JP5190758B2 - 透明導電層付フィルムとフレキシブル機能性素子、フレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法並びにそれを用いた電子デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする透明導電層を極薄のベースフィルム上に形成した透明導電性フィルムとその透明導電層付フィルムを用いて得られる液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかのフレキシブル機能性素子、並びに分散型エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法並びにそれを用いた電子デバイスに関するものであり、特に、携帯電話等各種デバイスのキイ入力部品に組み込まれる発光素子として適用される分散型エレクトロルミネッセンス素子、並びにそれを用いた電子デバイスに関するものである。
近年、液晶を始めとする各種ディスプレイや携帯電話等の電子デバイスにおいては、軽薄短小化の動きが加速しており、それに伴って従来用いられてきたガラス基板をプラスチックフィルムに代替する研究が盛んに行われている。プラスチックフィルムは軽くかつフレキシビリティに優れているため、厚さ数μm程度の薄いプラスチックフィルムを、例えば、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」と略称する)、電子ペーパー素子、分散型エレクトロルミネッセンス素子(以下「分散型EL素子」と略称する)等に適用できれば、極めて軽量でかつフレキシブルな機能性素子を得ることが可能となる。
上記機能性素子の中で、分散型EL素子とは、交流電圧駆動による発光素子のことであり、従来から、携帯電話、リモートコントローラー等の液晶ディスプレイのバックライト等に用いられてきた。
元来、発光素子は夜間など暗い場所での操作を容易にすることから、近年の新しい用途として、例えば、携帯電話、リモートコントローラー、PDA(Personal Digital Assistance)、ラップトップPC等の携帯情報端末等の各種デバイスのキイ入力部品(キイパッド)に分散型EL素子を組み込むことが試みられている。
ところで、従来の上記キイ入力部品(キイパッド)の発光素子としては、発光ダイオード(LED)が適用されていたが、LEDは点光源でキイパッド部分の輝度が不均一で外観が悪いこと、一般に白色・青色の発光色が好まれるがLEDではそれらの色では高コストになること、分散型EL素子に比べて消費電力が大きいこと、等の問題があり、この点からもLEDに代えて分散型EL素子を採用する動きが盛んになっている。
かかる分散型EL素子の製造方法としては、一般に、スパッタリング、あるいはイオンプレーティング等の物理的成膜法を用い、インジウム錫酸化物(以下「ITO」と略称する)の透明導電層(以下「スパッタリングITO層」と略称する)が形成されたプラスチックフィルム(以下「スパッタリングITOフィルム」と略称する)上に、更に、蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次スクリーン印刷等により形成する方法が広く知られている。
ここで、上記スパッタリングITOフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透明プラスチックフィルムの上に無機成分であるITO単独層を上記物理的成膜法で厚さ:20〜50nm程度となるように形成したものであり、これにより、表面抵抗値:100〜300Ω/□(オーム・パー・スクエア)程度の低抵抗な透明導電層を得ることが可能となる。
しかし、上記スパッタリングITO層は、無機成分の薄膜であって極めて脆いため、マイクロクラック(割れ)を生じやすいという問題があった。このため、基材となるプラスチックフィルムには十分な強度と剛性を備えさせる必要があり、その厚みを少なくとも50μm以上、通常は75μm以上としているのが実情であった。
また、上記スパッタリングITOフィルムのベースフィルムには、PETフィルムが広く用いられているが、その厚みが50μm未満の場合、ベースフィルムのフレキシビリティ(柔軟性)が高すぎて、ハンドリングの最中にスパッタリングITO層に容易にクラックが生じ、膜の導電性を著しく損ねるため、例えば厚さ25μm等の薄いスパッタリングITOフィルムは高いフレキシビリティが要求されるようなデバイスには実用化されていないのが現状であった。
更に、ハンドリングを良くするために、厚さ75μmから125μm程度の支持フィルムを裏打ちした厚さ50μm未満のベースフィルムを用い、該ベースフィルム上にスパッタリングITO膜を形成することも試みられたが、この場合にもスパッタリングITO層自体のフレキシビリティが乏しいため、支持フィルムを剥離除去するとスパッタリングITO層の導電特性とフレキシビリティを両立できないという問題があった。
また、ウレタン等の柔らかいベースフィルムは、そのフィルム厚が75μm以上であっても、スパッタリングITO層を形成した場合にクラックが生じやすく実用化されていないのが現状であった。
ところで、上記キイパッドに分散型EL素子を適用した場合に要求される特性としては、例えば特許文献1にあるような、輝度の均一性、低消費電力に加え、キイパッドの打鍵耐久性や更にはキイパッドを操作した際のクリック感に優れることが重要となる。
特に、キイパッドに分散型EL素子を組み込むことでクリック感を損ねないためには、分散型EL素子自体のフレキシビリティを十分に高める必要があり、より具体的には、EL素子の厚みをできるだけ薄く、或いは、柔軟(フレキシブル)な素材のベースフィルムを用いることが必要である。
しかし、上述のように、従来のスパッタリングITOフィルムを用いて分散型EL素子を作製した場合には、スパッタリングITO層のクラック防止のため、ベースフィルムの厚さを少なくとも50μm以上としてフィルムの剛性を高める必要があり、また柔軟(フレキシブル)な素材のベースフィルムが使用できないため、上記キイパッドに適用した場合にあっては、打鍵耐久性がいまだ不十分であることに加えて、キイ操作のクリック感が十分に良好とはいえないといった問題があった。
このため、上記スパッタリングによるITO層形成に代えて、例えば特許文献2〜6にあるように、プラスチックベースフィルム上へ比較的フレキシブルな透明導電層を形成する方法として、導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする透明導電層形成用塗布液を、ベースフィルム上に塗布・乾燥後した後、金属ロールによる圧縮(圧延)処理を行い、次いで、バインダー成分を硬化させる方法が知られている。
この方法では、金属ロールによる圧延処理により透明導電層中の導電性微粒子の充填密度を高め、膜の電気(導電)特性、及び光学特性を大幅に高めることができるという利点がある。
しかし、これら従来の塗布法による透明導電膜を形成する方法において、透明性や導電性等の優れた特性を得るためには、圧延圧力を高く設定せざるを得ないが、この場合ベースフィルムの厚さを薄く(例えば25μm以下、特に9μm以下)するとベースフィルムが歪んだり、しわが発生したりという問題が生じ易くなり、生産性が低下すると同時に、製品の歩留まりも悪化する等の課題があった。従って、これらを防止するため結果的に25μmを超える厚さのベースフィルム(例えば50μm程度)を用いるのが、工業的な量産工程において限界となっていた。
このため、従来の塗布法による透明導電膜を形成する上記方法にあっても、依然として使用されるベースフィルムが厚いため、キイ入力部品(キイパッド)等に要求されるフレキシビリティやEL素子の薄型化には十分に対応することができなかった。
また、上記キイパッド用の分散型EL素子の場合と同様に、前述の液晶表示素子、有機EL素子、電子ペーパー素子等のフレキシブル機能性素子においても、それらフレキシブル機能性素子の製造に必要とされる、極めて薄いベースフィルム(プラスチックフィルム)上に形成された導電性と透明性及びフレキシビリティにも優れる透明導電層を有する透明導電層付フィルムは得られていなかった。
特開2001−273831号 特開平4−237909号 特開平5−036314号 特開2001−321717号 特開2002−36411号 特開2002−42558号
