JP5158863B2 - 光コネクタ用フェルール - Google Patents

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Description

本発明は、光コネクタ用フェルールに関し、特に光通信における光ファイバ相互間の接続部や光半導体等の光モジュールの接続部等に使用される光コネクタ用フェルールに関する。
光ファイバ網を含む情報網の発達により、光伝送の大容量化が急速に進んでいる。この光伝送の大容量化が進むのに伴って、光通信における光ファイバ相互間の接続部や光半導体等の光モジュールの接続部等に使用される光コネクタ用フェルールは、多心の光ファイバを二次元のマトリックス状に精度良くしかも高密度に配列して保持することが要求されている。
この種の光コネクタ用フェルールは、フェルール先端部とフェルール後端部とに分けて個別に製造しておき、フェルール先端部をフェルール後端部にはめ込むことで組み立てられるものがある。
フェルール先端部は、多心の光ファイバを精密に位置決めするために必要な部分であり、フェルール後端部は、多心の光ファイバを精密に位置決めするには用いられない部分である。フェルール先端部には、多心の光ファイバの先端部分をそれぞれ挿入して保持するための複数の光ファイバ挿通孔が、ミクロン単位で精密に加工されている。
フェルール先端部とフェルール後端部には、それぞれ位置決め用のピンを挿入するための複数のガイド穴が形成されている。フェルール先端部のガイド穴は、フェルール先端部複数の光ファイバ挿通孔の付近に形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−212973号公報
ところが、特許文献1に記載されている技術では、フェルール先端部の光ファイバ挿通孔に光ファイバを挿入した後に、フェルール先端部に接着剤を供給して光ファイバを光ファイバ挿通孔に固定する必要がある。
しかし、このように接着剤を用いて光ファイバを固定しようとすると、この接着剤が流れて位置決めピンを挿入するためのガイド穴に入ってしまうことがある。この接着剤がフェルール先端部のガイド穴に入ると、フェルール先端部のガイド穴にガイドピンを挿入することができず、フェルール先端部とフェルール後端部を接合して位置合わせすることができなくなるおそれがある。
そこで、本発明は上記課題を解消するために、光コネクタ用フェルールを構成する複数のハウジング部を接合する際に、接着剤がガイド穴に入るのを防止して、複数のハウジング部を確実に接合して位置合わせすることができる光コネクタ用フェルールを提供することを目的とする。
上記課題を解消するために、本発明の光コネクタ用フェルールは、多心光ファイバテープ心線の被覆を除去して複数本の光ファイバを露出した前記多心光ファイバテープ心線を位置決めして保持するための光コネクタ用フェルールであって、
各前記光ファイバをそれぞれ通す複数の光ファイバガイド溝と、各前記光ファイバガイド溝に通じており各前記光ファイバガイド溝に通された前記光ファイバの端部を位置決めする複数の光ファイバ挿通孔とを有する本体部と、前記本体部から突出して形成されている隔壁部と、を有する第1ハウジング部と、
前記第1ハウジング部に対して接合されて前記多心光ファイバテープ心線を保持する第2ハウジング部と、
を備え、
前記第1ハウジング部は、位置決め部材を挿入することで前記第1ハウジング部と前記第2ハウジング部を位置合わせするガイド穴を有し、
前記光ファイバは前記光ファイバガイド溝において接着剤により固定され、
前記第1ハウジング部の前記隔壁部は、複数の前記光ファイバガイド溝を囲む側壁部分を有して、前記ガイド穴と複数の前記光ファイバガイド溝との間に形成されており、
前記第1ハウジング部の複数の前記光ファイバガイド溝は、複数のガイド溝列に沿って並べて配列され、複数の前記ガイド溝列は、前記本体部から前記隔壁部が突出されている方向に平行な方向に沿って突出して形成された段差部分において互いに間隔をおいて形成されており、
前記第2ハウジング部は、前記第1ハウジング部のとの接合時に、前記第1ハウジング部の前記隔壁部が挿入される、前記隔壁部の外形形状に合わせた第1の開口部を有していることを特徴とする。
