JP2012135137A - アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 カチオン伝導性高分子電解質を用いた、変形応答が大きいアクチュエータを提供する。
【解決手段】 対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されている中間層を有し、前記電極に電圧を印加することにより屈曲変位するアクチュエータにおいて、前記中間層が、エーテル結合部位ならびにアニオン部位を分子内に有するカチオン伝導性高分子電解質および前記エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質を少なくとも有するアクチュエータ。
【選択図】 図1

Description

本発明はアクチュエータに関する。
近年、有機ポリマーを材料とするアクチュエータの開発が行われている。
特許文献1には、中間層を一対の電極で挟持させた三層積層構造のイオン移動型アクチュエータが開示されている。前記中間層には、イオン液体の陽イオン又は陰イオン部分と重合性不飽和基を有する重合性イオン液体モノマーと、重合性部分を2以上含む架橋剤を重合させてなる架橋構造を有するポリマーイオンゲル(高分子電解質)が用いられている。このような高分子電解質を利用すると、全固体型のアクチュエータとすることができるため、液状電解質を中間層に有するアクチュエータに比べ、液漏れがなく実用性に優れたアクチュエータが作製可能である。
特開2008−228542号公報
しかし高分子電解質においては、電解質のモビリティ(イオン伝導度)が必然的に低下するため、高分子電解質を中間層に用いた全固体型のアクチュエータでは、良好な変形応答特性を得ることができない。事実、特許文献1の実施例では、イオン伝導を促進する溶媒を該高分子電解質中に含ませてアクチュエータを作製している。しかしながら、このような構成では液漏れが発生するため実用面での制約が生じる。またイオン伝導度向上のために、回転自由エネルギーが低いエーテル骨格構造を有する柔軟骨格(エチレンオキシド鎖など)を導入することも行われるが、得られる高分子電解質の機械特性が悪くなる場合がある。さらに、カチオン伝導性高分子電解質を電解質として用いた場合、該エーテル酸素が前記電解質中のカチオン種と相互作用するために、カチオン伝導性の低下を招き、良好な変形応答特性を得ることができない場合もあった。
なお、特許文献1の実施例では、アニオン伝導性高分子電解質しか使用されていない。つまり、カチオン伝導性高分子電解質を利用したアクチュエータは、変形応答が大きくない場合や実用性に乏しい問題があった。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、カチオン伝導性高分子電解質を用いた、変形応答が大きいアクチュエータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するアクチュエータは、対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されている中間層を有し、前記電極に電圧を印加することにより屈曲変位するアクチュエータにおいて、前記中間層が、エーテル結合部位ならびにアニオン部位を分子内に有するカチオン伝導性高分子電解質および前記エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質を少なくとも有することを特徴とする。
本発明によれば、カチオン伝導性高分子電解質を用いた、変形応答が大きいアクチュエータを提供することができる。
本発明のアクチュエータの一実施形態を示す概略図である。 本発明におけるエーテル結合鎖を有するカチオン伝導性高分子電解質と弱酸性物質が相互作用する状態を模式的に示す図である。 アクチュエータ内でのイオンの移動を示す模式図である。 本発明の実施例および比較例におけるアクチュエータの変位応答測定の結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
(アクチュエータの構成)
本発明に係るアクチュエータは、対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されている中間層を有し、前記電極に電圧を印加することにより屈曲変位するアクチュエータにおいて、前記中間層が、エーテル結合部位ならびにアニオン部位を分子内に有するカチオン伝導性高分子電解質および前記エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質を少なくとも有することを特徴とする。
本発明のアクチュエータについて、図1を用いて説明する。図1は、本発明のアクチュエータの一実施形態を示す概略図である。
本実施形態のアクチュエータ1は、第一の電極13と、第二の電極14と、前記第一の電極13と第二の電極14との間に中間層15を有するアクチュエータである。第一の電極と第二の電極とは、対向しており、中間層15は、エーテル結合部位ならびにアニオン部位を分子内に有するカチオン伝導性高分子電解質を含有している。第一の電極と第二の電極との間に電圧を印加すると、電解質中のカチオン種が負極へ移動する。これによりアクチュエータが屈曲変形する。
図1(a)は、一対の対向する電極である第一の電極13、第二の電極14と、これら電極の間に配置されている中間層15とが積層された構造を有するアクチュエータ1を、各電極と中間層との積層方向(本図紙面の左右方向)に対して垂直な方向からみたときの模式図である。端子12は電極間に電圧を印加するために設けられた端子で、リード線11によって駆動電源10に接続されている。端子12はアクチュエータ1の一方の端(支持端部)を押さえている。
駆動電源10によって端子12に電圧を印加すると、第一の電極13と第二の電極14との間に電圧が印加される。中間層は、カチオン伝導性高分子電解質を含んでいるので、この電圧印加によって、カチオン伝導性高分子電解質中のカチオン種が負極の電極に移動し、アクチュエータの長尺の端(変位端)が図中の2つのブロック矢印のいずれかの方向に屈曲変形する。
