JP5207973B2 - 高分子アクチュエータ用誘電体及びそれを用いた高分子アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、高分子アクチュエータに用いられる動作性能と成形性とに優れた誘電体、及びその誘電体を採用した高分子アクチュエータに関する。
従来、産業用ロボット分野、精密機械分野、スイッチ操作素子分野等様々な分野において、サーボモータ、リニアモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュエータ、流体圧アクチュエータのようなアクチュエータが用いられてきた。近年、小型かつ軽量で柔軟性に富んだアクチュエータの必要性が高まっており、そのようなアクチュエータとして、電場駆動する高分子アクチュエータが注目を集めている。高分子アクチュエータは、医療機器分野、マイクロマシン分野、産業用ロボット分野、パーソナルロボット分野等で特に需要が高まってきている。
このような高分子アクチュエータとして、例えば出力/質量比、及び出力/容積比が優れる高分子誘電体を用いたものが報告されている(例えば特許文献1〜4)。これらの高分子アクチュエータは、アクリルエラストマーやシリコンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリビニルアルコール系ゲル、ポリ塩化ビニル系ゲル等の材料を誘電体として用いたもので、数100〜1000V以上の電圧を印加するとその膜面方向に大きく拡張する。このような高分子アクチュエータの動作は、諸説あるが、加えた電場によって生じる静電気力からのマクスウェル応力が主な駆動源となっていると考えられる。
マクスウェル応力は誘電率、より正確には比誘電率と真空の誘電率との積、及び与えた電圧の2乗に比例する力である。そのため、高分子アクチュエータが同じ電圧でより強い力を発揮するためには、誘電体の誘電率が高いものほど好ましい。また高分子アクチュエータの重要な性能の一つである変位量(ストローク)は、発生するマクスウェル応力が同じであれば、ヤング率が低いほど大きくなる。従って、用いられる誘電体は低ヤング率である方がよい。特許文献1〜4で報告されている誘電体の材料は、これらの要求を満たしている。しかし、アクリルエラストマーやシリコンエラストマーは架橋が必要なため、任意の形状への成形が困難である。その上、誘電体を例えば膜状のような所望の形状に保つためには化学的に架橋する必要があり、成形工程が煩雑である。またこれらのエラストマーに施されている化学架橋は必ずしも均質ではなく、変形時に分子鎖レベルで応力集中が起こるため力学的強度に劣るといった欠点がある。ポリウレタンエラストマーは一般的にヤング率が高く、また耐候性にも劣るため好ましくない。ポリビニルアルコール系ゲルやポリ塩化ビニル系ゲルは、誘電率の高い可塑剤を大量に使用できるため、高誘電率、低ヤング率に調整し易いが、可塑剤自身のブリードアウトによって誘電体劣化のような性能変化を引き起こしたり、周辺部材へ可塑剤が移行してしまう等の問題がある。
一方、特許文献2及び特許文献3には、誘電体の材料としてスチレンブタジエンブロック共重合体等の熱可塑性エラストマーが開示されている。しかし、スチレンブタジエンブロック共重合体の比誘電率は2.2と不十分であるため、それを誘電体とする高分子アクチュエータは性能が十分であるとは言い難い。
特表2003−506858号公報 特表2003−526213号公報 特許2698716号公報 特開2005−1885号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、高誘電率かつ低ヤング率で動作性能に優れ、簡便に成形でき、生産効率が高い高分子アクチュエータ用誘電体、及びその誘電体を有しており動作性能に優れる高分子アクチュエータを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された高分子アクチュエータ用誘電体は、電場駆動の高分子アクチュエータの可動部を構成する誘電体であって、少なくとも非相溶性である重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とを包含するミクロ相分離構造を有するブロック共重合体(A)からなり、該重合体ブロック(B1)及び該重合体ブロック(B2)の主たる構成単位が(メタ)アクリル酸エステルであって、該重合体ブロック(B1)のα分散温度が70℃以上、該重合体ブロック(B2)のα分散温度が25℃以下であることを特徴とする。
請求項に記載の高分子アクチュエータ用誘電体は、さらに、前記ブロック共重合体(A)が、重合体ブロック(B1)−重合体ブロック(B2)−重合体ブロック(B1)からなるブロックシーケンスであることを特徴とする。
請求項に記載の高分子アクチュエータ用誘電体は、さらに、前記重合体ブロック(B1)の主たる構成単位がメタクリル酸メチルであり、前記重合体ブロック(B2)の主たる構成単位がアルキル基の炭素数が1〜5のアクリル酸アルキルエステルであることを特徴とする。