本発明の光コネクタ用フェルールでは、前記隔壁部は対向して配置される一方の前記側壁部分と他方の前記側壁部分を有しており、前記隔壁部の突出方向に沿った各前記段差部分の長さは、一方の前記側壁部分から他方の前記側壁部分に至るに従って順次大きくなっていることを特徴とする。
本発明の光コネクタ用フェルールでは、前記隔壁部は対向して配置される一方の前記側壁部分と他方の前記側壁部分を有しており、前記隔壁部の突出方向に沿った各前記段差部分の長さは、一方の前記側壁部分と他方の前記側壁部分の間の中央位置において最も大きく、前記中央位置から前記一方の前記側壁部分に至るに従ってかつ前記中央位置から他方の前記側壁部分に至るに従ってそれぞれ順次小さくなっていることを特徴とする。
本発明の光コネクタ用フェルールでは、前記第2ハウジング部は、前記接着剤を前記光ファイバガイド溝に入れるための第2の開口部を有していることを特徴とする。
本発明によれば、光コネクタ用フェルールを構成する複数のハウジング部を接合する際に、接着剤がガイド穴に入るのを防止して、複数のハウジング部を確実に接合して位置合わせすることができる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の光コネクタ用フェルールの好ましい第1実施形態を示し、光コネクタ用フェルール1の第1ハウジング部と第2ハウジング部が固定される前の状態を示す斜視図である。図2は、光コネクタ用フェルール1の第1ハウジング部と第2ハウジング部が接合された状態を示す斜視図である。
図1と図2には、光コネクタ用フェルール1と、この光コネクタ用フェルール1内に挿入して保持される複数の光ファイバテープ心線2A〜2Fとを示している。図1に示す実施形態では、一例として6枚の光ファイバテープ心線2A〜2Fが光コネクタ用フェルール1に保持されている。
図1と図2に示す光コネクタ用フェルール1は、光通信における光ファイバ相互間の接続部や光半導体等の光モジュールの接続部等に使用される。光コネクタ用フェルール1は、光ファイバテープ心線2A〜2Fのそれぞれの被覆材59を除去して、光ファイバ3〜8を露出した状態の光ファイバテープ心線2A〜2Fを位置決めして保持する。
光コネクタ用フェルール1は、ほぼ直方体形状を有しており、例えばプラスチック材料による成形により作られている。光コネクタ用フェルール1は、第1ハウジング部11と、この第1ハウジング部11とは別部品である第2ハウジング部12とから構成されている。第1ハウジング部11は端面フェルールともいい、第2ハウジング部12は後端フェルールともいう。
図1と図2に示す第1ハウジング部11と第2ハウジング部12は、接合されるようになっている。
第1ハウジング部11は、直方体形状の本体部20と、この本体部20から突出して形成されている隔壁部22を有している。本体部20は、長方形状の接続端面13と、接続端面13とは反対側の長方形状の接合面14と、4つの側面15〜18を有する。接続端面13には、2つのガイドピン穴21,21と、6列の複数個の光ファイバ挿通孔30A〜30Fを有している。図1の例では、各列の光ファイバ挿通孔30A〜30Fは、12個の挿通孔から構成されており、12個×6列=72個の光ファイバ挿通孔30A〜30Fが、X方向とY方向の二次元のマトリックス状に精度良く間隔をおいて配列されている。
ガイド穴としてのガイドピン穴21,21は、接続端面13から接合面14に達するようにX方向とY方向に直交するL方向に沿って形成されている断面円形状の貫通穴であり、図2に示すように第1ハウジング部11と第2ハウジング部12を、L方向に沿って位置合わせするための図2に示すガイドピン99を挿入するようになっている。
図1と図2に示すように、第2ハウジング部12は、ほぼ直方体形状の部材である。第1ハウジング部11は、比較的薄型の部材であるが、第2ハウジング部12は第1ハウジング部12に比べて大きい。第2ハウジング部12は、本体部31とフランジ部32を有している。図1に示すように、本体部31は、長方形状の接合面33と、4つの側面34〜37を有している。接合面33は、接合面14に対して接合されて、接合面33と接合面14とは例えば接着剤により固定される。この接合面33には、長方形状の開口部38と、2つのガイドピン穴39,39が形成されている。また、側面34には、別の開口部40が形成されている。第1ハウジング部11と第2ハウジング部12を接合する際に、開口部38には第1ハウジング部11の隔壁部22を挿入するようになっている。開口部40は、接着剤を本体部31内に注入するための注入口である。
