JP2008252958A - アクチュエータ及びそれに使用する電極 - Google Patents

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Hiroyuki Oki
弘之 大木
Masayoshi Watanabe
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Abstract

【課題】空気中でも安定に作動し、安価で変位量及び発生応力が大きいアクチュエータの提供
【解決手段】イオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで位置し、互いに接触していない、いずれも活性炭を活物質とする一方の電極と他方の電極からなり、電極間に電位差を与えることにより変形を生じさせ得るアクチュエータにおいて、アクチュエータの長さ方向に対して70%未満を固定して片持ちはり状とし、該固定部分の電極間に一定の電位差(A)を与えたとき、変形を生じる残り30%以上のアクチュエータの電極間の電位差(B)との比B/Aが0.3以上である該アクチュエータ、及びそこに用いられる電極。
【選択図】なし

Description

本発明は、イオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、活性炭を活物質とする一方の電極と他方の電極からなり、電極間に電位差を与えることにより変形を生じさせ得るアクチュエータに関する。
近年、医療機器やマイクロマシンなどの分野において、小型かつ軽量なアクチュエータの必要性が高まっている。また産業用ロボットやパーソナルロボットなどの分野においても軽量で柔軟なアクチュエータの必要性が高まっている。
アクチュエータを小型化すると慣性力よりも摩擦力や粘性力が支配的となるため、モータやエンジンのような慣性力を利用してエネルギーを運動に変換する機構は、超小型機械用のアクチュエータとして用いることが困難であると言われている。これまでに提案されている超小型アクチュエータの作動原理としては、静電引力型、圧電型、超音波式、形状記憶合金等が知られている。
しかし、これらのアクチュエータは金属、セラミック等の無機物質を材料としているため柔軟化及び軽量化に限度があり、また構造が複雑であるため小型化が容易ではないといった問題点を有している。
上記問題点を克服できるアクチュエータとして、高分子アクチュエータが近年注目されている。例えば、含水高分子ゲルの温度変化、pH変化又は電場印加等の刺激による形態変化を利用した高分子アクチュエータが考案されている(特許文献1参照)。しかしながら、含水高分子ゲルの種々の刺激による形態変化は一般に非常に遅く、また含水高分子ゲルの不均一な架橋構造に由来して力学的強度も低いため、実際にアクチュエータとして利用するには更なる改良が必要である。
上記の課題を克服すべく、イオン交換樹脂膜とその両面に接合した電極からなり、前記イオン交換樹脂膜の含水状態において、前記イオン交換樹脂膜に電位差をかけて湾曲等の変形を生じさせることを特徴とする高分子アクチュエータが考案されている(特許文献2参照)。しかしながら、上記高分子アクチュエータはその動作に水が必須であるため、空気中で使用する場合には水の蒸発に伴う寿命の問題がある。
この課題を克服すべく、イオン液体とフッ素系結晶性高分子からなる高分子固体電解質の両面に、イオン液体、結晶性高分子及び単層カーボンナノチューブからなる電極を貼り合わせた高分子アクチュエータが報告されている(非特許文献1)。また、イオン液体、モノマー及び架橋剤を混合し硬化させることで作製した固体電解質に電極として金箔を貼り合わせた高分子アクチュエータが報告されている(特許文献3参照)。しかしながら、これらのアクチュエータでは、電極として使用されるカーボンナノチューブや金箔がコスト高であるという問題がある。
上記課題を克服できる、安価な電極材料を用いたアクチュエータとして、活性炭粉末、イオン液体及びフッ素系結晶性高分子からなる電極を、イオン液体と結晶性高分子からなる高分子固体電解質の両面に貼り合わせた高分子アクチュエータが報告されている(非特許文献2)。しかしながらこのアクチュエータでは、活性炭電極内の導電性が不足しており、電極間に電位差を与えるアクチュエータ固定部分から、湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分にかけての集電効率が劣るため、変位量が小さくなるという問題があった。
特開昭63−309252号公報 特許1966645号公報 未来材料、第5号、第10巻、14−19頁、2005年 特開2005−51949号公報 文部科学省科学研究費補助金 特定領域研究 「ブレイクスルーを生み出す次世代アクチュエータ研究」 第2回公開シンポジウム資料、151−154頁、2005年12月1−2日
本発明の目的は、イオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、活性炭を活物質とする一方の電極と他方の電極からなり、電極間に電位差を与えることにより湾曲等の変形を生じさせ得るアクチュエータにおいて、変位量が大きいアクチュエータを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、イオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、活性炭を活物質とする一方の電極と他方の電極からなり、電極間に電位差を与えることにより変形を生じさせ得るアクチュエータにおいて、アクチュエータの長さ方向に対して70%未満を固定して片持ちはり状とし、該固定部分の電極間に一定の電位差(A)を与えたとき、変形を生じる残り30%以上のアクチュエータの電極間の電位差(B)との比B/Aが0.3以上である該アクチュエータが、大きな変位量及び大きな発生応力を生じさせることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、イオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで位置し、互いに接触していない、いずれも活性炭を活物質とする一方の電極と他方の電極からなり、電極間に電位差を与えることにより変形を生じさせ得るアクチュエータにおいて、アクチュエータの長さ方向に対して70%未満を固定して片持ちはり状とし、該固定部分の電極間に一定の電位差(A)を与えたとき、変形を生じる残り30%以上のアクチュエータの電極間の電位差(B)との比B/Aが0.3以上である該アクチュエータに関する。活性炭は面状に成形された活性炭であることが上記効果を生じさせる上で好ましい。イオン液体は置換イミダゾリウム塩であることが好ましい。高分子固体電解質は、イオン液体と、該イオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)及び該イオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を有する共重合体(P)、又は該イオン液体と相溶である重合体(Q)を構成成分として含み、該共重合体又は該重合体が該イオン液体によって含浸された状態にある高分子固体電解質であることが好ましい。本発明はまた、上記アクチュエータに使用された電極に関する。該電極は面状に成形された活性炭よりなるか、面状に成形された活性炭に高分子固体電解質を含浸させたものであることが上記効果を生じさせる上で好ましい。