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、従来のスパッタリングITOフィルムやそのフィルムを用いた分散型EL素子等の各種機能性素子と比べ、フレキシビリティに優れる透明導電層付フィルム、及びフレキシブル分散型EL素子等の各種フレキシブル機能性素子、具体的には極めて薄いベースフィルムを使用しながらハンドリング性も良好な透明導電層付フィルムとその透明導電層付フィルムを用いた液晶表示素子、有機EL素子、電子ペーパー素子のいずれかのフレキシブル機能性素子、並びにフレキシブル分散型EL素子、及びその製造方法、並びにそれを用いた電子デバイスを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明が提供する透明導電層付フィルムは、ベースフィルム上に塗布法によって透明導電層を形成した透明導電層付フィルムであって、前記透明電動層付フィルムのベースフィルム側には該ベースフィルムとの界面で剥離可能な微粘着層を有する支持フィルムが裏打ちされており、前記ベースフィルムの厚さは3〜25μmで、その微粘着層とベースフィルムとの間の剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)は、加熱処理工程の有無に関わらず、1〜15g/cmであり、且つ前記透明導電層は導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とし、その導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする塗布層が、支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムと一緒に圧縮処理が施されていることを特徴とするものである。
また、本発明が提供する他の透明導電層付フィルムは、前記微粘着層と前記ベースフィルムとの間の剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が、加熱処理工程の有無に関わらず、1〜15g/cmであることを特徴とし、前記透明導電層付フィルムの縦方向および横方向の寸法変化率(熱収縮率)が共に0.3%以下であることを特徴とし、前記ベースフィルムの厚さが3〜9μmであることを特徴とし、前記導電性酸化物微粒子は、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分として含有していることを特徴とし、前記酸化インジウムを主成分とする導電性酸化物微粒子が、インジウム錫酸化物微粒子であることを特徴とし、前記バインダーマトリックスは、架橋されており、有機溶剤耐性を有していることを特徴とし、前記圧縮処理が、金属ロールの圧延処理により行われることを特徴とするものである。
次に、本発明が提供するフレキシブル機能性素子は、前記透明導電層付フィルムの透明導電層上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子を形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去したことを特徴とするものである。
更に、本発明が提供するフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子は、前記透明導電層付フィルムの透明導電層上に、少なくとも蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去したことを特徴とするものである。
また、本発明が提供する電子デバイスは、前記フレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子が、デバイスのキイ入力部品に組み込まれる発光素子として適用されたことを特徴とし、また、前記電子デバイスが、携帯電話、リモートコントローラー、携帯情報端末であることを特徴とするものである。
本発明に係る透明導電層付フィルムの製造方法は、ベースフィルムとの界面で剥離可能な、剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が、加熱処理工程の有無に関わらず、1〜15g/cmである微粘着層を有する支持フィルムで裏打ちされた厚さ3〜25μmのベースフィルムの表面上に透明導電層を形成する透明導電層付フィルムの製造方法であって、前記ベースフィルムの支持フィルムで裏打ちされていない面に、導電性酸化物微粒子と、バインダーと、溶剤を主成分とする透明導電層形成用塗布液を用いて塗布層を形成し、次いで該塗布層が形成されたベースフィルム及び裏打ちしている支持フィルムを一緒に圧縮処理を施した後、該圧縮処理された塗布層の硬化を行って透明導電層を形成することを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の透明導電層付フィルムの製造方法は、前記圧縮処理を金属ロールの圧延処理で行うことを特徴とし、前記圧延処理は、線圧:29.4〜490N/mm(30〜500kgf/cm)であることを特徴とするものである。
次に、本発明に係るフレキシブル機能性素子の製造方法は、前記透明導電層付フィルムの透明導電層上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子を形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去することを特徴とするものである。
更に、本発明に係るフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、前記透明導電層付フィルムの透明導電層上に、少なくとも蛍光体層と、誘電体層と、背面電極層を順次形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去することを特徴とするものである。
本発明によれば、従来のスパッタリングITOフィルムやそのフィルムを用いた分散型EL素子等の各種機能性素子と比べ、フレキシビリティに優れる透明導電層付フィルム及びフレキシブル分散型EL素子等の各種フレキシブル機能性素子を安価に提供することができる。
また、上記フレキシブル分散型EL素子を携帯電話等のキイパッドに適用した場合は、実用上十分な打鍵耐久性を有すると同時に、キイパッドに特殊な構造や工夫を行わなくても良好なキイ操作のクリック感を得ることが可能となる。
まず、本発明の透明導電層付フィルムが適用可能なフレキシブル機能性素子としては、液晶表示素子、有機EL素子、電子ペーパー素子、分散型EL素子が挙げられる。
上記液晶表示素子は、携帯電話、PDA、PC等のディスプレイに広く用いられている非発光型の電子表示素子であり、単純マトリクス方式とアクティブマトリクス方式があり、画質や応答スピードの点でアクティブマトリクス方式が優れている。その基本構造は、液晶を透明電極で挟み込み電圧駆動で液晶分子を配向させて表示を行うものであるが、実際の素子は、上記透明電極に加え、更にカラーフィルター、位相差フィルム、偏光フィルム等を積層して用いられている。
上記有機EL素子は、液晶表示素子と違って自発光素子であり、低電圧駆動で高輝度が得られるためディスプレイ等の表示装置として期待されている。その構造は、アノード電極層としての透明導電層上に、ポリチオフェン誘導体等の導電性高分子からなる正孔注入層(ホール注入層)、有機発光層(蒸着形成される低分子発光層や塗布形成される高分子発光層)、カソード電極層(発光層への電子注入性の良い、仕事関数の低いマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)等の金属層)、ガスバリアコーティング層(あるいは金属やガラスでの封止処理)を順次形成したものである。
上記電子ペーパー素子は、自らは発光しない非発光型の電子表示素子であり、電源を切っても表示がそのまま残るメモリ効果を備えており、文字表示のためのディスプレイとして期待されている。その表示方式には、電気泳動法により着色粒子を電極間の液体中を移動させる電気泳動方式や、二色性を有する粒子を電場で回転させることにより着色させるツイストボール方式、例えばコレステリック液晶を透明電極で挟み込んで表示を行う液晶方式、着色粒子(トナー)や電子粉流体(QuickResponse Liquid Powder)を空気中を移動させて表示を行う粉体系方式、電気化学的な酸化・還元作用に基づき発色を行うエレクトロクロミック方式、電気化学的な酸化・還元により金属を析出・溶解させ、これに伴う色の変化で表示を行うエレクトロデポジション方式等を挙げることができる。
分散型EL素子は、蛍光体粒子を含む層に強い電界を印加して発光させる自発光素子であり、これについては後で詳細に説明する。
