不図示のマスクベース上の投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージRSTは、例えばリニアモータ等のマスクステージ駆動装置RSTDにより駆動される。マスクステージ駆動装置RSTDは制御装置CONTにより制御される。マスクステージRST上には反射鏡55Aが設けられ、反射鏡55Aに対向する位置にはレーザ干渉計56Aが設けられている。実際には、レーザ干渉計56Aは、3軸以上の測長軸を有するレーザ干渉計システムを構成している。マスクステージRST(マスクM)の2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計56Aによりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはその計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置RSTDを駆動することでマスクステージRSTに支持されているマスクMの移動又は位置決めを行う。なお、反射鏡55Aは平面鏡のみでなくコーナーキューブ(レトロリフレクタ)を含むものとしてもよいし、反射鏡55Aの代わりに、例えばマスクステージRSTの端面(側面)を鏡面加工して形成される反射面を用いてもよい。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率β(βは例えば1/4,1/5等の縮小倍率)で基板P上に投影露光するものであって、基板P側(投影光学系PLの像面側)の終端部に設けられた光学素子2を含む複数の光学素子から構成されており、これら光学素子は鏡筒PKにより支持されている。なお、投影光学系PLは縮小系のみならず、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLの先端部の光学素子2は鏡筒PKに対して着脱(交換)可能に設けられており、光学素子2には液浸領域AR2の液体1が接触する。図示していないが、投影光学系PLは、防振機構を介して3本の支柱で支持される鏡筒定盤に搭載されるが、例えば国際公開第2006/038952号パンフレットに開示されているように、投影光学系PLの上方に配置される不図示のメインフレーム部材、あるいはマスクステージRSTが配置されるベース部材などに対して投影光学系PUを吊り下げ支持しても良い。
本例において、液体1には純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線及びKrFエキシマレーザ光等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。光学素子2は螢石(CaF2 )から形成されている。螢石は水との親和性が高いので、光学素子2の液体接触面2aのほぼ全面に液体1を密着させることができる。なお、光学素子2は水との親和性が高い石英であってもよい。
また、基板Pのレジストは、一例として液体1をはじく撥液性のレジストである。なお、前述のように必要に応じてレジストの上に保護用のトップコートを塗布してもよい。本例では、液体1をはじく性質を撥液性と呼ぶ。液体1が純水の場合には、撥液性とは撥水性を意味する。
また、基板ステージPSTの上部には、基板Pを例えば真空吸着で保持する基板ホルダPHが固定されている。そして、基板ステージPSTは、基板ホルダPH(基板P)のZ方向の位置(フォーカス位置)及びθX,θY方向の傾斜角を制御するZステージ部と、このZステージ部を支持して移動するXYステージ部とを備えている。そして、このXYステージ部がベース54上のXY平面に平行なガイド面(投影光学系PLの像面と実質的に平行な面)上に、例えばエアベリング(気体軸受け)を介して載置されている。基板ステージPST(Zステージ部及びXYステージ部)はリニアモータ等の基板ステージ駆動装置PSTDにより駆動される。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。本例では、Z、θX及びθY方向に可動なテーブルに基板ホルダを形成しており、まとめて基板ホルダPHと呼んでいる。なお、テーブルと基板ホルダとを別々に構成し、例えば真空吸着などによって基板ホルダをテーブルに固定してもよい。また、Zステージ部は基板ホルダPH(テーブル)をZ、θX及びθY方向に駆動するアクチュエータのみを含むものとしてもよい。
基板ステージPST上の基板ホルダPHには反射鏡55Bが設けられ、反射鏡55Bに対向する位置にはレーザ干渉計56Bが設けられている。反射鏡55Bは、実際には図8(A)に示すように、X軸の反射鏡55BX及びY軸の反射鏡55BYから構成され、レーザ干渉計56BもX軸のレーザ干渉計56BX及びY軸のレーザ干渉計56BYから構成されている。図1に戻り、基板ステージPST上の基板ホルダPH(基板P)の2次元方向の位置及び回転角は、レーザ干渉計56Bによりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはその計測結果に基づいて基板ステージ駆動装置PSTDを駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Pの移動又は位置決めを行う。なお、レーザ干渉計56Bは基板ステージPSTのZ軸方向の位置、及びθX、θY方向の回転情報をも計測可能としてよく、その詳細は、例えば特表2001−510577号公報(対応する国際公開第1999/28790号パンフレット)に開示されている。さらに、反射鏡55Bの代わりに、例えば基板ステージPST又は基板ホルダPHの側面などを鏡面加工して形成される反射面を用いてもよい。
また、基板ホルダPH上には、基板Pを囲むように環状で平面のプレート部97が設けられている。プレート部97の上面は、基板ホルダPHに保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さの平坦面である。本例では、この平坦面が撥液性となっている。ここで、基板Pのエッジとプレート部97との間には0.1〜1mm程度の隙間があるが、本例においては、基板Pのレジストは撥液性であり、液体1には表面張力があるため、その隙間に液体1が流れ込むことはほとんどなく、基板Pの周縁近傍を露光する場合にも、プレート部97と投影光学系PLとの間に液体1を保持することができる。なお、本例では、プレート部97と基板Pとの隙間に流れ込んだ液体1は、図5に示す吸引装置50によって基板ホルダPHの外部に排出することができる(詳細後述)。したがって、基板Pのレジスト(又はトップコート)は必ずしも撥液性でなくてもよい。また、本例では基板ホルダPHにプレート部97を設けているが、基板Pを囲む基板ホルダPHの上面を撥液化処理して平坦面を形成してもよい。
[液体の供給及び回収機構の説明]
次に、図1の液体供給機構10は、所定の液体1を基板P上に供給するものであって、液体1を送出可能な第1液体供給部11及び第2液体供給部12と、第1、第2液体供給部11,12のそれぞれにその一端部を接続する第1、第2供給管11A,12Aとを備えている。第1、第2液体供給部11,12のそれぞれは、液体1を収容するタンク、フィルタ部、及び加圧ポンプ等を備えている。なお、液体供給機構10が、タンク、フィルタ部、加圧ポンプなどのすべてを備えている必要はなく、それらの少なくとも一部を、例えば露光装置EXが設置される工場などの設備で代用してもよい。
液体回収機構20は、基板P上に供給された液体1を回収するものであって、液体1を回収可能な液体回収部21と、液体回収部21にその一端部が接続された回収管22(図2の第1〜第4回収管22A,22B,22C,22Dからなる。)とを備えている。回収管22(22A〜22D)の途中にはバルブ24(図2の第1〜第4バルブ24A,24B,24C,24Dからなる。)が設けられている。液体回収部21は例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、及び回収した液体1を収容するタンク等を備えている。なお、液体回収機構20が、真空系、タンクなどのすべてを備えている必要はなく、それらの少なくとも一部を、例えば露光装置EXが設置される工場などの設備で代用してもよい。
投影光学系PLの終端部の光学素子2の近傍には流路形成部材(液浸部材)30が配置されている。流路形成部材30は、基板P(基板ステージPST)の上方において光学素子2の周りを囲むように設けられた環状部材である。投影光学系PLの投影領域AR1が基板P上にある状態で、流路形成部材30は、その基板Pの表面に対向するように配置された第1供給口13と第2供給口14(図3参照)とを備えている。また、流路形成部材30は、その内部に供給流路82(82A,82B)を有している。供給流路82Aの一端部は第1供給口13に接続し、他端部は第1供給管11Aを介して第1液体供給部11に接続している。供給流路82Bの一端部は第2供給口14に接続し、他端部は第2供給管12Aを介して第2液体供給部12に接続している。更に、流路形成部材30は、基板P(基板ステージPST)の上方に設けられ、その基板P表面に対向するように配置された4つの回収口23A〜23D(図3参照)を備えている。
図2は、流路形成部材30の概略斜視図である。図2に示すように、流路形成部材30は投影光学系PLの終端部の光学素子2の周りを囲むように設けられた環状部材であって、第1部材31と、第1部材31の上部に配置される第2部材32と、第2部材32の上部に配置される第3部材33とを備えている。第1〜第3部材31〜33のそれぞれは板状部材であってその中央部に投影光学系PL(光学素子2)を配置可能な穴部31A〜33Aを有している。
図3は、図2の第1〜第3部材31〜33のうち最下段に配置される第1部材31を示す透視図である。図3において、第1部材31は、投影光学系PLの−X方向側に形成され、基板P上に液体1を供給する第1供給口13と、投影光学系PLの+X方向側に形成され、基板P上に液体1を供給する第2供給口14とを備えている。第1供給口13及び第2供給口14のそれぞれは第1部材31を貫通する貫通穴であって、平面視略円弧状に形成されている。更に、第1部材31は、投影光学系PLの−X方向、−Y方向、+X方向、及び+Y方向側に形成され、それぞれ基板P上の液体1を回収する第1回収口23A、第2回収口23B、第3回収口23C、及び第4回収口23Dを備えている。第1〜第4回収口23A〜23Dのそれぞれも第1部材31を貫通する貫通穴であって、平面視略円弧状に形成されており、投影光学系PLの周囲に沿って略等間隔に、かつ供給口13,14より投影光学系PLに対して外側に設けられている。供給口13,14の基板Pとのギャップと、回収口23A〜23Dの基板Pとのギャップとは、ほぼ同じに設けられている。つまり、供給口13,14の高さ位置と、回収口23A〜23Dの高さ位置とはほぼ同じ高さに設けられている。
図1に戻り、流路形成部材30は、その内部に回収口23A〜23D(図3参照)に連通した回収流路84(84A,84B,84C,84D)を有している。なお、回収流路84B,84D(不図示)は、図3の非走査方向の回収口23B,23Dと図2の回収管22B,22Dとを連通させるための流路である。回収流路84A〜84Dの他端部は図2の回収管22A〜22Dを介して液体回収部21にそれぞれ連通している。本例において、流路形成部材30は液体供給機構10及び液体回収機構20のそれぞれの一部を構成している。すなわち、流路形成部材30は本例の液浸機構の一部である。なお、液浸機構の一部、例えば少なくとも流路形成部材30は、投影光学系PLを保持するメインフレーム(前述の鏡筒定盤を含む)に吊り下げ支持されてもよいし、メインフレームとは別のフレーム部材に設けてもよい。あるいは、前述の如く投影光学系PLが吊り下げ支持される場合は、投影光学系PLと一体に流路形成部材30を吊り下げ支持してもよいし、投影光学系PLとは独立に吊り下げ支持される計測フレームに流路形成部材30を設けてもよい。後者の場合、投影光学系PLを吊り下げ支持していなくてもよい。
第1〜第4回収管22A〜22Dに設けられた第1〜第4バルブ24A〜24Dは、第1〜第4回収管22A〜22Dの流路のそれぞれを開閉するものであって、その動作は制御装置CONTに制御される。回収管22(22A〜22D)の流路が開放されている間、液体回収機構20は回収口23(23A〜23D)から液体1を吸引回収可能であり、バルブ24(24A〜24D)により回収管22(22A〜22D)の流路が閉塞されると、回収口23(23A〜23D)を介した液体1の吸引回収が停止される。
図1において、第1及び第2液体供給部11,12の液体供給動作は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは、第1及び第2液体供給部11,12による基板P上に対する単位時間当たりの液体供給量をそれぞれ独立して制御可能である。第1及び第2液体供給部11,12から送出された液体1は、供給管11A,12A、及び流路形成部材30の供給流路82A,82Bを介して、流路形成部材30(第1部材31)の下面に基板Pと対向するように設けられた供給口13,14(図3参照)より基板P上に供給される。