本発明のアクチュエータは、電極間に電位差を与える固定部分から、湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分までの集電効率に優れており、従来のイオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、活性炭を活物質とする2つの電極からなるアクチュエータよりも、大幅に向上した変位量及び大幅に向上した発生応力を生じさせることができる。なお、上記でアクチュエータが変形することは、すなわち、アクチュエータが駆動/作動することを意味する。
本発明のアクチュエータは、上記効果に加え、また、一般に、柔軟かつ軽量であり、かつ空気中において低電圧で安定的に駆動できるので、医療機器、マイクロマシン、産業用及びパーソナルロボットなどの分野において、高性能で軽量で柔軟なアクチュエータとして、より具体的には例えば人工筋肉等として、用いることができる。
本発明のアクチュエータは、イオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、いずれも活性炭を活物質とする一方の電極及び他方の電極から構成される。
イオン液体を構成成分とする高分子固体電解質としては、イオン液体と、該イオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)及び該イオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を有する共重合体(P)、又は該イオン液体と相溶である重合体(Q)を構成成分として含み、該共重合体又は該重合体が該イオン液体によって含浸された状態にある高分子固体電解質が好適に用いられる。
本発明で用いる高分子固体電解質を構成するイオン液体とは、常温溶融塩又は単に溶融塩などとも称されるものであり、Science、302号、792頁、2003年によれば、100℃以下において流動性を有し、完全にイオンからなる液体と定義される。本発明においては、従来より知られた各種のイオン液体を使用することができるが、常温(室温)または可及的に常温に近い状態において液体状態を呈し安定なものが好ましい。本発明においては、常温において液体状態であり、常温におけるイオン伝導率が0.001S/cm以上のものが好ましく用いられる。イオン液体は、蒸気圧がほとんどないため引火性が低く、熱的安定性に優れる。本発明ではイオン液体を高分子固体電解質の構成成分として用いることで、水や有機溶媒を電解液に用いる場合に懸念される、電解液の蒸発の問題を回避できる。またイオン液体は、水や有機溶媒に比べて一般に電位窓が広いため、アクチュエータの駆動電圧を高く設定することが可能となり、アクチュエータから高い変位量又は発生応力を引き出すことが可能となる。
本発明において用いられる好適なイオン液体を構成する有機カチオンの例としては、下記一般式(I)〜(V)を挙げることができる。
[式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表す]
[式中、Rは水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、nは0以上5以下の整数を表す。nが2以上の場合、各Rは同一の基でもよいし、異なる基でもよい。]
[式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表すか、又はR〜Rのうち2つの基が共同して環構造を形成する]
[式中、R、R10、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表すか、又はR〜R12のうち2つの基が共同して環構造を形成する]
[式中、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表すか、又はR13〜R15のうち2つの基が共同して環構造を形成する]
上記した有機カチオンの例示における、R〜R15の定義において、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基としては、炭素数1〜6のものが好ましく、炭素数1〜4のものがより好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基としては、炭素数2〜6のものが好ましく、炭素数2〜4のものがより好ましく、具体的には、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、炭素数6〜15のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基としては、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられる。Rの定義において、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、2つの基が共同して環構造を形成する場合として、例えば、中心原子のNと共同して、ピロリジン環やピペリジン環を形成する場合などが挙げられる。
このうちでもイオン液体のイオン伝導性及び入手容易性の観点から一般式(I)で表される非置換もしくは置換イミダゾリウムカチオンが好ましく、置換イミダゾリウムカチオンがより好ましい。このうちでも、イオン液体の融点及び粘度の観点から一般式(I)におけるR及びRが、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基であることが好ましく、R及びRが、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基であってRが水素原子であることがより好ましく、またこれらの場合においてRとRとが異なる基であることが好ましい。もっとも好ましい有機カチオンの例としては、3−エチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン(EMI)を挙げることができる。
本発明において用いられる好適なイオン液体を構成するアニオンの例としては、含ハロゲンアニオン、鉱酸アニオン、有機酸アニオン等を挙げることができる。含ハロゲンアニオンもしくは鉱酸アニオンの例としては、具体的にはPF 、ClO 、CFSO 、CSO 、BF 、(CFSO、(CSO、(CFSO、AsF 、SO 2−、(CN)、NO 等を挙げることができる。また有機酸アニオンの例としてはRSO 、RCO 等を挙げることができる。ここにおいて、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数8〜20のアラルケニル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭素数3〜8のアシルオキシアルキル基、炭素数1〜4のスルホアルキル基、炭素数6〜15のアリール基又は炭素数3〜7の芳香族複素環基を表す。これらの中でもイオン液体のイオン伝導率及び入手容易性の観点からPF 、ClO 、CFSO 、CSO 、BF 、(CN)並びに(CFSO、(CSO等のスルホニルイミド系アニオンが好ましく、(CFSO、(CSO等のスルホニルイミド系アニオンが特に好ましい。