次に、図3と図4を参照して、第1ハウジング部11の構造をさらに詳しく説明する。
図3は、図1に示す第1ハウジング部11をG方向から見た斜視図である。図4は、第1ハウジング部11の側面図であり、隔壁部22は鎖線で示している。
図3と図4に示すように、隔壁部22は、本体部20の接合面14からL方向に沿って突出して形成されている。隔壁部22は、4つの側壁部分41〜44を有している。側壁部分41,43は、Y方向に沿って平行に形成されており、側壁部分42,44は、X方向に沿って平行に形成されている。
図3と図4に示すように、隔壁部22の内側には、複数列の光ファイバガイド溝80A〜80Fが配置されている。図3に示すように、複数の光ファイバガイド溝80Aは、段差部分51において光ファイバガイド溝列M1に沿って形成されており、複数の光ファイバガイド溝80Bは、段差部分51と段差部分52において光ファイバガイド溝列M2に沿って形成されている。
さらに、複数の光ファイバガイド溝80Cは、段差部分52と段差部分53において光ファイバガイド溝列M3に沿って形成されており、複数の光ファイバガイド溝80Dは、段差部分53と段差部分54において光ファイバガイド溝列M4に沿って形成されている。複数の光ファイバガイド溝80Eは、段差部分54と段差部分55において光ファイバガイド溝列M5に沿って形成されており、複数の光ファイバガイド溝80Fは、段差部分55と段差部分56において光ファイバガイド溝列M6に沿って形成されている。
図5は、図2に示す光コネクタ用フェルール1の断面構造例を示しており、光ファイバ3〜8が挿入される前の状態を示し、図6は、光ファイバ3〜8が挿入された後の状態を示している。
図5に示すように、複数の光ファイバガイド溝80Aは、複数の光ファイバ挿通孔30Aにそれぞれ接続されている。複数の光ファイバガイド溝80Bは、複数の光ファイバ挿通孔30Bにそれぞれ接続されている。複数の光ファイバガイド溝80Cは、複数の光ファイバ挿通孔30Cにそれぞれ接続されている。
複数の光ファイバガイド溝80Dは、複数の光ファイバ挿通孔30Dにそれぞれ接続されている。複数の光ファイバガイド溝80Eは、複数の光ファイバ挿通孔30Eにそれぞれ接続されている。複数の光ファイバガイド溝80Fは、複数の光ファイバ挿通孔30Fにそれぞれ接続されている。各光ファイバガイド溝の径は、光ファイバ挿通孔の内径に比べて大きい。光ファイバ挿通孔の内径は光ファイバを通して位置決めできる大きさである。
そして、図3に示すように、段差部分51〜56のL方向の長さは、段差部分51〜56の順番に長くなるような階段状に形成されている。隔壁部22の側壁部分41〜44は、段差部分51〜56の光ファイバガイド溝80A〜80Fの周囲を覆っている。これにより、図1に示す開口部40から注入される接着剤を各光ファイバガイド溝80A〜80Fに供給して光ファイバを固定する際に、隔壁部22はこの接着剤がガイドピン穴21,21内に浸入するのを阻止する役割を果たす。
図6に示すように、各光ファイバ3は、対応する光ファイバガイド溝80Aを通じて光ファイバ挿通孔30Aに挿入される。各光ファイバ4は、対応する光ファイバガイド溝80Bを通じて光ファイバ挿通孔30Bに挿入される。各光ファイバ5は、対応する光ファイバガイド溝80Cを通じて光ファイバ挿通孔30Cに挿入される。
各光ファイバ6は、対応する光ファイバガイド溝80Dを通じて光ファイバ挿通孔30Dに挿入される。各光ファイバ7は、対応する光ファイバガイド溝80Eを通じて光ファイバ挿通孔30Eに挿入される。各光ファイバ8は、対応する光ファイバガイド溝80Fを通じて光ファイバ挿通孔30Fに挿入される。
