JP5198762B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技盤の表面に形成された遊技領域内に遊技球を打ち出すための発射装置と、前記発射装置に誘導される遊技球が待機する打球待機部と、前記打球待機部から溢れた余剰球を貯留可能な余剰球貯留部と、を備える弾球遊技機に関する。
従来、一般に、弾球遊技機は、縦長な方形状に枠組み形成される外枠、遊技盤を取り付けた状態で外枠の一側に開閉自在に取り付けられる前面枠(保持枠)、発射装置に誘導される球が待機する上皿(遊技球待機部)、前面枠の裏面に取り付けられ且つ球の払出機構を有する機構部と、上皿及び機構部から送り込まれる球を貯留する下皿等の複数の構成部材を組み付けることで構成されている。
上記した弾球遊技機の構成部材は、おおかた合成樹脂によって形成されていた。このため、タバコ、ライター、熱したピアノ線等で合成樹脂製の構成部材に穴を開けて異物(細長いセル板やピアノ線等)を侵入させて遊技盤に設けられる可変入賞球装置などを強制的に開放する(可変入賞球装置の駆動源であるソレノイドのプランジャーをセル板やピアノ線で操作する)等の不正行為が行われていた。このような異物侵入による不正行為としては、強度の弱い構成部材の端部に力を加えて構成部材を変形させる(浮かせる)ことで、異物の侵入通路を作る不正行為も行われていた。
このような不正行為の一例を、図16に基づいて説明する。図16には、遊技盤02を保持する保持枠01と、該保持枠01の裏面側に配置される機構部03の下部を示す縦断面図が示されている。尚、図中左側が表面側(遊技者側)であり、右側が裏面側である。保持枠01の下部には、図示しない下皿に連通する下皿用開口04が形成されており、該下皿用開口04からは合流通路06が裏面側に向けて延設されている。合流通路06には、図示しない上皿から溢れた余剰球を流下させる余剰球誘導通路08を流下してきた余剰球が流入するようになっているとともに、図示しない発射装置から発射されたが遊技盤02の表面に形成される遊技領域(図示略)に到達しなかったファール球が流入するファール球口05から流入したファール球が流入するようになっている。
ここで、図示しない上皿から溢れた余剰球は、機構部03に形成された余剰球誘導通路08を流下するため、保持枠01に形成された合流通路06の一部に、機構部03に形成された余剰球誘導通路08に連通させるための連通口07が形成されており、機構部03を保持枠01の裏面に当接するように取り付けた状態において、余剰球誘導通路08と合流通路06とが連通口07を介して連通するようになっている。
従って、下皿用開口04から異物としての細長いセル板09を侵入させ、その細長いセル板09を機構部03と保持枠01との間を通して遊技盤02裏面に進入させて、大入賞口をセル板により強制的に開放させるといった不正行為が容易に行えるようになっていた(例えば、特許文献1の従来例参照)。
そこで、機構部03の下端部分を保持枠側に設けた係止部材で係止することにより、機構部03の下端部分を不正に開く(浮かせる)ことを防止するようにしたものがある。さらに、仮に前記係止部材が不正に破壊される等して機構部03の下端部分が浮くような場合でも、機構部03と保持枠01の裏面との間に異物を通すことを防止するために、保持枠01の裏面に侵入防止突起を設けたもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−204937号公報(第16頁、第15,17図)
しかしながら、上記特許文献1に記載の弾球遊技機にあっては、遊技者側に開口する下皿用開口に連通する余剰球誘導通路が、保持枠01とは別個に形成される機構部03側に形成されていることで、保持枠01の裏面と機構部03との間に隙間が形成されないようにするために係止部材や侵入防止突起等を形成する必要があるため、保持枠01や機構部03の構造が複雑化するとともに、係止部材が破壊されたり、係止操作を忘れることがあると、セル板09の進入を確実に防止することができない虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、保持枠と機構部との間に異物を進入して入賞口を強制的に開放させるといった不正行為を効果的に防止することができる弾球遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の弾球遊技機は、
遊技盤(6)の前面に形成された遊技領域(7)内に遊技球(パチンコ球)を打ち出すための発射装置と、前記発射装置に誘導される遊技球が待機する打球待機部(打球供給皿3)と、前記打球待機部から溢れた余剰球を貯留可能な余剰球貯留部(余剰球受皿4)と、を備える弾球遊技機(パチンコ機1)であって、
前記打球待機部及び前記余剰球貯留部が遊技者から見て手前側となる前面(前面)に設けられる保持枠(前面枠101)と、
前記打球待機部から溢れた余剰球を前記余剰球貯留部に誘導する余剰球誘導通路(130)と、
前記余剰球貯留部が貯留された余剰球により満杯になったことを検出する貯留状態検出手段(満タンスイッチ19)と、
前記保持枠の背面側に配置され、前記打球待機部に遊技球を払い出す払出機構(球払出装置97)を有する機構部(機構板105)と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域内において該遊技領域内に設けられた入賞口(15a,15b,20,29,30,33,39)のいずれにも入賞しなかったアウト球を回収するためのアウト球回収口(アウト口26)と、
前記アウト球回収口から回収されたアウト球を、前記機構部を介して弾球遊技機外部に流出させるアウト球流出通路(アウト球誘導通路132,合流通路163)と、
を備え、
前記余剰球誘導通路を、前記打球待機部から溢れた余剰球が前記機構部を介すことなく前記余剰球貯留部に誘導されるように前記保持枠の背面(背面)に形成するとともに、該保持枠の背面における前記余剰球誘導通路近傍に前記貯留状態検出手段を設け、
前記余剰球誘導通路は、前記保持枠の背面に突設される樋板により該余剰球誘導通路の上下面が形成され、該保持枠により該余剰球誘導通路の前側面が形成されるとともに、該余剰球誘導通路の背側面は前記保持枠の背面側に設けられる被覆板により形成され、
前記被覆板は、前記保持枠に対して取り付けられている(例えば、図5、図8参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、従来のように、余剰球誘導通路の一部に機構部側に形成した通路との連通部等が形成されることがないので、余剰球貯留部から不正器具等を進入させても、該不正器具を余剰球誘導通路の外部に突出させることが困難となるため、不正器具を保持枠の背面とその背面側に配置される機構部との間からアウト球回収口を介して遊技領域内の入賞口に進入させるといった不正行為を効果的に防止することができる。
本発明の請求項2に記載の弾球遊技機は、請求項1に記載の弾球遊技機であって、
前記打球待機部(打球供給皿3)の少なくとも一部は、前記保持枠(前面枠101)の前面(前面)から遊技機(パチンコ機1)前面方向に向けて膨出するように形成された待機皿(上皿)にて構成されており、
前記弾球遊技機(パチンコ機1)は、
遊技者から見て前記待機皿の左右側面のうち少なくとも一方に設けられる待機皿発光部(供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200R)と、
所定のエラーが発生したことに基づいて前記待機皿発光部を発光させる待機皿発光制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ81)と、
をさらに備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、例えば遊技店の店員等が弾球遊技機が複数並設される遊技機設置島の端部側等にいる場合でも、待機皿発光部の発光を視認しやすくなるため、エラーの発生に対して早期に対処することができる。
本発明の請求項3に記載の弾球遊技機は、請求項2に記載の弾球遊技機であって、
前記待機皿発光部(供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200R)は、前記保持枠(前面枠101)の前面(前面)から遊技機(パチンコ機1)前面方向に向かうに従い中央(左右方向の中央)に向けて傾斜するように設けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者も発光状況を視認可能になるため、待機皿発光部を遊技に関わる演出手段として利用することも可能となる。
本発明の請求項4に記載の弾球遊技機は、請求項1〜3のいずれかに記載の弾球遊技機であって、
前記余剰球貯留部(余剰球受皿4)は、前記保持枠(前面枠101)の前面(前面)から遊技機(パチンコ機1)前面方向に向けて膨出するように形成された貯留皿(下皿)にて構成されており、
前記弾球遊技機(パチンコ機1)は、
前記貯留皿に設けられる貯留皿発光部(受皿発光部202)と、
前記貯留状態検出手段が貯留された余剰球により満杯になったことを検出したことに基づいて前記貯留皿発光部を発光させる貯留皿発光部制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ81)と、
をさらに備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、貯留皿が満杯になった旨を音声や表示装置等により報知する場合、遊技に関わる演出等が遮られてしまうことがあるが、光により報知することにより、演出等を遮ることなく遊技者に認識させることができる。また、貯留皿自体が発光するため、遊技者は貯留皿が満杯になった旨を認識しやすい。
本発明の請求項5に記載の弾球遊技機は、請求項2〜4のいずれかに記載の弾球遊技機であって、
前記貯留皿(余剰球受皿4)は前記待機皿(打球供給皿3)の下方に配設されるとともに、前記貯留皿発光部(受皿発光部202)は、前記貯留皿の周縁上面に設けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、貯留皿に遊技球が貯留されていても光が遮られることがないばかりか、上向きに発光するため遊技者が光を視認しやすい。
本発明の実施例を以下に説明する。
まず、本発明の弾球遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1(以下、パチンコ機1と略称する)を正面からみた正面図であり、図2はパチンコ機を示す背面図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ機の前面(表面)側、奥側を背面(裏面)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ機の前面(表面)とは、遊技者側からパチンコ機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠100(図2参照)と、外枠100に開閉可能に取り付けられた前面枠101(図2参照)と、で主に構成されている。前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及び上皿扉枠103がそれぞれ一側を中心に開閉可能に設けられているとともに、下皿枠104が取り付けられている。また、前面枠101の背面側には、機構部品等が取り付けられる機構板105(図2参照)が一側を中心にして開閉可能に取り付けられている。
