JP5214657B2 - キャビン装置 - Google Patents
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また、前上ビームを上方にアーチ状に持ち上げたものは、キャビンの前支柱を上方に延長する必要はないが、後傾状態とされる前支柱の上端に左右方向両端部を連結される前上ビームを上方にアーチ状に持ち上げるために、前記前上ビームを3次元的に曲げることや、後傾状態の前支柱の上端に左右方向両端を整合させて連結するための連結面のカットが必要となり、これらの加工費用が高価となるという問題点があった。
また、前記前上ビームは、四角形断面の角パイプを前凸のアーチ状に湾曲し、その底面を前上向き傾斜させて、左右両端部を左右前支柱の上部に取り付けてあることが好ましい。
また、前記前上ビームは、上面に天窓枠の前側フレームを取り付けて、前記前上ビームの上面と天窓枠の前側フレームとでキャビン骨格体の前側上部に雨水をキャビン骨格体の左右方向両側へ排出させる雨樋を形成しており、前記天窓枠の前端の左右端は、左右の中央部より前上ビームの前面に近接していることが好ましい。
また、前記前上ビームは、上面に天窓枠の前側フレームを取り付けて、前記前上ビームの上面と天窓枠の前側フレームとでキャビン骨格体の前側上部に雨水をキャビンの左右方向両側へ排出させる雨樋を形成してあることが好ましい。この構成によれば、ルーフに降り注ぐ雨水がキャビンのフロントガラスを伝って流下することによる運転者視界の妨げを防止するためにルーフ前端に上方へ突出した堰止め突部を別途に設けることが省略できる。
図1〜図4において、1はトラクタ車体Tに搭載されるキャビン骨格体を示している。キャビン骨格体1は、前部に配置された左右一対の前支柱2と、後部に配置された左右一対の後支柱3と、左右一対の前支柱2の上部間を連結する前上ビーム4と、左右一対の後支柱3の上部間を連結する後上ビーム5と、左右同じ側にある前後支柱2,3の上部間を連結する側部上ビーム6と、左右一対の前支柱2の下部間を連結する前下ビーム7と、左右一対の後支柱3の下部間を連結する後下ビーム8と、左右同じ側にある前後支柱2,3の下部間を連結する側部下ビーム9とで箱形枠状とされている。
キャビン骨格体1内には、図1に示すように、運転者Aが着座する運転席11が設置され、この運転席11の前側下部に前基板12を介して操縦フレーム13が設置され、この操縦フレーム13にブレーキペダル14、アクセルペダル等が取り付けられ、さらに、ステアリングコラム及びステアリングシャフト15を介してステアリングハンドル16が取り付けられている。また、運転席11の下部にはエアコン装置17が配置されている。
ントパネル、側面にはドアパネル、後面にはリヤパネル、天井にはルーフがそれぞれ取り付けられるが図示は省略している。
左右一対の前支柱2の上部間を連結する前上ビーム4は、図5に示すように、四角形断面の角パイプで構成されており、底面4aを、図1に示すように、キャビン骨格体1内の運転席11に着座する運転者Aの視線Sとほぼ平行に設定してある。
そして、前記前支柱2は、図1に示すように、上部前面Vを鉛直面V’に対して所定角度α後方へ傾斜させてあり、該上部前面Vとキャビン骨格体1内の運転席11に着座する運転者Aの視線Sとがほぼ直交状に交差するように設定してある。
また、前上ビーム4を前支柱2の上部に上記のような取付姿勢で取り付けておくことによって、前上ビーム4は、凸湾曲形状の突出方向を運転者が前方上方を見るときの視線と平行な向きに配置して取り付けていることになり、前上ビーム4による運転者視界の遮蔽面積を最小にすることができる。
また、キャビン骨格体1の前上部には、図1〜図4に示すように、天窓枠19が設置されている。この天窓枠19は、上面が平坦に形成されており、前側フレーム19aが前上ビーム4に溶接などで取り付けられ、後側フレーム19bが左右の側部上ビーム6,6間に架設された天窓取付ビーム20に溶接などで取り付けられている。
また、前記前上ビーム4は、上面に天窓枠19の前側フレーム19aを取り付けて、前記前上ビーム4の上面と天窓枠19の前側フレーム19aとでキャビン骨格体1の前側上部に雨水をキャビン骨格体1の左右方向両側へ排出させる雨樋21を形成してあることによって、ルーフに降り注ぐ雨水がキャビンのフロントガラスを伝って流下することによる運転者視界の妨げを防止するためにルーフ前端に上方へ突出した堰止め突部を別途に設けることが省略できる。
2 前支柱
3 後支柱
4 前上ビーム
5 後上ビーム
6 側部上ビーム
7 前下ビーム
8 後下ビーム
9 側部下ビーム
10 サイドパネル
11 運転席
12 前基板
13 操縦フレーム
14 ブレーキペダル
15 ステアリングシャフト
16 ステアリングハンドル
17 エアコン装置
18 フロアシート
19 天窓枠
20 天窓取付ビーム
21 雨樋
A 運転者
S 運転者の視線
T トラクタ車体
Claims (4)
- 左右一対の前支柱(2)及び後支柱(3)を含んで構成されるキャビン骨格体(1)を備え、前記前支柱(2)の上部間に、四角形断面の角パイプを前凸のアーチ状に湾曲した前上ビーム(4)を連結したキャビン装置において、
前上ビーム(4)の底面(4a)を前上向き傾斜して、キャビン骨格体(1)内の運転席(11)に着座する運転者(A)の視線(S)とほぼ平行に設定しており、
前記前上ビーム(4)の底面(4a)は、左右両端部から中央部へ上方に持ち上げかつ前方へ突出していることを特徴とするキャビン装置。 - 前記前上ビーム(4)は、四角形断面の角パイプを前凸のアーチ状に湾曲し、その底面(4a)を前上向き傾斜させて、左右両端部を左右前支柱(2)の上部に取り付けてあることを特徴とする請求項1に記載のキャビン装置。
- 前記前支柱(2)は、上部前面(V)を鉛直面(V’)に対して所定角度(α)後方へ傾斜させてあり、該上部前面(V)とキャビン骨格体(1)内の運転席(11)に着座する運転者(A)の視線(S)とがほぼ直交状に交差するように設定し、かつ前上ビーム(4)の前面を後方へ傾斜させて上部前面(V)に沿わせていることを特徴とする請求項1に記載のキャビン装置。
- 前記前上ビーム(4)は、上面に天窓枠(19)の前側フレーム(19a)を取り付けて、前記前上ビーム(4)の上面と天窓枠(19)の前側フレーム(19a)とでキャビン骨格体(1)の前側上部に雨水をキャビン骨格体(1)の左右方向両側へ排出させる雨樋(21)を形成しており、
前記天窓枠(19)の前端の左右端は、左右の中央部より前上ビーム(4)の前面に近接していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャビン装置。
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