本発明に好適に用いられるイオン液体の例としては上記した有機カチオンとアニオンの組み合わせからなるイオン液体を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。本発明に用いられるイオン液体として特に好ましいのは置換イミダゾリウム塩であり、具体的例としては、エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)、エチルメチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロメタンスルホニル)イミド(EMIPFSI)、ブチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(BMITFSI)、ブチルメチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロメタンスルホニル)イミド(BMIPFSI)等を挙げることができる。これらの中でも、イオン液体のイオン伝導率の観点からEMITFSI及びEMIPFSIがより好ましく、さらに入手容易性の観点からEMITFSIがより一層好ましい。
本発明で用いる高分子固体電解質を構成する高分子成分としては、該高分子固体電解質を構成するイオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)及び該イオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を有する共重合体(P)、及び該イオン液体と相溶である重合体(Q)が好適なものとして挙げられる。上記で共重合体(P)は重合体ブロック(Pa)及び重合体ブロック(Pb)はそれぞれ1つもしくは2つ以上有することができる。
共重合体(P)を構成するイオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)の例としては、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等の酢酸ビニル系重合体ブロック;ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のハロゲン含有ビニル系重合体ブロック;ポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数2〜4のヒドロキシアルキルエステルの重合体のブロック、ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜4のアルキルエステルの重合体のブロックなどの(メタ)アクリレート系重合体ブロック;ポリメチルビニルエーテル、ポリエチルビニルエーテル等のビニルエーテル系重合体ブロック;ポリメチルビニルケトン、ポリメチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン系重合体ブロック;ポリエチレンオキシド等のポリエーテル系重合体ブロック;ポリ(メタ)アクロレイン等のアクロレイン系重合体ブロック;ポリ(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系重合体ブロック;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系重合体ブロック;ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、ポリアミド−6,12等のポリアミド系重合体ブロック;ポリジメチルシロキサン等のシロキサン系重合体ブロック:ポリアクリロニトリル等のアクリロニトリル系重合体ブロック等を挙げることができる。またここに列記はしていないが、上述したような重合体ブロックの構成成分が共重合して構成する重合体ブロックも用いることができる。
共重合体(P)を構成するイオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリオクテン、ポリイソブチレン等の炭素数2〜8のアルケンの重合体のブロックなどのオレフィン系重合体ブロック;ポリスチレンブロック、ポリ(4−メチルスチレン)等のベンゼン環やα−位に炭素数1〜4のアルキル基が合計で1もしくは2個置換したスチレンの重合体のブロック等のスチレン系重合体ブロック等を挙げることができる。またここに列記はしていないが、上述したような重合体ブロックの構成成分が他のモノマーと共重合して構成する重合体ブロック、例えばスチレン−ブタジエン重合体ブロック等の、非置換の又はベンゼン環やα−位に炭素数1〜4のアルキル基が合計で1もしくは2個置換したスチレンなどのスチレン系モノマーと炭素数4〜8の共役ジエンとの共重合体ブロックも用いることができる。
共重合体(P)における重合体ブロック(Pa)と重合体ブロック(Pb)の結合様式には特に制限はなく、共重合体(P)は重合体ブロック(Pa)及び重合体ブロック(Pb)をそれぞれ1つ以上含んでいる限り、ブロック共重合体であってもグラフト共重合体であってもよい。これらの中でも製造容易性の観点からブロック共重合体であることが好ましく、得られる高分子固体電解質の機械的強度の観点から重合体ブロック(Pb)を2つ以上有するブロック共重合体であることが好ましい。
共重合体(P)の分子量に特に制限はないが、数平均分子量で1,000〜2,000,000であることが好ましく、5,000〜1,000,000であることがより好ましく、10,000〜500,000であることがより一層好ましい。数平均分子量が1,000未満である場合には、共重合体(P)ひいては得られる高分子固体電解質の機械的強度が劣る傾向となり、数平均分子量が2,000,000を超える場合には、共重合体(P)ひいては得られる高分子固体電解質の粘度が大きくなり取扱い性に劣る傾向となる。
共重合体(P)における重合体ブロック(Pa)の質量分率に特に制限はないが、得られる高分子固体電解質の機械的強度の観点から、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、80質量%以下であることがより一層好ましい。一方、得られる高分子固体電解質のイオン伝導率の観点から、重合体ブロック(Pa)の質量分率は10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがより一層好ましい。
本発明で使用される共重合体(P)の製造方法としては、特に制限はなく、リビング重合法、前駆体として用意したポリマーの末端もしくは側鎖からモノマーを重合する方法、互いに反応し得る官能基を末端に有するポリマー同士を反応させる方法などを挙げることができる。これらは目的とする共重合体(P)の構造に応じて適宜選択することができる。