図1に示すように、ガラス扉枠102の下方に取り付けられた上皿扉枠103の前面には、遊技媒体(遊技球)としてのパチンコ球(打球)を貯留可能な打球供給皿(上皿とも言う)3が、パチンコ機1の前方(パチンコ機1の前面方向)に向けて膨出するように設けてある。打球供給皿3の下方には、打球供給皿3から溢れたパチンコ球を貯留する余剰球受皿4(下皿とも言う)が、パチンコ機1の前方(パチンコ機1の前面方向)に向けて膨出するように設けてあるとともに、その側方には、パチンコ球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠102の背面には、前面枠101に対して着脱可能に取り付けられた遊技盤6が配置されている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示領域を含む変動表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。また、変動表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域(図柄表示エリア)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄であって、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の変動表示を行なう。変動表示装置9は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ81(図3参照)によって制御される。特別図柄表示器8は表示部が小型であるので、変動表示の態様および変動表示の表示結果が変動表示装置9と比べて見づらいため、遊技者は主として変動表示装置9の方に注目する。
特別図柄表示器8は、たとえば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に当りの種類を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、変動表示装置9は、液晶表示装置よりなる画像表示装置で実現されている。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、飾り図柄の変動表示を行なう。
なお、本実施例においては、変動表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、変動表示装置9は、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED(Light Emitting Diode)、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、変動表示装置9は、回転ドラム式表示装置等の機械式の表示装置であってもよい。
変動表示装置9の下方には、パチンコ球を受け入れ可能な入賞領域としての第1始動口15aおよび第2始動口15bを有する始動入賞装置15が設けられている。始動入賞装置15では、上部に第1始動口15aが設けられ、その下部に第2始動口15bが設けられている。第2始動口15bの左右には、開閉動作をすることが可能な態様で一対の可動片13,13が設けられている。第1始動口15aは、上方を向いて開口しており、常にパチンコ球の進入(受け入れ)が可能な状態となっている。一方、第2始動口15bは、上方に第1始動口15aの周囲の構造物が設けられ、左右に可動片13,13が設けられているため、可動片13,13が閉状態であるときにパチンコ球の進入(受け入れ)が不可能な状態となり、可動片13,13が開状態であるときにパチンコ球の進入(受け入れ)が可能な状態となる。このように、第1始動口15aは入賞のしやすさが変化せず、第2始動口15bは可動片13,13の開閉動作によって入賞のしやすさが変化する。
なお、始動入賞装置15は、可動片13,13が閉状態になっている状態において、第2始動口15bに入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、パチンコ球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。また、始動入賞装置15は、始動口として、入賞のしやすさが変化しない第1始動口15aのみが設けられたものであってもよく、可動片13,13の開閉動作によって入賞のしやすさが変化する第2始動口15bのみが設けられたものであってもよい。
始動入賞装置15の可動片13,13は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド16によって駆動されることにより、閉状態から所定期間開状態とされた後、閉状態とされる。始動入賞装置15の可動片13,13が開状態となることにより、パチンコ球が第2始動口15bに入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、始動入賞装置15の可動片13,13が閉状態となることにより、パチンコ球が第2始動口15bに入賞しなくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。第1始動口15aに入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14aによって検出される。また、第2始動口15bに入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14bによって検出される。
変動表示装置9の下部には、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ14bに入った有効入賞球の記憶数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、第1始動口15aまたは第2始動口15bに始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、第1始動口15aまたは第2始動口15bへの入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられている。しかし、これに限らず、保留記憶数の上限数は、4個以上の値にしてもよく、4個よりも少ない値にしてもよい。
始動入賞装置15の下部には、ソレノイド21によって開閉される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板によって開閉される大入賞口が設けられており、大当り遊技状態において開閉板が遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。このように、特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態となるときに開放条件が成立する。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球及び他方の領域に入ったパチンコ球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21a(図3参照)も設けられている。
パチンコ球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10における変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のLED(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のLEDが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となったときに、始動入賞装置15の可動片13,13の開放条件が成立し、始動入賞装置15における可動片13,13が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した有効通過球の記憶数、すなわち、始動通過記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32へのパチンコ球の通過があるごとに、始動通過記憶の記憶データが1増えて、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10における変動表示が開始されるごとに、始動通過記憶の記憶データが1減って、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、パチンコ球を受け入れて入賞を許容する入賞装置の入賞領域として、第1通常入賞口29、第2通常入賞口30、第3通常入賞口33、および、第4通常入賞口39よりなる複数の通常入賞口が設けられる。第1通常入賞口29へのパチンコ球の入賞は、第1入賞口スイッチ29aによって検出される。第2通常入賞口30へのパチンコ球の入賞は、第2入賞口スイッチ30aによって検出される。第3通常入賞口33へのパチンコ球の入賞は、第3入賞口スイッチ33aによって検出される。第4通常入賞口39へのパチンコ球の入賞は、第4入賞口スイッチ39aによって検出される。なお、第1始動口15a、第2始動口15b、および、大入賞口も、パチンコ球を受け入れて入賞を許容する入賞装置の入賞領域を構成する。また、遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかったパチンコ球を回収するアウト口26がある。
遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠LED28a(図3参照)が内蔵される天枠発光部28Hと、左枠LED28b(図3参照)が内蔵される左発光部28Lおよび右枠LED28c(図3参照)が内蔵される右発光部28Rが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。これら天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左発光部28Lの所定箇所に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの所定箇所に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。
上皿扉枠103の前面における打球供給皿3の左右側方から打球供給皿3の左右側面にかけて、上皿扉枠103前面における打球供給皿3の左右側方に設けられた供給皿左LED200a及び供給皿右LED200bにより発光する供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rが設けられているとともに、打球供給皿3の前面には、打球供給皿3の内部に設けられた供給皿前LED201aにより発光する供給皿前発光部201が設けられている。さらに、余剰球受皿4の周縁上面には、余剰球受皿4の内部に設けられた受皿LED202aにより発光する受皿発光部202が設けられている。尚、これら供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200R及び受皿発光部202の詳細については後述することとする。
賞球LED51、球切れLED52、装飾LED25、天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、供給皿左LED200a、供給皿右LED200b、供給皿左右外LED200c、供給皿前LED201a、受皿LED202a等の各種発光手段は、後述するLEDドライバ基板35によって点灯制御(LED制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、および、カード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射されたパチンコ球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。パチンコ球が、第1始動口15aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されるか、または、第2始動口15bに入り第2始動口スイッチ14bで検出されると、特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示を始める。特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示は、変動表示が行なわれるごとに設定された変動表示時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)のパチンコ球が入賞するまで開放する。そして、特別可変入賞球装置20の開放中にパチンコ球がV入賞領域に入賞しカウントスイッチ23で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、たとえば15ラウンドのような所定回数を上限値として許容される。このような制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。なお、V入賞領域を設けずに、各ラウンドにおいて無条件で継続権が発生するように制御してもよい。