請求項に記載の高分子アクチュエータ用誘電体は、請求項1に記載されたもので、前記誘電体が、重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とを包含する前記ブロック共重合体(A)とともに、重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とを包含するがブロックシーケンスが異なるブロック共重合体(A)を有していることを特徴とする。
請求項に記載の高分子アクチュエータ用誘電体は、請求項1に記載されたもので、前記ブロック共重合体(A)の100質量部に対して、100質量部未満の可塑剤を含むことを特徴とする。
請求項に記載の高分子アクチュエータは、電極と電極との間に、請求項1に記載の高分子アクチュエータ用誘電体を有することを特徴とする。
請求項に記載の高分子アクチュエータは、請求項に記載されたもので、前記電極を構成する主たる導電性材料がカーボンナノファイバーであることを特徴とする。
請求項に記載の高分子アクチュエータは、請求項に記載されたもので、前記電極が、前記ブロック共重合体(A)とカーボンナノファイバーとを含むことを特徴とする。
本発明の誘電体は、柔軟なゴム成分として高い誘電率を有するアクリル酸アルキルエステル重合体ブロック(B2)からなる柔軟部位と、物理架橋成分であって高い誘電率を有するメタクリル酸メチル重合体ブロック(B1)からなる剛直部位とを有するブロック共重合体(A)で構成されているので、誘電体として柔軟性を保持しつつ高い誘電率を維持する。その誘電率は、これまで高分子アクチュエータの誘電体として報告されている高分子に比べてかなり高い。またこの誘電体は、重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)との組成比を変えることでそのヤング率を自在かつ広範囲にコントロールできるので、誘電体として低いヤング率を維持することが可能である。従って本発明の誘電体は、優れた動作性能を示す。
さらに、ブロック共重合体(A)は熱可塑性エラストマーとしての性質を有しているので柔軟性があり、架橋剤による化学架橋を導入しなくてもよい。そのため本発明の誘電体は、種々の成形法を用いて所望の形状に容易に成形することが可能である。また、可塑剤のブリードアウトや揮散、周辺部位への移行に起因して誘電体が劣化する恐れがないので、本発明の誘電体は長期使用時の信頼性、安定性に優れる。
本発明の高分子アクチュエータは、上記した誘電体を有しているため形状自由度が高い。従って、電極に電界を印加して電場駆動すると、高分子アクチュエータは即座に大きく延伸したり変形したりするという優れた動作性能を示す。
本発明を適用する高分子アクチュエータおよびその駆動系の一例を示す斜視図である。
発明を実施するための好ましい形態
本発明の誘電体を構成するブロック共重合体(A)は、物理架橋成分である重合体ブロック(B1)と柔軟なゴム成分である重合体ブロック(B2)とからなるものであって、この重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とは、以下の要件(1)〜要件(3)を満足するものである。
要件(1):重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とが、非相溶性であることに由来するミクロ相分離構造を形成する。
要件(2):重合体ブロック(B1)のα分散温度(Tα)は70℃以上であって、かつ重合体ブロック(B2)のα分散温度(Tα)は25℃以下である。
要件(3):重合体ブロック(B1)はメタクリル酸メチルを主たる構成単位としており、重合体ブロック(B2)はアルキル基の炭素数が1〜5のアクリル酸アルキルエステルを主たる構成単位としている
前記要件(1)〜(3)を満たす重合体ブロック(B1)の主たる構成単位であるメタクリル酸メチルは入手が容易でしかも簡便にブロック共重合体(A)が製造できる。
重合体ブロックB1のTαについて、Tαが低い場合には室温付近においてブロック共重合体(A)あるいは高分子アクチュエータ用誘電体としての応力緩和性が低下する問題が生じる。この点から、Tαは70℃以上であることが好ましく、85℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。
前記重合体ブロック(B1)の数平均分子量については特に制限はないが、1000〜500000の範囲であることが好ましい。3000〜300000の範囲であるとより好ましく、5000〜100000の範囲であるとより一層好ましい。
重合体ブロックB1の分子量が小さすぎる場合には、応力緩和性や力学強度が低下するため好ましくなく、大きすぎる場合にはブロック共重合体(A)あるいは高分子アクチュエータ用誘電体の成形性が劣るため好ましくない。
前記要件(1)〜(3)を満たす重合体ブロック(B2)の主たる構成単位としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチルが挙げられる。中でも、アクリル酸n−ブチルは誘電率が優れているためより好ましい。
前記重合体ブロック(B2)の数平均分子量については特に制限はないが、1000〜500000の範囲であることが好ましく、3000〜300000の範囲であるとより好ましく、5000〜200000の範囲であるとより一層好ましい。
ブロック共重合体(A)は、重合体ブロック(B1)及び重合体ブロック(B2)をそれぞれ構成するモノマー単位の組成や数平均分子量が互いに異なる2種以上のブロック共重合体の混合物であってもよい。
