JP5196100B2 - プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および投写方法 - Google Patents

プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および投写方法 Download PDF

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Description

本発明は、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および投写方法に関する。
従来、プロジェクタは、単体で使用されることが多く、発生する異常の内容も比較的単純なものであったため、異常の種類ごとに発生した異常の件数を数えているだけであった。
例えば、特開平9−61777号公報では、警告モード時に特定キーボタンが押された場合にオンスクリーンディスプレイで警告内容を表示し、強制シャットダウン後の再起動時に強制シャットダウン時の原因をオンスクリーンディスプレイで表示することが記載されている。
特開平9−61777号公報
しかし、近年、プロジェクタは、高機能化し、種々の異常が発生するようになり、従来の機能だけでは実用的ではなくなってきている。例えば、発生した異常件数を異常の種類ごとに数える手法では、複数の異常が同時に発生したり、ランプ異常が発生した後に内部異常が発生したりした場合等に異常の原因を特定することは困難であった。
また、例えば、PC(Personal Computer)等の記憶容量が多く、高機能な装置では、種々の異常を詳細に記憶する機能を有しているものもあるが、プロジェクタのように記憶容量も少なく、低機能な装置では、PC等と同様の機能を実装することは構成が複雑になり、コスト高になる。
本発明の目的は、少ない記憶容量でより確実に温度に関する異常の内容を記憶し、提示することが可能なプロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および投写方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、
測定対象の温度を測定する少なくとも1つの温度センサーと、
前記温度が、少なくとも1つのチェックポイントとなる数値を通過したことを検出する温度通過検出部と、
前記温度通過検出部によって前記チェックポイントとなる数値を前記温度が通過したことが検出された場合に、通過した数値に関するデータと、通過時点に関するデータとを関連付けて温度ログデータとして記憶部に記憶する温度監視部と、
を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、
測定対象の温度を測定する少なくとも1つの温度センサーと、記憶部とを有するプロジェクタの有するコンピュータを、
前記温度が、少なくとも1つのチェックポイントとなる数値を通過したことを検出する温度通過検出部と、
前記温度通過検出部によって前記チェックポイントとなる数値を前記温度が通過したことが検出された場合に、通過した数値に関するデータと、通過時点に関するデータとを関連付けて温度ログデータとして前記記憶部に記憶する温度監視部として機能させることを特徴とする。
また、本発明に係る情報記憶媒体は、
測定対象の温度を測定する少なくとも1つの温度センサーと、記憶部とを有するプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクタ等は、測定対象の温度がチェックポイントとなる数値を通過した場合に、当該数値に関するデータと、通過時点に関するデータを関連付けて記憶することにより、温度の変化を記憶することができる上、チェックポイントを通過した場合のみ記憶することにより、一定時間ごとに温度ログデータを記憶する場合と比べ、少ない記憶容量で確実に記憶することができる。これにより、プロジェクタ等は、少ない記憶容量でより確実に異常の内容を記憶し、提示することが可能となる。なお、前記温度通過検出部は、前記温度が上昇することによって前記チェックポイントとなる数値を通過した場合のみを検出したり、前記温度が下降することによって前記チェックポイントとなる数値を通過した場合のみを検出したり、前記温度が上昇することによって前記チェックポイントとなる数値を通過した場合および前記温度が下降することによって前記チェックポイントとなる数値を通過した場合を検出したりしてもよい。
また、前記プロジェクタは、前記温度ログデータに基づき、画像および音の少なくとも一方を用いて前記温度に関する温度ログ情報をユーザーに提示する提示部を含んでもよい。
これによれば、プロジェクタ等は、温度ログ情報をユーザーに提示することができる。