停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が大当り図柄のうちの予め定められた特別な大当り図柄(確変大当り図柄)である場合には、大当り遊技状態後に大当りとすると判定される確率(大当り確率)が、大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。
また、特別図柄表示器8での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が、確変大当り図柄である場合には、大当り遊技状態後に変動時間短縮状態である時短状態に所定期間に亘り制御される。時短状態とは、通常遊技状態に比べて、特別図柄表示器8、変動表示装置9、および、普通図柄表示器10のそれぞれの変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、始動入賞装置15の可動片13,13の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に大当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。このように、確変大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後の所定期間において、高確率状態かつ時短状態に制御されることとなる。大当り遊技状態の終了後の所定期間に亘る時短状態は、次の大当り遊技状態が発生するか、または、特別図柄および飾り図柄の変動表示が所定回数(100回)行なわれるまでの、いずれか早い方の条件が成立するまで継続される。
また、入賞に応じたパチンコ球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における始動入賞装置15の可動片13,13の開放時間が長くされ、当り時における始動入賞装置15の可動片13,13の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて始動入賞装置15の可動片13,13が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、第2始動口15bへの入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだパチンコ球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出されるパチンコ球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による賞球の払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
このように、発射球数に対する入賞による賞球の払出球数の割合が一般的に「ベース」と呼ばれるが、たとえば1分間等の単位時間におけるパチンコ球の最大発射数は、一定数に制限されている。このため、「ベース」は、単位時間において、遊技領域に設けられた複数の入賞口への入賞による賞球の払出球数の合計値によっても示すことができる。たとえば、単位時間におけるパチンコ球の最大発射数を100球とすると、単位時間における入賞による賞球の払出球数の合計値は、一般的な「ベース」の値と一致することとなる。このような関連性に基づいて、本実施形態では、第1始動口15a、第2始動口15b、第1通常入賞口29、第2通常入賞口30、第3通常入賞口33、および、第4通常入賞口39のそれぞれを異常監視対象入賞口としており、該異常監視対象入賞口の入賞による賞球の払出球数の合計値は、ベースと呼ばれ、入賞に関する異常監視の対象として用いられる。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
また、前述の時短状態に制御されていない状態においては、特別図柄の保留記憶数が所定個数以上となるごとに、特別図柄および飾り図柄の変動表示時間を短縮する記憶変動短縮状態に制御する記憶変動短縮制御が行なわれる。記憶変動短縮制御は、特別図柄の保留記憶数が所定個数未満となった段階で終了する。したがって、時短状態に制御されていない状態においても、特別図柄および飾り図柄の変動表示時間が短縮される場合がある。
変動表示装置9において変動表示される飾り図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始する関係、および、特別図柄の変動表示の終了時に特別図柄の表示結果が導出表示されるときに飾り図柄の表示結果が導出表示されて飾り図柄の変動表示が終了する関係等が含まれる。特別図柄表示器8により予め定められた大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、変動表示装置9により、左,中,右図柄がゾロ目となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および飾り図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
特別図柄表示器8と変動表示装置9とは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9において、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の変動表示領域のうち左,右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がLEDや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、変動表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
この実施の形態の場合は、大当りとして、通常大当りおよび確変大当りというような複数種類の大当りが設けられている。以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態にならず、かつ、時短状態にならないことにより、低確率状態、かつ、低ベース状態となる大当り(非確変大当り)である。このような、低確率状態かつ低ベース状態となった状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、所定期間に亘り時短状態になる高確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。確変大当りとなった後においては、所定期間が経過すると時短状態が終了し、高確率状態、かつ、低ベース状態になる。このような、高確率状態かつ低ベース状態となった状態は、高確低ベース状態と呼ばれる。
また、変動表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、LEDドライバ基板(図示省略)、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、変動表示装置9、LEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。
その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板159が設置されている。ターミナル基板159には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留されたパチンコ球は誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置97に至る。球払出装置97の上方には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置97の払出動作が停止する。球切れスイッチ187はパチンコ球通路内のパチンコ球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167がパチンコ球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対してパチンコ球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としてのパチンコ球や球貸し要求に基づくパチンコ球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、パチンコ球は、余剰球誘導通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらにパチンコ球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ19(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチ19がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、LEDドライバ基板35、音声出力基板70、インタフェース基板66、中継基板77、および、演出制御基板80も示されている。主基板(遊技制御基板)31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ560と、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ14b、カウントスイッチ23、第1入賞口スイッチ29a、第2入賞口スイッチ30a、第3入賞口スイッチ33a、第4入賞口スイッチ39a、満タンスイッチ19からの信号の他、電源断信号およびクリア信号等の各種信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58と、始動入賞装置15の可動片13,13を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および、大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21aを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59と、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって各種の情報信号をホール管理コンピュータ等のパチンコ遊技機1の外部に設けられた装置に出力する情報出力回路53とが搭載されている。情報出力回路53から出力された情報信号は、情報端子基板36を介して、パチンコ遊技機1の外部に出力される。
情報出力回路53から出力される情報信号としては、大当り1情報信号、大当り2情報信号、大当り3情報信号、高確率情報信号、時短情報信号、第1始動情報信号、第2始動情報信号、第1入賞数異常信号、第2入賞数異常信号、第1ベース異常信号、第2ベース異常信号、および、始動口入賞異常信号が含まれる。
大当り1情報信号、大当り2情報信号および大当り3情報信号のそれぞれは、確変大当り、非確変大当り等の大当りの種類を特定した大当りの発生を示す信号である。高確率情報信号は、確率変動が生じたことを示す信号である。時短情報信号は、時短状態が生じたことを示す信号である。第1始動情報信号は、第1始動口15aへの入賞により特別図柄および飾り図柄の変動表示開始に利用されるパチンコ球が検出されたことを示す信号である。第2始動情報信号は、第2始動口15bへの入賞により特別図柄および飾り図柄の変動表示開始に利用されるパチンコ球が検出されたことを示す信号である。
