JP5203001B2 - 光コネクタ用フェルールおよびその製造方法 - Google Patents
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そこで、本発明は上記課題を解消するために、光コネクタ用フェルールを製造する際の製造コストを下げて光コネクタ用フェルールの低コスト化を図ることができる光コネクタ用フェルールおよびその製造方法を提供することを目的とする。
ハウジング部を有し、
前記ハウジングの後端面には、積層された複数本の多心光ファイバテープ心線が挿入される開口が形成されており、前記ハウジング部の接続端面には、複数本の前記光ファイバを挿入して位置決めして保持するための長溝形の光ファイバ挿通孔が複数形成され、
複数の前記光ファイバ挿通孔は、前記接続端面において、第1方向と前記第1方向と直交する第2方向に沿って、相互に間隔をおいてマトリックス状に配置され、かつ、
前記第1方向の光ファイバ挿通孔は、一本の多心光ファイバテープ心線に含まれる複数本の光ファイバを2以上に分割して挿入する複数個の光ファイバ挿通孔からなることを特徴とする。
本発明の光コネクタ用フェルールでは、好ましくは前記マトリックス状に配置された前記複数の長溝形の光ファイバ挿通孔は、前記接続端面に設けられた二つのガイドピン孔を結ぶ仮想線の中心を垂直に横切る仮想線を中心にして対称に設けられていることを特徴とする。
前記複数の光ファイバ挿通孔は、前記光ファイバ挿通孔の長手方向に沿って前記樹脂挿入口を分断する断面において、各光ファイバ挿通孔に対する前記樹脂挿入口の深さが、前記接続端面に向かって順に浅くなるように段差状に設けられていることを特徴とする。
本発明の光コネクタは、上記本願発明に係るいずれか1つの光コネクタ用フェルールの開口部に複数本の多心光ファイバテープ心線を挿入し、前記光ファイバ挿通孔に前記多心光ファイバテープ心線を分割して挿入固定したことを特徴とする。
前記光コネクタ用フェルールのハウジング部の後端面に積層された複数本の多心光ファイバテープ心線を挿入するための開口を形成し、
前記ハウジング部の接続端面に、複数の光ファイバを挿入して位置決め保持する長溝形の光ファイバ挿通孔を、第1方向と前記第1方向と直交する第2方向に沿って相互に間隔をおいてマトリックス状に複数形成し、
前記光ファイバ挿通孔の前記第1方向の複数の挿通孔に対して、一つの多心光ファイバテープ心線に含まれる複数本の光ファイバを分割して挿入して位置決めして保持することを特徴とする。
本発明の光コネクタ用フェルールの製造方法では、好ましくは、前記光ファイバ挿通孔は断面でみて角穴状に形成されており、複数本の前記光ファイバは、前記光ファイバ挿通孔内において直列に並べて配列することを特徴とする。
本発明の光コネクタ用フェルールの製造方法では、好ましくはさらに、前記開口および複数の前記光ファイバ挿通孔のすべてに連通する樹脂挿入口を形成する工程を備え、
前記複数の光ファイバ挿通孔は、前記光ファイバ挿通孔の長手方向に沿って前記樹脂挿入口を分断する断面において、各光ファイバ挿通孔に対する前記樹脂挿入口の深さが、前記接続端面に向かって順に浅くなるように段差状に設けられることを特徴とする。
図1は、本発明の光コネクタ用フェルールの好ましい実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示す光コネクタ用フェルールのB−B線における断面を示しており、光ファイバが対応する光ファイバ挿通孔に挿入される前の状態を示す図である。
図3は、光ファイバが対応する光ファイバ挿通孔に挿入された後の状態を示す図である。図4は、光コネクタ用フェルールの接続端面の形状例を示す正面図である。
光コネクタ用フェルール1は、ほぼ直方体形状を有しており、例えばプラスチック材料を用いた成形により作られている。光コネクタ用フェルール1は、ハウジング部11と、このハウジング部11に形成されたフランジ部12を有している。
ガイド穴としてのガイドピン穴21,21は、光ファイバ挿通孔20A〜20Dの両側に配置されている。X方向は第1方向であり、Y方向は第2方向である。
成形金型100は、例えばステンレスのような金属により作られており、本体101と、この本体101から平行に突出して固定されている8つの成形ピン102を有している。2つの成形ピン102,102は板状部材であり、光ファイバ挿通孔20A〜20Dの形状に対応した長方形状断面を有している。これらの成形ピン102はY方向に沿って間隔をおいて直列に配列されている。そして、4組の2つの成形ピン102,102がX方向に沿って間隔をおいて並列に配列されている。
このように、成形金型100を用いて複数の光ファイバ挿通孔20A〜20Dを形成することができる。この成形金型100は、従来用いられている複数本の細い成形ピンを有する成形金型に比べて安価に製造でき、各成形ピン102は従来の細い成形ピンに比べて曲がりにくく丈夫である。これにより、光コネクタ用フェルールを製造する際の製造コストを下げて光コネクタ用フェルールの低コスト化を図ることができる。
このような形状の光ファイバ挿通孔20Gは、図8(B)に示すような波形部分112,112を有する成形金型111を用いることができる。