これにより、図6に示すように、必要に応じて各光ファイバ3〜8の先端部3R〜8Rは、所定長さだけ接続端面13から突出される。その後、接着剤が上部の側面34にある開口部40から注入され隔壁部22内の光ファイバガイド溝80A〜80Fに入り込む。これにより、光ファイバ3〜8は、それぞれ光ファイバガイド溝80A〜80Fにおいて接着剤により固定することができる。
このように、接着剤により各光ファイバ3〜8を固定する際に、隔壁部22の側壁部分41〜44は、段差部分51〜56の光ファイバガイド溝80A〜80Fの周囲を覆っており、隔壁部22の側壁部分41〜44は光ファイバガイド溝80A〜80Fとガイドピン穴21,21の間に形成されている。
従って、隔壁部22は、図1に示す開口部40から注入される接着剤がガイドピン穴21,21内に浸入するのを阻止する。接着剤がガイドピン穴21,21内に浸入しなので、図2に示すようにガイドピン99はガイドピン穴21とガイドピン穴39に確実に挿入できるので、第1ハウジング部11と第2ハウジング部12のガイドピン99による位置合わせが確実に行える。
<第2実施形態>
次に、図7と図8を参照して、本発明の光コネクタ用フェルールの好ましい第2実施形態を説明する。
図7は、第2実施形態の光コネクタ用フェルールにおける第1ハウジング部111を示している。第2ハウジング部は、図1と図2に示す第2ハウジング部12と同様な構造を採用することができる。図8は、図7に示す第1ハウジング部111の側面図である。
図7と図8に示す第1ハウジング部111が、図3と図4に示す第1ハウジング部11と異なるのは、隔壁部122の形状と段差部分151〜155の形状である。
図7に示す第1ハウジング部111の隔壁部122のL方向に関する幅Wが、図3に示す第1ハウジング部11の隔壁部22のL方向に関する幅Vに比べて小さくして、第1ハウジング部111の更なる薄型化を図っている。すなわち、第1ハウジング部111は段差部分151〜155を有しているが、この段差部分151〜155の形状を工夫している。
隔壁部122の側壁部分141〜144は、段差部分151〜155の光ファイバガイド溝80A〜80Fの周囲を覆っており、隔壁部122の側壁部分141〜144は光ファイバガイド溝80A〜80Fとガイドピン穴21,21の間に配置されている。これにより、隔壁部122の側壁部分141〜144は開口部から注入される接着剤がガイドピン穴21,21内に浸入するのを阻止する役割を果たす。接着剤がガイドピン穴21,21内に浸入しなので、ガイドピンは第1ハウジング部111のガイドピン穴21と第2ハウジング部のガイドピン穴に確実に挿入できるので、第1ハウジング部111と第2ハウジング部のガイドピン99による位置合わせが確実に行える。
図7と図8に示すように、段差部分152は、段差部分151に比べてL方向に長く形成され、さらに段差部分153は、段差部分152に比べてL方向に長く形成されている。これに対して、段差部分154は、段差部分153に比べてL方向に短く形成され、さらに段差部分155は、段差部分154に比べてL方向に短く形成されている。すなわち、段差部分151〜155は階段状ではなく、中央の段差部分153が最も突出して形成され、段差部分152,154、段差部分151,155の順番に短く形成されている。
段差部分151には、複数の光ファイバガイド溝80Aが光ファイバガイド溝列M1に沿って形成され、段差部分152と段差部分153には、複数の光ファイバガイド溝80B、80C、80Dが光ファイバガイド溝列M2、M3、M4に沿ってそれぞれ形成されている。段差部分154には、複数の光ファイバガイド溝80Eが光ファイバガイド溝列M5に沿って形成され、段差部分155には、複数の光ファイバガイド溝80Fが光ファイバガイド溝列M6に沿って形成されている。
これにより、第2実施形態の第1ハウジング部111の隔壁部122のL方向に関する幅Wが、図3に示す第1ハウジング部11の隔壁部22のL方向に関する幅Vに比べて小さくできるので、第2実施形態の第1ハウジング部111は、第1実施形態の第1ハウジング部11に比べてL方向に関して薄型化が図れ、光コネクタ用フェルールの小型化が可能である。