また、前記提示部は、
前記温度ログ情報に関する画像を生成する画像生成部と、
当該画像を投写する投写部と、
を含み、
前記画像生成部は、前記温度ログデータに基づき、詳細ログ画像を生成し、
前記投写部は、前記詳細ログ画像を投写してもよい。
これによれば、プロジェクタ等は、温度ログ情報を画像でユーザーに示すことができる。
また、前記プロジェクタは、異常発生時に、異常の種類に関するデータと、異常発生時点に関するデータとを関連付けて異常ログデータとして前記記憶部に記憶する異常監視部を含んでもよい。
これによれば、プロジェクタ等は、異常発生時に異常ログデータを記憶することにより、異常の履歴を管理することができる。
また、前記画像生成部は、前記異常ログデータに基づき、前記詳細ログ画像として、前記異常の種類と、前記異常発生時点とを時系列で示す画像を生成してもよい。
これによれば、プロジェクタ等は、異常の種類と異常発生時点を時系列で示すことにより、業者等は、異常の原因を特定しやすい。
また、前記画像生成部は、ユーザーの前記異常の種類を指定する操作情報に基づき、前記詳細ログ画像として、指定された種類に該当するデータのみを示す画像を生成してもよい。
これによれば、業者等は、異常の種類を絞り込んで確認することができ、表示領域が小さい場合であっても目的とする異常の内容を確認しやすい。
また、前記プロジェクタは、異なる測定対象の温度を測定する複数の前記温度センサーを含み、
前記温度監視部は、少なくとも1つの前記温度センサーの前記温度が前記チェックポイントとなる数値を通過した場合に、通過した数値に関するデータと、通過時点に関するデータと、各温度センサーの前記温度に関するデータとを関連付けて前記温度ログデータとして記憶部に記憶してもよい。
これによれば、プロジェクタ等は、1つの温度センサーの温度がチェックポイントを通過した場合に他の温度センサーの温度も記憶することにより、業者等は、温度に異常があった場合の原因を特定しやすい。
また、前記プロジェクタは、前記測定対象を冷却する複数のファンを含み、
前記温度監視部は、少なくとも1つの前記温度センサーの前記温度が前記チェックポイントとなる数値を通過した場合に、通過した数値に関するデータと、通過時点に関するデータと、各温度センサーの前記温度に関するデータと、各ファンの駆動に関するデータとを関連付けて前記温度ログデータとして記憶部に記憶してもよい。
これによれば、プロジェクタ等は、1つの温度センサーの温度がチェックポイントを通過した場合にファンの駆動情報も記憶することにより、業者等は、温度に異常があった場合の原因を特定しやすい。
また、前記プロジェクタは、前記温度ログデータを、表示機能を有する外部装置または携帯型情報記憶媒体に出力する出力部を含んでもよい。
これによれば、プロジェクタ等は、異常によって画像を投写できない場合であっても、外部装置によって画像を表示することができる。
以下、本発明をプロジェクタに適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成の全てが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(システム全体の説明)
プロジェクタの業者が異常の確認操作を行うことにより、異常の状態等を示すログ画像(詳細ログ画像)が投写される。
図1は、従来のログ画像300の一例を示す図である。
従来のログ画像300では、「Fatal Error」として、温度異常を示す「T」の発生件数、ランプ異常を示す「L」の発生件数、その他の内部異常を示す「I」の発生件数が表示されていた。
しかし、業者は、従来のログ画像300では、直前に発生した異常の原因を特定することが困難であった。
本実施例では、「Fatal Error」の表示に代えて発生した異常の種類や履歴等を示すログ画像を表示している。
図2は、本実施例におけるログ画像302の一例を示す図である。
ログ画像302では、発生した異常の種類(CD)、プロジェクタの総稼働時間(TOT:時、分、秒)、総稼働時間を投写用のランプが低輝度の状態での稼働時間に換算した時間(LOT:時、分、秒)、電源ON(電源投入)からの経過時間(POT:時、分、秒)、異常が発生した時点のプロジェクタの状態(ST)等が最新の異常ログから順番に時系列で表示される。
なお、異常の種類としては、例えば、内部高温異常であることを示すTH、ファン異常であることを示すFN、温度センサー異常であることを示すSE、ランプ切れ異常であることを示すLE、ランプ点灯失敗異常であることを示すLF、RAMにアクセスした際のデータ異常であることを示すRA、ROMにアクセスした際のデータ異常であることを示すRO、プロジェクタ内部の通信異常であることを示すII、別のCPUで異常が発生したことを示すID、ランプの蓋の開放異常であることを示すLC、コンデンサの非接続の異常を示すEC、色の調整フィルタの異常を示すCF、投写光の絞り調整部分の異常を示すAI、サブシステムのROMの異常を示すRS、サブシステムとの通信時の異常を示すRP等が該当する。
