JP5212198B2 - 既存のダム堤体に貫通坑を構築する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、既存のダム堤体に通水路等の貫通坑を構築する方法に関するものである。
従来、既存のダム堤体に通水路等の貫通坑を構築する場合は、ダム堤体の上流側に水底まで連続する大規模な仮設の締切として鋼管矢板等を設置して止水した後、トンネル施工部分をドライアップしてトンネルを掘削し、その上流側の坑口に扉体及びスクリーン(以下、扉体及びスクリーンをゲートという)を取り付けていた。しかし、この方法では、仮設が大がかりになり、施工期間及び施工費が増大するという問題点があった。
そこで、仮設を合理化した貫通坑の構築方法が、例えば、特許文献1に記載されている。この文献に記載された方法では、シャフトにより水面上と連通する仮締切を上流側の坑口の開口予定位置に設置した後、仮締切内の水を抜いてドライアップし、その中でゲートの取付作業を行っている。この方法では、シャフト内を挿通できるように分割されたゲートを複数回にわたってクレーンで吊り降ろして仮締切内に搬入し、仮締切内で分割されたゲートを組み立てた後、坑口の開口予定位置に取り付ける。
昭和64−58709号公報
しかし、特許文献1に記載されている方法では、分割されたゲートを搬入する搬入作業やゲートを組み立てる組立作業を仮締切内の狭隘な場所で行わなければならない上、施工期間も長くなるという問題点があった。また、搬入作業や組立作業にはクレーン等の揚重設備を必ず使用することとなる。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、短期間で、かつ、安価に既存のダム堤体に貫通坑を構築する方法を提供することを目的とする。
本発明は、既存のダム堤体に貫通坑を構築する方法において、
前記貫通坑の上流側の坑口を開閉するためのゲートを内部に収容し、開口部を有する殻体からなる仮締切をその開口部が前記ダム堤体に密着するように設置する仮締切設置工程と、
前記仮締切内の水を排出する排水工程と、
前記ダム堤体の下流側から前記仮締切内に向かって前記ダム堤体を貫通する前記貫通坑を構築する貫通坑構築工程と、
前記仮締切内で前記貫通坑の上流側の坑口に前記ゲートを取り付けるゲート設置工程と、
前記仮締切を前記ダム堤体から取り外す撤去工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ゲートを内部に収容した仮締切を貫通坑の開口予定位置に設置するので、従来ダム堤体の上流側に設置されていた大規模な締切り用の仮設鋼管矢板等が不要となる。また、ゲートを仮締切内に搬入する搬入作業や仮締切内でゲートを組み立てる組立作業を行わないので、先行技術文献に記載されている仮締切に取り付けられていたシャフトが不要となり、仮締切を簡易なものとすることができる。さらに、搬入作業や組立作業を行わないので、仮締切内の狭隘な場所での作業を低減でき、かつ、クレーン等の揚重設備が不要となる。
本発明によれば、短期間で、かつ、安価に既存のダム堤体に貫通坑を構築することができる。
本発明の実施形態に係る仮締切を示す鉛直断面図である。 仮締切をダム堤体に取り付けた状態を示す正面図である。 仮締切をダム堤体に取り付けた状態を示す側面図である。 ゲートを取水口に設置する設置手順を示す側面図である。 ゲートを取水口に設置する設置手順を示す側面図である。 ゲートを取水口に設置する設置手順を示す側面図である。 ゲートを取水口に設置した状態を示す正面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本実施形態においては、既存のダム堤体に貫通坑である通水路を構築し、この通水路の上流側の坑口である取水口にゲートを設置する場合について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る仮締切1を示す鉛直断面図である。また、図2及び図3は、それぞれ仮締切1をダム堤体9に取り付けた状態を示す正面図、側面図である。
図1〜図3に示すように、仮締切1は、一底面(図1中の右側の底面)が開口し(以下、開口部1aという)、他底面が閉じた中空の円筒形状で、内部に、通水路2の取水口3に取り付けられる扉体4a及びスクリーン4b(以下、ゲート4という)が固定手段6により脱着可能に収容されている。なお、ゲート4を取水口3に取り付けた状態を図7に示す。
仮締切1の上端部には、仮締切1内の水を抜き出すためのパイプ7が接続されている。パイプ7は、仮締切1を取水口3の開口予定箇所に設置した際に、パイプ7の上端部がダム湖水面よりも上方に存在するようにその長さを調整されている。パイプ7は、まっすぐな筒状のものである必要は無く、仮締切1内の水抜き(後述する)の際のサクションに耐えられるものであればホース状のものであってもよい。
また、仮締切1の開口部1aの周端部には止水材8が取り付けられている。なお、止水材8として、例えば、ブチルゴムを用いることができる。
図4〜図6は、ゲート4を取水口3に設置する設置手順を示す側面図である。また、図7は、ゲート4を取水口3に設置した状態を示す正面図である。
先ず、上記図1のように、仮締切1の内部にゲート4を固定手段6にて取り付ける。