第1入賞数異常信号は、第1始動口15a、第2始動口15b、第1通常入賞口29、第2通常入賞口30、第3通常入賞口33、および、第4通常入賞口39のそれぞれを異常監視対象入賞口として、後述するように実行される入賞数監視処理において、所定の単位時間中での入賞数が第1入賞数異常判定値以上となったことに基づく異常状態(以下、入賞数異常状態または第1入賞数異常状態ともいう)が生じたときに、そのような異常が生じた旨を示す信号である。第2入賞数異常信号は、第1始動口15a、第2始動口15b、第1通常入賞口29、第2通常入賞口30、第3通常入賞口33、および、第4通常入賞口39のそれぞれを異常監視対象入賞口として、後述するように実行される入賞数監視処理において、所定の単位時間中での入賞数が第1入賞数異常判定値よりも大きい第2入賞数異常判定値以上となったことに基づく異常状態(以下、入賞数異常状態または第2入賞数異常状態ともいう)が生じたときに、そのような異常が生じた旨を示す信号である。
第1ベース異常信号は、前述の異常監視対象入賞口を対象として、後述するように実行される入賞数監視処理において、所定の単位時間中でのこれら入賞口への入賞数に基づく賞球数の合計値(以下、ベースという)が第1のベース異常判定値以上となったことに基づく異常状態(以下、ベース異常状態または第1ベース異常状態ともいう)が生じたときに、そのような異常が生じた旨を示す信号である。第2ベース異常信号は、前述の異常監視対象入賞口を対象として、後述するように実行される入賞数監視処理において、所定の単位時間中でのこれら入賞口への入賞数に基づく賞球数の合計値(ベース)が第1のベース異常判定値よりも大きい第2のベース異常判定値以上となったことに基づく異常状態(以下、ベース異常状態または第2ベース異常状態ともいう)が生じたときに、そのような異常が生じた旨を示す信号である。
始動口入賞異常信号は、第2始動口15bを対象として、可動片13,13が閉状態であるときにパチンコ球が入賞したことに基づく異常状態が生じたときに、そのような異常状態が生じた旨を示す信号である。
なお、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ14b、カウントスイッチ23、第1入賞口スイッチ29a、第2入賞口スイッチ30a、第3入賞口スイッチ33a、第4入賞口スイッチ39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、パチンコ球を検出できる遊技媒体検出手段(この例ではパチンコ球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ14b、カウントスイッチ23、第1入賞口スイッチ29a、第2入賞口スイッチ30a、第3入賞口スイッチ33a、および、第4入賞口スイッチ39aへのパチンコ球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。
なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへパチンコ球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。また、V入賞領域に入賞したパチンコ球がカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞したパチンコ球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。また、V入賞領域に入賞したパチンコ球はV入賞スイッチのみで検出されるようにし、大入賞口に入賞したパチンコ球数は、V入賞スイッチによる検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。また、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。また、V入賞領域を設け、1ラウンド目は無条件(V入賞領域への入賞によらず)継続権が発生し、2ラウンド目以降においてV入賞領域への入賞により継続権が発生するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうプロセッサであるCPU56、および、I/Oポート506を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、CPU56の他に少なくともRAM55が内蔵されていればよい。また、ROM54およびI/Oポート506は、外付けであっても内蔵されていてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、以下に説明するような遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的にはCPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、CPU56を含む遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クロック信号を発生させるクロック回路、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ、乱数回路、および、CPU56に割込要求信号を送出するCTCを内蔵する。
乱数回路は、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。この乱数回路は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新させていき、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ14bへの始動入賞が生じたときに乱数回路から数値データを乱数値R1として読出し、その数値データに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。なお、乱数回路が発生させた乱数は、確変とするか否かを決定するための確変判定用乱数や、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定用乱数など、大当りとするか否かの判定以外の判定用乱数として用いてもよい。
乱数回路は、ユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能により、乱数回路は、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路が更新する数値データの初期値を設定する機能を有しており、たとえば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路が更新する数値データの初期値として設定する。これにより、乱数回路が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。また、初期値を設定するときに、IDナンバを用いた所定の演算を行なうことにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを見ただけでは乱数の初期値を認識しにくくすることができる。そのため、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によって、大当り状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことをより確実に防止することができ、セキュリティ性を向上させることができる。
クロック回路は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を2の7乗(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路に出力する。リセットコントローラ502は、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路に所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ560をシステムリセットする。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、発生可能な乱数の値の範囲が異なる2つの乱数回路を搭載する。第1の乱数回路は、12ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、12ビット乱数回路ともいう)である。12ビット乱数回路は、12ビットで発生できる範囲(すなわち、1から4095までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。また、第2の乱数回路は、16ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、16ビット乱数回路ともいう)である。16ビット乱数回路は、16ビットで発生できる範囲(すなわち、1から65535までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。2つの乱数回路は、予め選択されたどちらか一方の回路が乱数の発生に用いられる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が2つの乱数回路を内蔵する場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つの乱数回路を内蔵してもよく、3以上の乱数回路を内蔵してもよい。また、この実施の形態では、12ビット乱数回路および16ビット乱数回路を包括的に表現する場合、または、12ビット乱数回路と16ビット乱数回路とのうちいずれかを指す場合に、乱数回路という。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電源電力の供給が停止したときである電源断時でも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップデータとして、RAM55に保存される。制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを、遊技の進行状態を示すデータと定義する。この実施の形態では、RAM55の全部の記憶領域が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうち一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力ドライバ回路58に入力される。電源断信号は、入力ドライバ回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートに入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力ドライバ回路58に入力される。クリア信号は、入力ドライバ回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートに入力される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、払出制御基板37を経由して、満タンスイッチ19からの満タン信号が入力されたときに、前述した受皿LED202aを発光させる旨を示す満タン信号を演出制御基板80に送信する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技状態以外の状態においてカウントスイッチ23により球が検出されたとき、すなわち、例えば大当り遊技状態以外の状態において特別可変入賞球装置20の開閉板が前述した不正器具等により遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)とされてカウントスイッチ23により球が検出されたときに、エラーが発生したとして、供給皿左LED200a,供給皿右LED200bを発光させる旨を示すエラー信号を演出制御基板80に送信する。
また、クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
また、複数のスイッチのそれぞれは、入力ドライバ回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートに接続されている。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、複数のスイッチのそれぞれから各スイッチの設定状態を示す設定検出信号を受ける。