また、プロジェクタの状態としては、例えば、ランプが消灯して必要最小限の部分が動作している状態であることを示す「00」、通常状態であることを示す「01」、ランプを点灯させるウォームアップ状態であることを示す「02」、ランプの消灯させるクールダウン状態であることを示す「03」、スタンバイ状態でネットワークに関する部分が動作している状態であることを示す「04」、異常発生後のスタンバイ状態であることを示す「05」等が該当する。
また、ログ画像302では、「Error Count」として、異常の種類ごとの発生件数が表示される。さらに、ログ画像302では、「Control」として、最新の温度ログも表示される。
また、本実施例のプロジェクタは、少ない記憶容量で温度ログデータを記憶できるように、温度レベルに変化があった場合のみ温度ログデータを記憶する機能を有している。さらに、本実施例のプロジェクタは、リアルタイムクロック(以下、「RTC」という。)を有しておらず、総稼働時間等を演算して決定する機能を有している。
次に、このような機能を有するプロジェクタの機能ブロックについて説明する。
図3は、本実施例におけるプロジェクタ100の機能ブロック図である。
プロジェクタ100は、ログ画像302の表示等を行う提示部110と、ユーザーの操作情報を入力する操作部120と、種々の制御を行う制御部130と、種々のデータを記憶する記憶部140と、総稼働時間等を演算する時間演算部150と、カウンタ152と、温度監視部160と、温度通過検出部162と、温度センサー170と、異常監視部180と、電源190と、ファン192とを含んで構成されている。
また、提示部110は、入力音声情報等に基づく音声情報を生成する音声処理部111と、音声情報に基づき、音声を出力する音声出力部112と、入力画像情報等に基づく画像情報を生成する画像処理部113と、画像情報に基づき、画像を投写する投写部114とを含んで構成されている。
また、記憶部140は、温度監視部160によって更新される温度ログデータ142、異常監視部180によって更新される異常ログデータ144、時間演算部150によって更新される時間データ146等を記憶している。
なお、実際には、ファン192および温度センサー170は、測定対象(例えば、ランプ、液晶パネル等)ごとに複数設けられる。
また、これらの各部の機能は、例えば、以下のハードウェアを用いてプロジェクタ100に実装可能である。
例えば、音声処理部111としては音声処理回路等、音声出力部112としてはスピーカー等、画像処理部113としては画像処理回路等、投写部114としてはランプ、液晶パネル、投写レンズ等、操作部120としては操作ボタン、リモートコントローラからの赤外光を受光する受光ユニット等、制御部130、時間演算部150、温度監視部160、温度通過検出部162、異常監視部180としてはCPU等、記憶部140としてはRAM、ROM等を用いてもよい。
また、プロジェクタ100は、画像処理部113等の機能を、プログラムを用いて実装してもよい。例えば、プロジェクタ100は、画像処理部113等としてプロジェクタ100の有するコンピュータを機能させるためのプログラムを情報記憶媒体200から読み取って画像処理部113等の機能を実装してもよい。
このような情報記憶媒体200としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、そのプログラムの読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。
(ログに関する処理の流れの説明)
次に、プロジェクタ100におけるログに関する処理の流れについて説明する。
図4は、本実施例におけるログに関する処理の流れを示すフローチャートである。
プロジェクタ100は、一定時間ごとに温度監視処理を実行する(ステップS1)。
図5は、本実施例における温度監視処理の流れを示すフローチャートである。
より具体的には、制御部130は、カウンタ152のカウント値を参照して一定時間(例えば、10秒、30秒、1分等)ごとに温度センサー170に測定対象の温度を測定させる(ステップS11)。
温度通過検出部162は、温度センサー170の測定値に基づき、温度レベルに変化があったかどうかを判定する(ステップS12)。
より具体的には、温度通過検出部162は、温度がチェックポイントとなる少なくとも1つの数値(例えば、40度、50度、60度、70度等)を通過して上昇または下降したことを検出する。例えば、チェックポイントが40度で、温度センサー170の測定値が37度から42度に変化したり、当該測定値が46度から39度に変化したりした場合は温度レベルに変化があったことになる。
