JP5204615B2 - タイヤ加硫装置および加硫タイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ加硫装置および加硫タイヤの製造方法 Download PDF

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この発明は、下、上モールドを有する加硫金型により未加硫タイヤの加硫を行うタイヤ加硫装置および加硫タイヤの製造方法に関する。
従来のタイヤ加硫装置および加硫タイヤの製造方法としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開2000−317943号公報
このものは、下モールドおよび上下方向に移動可能な上モールドを有し、未加硫タイヤを加硫する加硫金型と、前記下モールドを、未加硫タイヤの加硫を行う加硫位置と、前記加硫位置から一側に離れた作業位置との間で水平移動させる移動手段とを備え、上モールドが上停止位置で停止しているとき、下モールドを加硫位置から作業位置まで移動させて、下モールドからの加硫タイヤの取出しや、下モールドへの未加硫タイヤの搬入等を行うようにしたものである。
しかしながら、このような従来のタイヤ加硫装置および加硫タイヤの製造方法にあっては、下モールドを作業位置まで移動させて前述のような作業を行っているとき、上モールドの直下には広い空間が存在しているだけであるため、上モールドを上下動させる上下動手段に故障等が発生すると、大重量である上モールドが自重により下降限まで加速しながら下降するが、このとき、下降限直前での下降速度はかなり高速となってしまうので、下降限において大きな衝撃が発生し、加硫装置が破損することがあるという課題があった。また、このとき、上モールドの直下で作業者が清掃・点検等の作業を行っていると、大事故につながってしまうという課題もあった。そして、このような課題は、装置が大型となる重荷重用タイヤ、特にORタイヤにおいて、より顕著となる。
この発明は、生産性を阻害することなく、上モールドが異常下降したときでも、安全を確保しながら加硫装置の破損を効果的に抑制することができるタイヤ加硫装置および加硫タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
このような目的は、第1に、下モールドおよび上下方向に移動可能な上モールドを有し、未加硫タイヤを加硫する加硫金型と、前記下モールドを、未加硫タイヤの加硫を行う加硫位置と、前記加硫位置から一側に離れた作業位置との間で水平移動させる移動手段と、下モールドの他側に設置され、その上端が下モールドの上端と、前記加硫位置から上方に離れた上停止位置における上モールドの下端との間に位置する受け台と、前記下モールドと受け台とを連結し、受け台を下モールドと共に移動させる連結体とを備え、下モールドが加硫位置に位置しているときには、受け台を加硫位置より他側の退避位置に位置させ、一方、下モールドを作業位置まで移動させたとき、受け台を上停止位置における上モールドの直下まで移動させるようにしたタイヤ加硫装置により、達成することができる。
第2に、下モールドおよび上下方向に移動可能な上モールドを有し、未加硫タイヤを加硫する加硫金型の下モールドが、未加硫タイヤの加硫を行う加硫位置に位置しているとき、下モールドの他側に設置されるとともに、その上端が下モールドの上端と、前記加硫位置から上方に離れた上停止位置における上モールドの下端との間に位置し、連結体により下モールドに連結された受け台を、加硫位置より他側の退避位置に位置させる一方、移動手段により下モールドを加硫位置から一側に離れた作業位置まで水平移動させたとき、受け台を上停止位置における上モールドの直下まで下モールドと共に移動させるようにした加硫タイヤの製造方法により、達成することができる。