図1(b)は、本発明における中間層が有するカチオン伝導性高分子電解質(ポリマー)19およびその前駆体(モノマー)18の一例を示す図である。カチオン伝導性高分子電解質(ポリマー)19はカチオン種(図中のイミダゾリウムカチオン化合物)を含有しており、前駆体(モノマー)18を重合することにより得られる。
本発明においては、中間層では、アニオン部位を分子内に有するカチオン伝導性高分子電解質がカチオン種を有しており、電極に電圧を印加することにより、前記カチオン種が移動することを主要因としてアクチュエータの変形が誘起される。つまり、アクチュエータ内では、カチオン種が移動してきた電極で体積膨張が発生し、反対側へ屈曲変形するものと考えられている。
また、前記カチオン伝導性高分子電解質は分子内にエーテル結合部位を有する。一般的に電解質ポリマーは、堅くて脆いが、分子内に柔軟基であるエーテル結合部位を有することで、良好な柔軟性を有する高分子電解質膜が得られる。
加えて、中間層は前記エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質を有する。
分子内に柔軟基であるエーテル結合部位を有しているカチオン伝導性高分子電解質においては、該エーテル部位の酸素原子のマイナス電荷と該高分子電解質のカチオン種のプラスの電荷間での静電配位相互作用が生じている。しかしながら、中間層が前記エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質を有することにより、該エーテル部位の酸素原子のマイナス電荷は前記弱酸性物質と相互作用するため、該エーテル部位の酸素原子と該高分子電解質の陽イオン(カチオン種)間での静電配位相互作用が弱まり、その結果、カチオン種の移動が良好になる。
図2は、本発明におけるエーテル結合鎖を有するカチオン伝導性高分子電解質と弱酸性物質の相互作用する状態を模式的に示す図である。図2(a)は、本発明におけるエーテル結合鎖を有するカチオン伝導性高分子電解質20の内部でカチオン種がトラップされている状態を示す。図2(b)は、エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質22が存在している電解質21の内部において、前記弱酸性物質22の存在により前記カチオン種のトラップが抑制された状態を示す。図中の点線は、配位結合を表す。エーテル結合部位と弱酸性物質の相互作用とは、配位結合による相互作用を表す。
以上のことから、本発明のアクチュエータは、イオン伝導性の良好な固体型のカチオン伝導性高分子電解質が得られるため、これを中間層に利用している。そのために、本発明では、第一の電極13と第二の電極14との間に電圧を印加すると、電解質中のカチオン種が負極の電極に移動する効率が向上するので、大きな屈曲変形を可能とし、その結果、変形応答が大きく,実用性に優れたアクチュエータが得られる。
以下、本発明のアクチュエータの構成について具体的に説明する。
(電極について)
本発明における第一の電極および第二の電極は、特に限定されるものでは無く、従来、有機ポリマーを材料とするアクチュエータ(ソフトアクチュエータ)の電極として公知の電極を適宜用いることが可能である。具体的には、導電性ポリマーや、CNTの如き導電材料を押し固めたものや、CNTの如き導電材料とポリマーとから少なくとも構成される単膜状の柔軟電極が挙げられる。
また、電極は、キャスト法などで形成された、導電材と電解質とポリマーを含有するフィルム状の膜で構成するとよい。
例えば、めっきやスパッタ、蒸着で形成された薄い金属層であっても構わないが、柔軟電極であることが好ましい。柔軟電極としては、例えば、液漏れが生じない程度のイオン液体を含有した柔軟電極や、カーボンナノチューブとイオン液体から形成されるゲル電極、さらにそれらにバインダーポリマーを含有した柔軟電極であっても良い。また、カーボンナノチューブと各種高分子電解質から形成された膜であっても良いし,本発明の中間層に利用されるような弱酸性物質を含有したカチオン伝導性高分子電解質から形成された膜であっても良いし、さらにこれらに液漏れが生じない程度のイオン液体が含まれていても良い。
なお、電極の形状は正方形や楕円等の形状のものを用いることが出来るが、長尺形状である場合、前記一方の端部から他方の端部への方向が長い長尺状である方が、アクチュエータの屈曲変形時に大きな変位量が得られるために好ましい。また、第一および第二の電極は、同じ構成であっても、あるいは異なる材質、形状で構成された電極同士であってもよい。
電極の導電材料としては、カーボン系導電性物質を1種またはそれらの混合物として含ませることができる。カーボン系導電性物質には、通常、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、活性炭素繊維の他、ナノカーボン材料(カーボンウイスカー(気相成長炭素)、(ナノ)炭素繊維、炭素ナノ粒子、グラフェン、やカーボンナノチューブの他、導電性ポリマーを用いることもできる。これらの中で、導電性及び比表面積の観点より、ナノカーボン材料が好ましく、特に好ましくは、CNTである。
ナノカーボン材料の一つである、CNTとは、グラファイトのシートが円筒状に丸まって構成されたものであり、その円筒径が1から10nmのものである。本発明のアクチュエータに用いられるカーボンナノチューブは、グラフェンシートが筒形に巻いた形状から成る炭素系材料であり、その周壁の構成数から単層ナノチューブ(SWCNT)と多層ナノチューブ(MWCNT)とに大別され、様々のものが知られている。本発明のアクチュエータにおいては、このような所謂カーボンナノチューブと称されるものであれば、いずれのタイプのカーボンナノチューブも用いることができる。
本発明のアクチュエータで用いられるナノカーボン材料の一つである、炭素ナノ粒子とは、カーボンナノチューブ以外の、カーボンナノホーン、アモルファス状炭素、フラーレンの如き炭素を主成分とするナノスケール(10−6から10−9m)の粒子を言う。またカーボンナノホーンとは、グラファイトシートを円錐状に丸めた形状を持ち、先端が円錐状に閉じている炭素ナノ粒子をいう。