また、液体回収部21の液体回収動作は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは、液体回収部21による単位時間当たりの液体回収量を制御可能である。流路形成部材30(第1部材31)の下面に、基板Pと対向するように設けられた回収口23から回収された基板P上の液体1は、流路形成部材30の回収流路84及び回収管22を介して液体回収部21に回収される。流路形成部材30のうち回収口23より投影光学系PLに対して外側の下面(基板P側を向く面)には、液体1を捕捉する所定長さの液体トラップ面(傾斜面)70が形成されている。トラップ面70は親液処理を施されている。回収口23の外側に流出した液体1は、トラップ面70で捕捉される。
図3は、図2の流路形成部材30に形成された第1及び第2供給口13,14及び第1〜第4回収口23A〜23Dと、投影光学系PLの投影領域AR1との位置関係を示す平面図でもある。図3において、投影光学系PLの投影領域AR1はY方向(非走査方向)を長手方向とする矩形状に設定されている。液体1が満たされた液浸領域AR2は、投影領域AR1を含むように実質的に4つの回収口23A〜23Dで囲まれたほぼ円形の領域の内側に形成され、且つ走査露光時には基板P上の一部に(又は基板P上の一部を含むように)局所的に形成される。
また、第1及び第2供給口13,14は走査方向(X方向)に関して投影領域AR1を挟むようにその両側に略円弧状のスリット状に形成されている。供給口13,14のY方向における長さは、少なくとも投影領域AR1のY方向における長さより長くなっている。液体供給機構10は、2つの供給口13,14より、投影領域AR1の両側で液体1を同時に供給可能である。
また、第1〜第4回収口23A〜23Dは、供給口13,14及び投影領域AR1を取り囲むように円弧状のスリット状に形成されている。複数(4つ)の回収口23A〜23Dのうち、回収口23A及び23CがX方向(走査方向)に関して投影領域AR1を挟んでその両側に配置されており、回収口23B及び23DがY方向(非走査方向)に関して投影領域AR1を挟んでその両側に配置されている。回収口23A,23CのY方向における長さは、供給口13,14のY方向における長さより長くなっている。回収口23B,23Dのそれぞれも回収口23A,23Cとほぼ同じ長さに形成されている。回収口23A〜23Dはそれぞれ図2の回収管22A〜22Dを介して図1の液体回収部21に連通している。なお、本例において、回収口23の数は4つに限られず、投影領域AR1及び供給口13,14を取り囲むように配置されていれば、任意の複数あるいは1つ設けることができる。
なお、上記実施形態で用いた流路形成部材30は、上述の構造に限られず、例えば、欧州特許出願公開第1420298号明細書、国際公開第2004/055803号パンフレット、国際公開第2004/057589号パンフレット、国際公開第2004/057590号パンフレット、国際公開第2005/029559号パンフレット(対応米国特許出願公開第2006/0231206号)に記載されているものも用いることができる。
また、本例では液体の供給口13,14と回収口23A〜23Dとは同じ流路形成部材30に設けられているが、供給口13,14と回収口23A〜23Dとは別の部材に設けてもよい。さらに、例えば国際公開第2005/122218号パンフレットに開示されているように、流路形成部材30の外側に液体回収用の第2の回収口(ノズル)を設けてもよい。また、供給口13,14は基板Pと対向するように配置されていなくてもよい。さらに、流路形成部材30はその下面が投影光学系PLの下端面(射出面)とほぼ同じ高さ(Z位置)に設定されているが、例えば流路形成部材30の下面を投影光学系PLの下端面よりも像面側(基板側)に設定してもよい。この場合、流路形成部材30の一部(下端部)を、露光光ELを遮らないように投影光学系PL(光学素子2)の下側まで潜り込ませて設けてもよい。
[基板ホルダPH内の液体の吸引機構の説明]
図1において、本例の基板ホルダPHには、基板Pの裏面側に流入した液体を外部に排出する吸引機構が設けられている。また、本例の露光装置EXにおいては、基板ホルダPH上のレジストが塗布された露光対象の基板Pを、必要に応じて不図示のウエハローダ系によって、基板Pと実質的に同じ形状の基板であるダミー基板CPと交換できるように構成されている。後述のように本例の露光装置は、基板Pの露光を行わない期間中に、基板ステージPSTの上部、本例では基板ホルダPH(プレート部97)の上面等を洗浄する工程を実行するが、その際に、基板ホルダPHの内面の真空吸着用の穴等に液体が流入するのを防止するために、基板ホルダPH上に基板Pの代わりにダミー基板CPを載置する。このため、ダミー基板CPは、基板ホルダPHの内面を覆うための蓋基板又は蓋ウエハ、あるいはカバー部材とも呼ぶことができる。
ダミー基板CPは、一例として例えばシリコン基板等からなる液体1になじみ易い親液性の基板よりなり、例えば図5に示すように、その基板の端部(側面及び上面の周縁部)CPcを除く上面部CPaに液体1をはじくための撥液処理を施したものである。言い換えると、ダミー基板CPの端部CPcは親液性であり、その内側の上面部CPa及び裏面部が撥液性である。撥液処理としては、例えば撥液性を有する材料を塗布して撥液コートを形成するコーティング処理が挙げられる。撥液性を有する材料としては、例えばフッ素系化合物、シリコン化合物、又はポリエチレン等の合成樹脂が挙げられる。また、撥液コートは単層膜であってもよいし、複数層からなる膜であってもよい。なお、液体1と接触するダミー基板CPの一面(表面)を全て撥液性としてもよい。
また、一例として、図6の拡大図で示すように、ダミー基板CPの上面部CPaの撥液コートが施された領域に所定間隔で複数の親液性の幅が例えば1mm程度の溝部CPnを形成してもよい。ダミー基板CPの基板自体は親液性であるため、親液性の溝部CPnを形成するためには、上面部CPaに撥液コートを施した後で、その上面部CPaに機械的に溝部を形成すればよい。それらの溝部CPnは、基板ホルダPHの洗浄中に液体1中に混入している微細な異物であるパーティクルを捕捉するために使用される。なお、ダミー基板CPを撥液性の材料で構成してもよい。
以下、図5及び図6を参照して図1中の基板ホルダPHの構成について詳細に説明する。図5はダミー基板CPを吸着保持した状態の基板ホルダPHの側断面図、図6は図5の要部拡大図である。
図5に示すように、基板ホルダPHは、基材PHBと、この基材PHBに形成されて、ダミー基板CP(又は露光対象の基板P、以下同様。)を吸着保持する保持部PH1とを備えている。保持部PH1は、基材PHB上に形成されて、ダミー基板CPの裏面CPbを支持する、上面46Aが平坦な小さい円錐状の多数の支持部46と、基材PHB上に形成され、ダミー基板CPの裏面CPbに対向し、多数の支持部46を囲むように設けられた円周状の周壁部(リム部)42とを備えている。保持部PH1は、基板ホルダPHに形成されてダミー基板CPが収納される凹部97a内に配置されている。
多数の支持部46はそれぞれダミー基板CPを裏面から支持する凸状の支持ピンとして作用するとともに、円周状の周壁部42の内側にX方向、Y方向に所定ピッチで配列されている。保持部PH1の中央部には、ダミー基板CPを昇降させるための昇降ロッド(不図示)も設けられている。また、周壁部42は、ダミー基板CP(又は基板P)の形状に応じて略円環状に形成されており、周壁部42の平坦な上面42Aはダミー基板CPの裏面CPbの周縁領域(エッジ領域)に対向するように設けられている。本例においては、支持部46の上面46Aは、周壁部42の上面42Aと同じ高さか、上面42Aよりも僅かに高く形成されている。そして、保持部PH1に保持されたダミー基板CPの裏面CPb側には、ダミー基板CPと周壁部42と基材PHBとで囲まれた第1空間VP1が形成される。
図5において、周壁部42の内側の基材PHB上の多数の支持部46の間の谷部には多数の吸引口41が形成されている。吸引口41はダミー基板CPを吸着保持するためのものである。多数の吸引口41はそれぞれ流路45を介して真空ポンプを含む真空系40に接続されている。支持部46、周壁部42、吸引口41、及び流路45を含む保持部PH1は、ダミー基板CP(又は基板P)を吸着保持するための所謂ピンチャック機構を構成している。図1の制御装置CONTは、真空系40を駆動し、第1空間VP1内部のガス(空気)を吸引してこの第1空間VP1を負圧にすることによって、ダミー基板CPの裏面CPbを多数の支持部46の上面46Aに吸着保持する。
図6に示すように、基板ホルダPHの凹部97aには、プレート部97と接続し、保持部PH1に吸着保持されたダミー基板CPの側面と対向する内側面が形成されている。そして、保持部PH1に保持されたダミー基板CPの側面と、そのダミー基板CPの周囲に設けられた凹部97aの内側面(又はプレート部97)との間には、所定のギャップAが形成されている。本例においては、ギャップAは例えば0.1〜1.0mm程度である。
また、図6に示すように、基板ホルダPHの凹部97aの底面には、第1周壁部42の外側面に沿って凹部97bが形成されている。凹部97bの内側面と周壁部42の外側面との間には、その外側面に沿ってギャップBが形成されている。本例において、ギャップBは例えば1.0mm程度に設定されている。そして、環状の周壁部42の外径はダミー基板CP(又は基板P)の外径よりも小さく形成されており、ダミー基板CPのエッジ領域は、周壁部42の外側に所定量オーバーハングしている。本例においては、オーバーハング部H1は、一例として約1.5mmである。
また、凹部97bの内側面の内径は、ダミー基板CPの外径よりも小さく形成され、凹部97aの底面は、周壁部42の上面42Aよりも僅かにギャップGだけ低く形成されている。本例においては、ギャップGは1〜1000μmに設定されている。この結果、保持部PH1に保持されたダミー基板CPの裏面側の周壁部42の外側には、ギャップBの第2空間VP2が形成され、この第2空間VP2は、凹部97aとダミー基板CPとの間のギャップG及びギャップAを介して基板ホルダPHの外気に連通している。
また、図6に示すように、基板ホルダPHのダミー基板CPの裏面に対向する凹部97bの底面において、周壁部42の外側面に沿った所定の複数位置(一例として7箇所)にそれぞれ平面視がほぼ円形の回収口51が設けられている。回収口51はそれぞれ、流路52を介して真空系を含む吸引装置50に接続されている。吸引装置50で回収口51を介して第2空間VP2を負圧にする吸引を行うことで、ダミー基板CPとプレート部97との境界部が液浸領域AR2を通過する際に、ギャップA及びギャップGを介して第2空間VP2に流入する液体1を、ダミー基板CPの底面側から基板ホルダPHの外部に排出することができる。この際に、図5の真空系40によって、ダミー基板CPの裏面CPbは図6の周壁部42の上面42Aに密着しているため、液体1が第2空間VP2からダミー基板CPの裏面の第1空間VP1に流入することはなく、真空系40の誤作動等が防止される。
第2空間VP2に回収口51を介して接続された吸引装置50と、第1空間VP1を負圧にするための真空系40とは互いに独立している。制御装置CONTは、吸引装置50及び真空系40の動作を個別に制御可能であり、吸引装置50による液体の吸引動作と、第1真空系40による気体の吸引動作とをそれぞれ独立して行うことができる。
さらに、基板ホルダPHの少なくとも一部には撥液化処理が施されており、基板ホルダPHは、液体1に対して撥液性を備えている。本例においては、基板ホルダPHの基材PHBうち、保持部PH1の周壁部42の上面42A及び外側面、支持部46の上面46Aが撥液性を有している。また、プレート部97、及び凹部97aの内側面、底面も撥液性を備えている。また、凹部97bの内側面も撥液性を有している。基板ホルダPHの撥液化処理としては、フッ素系樹脂材料又はアクリル系樹脂材料などの撥液性材料を被覆する処理が挙げられる。
なお、図5の基板ホルダPHにおいては、プレート部97をリング状の交換可能なプレート部材として、このプレート部材の表面に撥液処理を施し、かつそのプレート部材を支持部46と同様な部材で支持して、底面側から真空吸着で保持するようにしてもよい。これによって、例えば、後述の洗浄処理によって除去できない汚れが付着した場合には、随時そのプレート部材のみを交換することができる。
なお、上述の図5、図6の説明においては、基板ホルダPHにダミー基板CPが保持されているが、露光対象である基板Pも同様にして、基板ホルダPHに保持することができる。この場合も、基板Pの表面とプレート部97の表面とがほぼ同一平面となるように、プレート部97の高さ(Z方向に位置)が設定されている。
[計測ステージの説明]
図1に戻り、計測ステージMSTは、Y方向に細長い長方形の板状でX方向(走査方向)に駆動されるXステージ部181と、この上に例えばエアベアリングを介して載置されたレベリングテーブル188と、このレベリングテーブル188上に配置された計測ユニットとしての計測テーブルMTBとを備えている。一例として、計測テーブルMTBはレベリングテーブル188上にエアベアリングを介して載置されているが、計測テーブルMTBをレベリングテーブル188と一体化することも可能である。Xステージ部181は、ベース54上にエアベアリングを介してX方向に移動自在に載置されている。