前記重合体ブロック(B1)と前記重合体ブロック(B2)とは、非相溶性であって、かつそれに由来してミクロ相分離構造を形成する。すなわち、前記ブロック共重合体(A)は必ずミクロ相分離構造を有している。非相溶性である2種の高分子からなる重合体ブロックを強制的にブロック共重合すると、マクロスケールでの相分離が起こり得ない代わりに、数十nmのミクロスケールで様々な形態を持った相分離構造を形成する。こうして形成される構造がミクロ相分離構造である。ブロック共重合体がミクロ相分離構造を形成しているかどうかは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)や原子間力顕微鏡(AFM)による観察、動的粘弾性測定などにより確認することができる。
動的粘弾性測定により前記重合体ブロック(B1)と前記重合体ブロック(B2)とがミクロ相分離構造を形成することを確認する場合、測定される損失正接(tanδ)に、重合体ブロック(B1)のα分散ピークと、重合体ブロック(B2)のα分散ピークとが各々観測されるか否かにより判断することができる。
重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とがミクロ相分離構造を形成している場合は、損失正接の温度分散において、2つのα分散ピークが観察される。しかし、重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とが相溶性であってミクロ相分離構造を形成しない場合は、単一のα分散ピークしか存在しない。
また、前記重合体ブロック(B1)と前記重合体ブロック(B2)との溶解度パラメータ(SP値)を参照することで、ミクロ相分離構造を形成するか否かを予測することもできる。一般的には、溶解度パラメータの近い高分子同士は相溶しやすく、溶解度パラメータの差異が大きな高分子同士は相溶しない傾向がある。ミクロ相分離構造の有無は、一つの方法から判断してもよく、複数の方法を併用して判断してもよい。
前記重合体ブロック(B1)(以下B1と略す)と前記重合体ブロック(B2)(以下B2と略す)との組み合わせについては特に制限はなく、例えば(B1)がメタクリル酸メチルであって(B2)がアクリル酸n−ブチル、(B1)がメタクリル酸メチルであって(B2)がアクリル酸2−エチルヘキシル、(B1)がメタクリル酸メチルであって(B2)がメタクリル酸ドデシル、等の組み合わせが挙げられる。誘電率や柔軟性を考慮すると、(B1)がメタクリル酸メチルであって(B2)がアクリル酸n−ブチル、もしくは(B1)がメタクリル酸メチルであって(B2)がアクリル酸2−エチルヘキシルの組み合わせが好ましく、(B1)がメタクリル酸メチルであって(B2)がアクリル酸n−ブチルの組み合わせが最も好ましい。
前記ブロック共重合体(A)を構成する(B1)と(B2)とのブロックシーケンス、(B1)−(B2)−(B1)で表されるトリブロック体である
重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)の組成比に特に制限は無いが、(B1)の組成が高すぎる場合はブロック共重合体(A)あるいは高分子アクチュエータ用誘電体の柔軟性が損なわれるため好ましくなく、(B2)の組成が高すぎる場合は、ブロック共重合体(A)あるいは高分子アクチュエータ用誘電体の力学強度に劣るため好ましくない。このような観点から、(B1)と(B2)の重量比は、10:90〜90:10の範囲であることが好ましく、20:80〜80:20の範囲であることがより好ましい。この時、複数の異なる(B1)、(B2)が含まれている場合においては、すべての(B1)と(B2)についての重量比を示す。
さらに、本発明の誘電体は、重合体ブロック(B1)と重合体(B2)とを包含するがブロックシーケンスの異なる他種のブロック共重合体(A)を含有していてもよい。ブロック共重合体(A)が2種以上の混合物である場合、各ブロック共重合体(A)に包含される重合体ブロック(B1)および重合体ブロック(B2)は、構成単位および数平均分子量が互いに異なっていてもよく、各ブロック共重合体(A)間の質量割合も制限されない。例えば第1のブロック共重合体(A)としてとして(B1)−(B2)−(B1)で表されるトリブロック体を用いる場合、第2のブロック共重合体(A)として(B1)−(B2)で表されるジブロック体を含有させると、誘電体の柔軟性が向上し、高分子アクチュエータとした時に微小な力で大きい変形が得られるようになる。この場合、誘電体の柔軟性と成形性等の点から、トリブロック体とジブロック体との質量割合は、例えば8:2〜2:8であることができる。
前記重合体ブロック(B1)と前記重合体ブロック(B2)とから前記ブロック共重合体(A)を製造する方法としては、例えばリビングアニオン重合法やリビングラジカル重合法等のリビング重合法;重合体ブロック(B1)又は重合体ブロック(B2)を前駆体として合成した後、その末端から重合体ブロック(B2)又は重合体ブロック(B1)を重合する方法;互いに反応しうる官能基を末端に備えた重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とを反応させる方法が挙げられる。これらの製造方法は特に制限されることはなく、目的とするブロック共重合体(A)の構造に応じて適宜選択することができる。