この発明においては、下モールドの他側に、その上端が下モールドの上端と、前記加硫位置から上方に離れた上停止位置における上モールドの下端との間に位置する受け台を設置するとともに、該下モールドと受け台とを連結体により連結し、下モールドを作業位置まで移動させたとき、受け台を上モールドの直下まで移動させるようにしたので、上モールドを上下動させる上下動手段に故障等が発生して、大重量である上モールドが自重により異常下降しようとしたときの、該上モールドの下降開始から、受け台により下降が停止されるまでの間の距離が短くなり、これにより、衝撃が小さくなって加硫装置の破損が効果的に抑制される。しかも、上モールドの直下で作業者が作業を行っていても、上モールドは受け台により下降が規制されるため、安全が確保される。さらに、受け台の設置、除去を、該受け台が退避位置に位置している加硫時に行うことができるため、生産性が阻害されることもない。
また、請求項2に記載のように、下モールドが作業位置から加硫位置に移動するときに連結体が長手方向に短縮すれば、下モールドと受け台との間の間隔が狭くなり、タイヤ加硫装置の占有スペースを減少させることができる。さらに、請求項3に記載のように構成すれば、上モールド、上ドームの移動が単調化して上下動手段の構造が簡単となるとともに、大型タイヤの加硫に好適である。さらに、請求項4に記載のように構成すれば、上モールドの下降開始時に駆動体が逆方向に回転して上下動手段が破損、故障するような事態を確実に回避することができ、また、請求項5に記載のように構成すれば、大きな型締め力を加硫金型に付与することができる。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2、3において、11は床面12上に設置されたボックス状の下フレームであり、この下フレーム11の一側端でその上端部には一側に向かって延びる一側フレーム13が、一方、この下フレーム11の他側端でその上端部には他側に向かって延びる他側フレーム14がそれぞれ固定され、これら一側、他側フレーム13、14は床面12上に設置された上下方向に延びる支持ポスト15、16によって下方から支持されている。
前記下フレーム11および一側、他側フレーム13、14の上面には前記一側フレーム13に平行に延びる一対のガイドレール19が敷設され、これらのガイドレール19にはスライダ20の下端部に固定された複数のスライドベアリング21が摺動可能に係合し、これにより、前記スライダ20は下フレーム11および一側、他側フレーム13、14により下方から支持された状態でガイドレール19にガイドされながら該ガイドレール19に沿って移動することができる。
前記スライダ20の上面にはプラテンを含む下プレート23が固定され、この下プレート23の上面には未加硫タイヤ24の下側ビード部、下側サイドウォール部およびトレッド部の下半分を型付けする下モールド25が固定されている。26は前記下プレート23の中央部に設けられたクランプ体であり、このクランプ体26には、加硫媒体が内部に供給されたとき、未加硫タイヤ24内において膨張するブラダ27の両端部が密封係止されている。
30は前記スライダ20の外縁部上面に固定された下ドームであり、この下ドーム30は前記下プレート23を半径方向外側から囲んでいる。この結果、前記下ドーム30はスライダ20、下プレート23を介して下モールド25に連結されていることになる。31は下フレーム11の上壁および一側フレーム13の幅方向中央部に形成されガイドレール19に平行に延びるスリットであり、このスリット31にはスライダ20の下端に固定された連結体32の中央部が貫通している。
35は下フレーム11より一側に設置されガイドレール19に平行に延びるシリンダであり、このシリンダ35のピストンロッド36の先端(他端)は前記連結体32に連結されている。この結果、前記シリンダ35が作動してピストンロッド36が突出したり引っ込んだりすると、下モールド25はスライダ20等と一体となってガイドレール19にガイドされながら、後述する上モールドと共に未加硫タイヤ24の加硫を行う加硫位置Cと、該加硫位置Cから一側に距離Lだけ離れた作業位置Dとの間を水平移動することができる。
前述した連結体32、シリンダ35は全体として、下モールド25を、未加硫タイヤ24の加硫を行う加硫位置Cと、前記加硫位置Cから一側に離れた作業位置Dとの間で水平移動させる移動手段37を構成する。そして、下モールド25が作業位置Dまで移動されたとき、該作業位置Dにおいて下モールド25から加硫タイヤが搬出されたり、下モールド25に未加硫タイヤ24が搬入されたり、あるいは、下モールド25の交換等が行われる。なお、この発明においては、前記移動手段として、モータにより駆動されるラック・ピニオン機構やねじ機構を用いてもよい。