図8(A)は、図1中の基板ステージPST及び計測ステージMSTを示す平面図であり、この図8(A)において、ベース54をY方向(非走査方向)に挟むように、X軸に平行にそれぞれ内面にX方向に所定配列で複数の永久磁石が配置されたX軸の固定子186及び187が設置され、固定子186及び187の間にそれぞれコイルを含む移動子182及び183を介してY軸にほぼ平行にY軸スライダ180がX方向に移動自在に配置されている。そして、Y軸スライダ180に沿ってY方向に移動自在に基板ステージPSTが配置され、基板ステージPST内の移動子と、Y軸スライダ180上の固定子(不図示)とから基板ステージPSTをY方向に駆動するY軸のリニアモータが構成され、移動子182及び183と対応する固定子186及び187とからそれぞれ基板ステージPSTをX方向に駆動する1対のX軸のリニアモータが構成されている。これらのX軸、Y軸のリニアモータ等が、図1の基板ステージ駆動装置PSTDを構成している。
また、計測ステージMSTのXステージ部181は、固定子186及び187の間にそれぞれコイルを含む移動子184及び185を介してX方向に移動自在に配置され、移動子184及び185と対応する固定子186及び187とからそれぞれ計測ステージMSTをX方向に駆動する1対のX軸のリニアモータが構成されている。このX軸のリニアモータ等が、図1では計測ステージ駆動装置TSTDとして表されている。
図8(A)において、Xステージ部181の−X方向の端部にほぼY軸に平行に、Z方向に積み重ねるように順次、内面に対向するようにZ方向に一様な磁場を発生するために複数の永久磁石が配置された断面形状がコの字型の固定子167と、ほぼX軸に沿って巻回(配列)されたコイルを含む平板状の固定子171とが固定され、下方の固定子167内に配置されるように計測テーブルMTBのY方向に離れた2箇所にそれぞれY軸に沿って巻回(配列)されたコイルをそれぞれ含む移動子166A及び166Bが固定され、上方の固定子171をZ方向に挟むように、計測テーブルMTBにY方向に所定配列で複数の永久磁石が配置された断面形状がコの字型の移動子170が固定されている。そして、下方の固定子167と移動子166A及び166BとからそれぞれXステージ部181に対して計測テーブルMTBをX方向及びθZ方向に駆動するX軸のボイスコイルモータ168A及び168B(図1参照)が構成され、上方の固定子171と移動子170とから、Xステージ部181に対して計測テーブルMTBをY方向に駆動するY軸のリニアモータ169が構成されている。
また、計測テーブルMTB上の−X方向及び+Y方向にそれぞれX軸の反射鏡55CX及びY軸の反射鏡55CYが固定され、反射鏡55CXに−X方向に対向するようにX軸のレーザ干渉計56Cが配置されている。反射鏡55CX,55CYは、図1では反射鏡55Cで表されている。レーザ干渉計56Cは複数軸のレーザ干渉計であり、レーザ干渉計56Cによって常時、計測テーブルMTBのX方向の位置、及びθZ方向の回転角度等が計測される。なお、反射鏡55Cの代わりに、例えば計測ステージMSTの側面などを鏡面加工して形成される反射面を用いてもよい。
一方、図8(A)において、Y方向の位置計測用のレーザ干渉計56BYは、基板ステージPST及び計測ステージMSTで共用される。すなわち、X軸の2つのレーザ干渉計56BX及び56Cの光軸は、投影光学系PLの投影領域AR1の中心(本例では図1の光軸AXと一致)を通りX軸に平行であり、Y軸のレーザ干渉計56BYの光軸は、投影光学系PLの投影領域の中心(光軸AX)を通りY軸に平行である。そのため、通常、走査露光を行うために、基板ステージPSTを投影光学系PLの下方に移動したときには、レーザ干渉計56BYのレーザビームは基板ステージPSTの反射鏡55BYに照射され、レーザ干渉計56BYによって基板ステージPST(基板P)のY方向の位置が計測される。そして、例えば投影光学系PLの結像特性等を計測するために、計測ステージMSTの計測テーブルMTBを投影光学系PLの下方に移動したときには、レーザ干渉計56BYのレーザビームは計測テーブルMTBの反射鏡55CYに照射され、レーザ干渉計56BYによって計測テーブルMTBのY方向の位置が計測される。これによって、常に投影光学系PLの投影領域の中心を基準として高精度に基板ステージPST及び計測テーブルMTBの位置を計測できるとともに、高精度で高価なレーザ干渉計の数を減らして、製造コストを低減できる。
なお、基板ステージPST用のY軸のリニアモータ及び計測テーブルMTB用のY軸のリニアモータ169に沿ってそれぞれ光学式等のリニアエンコーダ(不図示)が配置されており、レーザ干渉計56BYのレーザビームが反射鏡55BY又は55CYに照射されていない期間では、基板ステージPST又は計測テーブルMTBのY方向の位置はそれぞれ上記のリニアエンコーダによって計測される。
図1に戻り、計測テーブルMTBの2次元方向の位置及び回転角は、レーザ干渉計56C及び図8(A)のレーザ干渉計56BY(又はリニアエンコーダ)で計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはその計測結果に基づいて計測ステージ駆動装置TSTD、リニアモータ169、及びボイスコイルモータ168A,168Bを駆動することで、計測ステージMST中の計測テーブルMTBの移動又は位置決めを行う。
また、レベリングテーブル188は、それぞれ例えばエアシリンダ又はボイスコイルモータ方式でZ方向の位置を制御可能な3個のZ軸アクチュエータを備え、計測テーブルMTBの上面が投影光学系PLの像面に合焦されるように、レベリングテーブル188によって計測テーブルMTBのZ方向の位置、θX方向、θY方向の角度が制御される。そのために、流路形成部材30の近傍には、投影領域AR1内及びその近傍の基板Pの上面等の被検面の位置を計測するためのオートフォーカスセンサ(不図示)が設けられ、このオートフォーカスセンサの計測値に基づいて、制御装置CONTがレベリングテーブル188の動作を制御する。さらに、不図示であるが、Xステージ部181に対するレベリングテーブル188のX方向、Y方向、θZ方向の位置を所定位置に維持するためのアクチュエータも設けられている。
なお、オートフォーカスセンサはその複数の計測点でそれぞれ被検面のZ方向の位置情報を計測することで、θX及びθY方向の傾斜情報(回転角)をも検出するものであるが、この複数の計測点はその少なくとも一部が液浸領域LR2(又は投影領域AR1)内に設定されてもよいし、あるいはその全てが液浸領域LR2の外側に設定されてもよい。さらに、例えばレーザ干渉計56B,56Cが被検面のZ軸、θX及びθY方向の位置情報を計測可能であるときは、基板Pの露光動作中にそのZ方向の位置情報が計測可能となるようにオートフォーカスセンサは設けなくてもよく、少なくとも露光動作中はレーザ干渉計55B,55Cの計測結果を用いてZ軸、θX及びθY方向に関する被検面の位置制御を行うようにしてもよい。
本例の計測テーブルMTBは、露光に関する各種計測を行うための計測器類(計測用部材)を備えている。すなわち、計測テーブルMTBは、リニアモータ169の移動子等及び反射鏡55Cが固定される計測テーブル本体159と、この上面に固定されて例えば石英ガラス等の低膨張率の光透過性の材料から成るプレート101とを備えている。このプレート101の表面にはそのほぼ全面に渡ってクロム膜が形成され、所々に計測器用の領域や、特開平5−21314号公報(対応する米国特許第5,243,195号)などに開示される複数の基準マークが形成された基準マーク領域FMが設けられている。
図8(A)に示すように、プレート101上の基準マーク領域FMには、図1のマスク用のアライメントセンサ90用の1対の基準マークFM1,FM2、及び投影光学系PLの側面に配置された基板用のアライメントセンサALG用の基準マークFM3が形成されている。これらの基準マークの位置を、対応するアライメントセンサでそれぞれ計測することで、投影光学系PLの投影領域AR1の投影位置とアライメントセンサALGの検出位置との間隔(位置関係)であるベースライン量を計測することができる。このベースライン量の計測時には、プレート101上に液浸領域AR2が形成される。なお、アライメントセンサ90はマスクMのマークと基準マークFM1、FM2との位置関係の検出に用いられ、アライメントセンサALGは基板P上のアライメントマーク及び基準マークFM3の位置情報の検出に用いられる。本例のアライメントセンサ90、ALGはそれぞれ画像処理方式にてマークの検出を行うが、他の方式、例えばコヒーレントビームの照射によってマークから発生する回折光を検出する方式などでもよい。
プレート101上の計測器用の領域には、各種計測用開口パターンが形成されている。この計測用開口パターンとしては、例えば空間像計測用開口パターン(例えばスリット状開口パターン)、照明むら計測用ピンホール開口パターン、照度計測用開口パターン、及び波面収差計測用開口パターンなどがあり、これらの開口パターンの底面側の計測テーブル本体159内には、対応する計測用光学系及び光電センサよりなる計測器が配置されている。
その計測器の一例は、例えば特開昭57−117238号公報(対応する米国特許第4,465,368号明細書)などに開示される照度むらセンサ、例えば特開2002−14005号公報(対応する米国特許出願公開第2002/0041377号明細書)などに開示される、投影光学系PLにより投影されるパターンの空間像(投影像)の光強度を計測する空間像計測器、例えば特開平11−16816号公報(対応する米国特許出願公開第2002/0061469号明細書)などに開示される照度モニタ、及び例えば国際公開第99/60361号パンフレット(対応する欧州特許第1,079,223号明細書)などに開示される波面収差計測器である。
なお、本例では、投影光学系PLと液体1とを介して露光光ELにより基板Pを露光する液浸露光が行われるのに対応して、露光光ELを用いる計測に使用される上記の照度むらセンサ、照度モニタ、空間像計測器、波面収差計測器などでは、投影光学系PL及び液体1を介して露光光ELを受光することとなる。このため、プレート101の表面には撥液コートが施されている。また、本例では上記複数の計測器の少なくとも1つと基準マークとを計測用部材として計測テーブルMTBに設けるものとしたが、計測用部材の種類、及び/又は数などはこれに限られない。計測用部材として、例えば投影光学系PLの透過率を計測する透過率計測器、及び/又は、前述の液浸機構8、例えば流路形成部材30(あるいは光学素子2)などを観察する計測器などを設けてもよい。さらに、上記計測器はその一部のみを計測ステージMSTに設け、残りは計測ステージMSTの外部に設けてもよい。また、計測用部材と異なる部材、例えば流路形成部材30、光学素子2などを清掃する清掃部材などを計測ステージMSTに搭載してもよい。さらに、計測用部材及び清掃部材などを計測ステージMSTに設けなくてもよい。この場合、計測ステージMSTは、例えば基板Pの交換時などに、前述の液浸領域AR2を維持するために、基板ステージPSTとの交換で投影光学系PLと対向して配置される。
[露光工程]
次に本発明に従う露光方法及びメンテナンス方法を図15のフローチャートを参照して説明する。図1において、基板P上には複数のショット領域が設定されている。本例の制御装置CONTは、投影光学系PLの光軸AX(投影領域AR1)に対して基板Pが所定経路に沿って進むように、レーザ干渉計56Bの出力をモニタしつつ基板ステージPSTを移動し、複数のショット領域を順次ステップ・アンド・スキャン方式で露光する(図15に示したステップS1)。すなわち、露光装置EXによる走査露光時には、投影光学系PLによる矩形状の投影領域AR1にマスクMの一部のパターン像が投影され、投影光学系PLに対して、マスクMがX方向に速度Vで移動するのに同期して、基板ステージPSTを介して基板PがX方向に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。そして、基板P上の1つのショット領域への露光終了後に、基板Pのステップ移動によって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で基板Pを移動しながら各ショット領域に対する走査露光処理が順次行われる。
基板Pの露光処理中、制御装置CONTは液体供給機構10を駆動し、基板P上に対する液体供給動作を行う。液体供給機構10の第1、第2液体供給部11,12のそれぞれから送出された液体1は、供給管11A,12Aを流通した後、流路形成部材30内部に形成された供給流路82A,82Bを介して基板P上に供給される。
基板P上に供給された液体1は、基板Pの動きに合わせて投影光学系PLの下を流れる。例えば、あるショット領域の露光中に基板Pが+X方向に移動しているときには、液体1は基板Pと同じ方向である+X方向に、ほぼ基板Pと同じ速度で、投影光学系PLの下を流れる。この状態で、照明光学系ILより射出されマスクMを通過した露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射され、これによりマスクMのパターンが投影光学系PL及び液浸領域AR2の液体1を介して基板Pに露光される。制御装置CONTは、露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射されているときに、すなわち基板Pの露光動作中に、液体供給機構10による基板P上への液体1の供給を行う。露光動作中に液体供給機構10による液体1の供給を継続することで液浸領域AR2は良好に形成される。一方、制御装置CONTは、露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射されているときに、すなわち基板Pの露光動作中に、液体回収機構20による基板P上の液体1の回収を行う。露光動作中に(露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射されているときに)、液体回収機構20による液体1の回収を継続的に実行することで、液浸領域AR2の拡大などを抑えることができる。
