JP2006047667A - 投射型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数個の送風ファンの内の1個のファンが故障した場合に、同系列の別のファンの風量を増加させることにより冷却能力を補完して、ランプの異常発熱を抑制し、ランプの消灯、動作終了までの時間的な余裕を持たせる。
【解決手段】S1において送風ファンの故障を検知するとS2に進み、冷却能力補完モードを継続する時間である規定時間Tを設定する。S3において、故障系列の判定を行いB、C系列が異常の場合はS12へ移行しランプ消灯を行う。A系列のファンの異常であればS4へ移行し時間計測を開始した後に、S5に進み実際に異常を起こしたファンの判別を行い、S6、S7において同系列の正常な補完可能なファンの回転数を増加させることにより風量を増加させて冷却能力を補完する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶プロジェクタ等の投射型表示装置に関するものである。
近年、投射型表示装置として液晶プロジェクタが普及し始めている。この液晶プロジェクタは液晶パネルをテレビジョン信号やパソコン等からの情報信号に基づいて駆動し、光源からの光束を液晶パネルに照射することより、液晶パネルから変調された光を出射し、投射レンズを介してスクリーンに拡大された映像を投射する。
上述の光源としては、非常に高輝度なランプが必要になるために、水銀灯等の放電管ランプが使用されている。このランプの点灯中は、ランプ自体の発熱により相当に高温となるため、一般的に複数個の冷却用の送風ファンを用いてランプに冷却風を送り冷却している。
また、ランプの点灯や消灯及び送風ファンの回転や停止は、液晶プロジェクタ内に設けた制御回路によって制御し、電源オン時にはランプの点灯と共に送風ファンを回転させ、液晶プロジェクタ内部の温度が上昇しないように制御を行っている。
また、特許文献1には吸気外気の温度を測定し、測定した温度によって吸気・排気ファンの回転速度を制御し、外気温が低い場合にはファンを低速で回転させることにより静音化を優先し、外気温が高い場合にはファンを高速で回転させて、冷却を優先するプロジェクタの冷却装置が知られている。
しかしながら、上述の複数個のファンの内の1個でも故障した場合には、ランプの異常過熱により液晶プロジェクタ内の温度が上昇し、液晶プロジェクタ内の各種部品に熱的な損傷を与えてしまうことがある。
そのため、ファンが故障した場合には、ソフト又はハードによって主電源を即時にオフするか、或いはランプ制御手段によりランプを消灯し、映像表示動作を終了し、装置内の異常過熱を防止する構造となっている。
特開2003−5289号公報
しかしながら、使用中にこのような状態が発生した場合には、突然に投射型表示装置の動作が終了するだけで、ユーザはどのような状態に陥ったのか知ることが困難である。従って、突然の使用中断を余儀なくされるだけでなく、ユーザは何が起こったか分からず不安に陥ることとなる。
また、送風ファンが故障した場合にも、動作中でも必ず自動的にランプ消灯及びシステム終了動作が即時に行われるため、使用者が故障状態を正確に把握する手段が限られている。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、装置内部の異常加熱を防止することにある。更には、故障状況を示す情報を投射画像に映出するなどと共に、一定時間経過後にランプ終了及び装置動作終了を行い得る投射型表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る投射型表示装置は、画像を投射表示する投射表示手段と、発熱源を冷却する第1及び第2の冷却手段と、前記第1及び第2の冷却手段の異常を監視する異常監視手段と、前記第1及び第2の冷却手段の制御をそれぞれ行う第1及び第2の冷却制御手段とを具備し、前記第1の冷却手段に異常が生じた場合には第2の冷却手段の能力を変化させ、前記第2の冷却手段に異常が生じた場合には前記第1の冷却手段の能力を変化させることを特徴とする。
本発明に係る投射型表示装置によれば、一部の冷却手段が異常を起こした場合に、その冷却能力を他の冷却手段により補完し、発熱源の異常発熱を抑制する。
更には、装置内の温度を監視し、一定時間経過後に自動終了することにより、ランプの消灯、動作終了までの時間的な余裕を持たせ、その間にユーザに対する異常状態を知らせるメッセージを投射可能とすることもできる。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は液晶プロジェクタのブロック回路構成図を示し、図示しない各インタフェイスコネクタを含む入力部1が設けられており、この入力部1の出力が複合カラー映像信号を供給するビデオデコーダ2及びA/Dコンバータ3に接続されている。