上記いずれの機能性素子においても、素子の薄型化、軽量化、フレキシビリティ付与がますます重要な課題となっており、本発明の透明導電層付フィルムを適用すればこれらの課題を達成できる。
以下、本発明の透明導電層付フィルムをフレキシブル分散型EL素子に適用した場合について具体的に述べるが、上記他のフレキシブル機能性素子に関しても、素子の製造工程の違いはあるものの同様に適用することができる。
従来の分散型EL素子は、図1に示すように、透明プラスチックフィルム1上に順次形成された透明導電層2、蛍光体層3、誘電体層4、背面電極層5を少なくとも有しており、実際のデバイスへの適用では、図2に示す様に、銀等の集電電極6や、絶縁保護層7を更に形成して用いるのが、一般的である。
一方、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、図3に示すような、微粘着層を有する支持フィルム8が裏打ちされたベースフィルム9上に、順次形成された、透明導電層2、蛍光体層3、誘電体層4、背面電極層5を少なくとも有しており、実際のデバイスへの適用では、図4に示す様に、微粘着層を有する支持フィルムをベースフィルムと微粘着層の界面で剥離除去した形で用いられる。
尚、図3では記載していないが、支持フィルムとベースフィルムの間に微粘着層があり、上述のように、その微粘着層は支持フィルムを剥離する際に支持フィルムと一緒に剥離除去される。一般的とは言えないが、支持フィルムの素材自体が微粘着性を有する場合は、支持フィルムが微粘着層の働きを兼ね備えるため、特に微粘着層を支持フィルム上に形成する必要はない。
また、図4には示していないが、図2と同様に、銀等の集電電極や、絶縁保護層を更に形成して用いるのが一般的である。
上述のように、本発明の透明導電層付フィルムやフレキシブル分散型EL素子では、ベースフィルムに支持フィルムが裏打ちされているため、ベースフィルム自体の厚さを薄く設定でき、かつベースフィルムの材質を適宜選定すれば良好な柔軟性を分散型EL素子に付与することも可能である。
本発明で用いられる支持フィルムの役割は、本発明のフレキシブル分散型EL素子の製造工程での取扱いを容易にする働き、蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の積層工程における基材のそり(カール)を防止する働き、透明導電層付フィルム及び分散型EL素子の輸送・ハンドリング中に保護する働き、透明導電層、蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の印刷を均一に行う働き(一般にスクリーン印刷では、多数の小径の穴があいた吸引ステージを用い、穴の部分を減圧にしてフィルム固定するが、基材としてのフィルムが薄いと、その穴の部分のフィルムが減圧により変形してくぼみが生じ、スクリーン印刷した膜にこのくぼみの跡が生じる。)等が挙げられる。
ここで、本発明で用いられる支持フィルムはその厚さが50μm以上、好ましくは75μm以上、更に好ましくは100μm以上であることが好ましい。支持フィルムの厚さが50μm未満だとフィルムの剛性が低下し、上述の分散型EL素子の製造工程での取扱い、基材のそり(カール)、蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の印刷性、等に問題を生じやすくなるからである。また、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、作製工程の最後で、所定の形状の分散型EL素子部分だけを裏打ち支持フィルムから剥がせるようにするため、ハーフカット処理を行っているが、支持フィルムの厚さが50μm未満だと、ハーフカット処理がうまく行えない問題が生じる。上記ハーフカット処理とは、支持フィルムで裏打ちされた分散型EL素子において、金型プレス等を用い、ベースフィルムを含む分散型EL素子部分だけを素子形状に合わせてカットする方法であるが、実際には裏打ちしている支持フィルムの一部もカットされるため、上述のように支持フィルムには所定の厚さが要求される。
一方、本発明で用いられる支持フィルムはその厚さが200μm以下であることが好ましい。200μmを超えると、支持フィルムが硬く、かつ重くなって扱いづらくなると同時に、コスト的にも好ましくない。
本発明で用いられる支持フィルムには、透明性は要求されず、また、その材質は特に限定されず、各種プラスチックを用いることができる。具体的には、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ウレタン、フッ素系樹脂、ポリイミド(PI)等のプラスチックを用いることができる。その中でも、安価で且つ、強度に優れ、柔軟性も兼ね備えている等の観点から、PETフィルムが好ましい。
本発明で用いられる支持フィルムは、ベースフィルムと密着しながら透明導電層付フィルムおよび分散型EL素子の作製工程を経て、最後にベースフィルムから剥離されるので、一般的には片面にアクリル系またはシリコーン系の微粘着層が塗布・形成される。シリコーン系の微粘着層は耐熱性に優れる点で好ましい。
ここで、本発明で用いられる微粘着層は、ベースフィルムとの関係で剥離強度(T型剥離試験[引張り速度=300mm/min]における、剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が1〜15g/cm、好ましくは2〜10g/cm、更に好ましくは2〜6g/cmの範囲内にあることが好ましい。剥離強度が1g/cm未満では支持フィルムとベースフィルムとを接着したとしても、透明導電層付フィルムや分散型EL素子の製造工程において剥がれ易くなるため好ましくなく、また、剥離強度が15g/cmを超えると、支持フィルムとベースフィルムが剥がしづらくなるため、フレキシブル分散型EL素子が支持フィルムから剥がれにくくなって、EL素子の剥離工程の作業性の悪化、無理に剥がすことによる素子の伸びや透明導電層の劣化(亀裂等)、ベースフィルム面への微粘着層の一部の付着等が生ずる危険性が高くなるからである。
ところで、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、後述の通り、透明導電層付フィルムに対し数度の加熱処理工程(通常120〜140℃程度)を経て製造されるため、これらの処理工程を経た後でも上記剥離強度を維持している必要があり、そのためには、上記微粘着層の材質には、耐熱性が要求される。また、透明導電層付フィルムの製造時には、紫外線硬化工程が適用される場合があるため、その場合は微粘着層の材質には、耐紫外線性も必要である。
本発明で用いられるベースフィルムはその厚さが3〜25μmであることが必要で、好ましくは3〜16μm、更に好ましくは3〜9μmである。ベースフィルムの厚さが25μmを超えるとその剛性が高くなり、フレキシブル分散型EL素子として前述のキイパッドに組み込んだ場合に、良好なクリック感が得られにくいからである。また、ベースフィルムの厚さが9μm以下では、更に良好なクリック感が得られるだけで無く、分散型EL素子そのものの厚さも薄くすることが出来るため、より好ましい。
一方、ベースフィルムの厚さが3μmよりも薄くなると、一般に流通している汎用のフィルムが得られにくくなること、ベースフィルム自体の取扱いが難しくなり支持フィルムによる裏打ちが困難になること、ベースフィルム自体の強度が低下するため、デバイスのキイ入力部品に組み込んで用いたときに分散型EL素子の透明導電層や蛍光体層等を含めた素子の構成要素にダメージが発生することがあるなどの問題があるため好ましくない。
本発明で用いられるベースフィルムの材質は、支持フィルムと微粘着層を介して密着するとともに剥離性を有し、透光性であり、かつ、その上に透明導電層が形成できれば特に限定されず、各種プラスチックを用いることができる。具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ウレタン、フッ素系樹脂等のプラスチックを用いることができる。その中でも、安価で且つ、強度に優れ、透明性と柔軟性も兼ね備えている等の観点から、PETフィルムが好ましい。
ベースフィルムとして、可視光線透過性の無機および/または有機(プラスチック)繊維(針状、棒状、ウィスカー微粒子も含む)やフレーク状微粒子(板状も含む)で強化されたフィルムを用いても良い。繊維やフレーク状微粒子で強化されたベースフィルムは、より薄いフィルムでも良好な強度を有することが可能となる。