前記ブロック共重合体(A)全体の数平均分子量は、2000〜2000000の範囲であることが好ましく、10000〜500000の範囲であるとより好ましく、30000〜300000の範囲であるとより一層好ましい。この範囲内であると、力学的強度に優れる上、成形が容易である。
前記重合体ブロック(B1)及び/又は前記重合体ブロック(B2)は、誘電率を向上させることを目的として、極性基を有するモノマー成分を副成分として含んでいてもよい。極性基を有するモノマー成分としては、例えば(メタ)アクリル酸シアノメチル、(メタ)アクリル酸2−シアノブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノブチル、(メタ)アクリル酸ペンタブロモベンジル、(メタ)アクリル酸ペンタクロロベンジル、(メタ)アクリル酸2メトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸2−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸2−ジエチルアミノエチル等が挙げられる。これらの副成分の含有量は全体の30質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。前記副成分がこれより多く含まれていると、ブロック共重合体(A)の製造容易性が低下する。
前記ブロック共重合体(A)は、本発明の効果を損なわない範囲において、前記重合体ブロック(B1)及び前記重合体ブロック(B2)に加えてさらに別のモノマー成分を含んでいてもよい。そのようなモノマーとしては、例えばスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン等のスチレン誘導体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド及びそれらのN−置換誘導体等の(メタ)アクリルアミド類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン類;イソブチレン等が挙げられる。これらのモノマーは単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらのモノマーの含有量は全体の30質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。これより多く含まれていると、ブロック共重合体(A)の製造容易性が低下する。
また、前記ブロック共重合体(A)は、前記重合体ブロック(B1)と前記重合体ブロック(B2)とに加えて、それらとは別の重合体ブロック(b)を有していてもよい。本発明の効果を損なわない限り、別の重合体ブロック(b)の数に制限はなく、例えば構成単位の異なる重合体ブロック(b1)、重合体ブロック(b2)、重合体ブロック(b3)と任意の数であってよい。重合体ブロック(b)の例としては、重合体ブロック(B1)及び重合体ブロック(B2)の構成単位として前記例示した成分からなる重合体ブロック;ポリスチレン、ポリ(4−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)等のポリスチレン誘導体ブロック;ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ(1,3−シクロヘキサジエン)、及びこれらの水素添加物等のポリ共役ジエンブロック;ポリビニルアルコールブロック;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のポリハロゲン化ビニルブロック;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルブロック;ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド6,12等のポリアミドブロック;ポリオキシメチレン、ポリエチレングリコール(ポリオキシエチレン)、ポリプロピレングリコール(ポリオキシプロピレン)等のポリエーテルブロックが挙げられる。重合体ブロック(b)の数平均分子量については特に制限はないが、1000〜500000の範囲であることが好ましく、3000〜300000の範囲であるとより好ましく、5000〜100000の範囲であるとより一層好ましい。
本発明の誘電体は、その誘電率やヤング率を好適に制御するため、前記要件(1)〜(3)を満たす重合体ブロック(B1)及び重合体ブロック(B2)を包含するが互いにブロックシーケンスの異なる複数のブロック共重合体(A)で構成されていてもよい。例えば、ひとつのブロック共重合体(A)が(B1)−(B2)−(B1)のトリブロック体である場合、誘電体がさらに含んでいてもよいブロック共重合体(A)の例としては、(B1)−(B2)のブロックシーケンスを持つジブロック共重合体、(B1)−(B2)−(B1)−(B2)のシーケンスを持つテトラブロック共重合体等を挙げることができる。これらの中でも、誘電体の柔軟性を考慮すると、(B1)−(B2)のジブロック共重合体であることが好ましい。