ビデオデコーダ2及びA/Dコンバータ3の出力は、共に解像度変換部4に接続され、解像度変換部4で変換されたR、G、B信号は、OSD重畳部5、補正部6、及び液晶駆動部7に順次に接続されている。更に、液晶駆動部7の出力は、液晶表示部8の液晶表示パネル8R、8G、8Bに接続されている。
液晶表示パネル8R、8G、8Bの後方にはランプ9が配置され、このランプ9からの光束は液晶表示パネル8R、8G、8Bを透過し、投射レンズ10を介してスクリーン面に投射されるようになっている。
更に、液晶プロジェクタには操作パネル11が設けられており、この操作パネル11の出力は、図示しない釦等の状態を検知したり、液晶プロジェクタを制御するCPU12に接続されている。また、バス13を介して、CPU12、ROM14、送風ファン制御部15〜18、装置内部の温度を監視する複数の温度センサから成る温度監視部19が相互に接続されている。更に、A/Dコンバータ3、解像度変換部4、OSB重畳部5、液晶駆動部7もバス13に接続されている。
送風ファン制御部15〜18の出力は、例えばランプ9の冷却、液晶表示パネル8R、8G、8Bの冷却、電源部の冷却、電子制御基板等の冷却のために装置内の所定位置に配置された送風ファン20〜23にそれぞれ接続され、送風ファン20〜23の回転検知信号、故障検知信号の信号線がCPU12に接続されている。なお、送風ファン20、21は相互に補完可能なA系列とされ、送風ファン22、23は補完が不可能なB、C系列とされている。
CPU12は操作パネル11上の図示しない釦等の状態を検知し、その状態に応じて動作を行い、ランプ9の制御をしたり、送風ファン制御部15〜18を介して制御信号を送信し、送風ファン20〜23の駆動電圧を変化させるようになってる。
通常の使用状態においては、入力部1に入力した入力画像信号はビデオデコーダ2、A/Dコンバータ3を経て、解像度変換部4においてR、G、B信号に変換され、OSD重畳部5において解像度変換処理、ガンマ補正、スケーリング処理がなされ、投影画面に重畳するメニュー、メッセージ等を表示画像に重畳される。補正部6において光学系の構造、液晶パネルの構造に対応したV−T(透過率−電圧)補正等を行い、液晶駆動部7により液晶表示部8の液晶パネル8R、8B、8Gに各色ごとの画像情報を表示し、ランプ9からの光束が液晶パネル8R、8B、8Gを透過し、投影レンズ10を介してスクリーン面に投射される。
この間、CPU12はA系列の送風ファン20、21と、B系列の送風ファン22と、C系列の送風ファン23のそれぞれの回転検知信号、故障検知信号を監視している。例えば、A系列の送風ファン20が故障した際には、CPU12は同じ冷却系列であるA系列の送風ファン制御部16に対して、故障した送風ファン20の風量を送風ファン21により補完できるように、制御信号を送信する。送風ファン制御部16では受信した制御信号を基に対応する駆動電圧に設定し送風ファン21を駆動する。これによって、送風ファン20が故障したことによる冷却能力の低下を抑制して、冷却能力補完モードとして動作する。
更に、CPU12は上述の冷却能力補完モードが開始されてからの時間を計測すると共に、ROM14内に用意されたメッセージデータをOSD重畳部5に対して送信する。冷却能力補完モードの予め決められた規定時間が経過すると、システム電源をオフにしランプ9をオフにする。
更に、冷却能力補完モードに入った際には、温度監視部19の温度センサによって装置内の各所の温度を測定する。温度センサが検出した温度が、予め規定された温度以上になると即時にシステム電源をオフにしランプ9を消灯し、システム動作終了を行うことにより、CPU12がランプ9の電力を抑制し、発熱量を低下させる機能も具備し安全性を確保している。
図2は本実施例の送風ファンの故障を検知した場合の動作フローチャート図であり、先ずステップS1において送風ファン20〜23の何れかの故障を検知するとステップS2に進み、冷却能力補完モードを継続する時間の規定時間Tを設定する。
続いて、ステップS3において故障系列の判定を行い、冷却能力の補完が可能な送風ファンの故障か補完が不可能な送風ファンであるかの判定を行う。冷却能力の補完が可能なA系列の送風ファン20又は21の異常であれば、ステップS4に移行し、補完が不可能なB、C系列の送風ファン22、23が異常の場合には、ステップS12に移行しランプ9の消灯を行う。