本例において、露光動作中、液体供給機構10は、供給口13,14より投影領域AR1の両側から基板P上への液体1の供給を同時に行う。これにより、供給口13,14から基板P上に供給された液体1は、投影光学系PLの終端部の光学素子2の下端面と基板Pとの間、及び流路形成部材30(第1部材31)の下面と基板Pとの間に良好に拡がり、液浸領域AR2を少なくとも投影領域AR1より広い範囲で形成する。
なお、投影領域AR1の走査方向両側から基板Pに対して液体1を供給する際、制御装置CONTは、液体供給機構10の第1及び第2液体供給部11,12の液体供給動作を制御し、走査方向に関して、投影領域AR1の手前から供給する単位時間当たりの液体供給量を、その反対側で供給する液体供給量よりも多く設定してもよい。この場合、例えば基板Pが+X方向に移動することにより、投影領域AR1に対して+X方向側に移動する液体量が増し、基板Pの外側に大量に流出する可能性がある。ところが、+X方向側に移動する液体1は流路形成部材30の+X側下面に設けられているトラップ面70で捕捉されるため、基板Pの周囲等に流出したり飛散したりする不都合を抑制できる。
なお、露光動作中、液体回収機構20による液体1の回収動作を行わずに、露光完了後、回収管22の流路を開放し、基板P上の液体1を回収するようにしてもよい。一例として、基板P上のある1つのショット領域の露光完了後であって、次のショット領域の露光開始までの一部の期間(ステッピング期間の少なくとも一部)においてのみ、液体回収機構20により基板P上の液体1の回収を行うようにしてもよい。
制御装置CONTは、基板Pの露光中、液体供給機構10による液体1の供給を継続する。このように液体1の供給を継続することにより、投影光学系PLと基板Pとの間を液体1で良好に満たすことができるばかりでなく、液体1の振動(所謂ウォーターハンマー現象)の発生を防止することができる。このようにして、基板Pの全部のショット領域に液浸法で露光を行うことができる。
また、例えば基板Pの交換中、制御装置CONTは、計測ステージMSTを投影光学系PLの光学素子2と対向する位置に移動し、計測ステージMST上に液浸領域AR2を形成する。この場合、基板ステージPSTと計測ステージMSTとを近接させた状態で移動して、一方のステージとの交換で他方のステージを光学素子2と対向して配置することで、基板ステージPSTと計測ステージMSTとの間で液浸領域AR2を移動する。
制御装置CONTは、計測ステージMST上に液浸領域AR2を形成した状態で計測ステージMSTに搭載されている少なくとも一つの計測器(計測部材)を使って、露光に関する計測(例えば、ベースライン計測)を実行する。
なお、液浸領域AR2を、基板ステージPSTと計測ステージMSTとの間で移動する動作、及び基板Pの交換中における計測ステージMSTの計測動作の詳細は、国際公開第2005/074014号パンフレット(対応する欧州特許出願公開第1713113号明細書)、国際公開第2006/013806号パンフレットなどに開示されている。また、基板ステージと計測ステージを備えた露光装置は、例えば特開平11−135400号公報(対応する国際公開第1999/23692号パンフレット)、特開2000−164504号公報(対応する米国特許第6,897,963号)に開示されている。指定国及び選択国の国内法令が許す限りにおいて、米国特許第6,897,963号の開示を援用して本文の記載の一部とする。
[洗浄工程]
上記の如き露光工程において、図1の基板Pと液浸領域AR2の液体1とが接触すると、基板Pの一部の成分が液体1中に溶出することがある。例えば、基板Pの感光性材料として化学増幅型レジストが使われている場合、その化学増幅型レジストは、ベース樹脂、ベース樹脂中に含まれる光酸発生剤(PAG:Photo Acid Generator)、及びクエンチャーと呼ばれるアミン系物質を含んで構成されている。そのようなレジストが液体1に接触すると、レジストの一部の成分、具体的にはPAG及びアミン系物質等が液体1中に溶出することがある。また、基板Pの基材自体(例えばリシコン基板)と液体1とが接触した場合にも、その基材を構成する物質によっては、その基材の一部の成分(シリコン等)が液体1中に溶出する可能性がある。
このように、基板Pに接触した液体1は、基板Pより発生した不純物やレジスト残滓等からなるパーティクルのような微小な異物を含んでいる可能性がある。また液体1は、大気中の塵埃や不純物等の微小な異物を含んでいる可能性もある。したがって、液体回収機構20により回収される液体1は、種々の不純物等の異物を含んでいる可能性がある。そこで、液体回収機構20は、回収した液体1を外部に排出している。なお、回収した液体1の少なくとも一部を内部の処理装置で清浄にした後、その清浄化された液体1を液体供給機構10に戻してもよい。
また、液浸領域AR2の液体1に混入したそのようなパーティクル等の微小な異物は、基板ステージPSTの上部の基板ホルダPHの上面、及び/又は計測ステージMST上の計測テーブルMTBの上面に付着して残留する恐れがある。このように残留した異物は、基板Pの露光時に、液浸領域AR2の液体1に再び混入する恐れがある。液体1に混入した異物が基板P上に付着すると、基板Pに形成されるパターンに形状不良等の欠陥が生じる恐れがある。
そこで、本例の露光装置EXは、基板Pの露光を行わない期間、例えば1つのロットの基板の露光が終わってから次のロットの基板の露光が始まるまでの間等に、以下のように、基板ステージPST(基板ホルダPH)及び計測ステージMSTの洗浄工程を実行する(図15に示したステップS2)。この洗浄工程において、まず、基板ホルダPH上に上記のダミー基板CPを吸着保持する。そして、露光光ELの照射を停止した状態で、図4に示すように、液体供給機構10(液体供給部11,12)からダミー基板CP上に液体1を供給してダミー基板CP上に液浸領域AR2を形成し、液浸領域AR2(流路形成部材30)に対して基板ステージPST及び計測ステージMSTを所定の経路に沿って移動して、基板ステージPST上の基板ホルダPHの上面及び計測ステージMSTの計測テーブルMTBの上面の洗浄を行う。この際に、一例として液体供給部11,12による液体1の単位時間当たりの供給量とほぼ同じ量だけ液体回収機構20(液体回収部21)によって液浸領域AR2の液体1を回収する。これによって、液浸領域AR2の大きさを所望状態に維持しつつ基板ホルダPH及び計測テーブルMTB上に残留していた異物は液体1中に混入して、液体回収部21に回収される。なお、洗浄工程においてマスクステージMSTは静止されている。すなわち、洗浄工程は、露光工程と、液浸領域AR2に対して基板ステージPSTを相対移動する点で共通しているが、露光光EL光が未照射であることとマスクステージMSTが静止している点で露光工程と異なる。
図7(A)、(B)は、基板ステージPSTの洗浄中における、液浸領域AR2に対する基板ステージPSTの移動経路(移動軌跡)の一例を示す。図7(A)においては、一例として、基板ステージPSTの基板ホルダPH上を液浸領域AR2が通常の走査露光時と同じように、ダミー基板CPの全面を経路60Aに沿って相対移動するように、基板ステージPSTが移動する。なお、実際には、液浸領域AR2は静止しており、基板ステージPSTが移動するが、図7(A)、(B)では、説明の便宜上、液浸領域AR2が基板ステージPST上を移動するように表している。
また、別の例として、アライメントセンサALGによって、例えば特開昭61−44429号公報(対応する米国特許第4,780,617号明細書)に開示されるエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式でアライメント計測を行う場合(基板P上の複数のアライメントマークをアライメントセンサALGで検出する場合)と同様に、基板ステージPSTの移動経路を設定してもよい。例えば、図7(A)に示すように、アライメントセンサALGが、経路60Bに沿って基板Pの上方を移動するように、基板ステージPSTを高速に移動するようにしてもよい。また、液浸領域AR2に対して基板ステージPSTを高速に移動したり、一方向に長距離移動する場合には、基板ステージPST(基板ホルダPHのプレート部97)上に異物が残り易い場合がある。例えば、基板ステージPSTと計測ステージMSTとの間で液浸領域AR2を移動する場合、液浸領域AR2が基板ホルダPH上を経路60C(図7(A)参照)に沿って高速に、且つX方向に連続的に長距離移動すると、経路60Cに沿って基板ホルダPH上に異物が残留し易い場合がある。そこで、洗浄工程においては、経路60Cに沿って液浸領域AR2が基板ホルダPH上を移動するように、液浸領域AR2に対して基板ステージPSTを移動してもよい。これによって、基板ステージPSTの高速移動時に経路60C上に残留した異物を洗浄(除去)することができる。なお、洗浄工程においては、上述の経路60A〜60Cのすべてに沿って基板ステージPSTを移動する必要はなく、必要に応じて、一部の経路のみに沿って基板ステージPSTを移動してもよい。
また、通常の露光時には基板ステージPST上で移動しないような経路、すなわち、露光時の基板ステージPST上での液浸領域AR2の移動経路と少なくとも一部が異なる経路に沿って液浸領域AR2が相対移動するように、基板ステージPSTを移動してもよい。例えば、露光対象の基板Pのエッジ部分では、レジストの剥離などが生じやすく、基板Pのエッジ近傍において基板ステージPST(基板ホルダPH)の異物が付着しやすい。また、基板Pのエッジ近傍のショット領域の走査露光では、液浸領域ARはその一部が基板Pの外側にはみ出して移動するので、基板ステージPST(プレート部97)の上面に異物が堆積する可能性もある。したがって、洗浄工程においては、ダミー基板CPのエッジに沿って液浸領域AR2が移動するように、洗浄における基板ステージPSTの移動経路を決めてもよい。図7(B)にそのような移動経路60Dを示した。移動経路60Dは、ダミー基板CPの周縁の外側を周回している。このような移動経路60Dによって、基板ステージPST(基板ホルダPH)における基板Pのエッジ近傍に付着した異物が有効に除去される。
この場合、移動経路60Dに加えて図7(A)に示したような移動経路60A、60B及び/または60Cを加えてもよい。こうすることによって、洗浄工程における液浸領域AR2の移動経路は露光工程における液浸領域AR2の移動経路を完全に包含することになり、一層有効な洗浄が期待できる。基板ステージPST(基板ホルダPHのプレート部97)の表面のうち、通常の動作においては、液体1と触れることがない領域に液浸領域AR2が形成されるように基板ステージPSTの移動経路を決めてもよい。これによって、基板ステージPST上の種々の場所に付着している異物を洗浄することができる。この場合、液体1と触れることがない領域のみ液浸領域AR2が相対移動するように基板ステージPSTの移動経路を決定してもよいし、通常の動作における基板ステージPST上での液浸領域AR2の移動範囲よりも広い範囲(液体1と触れることがない領域を含む)を液浸領域AR2が相対移動するように基板ステージPSTの移動経路を決定してもよい。
これらの洗浄工程において、図6に示すように、基板ホルダPH側の吸引装置50による液体1の吸引も行うものとする。本例のダミー基板CPは、端部CPcは親液性であるため、液浸領域AR2がダミー基板CPと基板ホルダPHのプレート部97との境界部を横切るような状態では、ダミー基板CPの端部CPcから凹部97a及び97bに、異物が混入した液体1が流入する。そして、流入した液体1は回収口51から吸引装置50に吸引されて基板ホルダPHから排出されるため、液体1に混入したパーティクル等の微小な異物も同時に排出される。さらに、ダミー基板CPの上面部CPに親液性の溝部CPnが形成されている場合には、プレート部97から液体1中に混入したパーティクル等の一部はその溝部CPnに捕捉される。
なお、吸引装置50を省いてもよい。例えば、ダミー基板CPの端部CPcも撥液性にした場合には、凹部97aへの液体1の流入を抑えることができるので、吸引装置50を設けなくても良い。
