JP5190403B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関またはそれに付帯する装置を制御する制御装置に関する。
下記特許文献1に開示されている排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)システムは、過給機を備えた内燃機関のEGR率(または、EGR量)を制御するものである。過給圧とEGR率との間には相互干渉が存在し、1入力1出力のコントローラで過給圧、EGR率の両方を同時に制御することは難しい。しかも、内燃機関の運転領域によって応答性が異なる上、過給機にはターボラグ(むだ時間)がある。このような事情から、特許文献1に記載のシステムでは、非線形制御対象に対して有効な制御手法であるスライディングモード制御を採用し、相互作用を考慮した他入力多出力のコントローラを設計してEGR制御をしている。
制御コントローラを設計する際には、制御対象プラントの特性を同定する必要がある。下記非特許文献1にも述べられているように、システム同定では、実験により制御対象の入出力データを収集し、その入出力データの直流(バイアス)成分を除去する前処理を施した後、状態空間モデルの構築(パラメータの同定)を試みることが通例となっている。
入出力データから直流成分を取り除き平均値を0とするのは、第一に、実験時間を短縮するためである。例えば、周波数応答法を用いて同定を行う場合、対象とする周波数の正弦波が数周期分以上測定できるような実験時間が必要になる。1Hzの正弦波周期は1秒であるが、0.001Hzの正弦波の周期は1000秒、約16分にも達する。このように、低周波成分ほど長い実験時間を消費する。特に、直流成分は周期が無限大の低周波信号と考えることができるので、直流成分を同定するためには極めて長大な入出力データが要求される。最小二乗法のような予測誤差法を用いて同定を行う場合でも、低周波成分ほど測定に時間がかかるという点は同じである。
第二に、計算機を使用した数値計算上、データから直流成分を除去した方が数値の桁が小さくなり、計算精度が高くなるからでもある。
直流成分を除去した入出力データを基に設計したコントローラは、0を中心とした制御入力を以て0を中心とした制御出力を実現するものとなる。しかしながら、一般に、実際のプラントの操作部は操作量0を中心として操作されるわけではなく、その制御出力も0を中心として変動するわけではない。そして、モデルがとる制御入力及び制御出力の値域と、実際のプラントがとるそれとが乖離している分、その乖離を補って(適応スライディングモード制御の場合、これは主として非線形入力項及び適応項の増大によってなされる)実際の制御目標に到達するまでに時間を要することになり、応答性の劣化を招く結果となっていた。
特開2007−032462号公報
足立修一著、「MATLABによる制御のための上級システム同定」、第1版、東京電機大学出版局、2004年3月10日、p.7−9
上記の問題に初めて着目してなされた本発明は、簡便な手法によって制御の応答性の良化を図ることを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関またはそれに付帯する装置を操作部を操作して制御するものであって、操作部に与えるべき制御入力を反復的に演算するサーボコントローラと、プラントの実際の制御出力から、前記サーボコントローラを設計する目的でプラントのモデルを同定する際に用いた入出力データのうちの出力データの平均を減算したものを当該プラントの制御出力としてサーボコントローラに与える出力オフセット部と、前記サーボコントローラが算出した制御入力に、前記入出力データのうちの入力データの平均を加算したものを実際の制御入力として操作部に与える入力オフセット部とを具備することを特徴とする制御装置を構成した。
即ち、システム同定段階で用いた出力データの平均値をサーボコントローラに与える制御出力の実測値から減算するとともに、入力データの平均値をサーボコントローラが算出する制御入力に加算するようにしたのである。これにより、モデルと実際のプラントとの乖離を縮小することができ、制御の応答性が改善する。
本発明によれば、簡便に制御の応答性の良化を図ることができる。
本発明の一実施形態におけるEGRシステムのハードウェア資源構成図。 同実施形態の制御装置の構成説明図。 プラントのモデルの同定に使用する入出力データを例示する図。 同実施形態の適応スライディングモードコントローラのブロック線図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に示すものは、本発明の適用対象の一であるEGRシステムである。内燃機関2に付帯するこのEGRシステムは、吸排気系3、4における複数の流体圧または流量に関する値を検出するための計測器(または、センサ)11、12と、それらの値に目標値を設定し、各値を目標値に追従させるべく複数の操作部45、42、33を操作する制御装置たるECU(Electronic Control Unit)5とを具備してなる。