ステップS4では、時間計測を開始しステップS5に進み、実際に異常を生じた送風ファン20又は21の判別を行う。例えば、送風ファン20に異常が生じた場合にはステップS6に移行し、送風ファン21が異常を生じた場合にはステップS7に移行する。
ステップS6、S7においては、それぞれ補完する送風ファン21、20の回転数を増加させることにより、風量を増加させ冷却能力を補完させる。次に、ステップS8において、発熱源であるランプ9の電力を低下させて発熱量を抑制した後に、ステップS9において、送風ファンが異常を生じた冷却能力補完モードで動作を行っている旨のメッセージを投射画像に表示した後に、ステップS10に進む。
ステップS10においては、温度監視部19により装置内の温度監視を行い、異常温度に達しているか否かの判定を行い、異常温度に達した場合にはステップS12に進みランプ9を消灯し、異常温度に達していない場合にはステップS11に移行する。
ステップS11においては、冷却能力補完モードに入ってからの経過時間の測定を行い、規定時間に達した場合はステップS12に移行して、ランプ9を消灯し、更にステップS13に移行し、システム全体の終了シーケンスを行った後に、ステップS14に進み動作を終了する。
ステップS11で規定時間に達していない場合には、ステップS15に進みシステム動作中の例えばサブルーチンの割り込みを監視し、割り込みがなかった場合にはステップS10に戻り、割り込みがあった場合にはステップS16に進み、割り込みサブルーチンの処理を行った後にステップS10に戻る。
本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形や変更が可能であることは勿論である。
液晶プロジェクタのブロック回路構成図である。 送風ファンの故障を検知した場合の動作フローチャート図である。
符号の説明
1 入力部
2 ビデオデコーダ
3 A/Dコンバータ
4 解像度変換部
5 OSD重畳部
6 補正部
7 液晶駆動部
8 液晶表示部
9 ランプ
10 投射レンズ
11 操作パネル
12 CPU
13 バス
14 ROM
15〜18 送風ファン制御部
19 温度監視部
20〜23 送風ファン

Claims (6)

  1. 画像を投射表示する投射表示手段と、発熱源を冷却する第1及び第2の冷却手段と、前記第1及び第2の冷却手段の異常を監視する異常監視手段と、前記第1及び第2の冷却手段の制御をそれぞれ行う第1及び第2の冷却制御手段とを具備し、前記第1の冷却手段に異常が生じた場合には第2の冷却手段の能力を変化させ、前記第2の冷却手段に異常が生じた場合には前記第1の冷却手段の能力を変化させることを特徴とする投射型表示装置。
  2. 前記発熱源を制御する発熱制御手段を具備し、前記第1又は第2の冷却手段に異常が生じた場合に、前記発熱制御手段は前記発熱源の発生熱量を低下させることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 前記発熱源を制御する発熱制御手段と、温度を監視する温度監視手段とを具備し、該温度監視手段の出力が予め規定された温度に達すると、前記発熱制御手段は前記発熱源をオフにすることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  4. 前記発熱源を制御する発熱制御手段と、時間計測手段とを具備し、前記第1又は第2の冷却手段に異常が生じた場合に前記時間計測手段は規定時間が経過したことを検出すると、前記発熱制御手段は前記発熱源をオフにすることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  5. 前記発熱源はランプであり、前記第1及び第2の冷却手段は送風ファンであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つの請求項に記載の投射型表示装置。
  6. 情報を記憶する記憶手段を具備し、前記第1又は第2の冷却手段に異常が生じた場合に、前記投射表示手段は前記記憶手段に記憶された前記情報を前記画像に重畳して投射表示することを特徴とする請求項1〜5の何れか1つの請求項に記載の投射型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006235317A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Casio Comput Co Ltd 投影装置、投影装置の運転制御方法及びプログラム
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