次に制御装置CONTは、計測ステージMSTの洗浄を行う(図15に示したステップS3)。計測ステージMSTを洗浄する場合には、制御装置CONTは、図8(B)に示すように、基板ステージPST上の基板ホルダPHに対して計測ステージMSTの計測テーブルMTBを密着(または近接)させる。次に、制御装置CONTは、図9(A)に示すように、基板ステージPST及び計測テーブルMTB(計測ステージMST)を同時に液浸領域AR2に対して+X方向に移動して、図9(B)に示すように、液浸領域AR2を基板ステージPSTから計測テーブルMTBに移動する。この後、例えば液浸領域AR2が計測テーブルMTBの上面の全面を相対移動するように、計測ステージMSTを移動することで、計測テーブルMTB上に付着している異物の洗浄も行うことができる。なお、本例では計測テーブルMTBの上面の全面を液浸領域AR2が相対移動するように計測ステージMSTの移動経路を決定するものとしたが、計測テーブルMTBの上面の一部のみを液浸領域AR2が相対移動するように計測ステージMSTの移動経路を決定してもよい。
第1実施形態の露光装置EX’の動作及び利点並びに変形形態を以下に要約する。
A1:上述のように本例の洗浄工程を行うことによって、基板ステージPST上の基板ホルダPHに付着している異物を除去して、液浸露光用の露光装置のメンテナンスを実行することができる。従って、その後、基板ホルダPH上のダミー基板CPを露光対象の基板Pに交換して液浸法で露光する際に、液浸領域AR2の液体1中に混入する異物の量が減少し、転写されるパターンの欠陥が低減する。従って、製造される半導体デバイス等の歩留まりが向上する。
A2:その洗浄工程において、本例では液浸領域AR2を形成するために供給される洗浄用の液体として露光時と同じ液体1を用いている。従って、特に新たな設備を必要としない利点がある。また、流路形成部材30などの流路の洗浄が不要であり、洗浄動作の直後に露光動作を開始できる。ただし、その洗浄用の液体として、例えばシンナー等の有機溶剤、又はこれらの有機溶剤と露光時に用いる液体1との混合液等を使用してもよい。これによって、洗浄効果を高めることができる。後者の場合、有機溶剤と露光用の液体1とを異なる流路を介して液浸領域AR2に供給するようにしてもよい。
A3:本例の基板ステージPST(基板ホルダPH)は、基板Pを吸着保持するための保持部PH1を有し、その洗浄工程において、その保持部PH1上にダミー基板CPを吸着保持しているため、洗浄用の液体が保持部PH1の真空系40に誤って吸引されることを防止できる。また、保持部PH1(支持部46など)が洗浄用の液体で濡れることもない。
A4:また、ダミー基板CPの上面部CPaは撥液性であり、かつその上面部に複数の親液性の溝部CPnが形成されている場合には、その溝部CPnにパーティクル等の微小な異物を捕捉できるため、基板ホルダPHの洗浄をより効率的に行うことができる。このため、ダミー基板CPは洗浄工程中に他の未使用のダミー基板と交換してもよい。
なお、洗浄工程では、保持部PH1上に例えばレジストを塗布してない未露光の基板等を保持してもよい。また、洗浄工程において、ダミー基板CP(レジストが塗布されていない基板)上のみで液浸領域AR2が動くように、液浸領域AR2と基板ステージPSTとを相対的に移動してもよい。清浄なダミー基板CP上のみで液浸領域AR2を移動することによって、流路形成部材30(特に液体1と接触する下面)の洗浄を行うことができる。特に、基板ステージPST(基板ホルダPH)が汚れておらず、流路形成部材30だけが汚れている場合には、液浸領域AR2をダミー基板CPのみで移動させることによって、基板ステージPST(基板ホルダPH)を汚染することなく、流路形成部材30の洗浄を実行することができる。この場合、洗浄対象は流路形成部材30に限られるものでなく、液浸領域AR2の液体1と接触する他の接液部材(例えば、光学素子2など)を洗浄することとしもよい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に従う露光装置EX’につき図10〜13を参照して説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。図10に示した第2実施形態の露光装置EX’では、液体供給機構10が露光工程において液体1を基板P上及び計測ステージMST上に供給し、洗浄工程においては洗浄液1Aを基板P上及び計測ステージMST上供給する。第2実施形態の露光装置EX’は、基板ステージPST側から液体供給機構10の液体の供給口に洗浄液1Bを吹き付けるステージ側液体供給機構118(図12参照)を備えている。
液体供給機構10’は、所定の液体1又は洗浄液1Aを基板P上に供給する。液体供給機構10’は、液体1を送出可能な第1液体供給部11及び第2液体供給部12と、所定の溶剤(例えばシンナー又はγ−ブチルラクトン等)を送出可能な第3液体供給部111及び第4液体供給部121と、第1及び第3液体供給部11,111からの供給管が合成された第1供給管11Aと、第2及び第4液体供給部12,121からの供給管が合成された第2供給管12Aと、第1及び第3液体供給部11,111からの供給管を個別に開閉するバルブ11B及び11Cと、第2及び第4液体供給部12,121からの供給管を個別に開閉するバルブ12B及び12Cとを備えている。第1、第2液体供給部11,12及び第3、第4液体供給部111,121のそれぞれは、液体1及び溶剤を収容するタンク、フィルタ部、及び加圧ポンプ等を備えており、制御装置CONTによって制御されている。バルブ11B〜12Cの開閉動作も制御装置CONTに制御される。なお、液体供給機構10’はその一部を、例えば露光装置EX’が設置される工場などの設備で代用してもよい。
露光装置EX’は、基板Pを液浸法で露光する際には、バルブ11B,12Bを開き、バルブ11C,12Cを閉じて、液浸領域AR2には液体供給部11及び12からの液体1を供給する。一方、後述の基板ステージPST又は計測ステージMST等の洗浄時には、バルブ11B,12B及びバルブ11C,12Cの開閉量を制御して、液体1とその所定の溶剤とを所定割合で混合した洗浄液1A(洗浄用の液体)を液浸領域AR2に供給する。なお、その液体1が水で、その溶剤がシンナーである場合には、洗浄液1Aとしては液体1とシンナーとの混合液を使用できる。一方、その溶剤がγ−ブチルラクトンの場合には、洗浄液1Aとしてはその溶剤そのものを使用してもよい。液体1とその溶剤との混合比は、制御装置CONTが設定する。
液体回収機構20は、基板P上に供給された液体1又は洗浄液1A(若しくは後述の図12のステージ側液体供給機構118からの洗浄液1B)を回収する。
制御装置CONTは、第1実施形態と同様に、第1及び第2液体供給部11,12及び第3及び第4液体供給部111,121による基板P等に対する単位時間当たりの液体(液体1又は洗浄液1A)供給量をそれぞれ独立して制御可能である。液体供給部11及び111又は液体供給部12及び121から送出された液体1又は洗浄液1Aは、供給管11A,12A、及び流路形成部材30の供給流路82A,82Bを介して、流路形成部材30(第1部材31)の下面に基板Pと対向するように設けられた供給口13,14(図3参照)より基板P上に供給される。
液体回収部21の液体回収動作は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは、液体回収部21による単位時間当たりの液体1又は洗浄液1Aの回収量を制御可能である。流路形成部材30(第1部材31)の下面に基板Pと対向するように設けられた回収口23から回収された基板P上の液体1又は洗浄液1A等は、流路形成部材30の回収流路84及び回収管22を介して液体回収部21に回収される。流路形成部材30は、図3を参照して説明した第1実施形態で用いたものと同様である。
図11は、本実施形態で用いる流路形成部材30の図2のAA線に沿う断面図である。図11に示すように、供給流路82A及び82Bの供給口13及び14に対向する部分にそれぞれ、例えば圧電セラミックス(チタン酸バリウム系又はチタン酸ジルコン酸鉛系(いわゆるPZT)等)又はフェライト振動子(磁歪振動子)等の超音波振動子112及び122が設けられている。洗浄工程中で液浸領域AR2に洗浄液1Aが供給されている期間中に、超音波振動子112及び122は、図10の制御装置CONTの制御のもとで必要に応じて、供給口13及び14に向けて、例えば100kHz〜1MHz程度の超音波S2及びS1を発生する。これによって、洗浄液1Aを用いて洗浄を行う際の洗浄効果を向上できる。なお、本実施形態では超音波振動子112、122を流路形成部材30、すなわち液体1の供給流路の途中に設けるものとしたが、これに限らず他の位置に設けてもよい。
本実施形態でも、第1実施形態と同様の基板ホルダPHを用いているが、ダミー基板CPとして、洗浄液1Aになじみ易い親液性の基板、例えば、シリコン基板が使用されている。さらに、ダミー基板CPはその端部(側面及び上面の周縁部)CPcを除く上面部CPaに洗浄液A1をはじくための撥液化処理を施したものである。すなわち、本実施形態でも第1実施形態と同一のダミー基板CPが用いられる。
図12及び図13に第2実施形態で用いた基板ホルダPHの吸着機構及び吸引機構を示す。吸引装置50で回収口51を介して第2空間VP2を負圧にする吸引を行うことで、ダミー基板CPとプレート部97との境界部が液浸領域AR2を通過する際に、ギャップA及びギャップGを介して第2空間VP2に流入する洗浄液1Aを、ダミー基板CPの底面側から基板ホルダPHの外部に排出することができる。この際に、図12の真空系40によって、ダミー基板CPの裏面CPbは図13の周壁部42の上面42Aに密着しているため、洗浄液1Aが第2空間VP2からダミー基板CPの裏面の第1空間VP1に流入することはなく、真空系40の誤作動等が防止される。基板ホルダPHの少なくとも一部には撥液化処理が施されており、基板ホルダPHは、液体1及び洗浄液1Aに対して撥液性を備えている。
図13において、基板ホルダPHの基材PHB内にプレート部97の上方に洗浄液1Bを噴き出す(供給する)ためのノズル部113が埋め込まれ、ノズル部113が基板ホルダPHに連結された可撓性を持つ配管114を介して、図10の第3液体供給部111と同様の溶剤(例えば所定濃度のシンナー又はγ−ブチルラクトン等)を供給する第5液体供給部116に接続され、配管114にバルブ115が設けられている。さらに、ノズル部113内の噴き出し口に対向する部分に、図12の超音波振動子112と同様の超音波振動子117が固定され、超音波振動子117は、ノズル部113の噴き出し口に向けて100kHz〜1MHz程度の超音波S3を発生することができる。第5液体供給部116、超音波振動子117、及びバルブ115の動作も図10の制御装置CONTによって制御され、ノズル部113、配管114、バルブ115、超音波振動子117、及び第5液体供給部116からステージ側液体供給機構118が構成されている。
第2実施形態では、洗浄工程中に、第5液体供給部116からの溶剤をノズル部113から洗浄液1Bとして図3の液体供給機構10の液体の供給口13,14に吹き付けることによって、供給口13,14に付着した異物の清掃を行うことができる。この際に、供給された洗浄液1Bは回収口23A〜23Dから図10の液体回収機構20に回収することができる。また、この洗浄の際に、超音波振動子117を動作させることによって、供給口13,14を超音波洗浄することができ、洗浄効果を高めることができる。なお、供給口だけでなく流路形成部材30の他の箇所(例えば、回収口など)、あるいは光学素子2などを洗浄してもよい。
[露光工程]
以下に、第2実施形態に従う露光装置EX’を用いた露光方法を図16のフローチャートを参照して説明する。なお、第2実施形態に従う露光装置EX’も図8及び9に示した計測ステージと同じ計測ステージを備えるが、その説明は第1実施形態の説明を参照されたい。最初に露光装置EX’を用いて、第1実施形態と同様にして基板Pの液浸露光を行う(図16のステップSS1)。
[第1の洗浄工程]
露光装置EX’は、基板Pの露光を行わない期間、例えば1つのロットの基板の露光が終わってから次のロットの基板の露光が始まるまでの間等に、以下のように、基板ステージPST(基板ホルダPH)及び計測ステージMSTの洗浄工程を実行する。洗浄工程において、まず、基板ホルダPH上に上記のダミー基板CPを吸着保持する。そして、露光光ELの照射を停止した状態で、図10の液体供給機構10’の液体供給部11,111,12,121から、図11に示すように、ダミー基板CP上に洗浄液1Aを供給してダミー基板CP上に液浸領域AR2を形成し、液浸領域AR2(流路形成部材30)に対して基板ステージPST及び計測ステージMSTを所定の経路に沿って移動して、基板ステージPST上の基板ホルダPHの上面及び計測ステージMSTの計測テーブルMTBの上面の洗浄を行う(図16のステップSS2,SS3)。この際に、一例として液体供給部11,111,12,121による洗浄液1Aの単位時間当たりの供給量とほぼ同じ量だけ液体回収機構20(液体回収部21)によって液浸領域AR2の洗浄液1Aを回収する。これによって、液浸領域AR2の大きさを所望状態に維持しつつ、基板ホルダPH及び計測テーブルMTB上に残留していた異物は洗浄液1A中に混入して、液体回収部21に回収される。この際に、洗浄効果を高めたい場合には、図11の超音波振動子112,122を駆動して洗浄液1A内に超音波を出力してもよい。
