JP5201925B2 - 4,9−ジブロモジアマンタンの製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕
ジアマンタンに臭化アルミニウム存在下、臭素を反応させて4,9−ジブロモジアマンタンを選択的に製造する方法であって、溶媒として、シクロヘキサン及びn−ヘプタンからなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を用い、式(1)の関係が成立することを特徴とする製造方法。
A/(A+B+C+D+E)>0.80 式(1)
[式(1)において、Aは反応終了後の溶液のガスクロマトグラフィー測定によって得られる4,9−ジブロモジアマンタンの面積比(%)を表し、Bはジアマンタンの面積比、Cは1−ブロモジアマンタンと4−ブロモジアマンタンの面積比の和、Dはトリブロモジアマンタンの面積比、Eは1,6−ジブロモジアマンタンと1,4−ジブロモジアマンタンの面積比の和を表す。]
〔2〕
臭素(Br 2 )をジアマンタン1モルあたり3.5モル以上7.0モル以下使用することを特徴とする〔1〕に記載の製造方法。
本発明は、上記〔1〕及び〔2〕に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記<1>及び<2>)についても記載している。
<1> ジアマンタンにルイス酸存在下、臭素を反応させて4,9−ジブロモジアマンタンを選択的に製造する方法であって、溶媒として炭素数3〜10の置換または無置換の直鎖、分岐または環状の飽和炭化水素系溶媒を用い、式(1)の関係が成立することを特徴とする製造方法。
A/(A+B+C+D+E)>0.80 式(1)
[式(1)において、Aは反応終了後の溶液のガスクロマトグラフィー測定によって得られる4,9−ジブロモジアマンタンの面積比(%)を表し、Bはジアマンタンの面積比、Cは1−ブロモジアマンタンと4−ブロモジアマンタンの面積比の和、Dはトリブロモジアマンタンの面積比、Eは1,6−ジブロモジアマンタンと1,4−ジブロモジアマンタンの面積比の和を表す。]
<2> 臭素(Br2)をジアマンタン1モルあたり3.5モル以上7.0モル以下使用することを特徴とする<1>に記載の製造方法。
本発明で使用できる反応溶媒としての飽和炭化水素が有しても良い置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基が挙げられ、置換基を有する飽和炭化水素としては、分子量120以下が好ましい。
しくは2.0〜10モル、より好ましくは2.5〜8.0モル、特に好ましくは3.5〜7.0モルである。
臭素の添加のタイミングは特に限定はされないが、臭素化の選択性を高くする観点から、ジアマンタンとルイス酸および反応溶媒存在下に反応の内温を0℃以下に保ちながら滴下することが特に好ましい。臭素はそのまま、あるいは臭素を溶解する溶媒で希釈して、液体の形態で添加できる。
しくは−10℃〜0℃である。反応時間は好ましくは10分〜10時間、より好ましくは1時間〜8時間、特に好ましくは2時間〜6時間であるが、ガスクロマトグラフィーで反応進行を確認して適当な時間反応させるとよい。また、反応後にモノブロモ体が残存した場合には、これを目的物に変換する目的でさらに0℃〜25℃で1〜5時間、後反応させても良い。
A/(A+B+C+D+E)が0.80以下の場合には、再結晶やカラムクロマトグラフィー等による精製が困難なため、目的物の単離収率や純度が低下してしまい工業的な見地から問題となる。
A/(A+B+C+D+E)は0.90以上であることがより好ましく、0.95以上であることが特に好ましい。
このような反応生成物は、上述の方法より得ることができる。
1000mlの3つ口フラスコにシクロヘキサン340ml、臭化アルミニウム25.5gを加え、窒素雰囲気下、室温で15分間メカニカルスターラーで攪拌した。内温を10℃以下に冷却して、ジアマンタン80gを添加した。さらに、内温を3℃に冷却して臭素12.7mlを5分間で滴下した。次に内温を−5℃に冷却して臭素115mlを2時間かけて滴下した。この時、内温を−10℃〜−5℃に保った。臭素の滴下終了後、さらに2時間、内温を−10℃〜−5℃で攪拌した。
ここで反応液をサンプリングして、ヘキサン/亜硫酸ナトリウム水溶液で前処理した後、ガスクロマトグラフィー(GC)で分析した結果、面積比はジアマンタン:モノブロモ体:4,9−ジブロモ体:トリブロモ体:他のジブロモ体=0:7.4:92.6:0:0であった。(A/(A+B+C+D+E)=0.93)続けて内温25℃で1時間攪拌した後にGCで反応液の測定を行なった結果、面積比はジアマンタン:モノブロモ体:4,9−ジブロモ体:トリブロモ体:他のジブロモ体=0:2.9:96.1:1.0:0であった。(A/(A+B+C+D+E)=0.96)