本発明のアクチュエータで用いられるナノカーボン材料の一つである、ナノ炭素繊維とは、グラファイトのシートが円筒状に丸まって構成されたものであり、その円筒径が10から1000nmのものであり、カーボンナノファイバとも呼ばれる。カーボンナノファイバとは、繊維の太さが75nm以上で中空構造を有し、分岐構造の多い炭素系繊維である。市販品では、昭和電工(株)のVGCF、VGNFが挙げられる。
本発明のアクチュエータで用いられるナノカーボン材料の一つである、グラフェンとは黒鉛構造の一部であって、平面構造を有する炭素六員環が二次元的に配列した炭素原子の集合体のこと、つまり1枚の炭素の層からなるもののことである。
本発明のアクチュエータの電極における前記導電材料の添加量は電極の重量に対して1重量%以上が好ましい。電極の重量に対して1重量%以上であることにより、アクチュエータの電極として機能しうる電気伝導性を付与することができるため好ましい。含有量が1重量%未満だと、電極の導電性が十分に得られない場合があり、好ましくない。
電極を構成する上記ポリマーは、上記アクチュエータの変形に伴って変形可能な柔軟性を有するものであれば特に限定されるものではないが、加水分解性が少なく、大気中で安定であることが好ましい。かかるポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン系ポリマー;ポリスチレン;ポリイミド;ポリパラフェニレンオキサイド、ポリ(2、6−ジメチルフェニレンオキサイド)、ポリパラフェニレンスルフィドの如きポリアリーレン類(芳香族系ポリマー);ポリオレフィン系ポリマー、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアリーレン類(芳香族系ポリマー)に、スルホン酸基(−SOH)、カルボキシル基(−COOH)、リン酸基、スルホニウム基、アンモニウム基、または、ピリジニウム基を導入したもの;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンの如き含フッ素系のポリマー;含フッ素系のポリマーの骨格にスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、スルホニウム基、アンモニウム基、または、ピリジニウム基を導入したパーフルオロスルホン酸ポリマー、パーフルオロカルボン酸ポリマー、パーフルオロリン酸ポリマー;ポリブダジエン系化合物;エラストマーやゲルの如きポリウレタン系化合物;シリコーン系化合物;ポリ塩化ビニル;ポリエチレンテレフタレート;ナイロン;ポリアリレートを挙げることができる。なおこれらは単独あるいは複数を組み合わせて用いてもよく、また官能基化してもよいし、他のポリマーとの共重合体としてもよい。
また、ポリマーとしては、材料の化学安定性の観点から、フッ素樹脂系材料、例えばポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などが好ましい。また、ポリマーは、中間層と相溶性の高いポリマーであることも好ましい。これにより、中間層との相溶性および接合性がより高いため、より強固な電極を構成することが可能となる。このためには、ポリマーは、中間層を構成するカチオン伝導性高分子電解質と、同種、類似または同一のポリマー構造を有するポリマー、または、同種、類似または同一の官能基を有するポリマーであっても良い。
上述したように、本発明のアクチュエータにおける電極は、ポリマーと、その中に分散されている上記導電材料とを含んでいることにより導電性が付与される。電極の電気抵抗値は、1000Ω・cm以下、好ましくは100Ω・cm以下である。また、ヤング率は0.1から600MPaが好ましい。この範囲にあると、アクチュエータの応用においては、電極の柔軟性・伸縮性が向上し、耐塑性変形が向上するため、繰り返し耐久性が高いイオン移動型アクチュエータの作製が可能となる。
また、電極は、アクチュエータの機能に好ましくない影響を与えるものでない限り、ポリマーおよび上記導電材料の他の成分、例えば本発明における弱酸性物質を含有していてもよい。また、含有させるポリマーおよび上記導電材料の他の成分の量は、10重量%以上60重量%以下であることが特に好ましい。例えば、ポリマー量に対して導電材料の割合が高ければ高いほうが導電性の観点から好ましいが、ポリマー量が1重量%未満である場合には、電極に自立性がなく機械的に脆い場合があり、また80重量%を超える場合には、含有させる上記導電性物質が相対的に少なるために、電極として作用するに十分な導電性が不足することが多く、アクチュエータの応答速度、変形応答特性など面から実用的な使用が困難となる場合がある。
電極の厚みは、上記アクチュエータの変形を阻害しない限り特に限定されるものではないが、1μm以上5mm以下、好ましくは5μm以上2mm以下、さらに好ましくは10μm以上500μm以下である。各電極の厚みが、1μm未満であれば、アクチュエータの電極として電気電導性の点で問題となる場合があるので好ましくない。また、電極の厚みが、5mmより大きくなれば、電極が導電材料を含むことにより固くなりもろく割れやすくなる場合があるため好ましくない。なお、負極側の電極と正極側の電極の厚みや材料は同じである必要はなく、所望するアクチュエータ特性に合わせて適宜選択することが出来る。
(中間層について)
本発明のアクチュエータにおいて、中間層はエーテル結合部位ならびにアニオン部位を分子内に有するカチオン伝導性高分子電解質および前記エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質から少なくとも形成される。
前記カチオン伝導性高分子電解質としては、エーテル結合部位を分子内に有していれば従来公知のものを適宜用いることができるし、前駆体モノマー段階では分子内にエーテル結合部位を有していなくても,エーテル結合部位を有する架橋ユニットとの共重合体としたものであっても良く、アクチュエータの性能を低下させないものであれば制約は無い。特に、カチオン種がイミダゾリウムカチオンである場合には、電極においてカーボン類を用いた場合には,電圧印加に伴う負極電極内におけるカチオン種の蓄積能が良好となる(カチオン−πや、CH−πの如き相互作用に主因する)傾向があり、好ましい。