本発明の誘電体は、本発明の範囲を損なわない範囲において添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば可塑剤、無機充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、UV吸収剤、粘着剤、粘着付与剤、帯電防止剤が挙げられる。前記可塑剤は、例えばパラフィン系オイル、ナフテン系オイル等の鉱物油;フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジノニル、アジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジノニル等のエステル系可塑剤;アクリル酸誘導体オリゴマー等のオリゴマー類で例示される。また、前記無機充填剤は、誘電率や耐熱性、耐候性、力学的強度を向上させるために添加するもので、例えば酸化チタン、シリカ、クレイ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、ガラス繊維、ガラスビーズ、チタン酸ジルコン酸鉛等の無機物で例示される。さらに本発明の誘電体は、アクリルゴム、ポリブテンゴム、ポリイソブチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴム類を含有していてもよい。これらの添加剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。添加剤の配合量は特に制限はないが、ブロック共重合体(A)の100質量部に対して100質量部未満であると好ましく、ブロック共重合体(A)の100質量部に対して70質量部未満であるとより好ましい。添加剤の配合量がこの範囲内であると、得られる誘電体や高分子アクチュエータの機能性、堅牢性が向上する。
本発明の誘電体は、高分子アクチュエータの使用目的に応じて種々の形状に成形される。その形状は膜状であることが好ましいが、フィルム状、シート状、板状、繊維状、ロッド状、立方体状、直方体状、球状、ラグビーボール状であってもよく、さらに複雑な形状であってもよい。前記誘電体の成形方法は、種々の成形方法から目的に応じて適宜選択できる。その成形方法としては例えば、押出成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、回転成形法、圧縮成形法、射出成形法、ロール成形法、真空成形法等のように、ブロック共重合体(A)を溶融した状態で行う成形方法;スピンコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー印刷法のような印刷・コーティング法が挙げられる。また、前記ブロック共重合体(A)は熱可塑性を有するため、熱成形を行うこともできる。
本発明の誘電体を少なくとも2つの電極で挟んで高分子アクチュエータとする場合、電極間の短絡を避けるために、前記誘電体は十分な厚さを有している必要がある。一方で、高分子アクチュエータは電極間の距離が近いほどマクスウェル応力が増し、その性能が向上する。これらのことを考慮すると、前記誘電体の厚みは0.1μm〜1cmであると好ましく、1μm〜1mmであるとより好ましく、5μm〜500μmであるとより一層好ましい。前記誘電体は、高分子アクチュエータの性能を向上させるために初期歪が印加されていてもよい。
本発明の高分子アクチュエータは、少なくとも2つの電極の間に、前記の誘電体を有するものである。高分子アクチュエータに使用される電極は、誘電体に電圧を印加するために利用されるものであって、アクチュエータの動作を阻害することなく変形し、変形後も物理的、電気的に破損しないことが必要である。本発明の高分子アクチュエータは、本質的な構造はコンデンサであって、その容量は高分子アクチュエータ1cmあたり数ピコファラドと比較的小さい。また、特許文献1にも記載されているように、電極の導電性(抵抗)は、RC時間定数に基づいて選択することができるので、電極の抵抗が10〜1011オームであっても、十分実用的な速度で高分子アクチュエータを動作させることが可能である。このような電極の材料としては、例えばカーボンナノファイバー、カーボンブラック等の炭素材料;コロイド銀等の金属コロイド;テトラチアフルバレン/テトラシアノキノジメタン等の電化移動錯体、ポリピロール等の導電性高分子が挙げられる。中でも炭素材料、特にカーボンナノファイバーは、取扱いが容易でコストも安く、その上導電性にも優れるため、好ましい。これらの材料は単独で前記電極を構成してもよく、2種類以上を組み合わせて前記電極を構成してもよい。
前記電極に用いられるカーボンナノファイバーは、繊維径が1〜1000nm程度のナノオーダーであって、繊維長が最大10μm程度という高結晶性の微細炭素繊維である。具体的には、気相法炭素繊維VGCF(昭和電工株式会社製;登録商標)が挙げられる。
前記電極の形成方法としては、例えば、カーボンナノファイバーや炭素材料のような電極材料を誘電体に吹き付ける方法;電極材料をあらかじめバインダー高分子に分散させた後、誘電体に貼り合わせる方法;電極材料を適当な媒体に分散させて作製したインクを適当な方法で誘電体に塗布、印刷する方法;電極材料とバインダー高分子とを適当な媒体に分散、溶解させて作製したインクを適当な方法で誘電体に塗布、印刷する方法等が挙げられる。これら電極の形成方法は、高分子アクチュエータの目的、形状に応じて適宜選択してよい。