39は上下方向に延びる一対の互いに平行なサイドプレートであり、これらのサイドプレート39は加硫位置Cの両側に配置されるとともに、その下端が前記下フレーム11の両側端上面にそれぞれ固定されている。これらサイドプレート39の上端部でその幅方向中央部には上端が開口した上下方向に延びるガイドスリット40が形成され、これらのガイドスリット40にはリング状のガイドロール41が転がり接触しながら挿入されている。
43は前記サイドプレート39間に設置された水平なボックス状のトップビームであり、このトップビーム43の両端には前記ガイドロール41が支持ピン42を介して回転可能に支持されている。この結果、前記トップビーム43はガイドスリット40、ガイドロール41にガイドされながらガイドスリット40の延在方向、即ち上下方向に移動(昇降)することができる。前記トップビーム43の底壁中央部には上下方向に延びる取付け軸44が固定され、この取付け軸44の下端部にはプラテンを含む水平な上プレート45が取り付けられている。
前記上プレート45の下面には未加硫タイヤ24の上側ビード部、上側サイドウォール部およびトレッド部の上半分を型付けすることができる上下方向に移動可能な上モールド47が固定され、この上モールド47は加硫位置Cに位置している下モールド25の上方に配置されている。そして、この上モールド47は前記下モールド25に当接する下停止位置Gまで前記トップビーム43と共に下降すると、下、上モールド25、47からなる加硫金型48が閉止されて、該加硫金型48の内部に未加硫タイヤ24が収納されるが、このとき、ブラダ27内に高温、高圧の加硫媒体が供給されると、前記未加硫タイヤ24は加硫金型48により加硫されて加硫タイヤとなる。
49は上端が取付け軸44の上端部に固定された上ドームであり、この上ドーム49は上プレート45、上モールド47の周囲を囲むとともに、下方が開放している。この結果、前記上ドーム49は取付け軸44、上プレート45を介して上モールド47に連結されていることになる。そして、この上ドーム49の下端は、トップビーム43が下降したとき、下ドーム30の上端に当接し、これら下、上ドーム30、49により加硫金型48を収納する密閉空間が形成される。
51は前記下フレーム11に軸受50を介して回転可能に支持された同軸で水平な一対の回転軸であり、これら回転軸51の下フレーム11から突出した外端には円板状を呈する駆動体としての大歯車52がそれぞれ固定されている。53は下フレーム11に固定された電動あるいは油圧モータからなる一対のモータであり、これらのモータ53の出力軸54の先端には前記大歯車52より小径の小歯車55が固定されている。
そして、これら小歯車55の外周に形成された外歯と前記大歯車52の外周に形成された外歯とは互いに噛み合っており、この結果、前記モータ53が作動して回転駆動力が大歯車52に付与されると、これら大歯車52は同期して水平軸回りに回転する。58は略上下方向に延びる一対の伝達リンクであり、これら伝達リンク58の上端部に前記支持ピン42が挿入されることで、これら伝達リンク58とトップビーム43とは回動可能に連結されている。
59は各大歯車52の回転中心から離れた外縁部に固定された連結ピンであり、これら連結ピン59が前記伝達リンク58の下端部に挿入されることで、大歯車52と伝達リンク58とは回動可能に連結される。これにより、大歯車52と上モールド47とは伝達リンク58、トップビーム43、取付け軸44、上プレート45を介して互いに連結される。そして、前記モータ53が作動して大歯車52が、図1において矢印方向(時計方向)に回転すると、大歯車52、伝達リンク58からなるスライダクランク機構により、上モールド47、上ドーム49は上下方向に移動する。
ここで、前述した大歯車52の回転中心から連結ピン59の軸線までの距離に2を乗じた値を、ガイドスリット40の直線状に延びる側面の上下方向長さより小としており、この結果、上モールド47、上ドーム49が上下方向に移動する際、トップビーム43、取付け軸44、上プレート45も上モールド47と一体的に同一姿勢で上下方向に平行移動する。