イオン液体と相溶である重合体(Q)の例としては、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体;ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル系重合体;ポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート、ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系重合体;ポリエチレンオキシド等のポリエーテル系重合体;ポリアクリロニトリル等のアクリロニトリル系重合体等を挙げることができる。これらの中で、得られる高分子固体電解質のイオン伝導率の観点から、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体;ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル系重合体;及びポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート、ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系重合体が好ましい。
重合体(Q)の分子量に特に制限はないが、数平均分子量で1,000〜2,000,000であることが好ましく、5,000〜1,000,000であることがより好ましく、10,000〜500,000であることがより一層好ましい。数平均分子量が1,000未満である場合には、重合体(Q)ひいては得られる高分子固体電解質の機械的強度が劣る傾向となり、数平均分子量が2,000,000を超える場合には、共重合体(P)ひいては得られる高分子固体電解質の粘度が大きくなり取扱い性に劣る傾向となる。
ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体におけるヘキサフルオロプロピレン単位の質量分率に特に制限はないが、得られる高分子固体電解質の機械的強度の観点から、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、80質量%以下であることがより一層好ましい。一方、得られる高分子固体電解質の柔軟性の観点から、ヘキサフルオロプロピレン単位の質量分率は5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることがより一層好ましい。
本発明で用いる高分子固体電解質を構成する高分子成分としては、共重合体(P)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート及びポリメチル(メタ)アクリレートがより好ましく、得られる高分子固体電解質の機械的強度の観点から、イオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)を1つ以上有し、イオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を2つ以上有する共重合体(P)がより一層好ましい。
本発明で用いる高分子固体電解質はイオン液体と高分子成分とからなり、高分子成分からなる骨格にイオン液体が含浸した形態となっている。該高分子固体電解質におけるイオン液体と高分子成分との質量比率は特に制限されないが、高分子固体電解質のイオン伝導率及び機械的強度の観点から、0.1:1〜10:1程度であることが好ましい。また、該高分子固体電解質の形状についても特に制限はなく、例えば膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状、直方体状等であることができる。
本発明で用いる高分子固体電解質の製造方法については特に制限はなく、例えば加熱下においてイオン液体と高分子成分を機械的に混練し、ついで成形する方法;イオン液体及び高分子成分を適当な溶媒に溶解させた後に溶媒を除去し、ついで成形する方法;高分子成分にイオン液体を含浸させ、ついで成形する方法;イオン液体中で高分子成分の製造に用いるモノマーを重合開始剤の存在下に反応させ、ついで成形する方法等が挙げられる。これらは目的に応じ、適宜選択することができる。上記で、イオン液体及び高分子成分を適当な溶媒に溶解させた後に溶媒を除去する方法における溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドン等を用いることができる。
本発明のアクチュエータの電極においては活性炭を活物質として使用する。本発明のアクチュエータは、イオン液体の活性炭表面への吸脱着(充放電)を利用して駆動するので、活性炭は活物質として機能することになる。活性炭の原料となる炭素材料としては、特に制限はなく、例えば、石炭、石炭ピッチ、石油ピッチ、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、椰子殻など一般に広く使用されているものを用いることができる。
炭素材料は賦活されて活性炭となるが、賦活する方法にも特に制限はない。例えば、水蒸気による賦活;二酸化炭素などの酸性ガス等による賦活;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛などの薬品による賦活等公知の賦活方法を採用することができる。活性炭は、粉状、粒状、面状など各種形状で使用することができる。
中でも、不織布状、織布状、フェルト状等の織物状;紙状;フィルム状;膜状;シート状などの面状に成形された活性炭は活性炭相互の接触抵抗が小さく、電極間に電位差を与える固定部分から、湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分までの集電効率を高く確保することができるので好ましく、活性炭の織物である活性炭クロスを用いることが特に好ましい。
なお、アクチュエータの固定部分から駆動する先端部分にかけての集電効率を上げるために電極の導電性を高く確保する方法としては、面状に成形された活性炭を用いる以外に、
カーボンブラックや金属粒子などの導電性微粒子を添加する方法;カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、金属繊維など高アスペクト比の導電性物質を添加する方法;高結晶性の活性炭を活物質として用いる方法;グラファイトなどの高結晶性の導電性物質を添加する方法;導電性ゴムなどの導電性が高く柔軟な集電体を電極の背面に配する方法などを挙げることができる。
本発明で使用する活性炭のBET比表面積は、特に制限されないが、高容量を発現しアクチュエータの変位量を向上させるために、500m/g〜4000m/gであることが好ましい。