また、該カチオン伝導性高分子電解質の中間層中には液漏れが生じない程度のイオン液体が含まれていても良い。また、電極にも電解質を有する場合には、該カチオン伝導性高分子電解質のカチオン種は、前記電極中の電解質のカチオン種と同一であることが好ましく、異種カチオン種である場合に比べて、アクチュエータの変形応答特性、特に駆動初期の変形応答特性が安定するなどの利点がある場合が多い。
本発明におけるカチオン伝導性高分子電解質とは、有機溶媒を含まないカチオン伝導性高分子電解質をいう。ただし、製造上若干残留有機溶媒が含まれるのは許容される。また、カチオン伝導性高分子電解質とは、ポリアニオンを含有し、多数のイオン化可能な基を有する高分子物質をいう。高分子電解質の電気的中性を保つため、ポリアニオンの電荷は反対の電荷を有するイオン(カチオン)で相殺されており,このカチオン種がイオン伝導のキャリアとして働く。また特に,カチオン種は有機カチオン種であることが好ましい。有機カチオン種は,様々分子設計上の自由度が大きく,また体積が大きくかつ解離度も大きなカチオン種を得やすい傾向がある。有機カチオン種としては例えば,イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、四級アンモニウムカチオン、四級ホスホニウムカチオンなどが挙げられるが特にこれらに限定されるものではない。なおこられの内では,イミダゾリウムカチオンは,上述したように電極材料としてカーボン類を用いた場合にはカーボン類との相互作用が大きい場合があり好ましい。
なお、アニオン骨格としては、特に限定されないが,合成の容易さの観点からは、トリフルオロメタンスルホニルイミド酸アニオン誘導体、シアンアミドアニオン誘導体、有機カルボン酸アニオン、有機燐酸アニオン、有機スルホン酸アニオンより選ばれる少なくとも1種が好ましい。
また、本発明における伝導性高分子電解質はエーテル結合を有していることにも特徴がある。なお、このエーテル結合の数は該高分子繰り返しユニット当たり、1以上100以下であることが好ましい。エーテル結合が無い場合には剛直で変形応答特性の良好なアクチュエータとしての適した中間層が得られない場合がある。また100以上では逆に柔らかすぎて該中間層として利用しにくい場合がある。
カチオン伝導性高分子電解質の具体例としては,例えば,イミダゾリウムカチオン型のものとしては、1,3−ジメチルイミダゾール、1,2,3−トリメチルイミダゾール、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾール、1−エチル−3−メチルイミダゾール、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾール、1,3−ジメチル−2−ウンデシルイミダール、1,3−ジエチルイミダゾール、2−ジメチル−3−プロピルイミダゾール、1,2,3−トリエチルイミダゾール、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾール、1,3−ジエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−3−メチルイミダゾール、1−ビニル−3−エチルイミダゾール、1−ビニル−2,3−ジメチルイミダゾール、4(5)−ビニルイミダゾール及び1,3−ジメチル−4(5)−ビニルイミダゾールなどのイミダゾール化合物のカチオン種を有する,アクリル酸塩、ビニルスルホン酸塩、スチレンスルホン酸塩、ビニルリン酸塩と,エーテル結合部位を有する架橋剤,例えばエチレングリコールジアクリレート、ジ(エチレングリコール)ジアクリレート、テトラ(エチレングリコール)ジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジ(エチレングリコール)ジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼンなどとの共重合体でも良いし,もちろん図1(b)に例示した分子内にエーテル結合を有する高分子電解質19の如きものであっても良く、さらには図2(a)に例示したその共重合体20の如きものであってももちろん良い。
以上,カチオン伝導性高分子電解質の具体例の一例として、イミダゾリウムカチオン型に関して例示したが、特にこれらに限定されるものではなく、本発明に該当する公知のカチオン伝導性高分子電解質を適宜単独および複合化して用いることが可能である。また、その他のポリマーと複合化して用いてもよく、アクチュエータの所望する性能によって最適なものを適宜用いることが出来る。
本発明に用いられる弱酸性物質としては、例えばシラノール基(静電ポテンシャルの最大値:Si−OH 68)を必然的に含有しているガラス材料やシリカ材料を始め、ルイス酸性を有する、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化セリウムもしくは酸化ジルコニウムなどの固体材料が挙げられる。なおこれらは、粒子状はもとより、フレーク状や繊維状にして用いることが出来る。
またもちろん、有機材料、例えばポリマー材料などが、上記材料と複合化されていても良いし、担持されていて良いし,また表面修飾されていても良い。
なお、上記ポリマー材料としては、例えば、テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンの如き含フッ素系ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン系ポリマー;ポリブダジエン系化合物;エラストマーやゲルの如きポリウレタン系化合物;シリコーン系化合物;熱可塑性のポリスチレン;ポリ塩化ビニル;ポリエチレンテレフタレートを挙げることができる。なおこれらは単独あるいは複数を組み合わせて用いてもよく、他のポリマーとの共重合体としてもよい。また、これらは粒子状はもとより、フィルム状や繊維状にして用いることも出来る。なお繊維状にする場合には,例えばエレクトロスピニング法の如き紡糸方法を用いることも可能である。