例えば、本発明の各実施形態は、組み合わせて実施することも可能である。図示例では、光ファイバ挿通孔は、断面でみて角穴形状あるいは波形部分を有する形状であるが、これに限らず他の形状であっても良い。
3つ以上の光ファイバ挿通孔が、Y方向に沿って間隔をおいて直列に配置されても良い。
2A〜2D 光ファイバテープ心線
3〜6 光ファイバ
11 ハウジング部
12 フランジ部
13 接続端面
14 開口部
20A〜20D 角穴状の光ファイバ挿通孔(長溝状の光ファイバ挿通孔の一例)
21 ガイドピン穴
60 被覆材
100 成形部材
102 成形ピン
Claims (10)
- 多心光ファイバテープ心線の被覆を除去して複数本の光ファイバを露出した前記多心光ファイバテープ心線を位置決めして保持するための光コネクタ用フェルールであって、
ハウジング部を有し、
前記ハウジングの後端面には、積層された複数本の多心光ファイバテープ心線が挿入される開口が形成されており、前記ハウジング部の接続端面には、複数本の前記光ファイバを挿入して位置決めして保持するための長溝形の光ファイバ挿通孔が複数形成され、
複数の前記光ファイバ挿通孔は、前記接続端面において、第1方向と前記第1方向と直交する第2方向に沿って、相互に間隔をおいてマトリックス状に配置され、かつ、
前記第1方向の光ファイバ挿通孔は、一本の多心光ファイバテープ心線に含まれる複数本の光ファイバを2以上に分割して挿入する複数個の光ファイバ挿通孔からなることを特徴とする光コネクタ用フェルール。 - 前記光ファイバ挿通孔は断面でみて角穴状に形成されており、複数本の前記光ファイバは、前記光ファイバ挿通孔内において直列に並べて配列されていることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用フェルール。
- 前記光ファイバ挿通孔は、各前記光ファイバの外周面に合わせた波形形状部分を有しており、複数本の前記光ファイバは、前記光ファイバ挿通孔内において直列に並べて配列されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光コネクタ用フェルール。
- 前記マトリックス状に配置された前記複数の長溝形の光ファイバ挿通孔は、前記接続端面に設けられた二つのガイドピン孔を結ぶ仮想線の中心を垂直に横切る仮想線を中心にして対称に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の光コネクタ用フェルール。
- さらに、前記開口および複数の前記光ファイバ挿通孔のすべてに連通する樹脂挿入口を備え、
前記複数の光ファイバ挿通孔は、前記光ファイバ挿通孔の長手方向に沿って前記樹脂挿入口を分断する断面において、各光ファイバ挿通孔に対する前記樹脂挿入口の深さが、前記接続端面に向かって順に浅くなるように段差状に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の光コネクタ用フェルール。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の光コネクタ用フェルールの開口部に複数本の多心光ファイバテープ心線を挿入し、前記光ファイバ挿通孔に前記多心光ファイバテープ心線を分割して挿入固定したことを特徴とする光コネクタ。
- 多心光ファイバテープ心線の被覆を除去して複数本の光ファイバを露出した前記多心光ファイバテープ心線を位置決めして保持するための光コネクタ用フェルールの製造方法であって、
前記光コネクタ用フェルールのハウジング部の後端面に積層された複数本の多心光ファイバテープ心線を挿入するための開口を形成し、
前記ハウジング部の接続端面に、複数の光ファイバを挿入して位置決め保持する長溝形の光ファイバ挿通孔を、第1方向と前記第1方向と直交する第2方向に沿って相互に間隔をおいてマトリックス状に複数形成し、
前記光ファイバ挿通孔の前記第1方向の複数の挿通孔に対して、一つの多心光ファイバテープ心線に含まれる複数本の光ファイバを分割して挿入して位置決めして保持することを特徴とする光コネクタの製造方法。 - 前記光ファイバ挿通孔は断面でみて角穴状に形成されており、複数本の前記光ファイバは、前記光ファイバ挿通孔内において直列に並べて配列することを特徴とする請求項7に記載の光コネクタの製造方法。
- 前記光ファイバ挿通孔は、各前記光ファイバの外周面に合わせた波形形状部分を有しており、複数本の前記光ファイバは、前記光ファイバ挿通孔内において直列に並べて配列することを特徴とする請求項7に記載の光コネクタの製造方法。
- さらに、前記開口および複数の前記光ファイバ挿通孔のすべてに連通する樹脂挿入口を形成する工程を備え、
前記複数の光ファイバ挿通孔は、前記光ファイバ挿通孔の長手方向に沿って前記樹脂挿入口を分断する断面において、各光ファイバ挿通孔に対する前記樹脂挿入口の深さが、前記接続端面に向かって順に浅くなるように段差状に設けられることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1つに記載の光コネクタの製造方法。
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