本発明で使用する電極は、一方の電極と他方の電極(正極とされる電極と負極とされる電極)のいずれにおいても、活性炭と該活性炭に対し1〜30質量%程度添加されるポリ四フッ化エチレン等の公知のバインダーから構成される電極;活性炭とイオン性液体と高分子成分としての共重合体(P)もしくは重合体(Q)とから構成される電極等であることができるが、イオン液体の溶解性の観点から、活性炭とイオン性液体と共重合体(P)もしくは重合体(Q)とから構成される電極等であることが好ましい。この好ましい態様の電極における3者の質量分率には大きな制限はないが、3者の合計量を基準にして、活性炭は、得られるアクチュエータの変位量及び発生応力の観点から5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、電極成形性の観点から90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。また、イオン伝導率の観点から、イオン液体は5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、高分子成分は80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。また、電極強度の観点から、イオン液体は90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、高分子成分は5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
また、本発明で使用する電極には、該電極の製造段階で、上記成分に加え、必要に応じ、電極間の導電性を確保する観点から、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維等の導電性炭素材料及び/又は属微粒子などの導電性物質を添加してもよい。添加する場合、上記した電極構成成分(例えば、活性炭、イオン液体及び高分子成分)の合計質量に対する導電性物質の添加量は、導電性の観点から0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、一方、電極成形性の観点から、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。
上記電極において、活性炭は他の電極材料中に分散されていてもよく、不均一な構成であってもよい。後者の例として、例えば、面状に成形された活性炭に、イオン液体が含浸している膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状又は直方体状等に成形された共重合体(P)もしくは重合体(Q)を少なくとも部分的に含浸させた電極が例示される。本発明で使用する電極の形状については、特に制限はなく、例えば膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状又は直方体状等であることができる。
本発明で使用する、活性炭を活物質とする電極の製造方法には特に制限はなく、例えば、活性炭にポリ四フッ化エチレン等のバインダーとして知られた物質を1〜30質量%程度加えてよく混合した後金型に入れて加圧成形又は圧延シート化して成形する方法;活性炭、イオン液体、及びイオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)及びイオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を有する共重合体(P)又はイオン液体と相溶である重合体(Q)をよく混合した後、金型に入れて加圧成形又は圧延シート化してゲル状電極を得る方法;面状(不織布状、織布状、フェルト状等の織物状;紙状;フィルム状;膜状;シート状など)に成形された活性炭と、イオン液体を含浸させた、膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状又は直方体状等に成形された共重合体(P)もしくは重合体(Q)とを熱プレス等により張り合わせることにより、該活性炭に少なくとも部分的にイオン液体を含浸させた電極とする方法;活性炭、イオン液体、共重合体(P)もしくは重合体(Q)を与えるモノマー、及び重合開始剤を混合し成形後に、共重合もしくは重合反応させてゲル状電極を得る方法;面状(不織布状、織布状、フェルト状等の織物状;紙状;フィルム状;膜状;シート状など)に成形された活性炭に、イオン液体、共重合体(P)もしくは重合体(Q)を与えるモノマー及び重合開始剤の混合液を含浸させた後に、共重合もしくは重合反応させてゲル状電極を得る方法;活性炭に、イオン液体と共重合体(P)もしくは重合体(Q)からなるゲル状物を含浸させる方法、などを挙げることができ、これらは目的に応じ適宜選択することができる。また、上記したごとき電極の製造過程において、必要に応じて、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維等の導電性炭素材料及び/又は金属微粒子などの導電性物質を添加してもよい。
本発明のアクチュエータはイオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質といずれも活性炭を活物質とする一方の電極と他方の電極(正極と負極)から構成される。これら2種の電極は、該高分子固体電解質を挟んでこれに密着し、互いに接触してしないように設置される。2種の電極は、それぞれ独立に、一体化されていてもよいし、一体化されず、すなわち複数の、固体として別個の電極からなっていてもよい。一体化されていない形態として、例えば特開昭63−309252号公報の第8図等に示された形態等が挙げられる。該高分子固体電解質と電極とが重なり合った方向における該高分子固体電解質の厚さといずれか一方の電極の厚さとの比率については特に制限はないが、本発明の特徴を効果的に発揮する観点から0.01:1〜10:1程度であることが好ましい。
本発明のアクチュエータの形状については特に制限は無く、例えば、膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状又は直方体状などが挙げられ、これらは使用目的に応じ適宜選択すればよい。またアクチュエータの厚さについても特に制限はないが、例えば形状が膜状である場合には、膜の両面に電極が形成されていることが好ましく、膜自身の抵抗の観点から、厚みが10−6〜10−1mの範囲にあるのが好ましい。
本発明のアクチュエータの製造に際し、高分子固体電解質に、これを挟んで位置し、互いに接触しないように2種の電極を形成させる方法に特に制限はないが、例えば、高分子固体電解質の両面に電極、例えば電極シートを圧着及び/又は溶着により貼り合わせる方法;高分子固体電解質の両面に、ポリ四フッ化エチレン等のバインダーに活性炭又は活性炭と他の導電性電極材料を分散させたインキを塗布する方法等を挙げることができる。
本発明のアクチュエータにおいては、アクチュエータの長さ方向に対して70%未満を固定して片持ちはり状とし、該固定部分の電極間に一定の電位差(A)を与えたとき、湾曲等の変形を生じる残り30%以上のアクチュエータの電極間の電位差(B)との比B/Aが0.3以上であることが必要であり、0.5以上であることが好ましく、0.7以上であることがより好ましい。この値が高いほど、アクチュエータ固定部分から駆動する先端部分にかけて集電効率が高いことを意味し、その結果変位量や発生応力の向上に繋がる。比B/Aが0.3未満である場合には、変位を発現できないか、小さな変位量しか得られない。
本発明のアクチュエータは、空気中、水中、真空中、有機溶媒中等において、2種の電極間に電位差を与えることにより作動/駆動させることができる。また使用環境に応じ、適宜封止を施してもよい。封止材料の例としては、特に制限はなく、各種樹脂や金属等を用いることができる。