主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線と、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線とが設けられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、LED制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、変動表示装置9での表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ81等の電気部品制御手段が搭載されている。
演出制御用マイクロコンピュータ81は、表示制御用のプログラム等を記憶するROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうプロセッサであるCPU86と、I/Oポート87とを含む。この演出制御用マイクロコンピュータ81は、演出制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御と、賞球LED51、球切れLED52、装飾LED25、天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、供給皿左LED200a、供給皿右LED200b、供給皿前LED201a、受皿LED202aの制御(LED制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ81では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ81では、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応して行なうべき表示制御、音制御およびLED制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の駆動信号および各種LEDの駆動信号を出力する。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ81により、変動表示装置9の表示制御に合せて、音制御およびLED制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータにおいて、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびLED制御を行なうことにより、変動表示装置9の表示制御の演出に合せた(同期した)音制御およびLED制御が行なわれるのである。
演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ81の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なう。CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、VDPに、表示制御用のコマンドに応じた画像表示をするための制御データを送信する。そして、そのように送信された制御データに従った画像表示をするために、VDPがキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
VDPは、CPU86とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、変動表示装置9に出力される。
演出制御用マイクロコンピュータ81は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することにより、スピーカ27から効果音等の音声を出力させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ81は、LEDドライバ基板35に各種発光手段の駆動信号を出力することにより、前述のような発光手段の制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音の制御および発光制御が行なわれる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ81は、主基板31から満タン信号を受信したときに、受皿LED202aの駆動信号をLEDドライバ基板35に出力して受皿発光部202を発光させることにより、余剰球受皿4にパチンコ球が満タンになった旨を遊技者に報知する。尚、該満タン報知は、満タン信号の入力がなくなったことに基づいて受皿LED202aを消灯することにより終了する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ81は、主基板31からエラー信号を受信したときに、供給皿左LED200a及び供給皿右LED200bの駆動信号をLEDドライバ基板35に出力して供給皿左発光部200L及び供給皿右発光部200Rを発光させることにより、エラーが発生した旨を遊技場の店員等に報知する。尚、該エラー報知は、店員によるリセット操作が行われたことに基づいて供給皿左LED200a及び供給皿右LED200bを消灯することにより終了する。
なお、演出制御コマンドを送信するための信号線としては、前述の8本というようなパラレル信号線を用いる構成に代えて、1本の信号線、すなわち、シリアル信号線を用いる構成を採用してもよい。シリアル信号線を用いる場合には、演出制御コマンドをシリアルデータとし、そのシリアルデータの送信前にローレベル信号のスタートビットを送信し、そのシリアルデータの送信後にハイレベル信号のストップビットを送信する。このようなスタートビットとストップビットとにより演出制御コマンドの取込みタイミングが示されるので、演出制御用マイクロコンピュータ81では、スタートビットとストップビットとの間に送信されたシリアルデータを演出制御コマンドとして受信する。
次に、パチンコ機1の詳細な構造を説明する。図4は、パチンコ機1の開放した状態を示す斜視図であり、図5は、前面枠及び機構板を斜め背面側から見た状態を示す斜視図であり、図6は、前面枠を示す背面図であり、図7は、余剰球誘導通路の構造を示す要部拡大斜視図であり、図8は、図7のA−A断面図であり、図9は、機構板が組み付けられた前面枠の上部を背面側から見た状態を示す要部斜視図である。
パチンコ機1は、図4及び図5に示されるように、複数のパチンコ機1を並設可能な図示しない遊技機設置島に固設される縦長の方形状をなす外枠100と、外枠100の一側を中心に開閉可能に取り付けられた前面枠101と、前面枠101の一側を中心に開閉可能に取り付けられ、前面枠101の背面側に配置される機構板105と、から主に構成されている。これらのうち外枠100は木材にて構成され、前面枠101及び機構板105は合成樹脂財にて構成されている。
前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及びその下方に配置される上皿扉枠103が一側を中心にそれぞれ開閉可能に設けられているとともに、上皿扉枠103の下方には下皿枠104が取り付けられている。ガラス扉枠102の中央には、閉状態において遊技盤6の表面に形成された遊技領域7の前方を被覆するとともに、該遊技領域7を遊技者側から透視可能とする略円形の透視窓110が設けられている。透視窓110の上部左右側には、前面枠101の上部左右側に配設されるスピーカ27,27から出力される音を放音するための放音穴111が形成されている。
上皿扉枠103は、前面に前述した打球供給皿3が取り付けられているとともに、ガラス扉枠102を開放することにより開放可能となるように構成されている。打球供給皿3の上流側端部には、背面側の機構板105に設けられた球払出装置97から払い出される賞球を受け入れ可能とする払出口112が形成されているとともに、打球供給皿3に待機(貯留)している待機球を前面枠101の背面に形成された後述する余剰球誘導通路に流出させて余剰球受皿4に返却するための球抜き口113が形成されている。また、打球供給皿3の下流側端部には、打球供給皿3に待機している待機球を、後述する発射装置により打ち出される発射位置に誘導する待機球誘導口119が形成されている。尚、打球供給皿3の内部構造については後述する。
下皿枠104は、前面枠101の前面下部に取り付けられており、その前面には、余剰球受皿4及び打球操作ハンドル5が取り付けられている。また、余剰球受皿4の配設位置には、後述する余剰球誘導通路を流下してきたパチンコ球が返却される返却口120が形成されている。尚、余剰球受皿4の内部構造については後述する。
前面枠101は、前述した遊技盤6を背面側から取り付け保持可能に構成されているとともに、該遊技盤6の前面に形成された遊技領域7を前面側から視認可能とするための略円形の遊技用開口114が略中央に形成されている。遊技用開口114の上部左右側には、スピーカ27を有するスピーカユニット27aを前面側から嵌合することにより取り付け可能なスピーカ取付穴115が形成されている。スピーカユニット27aは、スピーカ取付穴115に取り付けられた状態において、その後部が前面枠101の背面側に突出した状態で取り付けられるようになっている(図9参照)。
上皿扉枠103の閉状態において前記払出口112に対向する箇所には、該払出口112に連通する払出連通口112aが形成されている。また、上皿扉枠103の閉状態において前記球抜き口113に対向する箇所には、該球抜き口113に連通する球抜き連通口113aが形成されている。さらに、球抜き連通口113aの近傍には、後述するファール球を前面枠101の背面側に形成される余剰球誘導通路130に流出させるためのファール球口116が形成されている。
尚、本実施例では、球抜き口113から待機球が、また、ファール球口116からファール球が余剰球誘導通路130に流出されるようになっているが、例えば前面枠101の前面に、ファール球及び待機球を合流させてファール球口116に誘導する合流樋(図示略)等を設け、これらファール球及び待機球をファール球口116から余剰球誘導通路130に流出させるようにするとともに、前面枠101の前面における払出連通口112aの下方に、ガラス扉枠102を開放した際等において払出連通口112aからこぼれた賞球等を回収して球抜き口113に誘導する賞球回収部材(図示略)設け、該こぼれた賞球を球抜き口113から余剰球誘導通路130に流出させるようにしてもよい。
前面枠101の前面における遊技用開口114の下方には、発射装置により打ち出される打球を遊技領域7に向けて誘導する打球誘導レール117(図1参照)が設けられる。また、打球誘導レール117の途中には、発射装置により打ち出されたものの遊技領域7に到達することなく戻ってきたファール球を前述したファール球口116に誘導して回収するファール球誘導通路118が形成されており、該ファール球は、ファール球口116を介して背面側の余剰球誘導通路130に流出された後、余剰球受皿4に返却されるようになっている。
前面枠101の裏面下部には、図6〜図8に示されるように、機構板105側に設けられる球払出装置97から払い出されたパチンコ球を払出連通口112aに向けて誘導する第1払出球誘導通路131aに接続される第2払出球誘導通路131bと、上方の払出連通口112aと下方の返却連通口120aとを連通する余剰球誘導通路130と、アウト口26に流入したアウト球を機構板105側に形成された後述する合流通路163に向けて誘導するアウト球誘導通路132と、が形成されている。
第2払出球誘導通路131bの上流側端部は、払出連通口112aの上方位置において第1払出球誘導通路131aの連通口131cに接続され、該第1払出球誘導通路131aを流下してきた払出球が流入されるようになっている。流入した払出球は、後述するバックプレート135に取り付けられた傾斜板133上に落下し、該傾斜板133により前方の払出連通口112aに向けて誘導されるようになっている。また、この第2払出球誘導通路131bの下流側は、払出連通口112aの下端縁から背面側に向けて突設されるとともに、前記傾斜板133が上面に載置される傾斜板保持片133aの側方に形成されており、余剰球誘導通路130の上流側端部と連通している。
従って、打球供給皿3が満杯になって払出連通口112aを介して傾斜板133上まで球が詰まってきた場合、第2払出球誘導通路131bから傾斜板133上に誘導落下された払出球は、傾斜板133から側方に溢れて余剰球誘導通路130内に流入することになる。すなわち、打球供給皿3から溢れた余剰球は、余剰球誘導通路130内に流入して返却連通口120aに誘導されるようになっている。