また、前記電極の面方向における抵抗を低減するために、導電材を薄く細くパターニングした導電膜又は導電線が前記電極上に設けられていてもよい。導電材としては例えば、シングルウォールカーボンナノチューブ、ダブルウォールカーボンナノチューブ、マルチウォールカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、気相成長炭素繊維(VGCF)、導電カーボン等の炭素系材料;金をはじめとする金属類等が挙げられる。中でも抵抗を考慮すると金属類が好ましい。導電膜又は導電線は、例えば真空蒸着法やイオンスパッタリング法により前記電極上に形成される。
本発明の高分子アクチュエータは、空気中、真空中等、種々の環境において動作可能である。また高分子アクチュエータは、目的に応じて絶縁性を有する樹脂等で封止されていてもよい。
本発明の高分子アクチュエータを作製した例を実施例に、本発明を適用外の高分子アクチュエータを作製した例を比較例にそれぞれ示す。なお、特に記載のない溶剤やモノマーの薬剤については、必要に応じ定法に従い精製したものを使用した。
ブロック共重合体、及び作製した高分子アクチュエータのキャラクタリゼーションは次のようにして行った。
(1) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)の測定
機器: 東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフ(HLC-8020)
カラム: いずれも東ソー社製TSKgelであるGMHXL、G4000HXL及びG5000HXLを直列に連結
溶離液: テトラヒドロフラン、流量1.0mL/分
検量線: 標準ポリスチレンを用いて作成
検出方法: 示差屈折率(RI)
(2) 核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)によるブロック共重合体の分子構造の解析
機器: 日本電子社製核磁気共鳴装置 (JNM-LA 400)
溶媒: 重クロロホルム
(3) 動的粘弾性測定
ブロック共重合体を220℃で熱プレスすることにより厚さ1mmのシートを作製し、そこから縦20mm、横5mmの短冊を切り出して試験片とした。この試験片を、広域動的粘弾性測定装置(レオロジ社製「DVE-V4FTレオスペクトラー」)を使用して、引張モード(周波数11Hz)、昇温速度3℃/分として測定を行った。なお、流動性を持ち上記方法で測定が不可能な場合は、直径25mmの円形試験片を切り出し、ARES(レオメトリックサイエンティフィック社製)を使用して、ねじりモード(周波数11Hz)、昇温速度3℃/分として測定を行った。損失正接(tanδ)のピーク温度をTαとした。ブロック共重合体において、ミクロ相分離が存在する場合には、成分数に応じたTαが観測され、これをミクロ相分離の有無の指標とした。
(4) 比誘電率測定
直径25mm、厚み1mmの試験片を用い、比誘電率測定装置LCRメーター4284A(アジレントテクノロジー社製)を使用し、誘電体テスト・フィクスチャ16451B(アジレントテクノロジー社製)を電極として、周波数1kHzで電極非接触法(間隙法)により測定した。
(5) 高分子アクチュエータの動作試験
高分子アクチュエータの両電極に設置したアルミ箔間に3kVの直流電圧を印加するとアクチュエータは素早く動作した。動作前後の線形歪み、及び面積歪みを算出した。
(6) 高分子アクチュエータ用誘電体の耐久性
図1に示した中央部が切り抜かれた窓あきプラスチック板4に、ブロック共重合体、または各種材料(縦1.8cm、横3cm)の膜を、横方向に2倍に延伸して、窓あきプラスチック板4上に設置してテフロン(登録商標)のシール6で固定した状態で、室温で5時間放置した後の膜の状態を目視で観察し、下記のとおり採点した。
◎ 変化なし、 ○ やや弛みあり、 △ 大きな弛みあり、 × 破断
(合成例1) ポリメチルメタクリレート−b−ポリn−ブチルアクリレート−b−ポリメチルメタクリレートの製造
まず、トルエン(キシダ化学社製、特級トルエン)、メタクリル酸メチル(株式会社クラレ製)、アクリル酸n−ブチル(キシダ化学社製、特級アクリル酸n−ブチル)について、次のようにして前処理を行った。トルエン、メタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチルをそれぞれゼオラムに接触させて重合禁止剤を除去した。その後、窒素で十分にバブリングを行い、溶存酸素を除去した。
1リットルの三口フラスコに三方コックを取り付けて内部を脱気し、乾燥窒素で置換した。そこに、前記前処理を施したトルエン400gと、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン(アルドリッチ社製、減圧蒸留した後に使用)の0.94mLと、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム(日本アルキルアルミ社製)の11mmolを含有するトルエン溶液18mLとを室温にて加え、さらにsec−ブチルリチウム(アジアリチウム社製)の1mmolを含有するシクロヘキサン溶液0.8mLを加えた。次に、前処理を施したメタクリル酸メチルの7.8mL(73.6mmol)を前記三口フラスコにさらに加えた。この時反応液は黄色に着色した。25℃で1時間撹拌を続けると、反応液は無色に変化した。系内から反応液を少量抜き出しサンプリングを行ったところ、数平均分子量は9600g/molであった。