以下、参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。また以下の参考例、実施例及び比較例において用いた測定機器、測定方法及び使用材料を以下に示す。
(1)核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)による共重合体(P)及びイオン液体の分子構造の解析
機器 : 日本電子社製核磁気共鳴装置 (JNM−LA 400)
溶媒 : 重クロロホルム(共重合体)又は重ジメチルスルホキシド(イオン液体)
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)の測定
機器 : 東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフ(HLC−8020)
カラム : いずれも東ソー社製TSKgelであるGMHXL、G4000HXL及びG5000HXLを直列に連結
溶離液 : テトラヒドロフラン、流量1.0ml/分
検量線 : 標準ポリスチレンを用いて作成
検出方法 : 示唆屈折率(RI)
(3)アクチュエータの変位量の測定
15mm×5mmの大きさにカットしたアクチュエータについて、図1に従い、長さ方向に10mmを銅製電極で挟み、アクチュエータ長で5mm分を空気中に出して測定セルとした。片側の銅製電極にファンクションジェネレータ(北斗電工製「HB−211」)を接続したポテンショスタット(北斗電工製「HAB−151」)から作用電極(電位制御、電流制御用の2端子)を接続し、もう一方の銅製電極に対向電極と参照電極を接続した。この状態でセルを固定し、アクチュエータの両側電極間に±2.0V、0.05Hzの交流電位を印加し、アクチュエータの電極固定端から4mmの場所の動作を、レーザー変位計(キーエンス製「LK−G155」)で計測することで変位量の測定を行った。
(4)アクチュエータの発生応力の測定
(3)と同様に15mm×5mmの大きさにカットしたアクチュエータについて、長さ方向に10mmを銅製電極で挟み、アクチュエータ長で5mm分を空気中に出して測定セルとした。片側の銅製電極にファンクションジェネレータ(北斗電工製「HB−211」)を接続したポテンショスタット(北斗電工製「HAB−151」)から作用電極(電位制御、電流制御用の2端子)を接続し、もう一方の銅製電極に対向電極と参照電極を接続した。この状態でセルを固定し、アクチュエータの両側電極間に±2.0V、0.05Hzの交流電位を印加し、アクチュエータの先端部の動作を、ロードセル(ミネベア製「UL−2GR」)で計測することで発生応力の測定を行った。
参考例1
ポリスチレン−b−ポリメチルメタクリレート−b−ポリスチレン(共重合体P−1)の製造
使用した材料について、塩化リチウムはアルドリッチ社より購入しそのまま用いた。テトラヒドロフランはキシダ化学社より購入し、ナトリウム−ベンゾフェノンケチル存在下に減圧蒸留することにより精製したものを用いた。スチレンは、キシダ化学社より購入しアルミナに接触させて重合禁止剤を除去し、使用前に十分に窒素でバブリングを行って溶存酸素を除去してから用いた。1,1−ジフェニルエチレンはアルドリッチ社より購入し、水素化カルシウム存在下に減圧蒸留することにより精製したものを用いた。メチルメタクリレートは、クラレ社製のメチルメタクリレートをゼオラムに接触させて重合禁止剤を除去し、使用前に十分に窒素でバブリングを行って溶存酸素を除去してから用いた。α,α’−ジブロモ−p−キシレンはアルドリッチ社より購入し、テトラヒドロフランで希釈して0.095M溶液として用いた。その他の材料については、目的に応じて精製を行い使用した。
(1)内部の水を完全に除去した1Lのナスフラスコに磁気攪拌子を入れて、三方コックを取り付けた。このフラスコ内に、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で塩化リチウム370mg(8.73mmol)を仕込んだ。フラスコをグローブボックス内から取り出し、フラスコ内にテトラヒドロフラン560mLを仕込んだ。このフラスコをドライアイス/メタノールバスに浸け、−78℃に冷却したのち、sec−ブチルリチウム溶液2mL(sec−ブチルリチウムとして2.6mmol)を滴下した。この溶液に、スチレン33.9mL(297mmol)をゆっくりと滴下し、−78℃で1時間重合を行った。
(2)ここに、1,1−ジフェニルエチレン1.54mL(8.72mmol)を滴下した。シリンジにより極少量の重合液を抜き出しGPC測定を実施したところ、Mn=18800及びMw/Mn=1.15であった。計算により求めた開始剤効率は63.3%であった。
(3)−78℃を保持しながら、ここにメチルメタクリレート26.9mL(252mmol)をゆっくりと加えた。メチルメタクリレートの添加により、系内は濃赤色から薄い黄色へと変化した。そのまま重合を一時間継続し、シリンジにより極少量の重合液を抜き出しGPC測定を実施したところ、Mn=31200及びMw/Mn=1.08であり、ポリスチレン−b−ポリメチルメタクリレートが生成したことを確認した。
(4)重合液を−78℃に保持したまま、α,α’−ジブロモ−p−キシレンのテトラヒドロフラン溶液8.66ml(α,α’−ジブロモ−p−キシレンとして0.823mmol)を滴下し、−78℃のまま2日間攪拌を継続した。ここに少量のメタノールを添加して反応を停止した。一部をサンプリングしGPC測定を行ったところ、主ピークのMn=56400及びMw/Mn=1.07であり、GPC曲線面積比から求めたトリブロック化率は88%(すなわち、12%はポリスチレン−b−ポリメチルメタクリレートのジブロック体である)であった。
(5)得られた重合液を大過剰のn−ヘキサンに添加してポリマーを再沈させることにより残留した1,1−ジフェニルエチレンを除去し、ポリマーをろ過により回収した。得られた白色粉末をトルエンに再溶解させ、この溶液を水洗して残留したリチウム塩を除去し、大過剰のメタノールに再沈させ、ポリマーをろ過により回収した。ポリマーは50℃で24時間真空乾燥することにより、残留した溶媒及び水を除去して用いた。
(6)以上のようにして、重合体ブロック(Pa)がポリメチルメタクリレート(PMMA)で重合体ブロック(Pb)がポリスチレン(PSt)である共重合体(P−1)を得た。H−NMR測定を行ったところ、共重合体(P−1)中のPSt含量は58wt%、PMMA含量は42wt%であった。
参考例2
ポリスチレン−b−ポリメチルアクリレート−b−ポリスチレン(共重合体P−2)の製造
使用した材料について、臭化銅(I)、塩化銅(I)及び塩化銅(II)は和光純薬工業社から購入しそのまま用いた。1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン(HMTETA)はアルドリッチ社から購入しそのまま用いた。トリス(2−ジメチルアミノエチル)アミン(Me−TREN)は、トリス(2−アミノエチル)アミン、ギ酸及びホルムアルデヒドの混合水溶液を還流して得られた生成物を減圧蒸留して用いた。ジエチル−meso−2,5−ジブロモアジペートはアルドリッチ社から購入しそのまま用いた。スチレン及びメチルアクリレートはキシダ化学社より購入し、使用前にゼオラム及びアルミナと接触させて重合禁止剤を除去し、続いて乾燥窒素で十分にバブリングして溶存酸素を除去したものを用いた。アセトニトリルはキシダ化学社より購入し、ゼオラムと接触させて水分を除去し、続いて乾燥窒素で十分にバブリングして溶存酸素を除去したものを用いた。その他の材料については、目的に応じて精製を行い使用した。