また、中間層に含有される弱酸性物質の含有量は、中間層の全量に対して0.1重量%以上80重量%以下、特に0.1重量%以上60重量%以下であることが好ましい。弱酸性物質の割合が少なければ必然的に、該中間層中のイオン伝導キャリアの量が多くなるため、イオン伝導性の観点から上記の範囲が好ましい。弱酸性物質が0.1重量%未満である場合には、該エーテル部位の酸素原子のマイナス電荷と相互作用する割合が低く、カチオン伝導度の向上に効果が期待できないことが多い。一方、80重量%を超える場合には含有させる上記高分子電解質が相対的に少なくなるために、アクチュエータの変形応答特性などの面から実用的な使用が困難となる場合があり、また中間層に自立性がなく機械的に脆くなったりもする。
本発明において、弱酸性物質は、表面に静電ポテンシャルの最大値が61以上79以下、好ましくは58以上76以下である官能基を有することが好ましい。
静電ポテンシャルの最大値が61未満の弱酸性物質の酸性が弱い場合には、前記エーテル部位の酸素原子のマイナス電荷との相互作用が弱く、上述したような、前記エーテル部位の酸素原子のマイナス電荷とカチオン種との静電相互作用を抑制する効果が低い場合がある。官能基がアルコール類の場合、例えば、静電ポテンシャルの最大値は、MeOH 約56、EtOH 約55、iPrOH 約17.1、tBuOH 約53である。
一方、静電ポテンシャルの最大値が79よりも大きい弱酸性物質の酸性がより強い場合には、該高分子電解質の酸劣化の如き反応が進行してしまう場合がある。官能基がカルボン酸類の場合、例えば、静電ポテンシャルの最大値は、MeCOH 約81、HCOH 約84である。
つまり、静電ポテンシャルの最大値が61以上79以下である場合には、良好に、前記エーテル部位の酸素原子のマイナス電荷と前記弱酸性物質とが相互作用する。そのため、上述したような、前記エーテル部位の酸素原子のマイナス電荷とカチオン種との静電相互作用を良好に抑制し、かつ該高分子電解質の酸劣化の如き反応を進行させることがない。その結果、前記弱酸性物質含んだ該電解質をアクチュエータの中間層に用いることで、より、変形応答が大きく、実用性に優れたアクチュエータが得られる。
静電ポテンシャルの最大値は,分子軌道法計算プログラムSpartan’04ソフトウェアfor Windows version 1.0.3.(Wavefunction,Inc.,Irvine,CA,U.S.A.)(Windowsは登録商標)を使用し,基底関数として6−31G*を用い、ハートリー−フォック(Hartree−Fock)による分子軌道計算を行うことで算出可能である。
なお,静電ポテンシャルの最大値は,pKaと相関が認められる。つまり,蟻酸(HCOH)、酢酸(MeCOH)、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)イソプロパノール(iPrOH)、ターシャリーブタノール(tBuOH)を比較検討した場合,この順で、静電ポテンシャルの最大値は減少し(それぞれ、83.9403、81.4716、56.3698、55.2072、55.9751、53.3666)、これらのPka値は逆に増大する(それぞれ、3.75、4.75、15.5、16、17.1、19)。
また、弱酸性物質は有機物でも無機物でも、またその複合物であってもよいが、無機物である場合には電気的及び化学的安定性、並びに機械強度の観点から好ましい傾向がある。
また、弱酸性物質が、前記カチオン伝導性高分子電解質が含有するカチオン種を通過させる膜状に形成されている場合には、より良好な機械強度を有する中間層膜を作製することが可能となるため好ましい。弱酸性物質が,膜状に形成されたものを使用することで、良好な機械強度を有する膜とすることが出来る。アクチュエータの発生力は素子のヤング率(Y)と歪量(ε)の積で推算される。つまり,中間層の機械強度が向上することは,アクチュエータの発生力の向上の観点から極めて有効であり,このような中間層を用いることで,より実用性に優れたアクチュエータが得られる。また、例え高分子電解質構造内にエーテル結合骨格を導入することで膜の機械特性が悪くなったとしても良好な自立膜を得ることも期待できる。なお、歪量(ε)は、レーザー変位計を用いて測定した変形応答特性の値(変位量)から下の式(1)で算出できる。
ε=2dδ/(L+δ) (1)
ここで、dはアクチュエータの厚み(mm)、δはレーザー変位計で測定した最大変位量の半分の値である。また、Lはアクチュエータからレーザー変位計までの距離であり、本測定では8mmである。
特に前記膜状の弱酸性物質が多孔質膜あるいは繊維膜である場合には、イオン移動の観点からも有用となる。なお繊維膜とは、繊維膜を形成している複数の繊維が、三次元的に絡み合って交差して形成された膜であり、これにより、中間層としての形状を維持するための骨格部分が、多孔質性と、アクチュエータとしての強度を備えている。
前記膜状の弱酸性物質が多孔質膜あるいは繊維膜である場合には、多孔質構造であるが故に、両端電極の電位差によるカチオン種の移動がこの空隙を通過して容易に行われる。この結果、前記膜状の弱酸性物質含んだ該電解質をアクチュエータの中間層に用いることで、さらに、変形応答が大きく、実用性に優れたアクチュエータが得られる。
また、中間層には、アクチュエータの機能に好ましくない影響を与えるものでない限り、上記カチオン伝導性高分子電解質および上記弱酸性物質の他の成分を含有していてもよい。
また、中間層に含まれる繊維膜状の弱酸性物質においては、該繊維状物質同士がランダム配向して形成した繊維膜でも良く、該繊維が中間層の膜面内で一軸方向に揃っている部分を有して形成していても良く、また異なる一軸方向を有した複数の部分から構成されていても良い。なお、一軸方向が全て同じである場合には、アクチュエータの変形応答特性(変位)、或いは、発生力をより向上させることが期待できる。例えば、アクチュエータの変形応答特性向上の観点からは、アクチュエータの屈曲方向に垂直な方向への機械的強度が高くなるように配列させることが好ましい。図1(a)においては、該繊維膜の繊維の配向方向は、アクチュエータの短尺方向であることが好ましい。
本発明における中間層の厚みは、10μm以上500μm以下、更には10μm以上400μm以下であることが好ましい。膜厚が500μmより大きいと膜の弾性率が大きくなりアクチュエータの変形運動を抑制する場合がある。また10μm未満ではイオン性物質量が少なく電極への供給量が少なくなるため、屈曲運動が十分に得られない場合がある。