そして、温度監視部160は、温度通過検出部162によって温度レベルに変化があったことが検出された場合、通過した数値に関するデータと、温度センサー170の温度に関するデータと、ファン192の駆動に関するデータと、通過時点に関するデータとを関連付けて温度ログデータ142として記憶部140に記憶する(ステップS13)。
例えば、測定対象が6つである場合、温度監視部160は、通過した温度の数値に対応したレベル(例えば、03、04、05、06等)、各温度センサー170の測定値(T1〜T6)、各ファン192の駆動電圧値(F1〜F6)、電源190がONになってからの経過時間を温度ログデータ142として記憶部140に記憶する。
なお、温度監視部160は、制御部130からの情報に基づき、各ファン192の駆動電圧値を把握し、時間データ146に基づき、電源190がONになってからの経過時間を把握することができる。経過時間の把握方法については後述する。
プロジェクタ100は、以上の手順により温度ログデータ142を記憶することができる。
また、異常監視部180も一定時間ごとに異常が発生したかどうかを判定する(ステップS2)。具体的には、異常監視部180は、温度監視部160、ファン192、電源190、記憶部140等を監視することにより、どのような異常が発生したかを把握する。
なお、異常が発生していない場合、プロジェクタ100は、温度監視処理(ステップS1)、異常発生判定処理(ステップS2)を一定時間ごとに繰り返し実行する。
一方、異常が発生した場合、異常監視部180は、異常ログの記憶を行う(ステップS3)。
図6は、本実施例における異常ログ記憶処理の流れを示すフローチャートである。
まず、異常監視部180は、異常の種類を異常ログデータ144として記憶部140に記憶する(ステップS21)。
そして、異常監視部180は、時間データ146に基づき、異常ログデータ144の当該レコードの総稼働時間、低輝度換算時間、電源ONからの経過時間をそれぞれ更新する(ステップS22、S23、S24)。
なお、時間演算部150は、一定時間ごとに時間データ146を更新する。具体的には、例えば、制御部130は、電源190がONになったことを検出すると、カウンタ152を起動し、カウントアップを開始する。時間演算部150は、カウンタ152のカウント値に基づき、時間データ146に含まれる総稼働時間、低輝度換算時間、電源ONからの経過時間を示すデータを更新する。なお、総稼働時間等に関するより詳細な説明は後述する。
また、異常監視部180は、異常発生時に異常ログデータ144における異常の種類ごとの発生件数(例えば、ログ画像302の「Error Count」に相当する値)を更新する。
プロジェクタ100は、以上の手順により異常ログデータ144を記憶することができる。
そして、異常ログデータ144の記憶が完了した場合、制御部130は、投写部114のランプの消灯、ファン192の停止等を行ってクーリング処理を実行する(ステップS4)。
クーリング処理が完了すると、プロジェクタ100は、通常状態から異常発生時のスタンバイ状態に遷移する。
そして、制御部130は、操作部120からの操作情報に基づき、プロジェクタの業者等が異常の確認操作を行ったと判定すると、画像処理部113にログ画像302等を生成させるように制御命令を出力する。具体的には、例えば、個人ユーザーの使用するプロジェクタ100で異常が発生した場合、個人ユーザーからの連絡を受けた修理担当者が異常の確認操作を行う。
画像処理部113は、制御命令に基づき、温度ログデータ142および異常ログデータ144に基づき、保守管理用のログ画像302等を生成し、投写部114は、ログ画像302等を投写する。
なお、本実施例では、ログ画像として、ログ画像300から「Fatal Error」の部分を除いた画像を1ページ目、ログ画像302を2ページ目、温度ログ画像を3ページ目として表示するものとする。
図7は、本実施例における温度ログ画像304の一例を示す図である。
温度ログ画像304は、通過した温度の数値に対応したレベル(例えば、03、04、05、06等)、各温度センサー170の測定値(T1〜T6)、各ファン192の駆動電圧値(F1〜F6)、電源190がONになってからの経過時間(POT:時、分、秒)等を示す。なお、温度ログ画像304の最下部にある「Control」は最新の温度ログを示す。
例えば、図7に示す例では、最新のものから順番に時系列で8つの温度ログが表示されている。