(1)2Lの3つ口フラスコに磁気撹拌子、臭化銅(I)7.17g(50mmol)及びジエチル−meso−2,5−ジブロモアジペート3.6g(10mmol)を仕込んだ後、フラスコ内を十分に乾燥窒素で置換した。ここにアセトニトリル955ml及びメチルアクリレート785mlを加え、室温で30分撹拌した。その後50℃に昇温し、別途調製した、HMTETAのアセトニトリル溶液(濃度0.3mol/L)8.33ml(HMTETAとして16.7mmol)を加えて重合を開始した。重合開始2時間後にHMTETAのアセトニトリル溶液(濃度0.3mol/L)2.08ml(HMTETAとして0.62mmol)を添加し、さらに6時間重合を行った。
(2)6時間後、フラスコを氷水につけて重合溶液を冷却し重合を停止した。重合停止時の重合率は38%、数平均分子量Mnは28700、分子量分布Mw/Mn=1.04であった。
(3)得られた重合溶液をエバポレータで濃縮したのちにトルエンで希釈し、続いて水で洗浄を繰り返して残存触媒を除いた。洗浄後、再度エバポレータで濃縮したのちに大過剰のメタノールで再沈して得られる粘ちょうな液状物を70℃で一晩真空乾燥させて、両末端ブロモ化ポリメチルアクリレートを得た。
(4)2Lの3つ口フラスコに、両末端ブロモ化ポリメチルアクリレート170g及び磁気撹拌子を仕込み十分に乾燥窒素で置換した。続いてスチレン152mlを加えて両末端ブロモ化ポリメチルアクリレートを溶解させた。この溶液を40℃に昇温し、別途調製した、塩化銅(I)0.586mg(5.92mmol)、塩化銅(II)0.239mg(1.78mmol)及びMe−TRENのアセトニトリル溶液(濃度 0.3mol/L) 29.6ml(Me−TRENとして8.89mmol)の混合物を加えて重合を開始した。
(5)8時間重合を行った後に、フラスコを氷水につけて重合溶液を冷却し重合を停止した。重合停止時の重合率は10%、数平均分子量Mnは72000、分子量分布Mwn/Mn=1.31であった。
(6)得られた重合溶液を大過剰のメタノールに再沈し、室温で乾燥した後にトルエンに再溶解し、水洗を繰り返して残存触媒を除いた後に、大過剰のメタノールで再沈して得られた固体を70℃で一晩乾燥させた。
(7)以上のようにして、重合体ブロック(Pa)がポリメチルアクリレート(PMA)、重合体ブロック(Pb)がポリスチレン(PSt)である共重合体(P−2)を得た。H−NMR測定を行ったところ、共重合体(P−2)中のPSt含量は46%、PMA含量は54%であった。
参考例3
エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(イオン液体)の製造
使用した材料について、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドは東京化成工業社より購入しそのまま用いた。シクロヘキサンはキシダ化学社より購入しそのまま用いた。その他の材料については、目的に応じて精製を行い使用した。
(1)500mLのセパラブルフラスコに、攪拌翼を取り付けたメカニカルスターラー、三方コック及び冷却管を取り付けた。ここにシクロヘキサン250mL及び1−メチルイミダゾール50mL(0.58mol)を仕込んだ。1−メチルイミダゾールはシクロヘキサンには完全に溶解せず、二相に分離した状態であった。この液を攪拌しながら、室温でブロモエタン130mL(1.74mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで加熱し24時間還流を行った。反応の進行とともに、白色固体が析出した。
(2)得られた懸濁液について、過剰のブロモエタン及びシクロヘキサンを減圧留去して得られる白色固体を酢酸エチル/イソプロパノール混合溶媒(1/1 v/v)から再結晶させて精製した。得られた結晶をろ別し、n−ヘキサンで洗浄し、50℃で一晩真空乾燥させた。収量91g、収率83%であった。得られた白色固体のH−NMR測定から、目的の3−エチル−1−メチルイミダゾリウムブロマイド(EMIBr)が生成したことを確認した。
(3)上記で得られたEMIBr45g(236mmol)を攪拌翼、メカニカルスターラー及び三方コックを取り付けた500mLのセパラブルフラスコに仕込んだ。ここに蒸留水120mLを仕込み、EMIBrを完全に溶解させた。
(4)リチウム(ビストリフルオロメタンスルホニル)イミド68g(236mmol)を蒸留水240mLに溶解させた水溶液を作製した。この水溶液を上記のEMIBr
水溶液に攪拌しながら滴下した。滴下終了後、70℃で1時間反応を継続した。反応液は二相に分離していた。
(5)得られた二相の下相を抜き出し、塩化メチレンで希釈し、蒸留水で3回洗浄した。洗浄後、80℃で3時間減圧留去を行い、塩化メチレン及び一部の水分を除去した。得られた無色透明の液体を120℃で3日間真空乾燥することで、系内の水を完全に除去した。収量61g、収率67%であった。得られた無色透明液体のH−NMR測定から、目的の3−エチルー1−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)が生成していることを確認した。
参考例4
ポリスチレン−b−ポリメチルメタクリレート−b−ポリスチレン共重合体を用いた高分子固体電解質(E−1)の製造
参考例1で得られた共重合体(P−1)10gをテトラヒドロフラン50mLに完全に溶解させた。この溶液にEMITFSI8.4gを加え均一な溶液を得た。この溶液をガラス上に広げ乾燥させた。得られた透明、柔軟な固体を50℃で真空乾燥して高分子固体電解質(E−1)を得た。
参考例5
ポリスチレン−b−ポリメチルアクリレート−b−ポリスチレン共重合体を用いた高分子固体電解質(E−2)の製造
参考例2で得られた共重合体(P−2)10gをテトラヒドロフラン500mLに完全に溶解させた。この溶液にEMITFSI16.1gを加え均一な溶液を得た。この溶液をガラス上に広げ乾燥させた。得られた透明、柔軟な固体を50℃で真空乾燥して高分子固体電解質(E−2)を得た。
参考例6
ポリフッ化ビニリデン−ヘキサプルオロプロピレンランダム共重合体を用いた高分子固体電解質(E−3)の製造
ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンランダム共重合体(P(VDF/HFP)、アルケマ社製、「カイナー#2801」)10gを計り取り、ここにEMITFSI50gを加え、よく混ぜ合わせてスラリー状の混合物を得た。得られた混合物を130℃で1時間加熱することにより、混合物は均一な液状となった。得られた液状物を室温で冷却することにより無色透明なゲル状の高分子固体電解質(E−3)を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜3
参考例に従い作製した高分子固体電解質の組成を表1に示す。
実施例1