そして、このような上下方向移動の途中で、上モールド47は下モールド25に当接して加硫金型48を閉止する下停止位置Gと、前記加硫位置Cから上方に離れた位置であって、下モールド25が加硫位置Cと作業位置Dとの間を移動するときに、後述の受け台63と上モールド47(上ドーム49)との干渉を回避することができる上停止位置Hとに停止する。ここで、大歯車52と伝達リンク58との連結点、即ち連結ピン59が大歯車52の回転によって下死点に到達したとき、該大歯車52の回転を停止させることで、上モールド47を下停止位置Gにおいて停止させるようにすれば、スライダクランク機構が直線状に延びて大きな型締め力を加硫金型48に付与することができるので、好ましい。
一方、上モールド47の上停止位置Hでの停止は、大歯車52と伝達リンク58との連結点(連結ピン59)が上死点を越えてさらに若干時計方向に回転したとき、大歯車52の回転を停止させることで行うことが好ましい。その理由は、前記連結点が上死点に到達したときに大歯車52の回転を停止させると、上モールド47が上停止位置Hから下降を開始する時に、伝達リンク58が逆方向に回転して後述の上下動手段60が破損、故障するおそれがあるが、前述のようにすると、大歯車52は時計方向のみに回転し、前述のような事態を確実に回避することができるからである。
前述したガイドスリット40、ガイドロール41、支持ピン42、大歯車52、モータ53、小歯車55、伝達リンク58、連結ピン59は全体として、トップビーム43、取付け軸44、上プレート45、上モールド47、上ドーム49を一体的に、常時同一姿勢で上下方向に平行移動させる上下動手段60を構成する。このように下モールド25に下ドーム30を連結するとともに、上モールド47に上ドーム49を連結してドーム型タイヤ加硫装置に適用する一方、上モールド47および上ドーム49を、大歯車52、モータ53、伝達リンク58とを有する上下動手段60により、同一姿勢で上下方向に平行移動させるようにすれば、上モールド47、上ドーム49の移動が単調化して上下動手段60の構造が簡単となる。また、この実施形態は、内径が4000mm以上の下、上ドーム30、49を用いて、リム径が49インチ以上の重荷重用大型タイヤ、特にORタイヤを加硫する加硫装置に好適である。
なお、前述の実施形態においては、モータ53の回転駆動力を大歯車52、小歯車55の外歯を用いて大歯車52に伝達付与するようにしたが、この発明においては、モータの回転駆動力をベルトを用いて駆動体に付与するようにしてもよく、あるいは、駆動体を短リンクから構成し、該短リンクに連結されている回転軸にモータから外歯車、ベルトを介して回転駆動力を付与するようにしてもよい。
さらに、この発明においては、上下動手段として、ねじ機構、ラック・ピニオン機構、シリンダ等を用いてもよい。また、この発明は、上、下ドームを省略したタイヤ加硫装置に適用することもできる。さらに、この発明においては、加硫金型を、上モールド、下モールド、および、周方向に並べて配置され半径方向に同期移動可能な複数のセクターモールドから構成してもよい。
図1、3、4において、63は前記スライダ20、下モールド25の他側に設置された受け台であり、この受け台63の上端は前記下モールド25の上端と、上停止位置Hにおける上モールド47、上ドーム49の下端との間に位置し、また、該受け台63の下面には前記ガイドレール19に摺動可能に係合する複数のスライドベアリング64が取り付けられている。この結果、前記受け台63は下フレーム11および一側、他側フレーム13、14により下方から支持された状態でガイドレール19にガイドされながらガイドレール19に沿って移動することができる。
66は一端が下モールド25(スライダ20)にピン67を介して連結され、他端がピン68を介して受け台63に連結された連結体であり、この連結体66により下モールド25と受け台63とは互いに連結され、下モールド25が加硫位置Cに位置しているとき、受け台63は加硫位置Cより他側の退避位置Eに位置する。そして、前記下モールド25が加硫位置Cから作業位置Dまで移動すると、受け台63は下モールド25に引っ張られて退避位置Eから加硫位置Cまで下モールド25と共に移動し、一方、下モールド25が作業位置Dから加硫位置Cまで移動すると、受け台63は下モールド25に押されて加硫位置Cから退避位置Eまで下モールド25と共に移動する。