また、洗浄効果を高める別の方法として、洗浄液1Aを用いて基板ホルダPHの洗浄を行っているときに、図10の基板ステージPSTのZステージ部を駆動して、基板ホルダPHをZ方向に微小振幅で振動させてもよい。これによって、基板ホルダPHの上部からの異物の剥離効果が向上する場合がある。また、洗浄効果を高めるさらに別の方法として、図11において、洗浄液1Aを用いて洗浄を行っているときに、露光光ELを照射してもよい。本例の露光光ELは紫外パルス光であるため、有機物等を分解する光洗浄作用がある。そこで、露光光ELによる光洗浄作用が加わることによって、洗浄効率が向上する場合がある。なお、計測ステージMSTの洗浄においても計測テーブルMTBをZ方向に振動させてもよいし、露光光ELによる光洗浄を併用してもよい。
[第2の洗浄工程]
次に、図3の液体供給口13,14(供給ノズル)の洗浄を行う方法を説明する。供給口13,14(供給ノズル)の洗浄のために、液体供給機構10による液体1又は洗浄液1Aの供給動作を停止した状態で、図13に示すように、基板ホルダPHに設けられたステージ側液体供給機構118のノズル部113を、流路形成部材30の液体の供給口13の下方に基板ステージを移動することにより移動させて、2点鎖線で示すように、ノズル部113から洗浄液1Bを流路形成部材30側に吹き付けるようにする。続いて、ノズル部113を図3の供給口14の下方に基板ステージを移動することにより移動させながら、ノズル部113から上方に洗浄液1Bを吹き付け、洗浄液1Bを図10の液体回収機構20によって回収することによって、供給口13,14及び回収口23A〜23Dの近傍に付着していた異物を除去することができる(図16のステップSS2)。この際に、図13の超音波振動子117を作動させて超音波洗浄を併用することによって、洗浄効果を高めることができる。
第2実施形態の露光装置EX’の動作及び利点をまとめると以下のようになる。
B1:上述の洗浄液1A又は1Bを用いる洗浄工程を行うことによって、基板ステージPST上の基板ホルダPH上又は供給口13,14等の流路形成部材30の底面に付着している異物を溶剤に溶かして容易に除去することができる。従って、その後、基板ホルダPH上のダミー基板CPを露光対象の基板Pに交換して液浸法で露光する際に、液浸領域AR2の液体1中に混入する異物の量が減少し、転写されるパターンの欠陥が低減する。従って、製造される半導体デバイス等の歩留まりが向上する。
B2:第2実施形態では、基板ステージPST(基板ホルダPH)は、基板Pを吸着保持するための保持部PH1を有し、その洗浄工程において、その保持部PH1上にダミー基板CPを吸着保持しているため、洗浄液1Aが保持部PH1の真空系40に誤って吸引されることを防止できる。また、保持部PH1が洗浄液1Aで濡れることもない。
B3:ダミー基板CPの上面のエッジ部分(端部CPc)を除く部分は撥液性であり、その洗浄工程において、そのエッジ部分を伝ってダミー基板CPの裏面側に流れた洗浄液1Aを基板ホルダPH側から回収している。従って、基板ホルダPHの全面の洗浄をより効率的に行うことができる。
第1実施形態と同様に、洗浄工程では、保持部PH1上に例えばレジストを塗布してない未露光の基板等を保持してもよい。また、洗浄工程において、ダミー基板CP(レジストが塗布されていない基板)上のみで液浸領域AR2が動くように、液浸領域AR2と基板ステージPSTとを相対的に移動してもよい。清浄なダミー基板CP上のみで液浸領域AR2を移動することによって、流路形成部材30(特に液体1と接触する下面)の洗浄を行うことができる。特に、基板ステージPST(基板ホルダPH)が汚れておらず、流路形成部材30だけが汚れている場合には、液浸領域AR2をダミー基板CPのみで移動させることによって、基板ステージPST(基板ホルダPH)を汚染することなく、流路形成部材30の洗浄を実行することができる。この場合、洗浄対象は流路形成部材30に限られるものでなく、液浸領域AR2の液体1と接触する他の接液部材(例えば、光学素子2など)を洗浄することとしもよい。
B4:洗浄工程において、投影光学系PLを介して、又は直接に露光光ELを基板ステージPST又は計測ステージMST側に照射する光洗浄も行うことによって、洗浄効果を高めることができる。光洗浄は第1実施形態においても用いることができる。
B5:第1の洗浄工程において、基板ステージPST(及び/又は計測ステージMST)の上面を投影光学系PLの光軸方向に振動させることによって、洗浄効果を高めることができる。
B6:洗浄工程において、洗浄液1A又は1Bを超音波で振動させる超音波洗浄を加えることによっても、洗浄効果を高めることができる。図11において、液浸領域AR2に露光時と同じ液体1を供給した状態で、超音波振動子112,122によって超音波洗浄を行ってもよい。同様に、図13において、洗浄液1Bとして露光時と同じ液体1を使用した状態で、超音波振動子117によって超音波洗浄を行ってもよい。これらの場合には、洗浄用の液体には溶剤は混入していないが、超音波洗浄によって、高い洗浄効果が得られる。
B7(A5):さらに、第1及び第2実施形態の洗浄工程では、液浸領域AR2に対して計測ステージMSTも移動することによって、計測テーブルMTBの上面も洗浄している。従って、投影光学系PLの結像特性の計測時やベースライン量の計測時等における液浸領域AR2の液体1への異物の混入量を低減できる。また、計測ステージMSTによる計測動作の後に液浸領域AR2を基板ステージPST上に移動して、基板Pの露光を行っても、基板P上に形成される液浸領域AR2の液体1に含まれる異物を低減することができる。
B8:上記の洗浄工程においては、液体供給機構10(液体供給部11,111,12,121)から供給されたその洗浄用の液体を液体回収機構20(液体回収部21)及び吸引装置50で回収している。従って、基板ステージPST及び計測ステージMST上から洗浄液1A又は1Bとともに除去された異物が別の場所に残留することを防止できる。
第2実施形態においては、第3及び第4液体供給部111,121により液浸領域AR2に洗浄液を供給するとともに、第5液体供給部116からも洗浄液を供給したが、第3及び第4液体供給部111,121による溶剤の供給は行わずに、液浸領域AR2には液浸露光に用いる液体1だけを供給し、第5液体供給部116だけから洗浄液を供給してもよい。あるいは、第2実施形態において、第5液体供給部116から洗浄液を供給することを行わなくてもよい。前者の場合、液浸領域AR2に供給される液体1の流路を洗浄液(溶剤)が通ることがなくなるので、その流路の洗浄が不要となって洗浄動作の直後に露光動作を開始できる。また、第2実施形態では、基板ステージPSTに液体供給機構118を設けるものとしたが、液体供給機構118を基板ステージPSTと異なる他の可動部材(可動体)、例えば計測ステージMSTに設けてもよい。さらに、液体供給機構118はその一部(例えば、第5液体供給部116など)を他の液体供給機構(111など)で代用してもよい。また、洗浄液1A、1B(又は液体1)を振動させる部材(112、121、117)は超音波振動子に限られるものでなく他の部材を用いてもよい。
なお、第1及び第2実施形態の洗浄工程は、図1の露光装置EX、EX’を用いた露光工程が終了している期間、例えば夜間等に実行してもよい。この場合、図14(A)の実線の曲線J1は、その直近の露光工程(走査露光時)における図1の基板ステージPSTのX方向(走査方向)の移動速度VPXの変化の一例を示し、図14(B)の実線の曲線J3は、その移動速度VPXに対応する基板ステージPSTのY方向(非走査方向)の移動速度VPY(ステップ移動時の移動速度)の変化の一例を示すものとする。図14(A)及び(B)は、基板P上のY方向に配列された複数のショット領域に走査方向を反転しながら、順次マスクMのパターンの像を露光する場合の移動速度の変化の一例を示している。曲線J1及びJ2において、露光工程における移動速度VPX及びVPYの最大値はほぼVPX1及びVPY1である。
これに対して、上記の夜間等に実行される洗浄工程においては、図1または図10の基板ステージPST上に図5のダミー基板CPをロードして、そのダミー基板CP及び/又はプレート部97上に液体供給機構10から液体1を供給して液浸領域AR2を形成し、図14(A)の点線の曲線J2及び図14(B)の点線の曲線J4で示すように、その液浸領域AR2に対して基板ステージPSTをその直近の露光時よりも高速にX方向、Y方向に移動させる。洗浄工程における移動速度VPX及びVPYの最大値はほぼVPX2及びVPY2であり(曲線J2,J4参照)、これらの速度は露光時の最大値VPX1及びVPY1のほぼ2倍である。この場合、露光工程においては、マスクステージRSTと基板ステージPSTとの同期精度を維持し、かつ所定速度で安定に駆動するために、基板ステージPSTの走査方向の移動速度の最大値VPX1は所定範囲内に設定される。しかしながら、洗浄工程では、マスクステージRSTは静止させた状態で、基板ステージPSTのみを駆動すればよく、かつ基板ステージPSTの走査方向の移動速度が曲線J2で示すように変動しても問題はない。従って、洗浄時の基板ステージPSTの移動速度の最大値VPX2及びVPY2は、露光装置の仕様の限界付近まで容易に高めることができる。このように洗浄工程で基板ステージPSTを露光時よりも高速に駆動することによって、基板ステージPSTの上面並びに流路形成部材30の底面、液体の供給口、及び液体の回収口等の液体1に接する部分(接液部)の少なくとも一部に付着している異物をより確実に除去できる場合がある。この際に、一例として図1の液体回収機構20を動作させることで、その異物を液体中に混入した状態で液体回収部21に回収することができる。
なお、洗浄工程において、そのように基板ステージPSTを露光時よりも高速に駆動する代わりに、又はその高速に移動する動作とともに、基板ステージPSTを露光時よりも大きい加速度でX方向及び/又はY方向に駆動してもよい。これによっても、その接液部に付着している異物をより確実に除去できる場合がある。さらに、洗浄工程において、液浸領域AR2に対して基板ステージPSTをX方向、Y方向に不規則に移動してもよい。また、計測ステージMSTの洗浄においても同様に露光時よりも速度及び/又は加速度を大きくして計測ステージMSTを駆動してもよい。
また、その洗浄工程において、図1(及び図11)の基板ステージPST上に図5のダミー基板CPをロードして、そのダミー基板CP上に液体供給機構10から液体1を供給して液浸領域AR2を形成し、図4の矢印HZで示すように基板ステージPSTをZ方向に駆動して、その液浸領域AR2に対してダミー基板CP(基板ホルダPH)をZ方向に振動させてもよい。この場合、その直近の露光時におけるオートフォーカスのための基板ステージPST(基板P)のZ方向の移動ストロークΔZ1に対して、洗浄工程における基板ステージPSTのZ方向の移動ストロークΔZ2を例えば数倍に広くしてもよい。これによっても、その接液部に付着している異物をより確実に除去できる場合がある。なお、洗浄工程において、そのように移動ストロークΔZ2を広くする代わりに、又はその移動ストロークを広くする動作とともに、その基板ステージPSTのZ方向の移動速度及び/又は加速度を露光時よりも大きくしてもよい。これによっても、その接液部に付着している異物をより確実に除去できる場合がある。さらに、基板ステージPSTを介して基板ホルダPHをZ方向に振動させる動作とともに、又はその動作とは独立に、基板ホルダPHのX軸、Y軸の周りの傾斜角を露光時よりも高速に変化させるレベリング動作を実行してもよい。また、基板ステージPSTの代わりに計測ステージMSTを光学素子2と対向して配置し、計測テーブルMTBをZ方向に移動することとしてもよい。
また、上記の動作を切り換えて容易に実行できるように、図1及び図11の制御装置CONTの制御プログラムに、通常の露光動作を行う第1モード、上記の洗浄工程で、その第1モード時よりも速度及び/又は加速度が大きくなるように基板ステージPSTをX方向、Y方向(露光光ELの光軸に垂直な方向)に駆動する第2モード、及び上記の洗浄工程で、その第1モード時よりも移動ストローク及び/又は速度が大きくなるように基板ステージPSTをZ方向(露光光ELの光軸に平行な方向)に駆動する第3モードを設けておいてもよい。上記の洗浄工程で、その第2モード又は第3モードで露光装置EX,EX’を駆動することによって、その接液部に付着している異物をより確実に除去できる場合がある。
また、図9(A)に示すように、計測ステージMSTの計測テーブルMTBと基板ステージPSTとをほぼX方向に接触させて、計測テーブルMTBと基板ステージPSTとの境界部を含むように液浸領域AR2を形成した状態で、基板ステージPSTと計測テーブルMTBとを逆位相でY方向に振動させてもよい。即ち、実線の矢印HP1,HM1で示すように、基板ステージPSTを−Y方向に、計測テーブルMTBを+Y方向に移動する動作と、点線の矢印HP2,HM2で示すように、基板ステージPSTを+Y方向に、計測テーブルMTBを−Y方向に移動する動作とを交互に繰り返してもよい。これによっても、その接液部(ここでは、計測テーブルMTBの上面を含む。)に付着している異物をより確実に除去できる場合がある。
なお、上記の各実施形態の洗浄工程は、図1及び図11の露光装置EX, EX’の液体供給機構10(10’)及び液体回収機構20のメンテナンスを行うために実行してもよい。そのメンテナンスは例えば定期的に行うようにしてもよい。その他に、図1及び図11の液体回収部21に液浸領域AR2から回収された液体中のパーティクル(異物)の数を計数するパーティクルカウンタ(不図示)を設けておき、回収される液体の単位流量当たりのパーティクルカウンタの計数値(異物の量)が所定の許容レベルを超えたときにそのメンテナンスを行うようにしてもよい。