余剰球誘導通路130は、前面枠101の裏面から背面側に向けて突設された水平な樋板134(図7,図8参照)により底面が形成されている。また、前側面は前面枠101の前面板101aにより形成されているとともに、背側面は合成樹脂材からなるバックプレート135及び流し部材136の背面板(図5,図8参照)により形成されており、払出連通口112a側から返却連通口120a側に向けて下方に傾斜するように、左右方向に延設されている。このように余剰球誘導通路130は、底面及び前後側面が被覆されている。
バックプレート135は、図5に示されるように、第2払出球誘導通路131b、余剰球誘導通路130、アウト球誘導通路132の背側面を被覆可能な横長板状に形成されており、その周縁の複数箇所に取り付けられる複数のバックプレート取付ネジN1,N2により前面枠101の背面下部に取り付けられるようになっている。
バックプレート135の上辺には、遊技盤6下部に形成されたアウト口26の背面を被覆するアウト口被覆部材(図示略)との干渉を回避するための切り欠き137が形成されている。また、アウト球誘導通路132の下流側端部との対向位置にはアウト球連通口138が形成されているとともに、第1払出球誘導通路131aの連通口131cとの対向位置には連通口131dが形成されている。
また、バックプレート135の前面には、前述した傾斜板133の後端が傾斜板保持片133aとの対向位置に取り付けられているとともに、アウト球誘導通路132の底面を構成する樋板139(図8参照)の背面側の端部と該バックプレート135の前面との間に形成される隙間を塞ぐための突片140(図8参照)が、樋板139に沿って突設されている。
尚、このような突片は、図示はしないが、特に余剰球誘導通路130の上方に形成される樋板、すなわち、余剰球誘導通路130の上方を閉塞している前面枠101の背面に突設された板部材の背面側端部とバックプレート135の前面との間に設けられることが好ましい。つまり、余剰球誘導通路130の上方は、アウト球誘導通路132の底面を構成する樋板139を含む前面枠101の背面から略水平に突設される複数の板部材により閉塞され、これら板部材によりアウト口26との連通が遮断されているため、これら板部材の背面側端部とバックプレート135の前面との間に隙間を突片により閉塞することで、余剰球誘導通路130内に進入されたセル板等の不正器具を前記隙間から余剰球誘導通路130の外部に延出してアウト口26にアプローチさせることが困難となる。
また、余剰球誘導通路130の上方には、該余剰球誘導通路130と同様に前面枠101の背面に形成されたアウト球誘導通路132が形成され、これら通路は互いに垂直方向を向く前面枠101の背面に沿って上下に配設されているとともに、互いの通路の背面が1枚のバックプレート135により被覆されることで互いに非連通状態とされているため、返却口120からアウト口26に連通するアウト球誘導通路132への不正器具の挿通が困難となっている。
また、アウト口26と返却口120とは、パチンコ機1の左右方向の略中央位置に互いに上下に配設されているが、返却口120から上流側、すなわち、払出口112側に向けて延設される余剰球誘導通路130は、返却口120の背面奥方において、その上方に配設されたアウト球誘導通路132を避けるように、パチンコ機1を正面から見て左斜め上方(背面から見て右斜め上方)に向けて屈曲形成されていることで、パチンコ機1の前面側から返却口120を介して余剰球誘導通路130内に挿通した不正器具をそのまま押し込んだときにバックプレート135に当たってしまい、さらに奥方まで差し込むためには左側に屈曲させなければならないため、不正器具を挿入し難くなっている。
また、バックプレート135は複数のバックプレート取付ネジN1,N2により前面枠101の背面下部に取り付けられるため、余剰球誘導通路130やアウト球誘導通路132内で球詰まりが発生した場合でもバックプレート135を取り外すことで球詰まりを解消することができる。
流し部材136は、返却連通口120aの背面を被覆するとともに、上面に形成された受け入れ口136aを介して受け入れた余剰球を、返却連通口120a側に向けて誘導可能な前面及び上面が開口する箱状に形成された部材である。そして、その周縁に取り付けられる複数の流し部材取付ネジN3により前面枠101の背面下部に取り付けられるようになっている。
また、受け入れ口136aの後縁辺からは取付片136b(図5参照)が上向きに立設されており、該取付片136bの背面にはバックプレート135の下部が当接されるようになっている(図8参照)。このように流し部材136の背面側にバックプレート135を配置した状態において、バックプレート135の背面下部側から取り付けたバックプレート取付ネジN2を取付片136bの両端に挿通して前面枠101の裏面に形成されたネジ孔に螺入するようになっている。つまり、流し部材136の取付片136bの背面とバックプレート135の下部とが重合した状態で取り付けられることで、バックプレート135が背面側に向けて押圧されても取付片136bとの間に隙間が形成されにくくなっている。
また、余剰球誘導通路130の背面を被覆するバックプレート135は、背面に配置される機構板105が図示しない係止部材等を介して前面枠101に係止されることで、該機構板105の前面により前面枠101側に向けて押圧されるようになっているため(図8参照)、余剰球誘導通路130に挿入されたセル板等によりバックプレート135が背面側に向けて押圧されても、樋板139の背面側端部との間に隙間が形成されにくい。
余剰球誘導通路130は、図6,図7に示されるように、通路途中に上下方向に屈曲する段部141が形成されており、該段部141には満タンスイッチ19が設けられている。詳しくは、樋板134の一部が段部141において切り欠かれており、該切欠部には、満タンスイッチ19を押圧可能なスイッチ片19aが、前面枠101に枢支された上端を中心に揺動自在に設けられている。スイッチ片19aは、通常時においてその一部が通路内に突出する突出位置に保持されており、余剰球受皿4の球が満杯状態となって満タンスイッチ19の下流側に余剰球が詰まって滞留し、その球によりスイッチ片19aが押圧されて満タンスイッチ19がon状態となった場合には、球払出装置97の駆動が停止されて賞球及び貸球の払出動作が不能動化されるようになっている。
このように余剰球誘導通路130が前面枠101側に形成されているため、満タンスイッチ19も前面枠101に取り付けられている。また、余剰球誘導通路130における段部141の近傍には、前述した球抜き連通口113a及びファール球口116が形成されており、打球供給皿3から流出させた待機球やファール球が合流し、該余剰球誘導通路130を介して余剰球受皿4に返却されるようになっている。
アウト球誘導通路132は、段部141よりも下流側の余剰球誘導通路130の上方位置において払出連通口112a側に向けて延設されており、前面枠101の裏面から背面側に向けて突設された水平な樋板139(図7,図8参照)により底面が形成されている。また、前側面は前面枠101の前面板101aにより形成されているとともに、背側面はバックプレート135(図5,図8参照)により形成されている。
そして、アウト口26から流下してきたアウト球は、下流側端部において背面側に誘導され、バックプレート135に形成されたアウト球連通口138を介して機構板105側に流出されるようになっている。
次に、機構板105の構造について説明すると、図2及び図5に示されるように、機構板105の上部には球タンク38が設けられ、図示しない遊技機設置島の供給樋より導出された供給管(図示略)よりパチンコ球が球タンク38に供給されるようになっているとともに、球タンク38内に貯留されたパチンコ球は、供給球誘導通路160を流下して払出装置97に供給されるようになっている。
また、供給球誘導通路160の経路中には球切れスイッチ187が設けられており、この球切れスイッチ187により払出装置97での1回の球貸球数である25球のパチンコ球が通路内に準備されているか否かが検出されるようになっている。
この払出装置97には、球切り用のスプロケット(図示略)が設けられており、これらスプロケットが駆動回転されることでパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、スプロケットが同期回転することで交互にパチンコ球が排出される。尚、これら排出されたパチンコ球は、図示しない賞球用カウントスイッチにて検出された後、前述した第1払出球誘導通路131aを流下し、前面枠101側の第2払出球誘導通路131b内に流出して打球供給皿3に供給されるようになっている。
また、供給球誘導通路160における球払出装置97の配置位置の上流側には、球タンク38及び供給球誘導通路160内のパチンコ球を排出するための球抜き通路161の上端が接続されており、図示しない切り替え弁を操作することにより、球タンク38及び供給球誘導通路160内のパチンコ球を外部に排出することができるようになっている。
球抜き通路161は、機構板105の前面におけるアウト球連通口138との対向位置に形成された合流口162まで延設されている。また、合流口162からは、合流通路163が下方に向けて延設されている。つまり、アウト球誘導通路132を流下してくるアウト球及び後述する入賞球は、アウト球連通口138及び合流口162を介して合流通路163内に流入し、機構板105の下面から機構板105外部に排出されるようになっている。尚、機構板105外部に排出されたパチンコ球は、図示しない遊技機設置島に設けられるアウト球タンク内に落下し、計数された後に遊技機設置島内に貯留される。
また、機構板105の下部前面側には、前述した遊技領域7において各種入賞口15,20,29,30,33,39に入賞した入賞球を回収する入賞球回収路164が設けられている。各種入賞口15,20,29,30,33,39に入賞した入賞球は、遊技盤6を通して背面側に流出された後、図6に示されるように、遊技盤6の背面を覆うように形成された入賞球誘導カバー体170(図8参照)により収集されるようになっている。収集された入賞球は、図8に示されるように、入賞球誘導カバー体170の下面に形成された流出口171を介して下方に流出された後、該流出口171の鉛直下方に配置される入賞球回収路164の上面開口から入賞球回収路164内に落下される。
入賞球回収路164内に落下した入賞球は、その下部に形成された連通路165を介して前面枠101側のアウト球誘導通路132の上流部に流出されるようになっている。つまり、回収された入賞球は、アウト球誘導通路132から再び機構板105側の合流通路163に流出されるため、機構板105を介して外部に排出されることになる。
このように機構板105には、第1払出球誘導通路131a,供給球誘導通路160,球抜き通路161,合流通路163,入賞球回収路164等の余剰球誘導通路130を除く各種球通路が形成されている。
以上説明したように、本実施例のパチンコ機1にあっては、余剰球誘導通路130を、打球供給皿3から溢れた余剰球が機構板105を介すことなく余剰球受皿4に誘導されるように前面枠101の背面に形成するとともに、該前面枠101の背面における余剰球誘導通路130近傍に満タンスイッチ19を設けているため、従来のように、余剰球誘導通路130の一部に機構板105側に形成した通路との連通部等が形成されることがないので、余剰球受皿4から不正器具等を進入させても、該不正器具を余剰球誘導通路130の外部に突出させることが困難となるため、不正器具を前面枠101の背面とその背面側に配置される機構板105の前面との間からアウト口26を介して遊技領域7内の特別可変入賞球装置20の開閉板等を強制的に開放させて球を不正に入賞させるといった不正行為を効果的に防止することができる。
また、余剰球誘導通路130が前面枠101から機構板105にわたり形成されることがない、つまり通路内における前面枠101と機構板105との連通部に段部等が形成されることがないので、球詰まりの発生等が防止される。
機構板105の上部における前述したスピーカ取付穴115との対向位置には、スピーカ取付穴115に取り付けられるスピーカユニット27aの背面部を収容可能なスピーカ収容凹部115aが、背面側に向けて膨出するように形成されている。