上記、微粘着層に関する剥離強度の説明で述べた通り、本発明のフレキシブル分散型EL素子は、透明導電層付フィルムに対し数度の加熱処理工程を経て製造されるため、これら加熱処理工程の前後で、上記透明導電層付フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)の寸法変化率(熱収縮率)は共に0.3%以下、好ましくは0.15%以下、更に好ましくは0.1%以下であることを要する。ここで、プラスチックフィルムにおいては、加熱処理に伴う寸法変化率は一般的に収縮率を示し、例えば2軸延伸PETフィルムでは、加熱処理の縦方向(MD)の収縮率は横方向(TD)の収縮率の数倍程度大きい値となる。
上記縦方向(MD)および横方向(TD)のいずれかの寸法変化率が0.3%を超えると、透明導電層付フィルム上に蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の各層をそれぞれの層の形成用ペーストを順次パターン印刷・乾燥・加熱硬化させて形成していく各積層過程で、各加熱硬化処理の度に寸法変化(収縮)が起こり印刷ずれを生じるが、そのずれの大きさが分散型EL素子の製造における許容範囲を超えるため、好ましくない。
従って、透明導電層付フィルムの寸法変化率が0%(全くない)の状態であっても、本発明の技術的思想の範囲内であることはいうまでもない。
上記寸法変化率を低減させる方法としては、予め熱収縮させた低熱収縮タイプの支持フィルムやベースフィルムを用いる方法、あるいは、支持フィルムで裏打ちされたベースフィルムを予め熱収縮させておく方法、透明導電層付フィルムごと熱収縮させる方法等が考えられるがこれらに限定されない。これらの方法を適宜適用すれば、上記加熱処理工程時の透明導電層付フィルムの寸法変化率低減が可能となると同時に、支持フィルムとベースフィルムの寸法変化率の差に起因する透明導電層付フィルムや支持フィルムで裏打ちされたフレキシブル分散型EL素子におけるそり(カール)も抑制することが可能である。
次に、本発明の透明導電層付フィルムの製造方法について説明する。
上記ベースフィルム上への導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする透明導電層の形成は、前述の特許文献2〜6に記載の形成方法を用い、以下の様に行うことができる。
まず、導電性酸化物微粒子を、バインダー成分を含む溶媒に分散させた透明導電層形成用塗布液を、支持フィルムで裏打ちされた厚さ3〜25μm以下のベースフィルム上に塗布・乾燥して塗布層を形成した後、この塗布層を支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムごと圧縮処理を行い、次いで、圧縮処理された塗布層のバインダー成分を硬化させる。
圧縮処理を行うと透明導電層中の導電性微粒子の充填密度が上昇するため、光の散乱を低下させて膜の光学特性を向上させるだけでなく、導電性を大幅に高めることができる。圧縮処理としては、例えば、透明導電層形成用塗布液が塗布・乾燥されたベースフィルムをハードクロムメッキされた金属ロールにより圧延すればよく、この場合の金属ロールの圧延圧力は線圧:29.4〜490N/mm(30〜500kgf/cm)が良く、98〜294N/mm(100〜300kgf/cm)がより好ましい。線圧:29.4N/mm(30kgf/cm)未満では、圧延処理による透明導電層の抵抗値改善の効果が不十分で、線圧:490N/mm(500kgf/cm)を超えると、圧延設備が大型化すると同時に、ベースフィルムや支持フィルムが歪んでしまう場合があるからである。上記金属ロールの圧延処理における単位面積当りの圧延圧力(N/mm)は、線圧をニップ幅(金属ロールと透明導電層の接触部分において金属ロールで透明導電層がつぶされる領域の幅)で割った値であって、ニップ幅は、金属ロールの径と線圧にもよるが、150mm程度のロール直径であれば、0.7〜2mm程度である。本発明では、支持フィルムを裏打ちしたベースフィルムを用いているため、極めて薄いベースフィルムに対して上記圧延処理を施しても、ベースフィルムの歪みやしわの発生を効果的に防止できる。更に、ハードクロムメッキされた金属ロールによる圧延処理では、その金属ロール表面の凹凸が極めて小さい鏡面ロールを用いることで、上記圧延処理後に得られる透明導電層の表面を極めて平滑にすることができる。これは、透明導電膜形成用塗布液を塗布して得られる塗布層に凸部分があった場合でも、その凸部分を上記金属ロールによる圧延処理で物理的に平らにできるからである。透明導電層の表面の平滑性が良いと、前述の各種機能性素子において、電極間のショートや素子の欠陥の発生を防止する効果があり、非常に好ましい。
尚、上記ベースフィルムには、透明導電層との密着力を高めるために、易接着処理、具体的には、プラズマ処理、コロナ放電処理、短波長紫外線照射処理等を予め施しておくこともできる。
本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液に適用される導電性酸化物微粒子としては、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分とする導電性酸化物微粒子であって、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子、インジウム亜鉛酸化物(IZO)微粒子、インジウム−タングステン酸化物(IWO)微粒子、インジウム−チタン酸化物(ITiO)微粒子、インジウムジルコニウム酸化物微粒子、錫アンチモン酸化物(ATO)微粒子、フッ素錫酸化物(FTO)微粒子、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)微粒子、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)微粒子等が挙げられるが、透明性と導電性を具備していれば良く、これらに限定されない。ただし、上記中でもITOが最も高特性であり、好ましい。
本発明で用いられる導電性酸化物微粒子の平均粒径は、1〜500nmが好ましく、5〜100nmが更に好ましい。平均粒径が1nm未満では透明導電層形成用塗布液の製造が困難となり、また得られる透明導電層の抵抗値が高くなる。一方、500nmを超えると、透明導電層形成用塗布液中で導電性酸化物微粒子が沈降し易く取扱いが容易でなくなると同時に、透明導電層において高透過率と低抵抗値を同時に達成することが困難になるからである。尚、上記導電性酸化物微粒子の平均粒径は、透過電子顕微鏡(TEM)で観察された値を示している。
ここで、透明導電層形成用塗布液のバインダー成分は、導電性酸化物微粒子同士を結合させ膜の導電性と強度を高める働きや、ベースフィルムと透明導電層の密着力を高める働き、及び、分散型EL素子の製造工程において蛍光体層、誘電体層、背面電極層等の形成に用いる各種印刷ペーストに含まれる有機溶剤による透明導電層の劣化防止のための耐溶剤性を付与する働きを有している。バインダーとしては、有機及び/又は無機バインダーを用いることが可能であり、上記役割を満たすように、透明導電層形成用塗布液を適用するベースフィルム、透明導電層の膜形成条件等を考慮して、適宜選定することができる。
本発明で用いられる有機バインダーとしては、アクリル樹脂やポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂も適用できなくはないが、一般的には耐溶剤性を有することが好ましく、そのために架橋可能な樹脂であることが必要で、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等から選定することができる。例えば、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フッ素樹脂など、常温硬化性樹脂としては2液性のエポキシ樹脂やウレタン樹脂など、紫外線硬化性樹脂としては各種オリゴマー、モノマー、光開始剤を含有する樹脂など、電子線硬化性樹脂としては各種オリゴマー、モノマーを含有する樹脂などを挙げることができるが、これら樹脂に限定されるものではない。
また、本発明で用いられる無機バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等を主成分とするバインダーを挙げることができる。例えば、上記シリカゾルとしては、テトラアルキルシリケートに水や酸触媒を加えて加水分解し、脱水縮重合を進ませた重合物、あるいは既に4〜5量体まで重合を進ませた市販のアルキルシリケート溶液を、更に加水分解と脱水縮重合を進行させた重合物等を利用することができる。