また、制御部130は、操作部120からの操作情報に基づき、プロジェクタのユーザーがプロジェクタに関する情報の確認操作を行ったと判定すると、画像処理部113に一般ユーザー用のユーザーメニュー画像を生成させるように制御命令を出力する。
画像処理部113は、制御命令に基づき、温度ログデータ142、異常ログデータ144、時間データ146に基づき、ユーザーメニュー画像を生成し、投写部114は、ユーザーメニュー画像を投写する。
図8は、本実施例におけるユーザーメニュー画像306の一例を示す図である。
例えば、一般的なユーザーがメニュー画像で「情報」を選択した場合、ユーザーメニュー画像306が投写される。
「情報」では、ランプ点灯時間、入力ソース等のほかにプロジェクタ100の状態を示すステータスが表示される。ステータスでは、例えば、最新の異常ログにおける低輝度換算の時間、電源190がONになってからの経過時間(時、分、秒)、異常の種類が表示される。
図2と図8を比較すればわかるように、保守管理用のログ画像302等と、ユーザーメニュー画像306は同期している。なお、ログ画像302等は業者用の特別な画像であり、ユーザーメニュー画像306は一般ユーザー用の画像である。
以上のように、本実施例によれば、プロジェクタ100は、チェックポイントとなる数値を通過した場合に当該数値に関するデータと、通過時点に関するデータを関連付けて記憶することにより、温度の変化を記憶することができる上、チェックポイントを通過した場合のみ記憶することにより、一定時間ごとに温度ログデータ142を記憶する場合と比べ、少ない記憶容量で確実に記憶することができる。これにより、プロジェクタ100は、少ない記憶容量でより確実に異常の内容を記憶し、提示することが可能となる。
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、温度ログ情報や異常ログ情報を画像でユーザーに示すことができる。
また、本実施例によれば、異常発生時に異常ログデータ144を記憶することにより、異常の履歴を管理することができる。
しかも、本実施例によれば、プロジェクタ100は、異常ログデータ144だけでなく、温度ログデータ142を記憶し、温度ログ情報を画像で示すことにより、業者等は、異常が発生する前の温度の変化を把握することができる。これにより、業者等は、エアコンの温度上昇によって異常が発生した場合等の異常の原因を特定しやすくなる。
また、本実施例によれば、ログ画像302等を用いて異常の種類と異常発生時点を時系列で示すことにより、業者等は、異常の内容を解析しやすく、異常の原因を特定しやすい。
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、1つの温度センサーの温度がチェックポイントを通過した場合に他の温度センサーの温度やファンの駆動情報も記憶することにより、温度ログ画像304のように、チェックポイント通過時の各温度センサーの温度と各ファンの駆動情報を示すことができる。これにより、業者等は、温度に異常があった場合の原因を特定しやすい。
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、温度ログデータ142、異常ログデータ144等に基づいてログ画像302等と、ユーザーメニュー画像306を投写することにより、業者に見せる画像と、一般ユーザーに見せる画像の内容を連動させることができる。
例えば、プロジェクタ100は、温度ログデータ142等の削除、更新等を行った場合であっても、ユーザーメニュー画像306における「ステータス」と、ログ画像302における最新の「Error Log」の内容が一致する。これにより、例えば、メーカーが、一般ユーザーから異常の報告を受け、修理担当者がログ画像302で異常の内容を確認する場合であっても、ユーザーと修理担当者の確認内容が一致し、修理担当者は修理等を行いやすい。
(日時推定処理の説明)
ここで、時間演算部150による異常ログデータ144および時間データ146を用いた異常発生日時の推定処理について説明する。
例えば、時間データ146の一部として1日のプロジェクタ100の平均使用時間が記憶されているものとする。なお、当該平均使用時間はユーザーが設定するものであってもよいし、時間演算部150が演算して求めてもよい。例えば、学校等では時間割が決まっているため、1日のプロジェクタ100の平均使用時間をユーザーが設定することが可能である。
時間演算部150は、(現在の総稼働時間−異常発生時の総稼働時間)を1日の平均使用時間で割ることにより、異常発生日を決定する。具体的には、現在の総稼働時間が260時間、異常発生時の総稼働時間が232時間40分50秒、1日の平均使用時間が8時間である場合、27時間19分10秒/8時間=約3.4となり、3日前になる。