続いて、反応液が入った前記三口フラスコを−30℃に調節した冷却バスに浸漬して冷却し、前記前処理を施したアクリル酸n−ブチル55.2mL(385mmol)を4時間かけて滴下し反応させた。アクリル酸n−ブチルを滴下した瞬間に系は黄色に着色するが、即座に無色に変化した。滴下終了後、系内から反応液を少量抜き出しサンプリングを行ったところ、数平均分子量は69800g/molであった。
前記前処理を施したメタクリル酸メチル7.8mL(7.8mmol)を反応液に加えて室温で撹拌し、反応させた。系は当初黄色に着色していたが、室温で10時間撹拌すると無色となった。この時点で、脱気したメタノール1mLを反応液に加えて重合を停止した。反応停止後の数平均分子量は79200g/molであった。
反応液に水を加えて分液洗浄した後、大過剰のメタノールに反応液を注ぎ込み、白色沈殿物を得た。得られた沈殿物をろ別し、50℃で一晩乾燥させて、トリブロック共重合体を得た。得られたエラストマー状のトリブロック共重合体の一部を重クロロホルムに溶解させて、核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)(日本電子社製核磁気共鳴装置JNM−ECX400;溶媒は重クロロホルム)を行い、ポリメチルメタクリレート含量が23質量%である、ポリメチルメタクリレート−b−ポリn−ブチルアクリレート−b−ポリメチルメタクリレートのトリブロック共重合体であることを確認した。
上記の合成例1において、適宜用いる試薬やその量を変更して、各種ブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体、及び別途入手したポリスチレン−b−ポリブタジエン−b−ポリスチレントリブロック共重合体(Kraton Polymer社製のSBS D1102)とそれらの物性と併せて表1に記載する。
Figure 0005207973
(合成例2) 架橋ポリn−ブチルアクリレートフィルム(C−3)の作製
(1)n−ブチルアクリレート10g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.18g、ジ−t−ブチルパーオキシド65mg、アゾビスイソブチロニトリル65mgを混合し、均一の溶液とした。シリコンゴムスペーサーを用いて2枚のガラス板の間に間隙をつくり、この溶液を封入した。この状態で固定して、60℃、4時間重合を行い、続いて100℃で12時間重合を行った。シリコンゴムスペーサーの厚みにより厚みを変える事ができ、高分子アクチュエータ作製用には厚さ125μm(実測値)、物性測定用には厚さ1.23mm(実測値)を用いた。
上記で得たポリn−ブチルアクリレート、及びアクリルエラストマーフィルム(3M社製、VHB
Y-4950)について物性を表2に記載する。
Figure 0005207973
(合成例3) n−ブチルアクリレートオリゴマーの合成
n−ブチルアクリレート166.7g、メチルエチルケトン666.7g、ドデカンチオール23.8g、アゾイソブチロニトリル10.8mgを、2Lの3つ口フラスコ内に仕込み、十分に窒素で置換した。次いでこのフラスコを60℃の水浴に浸し、攪拌を行いながら重合を行った。重合開始5時間後、アゾイソブチロニトリル5mgを追加し、さらに10時間重合を継続した。得られた溶液から、メチルエチルケトン、n−ブチルアクリレート、ドデカンチオールを減圧留去し、さらに得られた液状物を150℃で2昼夜真空乾燥した。得られた液状のn−ブチルアクリレートオリゴマーの数平均分子量(Mn)は1625、分子量分布(Mw/Mn)は1.48であった。このオリゴマーは、可塑剤として用いた。
(実施例1) 高分子アクチュエータの作製
トリブロック共重合体A−1を200℃でプレス成形して膜厚116μmのトリブロック共重合体膜を作製し、縦1.8cm、横3cmに切り出した。図1に示したような、長方形の中央部に縦1.7cm×横5.5cmの切り抜き窓あきプラスチック板4を準備した。前記切り出したトリブロック共重合体膜を横方向に2倍の大きさとなるように延伸し、窓あきプラスチック板4上に設置してテフロン(登録商標)のシール6で固定して、誘電体3とした。
次いで、シリコングリースであるHIVAC−G(信越化学工業社製の商品名)の0.1gと、気相成長炭素繊維VGCF(昭和電工社製、VGCFは登録商標)の0.1gとをメノウで混練して、電極材料を調製した。この電極材料により、図1のように、誘電体3の両面の中央部に縦0.5cm×横1.5cmのサイズでそれぞれ塗布し、電極2・2を形成した。この両電極2・2に、縦5cm×横1cmのアルミ箔5・5を夫々接触させ、電源7(絶縁抵抗計DI−10、ムサシインテック社製)に接続して、高分子アクチュエータ1および駆動系を構成した。この駆動系による高分子アクチュエータ1の駆動結果を表3に示した。
(実施例2) 高分子アクチュエータの作製2