尚、脱水縮重合が進行し過ぎると、溶液粘度が上昇して最終的に固化してしまうので、脱水縮重合の度合いについては、透明基板(ベースフィルム)上に塗布可能な上限粘度以下に調整する。ただし、脱水縮重合の度合いは上記上限粘度以下のレベルであれば特に限定されないが、膜強度、耐候性等を考慮すると、重量平均分子量で500〜50000程度が好ましい。そして、このアルキルシリケート加水分解重合物(シリカゾル)は、透明導電層形成用塗布液の塗布・乾燥後の加熱時において脱水縮重合反応(架橋反応)がほぼ完結し、硬いシリケートバインダーマトリックス(酸化ケイ素を主成分とするバインダーマトリックス)になる。上記脱水縮重合反応は膜の乾燥直後から始まり、時間が経過すると導電性酸化物微粒子同士が動けなくなる程強固に固めてしまうため、無機バインダーを用いた場合には、上述の圧縮処理は、透明導電層形成用塗布液の塗布・乾燥後、可能な限り速やかに行う必要がある。
本発明で用いられるバインダーとして、有機−無機のハイブリッドバインダーを用いることもできる。例えば、前述のシリカゾルを一部有機官能基で修飾したバインダーや、シリコンカップリング剤等の各種カップリング剤を主成分とするバインダーが挙げられる。
本発明で用いられる無機バインダーや有機−無機のハイブリッドバインダーを用いた透明導電層は、必然的に優れた耐溶剤性を有しているが、ベースフィルムとの密着力や、透明導電層の柔軟性等が悪化しないように、適宜選定する必要がある。
本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液中の、導電性酸化物微粒子とバインダー成分の割合は、仮に導電性酸化物微粒子とバインダー成分の比重をそれぞれ7.2程度(ITOの比重)と1.2程度(通常の有機樹脂バインダーの比重)と仮定した場合、重量比で、導電性酸化物微粒子:バインダー成分=85:15〜97:3、好ましくは87:13〜95:5が好ましい。その理由は、本発明の圧延処理を行う場合、85:15よりバインダー成分が多いと透明導電層の抵抗が高くなりすぎ、逆に97:3よりバインダー成分が少ないと透明導電層の強度が低下すると同時に、ベースフィルムとの十分な密着力が得られなくなるからである。
次に、本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液の製造方法を説明する。まず、導電性酸化物微粒子を溶剤、及び必要に応じて分散剤、と混合した後、分散処理を行い導電性酸化物微粒子分散液を得る。分散剤としては、シリコンカップリング剤等の各種カップリング剤、各種高分子分散剤、アニオン系・ノニオン系・カチオン系等の各種界面活性剤が挙げられる。これら分散剤は、用いる導電性酸化物微粒子の種類や分散処理方法に応じて適宜選定することができる。また、分散剤を全く用いなくても、適用する導電性酸化物微粒子と溶剤の組合せ、及び分散方法の如何によっては、良好な分散状態を得ることができる場合がある。分散剤の使用は膜の抵抗値や耐候性を悪化させる可能性があるので、分散剤を用いない透明導電層形成用塗布液が最も好ましい。分散処理としては、超音波処理、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等の汎用の方法を適用することができる。
得られた導電性酸化物微粒子分散液にバインダー成分を添加し、更に導電性酸化物微粒子濃度、溶剤組成等の成分調整を行うことにより、透明導電層形成用塗布液が得られる。ここでは、バインダー成分を導電性酸化物微粒子の分散液に加えたが、前述の導電性酸化物微粒子の分散工程前に予め加えてもよく、特に制約はない。導電性酸化物微粒子濃度は、用いる塗布方法に応じて、適宜設定すればよい。
本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液に用いる溶媒としては、特に制限はなく、塗布方法、製膜条件、ベースフィルムの材質により適宜に選定することができる。例えば、水、メタノール(MA)、エタノール(EA)、1−プロパノール(NPA)、イソプロパノール(IPA)、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール(DAA)等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル等のエステル系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル(MCS)、エチレングリコールモノエチルエーテル(ECS)、エチレングリコールイソプロピルエーテル(IPC)、プロピレングリコールメチルエーテル(PGM)、プロピレングリコールエチルエーテル(PE)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGM−AC)、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート(PE−AC)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体、トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼン等のベンゼン誘導体、ホルムアミド(FA)、N−メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
次に、本発明のフレキシブル分散型EL素子の製造方法について説明する。上記透明導電層形成用塗布液は、スクリーン印刷、ブレードコーティング、ワイヤーバーコーティング、スプレーコート、ロールコート、グラビア印刷等の方法で、支持フィルムで裏打ちされたベースフィルム上に塗布・乾燥し塗布層を形成した後、前述の圧縮処理を施す。圧縮処理は、金属ロールの圧延処理により行われることが好ましい。その後、圧縮処理された塗布層は、塗布液の種類により加熱処理(乾燥硬化、熱硬化)、紫外線照射処理(紫外線硬化)等の硬化処理が施され透明導電層となる。
透明導電層は全面印刷(ベタ)でもパターン印刷でも良い。透明導電層の厚さは通常1μm程度であり、支持フィルム、微粘着層(数〜20μm程度)、及びベースフィルムを含めた厚さ(70〜230μm)と比べて薄いため、パターン印刷であっても透明導電層の形成の有無にかかわらず圧縮処理時の圧力を均等に印加することができる。透明導電層のパターンは、全面印刷(ベタ)された透明導電層に対し、フォトレジストを塗布形成し露光・現像した後、塩化鉄系や王水系の酸でエッチングするフォトパターニングで行っても良い。本発明の透明導電層は、導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを含み、上記エッチングによって、バインダー部分は除去されないが導電性酸化物微粒子は溶解除去されるため、エッチングされた部分を絶縁性に変えることができる。
そして、上記透明導電層上に、蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次スクリーン印刷等により形成する方法が一般的であり、通常、蛍光体層、誘電体層、背面電極層の各層の塗布(印刷)形成用ペーストを順次塗布(印刷)・乾燥・加熱硬化(通常120〜140℃)して行われる。これらのペーストは、市販されているペーストを用いることができる。蛍光体層ペースト、誘電体層ペーストは、それぞれ蛍光体粒子(硫化亜鉛系微粒子)、誘電体微粒子(チタン酸バリウム系微粒子)を、フッ素ゴム等の高誘電性成分を主成分としたバインダーを含む溶剤に分散させたもので、背面電極層ペーストはカーボン微粒子等の導電性微粒子を熱硬化樹脂バインダーを含む溶剤に分散させたものである。
ここで、透明導電層上に、蛍光体層等の各層をスクリーン印刷する場合には、一般に、多数の小径の穴があいた吸引ステージを用い、穴の部分を減圧にしてフィルム固定する方法が用いられる。ベースフィルムが薄いと、その穴の部分のフィルムが減圧により変形してくぼみが生じ、スクリーン印刷した膜にこのくぼみの跡が生じる問題が発生するが、前述のように、本発明では、スクリーン印刷時には十分な強度を有する支持フィルムを用い、分散型EL素子の形成後にそれを剥離除去するため、上記問題を防止できる。
また、上記透明導電層、蛍光体層、誘電体層、背面電極層で分散型EL素子の主要部分は構成されるが、実際の分散型EL素子においては、透明導電層の集電電極(銀ペーストで形成)、背面電極層のリード電極(銀ペーストで形成)、電極間ショート、感電等を防止するための絶縁保護コーティング(絶縁ペーストで形成)等が更に形成される。