このように下モールド25の他側に、その上端が下モールド25の上端と、上停止位置Hにおける上モールド47の下端との間に位置する受け台63を設置するとともに、該下モールド25と受け台63とを連結体66により連結し、下モールド25を作業位置Dまで移動させたとき、受け台63を上停止位置Hにおける上モールド47の直下の加硫位置Cまで移動させるようにしたので、上モールド47を上下動させる上下動手段60に故障、例えばモータ53のブレーキに故障等が発生して、大重量である上モールド47が自重により異常下降したとき、該上モールド47は受け台63に下降の途中で当接し、その下降開始から、受け台63に当接してその下降が停止されるまでの間の距離が短くなる。
これにより、上モールド47の下降停止時における下降速度は小さな値に制限され、この結果、下降停止時に発生する衝撃が小さくなって、加硫装置の破損が効果的に抑制される。しかも、上モールド47の直下で作業者が清掃、点検等の作業を行っていても、上モールド47は受け台63に当接して異常下降が規制されるため、安全が確保される。また、通常の加硫装置と製造方法で、受け台を上モールドの直下に出し入れするような生産性を阻害する動作、作業が不要であり、さらに、メンテナンス等における受け台63の設置、除去を、該受け台63が退避位置Eに位置している加硫時に行うことができるため、生産性が阻害されることもない。
ここで、前記連結体66は内部に軸方向に延びるスライド穴69が形成された有底円筒状のケース70を有し、このケース70の他端には前記スライド穴69の内径より小径の貫通孔71が形成された円筒状のエンド体72が固定されている。73は前記貫通孔71に摺動可能に挿入されたロッドであり、このロッド73の一端には前記スライド穴69の周面に摺動可能に係合する円柱状の摺動体74が一体形成されている。
前述したケース70、エンド体72、ロッド73、摺動体74は全体として、下モールド25(スライダ20)と受け台63とを連結し、前記下モールド25が移動するとき、受け台63を下モールド25と共に移動させる前記連結体66を構成するが、この連結体66は摺動体74がスライド穴69内を軸方向に移動することで伸縮することができる。即ち、摺動体74がスライド穴69内をエンド体72に当接するまで他側に移動すると、ピン67、68間の距離が大となって連結体66は伸長し、一方、摺動体74がスライド穴69内をスライド穴69の底面(一端面)に当接するまで一側に移動すると、ピン67、68間の距離が小となって連結体66は短縮する。
そして、前記連結体66は、下モールド25が加硫位置Cから作業位置Dに向かって一側に移動するときには、摺動体74がエンド体72に当接するまでの間、ケース70のみが下モールド25と共に移動するため、長手方向に伸長し、一方、下モールド25が作業位置Dから加硫位置Cに向かって他側に移動するときには、摺動体74がスライド穴69の底面に当接するまでの間、ケース70のみが下モールド25と共に移動するため、長手方向に短縮する。この結果、加硫位置Cの中央と退避位置Eの中央との間の距離Mは、加硫位置Cの中央と作業位置Dの中央との間の距離Lより小となる。
このように連結体66を伸縮可能とするとともに、下モールド25が加硫位置Cから作業位置Dに向かって移動するときには、連結体66が伸長し、逆に、作業位置Dから加硫位置Cに向かって移動するときには、連結体66が短縮するようにすれば、加硫位置C、退避位置Eに下モールド25、受け台63がそれぞれ位置しているときの下モールド25、受け台63間の間隔が、作業位置D、加硫位置Cに下モールド25、受け台63がそれぞれ位置しているときの下モールド25、受け台63間の間隔より狭くなり、これにより、タイヤ加硫装置の占有スペースを減少させることができる。なお、この発明においては、前記連結体として長さを制御することができる流体シリンダ、トグル機構、ターンバックル等を用いてもよい。
次に、前記実施形態1の作用について説明する。
前述のようなドーム型タイヤ加硫装置を用いて未加硫タイヤ24を加硫する場合には、作業位置Dに位置している下モールド25に未加硫タイヤ24を搬入して横置きで載置する。このとき、上モールド47は上下動手段60により上昇されて上停止位置Hに位置し、また、受け台63は下モールド25と共に一側に移動して上モールド47の直下の加硫位置Cに位置する。