また本発明における中間層は、そのヤング率が、0.1から600MPaであることが好ましい。なお、ポリマー材料のヤング率は、その分子構造、骨格、高次構造、モルフォロジー状態に大きく起因するため、用いるポリマー材料によってその数値には、必然的に大きな開きが出てくる。しかしながら、この範囲にあると、アクチュエータ応用においては、中間層の柔軟性が向上し、耐塑性変形が向上するため、より繰り返し耐久性が高いイオン移動型アクチュエータの作製が可能となる。
以上、本発明のアクチュエータについて、積層方向に対して垂直な断面が長方形の場合を例に説明したが、矩形平板状の構成の他、円形、三角形、楕円形の如き各種構成を任意に選択可能である。また、電極13と14は、同じ形状であっても、互いに異なる形状でもよい。また、アクチュエータは単数あるいは複数の各素子から成る複合構成を取ることも可能である。
さらに、本発明のアクチュエータは電極/中間層/電極の三層積層構成だけに限らない。ここで、「/」は、互いに隣接して接する層を示している。
本発明のアクチュエータは、上記構成以外に、電極の外側が柔軟な絶縁層で少なくとも一部被覆されていても良いし、また電極の外側にさらに電極を有していてもよく、上述の三層積層構成を基本単位として、屈曲変形する構成としてさえいれば、求める性能に基づき任意の積層構成とすることができる。
(アクチュエータの製造方法)
本発明のアクチュエータの製造方法は、どのような方法でもよいが、例えば高分子電解質と弱酸性物質から作製した中間層および一対の電極を積層して加熱プレス(ホットプレス、熱圧着)する方法が好適に用いることができる。なお、ここで、「加熱プレスする」とは、加熱しながらプレスすること及びプレスした状態で昇温することの両方の方法を含む。
加熱プレスの温度やプレス圧、時間は、高分子電解質と弱酸性物質のポリマーの分解温度以下であれば特に限定されるものではなく、用いるポリマー、アクチュエータを構成する高分子化合物、移動するイオン種等に応じて適宜選択すればよい。例えば、加熱プレスの温度は、30から150℃であることが好ましい。また、プレス圧は、10から1000Pa(1から100kgf/cm)であることが好ましく、100から500Pa(10から50kgf/cm)であることがより好ましい。
なお、本発明のアクチュエータの形状は、短冊状とは限らず、任意の形状でもよい。
(アクチュエータの駆動)
一対の電極間に中間層が配置されている本発明のアクチュエータの屈曲変形時の駆動原理を、図3を用いて説明する。本発明のアクチュエータは、一対の電極に電圧を印加することにより、カチオン伝導性高分子電解質800中のカチオン種700が、高分子電解質800のポリアニオンから離れ、負極側に移動して屈曲変形する。
図3(a)のように、一対の電極300、301は中間層200の表面に相互に絶縁状態で形成されている。この一対の電極300と301間に電位差がかかると、図3(b)に示すように、前記電解質中のカチオン種が負極の電極301に移動、浸透する。そして、電極301内の導電材料とイオン性物質相の界面に電気二重層が形成される。その結果、電極内に存在するカチオン種の立体効果と、電気二重層の形成に伴う静電反発が共に作用し、電極301が膨張し、負極側の電極が正極側の電極に比べて伸びる方向へアクチュエータが屈曲すると考えられる。通常、電位の極性を反転させると膜は反対方向に屈曲変形する。また、変位の方向は電極や中間層の構成により変化する。
本発明のアクチュエータにおける印加電圧は、アクチュエータ素子材料の耐電圧や電解質の耐電圧を考慮して適宜決定することが出来る。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(アクチュエータの性能評価)
アクチュエータを幅1mm×長さ12mm×所定の膜厚の短冊状に作製し、端2mmの部分を、固定器具の白金電極付きホルダー(端子)で掴んで、空気中で、電圧を印加する。アクチュエータの変形応答特性については、所定位置の変位量を評価する。変形応答特性(変位量)は、駆動電圧±1.0V、駆動周波数1Hzでの変位を、レーザー変位計を用いて固定端から9mmの位置(アクチュエータ測定ポイント)で測定する。
(実施例1)
実施例1は、図1(a)に示したような、一対の電極と中間層が積層された三層構造のアクチュエータである。
電極は以下の手順で作製した。
導電材である単層カーボンナノチューブ(SWNT、Unidym社製、商品名「HiPco」)50mgと、カチオン伝導性高分子電解質19を110mgと、有機溶剤1−メチル−2−ピロリジノン(NMP、キシダ化学社製)1mLを容器に入れた。粒径2mmのジルコニアボールを容器容量の1/3まで加え、ボールミル機(フリッチュ社製遊星型微粒粉砕機)を用いて、200rpm/30分間の条件で分散処理を行った。次いで、PVdF−HFP(カイナー社製)22mgをDMAc(1mL)で加熱溶解させて作った溶液を加え、更に500rpm/60分間の条件で分散処理を行った。
得られた混合溶液をPTFEから成る型に流し込み、ブレードなどで平坦に均した後、室温にて真空乾燥させることで導電材が均一分散して厚みの揃った電極を得た。なお、四端子法により求めた導電率は、44S/cmであった。
以下にカチオン伝導性高分子電解質19の構造式を示す。
Figure 2012135137
中間層は以下の手順で作製した。
カチオン伝導性高分子電解質20と弱酸性物質であるシリカ(SiO)粒子(Aldrich社製、粒径 1μm)を重量比で9:1に混合し、NMP1mLと容器に入れた。粒径2mmのジルコニアボールを容器容量の1/3まで加え、ボールミル機を用いて、500rpm/30分間の条件で分散処理を行った。得られた混合液をPTFEから成る型に流し込み、ブレードなどで平坦に均した後、室温にて真空乾燥させることで弱酸性物質が均一分散して厚みの揃った中間層を得た。
以下にカチオン伝導性高分子電解質20の構造式を示す。
Figure 2012135137
上記で得られた電極を幅1mm、長さ12mmにカッティングし、また上記で得られた中間層を幅2mm、長さ14mmにカッティングし、該中間層の両側に該電極を配置した状態で室温、0.5kN(ニュートン)、1分間、の条件でホットプレス圧着し対応する積層体を得た。得られた積層体を、約12時間真空乾燥した。最後に中間層のはみ出た部分を切り揃えてアクチュエータを得た。得られたアクチュエータの幅1mm×長さ12mm、厚みは約210μm(中間層の厚みは約50μm、電極の厚みはそれぞれ約80μm)であった。