球タンク38は、図5及び図9に示されるように、機構板105の背面上部に背面側に向けて突出するように取り付けられている。球タンク38は、上面が開口する所定深さを有する箱体からなり、平面視で略横長長方形状に形成されているとともに、その左右側部は、左右のスピーカ収容凹部115a,115aの背面を被覆するように、かつ、スピーカ収容凹部115aの内面及び背面の一部に当接した状態で設けられている。
具体的には、球タンク38の前面側の左右の角部には、それぞれ内向きに凹む凹部38a,38aが形成されており、該左右の凹部38a,38aの外面が、スピーカ収容凹部115a,115aの内面及び背面の一部に当接した状態で設けられている。このように凹部38a,38aの外面側にスピーカ収容凹部115a,115aの内面及び背面が当接するように取り付けることで、スピーカ27が音を出力することにより生じる振動が球タンク38に伝達されることになり、該振動により、球タンク38内に貯留されるパチンコ球が均されて、偏りなく貯留されるようになる。
尚、本実施例では、球タンク38の左右の凹部38a,38aの外面が、スピーカ収容凹部115a,115aの内面及び背面の一部に当接した状態で設けられていたが、少なくともスピーカ収容凹部115a,115aの背面の一部に当接した状態で設けられていれば、例えば、球タンク38は、左右の凹部38a,38aの外面がスピーカ収容凹部115a,115aの背面の一部にのみ当接した状態で設けられていてもよいし、あるいは背面全域に当接した状態で設けられていてもよい。
また、スピーカ27及びスピーカユニット27aが大型化し、前面枠101の背面から背面側に向けて大きく膨出するように取り付けられた場合、球タンク38の左右幅を左右のスピーカユニット27a,27a間に納まるように短寸にすると、球の貯留量が制限されるが、上記のように球タンク38の一部に内側に凹む凹部38aを形成し、該凹部38a内にスピーカユニット27aの一部を嵌合させた状態で球タンク38を取り付けることで、左右幅全体を短寸にしなくても済むため、貯留量の低減を回避できるばかりか、球タンク38を左右のスピーカユニット27a,27aよりも背面側に大きく突出させなくて済み、パチンコ機1の前後幅が大寸となることがないので、スペース効率よく配設することができる。
次に、機構板105の背面下部に設けられる電源基板910が収納された電源基板ケース910a及び払出制御基板37が収納された払出制御基板ケース37aの取り付け構造に次いて、図10及び図11に基づいて説明する。図10は、機構板の背面下部を背面側から見た状態を示す要部斜視図であり、図11は、図10のB−B断面図である。
図10に示されるように、機構板105の背面下部(図11中下側)には、背面側から見て左側に電源基板ケース910aが取り付けられるとともに、右側に払出制御基板ケース37aが取り付けられるようになっている。具体的には、図11に示されるように、機構板105の内部を前後方向に仕切るように配設された仕切り板180の背面側の取付面180a,180bにそれぞれ取り付けられる。機構板105を背面側から見て右側の取付面180bは、取付面180aから背面側に膨出した膨出部に形成されている。尚、仕切り板180を挟んで反対側、つまり、機構板105の前面下部(図11中上側)には前述した合流通路163,入賞球回収路164等が形成されているが、図11においては図示を省略している。
取付面180aの左側端部に設けられる側板181には、電源基板ケース910aの左側辺の上下に設けられる差込片185aが挿入される差込穴182が形成されている。また、取付面180aの右側には、電源基板ケース910aの右側辺に設けられる押え片185bに係脱可能に設けられた押え用レバー183が、取付板180から背面側に向けて突設された前後方向を向く軸を中心に回動自在に設けられている。
取付面180bには、払出制御基板ケース37aの裏面に突設され、後述するスライド方向(図中左側)に向けて屈曲するフック189を挿通可能とするフック挿通用スリット190が左右方向に向けて形成されている。また、フック挿通用スリット190の右側には、払出制御基板ケース37aの右側面に当接して突っ張り可能な突張りレバー184が、取付板180から背面側に向けて突設された前後方向を向く軸を中心に回動自在に設けられている。
電源基板ケース910aの表面右側には、払出制御基板ケース37aが配置される段部186が形成されているとともに、該段部186における右側面には、払出制御基板ケース37aの左側辺から突設される係止片188が挿入可能な係止用スリット187が形成されている。尚、この該段部186の背面は、取付面180aに取り付けた状態において、取付面180bとほぼ面一をなす前後位置に形成されており(図11(b)参照)、払出制御基板ケース37aの取付面の一部を構成するようになっている。
ここで、図11に基づいて、電源基板ケース910a及び払出制御基板ケース37aの機構板105への取付方法を説明する。
まず、図11(a)に示されるように、電源基板ケース910aの左側の差込片185aを差込穴182に挿通した状態で、取付面180aに向けて電源基板ケース910aの裏面を当接させる。そして、押え用レバー183を回転させて横向きにし、押え片185bを係止する。この状態で、電源基板ケース910aは取付面180aに仮止めされた状態となるとともに、段部186の背面は取付面180bとほぼ面一をなす。
次いで、図11(b)に示されるように、フック189をフック挿通用スリット190に挿通させて払出制御基板ケース37aの背面を取付面180bに当接させる。この状態で、該取付面180bの左側方に配置された段部186に向けて、払出制御基板ケース37aを取付面180bに押し当てた状態でスライド移動させる。
そして、図11(c)に示されるように、払出制御基板ケース37aの係止片188が係止用スリット187内に挿入されて左側面が段部186の右側面に当接した状態で、突張りレバー184を回転させて横向きにし、払出制御基板ケース37aを電源基板ケース910a側に向けて押圧する突っ張り位置に位置させる。
これにより、払出制御基板ケース37aは、フック189の係止作用により背面側への離脱が防止されるとともに、突張りレバー184により左右方向への移動が規制され、取り付け位置に保持される。また、電源基板ケース910aは、差込片185a及び押え用レバー183により取付面180aからの離脱及び左右方向のスライド移動が規制されるとともに、その背面側の一部を覆うように取り付けられた払出制御基板ケース37aにより取付面180aからの離脱が規制されるため、例えば押え用レバー183による押さえ忘れがあっても、払出制御基板ケース37aが突張りレバー184を介して背面側に取り付けられることで離脱が防止される。
このように、2つの制御基板ケース910a,37aのうち一方の制御基板ケース910aの背面側に段部186を設け、他方の制御基板ケース37aの一部を該段部186に当接するように背面側から覆うように取り付けできるようにする、すなわち、双方の制御基板ケース910a,37aの一部を互いに左右及びケースの厚み方向に重合させてスペース効率よく配設することができるばかりか、双方の制御基板ケース910a,37aを互いに係合させて取り付けるため、各制御基板ケースそれぞれに対応した取り付け部材等を取付面に設ける必要がないので、取り付け構造を簡素化できる。
さらに、2つの制御基板ケース910a,37aのうち不正行為が行われる可能性が高い制御基板ケースである払出制御基板ケース37aの方を背面側から覆うように取り付けるようにすることで、万が一払出制御基板ケース37aに何らかの不正行為が行われた場合においても早期のうちに発見することができる。一方、電源基板ケース910aに不正行為が行われたとしても制御に異常が生じることは少ないので、不正行為が行われる可能性は極めて少ないため、電源基板910の一部が払出制御基板ケース37aにより被覆されても問題はない。
次に、打球供給皿3及び余剰球受皿4の内部構造及び各発光部の発光態様を、図12〜図15に基づいて説明する。図12は、打球供給皿3の内部構造を示す分解斜視図であり、図13は、余剰球受皿4の内部構造を示す分解斜視図であり、図14は、(a)は供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rの発光状況を示す正面図であり、(b)は供給皿右発光部200Rの発光状況を示す右側面図であり、図15は、(a)は受皿発光部202の発光状況を示す正面図であり、(b)は受皿発光部202の発光状況を示す右側面図である。尚、図12において、図中左斜め上方側がパチンコ機1の前面側であり、各部材の左右方向の配置状態は前面側から見た状態で説明する。
図12に示されるように、打球供給皿3は、上皿扉枠103の本体を構成する上皿本体板300と、上皿本体板300の前方及び左右側方を被覆する上皿カバー体301と、上向きに開口する皿状に形成される上皿球受け302と、から主に構成されている。上皿本体板300の前面左右側には、供給皿左発光部200L及び供給皿右発光部200Rを構成する各種部材が組み付けられるとともに、上皿本体板300の前面中央には、上皿カバー体301及び上皿球受け302が前面側から取り付けられる。尚、上皿本体板300の前面中央上部には、上皿球受け302に待機する待機球との当接による磨耗を保護するカバーシール315が取り付けられる。
上皿本体板300の前面左右側には、供給皿左LED200a及びその外側に配置された供給皿左外LED200cを前面に有する上皿左サイド基板310L,供給皿右LED200b及びその外側に配置された供給皿右外LED200cを前面に有する上皿右サイド基板310Rと、上皿左基板シート311L,上皿右基板シート311Rと、上皿左横飾り312L,上皿右横飾り312Rと、上皿左クリアベース313L,上皿右クリアベース313Rと、上皿左サイドレンズ314L,上皿右サイドレンズ314Rと、がそれぞれ記載した順に前面側から取り付けられている。
また、上皿本体板300の前面における上皿左サイド基板310L,上皿左基板シート311L,上皿左横飾り312L,上皿左クリアベース313L,上皿左サイドレンズ314Lのさらに左側には、上皿扉枠103を前面枠101に対して枢支するための上皿ヒンジ316及び上皿軸カバー317が取り付けられている。
上皿カバー体301は、合成樹脂材からなる1枚の板材を側面視で略V字状をなすように屈曲し、該屈曲部が前方に向けて突出するように形成されており、内部空間に上皿球受け302が配設可能とされている。また、左右方向を向く屈曲部301aは上下方向に所定幅を有しており、該屈曲部301aに供給皿前発光部201を構成する横長帯状の前面が形成されている。
そしてその左右側部には、上皿左横飾り320L,上皿右横飾り320Rが背面側から差し込まれて取り付けられるとともに、上皿左横飾り320L,上皿右横飾り320Rの外側には、上皿左横Vレンズ321L,上皿右横Vレンズ321Rと、上皿左横レンズ322L,上皿右横レンズ322Rと、ロゴ(図示略)が刻印された左ロゴレンズ323L,右ロゴレンズ323Rと、がそれぞれ記載した順に取り付けられている。
また、屈曲部301aの背面には、上皿前レンズ330と、上皿前中レンズ331と、上皿前左反射板332L,上皿前右反射板332Rと、上皿前左シート333L,上皿前右シート333Rと、供給皿前LED201aを前面に有する上皿前左基板334L,上皿前右基板334Rと、上皿前基板カバー335と、がそれぞれ記載した順に背面側から取り付けられている。
このように、供給皿左発光部200Lを発光させる発光体としての供給皿左LED200aを有する上皿左サイド基板310L及び供給皿左発光部200Rを発光させる発光体としての供給皿右LED200bを有する上皿右サイド基板310Rは、上皿本体板300の前面左右側にそれぞれ前向きに設けられている。従って、パチンコ機1の左右側面側を向く供給皿左発光部200L及び供給皿右発光部200Rは、前方に向けて光を照射する供給皿左LED200a,供給皿右LED200bの前方に前後方向に縦向き姿勢で配置される各レンズ321L〜323L,321R〜323Rが間接的に面発光することで発光するようになっている。