次に、移動手段37を構成するシリンダ35を作動してそのピストンロッド36を突出させると、下モールド25はスライダ20等と一体となってガイドレール19にガイドされながら作業位置Dから加硫位置Cまで他側に移動する。このとき、受け台63は連結体66によって下モールド25(スライダ20)に連結されているため、下モールド25と共に移動しようとするが、この下モールド25の移動の中期までは、ケース70のみが摺動体74に摺接しながら他側に移動して連結体66が短縮するため、受け台63は加硫位置Cに位置し続ける。
そして、摺動体74がスライド穴69の底面に当接すると、前述した連結体66の短縮が終了し、これにより、受け台63が下モールド25と共に他側への移動を開始する。その後は下モールド25、受け台63は一体となって他側に移動し、下モールド25は加硫位置Cに、受け台63は退避位置Eにそれぞれ到達する。これにより、下モールド25が加硫位置Cに位置しているとき、受け台63は退避位置Eに位置する。
次に、モータ53が作動してモータ53から回転駆動力が小歯車55を介して大歯車52に伝達され、該大歯車52が図1、3において矢印方向(時計方向)に回転すると、大歯車52、伝達リンク58からなるスライダクランク機構により、トップビーム43、上モールド47、上ドーム49はガイドスリット40、ガイドロール41にガイドされながら同一姿勢で下方に平行移動する。
そして、前記連結ピン59が下死点に到達するまで大歯車52が回転すると、モータ53の作動を停止させて大歯車52の回転を停止させるが、このとき、上モールド47は加硫位置Cの下モールド25に当接する下停止位置Gまで下降して加硫金型48が閉止され、該加硫金型48の内部に未加硫タイヤ24が収納される。また、このとき、上ドーム49の下端は下ドーム30の上端に当接する。次に、ブラダ27内に高温、高圧の加硫媒体を供給して未加硫タイヤ24を加硫し、加硫タイヤとする。
このようにして未加硫タイヤ24の加硫が終了すると、モータ53を再び作動して大歯車52を矢印方向に回転させ、これにより、上モールド47等を上方に平行移動させて加硫金型48を開放するとともに、上ドーム49を下ドーム30から離隔させる。ここで、前記大歯車52の回転は、連結ピン59が上死点を越えてさらに若干時計方向に回転したとき、停止させるが、このとき、上モールド47は上停止位置Hに到達して該上停止位置Hに位置する。
次に、シリンダ35のピストンロッド36を引っ込め、下モールド25をスライダ20等と共に加硫位置Cから作業位置Dまで一側に水平移動させる。このとき、下モールド25の移動の中期までは、ケース70のみが摺動体74に摺接しながら一側に移動して連結体66が伸長するため、受け台63は退避位置Eに位置し続ける。そして、摺動体74がエンド体72に当接すると、前述した連結体66の伸長が終了し、これにより、受け台63は下モールド25と共に一側への移動を開始する。その後は下モールド25、受け台63は一体となって一側に移動し、下モールド25が作業位置Dに、受け台63が上モールド47の直下の加硫位置Cにそれぞれ到達する。これにより、下モールド25が作業位置Dに位置しているとき、受け台63は上停止位置Hにおける上モールド47の直下の加硫位置Cに位置する。
このような受け台63の移動時、受け台63の上端は前記下モールド25の上端と、上停止位置Hにおける上モールド47、上ドーム49の下端との間に位置しているため、受け台63と上モールド47(上ドーム49)との干渉は回避される。その後、作業位置Dにおいて加硫タイヤが下モールド25から取り出されるとともに、未加硫タイヤが空の下モールド25に搬入されて載置される。なお、この作業位置Dにおいて下モールド25の交換が行われることもある。
このように下モールド25が作業位置Dに位置しているとき、上下動手段60に故障等が発生すると、上停止位置Hに位置している大重量の上モールド47が自重により下降するが、このとき、上モールド47は受け台63に下降の途中で当接して停止するため、下降距離が短くなり、この結果、下降停止時における下降速度は小さな値に制限される。これにより、下降停止時に発生する衝撃が小さくなって、加硫装置の破損が効果的に抑制される。しかも、上モールド47の直下で作業者が清掃、点検等の作業を行っていても、上モールド47は受け台63に当接してその下降が規制されるため、安全が確保される。