更に、本発明に係る液晶表示素子、有機EL素子、電子ペーパー素子のいずれかのフレキシブル機能性素子の製造方法についても、上記フレキシブル分散型EL素子の製造方法と同様に、本発明の透明導電層付フィルムの透明導電層上に、上記各機能性素子を形成した後、微粘着層を有する支持フィルムをベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去することで実施することができる。
本発明に係るフレキシブル分散型EL素子等の各種フレキシブル機能性素子は、ベースフィルムの厚さが薄く、かつ柔軟なため、フレキシビリティに優れており、中でも、フレキシブル分散型EL素子は、携帯電話、リモートコントローラー、携帯情報端末等のデバイスのキイ入力部品に組み込まれる発光素子として適用することができる。
[実施例]
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、本文中の「%」は、透過率とヘイズ値を除いて「重量%」を示し、また「部」は「重量部」を示している。
平均粒径0.03μmの粒状のITO微粒子(商品名:SUFP−HX、住友金属鉱山製)36gを溶剤としてのメチルイソブチルケトン(MIBK)24gとシクロヘキサノン36gと混合し、分散処理を行った後、ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂バインダー3.8gと光開始剤(ダロキュアー1173)0.2gを加えて良く攪拌して、平均分散粒径130nmのITO微粒子が分散した透明導電層形成用塗布液を得た。
まず、透明導電層付フィルムの製造に先立って、耐熱性シリコーン微粘着層を介して支持フィルム(PET:厚さ75μm)が裏打ちされたベースフィルム(PET:厚さ6μm)の加熱収縮処理(150℃×15分、テンションフリー)を行った。その後、ベースフィルム上に、上記透明導電層形成用塗布液をワイヤーバーコーティング(線径:0.15mm)し、60℃で1分間乾燥した後、直径100mmのハードクロムめっきした金属ロールによる圧延処理(線圧:200kgf/cm=196N/mm、ニップ幅:0.9mm)を行い、更に高圧水銀ランプによりバインダー成分の硬化(窒素中、紫外線:100mW/cm×2秒間)を行って、ベースフィルム上に緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層(膜厚:約1.0μm)を形成し、支持フィルム/ベースフィルム/透明導電層からなる実施例1に係る透明導電層付フィルムを得た。尚、ベースフィルムは6μmと薄く極めてフレキシブルであり、また、PETは透明性が高いため、ベースフィルムを設けることに起因する可視光線吸収は極めて小さい。上記透明導電層付フィルムの支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、2.4g/cmであった。ここで、上記剥離強度は、T型剥離強度(ベースフィルムを300mm/minの引張り速度でT型ピールを実施)である。また、加熱時の寸法変化率(熱収縮率)は、0.05%であった。ここで、寸法変化率(熱収縮率)は、上記実施例1に係る透明導電層付フィルムを加熱処理(150℃×30分)して求めたフィルムの縦方向(MD)と横方向(TD)の寸法変化率(収縮率)の内、値の大きい縦方向(MD)の寸法変化率(収縮率)を示す。
上記透明導電層の膜特性は、可視光透過率:90.9%、ヘイズ値:3.1%、表面抵抗値:500Ω/□であった。尚、表面抵抗値は、バインダー硬化時の紫外線照射の影響を受けて、硬化直後は一時的に低下する傾向があるため、透明導電層形成の1日後に測定している。
尚、上述の透明導電層の透過率及びヘイズ値は、透明導電層だけの値であり、それぞれ下記計算式1及び2により求められる。
[計算式1]
透明導電層の透過率(%)=[(透明導電層と支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムごと測定した透過率)/支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムの透過率]×100
[計算式2]
透明導電層のヘイズ値(%)=(透明導電層と支持フィルムにが裏打ちされたベースフィルムごと測定したヘイズ値)−(支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムのヘイズ値)
また、透明導電層の表面抵抗は、三菱化学(株)製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用い測定した。ヘイズ値と可視光透過率は、村上色彩技術研究所製のヘイズメーター(HR−200)を用いて測定した。
次に、上記透明導電フィルムの透明導電層上に、蛍光体である硫化亜鉛粒子をフッ素ポリマーを主成分とする樹脂溶液中に分散させた蛍光体ペースト(デュポン製、7154J)を200メッシュポリエステルスクリーンを用いて4×5cmの大きさにスクリーン印刷し、120℃×30分乾燥して、蛍光体層を形成した。
上記蛍光体層の上に、フッ素ポリマーを主成分とする樹脂溶液中にチタン酸バリウム粒子を分散させた誘電体ペースト(デュポン製、7153)を200メッシュポリエステルスクリーンを用いて4×5cmの大きさにスクリーン印刷し、乾燥(120℃×30分)し、これを2度繰り返して、誘電体層を形成した。
上記誘電体層上に、カーボン導電ペースト(藤倉化成製、FEC−198)を200メッシュポリエステルスクリーンにより3.5×4.5cmの大きさにスクリーン印刷し、130℃×30分間乾燥し背面電極層を形成した。
上記透明導電層、及び背面電極層の一端に電圧印加用Agリード線を銀導電ペーストを用いて形成し、支持フィルムを剥離して、実施例1に係るフレキシブル分散型EL素子(ベースフィルム/透明導電層/蛍光体層/誘電体層/背面電極層)を得た。尚、電極間ショート、感電等を防止するために、必要に応じて、透明導電層、背面電極層の絶縁保護コーティングとして、絶縁ペースト(藤倉化成製、XB−101G)を用いて絶縁層を形成したが、本発明の本質に係る部分ではないので、詳細は省略する。
上記フレキシブル分散型EL素子の作製工程において、ベースフィルムは支持フィルムとの界面で簡単に剥離できた。支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、3.1g/cmであった。このフレキシブル分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、52Cd/mであった。輝度は、輝度計(トプコン社製 商品名:BM−9)で測定した。
実施例1で、透明導電層形成用塗布液をワイヤーバーコーティング(線径:0.075mm)して、支持フィルムが裏打ちされたベースフィルム上に緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層(膜厚:約0.5μm)を形成し、支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度2.4g/cmで、加熱時の寸法変化率(熱収縮率)0.05%で、可視光透過率:95.1%、ヘイズ値:1.4%、表面抵抗値:1500Ω/□の透明導電層を有する実施例2に係る透明導電層付フィルムを得た以外は、実施例1と同様に行い、実施例2に係るフレキシブル分散型EL素子を得た。
上記フレキシブル分散型EL素子の作製工程において、ベースフィルムは支持フィルムとの界面で簡単に剥離できた。支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、3.0g/cmであった。このフレキシブル分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、53Cd/mであった。
耐熱性シリコーン微粘着層を介して支持フィルム(PET:厚さ125μm)が裏打ちされたベースフィルム(PET:厚さ12μm)に加熱収縮処理(150℃×15分、テンションフリー)を施して用いた以外は、実施例2と同様に行い、支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度2.3g/cmで、加熱時の寸法変化率(熱収縮率)0.06%で、可視光透過率:95.0%、ヘイズ値:1.6%、表面抵抗値:1500Ω/□の透明導電層を有する実施例3に係る透明導電層付フィルムを得た。 この透明導電層付フィルムを用いた以外は実施例2と同様に行い、実施例3に係るフレキシブル分散型EL素子を得た。