本発明の光コネクタ用フェルールの実施形態では、第1ハウジング部11,111は、接続端面13に達している各光ファイバ挿通孔30A〜30Fを有しており、第1ハウジング部11,111は高精度に成型する必要がある。これらの各光ファイバ挿通孔30A〜30Fは、第1ハウジング部11,111をプラスチック成型する際に、複数の細いコアピンを有する成形金型を用いて高精度に形成する必要がある。これらの各光ファイバ挿通孔30A〜30FのL方向の長さは、短くて済むので、成形金型のコアピンの長さも短くできるので、成形金型のコストダウンができる。一方、第2ハウジング部は、第1ハウジング部に比べて高精度に成形する必要はないので、安価に製作できる。
従って、光コネクタ用フェルールの製品単価を抑制でき、成形品のL方向の長さを短くできるので、成形を行った後の収縮の影響を少なくして光コネクタ用フェルールを製造する際に歩留まりを上げることができる。
本発明の実施形態では、光コネクタ用フェルールは、多心光ファイバテープ心線の被覆を除去して複数本の光ファイバを露出した前記多心光ファイバテープ心線を位置決めして保持する。この光コネクタ用フェルールの第1ハウジング部は、各光ファイバをそれぞれ通す複数の光ファイバガイド溝と、各光ファイバガイド溝に通じており各光ファイバガイド溝に通された光ファイバの端部を位置決めする複数の光ファイバ挿通孔とを有する本体部と、本体部から突出して形成されている隔壁部と、を有する。
この光コネクタ用フェルールの第2ハウジング部は、第1ハウジング部に対して接合されて多心光ファイバテープ心線を保持する。
第1ハウジング部は、位置決め部材を挿入することで第1ハウジング部と第2ハウジング部を位置合わせするガイド穴を有し、光ファイバは光ファイバガイド溝において接着剤により固定される。第1ハウジング部の隔壁部は、ガイド穴と複数の光ファイバガイド溝との間に形成されている。
これにより、光コネクタ用フェルールを構成する複数のハウジング部を接合する際に、接着剤がガイド穴に入るのを防止して、複数のハウジング部を確実に接合して位置合わせすることができる。
隔壁部は、複数の光ファイバガイド溝を囲む側壁部分を有している。これにより、光ファイバガイド溝に入れた接着剤がガイド穴に入るのを防ぐことができる。
複数の光ファイバガイド溝は、複数のガイド溝列に沿って並べて配列されており、複数のガイド溝列は、本体部から隔壁部が突出されている方向に平行な方向に沿って突出して形成された段差部分において互いに間隔をおいて形成されている。これにより、各列の光ファイバは、対応する各光ファイバガイド溝によりガイドして対応する光ファイバ挿通孔に通すことができる。
隔壁部は対向して配置される一方の側壁部分と他方の側壁部分を有しており、隔壁部の突出方向に沿った各前記段差部分の長さは、一方の側壁部分から他方の側壁部分に至るに従って順次大きくなっている。これにより、各列の光ファイバは、対応する段差部分にある光ファイバガイド溝に対して順次挿入することができる。
隔壁部は対向して配置される一方の側壁部分と他方の側壁部分を有しており、隔壁部の突出方向に沿った各段差部分の長さは、一方の側壁部分と他方の側壁部分の間の中央位置において最も大きく、中央位置から一方の側壁部分に至るに従ってかつ中央位置から他方の側壁部分に至るに従ってそれぞれ順次小さくなっている。これにより、第1ハウジング部の軸方向(L方向)の長さを小さくでき、第1ハウジング部の薄型化と光コネクタ用フェルールの小型化が図れる。
第2ハウジング部は、接着剤を光ファイバガイド溝に入れるための開口部を有している。これにより、接着剤は光ファイバガイド溝に対して確実に供給して、光ファイバガイド溝において光ファイバを固定できる。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されず種々の変形例を採用できる。
例えば、図示例では、光ファイバ挿通孔30A〜30Fと光ファイバガイド溝80A〜80Fには、12本の光ファイバ3〜8が、6列の光ファイバガイド溝列M1〜M6にそれぞれ沿って配列されている。しかし、一列に配列する光ファイバの本数は、2本〜11本、あるいは13本以上であっても良い。また、光ファイバガイド溝列は、6列に限らず、2〜5列あるいは7列以上であっても良い。