実施例1において、ブロック共重合体A−1の代わりに、ブロック共重合体A−1(70質量部)とブロック共重合体A−2(30質量部)の混合物を用いて誘電体を作製した。誘電体の延伸前の厚みは105μmであった。
(実施例3) 高分子アクチュエータの作製3
実施例2において、ブロック共重合体A−1とブロック共重合体A−2を、それぞれ30重量部、70重両部に変更した以外は同様の操作を行った。誘電体の延伸前の厚みは112μmであった。
(実施例4) 高分子アクチュエータの作製4
実施例1において、ブロック共重合体A−1の代わりに、ブロック共重合体A−1(70質量部)と合成例3で合成したn−ブチルアクリレートオリゴマー(30質量部)を用いて誘電体を作製した。誘電体の延伸前の厚みは108μmであった。
(比較例1) 高分子アクチュエータの作製5
実施例1において、ブロック共重合体A−1の代わりにC−1を用い、プレス温度を175℃とした以外は同様の操作を行った。誘電体の延伸前の厚みは119μmであった。
(比較例2) 高分子アクチュエータの作製6
実施例1において、ブロック共重合体A−1の代わりにC−2を用いた以外は同様の操作を行った。誘電体の延伸前の厚みは140μmであった。
(比較例3) 高分子アクチュエータの作製7
実施例1においてブロック共重合体A−1からなる誘電体の代わりに、合成例2で作製した(架橋)ポリn−ブチルアクリレートフィルムC−3を用いた。この場合、2倍まで延伸を行うことが出来ず、延伸倍率を1.5倍に変更した。誘電体の延伸前の厚みは125μmであった。
(比較例4) 高分子アクチュエータの作製8
実施例1において、ブロック共重合体A−1の代わりにC−4を用い、以外は同様の操作を行った。尚、誘電体の延伸前の厚みは1mmと厚かったため、縦3倍、横3倍に延伸して用いた。
Figure 0005207973
動作試験の結果、実施例1〜4、比較例1〜4の高分子アクチュエータは、電圧を印加するとアクチュエータの電極部分が縦方向及び横方向に即座に伸張し、電圧を解除すると即座に元の形状に戻った。
本発明の高分子アクチュエータ(実施例1〜4)は、本発明の要件を満たさない比較例1〜3に対して大きな変形を示し、高分子アクチュエータの動作性能に優れていることがわかる。
また本発明の誘電体は、延伸された状況においても力学的強度によって形状が安定しているのに対し、比較例1、3あるいは比較例4では誘電体の耐久性が劣り、実際に高分子アクチュエータとして使用する際に問題が生じることがわかる。比較例1はブロック共重合体C-1を構成するB-1ブロックのTαが67℃と低く、応力緩和特性に劣ることから誘電体が破断したと考えられる。また比較例3、4は架橋体であるため、局所的に分子鎖にストレスがかかり、破断したと考えられる。
以上の試験から、本発明の高分子アクチュエータは動作性能に優れることが確認できた。
本発明の高分子アクチュエータは、動作性能に優れ、形状自由度も高いため、例えば人工筋肉として有用である。また、本発明の高分子アクチュエータは本質的には圧電素子であるため、アクチュエータ素子以外にも、圧力や力や変位を検知するセンサー素子、変位や力のような機械エネルギーを電気エネルギーに変換するジェネレーター等として使用することができる。

Claims (6)

  1. 電場駆動の高分子アクチュエータの可動部を構成する誘電体であって、
    少なくとも非相溶性である重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とを包含するミクロ相分離構造を有し、重合体ブロック(B1)−重合体ブロック(B2)−重合体ブロック(B1)からなるブロックシーケンスであるブロック共重合体(A)からなり、
    該重合体ブロック(B1)の主たる構成単位がメタクリル酸メチルであり、該重合体ブロック(B2)の主たる構成単位がアルキル基の炭素数が1〜5のアクリル酸アルキルエステルであって、
    該重合体ブロック(B1)のα分散温度が70℃以上、該重合体ブロック(B2)のα分散温度が25℃以下であることを特徴とする高分子アクチュエータ用誘電体。
  2. 前記誘電体が、重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とを包含する前記ブロック共重合体(A)とともに、重合体ブロック(B1)と重合体ブロック(B2)とを包含するがブロックシーケンスが異なるブロック共重合体(A)を有していることを特徴とする請求項1に記載の高分子アクチュエータ用誘電体。
  3. 前記ブロック共重合体(A)の100質量部に対して、100質量部未満の可塑剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の高分子アクチュエータ用誘電体。
  4. 電極と電極との間に、請求項1に記載の高分子アクチュエータ用誘電体を有することを特徴とする高分子アクチュエータ。
  5. 前記電極を構成する主たる導電性材料がカーボンナノファイバーであることを特徴とする請求項に記載の高分子アクチュエータ。
  6. 前記電極が、前記ブロック共重合体(A)とカーボンナノファイバーとを含むことを特徴とする請求項に記載の高分子アクチュエータ。
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