電極の製造、及びアクチュエータの製造及び性能試験
(1)長さ4cm、幅3cmの活性炭クロス(クラレケミカル社製「CH700−25」、膜厚約380μm)に、同サイズの高分子固体電解質(E−3)の膜(膜厚約100μm)を重ね合わせ、PETフィルムに挟み、130℃で熱プレスすることで活性炭クロスに高分子固体電解質(E−3)を少なくとも部分的に含浸させた炭素電極を得た。
(2)続いて高分子固体電解質(E−1)の膜(膜厚 約100μm)の両側を(1)で得られた炭素電極で、炭素電極の高分子固体電解質(E−3)側が高分子固体電解質(E−1)膜と接するように挟み、105℃で熱プレスすることで炭素電極−高分子固体電解質−炭素電極の構成で積層されたアクチュエータを得た。得られたアクチュエータの膜厚は約840μmであった。
(3)このアクチュエータから、幅5mm、長さ15mmの膜を切り出し、両側の電極が接触していないことをテスターで確認した。
(4)このアクチュエータについて、動作試験、及び湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分(最先端から1mmの箇所)の電位差測定を行った。
実施例2
アクチュエータの製造及び性能試験
実施例1の(2)で使用する高分子固体電解質を(E−2)の膜(膜厚 約100μm)とした以外は、実施例1と同様にしてアクチュエータを作製し、動作試験、及び湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分の電位差測定を行った。
実施例3
アクチュエータの製造及び性能試験
実施例1の(2)で使用する高分子固体電解質を(E−3)の膜(膜厚 約100μm)とした以外は、実施例1と同様にしてアクチュエータを作製し、動作試験、及び湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分の電位差測定を行った。
比較例1
電極の製造、及びアクチュエータの製造及び性能試験
(1)乳鉢に活性炭(クラレケミカル社製ガス賦活炭「YP17D」、平均粒径=6μm)0.1g、アセチレンブラック(電気化学社製「デンカブラック」)0.06g、P(VDF)/HFP(アルケマ社製「カイナー#2801」)0.04g、EMITFSI 0.3gを取り、乳鉢によりすりつぶし、塊状の電極材料とした。
(2)得られた塊状の電極材料を、PETフィルムに挟み、130℃で熱プレスすることで炭素電極フィルム(膜厚 約320μm)を得た。
(3)続いて高分子固体電解質(E−1)の膜(膜厚 約100μm)の両側を(2)で得られた炭素電極フィルムで挟み、130℃で熱プレスすることで炭素電極フィルム−高分子固体電解質−炭素電極フィルムの構成で積層されたアクチュエータを得た。得られたアクチュエータの膜厚は約720μmであった。
(4)このアクチュエータから、幅5mm、長さ15mmの膜を切り出し、両側の電極間が絶縁されていることをテスターで確認した。
(5)このアクチュエータについて、動作試験、及び湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分の電位差測定を行った。
比較例2
アクチュエータの製造及び性能試験
使用する高分子固体電解質を(E−2)とした以外は、比較例1と同様にしてアクチュエータを作製し、動作試験、及び湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分の電位差測定を行った。
比較例3
アクチュエータの製造及び性能試験
使用する高分子固体電解質を(E−3)とした以外は、比較例1と同様にしてアクチュエータを作製し、動作試験、及び湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分の電位差測定を行った。
性能試験結果
実施例1〜3及び比較例1〜3のアクチュエータについて、変位量、単位容積当たりの発生応力、及び電極間に与える電位差(A)と湾曲等の変形を生じるアクチュエータ先端部分の電位差(B)との比B/Aを表2に示す。
表2から、同じ高分子固体電解質を用いた場合、電位差の比(B/A)が0.3未満である比較例1〜3のアクチュエータに比し、電位差の比(B/A)が0.3以上である本発明の実施例1〜3のアクチュエータは、はるかに大きな変位量および発生応力が得られ、アクチュエータとして有用に利用できることがわかる。
アクチュエータ動作試験で用いた装置の概略図である。

Claims (11)

  1. イオン液体及び高分子成分を構成成分とする高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで位置し、互いに接触していない、いずれも活性炭を活物質とする一方の電極と他方の電極からなり、電極間に電位差を与えることにより変形を生じさせ得るアクチュエータにおいて、アクチュエータの長さ方向に対して70%未満を固定して片持ちはり状とし、該固定部分の電極間に一定の電位差(A)を与えたとき、変形を生じる残り30%以上のアクチュエータの電極間の電位差(B)との比B/Aが0.3以上である該アクチュエータ。
  2. 活性炭が面状に成形された活性炭である請求項1記載のアクチュエータ。
  3. 活性炭が織物状、紙状、フィルム状、膜状もしくはシート状に成形された活性炭である請求項2記載のアクチュエータ。
  4. 活性炭が活性炭クロスである請求項3記載のアクチュエータ。
  5. イオン液体が置換イミダゾリウム塩である請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
  6. 高分子固体電解質が、イオン液体と、該イオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)及び該イオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を有する共重合体(P)、又は該イオン液体と相溶である重合体(Q)を構成成分として含み、該共重合体又は該重合体が該イオン液体によって含浸された状態にある、請求項1〜5のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
  7. 高分子固体電解質が、該イオン液体と該共重合体(P)を構成成分として含むものである請求項6記載のアクチュエータ。
  8. 重合体ブロック(Pa)が(メタ)アクリレート系重合体ブロックであり、重合体ブロック(Pb)がオレフィン系重合体ブロック、スチレン系重合体ブロック、又はスチレン系モノマーと共役ジエン系モノマーとの共重合体ブロックである請求項6又は7記載のアクチュエータ。
  9. 形状が膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状又は直方体状である請求項1〜8のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のアクチュエータに使用された電極。
  11. 電極が面状に成形された活性炭に高分子固体電解質を含浸させたものである請求項10記載の電極。
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