なお、アクチュエータの幅と長さは以下の実施例及び比較例でも同一とした。
(カチオン伝導性高分子電解質19および20の合成)
まずトリフルオロメタンスルホン酸無水物(関東化学社製、4.33 mmol)と4、7、10−トリオキサ−1、13−トリデカンジアミン(Aldrich社製、9.09 mmol)を脱水クロロホルム(関東化学社製、40mL)中で氷冷下、30分間攪拌した後、得られた混合液を室温に戻し、さらに20時間攪拌した。その後、エバポレータで溶媒を除去し、さらにジエチルエーテル(キシダ化学社製、50mL)で3回洗浄、乾燥を繰り返すことでオイル状の化合物、N−(3−{2−[2−(3−アミノプロポキシ)−エトキシ]−エトキシ}−プロピル)−C、C、C−トリフルオロメタンスルホン酸アミド(化合物16)を収率94%に得た。
次に、化合物16(8.77 mmol)と、メタクリル酸2−イソシアネートエチルエステル(Aldrich社製、11.83 mmol)を脱水クロロホルム(関東化学社製、40mL)中、少量のヒドロキノン(Aldrich社製)存在下、0℃で30分間攪拌した後、得られた混合液を室温に戻し、さらに24時間攪拌した。その後、エバポレータで溶媒を除去し、さらにジエチルエーテル(キシダ化学社製、50mL)で3回洗浄、乾燥を繰り返すことでオイル状の化合物、2−メチルアクリル酸2−[1−(3−{2−[2−(3−トリフルオロメタンスルホニルアミノプロポキシ)−エトキシ]−エトキシ}−プロピルアミノ)−ビニルアミノ]―エチルエステル(化合物17)を収率93%で得た。
次に、化合物17(6.9 mmol)とLiH(Aldrich社製、10.3 mmol)を少量のヒドロキノン存在下、脱水テトラヒドロフラン(関東化学社製、30mL)中、0℃で30分間攪拌した。次いで、エチルメチルイミダゾリウムブロミド(東京化成社製、7.59 mmol)を加えた後、溶液を室温まで温め、さらに24時間攪拌した。その後ろ過、エバポレータによる溶媒除去、真空乾燥を順次行ない、オイル状の化合物、モノマー18を収率94%で得た。
以下にモノマー18の構造式を示す。
Figure 2012135137
(化合物16)
H NMR:δ 5.76(2H、s、NH)、5.76(2H、s、NH)、3.65−3.55(12H、m、OCH)、3.30(1H、t、J=6.0Hz、CHN)、2.96(3H、t、J=6.0Hz、CHN)、1.81(4H、qt、J=6.6Hz、CH); 13C NMR :120.0(q、 J=319Hz、CF)、70.0、69.9、69.6、69.5、69.3、69.1、69.0、68.2(CHO)、42.2、38.9(CHN)、30.7、28.1(CHCHN) ;19F NMR:δ−78.0、−79.0(3F、s、CF).
(化合物17)
H NMR:δ 7.41(1H、br s、NH)、6.01(1H、s、CH=C)、5.77(2H、m、CONH)、5.46(1H、s、CH=C)、4.03(2H、t、5.5Hz、CHO)、3.70−3.35(12H、m、OCH)、3、32(2H、m、CHNH)、3.07(4H、m、CHNH、CHNS)、1.87(2H、m、CHCHNS)、1.81(3H、s、CH)、1.58(2H、m、CH); 13C NMR :167.2(CO)、159.1、158.8(CONH)、135.7(C=)、125.7(=CH)、120.0(q、J=318Hz、CF)、70.2、69.9、69.8、69.4、69.2、69.0、68.6、67.9(CHO)、63.8、63.7(CHOCO)、44.7(CH)、40.4、39.7(CHNS)、38.6(CHNH)、37.3、36.7(CHN)、30.0、29.4(NHCHCH)、26.0、25.7(CHCHNS)、17.9(CH)、 19F NMR:δ−79.4(3F、s、CF).
(化合物18)
H NMR:δ9.41(1H、s、CH)、7.42(2H、m、CH=CH)、6.32(2H、m、CONH)、6.01(1H、s、CH=C)、5.46(1H、t、J=1.5 Hz、CH=C)、4.18(2H、q、J= 7.3 Hz、CH)、3.98(2H、t、5.7Hz、CHO)、3.87(3H、s、NCH)、3.65−3.15(14H、m、NHCH、OCH)、3.08(3H、m、CHN)、2.78(1H、t、J=5.2Hz、CHNS)、1.76(3H、s、CHCH)、1.68(2H、m、CH)、1.52(2H、m、CH)、1.41(3H、t、J=7.3Hz、CH); 13C NMR :167.0(CO)、159.5、159.3(CONH)、135.9(CH)、135.5(C=)、125.7(=CH)、123.4(CH=CH)、121.7(CH=CH)、119.6(q、J=321Hz、CF)、70.7、69.1、68.9、68.5、68.4、67.5、67.0(CHO)、63.5(CHOCO)、44.7(CH)、40.0、39.2(CHN)、38.4(CHNH)、36.0(NCH)、35.6、34.9(CHNS)、30.2、29.4、29.3、25.1(CHCHN)、17.9(CH)、15.0 (CHCH); 19F NMR:δ−79.2(3F、s、CF
(カチオン伝導性高分子電解質19の作製)
ビニルモノマー18を重合してカチオン伝導性高分子電解質19を得た。
ラジカル開始剤であるアゾイソブチロニトリル(和光化学社製、AIBN 5wt%)を所定量のビニルモノマー18に加えた。アルゴン雰囲気下、無溶媒もしくはアルゴンバブリングした脱水エタノール(和光化学社製、5cc)中で、50℃で20時間加熱攪拌し、引き続き80℃で2時間加熱することで対応するカチオン伝導性高分子電解質19を得た。
[共重合体20(カチオン伝導性高分子電解質20)の作製]