そのメンテナンスのための洗浄工程では、上記の各実施形態の洗浄工程と同様に、図1及び11の液体供給機構10(10’)から流路形成部材30を介して基板ステージPST(例えばダミー基板CPで覆われている)又は計測ステージMST上に液体1を供給して液浸領域AR2を形成し、この状態で基板ステージPST又は計測ステージMSTをX方向、Y方向、及び/又はZ方向に移動又は振動させる。そして、必要に応じて、流路形成部材30を介して液体回収機構20によってその液浸領域AR2内の液体1を回収する。これによって、接液部の少なくとも一部に付着している異物が除去されるため、その後の露光工程において、液浸領域AR2内の異物が減少し、高精度に露光を行うことができる。
また、このメンテナンスのための洗浄工程においても、図4及び図14(A)、(B)に示すように、直近の露光工程の動作よりも基板ステージPSTの移動ストローク、速度、及び加速度の少なくとも一つを大きくしてもよい。これは、計測ステージMSTについても同様である。さらに、図9(A)に示すように、基板ステージPSTと計測テーブルMTBとをほぼ接触させて、その境界部を含むように液浸領域AR2を形成した状態で、基板ステージPSTと計測テーブルMTBとを逆位相で振動させてもよい。
なお、上述の実施形態においては、基板ステージPSTの洗浄を実行した後に、計測ステージMSTの洗浄を実行しているが、基板ステージPST上にダミー基板CPを載せている間に、計測ステージMSTの洗浄を実行し、その後に基板ステージPSTの洗浄を実行してもよい。
また、基板ステージPSTの洗浄と計測ステージMSTの洗浄を順番に行わずに、例えば、図8に示したように、基板ステージPSTと計測ステージMSTとを密着(又は近接)させた状態で、基板ステージPSTと計測ステージMSTの洗浄を実行するようにしてもよい。また、上述の各実施形態においては、一度の洗浄工程において、基板ステージPSTと計測ステージMSTの両方を行っているが、一度の洗浄工程において、いずれか一方のステージの洗浄を行うだけでもよい。
また、上述の各実施形態においては、基板ステージPST(及び/又は計測ステージMST)を動かして、基板ステージPST(及び/又は計測ステージMST)と液浸領域AR2とを相対的に移動しているが、流路形成部材30を可動にして、静止した基板ステージPST(及び/又は計測ステージMST)上で液浸領域AR2を動かしてもよい。
また、上述の各実施形態では干渉計システム(56A〜56C)を用いてマスクステージRST、基板ステージPST、及び計測ステージMSTの各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較性(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り替えて用いる、あるいはその両方を用いて、ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では基板ホルダPHを基板ステージPSTと一体に形成してもよいし、基板ホルダPHと基板ステージPSTとを別々に構成し、例えば真空吸着などによって基板ホルダPHを基板ステージPSTに固定することとしてもよい。
なお、本発明は、各種計測器類(計測用部材)を基板ステージPSTに搭載した露光装置(計測ステージMSTを備えていない露光装置)にも適用することができる。また、各種計測器類はその一部のみが計測ステージMSTまたは基板ステージPSTに搭載され、残りは外部あるいは別の部材に設けるようにしてもよい。
上述の各実施形態の洗浄工程においては、液体供給機構10、10’(液体供給部11,12)から供給されたその洗浄用の液体を液体回収機構20(液体回収部21)及び吸引装置50で回収している。従って、基板ステージPST及び計測ステージMST上から液体1とともに除去された異物が別の場所に残留することを防止できる。
なお、上記各実施形態では、液浸法に用いる液体1として水(純水)を用いているが、水以外の液体を用いてもよい。例えば、露光光ELの光源がF2レーザ(波長157nm)である場合、液体1は、例えばフッ素系オイル又は過フッ化ポリエーテル(PFPE)等のフッ素系流体であってもよい。また、液体1としては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P表面に塗布されているレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。また、液体1としては、石英や蛍石よりも屈折率が高いもの(屈折率が1.6〜1.8程度)を使用してもよい。更に、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で光学素子2を形成してもよい。
また、半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図17に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EX,EX’によりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、及び検査ステップ206等を経て製造される。
露光装置EX、EX’の種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)、またはフィルム部材等が適用される。また、基板Pの形状は円形のみならず、矩形など他の形状でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、転写用のパターンが形成されたマスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターンまたは反射パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。この電子マスクは、可変成形マスク(アクティブマスクあるいはイメージジェネレータ)とも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含むものである。DMDは、所定の電子データに基づいて駆動する複数の反射素子(微小ミラー)を有し、複数の反射素子は、DMDの表面に2次元マトリックス状に配列され、かつ素子単位で駆動されて露光光を反射、偏向する。各反射素子はその反射面の角度が調整される。DMDの動作は、制御装置CONTにより制御され得る。制御装置CONTは、基板P上に形成すべきパターンに応じた電子データ(パターン情報)に基づいてDMDの反射素子を駆動し、照明系ILにより照射される露光光を反射素子でパターン化する。DMDを使用することにより、パターンが形成されたマスク(レチクル)を用いて露光する場合に比べて、パターンが変更されたときに、マスクの交換作業及びマスクステージにおけるマスクの位置合わせ操作が不要になるため、露光動作を一層効率よく行うことができる。なお、電子マスクを用いる露光装置では、マスクステージを設けず、基板ステージによって基板をX軸及びY軸方向に移動するだけでもよい。なお、DMDを用いた露光装置は、上記米国特許のほかに、例えば特開平8−313842号公報、特開2004−304135号公報に開示されている。指定国または選択国の法令が許す範囲において米国特許第6,778,257号公報の開示を援用して本文の記載の一部とする。
また、露光装置EX、EX’としては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、本発明は、例えば特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報(対応する米国特許第6,341,007、6,400,441、6,549,269及び6,590,634号明細書)、特表2000−505958号公報(対応する米国特許第5,969,441号明細書)あるいは米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているような複数の基板ステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。この場合、複数の基板ステージのそれぞれに対して洗浄が実施される。マルチステージ型の露光装置に関して、指定国及び選択国の国内法令が許す限りにおいて、上記米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
また、上述の各実施形態の投影光学系は、先端の光学素子の像面側の光路空間を液体で満たしているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の光学素子のマスク側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。また、本発明は、投影光学系と基板との間の液浸領域をその周囲のエアーカーテンで保持する液浸型の露光装置にも適用することができる。
また、本発明は、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置にも適用できる。この場合も、光学部材と基板Pとの間の液体を介して基板Pに露光光が照射される。
上述の各実施形態において、液体供給部及び/又は液体回収部が露光装置に設けられている必要はなく、例えば露光装置が設置される工場等の設備を代用してもよい。また、液浸露光に必要な構造は、上述の構造に限られず、例えば、欧州特許公開第1420298号公報、国際公開第2004/055803号パンフレット、国際公開第2004/057590号パンフレット、国際公開第2005/029559号パンフレット(対応米国特許公開第2006/0231206号)、国際公開第2004/086468号パンフレット(対応米国特許公開第2005/0280791号)、特開2004−289126号公報(対応米国特許第6,952,253号)などに記載されているものを用いることができる。液浸露光装置の液浸機構及びその付属機器について、指定国または選択国の法令が許す範囲において上記の米国特許又は米国特許公開などの開示を援用して本文の記載の一部とする。
上記各実施形態では、液浸法に用いる液体1として、水よりも露光光に対する屈折率が高い液体、例えば屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。ここで、純水よりも屈折率が高い(例えば1.5以上)の液体1としては、例えば、屈折率が約1.50のイソプロパノール、屈折率が約1.61のグリセロール(グリセリン)といったC−H結合あるいはO−H結合を持つ所定液体、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の所定液体(有機溶剤)、あるいは屈折率が約1.60のデカリン(Decalin: Decahydronaphthalene)などが挙げられる。また、液体1は、これら液体のうち任意の2種類以上の液体を混合したものでもよいし、純水にこれら液体の少なくとも1つを添加(混合)したものでもよい。さらに、液体1は、純水にH+、Cs+、K+、Cl-、SO4 2-、PO4 2-等の塩基又は酸を添加(混合)したものでもよいし、純水にAl酸化物等の微粒子を添加(混合)したものでもよい。なお、液体1としては、光の吸収係数が小さく、温度依存性が少なく、投影光学系PL、及び/又は基板Pの表面に塗布されている感光材(又はトップコート膜あるいは反射防止膜など)に対して安定なものであることが好ましい。液体1として、超臨界流体を用いることも可能である。また、基板Pには、液体から感光材や基材を保護するトップコート膜などを設けることができる。
また、投影光学系PLの光学素子(終端光学素子)2を、フッ化カルシウム(蛍石)に代えて、例えば石英(シリカ)、あるいは、フッ化バリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化リチウム、及びフッ化ナトリウム等のフッ化化合物の単結晶材料で形成してもよいし、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で形成してもよい。屈折率が1.6以上の材料としては、例えば、国際公開第2005/059617号パンフレットに開示される、サファイア、二酸化ゲルマニウム等、あるいは、国際公開第2005/059618号パンフレットに開示される、塩化カリウム(屈折率は約1.75)等を用いることができる。
液浸法を用いる場合、例えば、国際公開第2004/019128号パンフレット(対応米国特許公開第2005/0248856号)に開示されているように、終端光学素子の像面側の光路に加えて、終端光学素子の物体面側の光路も液体で満たすようにしてもよい。さらに、終端光学素子の表面の一部(少なくとも液体との接触面を含む)又は全部に、親液性及び/又は溶解防止機能を有する薄膜を形成してもよい。なお、石英は液体との親和性が高く、かつ溶解防止膜も不要であるが、蛍石は少なくとも溶解防止膜を形成することが好ましい。