また、時間データ146の一部としてプロジェクタ100の使用開始時刻が記憶されているものとする。なお、プロジェクタ100の管理者が毎朝仕事を開始する所定時刻にプロジェクタ100の電源190をオンにしたり、ネットワークを介して制御プログラムによってプロジェクタ100の電源190が所定時刻にオンにされたりするため、使用開始時刻は固定であるものとする。ここでは、使用開始時刻は午前9時であるものとする。
この場合、時間演算部150は、プロジェクタ100の使用開始時刻に異常発生時における電源190がONになってからの経過時間を加えることにより、異常発生時刻を決定できる。例えば、異常発生時における電源190がONになってからの経過時間が1時間10分5秒である場合、異常発生時刻は、午前10時10分前後となる。
さらに、業者は、ログ画像302を用いて異常の履歴を把握したり、温度ログ画像304を用いて温度の履歴を把握したりすることができるため、3日前の午前10時10分前後に室温が高温になって異常が発生した等の推測を行うことができる。
以上のように、本実施例によれば、プロジェクタ100は、RTCを用いずに異常発生日や異常発生時を決定することができるため、より簡易な構成で、RTCを用いずに異常発生日時を推定することができる。
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、電源投入時からの経過時間をカウンタ152で測定することができ、RTCを用いずに異常発生時を決定することができるため、より簡易な構成で、RTCを用いずに異常発生時を推定することができる。
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は、上述した実施例には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、画像処理部113は、業者等の指定に応じて異常の種類ごとに絞り込んでログ画像302を生成してもよい。
これによれば、業者等は、異常の種類を絞り込んで確認することができ、表示領域が小さい場合であっても目的とする異常の内容を確認しやすい。
また、プロジェクタ100は、出力インターフェース部を用いて温度ログデータ142、異常ログデータ144、時間データ146を外部の表示機能を有するPC(Personal Computer)、携帯電話等または携帯型情報記憶媒体に出力し、ログ画像302等をPC等に表示させてもよい。これによれば、プロジェクタ100は、画像を投写できない場合であっても、PC等によってログ画像302等を表示することができる。
また、この場合、プロジェクタ100と外部装置の距離は、近距離であってもよいし、遠距離であってもよい。例えば、プロジェクタ100と、PCとがインターネットを介して接続されている場合、メーカーの担当者がPCを用いてプロジェクタ100の状態を遠隔監視することも可能である。
また、温度ログデータ142、異常ログデータ144等を初期化する操作が行われた場合、出力インターフェース部は、異常ログデータ144等を携帯型情報記憶媒体にバックアップしてから初期化してもよい。なお、初期化や削除を行うための操作は、例えば、ログ画像302や温度ログ画像304が表示された状態で、画像が遷移しないキーの組み合わせによる操作であってもよい。
また、異常監視部180は、すべての種類の異常に関するデータを記憶するのではなく、ユーザーや業者によって指定された種類の異常に関するデータのみを異常ログデータ144に記憶してもよい。これによれば、プロジェクタ100は、記憶部140の記憶容量が少ない場合であっても、必要なログを記憶することができる。
また、上述した実施例では、温度に関して通過した数値に関するデータは、レベルであったが、数値であってもよい。また、上述した実施例では、通過時点に関するデータは、電源190がONになってからの経過時間であったが、総稼働時間等であってもよい。また、異常発生時点に関するデータも、総稼働時間、低輝度換算時間、電源190がONになってからの経過時間のうちのいずれか1つを示すデータであってもよい。
また、温度センサー170やファン192は、1つずつであってもよい。
また、プロジェクタ100は、液晶プロジェクタには限定されず、例えば、米国テキサス・インスツルメンツ社が開発したDMD(Digital Micromirror Device)を用いたプロジェクタ等であってもよい。
従来のログ画像の一例を示す図である。 本実施例におけるログ画像の一例を示す図である。 本実施例におけるプロジェクタの機能ブロック図である。 本実施例におけるログに関する処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例における温度監視処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例における異常ログ記憶処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例における温度ログ画像の一例を示す図である。 本実施例におけるユーザーメニュー画像の一例を示す図である。