上記フレキシブル分散型EL素子の作製工程において、ベースフィルムは支持フィルムとの界面で簡単に剥離できた。支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、3.2g/cmであった。このフレキシブル分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、53Cd/mであった。
耐熱性シリコーン微粘着層を介して支持フィルム(PET:厚さ100μm)が裏打ちされたベースフィルム(PET:厚さ16μm)に加熱収縮処理(150℃×15分、テンションフリー)を施して用いた以外は、実施例2と同様に行い、支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度2.4g/cmで、加熱時の寸法変化率(熱収縮率)0.06%で、可視光透過率:95.0%、ヘイズ値:1.6%、表面抵抗値:1500Ω/□の透明導電層を有する実施例4に係る透明導電層付フィルムを得た。 この透明導電層付フィルムを用いた以外は実施例2と同様に行い、実施例4に係るフレキシブル分散型EL素子を得た。
上記フレキシブル分散型EL素子の作製工程において、ベースフィルムは支持フィルムとの界面で簡単に剥離できた。支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、3.1g/cmであった。このフレキシブル分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、53Cd/mであった。
[比較例1]
実施例1で、透明導電層の形成工程で、圧延処理(線圧:200kgf/cm=196N/mm)を行わず、PETフィルム上に緻密に充填されていないITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層(膜厚:1.3μm)を形成し、比較例1に係る透明導電層付フィルムを得た。支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、2.4g/cmであった。また、加熱時の寸法変化率(熱収縮率)は、0.05%であった。
この透明導電層の膜特性は、可視光透過率:84.3%、ヘイズ値:16.1%、表面抵抗値:20KΩ/□であった。尚、表面抵抗値は、バインダー硬化時の紫外線照射の影響を受けて、硬化直後は一時的に低下する傾向があるため、透明導電層形成の1日後に測定している。
上記透明導電層が形成されたベースフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして行い、比較例1に係るフレキシブル分散型EL素子を得た。
上記フレキシブル分散型EL素子の作製工程において、ベースフィルムは支持フィルムとの界面で簡単に剥離できた。支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、3.1g/cmであった。このフレキシブル分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子の発光は不均一で、約30Cd/m程度と著しく輝度の低い部分が見られた。
[比較例2]
実施例1で、支持フィルムによる裏打ちを行わず、ベースフィルムにコロナ放電処理による易接着処理された厚さ100μmの低熱収縮処理タイプのPETフィルムを用いた以外は、実施例1と同様に行い、ベースフィルム上に緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層(膜厚:1.0μm)を形成し、比較例2に係る透明導電層付フィルムを得た。加熱時の寸法変化率(熱収縮率)は、0.4%であった。その透明導電層は、可視光透過率:91.3%、ヘイズ値:2.8%、表面抵抗値:525Ω/□であった。あとは、実施例1と同様にして行い、比較例2に係る分散型EL素子(PETフィルム/透明導電層/蛍光体層/誘電体層/背面電極層)を得た。
上記分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、52Cd/mであった。
[比較例3]
比較例2で、緻密に充填されたITO微粒子とバインダーで構成される透明導電層を有するPETフィルムの代わりに、スパッタリング法によりITO層が厚さ125μmのPETフィルム(ベースフィルム)上に形成された市販のスパッタリングITOフィルム(可視光透過率:92.0%、ヘイズ値:0%、表面抵抗値:100Ω/□)を用いた以外は、比較例2と同様にして行い、比較例3に係る分散型EL素子(PETフィルム/スパッタリングITO層/蛍光体層/誘電体層/背面電極層)を得た。上記スパッタリングITOフィルムの加熱時の寸法変化率(熱収縮率)は、0.3%であった。
上記分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加したところ、分散型EL素子は均一に発光し、その輝度測定したところ、55Cd/mであった。
尚、上述のスパッタリングITOフィルムの透過率及びヘイズ値は、ITO層だけの値であり、それぞれ下記計算式1及び2により求められている。
[計算式1]
ITO層の透過率(%)=[(ITO層が形成されたベースフィルムごと測定した透過率)/ベースフィルムの透過率]×100
[計算式2]
透明導電層のヘイズ値(%)=(ITO層が形成されたベースフィルムごと測定したヘイズ値)−(ベースフィルムのヘイズ値)
『分散型EL素子のフレキシビリティ評価』
各実施例に係るフレキシブル分散型EL素子(支持フィルムを剥離したもの)と各比較例に係る分散型EL素子を直径3mmの棒にその発光面がそれぞれ内側、及び外側となるように1回ずつ巻きつけた後、分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加して、素子の発光状態を観察した。各実施例においては、発光状態に変化は見られなかった。比較例2は、基材(ベースフィルム)のPETフィルムが100μmと厚いためか、直径3mmの棒に巻きづらく、無理に巻いたところ、一部素子に剥離部分が生じ、発光が不均一になった。比較例3では、スパッタリングITO層にクラックが生じ、ほとんどの部分で発光しなくなった。比較例1は、もともと発光が不均一だったので評価していない。
『分散型EL素子の打鍵耐久性評価』
各実施例に係るフレキシブル分散型EL素子(支持フィルムを剥離したもの)と各比較例に係る分散型EL素子に対し、打鍵試験機を用いて打鍵耐久性を評価した。具体的には、分散型EL素子の電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加して素子の発光状態を観察ながら、荷重300gで打鍵試験を行い、発光状態の劣化を目視で観察し評価した。各実施例及び比較例2においては、200万回の打鍵後も発光状態に変化は見られなかった。比較例3では、100万回の打鍵後には、スパッタリングITO層にクラックや剥離が生じ、打鍵部分が発光しなくなっていた。比較例1は、もともと発光が不均一だったので評価していない。
『分散型EL素子の耐溶剤性評価』
各実施例で、支持フィルムで裏打ちされたベースフィルム上に透明導電層を形成した後、アセトンを浸した綿棒で透明導電層面を10往復擦って外観変化を観察したが、全く変化が見られなかった。また、この評価を行った透明導電層を用いフレキシブル分散型EL素子を作製し、電圧印加用リード線間に100V、400Hzの電圧を印加して、素子の発光状態を観察したが、綿棒で擦った部分を含めて発光は均一であり、アセトンによる影響は見られなかった。
『分散型EL素子のクリック感の評価』
各実施例にかかるフレキシブル分散EL素子と比較例に係る分散型EL素子を携帯電話用ドーム接点スイッチ上に貼り付け、クリック感を評価した。実施例1〜4については、良好なクリック感を得られたが比較例2及び比較例3では十分なクリック感が得られなかった。
実施例1で得られた支持フィルム/ベースフィルム/透明導電層からなる透明導電層付フィルムの透明導電層上に、ホール注入層形成用塗布液をスピンコーティング(150rpm、100秒間)し、120℃で10分間加熱処理して、ホール注入層を形成した。更に、上記ホール注入層上に、ポリマー発光層形成用塗布液をスピンコーティング(150rpm、60秒間)し、80℃で60分間真空加熱処理してポリマー発光層を形成した。
