JP5206569B2 - 連続鋳造機のモールド湯面レベル制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Description
次に、図4に基づいて、具体的に上記の考え方に基づく流量特性の推定手順を説明する。図4は、本実施形態における流量特性の推定方法の一例を示すフローチャートである。各ステップ(ステップS101〜S106)で行う演算処理の詳細は後述するが、タンディッシュ重量の実績値、及びスライディングノズルの開度実績値を入力データとして、注入系の損失係数を演算し、当該損失係数から流量係数を導出することにより、流量特性の時間的に連続して同定することも、本実施形態の流量特性の推定方法の特徴の一つである。
まず、ダンディッシュの重量計から入力されるタンディッシュ重量値TWから、タンディッシュ単体の重量を減算して溶鋼の重量を算出し、タンディッシュの内部の形状データ及び溶鋼の比重から溶鋼深さ(タンディッシュヘッド)Hを算出する(ステップS101)。タンディッシュヘッドHとタンディッシュ重量値TWとの関係は、後述する式(3)のように表すことができる。
以上のステップS101〜S103に示す手順により、ζ=0としたときの釣り合い点(平衡状態)におけるスライディングノズル11の平衡開度XCALを求めることができる。そして式(6)から、注入と鋳造の平衡状態(平衡開度XCAL)近傍における流入量QIN(X)[m2・mm/sec]の開度X[mm]に対する曲線の傾き、すなわち微係数を数値計算することにより、ζ=0としたときの注入系の流量特性を表すノミナル流量係数KKnor[m2/sec]を算出することができる。ノミナル流量係数KKnorは、下記式(13)により計算することができる(ステップS104)。
次いで、開度実績の移動平均値XMAVEに基づいて損失係数ζが計算される(ステップS105)。モールド3における溶鋼の流入・出の釣り合い点として計算される開度XCALと、スライディングノズル11の制御部から出力される開度実績値XPの有限時間TWにおける移動平均値XMAVEを比較すると、差異が生じることは先述の通りである。本実施形態では、以下に説明するように、開度実績値XPの移動平均値XMAVEに基づいて損失係数ζを計算する。ここで、有限時間TWは、例えば5秒程度以上の信号ノイズを除去するのに適する時間とする。有限時間TWが長すぎると時間応答性が低下する。なお、ノイズが制御するうえで問題とならない程度に小さいときには、移動平均ではなく開度実績値XPをそのまま用いても良い。
(PI又はPID制御)
図5に、フィードバック制御部13の構成の実施の形態の一例として、PI制御によって湯面レベル制御を実施する場合のブロック線図を示す。図5に示すプロセス17は湯面レベル制御対象を表す。加減算器18は、プロセス17の出力、すなわち、湯面レベル実績値yと、湯面レベル目標値rとの偏差Eyを求める。そして、フィードバックコントローラである制御器16によりPI(又はPID)制御演算を行い、ストッパーノズル12、または、スライディングノズル11の開度指令値u0を出力する。例えば、PI制御によるフィードバックコントローラの伝達関数C(s)を次式で表すとする。
次に、図6に、フィードバック制御部13の構成の実施の形態の、PI制御とは異なる別の1例として、SACによって湯面レベル制御を実施する場合のブロック線図を示す。プロセス17は湯面レベル制御対象を表す。規範モデル(Gm)19は、湯面レベル目標値rを入力として、規範モデル出力ymを求める。そして、SAC制御手段21a、21b、21cは、偏差の補正値Ey、規範モデル出力ym、湯面レベル目標値rを入力とし、逐次ゲインを演算する。そして、SAC制御手段21a、21b、21cにより算出された遂次ゲインからSAC制御出力u0が算出され、スライディングノズル11、あるいは、ストッパーノズル12の開度指令値u0となる。