上記各実施形態では、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザを用いたが、例えば、国際公開第1999/46835号パンフレット(対応米国特許第7,023,610号)に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上記各実施形態では、投影領域(露光領域)が矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状、台形状、平行四辺形状、あるいは菱形状などでもよい。
さらに、例えば特表2004−519850号公報(対応する米国特許第6,611,316号明細書)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。このように本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
以上のように、本願実施形態の露光装置EX、EX’は、本願の特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
本願明細書に掲げた種々の米国特許及び米国特許出願公開については、特に援用表示をしたもの以外についても、指定国または選択国の法令が許す範囲においてそれらの開示を援用して本文の一部とする。
本発明の露光方法及びデバイス製造方法によれば、液浸領域の液体中の異物の量が減少するため、製造されるデバイスの歩留りが向上する。それゆえ、本発明は、我国の半導体産業を含む精密機器産業の発展に著しく貢献するであろう。
本発明の露光装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。 図1中の流路形成部材30を示す斜視図である。 図1中の液体の供給口及び回収口の配置を示す平面図である。 図2のAA線に沿う断面図である。 図1中の基板ホルダPHの吸着機構及び吸引機構を示す断面図である。 図5の要部の拡大図である。 (A)は図1の基板ステージPST(基板ホルダPH)及びその上のダミー基板CPを示す平面図であり、液浸領域の移動経路を示しており、(B)は液浸領域の別の移動経路を示す。 (A)は図1の基板ステージPST及び計測ステージMSTを示す平面図、(B)は計測ステージMST上の基板ホルダPHと計測ステージMSTの計測テーブルMTBとを密着させた状態を示す平面図である。 (A)は液浸領域AR2が基板ホルダPH上から計測テーブルMTB上に相対移動する様子を示す平面図、(B)は液浸領域AR2が計測テーブルMTB上を相対移動する様子を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に従う露光装置を示す概略構成図である。 図10中の流路形成部材30を示す斜視図である。 図10中の基板ホルダPHの吸着機構及び吸引機構を示す断面図である。 図12の要部拡大図である。 露光時及び洗浄時の基板ステージの移動速度の相違の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に従う露光方法の具体例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に従う露光方法の具体例を示すフローチャートである。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…液体、2…光学素子、10…液体供給機構、11,12…液体供給部、13,14…供給口、20…液体回収機構、21…液体回収部、23A〜23D…回収口、30…流路形成部材、AR1…投影領域、AR2…液浸領域、CONT…制御装置、EL…露光光、EX…露光装置、M…マスク、P…基板、CP…ダミー基板、PL…投影光学系、PST…基板ステージ、PH…基板ホルダ、MST…計測ステージ、MTB…計測テーブル、50…吸引装置

Claims (32)

  1. 基板を露光する露光方法であって、
    基板ステージの保持部に保持された前記基板上に液浸領域を形成し、露光光で前記液浸領域の液体を介して前記基板を露光することと、
    前記基板の露光を行わない期間中に、前記基板ステージの前記保持部に保持されたダミー基板上に液浸領域を形成するとともに、前記液浸領域が前記ダミー基板上でのみ移動するように、前記液浸領域と前記基板ステージとを相対移動して、前記ダミー基板上の前記液浸領域への液体供給と前記ダミー基板上の前記液浸領域からの液体回収の少なくとも一方を行うための液浸部材を洗浄することを含むことを特徴とする露光方法。
  2. 前記基板の露光を行わない期間中に、所定の洗浄用の液体を用いて前記ダミー基板上に前記液浸領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記ダミー基板の少なくとも上面は撥液性であり、かつ前記上面に複数の親液性の溝部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方法。
  4. 前記洗浄時に、前記液浸領域と前記基板ステージとを、前記露光光の光軸に垂直な方向の速度及び加速度の少なくとも一方が、前記基板の露光時よりも大きくなるように相対的に移動することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の露光方法。
  5. 前記洗浄時に、前記液浸領域と前記基板ステージとを、前記露光光の光軸に平行な方向の速度及びストロークの少なくとも一方が、前記基板の露光時よりも大きくなるように相対的に移動することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の露光方法。
  6. 前記洗浄時、前記基板の露光を行うときの前記基板ステージの移動の軌跡以外の軌跡に沿って、前記液浸領域に対して前記基板ステージを移動することを含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 前記洗浄時、前記液浸領域の液体を回収することを含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の露光方法。
  8. 前記露光光は、光学部材及び前記液体を介して前記基板に照射され、
    前記基板と前記光学部材との間の前記露光光の光路空間が液体で満たされて、前記基板ステージ上に前記露光光の照射領域を含む局所的な液浸領域が形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の露光方法。
  9. 前記基板の露光を行わない期間中に、前記液浸領域に洗浄用液体を供給することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の露光方法。
  10. 前記洗浄用液体が、前記露光時に形成される液浸領域の液体に所定の溶剤を混入してなる洗浄用の液体、又は前記液体と異なる液体であることを特徴とする請求項に記載の露光方法。
  11. 前記洗浄用液体は、前記液体を供給する液体供給機構を介して前記液浸領域に供給されることを特徴とする請求項9又は10に記載の露光方法。
  12. 前記洗浄時、前記露光光を前記基板ステージ側に照射することを含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の露光方法。
  13. 前記洗浄時、前記基板ステージを前記露光光の光軸と平行な方向に振動させることを含むことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の露光方法。
  14. 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記基板を保持部に保持する基板ステージと、
    前記基板上に液体を供給して液浸領域を形成する液浸機構と、
    前記基板ステージを制御可能な制御装置と、を備え、
    前記液浸機構は、前記液浸領域への液体の供給及び回収の少なくとも一方を行うための液浸部材を含み、
    前記制御装置は、前記基板の露光を行わない期間中に前記液浸部材を洗浄するために、前記基板ステージの前記保持部に保持されたダミー基板上に形成された液浸領域が前記ダミー基板上のみで移動するように、前記液浸領域と前記基板ステージとを相対移動することを特徴とする露光装置。
  15. 前記基板ステージは、前記保持部の周囲に配置され、前記保持部で保持された基板の表面とほぼ平行な平坦面を有することを特徴とする請求項14に記載の露光装置。
  16. 前記制御装置は、
    前記基板の露光を行う第1モードと、
    前記洗浄時に、前記液浸領域と前記基板ステージとを、前記露光光の光軸に垂直な方向の速度及び加速度の少なくとも一方が、前記第1モード時よりも大きくなるように相対的に移動する第2モードとを有することを特徴とする請求項14又は15に記載の露光装置。
  17. 前記制御装置は、
    前記洗浄時に、前記液浸領域と前記基板ステージとを、前記露光光の光軸に平行な方向の速度及びストロークの少なくとも一方が、前記第1モード時よりも大きくなるように相対的に移動する第3モードを有することを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
  18. 前記液浸機構は、前記液体を供給する液体供給機構と、前記供給された液体を回収する液体回収機構とを含むことを特徴とする請求項14から17のいずれか一項に記載の露光装置。
  19. 前記液浸機構が、前記液体を供給する第1液体供給機構と、所定の溶剤を含む洗浄用の液体を供給する第2液体供給機構とを有し、
    前記洗浄時、前記第2液体供給機構は、前記洗浄用の液体を前記ダミー基板上に供給することを特徴とする請求項14から18のいずれか一項に記載の露光装置。
  20. 前記第2液体供給機構は、前記第1液体供給機構から供給される液体に前記所定の溶剤を混入する混入機構を有し、
    前記洗浄用の液体は、前記露光時に形成される液浸領域の液体に前記所定の溶剤が混入されたものであることを特徴とする請求項19に記載の露光装置。
  21. 前記制御装置は、前記洗浄動作中に、前記露光光を発光させることを特徴とする請求項14から20のいずれか一項に記載の露光装置。
  22. 前記制御装置は、前記洗浄動作中に、前記保持部を前記光軸と平行な方向に振動させることを特徴とする請求項14から21のいずれか一項に記載の露光装置。
  23. 基板ステージの保持部に保持された基板上に液浸領域を形成し、露光光で前記液浸領域の液体を介して前記基板を露光する露光装置のメンテナンス方法であって、
    前記基板の露光を行わない期間中に、前記基板ステージの前記保持部にレジストが塗布されていない基板を保持するとともに、該基板が、前記液浸領域への液体の供給及び回収の少なくとも一方を行う液浸部材に対向するように前記基板ステージを配置することと、
    前記基板の露光を行わない期間中に、前記保持部に保持された前記レジストが塗布されていない基板上に形成された液浸領域が該基板上のみで移動するように、前記液浸領域と前記基板ステージとを相対移動して、前記液浸部材を洗浄することを含むことを特徴とするメンテナンス方法。
  24. 前記基板ステージは、前記保持部の周囲に配置され平坦面を有し、
    前記洗浄時、前記保持部に保持された前記レジストが塗布されていない基板の表面は、前記平坦面とほぼ平行であることを特徴とする請求項23に記載のメンテナンス方法。
  25. 前記洗浄時、前記保持部に保持された前記レジストが塗布されていない基板の表面は撥液性であることを特徴とする請求項23又は24に記載のメンテナンス方法。
  26. 前記洗浄時、前記液浸領域と前記基板ステージとを、前記露光光の光軸に垂直な方向の速度及び加速度の少なくとも一方が、前記基板の露光時よりも大きくなるように相対的に移動することを特徴とする請求項23から25のいずれか一項に記載のメンテナンス方法。
  27. 前記洗浄時、前記液浸領域と前記基板ステージとを、前記露光光の光軸に平行な方向の速度及びストロークの少なくとも一方が、前記基板の露光時よりも大きくなるように相対的に移動することを特徴とする請求項23から26のいずれか一項に記載のメンテナンス方法。
  28. 前記露光装置は、前記液浸領域の液体を回収する液体回収機構を備え
    前記洗浄時、前記液浸領域の液体を回収することを含むことを特徴とする請求項23から27のいずれか一項に記載のメンテナンス方法。
  29. 前記基板の露光を行わない期間中に、前記液浸領域に洗浄用液体を供給することを特徴とする請求項23から28のいずれか一項に記載のメンテナンス方法。
  30. 前記洗浄用液体が、前記露光時に形成される液浸領域の液体に所定の溶剤を混入してなる洗浄用の液体、又は前記液体と異なる液体であることを特徴とする請求項29に記載のメンテナンス方法。
  31. 請求項1から13のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
    露光した基板を現像することと、
    現像した基板を加工することを含むデバイス製造方法。
  32. 請求項14から22のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光した基板を現像することと、
    現像した基板を加工することを含むデバイス製造方法。
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