ビニルモノマー22と、ポリエチレングリコール600ジメタクリレート(新中村化学(株)、登録商標)(エチレングリコールメタクリレートのエチレンオキシドユニットが14ユニット繰り返している構造を有する)と、モノマー18を重量比で2:8になるように混合し、無溶媒もしくはアルゴンバブリングした脱水エタノール(和光化学社製、5cc)中、AIBN2mol%を添加後、アルゴン雰囲気下、50℃で20時間加熱攪拌、引き続き80℃で2時間加熱することで対応する共重合体20を得た。なお、高分子電解質19および共重合体20は前駆体モノマーの良溶媒であるクロロホルムには溶解しなかった。
以下にビニルモノマー22の構造式を示す。
Figure 2012135137
(実施例2)
実施例2は、実施例1と中間層が異なるアクチュエータの実施例である。中間層を以下のようにして作製する以外は、実施例1と同様にして対応するアクチュエータを作製した。
まず、カチオン伝導性高分子電解質20を含有したエタノール溶液を、ガラス繊維膜(日本板硝子社製、ランダム配向繊維膜、坪量17g/m)に塗布し(電解質:ガラス繊維膜は重量比で9:1となるように調整)、ブレードなどで平坦に均した後、室温にて24時間真空乾燥させることで弱酸性物質を含有する厚みの揃った中間層を得た。
得られた本実施例2のアクチュエータの厚みは、約210μm(該中間層の厚みは約50μm、電極の厚みはそれぞれ約80μm)であった。
(比較例1)
比較例1は、中間層が弱酸性物質を含んでいないこと以外は実施例2と同様にしてアクチュエータを作製した。中間層は、実施例2におけるガラス繊維を含有していない。
得られたアクチュエータの厚みは約210μmであり、中間層の厚みは約50μm、2つの電極の厚みはそれぞれ約80μmであった。
(比較例2)
比較例2は、実施例2における中間層に含まれるガラス繊維膜が、セルロース繊維膜(ニッポン高度紙工業社製、ランダム配向繊維膜、静電ポテンシャルの最大値、坪量15.8g/m)に代替されること以外は実施例2と同様にして対応するアクチュエータを作製した。
得られたアクチュエータの厚みは約210μmであり、中間層の厚みは約50μm、2つの電極の厚みはそれぞれ約80μmであった。
(アクチュエータ性能評価)
下記の表1に実施例および比較例におけるアクチュエータの変形応答特性(変位量の相対値:比較例1の変位量の値を基準とした相対比として表記)の結果を示す。
Figure 2012135137
中間層が上記弱酸性物質を有するカチオン電解質から形成された実施例1および実施例2と、中間層がカチオン電解質のみから形成された比較例1とを比べると、弱酸性物質を有するカチオン電解質を中間層に有するアクチュエータでは、変形応答特性が向上することが確認できる。なお、図4には(a)実施例1、(b)実施例2、(c)比較例1の変形応答特性測定(変位量測定)の結果を示す。
また、中間層にセルロース繊維膜(表面にアルコール性水酸基(R−OH)を有する)を含有した比較例2のアクチュエータでは、比較例1と変形応答特性の値(変位量)が同じであることから、静電ポテンシャルの最大値が61未満である官能基を有する固体材料を中間層に含有してもアクチュエータの変形応答特性向上の効果は良好ではないことが確認できる。
加えてフレミオン膜(旭硝子社製、表面にカルボキシル基(R−COH)を有する)を比較例2のセルロース膜に変えてアクチュエータを作製した場合には、高分子電解質20においてメタクリル酸エステル部分の酸劣化の如き反応の進行が赤外吸収スペクトル観察から認められ、結果、静電ポテンシャルの最大値が79よりも大きな官能基を有する固体材料を中間層に含有した場合には、実用性の観点から好ましくないことが確認できる。
一方、実施例1におけるシリカ(SiO)粒子表面および実施例2におけるガラス繊維表面に必然的に存在しているシラノール基の静電ポテンシャルの最大値は約69であることから、表面に、静電ポテンシャルの最大値が61以上79以下である官能基を有する弱酸性物質を有する場合には、変形応答特性が向上することが確認できる。なお、シリカ粒子ならびにガラス繊維表面のシラノールの存在は、赤外吸収スペクトルによって確認した。
また、実施例1と実施例2を比べた場合、中間層のヤング率(引っ張り試験機(Shimazu社製)を用いて測定)はそれぞれ、1.5Mpaと1.9Mpaであった。該弱酸性物質が膜状である場合には、機械特性が良好で、機械的強度が約1.3倍も向上したことから、該弱酸性物質が、膜状に形成されたものを使用することで、より良好な機械強度を有する膜とすることが出来ることが確認できる。
上記に従い本文面は全カット願います。削除
本発明の実施例のアクチュエータは、繰り返し駆動させても安定しており、駆動耐久性が高いアクチュエータであった。
本発明のアクチュエータは、変形応答が大きく、実用性に優れたており、従来使用されている電磁モータ・電気モータや、油圧・空気圧シリンダなどの従来型アクチュエータの代替に利用することができる。
1 アクチュエータ
10 駆動電源
11 リード線
12 端子
13 第一の電極
14 第二の電極
15 中間層

Claims (4)

  1. 対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されている中間層を有し、前記電極に電圧を印加することにより屈曲変位するアクチュエータにおいて、前記中間層が、エーテル結合部位ならびにアニオン部位を分子内に有するカチオン伝導性高分子電解質および前記エーテル結合部位と相互作用する弱酸性物質を少なくとも有することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記カチオン伝導性高分子電解質が、カチオン種を含有することを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記弱酸性物質は、表面に静電ポテンシャルの最大値が61以上79以下である官能基を有することを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
  4. 前記弱酸性物質が、前記カチオン伝導性高分子電解質が含有するカチオン種を通過させる膜状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載のアクチュエータ。
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