2 浸漬ノズル
3 モールド
4 凝固殻
5 ピンチロール
6 水スプレー冷却
7 鋳片
8 バルジング
9 湯面レベル
10 湯面レベル計
11 スライディングノズル
12 ストッパーノズル
13 フィードバック制御演算部
14 流量係数同定部
15 フィードバックコントローラ(制御装置)
16 PI制御演算部
17 プロセス
18 減算器
19 規範モデル
20 減算器
21a SAC制御演算部その1
21b SAC制御演算部その2
21c SAC制御演算部その3
22 PFC(並列前進補償器)
23 加算器
Claims (2)
- 金属溶湯を収納したタンディッシュから、スライディングノズルと浸漬ノズルとからなる注入系を経てモールド内へ、該スライディングノズルの開度Xをフィードバック制御により制御しつつ前記金属溶湯量を注入し、表層部から凝固した鋳片をモールドの下部から引き抜くことにより、金属溶湯を鋳造する連続鋳造機のモールド湯面制御方法において、
前記モールドの断面積と前記鋳片の引き抜き速度である鋳造速度VCとから前記注入系の流体力学のモデル式を用いて注入系の損失係数ζを0として、引き抜かれる鋳片の体積とモールドへの注入量との釣り合う平衡状態における、前記スライディングノズルの開度Xである平衡開度XCAL、及び、モールドへの金属溶湯の流入量Q(X)のスライディングノズルの開度Xの関する微係数であるノミナル流量係数KKnorを算出する工程と、
前記注入系の流体力学のモデル式を用いて、前記引き抜かれる鋳片の体積と前記モールドへの注入量とが釣り合う平衡状態を表わす式に、スライディングノズルの開度Xの実績値の移動平均値、及び鋳造速度の実績値を代入して注入系の損失係数ζを算出し、該損失係数ζと前記ノミナル流量係数KKnorとに基づいて注入系の真の流量係数KKを算出する工程とを、
を含み、
所定の周期で繰り返して連続的に前記ノミナル流量係数KKnor及び前記真の流量係数KKを導出し、
前記ノミナル流量係数KKnorと前記真の流量係数KKとの比に基づいて、前記フィードバック制御の制御ゲインを調整することを特徴とする、連続鋳造機のモールド湯面制御方法。 - 金属溶湯を収納したタンディッシュから、スライディングノズルと浸漬ノズルとからなる注入系を経てモールド内へ、該スライディングノズルの開度Xをフィードバック制御により制御しつつ前記金属溶湯量を注入し、表層部から凝固した鋳片をモールドの下部から引き抜くことにより、金属溶湯を鋳造する連続鋳造機のモールド湯面制御装置において、
前記モールドの断面積と前記鋳片の引き抜き速度である鋳造速度VCとから前記注入系の流体力学のモデル式を用いて注入系の損失係数ζを0として、引き抜かれる鋳片の体積とモールドへの注入量との釣り合う平衡状態における前記スライディングノズルの開度Xである平衡開度XCAL、及び、モールドへの金属溶湯の流入量Q(X)のスライディングノズルの開度Xの関する微係数であるノミナル流量係数KKnorを算出し、
前記注入系の流体力学のモデル式を用いて、前記引き抜かれる鋳片の体積と前記モールドへの注入量との釣り合う平衡状態を表わす式に、スライディングノズルの開度Xの実績値の移動平均値、及び鋳造速度の実績値を代入して注入系の損失係数ζを算出し、該損失係数ζと前記ノミナル流量係数KKnorとに基づいて注入系の真の流量係数KKを算出して、
所定の周期で繰り返して前記ノミナル流量係数KKnor及び前記真の流量係数KKを連続的に算出して出力する流量係数同定部と、
前記ノミナル流量係数KKnorと前記真の流量係数KKとの比に基づいて、前記フィードバック制御の制御ゲインを調整して前記湯面レベルを制御するフィードバック制御部と、
を具備することを特徴とする、連続鋳造機のモールド湯面制御装置。
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