また、本実施例では、特に図示はしないが、三角形状の左ロゴレンズ323L,右ロゴレンズ323Rは、刻印された図示しないロゴのみが発光するようになっているが、略三角形状をなす左ロゴレンズ323L,右ロゴレンズ323R全域を面発光させてもよい。
尚、供給皿左外LED200c及び供給皿右外LED200cが発光することで、前面側を向く上皿左サイドレンズ314L、上皿右サイドレンズ314Rが面発光するようになっており、例えば遊技に関わる演出や装飾用発光部として利用されている。
次に、図13に示されるように、余剰球受皿4は、下皿枠104を構成する下皿本体板350と、余剰球受皿4の背面を覆う下皿背板351と、上向きに開口する皿状に形成される下皿球受け352と、から主に構成されている。下皿本体板350の中央部には、下皿球受け352を収容可能な球受け収容部350aが前方に向けて膨出するように形成されており、該球受け収容部350aには、下皿球受け352が背面側から取り付けられるようになっている。
下皿球受け352は、受皿LED202aを上面に有する下皿LED基板353が取り付けられる下皿LEDベース354を介して球受け収容部350aに取り付けられる。下皿LEDベース354は、透明な合成樹脂材により、下皿球受け352の前縁及び左右側縁を囲む平面視略コ字形に形成されており、その前縁及び左右側縁上部には、受皿発光部202を構成する平面視略コ字形をなす上面板354aが形成されているとともに、前縁及び左右側縁下部には、上面板354aとほぼ同形をなす下板354bが形成されており、該下面板354bの上面に下皿LED基板353が取り付けられるようになっている。
そして、この上面板354aの上方には、上面板354aとほぼ同形をなすシボシート355が配置されるとともに、さらにその上方には、下皿アクリルセンター356が配置されている。
このように構成された余剰球受皿4は、球が貯留される下皿球受け352の前縁及び左右側縁上部に、所定幅を有する平面視略コ字形をなす平坦な受皿発光部202が、上向きに発光可能な状態で設けられている。
また、受皿発光部202を発光させる発光体としての受皿LED202aを有する下皿LED基板353は、該受皿発光部202の発光面を構成する下皿アクリルセンター356から下方に離間した位置に配置され、さらにこれら下皿LED基板353と下皿アクリルセンター356との間にシボシート355及び上面板354aが配設されており、指向性の高い受皿LED202aからの光を拡散させて下皿アクリルセンター356を面発光させることができるようになっている。
次に、このように構成された供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200R及び受皿発光部202の発光状況について、図14及び図15に基づいて説明する。
供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rは、図14(a)(b)中網点で示されるように、打球供給皿3の左右側面に側面視略V字形状に形成されている。すなわち、供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rはパチンコ機1の外側方を向くように設けられているため、図14(b)に示されるように、パチンコ機1の側方からの視認性が高いので、例えば遊技店の店員等が図示しない遊技機設置島の端部側等にいる場合でも、供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rの発光を視認しやすくなるため、前述したエラーの発生に対して早期に対処することができる。
また、供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rは、図14(a)に示されるように、前面枠101の前面から遊技者側(先端の屈曲部301a)に向かうに従い、前面枠101の左右方向の中央に向けて傾斜するように設けられているため、遊技者も発光状況を視認可能になるため、供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rを、遊技に関わる演出手段として発光させることも可能となる。
また、本実施例では、エラーの発生時に供給皿左LED200a,供給皿右LED200bが発光して供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rが面発光するようになっていたが、供給皿左外LED200c及び供給皿右外LED200cを発光させて前面側を向く上皿左サイドレンズ314L、上皿右サイドレンズ314Rを面発光させてもよい。
尚、供給皿前発光部201は、遊技に関わる演出や装飾用発光部として利用される。
受皿発光部202は、図15に示されるように、余剰球受皿4における下皿球受け352の前縁及び左右側縁を囲むように、平面視略コ字形に形成されているため、余剰球受皿4が満杯になった旨を音声や変動表示装置等により報知する場合、遊技に関わる演出等が遮られてしまうことがあるが、光により報知することにより、演出等を遮ることなく遊技者に認識させることができる。また、余剰球受皿4の周縁が発光するため、遊技者は貯留皿が満杯になった旨を認識しやすいばかりか、余剰球受皿4に球が貯留されていても球により光が遮られることがない。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、余剰球誘導通路130は、前面枠101の背面及び該背面に形成された樋板134とバックプレート135により形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前面枠101のみにより一体形成されていてもよい。
また、余剰球誘導通路130の配設位置や通路形状等は任意であり、上記実施例に記載の形状に限定されるものではなく、種々に変形可能である。
また、前記実施例では、供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rは、所定のエラーが発生したことに基づいて発光するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば遊技に関連する演出装置としてこれら発光部を発光させてもよいし、装飾用発光部として発光させてもよい。さらに、球切れや賞球時に発光させるようにしてもよい。また、これら供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rとともに供給皿前発光部201を発光させてもよい。
また、受皿発光部202は、余剰球受皿4が球で満杯になったことに基づいて発光するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば遊技に関連する演出装置としてこれら発光部を発光させてもよし、装飾用発光部として発光させてもよい。さらに、球切れや賞球時に発光させるようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ機1が適用されていたが、遊技球を用いてゲームを行うことが可能なスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
本発明が適用されたパチンコ機を示す正面図である。 図1のパチンコ機を示す背面図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 パチンコ機1の開放した状態を示す斜視図である。 前面枠及び機構板を斜め背面側から見た状態を示す斜視図である。 前面枠を示す背面図である。 余剰球誘導通路の構造を示す要部拡大斜視図である。 図7のA−A断面図である。 機構板が組み付けられた前面枠の上部を背面側から見た状態を示す要部斜視図である。 機構板の背面下部を背面側から見た状態を示す要部斜視図である。 図10のB−B断面図である。 打球供給皿3の内部構造を示す分解斜視図である。 余剰球受皿4の内部構造を示す分解斜視図である。 (a)は供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rの発光状況を示す正面図であり、(b)は供給皿右発光部200Rの発光状況を示す右側面図である。 (a)は供給皿左発光部200L,供給皿右発光部200Rの発光状況を示す正面図であり、(b)は供給皿右発光部200Rの発光状況を示す右側面図 従来例における機構板を取り付けた前面枠を示す縦断面図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
3 打球供給皿
4 余剰球受皿
101 前面枠
105 機構板
112 払出口
120 返却口
130 余剰球誘導通路
134 樋板
135 バックプレート
160 供給球誘導通路
200R 供給皿右発光部
200L 供給皿左発光部
201 供給皿前発光部
202 受皿発光部

Claims (5)

  1. 遊技盤の前面に形成された遊技領域内に遊技球を打ち出すための発射装置と、前記発射装置に誘導される遊技球が待機する打球待機部と、前記打球待機部から溢れた余剰球を貯留可能な余剰球貯留部と、を備える弾球遊技機であって、
    前記打球待機部及び前記余剰球貯留部が遊技者から見て手前側となる前面に設けられる保持枠と、
    前記打球待機部から溢れた余剰球を前記余剰球貯留部に誘導する余剰球誘導通路と、
    前記余剰球貯留部が貯留された余剰球により満杯になったことを検出する貯留状態検出手段と、
    前記保持枠の背面側に配置され、前記打球待機部に遊技球を払い出す払出機構を有する機構部と、
    前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域内において該遊技領域内に設けられた入賞口のいずれにも入賞しなかったアウト球を回収するためのアウト球回収口と、
    前記アウト球回収口から回収されたアウト球を、前記機構部を介して弾球遊技機外部に流出させるアウト球流出通路と、
    を備え、
    前記余剰球誘導通路を、前記打球待機部から溢れた余剰球が前記機構部を介すことなく前記余剰球貯留部に誘導されるように前記保持枠の背面に形成するとともに、該保持枠の背面における前記余剰球誘導通路近傍に前記貯留状態検出手段を設け、
    前記余剰球誘導通路は、前記保持枠の背面に突設される樋板により該余剰球誘導通路の上下面が形成され、該保持枠により該余剰球誘導通路の前側面が形成されるとともに、該余剰球誘導通路の背側面は前記保持枠の背面側に設けられる被覆板により形成され、
    前記被覆板は、前記保持枠に対して取り付けられている、
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記打球待機部の少なくとも一部は、前記保持枠の前面から遊技機前面方向に向けて膨出するように形成された待機皿にて構成されており、
    前記弾球遊技機は、
    遊技者から見て前記待機皿の左右側面のうち少なくとも一方に設けられる待機皿発光部と、
    所定のエラーが発生したことに基づいて前記待機皿発光部を発光させる待機皿発光制御手段と、
    をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記待機皿発光部は、前記保持枠の前面から遊技機前面方向に向かうに従い中央に向けて傾斜するように設けられている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記余剰球貯留部は、前記保持枠の前面から遊技機前面方向に向けて膨出するように形成された貯留皿にて構成されており、
    前記弾球遊技機は、
    前記貯留皿に設けられる貯留皿発光部と、
    前記貯留状態検出手段が貯留された余剰球により満杯になったことを検出したことに基づいて前記貯留皿発光部を発光させる貯留皿発光部制御手段と、
    をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 前記貯留皿は前記待機皿の下方に配設されるとともに、前記貯留皿発光部は、前記貯留皿の周縁上面に設けられている、
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の弾球遊技機。
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