上記ホール注入層形成用塗布液は、ポリスチレンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT:PSS)分散液(バイエル社製、バイトロンP−VP−CH8000)とバインダーを含む溶液で、具体的には、バイトロンP−VP−CH8000:20.0%、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:1.0%、N−メチル−2−ピロリドン:1.5%、PGM:5.0%、イソプロピルアルコール(IPA):72.5%であった。
上記ポリマー発光層形成用塗布液は、高分子発光材料としてのポリ−p−フェニレンビニレン(PPV)系ポリマーを含む溶液で、具体的には、ポリ[2−メトキシ−5−(3’、7’−ジメチルオクチロキシ)−1、4−フェニレンビニレン]:0.25%、トルエン:99.75%であった。
上記ポリマー発光層上に、カルシウム(Ca)、銀(Ag)の順番で真空蒸着を行い、CaとAgからなる2層のカソード電極層を形成し、更にガスバリアコーティング層を形成した後、支持フィルムを剥離除去して、実施例5に係るフレキシブル有機EL素子(ベースフィルム/透明導電層(アノード電極層)/ホール注入層/ポリマー発光層/カソード電極層/ガスバリアコーティング層)を得た。尚本来は、ベースフィルム側からの水分や酸素等の浸入を防止するためにベースフィルムの片面または両面にガスバリアコーティング層を形成すべきであるが、本実施例ではその形成を省略している。
上記フレキシブル有機EL素子の作製工程において、ベースフィルムは支持フィルムとの界面で簡単に剥離できた。支持フィルム/ベースフィルム間の剥離強度は、2.7g/cmであった。得られたフレキシブル有機EL素子の透明導電層(アノード電極層)とカソード電極層の間に15Vの直流電圧を印加(アノード:+、カソード:−)したところ、オレンジ色の均一な発光が確認できた。
『フレキシブル機能性素子の評価』
本発明の実施例5に係わるフレキシブル有機EL素子は、ベースフィルムが薄いため極めてフレキシビリティに優れ、かつ、圧延処理された極めて平滑な透明導電層を有した透明導電層付フィルムを用いているため、直流電圧の印加時に透明導電層(アノード電極層)の突起に起因した電気的短絡(ショート)もなく、安定した発光を確認することができた。また、厚さ6μmという非常に薄いベースフィルムを用いているにもかかわらず、支持フィルムで裏打ちされているため、有機EL素子の作製工程において均一なコーティング層が形成され、そのため均一な発光が確認された。
従来の分散型EL素子の基本的構造を示す断面図である。 従来の分散型EL素子の別な構造を示す断面図である。 本発明に係るフレキシブル分散型EL素子が支持フィルムで裏打ちされた状態を示す断面図である。 本発明に係るフレキシブル分散型EL素子を示す断面図である。
符号の説明
1 透明プラスチックフィルム
2 透明導電層
3 蛍光体層
4 誘電体層
5 背面電極層
6 集電電極
7 絶縁保護層
8 支持フィルム
9 ベースフィルム

Claims (16)

  1. ベースフィルム上に塗布法によって透明導電層を形成した透明導電層付フィルムであって、
    前記透明電動層付フィルムのベースフィルム側には該ベースフィルムとの界面で剥離可能な微粘着層を有する支持フィルムが裏打ちされており、
    前記ベースフィルムの厚さは3〜25μmで、
    前記微粘着層と前記ベースフィルムとの間の剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が、加熱処理工程の有無に関わらず、1〜15g/cmであり、
    且つ、前記透明導電層は、導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とし、尚且つ、前記導電性酸化物微粒子と前記バインダーマトリックスを主成分とする塗布層が、前記支持フィルムが裏打ちされた前記ベースフィルムと一緒に圧縮処理が施されていることを特徴とする透明導電層付フィルム。
  2. 前記透明導電層付フィルムの縦方向および横方向の寸法変化率(熱収縮率)が共に0.3%以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明導電層付フィルム。
  3. 前記ベースフィルムの厚さが3〜9μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電層付フィルム。
  4. 前記導電性酸化物微粒子は、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分として含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  5. 前記酸化インジウムを主成分とする導電性酸化物微粒子が、インジウム錫酸化物微粒子であることを特徴とする請求項4に記載の透明導電層付フィルム。
  6. 前記バインダーマトリックスは、架橋されており、有機溶剤耐性を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  7. 前記圧縮処理が、金属ロールの圧延処理により行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電層付フィルム。
  8. 請求項1〜7に記載の透明導電層付フィルムの透明導電層上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子を形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去したことを特徴とするフレキシブル機能性素子。
  9. 請求項1〜7に記載の透明導電層付フィルムの透明導電層上に、少なくとも蛍光体層、誘電体層、背面電極層を順次形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去したことを特徴とするフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 請求項9に記載のフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子が、デバイスのキイ入力部品に組み込まれる発光素子として適用されたことを特徴とする電子デバイス。
  11. 前記電子デバイスが、携帯電話、リモートコントローラー、携帯情報端末であることを特徴とする請求項10に記載の電子デバイス。
  12. ベースフィルムとの界面で剥離可能な、剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が、加熱処理工程の有無に関わらず、1〜15g/cmである微粘着層を有する支持フィルムにより裏打ちされた厚さ3〜25μmのベースフィルムの表面上に透明導電層を形成する透明導電層付フィルムの製造方法であって、
    前記ベースフィルムの支持フィルムにより裏打ちされていない面に、導電性酸化物微粒子と、バインダーと、溶剤を主成分とする透明導電層形成用塗布液を用いて塗布層を形成し、次いで該塗布層が形成されたベースフィルム及び裏打ちしている支持フィルムを一緒に圧縮処理を施した後、該圧縮処理された塗布層の硬化を行って透明導電層を形成することを特徴とする透明導電層付フィルムの製造方法。
  13. 前記圧縮処理を金属ロールの圧延処理で行うことを特徴とする請求項12に記載の透明導電層付フィルムの製造方法。
  14. 前記圧延処理は、線圧:29.4〜490N/mm(30〜500kgf/cm)であることを特徴とする請求項13に記載の透明導電層付フィルムの製造方法。
  15. 請求項12〜14に記載の透明導電層付フィルムの透明導電層上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子を形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去することを特徴とするフレキシブル機能性素子の製造方法。
  16. 請求項12〜14に記載の透明導電層付フィルムの透明導電層上に、少なくとも蛍光体層と、誘電体層と、背面電極層を順次形成した後、前記微粘着層を有する支持フィルムを前記ベースフィルムと微粘着層の界面にて剥離除去することを特徴とするフレキシブル分散型エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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