次に、上記図3のように、ゲート4を内部に収容した仮締切1をクレーン等で、ダム堤体9の取水口3の開口予定位置まで吊り降ろし、仮締切1の開口部1aがダム堤体9に接するように配置する。
そして、揚水ポンプ等で仮締切1内の水を、パイプ7を介して揚水し、仮締切1の外に排水する。このように、仮締切1内の水を排出することによって生じる仮締切1内とダム湖との圧力差により、仮締切1の開口部1aがダム堤体9に押し付けられる。その際、仮締切1の開口部1aの周縁部に取り付けられている止水材8がダム堤体9に密着することにより、仮締切1内に水が流入することを防止できる。なお、仮締切1が重く、水圧により密着させるだけではずり落ちる場合には、アンカー等でダム堤体9に固定する。
仮締切1内の水が完全に排出されたら、揚水ポンプ等による排水を停止する。
次に、図4に示すように、ダム堤体9の下流側から仮締切1内に向かってダム堤体9内を貫通する通水路2を構築して仮締切1内とダム堤体9の下流側とを連通させる。
この通水路2を利用して、ゲート4の取り付けに使用する資機材を仮締切1内に搬入する。本実施形態においては、資機材として、例えば、ゲート4を支持するための架台10や、ゲート4を所定の設置箇所に引き込むためのガイド材11及びジャッキ12、その他作業に必要な工具等を搬入する。
次に、図5に示すように、仮締切1内に搬入した架台10をゲート4の下端面に接するように配置し、アンカーボルト13にてダム堤体9に固定する。架台10の上面には、摩擦低減材14が取り付けられているので、ゲート4はその上面に沿って容易に移動可能である。なお、摩擦低減材14として、例えば、テフロンを用いることができる。
また、ロッド状のガイド材11をゲート4を貫通させて、ダム堤体9に固定する。そして、ガイド材11の先端部に、ゲート4をダム堤体9側に移動させるためのジャッキ12を取り付ける。このジャッキ12は、ダム堤体9に固定されているガイド材11に反力をとって、ゲート4をダム堤体9に引き込むためのものである。なお、ガイド材11として、例えば、PC鋼棒を用いることができる。
次に、ゲート4を固定手段6から取り外し、ジャッキ12を伸張することにより、ゲート4をダム堤体9側に移動させて、図6及び図7に示すように、ゲート4をダム堤体9の所定の位置に固定する。
ゲート4を固定した後、ジャッキ12、ガイド材11のゲート4よりも外方に突出している部分及び架台10を取り外す。
最後に、パイプ7を通じて仮締切1内に水を注入して充満させて、仮締切1をダム堤体9から取り外す。仮締切1内に水を充満させることにより、仮締切1内とダム湖内との水圧差が無くなるので、容易に仮締切1を取り外すことができる。仮締切1はクレーン等で吊り上げて回収する。
以上説明した本実施形態における通水路2の構築方法によれば、予め仮締切1内にゲート4を収容しているので、ゲート4を仮締切1内に搬入する搬入作業や、仮締切1内でゲート4を組み立てる組立作業が不要となり、狭隘な空間内での作業を低減できる上、工期を短縮することができる。また、これらの搬入作業及び組立作業に従来必要とされていたクレーンを使用せずにゲート4の設置作業を実施することができる。
また、通水路2を利用することにより、ゲート4をダム堤体9に取り付けるための資機材を仮締切1内に搬入することが容易となる。したがって、従来資機材の搬入に利用されていたシャフトを不要にすることができる。ただし、シャフトを設けて、このシャフトを通して資機材を搬入してもよい。
さらに、仮締切1は、中空の円筒形状とすることにより、製作が容易なので安価に入手することができる。
なお、仮締切1は、例えば、中空の半球形状でもよく、この形状の場合は、水圧を圧縮力で受けることとなるので、部材の厚さを薄くすることができる。また、円筒を長手方向に切断して形成される半円筒形状や中空の直方体形状のものでもよい。そして、鋼製の仮締切1に限定されるものではなく、例えば、コンクリートプレキャスト製としてもよい。要するに水圧により潰されない強度のものであれば仮締切1の形状は問わない。
なお、本実施形態においては、ダム堤体9に通水路2を構築する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ダム堤体9を貫通する貫通坑であれば適用可能であり、例えば、堆積土を排出するための排出坑を構築する場合にも適用可能である。
1 仮締切
1a 開口部
2 通水路
3 取水口
4 ゲート
4a 扉体
4b スクリーン
6 固定手段
7 パイプ
8 止水材
9 ダム堤体
10 架台
11 ガイド材
12 ジャッキ
13 アンカーボルト
14 摩擦低減材

Claims (1)

  1. 既存のダム堤体に貫通坑を構築する方法において、
    前記貫通坑の上流側の坑口を開閉するためのゲートを内部に収容し、開口部を有する殻体からなる仮締切をその開口部が前記ダム堤体に密着するように設置する仮締切設置工程と、
    前記仮締切内の水を排出する排水工程と、
    前記ダム堤体の下流側から前記仮締切内に向かって前記ダム堤体を貫通する前記貫通坑を構築する貫通坑構築工程と、
    前記仮締切内で前記貫通坑の上流側の坑口に前記ゲートを取り付けるゲート設置工程と、
    前記仮締切を前記ダム堤体から取り外す撤去工程と、を備えることを特徴とする既存のダム堤体に貫通坑を構築する方法。
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