第1ハウジング部と第2ハウジング部の形状は、図示例に限定されず、任意の形状を採用することができる。
本発明の光コネクタ用フェルールの好ましい第1実施形態を示し、光コネクタ用フェルールの第1ハウジング部と第2ハウジング部が固定される前の状態を示す斜視図である。 光コネクタ用フェルールの第1ハウジング部と第2ハウジング部が接合された状態を示す斜視図である。 図1に示す第1ハウジング部をG方向から見た斜視図である。 第1ハウジング部の側面図を示す図である。 図2に示す光コネクタ用フェルールの断面構造例を示しており、光ファイバが挿入される前の状態を示す図である。 光ファイバが挿入された後の状態を示を示す図である。 本発明の光コネクタ用フェルールの好ましい第2実施形態を示す斜視図である。 第2実施形態を示す第1ハウジング部の側面図である。
符号の説明
1 光コネクタ用フェルール
2A〜2F 光ファイバテープ心線
11 第1ハウジング部
12 第2ハウジング部
13 接続端面
20 第1ハウジング部の本体部
21 ガイド穴としてのガイドピン穴
22 隔壁部
30A〜30F 光ファイバ挿通孔
31 第2ハウジング部の本体部
40 開口部
41〜44 側壁部分
80A〜80F 光ファイバガイド溝
M1〜M6 光ファイバガイド溝列

Claims (4)

  1. 多心光ファイバテープ心線の被覆を除去して複数本の光ファイバを露出した前記多心光ファイバテープ心線を位置決めして保持するための光コネクタ用フェルールであって、
    各前記光ファイバをそれぞれ通す複数の光ファイバガイド溝と、各前記光ファイバガイド溝に通じており各前記光ファイバガイド溝に通された前記光ファイバの端部を位置決めする複数の光ファイバ挿通孔とを有する本体部と、前記本体部から突出して形成されている隔壁部と、を有する第1ハウジング部と、
    前記第1ハウジング部に対して接合されて前記多心光ファイバテープ心線を保持する第2ハウジング部と、
    を備え、
    前記第1ハウジング部は、位置決め部材を挿入することで前記第1ハウジング部と前記第2ハウジング部を位置合わせするガイド穴を有し、
    前記光ファイバは前記光ファイバガイド溝において接着剤により固定され、
    前記第1ハウジング部の前記隔壁部は、複数の前記光ファイバガイド溝を囲む側壁部分を有して、前記ガイド穴と複数の前記光ファイバガイド溝との間に形成されており、
    前記第1ハウジング部の複数の前記光ファイバガイド溝は、複数のガイド溝列に沿って並べて配列され、複数の前記ガイド溝列は、前記本体部から前記隔壁部が突出されている方向に平行な方向に沿って突出して形成された段差部分において互いに間隔をおいて形成されており、
    前記第2ハウジング部は、前記第1ハウジング部のとの接合時に、前記第1ハウジング部の前記隔壁部が挿入される、前記隔壁部の外形形状に合わせた第1の開口部を有していることを特徴とする光コネクタ用フェルール。
  2. 前記隔壁部は対向して配置される一方の前記側壁部分と他方の前記側壁部分を有しており、前記隔壁部の突出方向に沿った各前記段差部分の長さは、一方の前記側壁部分から他方の前記側壁部分に至るに従って順次大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用フェルール。
  3. 前記隔壁部は対向して配置される一方の前記側壁部分と他方の前記側壁部分を有しており、前記隔壁部の突出方向に沿った各前記段差部分の長さは、一方の前記側壁部分と他方の前記側壁部分の間の中央位置において最も大きく、前記中央位置から前記一方の前記側壁部分に至るに従ってかつ前記中央位置から他方の前記側壁部分に至るに従ってそれぞれ順次小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用フェルール。
  4. 前記第2ハウジング部は、前記接着剤を前記光ファイバガイド溝に入れるための第2の開口部を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルール。
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