JP5195362B2 - 回路基板の製造方法および回路基板 - Google Patents
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Description
以下、この発明に係る実施の形態1による回路基板の製造方法について、図を用いて説明する。
図1は、実施の形態1による回路基板の製造方法によって製造される、回路基板の層構成を示す図であり、(a)は金属膜を形成した基板に回路パターン形成用のレジストを塗布した状態を示す図、(b)は図1(a)によりパターン形成された基板に抵抗形成用のレジストを塗布した状態を示す図、(c)は図1(b)により抵抗が形成された後、レジストを除去した状態を示す図である。実施の形態1による回路基板は、例えばMIC(Microwave Integrated Circuits)基板のような薄膜回路基板を構成する。
なお、図1(a)は回路基板を構成する金属膜の一例であり、内層に銅層が積層され、表面に金層が積層されて、金層と銅層の間に銅バリアが配置されたものであれば、他の構成でも同様の製造方法により効果的に製造することができる。
なお、ドデシルベンゼンスルホン酸(25%乃至45%)を主成分として含有する剥離液は、安価で入手性が容易な溶液である。
なお、剥離液による剥離後、ベーキング処理を施した半分近くの回路基板において、このような変色を生じることが判明している。この変色問題に対して、剥離液の温度管理や水分除去などのプロセス管理を行なっても、完全に変色の発生を除去することが困難であることが判明している。
ここで、青化ソーダは、硫酸銅の除去作用があるとともに、金属の溶解性が極めて少なく、ごく短時間であれば回路基板に対する影響が見られない。
工程(d)において、回路基板を青化ソーダ溶液22中へ浸漬する条件は、青化ソーダ溶液22の溶液温度:常温、浸漬時間:15秒〜180秒、溶液濃度0.1〜2.0mol/lとするのが好ましい。
その後、所定時間、250℃のベーキングによる抵抗安定化処理を行なった後、工程(f)において金ワイヤ24によるワイヤボンディングを行うとともに、各種回路実装処理を施すこととなる。
以上の工程(a)〜(d)を行なうことで、パターンを構成する金層に対する銅などの残留金属が除去され、ベーキング後であってもパターン変色のような異常が発生しないことが確認された。また、その後のワイヤボンディング工程においても、良好な金ワイヤの接合性を得ることができることが確認された。
図に示すように、スパッタリング又は蒸着により、回路基板を構成する基材に銅や銅バリア層であるニッケルを積層する(ステップS1)。
次に、回路基板を金めっきすることで、回路パターンを構成する金属膜16を形成する(ステップS2)。
次に、金属膜16の表面にレジスト膜17を塗布する(ステップS3)。
続いて、金属膜16のパターン露光を行い、レジストによるパターン保護膜を形成する(ステップS4)。
次に、イオンミーリングによりレジスト膜17の塗布されていない金属膜16を除去し、パターンを形成する(ステップS5)。
次いで、パターン形成のされた回路基板を、ドデシルベンゼンスルホン酸(25%乃至45%)を主成分として含有する剥離液20中に浸漬し、レジスト膜17のレジスト剥離処理を行う(ステップS6)。
さらに、回路基板上で抵抗を露出させる部分を除いたパターン上に、抵抗用レジスト膜18を塗布し(ステップS7)、抵抗露光を行い、抵抗用レジストを形成する(ステップS8)。
その後、抵抗イオンミーリングにより、抵抗上層の金、銅バリア層、銅層などを除去し、抵抗を露出させる(ステップS9)。
続いて、抵抗パターン形成のされた回路基板を、ドデシルベンゼンスルホン酸(25%乃至45%)を主成分として含有する剥離液20中に浸漬し、抵抗用レジスト膜18のレジスト剥離処理を行う(ステップS10)。
次に、イソプロピルアルコールによるアルコール洗浄でグリスのような油の除去を行なった後(ステップS11)、青化ソーダ溶液22中に回路基板を浸漬して、回路基板のパターンについて表面活性化処理を行ない、金表面の硫酸銅を除去する(ステップS12)。
さらに、純水洗浄により表面活性化処理を施した回路基板を洗浄した後(ステップS13)、250℃のベーキング処理を行い、抵抗の安定化を図る。
その後、金ワイヤによるワイヤボンディング工程において、パターンのランドに対するワイヤボンディング接合が行われる。
Claims (2)
- 基材に形成された抵抗膜の上層に、銅層および銅バリア層が成膜され当該銅バリア層の上層に金層が成膜されてなる金属膜の形成された回路基板に対し、レジスト膜を形成するレジスト形成工程、
上記回路基板におけるレジスト膜の形成されていない上記金属膜についてイオンミーリング又はエッチングを行い、上記抵抗膜が露出した回路パターンを形成するパターン形成工程、
ドデシルベンゼンスルホン酸を含む剥離液により、上記パターン形成工程後の回路基板に対し、レジスト膜を溶解するレジスト剥離工程、
上記レジスト剥離工程後の回路基板をアルコール脱脂した後、青化ソーダにより基板表面を活性化する表面活性化工程、
上記表面活性化工程により表面の活性化された回路基板を洗浄する洗浄工程、
により回路パターンを形成する回路基板の製造方法。 - 請求項1記載の製造方法により製造された回路基板。
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