なお、前述の実施形態においては、受け台63が退避位置Eから、上停止位置Hに位置している上モールド47の直下の加硫位置Cに移動した後も、上モールド47を上停止位置Hに位置させ続けたが、この発明においては、受け台が加硫位置Cに移動した後、上下動手段により上モールドを上停止位置Hから前記受け台に接触するまで下降させ、該受け台により上モールドを下方から支持するようにしてもよい。
このようにした場合には、上下動手段に故障等が発生しても、上モールドの下降距離は零まで低減し、これにより、衝撃をさらに小さくすることができる。また、この場合には、下モールドが作業位置Dから加硫位置Cに、受け台が加硫位置Cから退避位置Eに移動を開始する直前に、上モールドを上停止位置Hまで上昇させ、受け台と上モールド(上ドーム)との干渉を回避する必要がある。
この発明は、下、上モールドを有する加硫金型により未加硫タイヤの加硫を行う産業分野に適用できる。
この発明の実施形態1を示す加硫金型閉止時の正面図である。 図1のI−I矢視断面図である。 加硫金型開放時の図1と同様の正面図である。 連結体の正面断面図である。
符号の説明
24…未加硫タイヤ 25…下モールド
30…下ドーム 37…移動手段
47…上モールド 48…加硫金型
49…上ドーム 52…駆動体
53…モータ 58…伝達リンク
60…上下動手段 63…受け台
66…連結体 C…加硫位置
D…作業位置 E…退避位置
H…上停止位置

Claims (6)

  1. 下モールドおよび上下方向に移動可能な上モールドを有し、未加硫タイヤを加硫する加硫金型と、前記下モールドを、未加硫タイヤの加硫を行う加硫位置と、前記加硫位置から一側に離れた作業位置との間で水平移動させる移動手段と、下モールドの他側に設置され、その上端が下モールドの上端と、前記加硫位置から上方に離れた上停止位置における上モールドの下端との間に位置する受け台と、前記下モールドと受け台とを連結し、受け台を下モールドと共に移動させる連結体とを備え、下モールドが加硫位置に位置しているときには、受け台を加硫位置より他側の退避位置に位置させ、一方、下モールドを作業位置まで移動させたとき、受け台を上停止位置における上モールドの直下まで移動させるようにしたことを特徴とするタイヤ加硫装置。
  2. 前記連結体を伸縮可能とするとともに、下モールドが加硫位置から作業位置に向かって移動するときには、連結体が長手方向に伸長し、下モールドが作業位置から加硫位置に向かって移動するときには、連結体が長手方向に短縮するようにした請求項1記載のタイヤ加硫装置。
  3. 前記下モールドに下ドームを連結するとともに、上モールドに上ドームを連結してドーム型タイヤ加硫装置に適用する一方、上モールドおよび上ドームを、水平軸回りに回転する駆動体と、駆動体に回転駆動力を付与するモータと、駆動体と上モールドとを連結する伝達リンクとを有する上下動手段により、同一姿勢で上下方向に平行移動させるようにした請求項1または2記載のタイヤ加硫装置。
  4. 前記上モールドの上停止位置での停止は、駆動体と伝達リンクとの連結点が上死点を越えてさらに回転したとき、駆動体の回転を停止させることで行うようにした請求項3記載のタイヤ加硫装置。
  5. 前記駆動体と伝達リンクとの連結点が下死点に到達したとき、駆動体の回転を停止させることで、上モールドを下停止位置において停止させるようにした請求項3記載のタイヤ加硫装置。
  6. 下モールドおよび上下方向に移動可能な上モールドを有し、未加硫タイヤを加硫する加硫金型の下モールドが、未加硫タイヤの加硫を行う加硫位置に位置しているとき、下モールドの他側に設置されるとともに、その上端が下モールドの上端と、前記加硫位置から上方に離れた上停止位置における上モールドの下端との間に位置し、連結体により下モールドに連結された受け台を、加硫位置より他側の退避位置に位置させる一方、移動手段により下モールドを加硫位置から一側に離れた作業位置まで水平移動させたとき、受け台を上停止位置における上モールドの直下まで下モールドと共に移動させるようにしたことを特徴とする加硫タイヤの製造方法。
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