符号の説明
100 プロジェクタ、110 提示部、111 音声処理部、112 音声出力部、113 画像処理部、114 投写部、120 操作部、130 制御部、140 記憶部、142 温度ログデータ、144 異常ログデータ、146 時間データ、150 時間演算部、152 カウンタ、160 温度監視部、162 温度通過検出部、170 温度センサー、180 異常監視部、190 電源、192 ファン、200 情報記憶媒体、300、302 ログ画像、304 温度ログ画像、306 ユーザーメニュー画像

Claims (7)

  1. 測定対象の温度を測定する少なくとも1つの温度センサーと、
    前記温度が、少なくとも1つのチェックポイントとなる数値を通過したことを検出する温度通過検出部と、
    前記温度通過検出部によって前記チェックポイントとなる数値を前記温度が通過したことが検出された場合に、前記温度センサーによる測定値と、当該通過した通過時点を示すデータとを関連付けて温度ログデータとして記憶部に記憶する温度監視部と、
    前記温度ログデータに基づき、前記測定値と、前記通過時点とを時系列で示す温度ログ画像を生成する画像生成部と、
    前記温度ログ画像を投写する投写部と、
    を含むことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    異なる測定対象の温度を測定する複数の前記温度センサーを含み、
    前記温度監視部は、少なくとも1つの前記温度センサーの前記温度が前記チェックポイントとなる数値を通過した場合に、通過した数値に関するデータと、前記通過時点を示すデータと、各温度センサーの前記温度に関するデータとを関連付けて前記温度ログデータとして記憶部に記憶することを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項に記載のプロジェクタにおいて、
    前記測定対象を冷却する複数のファンを含み、
    前記温度監視部は、少なくとも1つの前記温度センサーの前記温度が前記チェックポイントとなる数値を通過した場合に、通過した数値に関するデータと、通過時点に関するデータと、各温度センサーの前記温度に関するデータと、各ファンの駆動に関するデータとを関連付けて前記温度ログデータとして記憶部に記憶することを特徴とするプロジェクタ
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記温度ログデータを、表示機能を有する外部装置または携帯型情報記憶媒体に出力する出力部を含むことを特徴とするプロジェクタ。
  5. 測定対象の温度を測定する少なくとも1つの温度センサーと、記憶部と、投写部とを有するプロジェクタの有するコンピュータを、
    前記温度が、少なくとも1つのチェックポイントとなる数値を通過したことを検出する温度通過検出部と、
    前記温度通過検出部によって前記チェックポイントとなる数値を前記温度が通過したことが検出された場合に、前記温度センサーによる測定値と、当該通過した通過時点を示すデータとを関連付けて温度ログデータとして前記記憶部に記憶する温度監視部と、
    前記温度ログデータに基づき、前記測定値と、前記通過時点とを時系列で示す温度ログ画像を生成する画像生成部と、
    前記温度ログ画像を前記投写部に投写させる投写制御部として機能させることを特徴とするプログラム。
  6. 測定対象の温度を測定する少なくとも1つの温度センサーと、記憶部と、投写部とを有するプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
    請求項に記載のプログラムを記憶した情報記憶媒体。
  7. 測定対象の温度を測定する少なくとも1つの温度センサーと、記憶部とを有するプロジェクタが、
    前記温度が、少なくとも1つのチェックポイントとなる数値を通過したことを検出し、
    前記チェックポイントとなる数値を前記温度が通過したことが検出された場合に、前記温度センサーによる測定値と、当該通過した通過時点を示すデータとを関連付けて温度ログデータとして前記記憶部に記憶し、
    前記温度ログデータに基づき、前記測定値と、前記通過時点とを時系列で示す温度ログ画像を生成し、
    前記温度ログ画像を投写する、
    投写方法。
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