水2000mlに亜硫酸ナトリウム430gを溶解し、内温を10℃に冷却したす易溶液に反応液を攪拌しながら少しずつ加えた。トルエン1200mlと水酸化ナトリウム1
20gを添加して、70℃に加熱した。水層を分液、廃却した後、有機層を純水1000mlで2回洗浄した。トルエンを減圧濃縮して、残渣にアセトン400mlを加えて10℃で1時間攪拌、晶析した。得られた結晶を濾過した結果、4,9−ジブロモジアマンタンを103g得た。収率70%。粉末のGC測定より純度は99.0%であった。
ジアマンタンを1270g、シクロヘキサン5.4リットル、臭化アルミニウム404g、臭素を計2027mlを使用した他は実施例1と同じ操作によって4,9−ジブロモジアマンタンを合成した。反応終了後の溶液のGC測定の結果、A/(A+B+C+D+E)=0.93であった。4,9−ジブロモジアマンタンの収量は1848g、収率は79.1%であった。粉末のGC測定より純度は99.0%であった。
100ml4つ口フラスコにn−ヘプタン51ml、臭化アルミニウム0.86g、ジ
アマンタン8.0gを仕込み、内温を3℃以下に冷却した。窒素雰囲気下、臭素1.27mlを5分間で滴下した。次に内温を−5℃以下に冷却して臭素11.47mlを2時間かけて滴下した。この時、内温を−10℃〜−5℃に保った。臭素の滴下終了後、さらに2時間、内温を−10℃〜−5℃で攪拌した。さらに内温0℃で1時間攪拌した後にGCで反応液の測定を行なった結果、面積比はジアマンタン:モノブロモ体:4,9−ジブロモ体:トリブロモ体:他のジブロモ体=0:2.9:96.7:0.3:0であった。(A/(A+B+C+D+E)=0.96)
純水20mlに亜硫酸ナトリウム4.3gを溶解した水溶液を反応液に添加した。続けてトルエンを120mlと亜硫酸ナトリウム水溶液180mlを添加して50℃で攪拌して分液した。有機層を純水100mlで2回洗浄後、トルエンを減圧濃縮した。アセトンを40ml添加して0℃で30分間攪拌晶析した。得られた結晶を濾過した結果、4,9−ジブロモジアマンタンを14.7g得た。収率86%。粉末のGC測定より純度は99.0%であった。
<実施例4〜10>
反応条件を表1に記載の通りに変更した他は実施例1と同様に合成を行い、GC測定と4,9−ジブロモジアマンタンの単離収率を求めた。
Journal of Organic Chemistry.,39,3000頁(1974)に記載の方法に準じて、反応を行な
った。
100mlフラスコに、ジアマンタン8.0gと臭素40mlを氷冷、攪拌しながら、臭化アルミニウム0.40gを2時間かけて加えた。この際に非常に大きい発熱を伴った。その後、内温を0℃に保ちながら3時間攪拌後、さらに臭化アルミニウム0.40gを添加して、内温0℃で2時間攪拌した。ここでGCで反応液の測定を行なった結果、面積比はジアマンタン:モノブロモ体:4,9−ジブロモ体:トリブロモ体:他のジブロモ体=0:5.0:46.0:6.0:43.0であった。(A/(A+B+C+D+E)=0.46)
実施例1の方法に準じて後処理を行なった結果、5.4gの粗結晶が得られた。粉末のGC測定より4,9−ジブロモジアマンタンの含量は85%であった。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/クロロホルム=98/2)にて精製後、トルエン/アセトンにて再結晶を行なった結果、4.1gの4,9−ジブロモジアマンタンを得た。GC純度は95%であった。
反応条件を表1に記載の通りに変更した他は実施例1と同様に合成を行い、GC測定と
4,9−ジブロモジアマンタンの単離収率を求めた。
Claims (2)
- ジアマンタンに臭化アルミニウム存在下、臭素を反応させて4,9−ジブロモジアマンタンを選択的に製造する方法であって、溶媒として、シクロヘキサン及びn−ヘプタンからなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を用い、式(1)の関係が成立することを特徴とする製造方法。
A/(A+B+C+D+E)>0.80 式(1)
[式(1)において、Aは反応終了後の溶液のガスクロマトグラフィー測定によって得られる4,9−ジブロモジアマンタンの面積比(%)を表し、Bはジアマンタンの面積比、Cは1−ブロモジアマンタンと4−ブロモジアマンタンの面積比の和、Dはトリブロモジアマンタンの面積比、Eは1,6−ジブロモジアマンタンと1,4−ジブロモジアマンタンの面積比の和を表す。] - 臭素(Br2)をジアマンタン1モルあたり3.5モル以上7.0モル以下使用することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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