内燃機関2は、例えば過給機を備えたディーゼルエンジンである。内燃機関2の吸気系3には、可変ターボのコンプレッサ31を配設するとともに、その下流に吸気冷却用のインタークーラ32、及び吸入空気(新気)量を調節するDスロットルバルブ33を設ける。また、吸入空気量を計測する流量計11、吸気管内圧力を計測する圧力計12をそれぞれ設置する。
内燃機関2の排気系4には、コンプレッサ31を駆動するタービン41を配設し、タービン41の入口には過給機のA/R比を増減させるためのノズルベーン42を設ける。そして、内燃機関2の燃焼室より排出される排気ガスの一部を吸気系3に還流させるEGR通路43を形成する。EGR通路43は、吸気系3におけるスロットルバルブ33よりも下流に接続する。EGR通路43には、排気冷却用のEGRクーラ44と、通過する排気ガス(EGRガス)量を調節する外部EGRバルブ45とを設ける。
本実施形態では、EGR率(または、EGR量)と、吸気管内圧力とについて各々目標値を設定し、双方の制御量を一括に目標値に向かわせるべく複数の操作部、即ちEGRバルブ45、可変ターボのノズル42及びスロットルバルブ33を操作する制御を実施する。
EGRバルブ45、ノズルベーン42、スロットルバルブ33は、ECU5により統御されてその開度をリニアに変化させる。各操作部45、42、33は、駆動信号のデューティ比を増減させることで開度を変える電気式のバルブや、あるいはバキュームコントロールバルブ等と組み合わされ弁体のリフト量を制御して開度を変える機械式のバルブ等を用いてなる。
ECU5は、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)またはフラッシュメモリ、A/D変換回路、D/A変換回路等を包有するマイクロコンピュータである。ECU5は、EGR率及び吸気管内圧力を検出するための計測器11、12の他、外部の気圧を検出する計測器(大気圧センサ)13や、エンジン回転数、アクセルペダルの踏込量、冷却水温、吸気温、外部の気温等を検出する各種計測器(図示せず)と電気的に接続し、これら計測器から出力される信号を受け取って各値を知得することができる。
因みに、本実施形態では、EGR率を直接計測していない。内燃機関2のシリンダに入る空気量は、可変ターボのノズル開度を基に予測することが可能である。その空気量の予測値をgcylとおき、流量計11で計測される吸入空気量をgaとおくと、推定EGR率eegrについて、eegr=1−ga/gcylなる関係が成立する。ECU5のROMまたはフラッシュメモリには予め、可変ターボのノズル開度とシリンダに入る空気量との関係を定めたマップデータが記憶されている。ECU5は、可変ターボのノズル開度をキーとしてマップを検索し、シリンダに入る空気量の予測値を得、これと吸入空気量とを上記式に代入してEGR率を算出する。
並びに、ECU5は、EGRバルブ45、可変ターボのノズル42、スロットルバルブ33や、燃料噴射を司るインジェクタ及び燃料ポンプ等(図示せず)と電気的に接続しており、これらを駆動するための信号を入力することができる。
ECU5で実行するべきプログラムはROMまたはフラッシュメモリに予め記憶されており、その実行の際にRAMへ読み込まれ、プロセッサによって解読される。ECU5は、プログラムに従い内燃機関2を制御する。例えば、エンジン回転数、アクセルペダルの踏込量、冷却水温等の諸条件に基づき要求される燃料噴射量(いわば、エンジン負荷)を決定し、その要求噴射量に対応する駆動信号をインジェクタ等に入力して燃料噴射を制御する。
フィードバック制御時、ECU5は、各種計測器(図示せず)が出力する信号を受け取ってエンジン回転数、アクセル踏込量、冷却水温、吸気温、外部の気温及び気圧等を知得し、要求噴射量を決定する。続いて、少なくともエンジン回転数及び要求噴射量に基づき、目標EGR率及び目標吸気管内圧力を設定する。ECU5のROMまたはフラッシュメモリには予め、エンジン回転数及び要求噴射量に応じて設定するべき各目標値を示すマップデータが記憶されている。ECU5は、エンジン回転数及び要求噴射量をキーとしてマップを検索し、EGR率及び吸気管内圧力の目標値を得る。さらに、マップを参照して得た目標値を基本値とし、これを冷却水温、吸気温、外部の気温や気圧等に応じて補正して最終的な目標値ref_eegr、ref_epimを設定する。
そして、ECU5は、計測器11、12が出力する信号を受け取ってEGR率及び吸気管内圧力の現在値eegr、epimを知得し、各制御量の現在値eegr、epimと目標値ref_eegr、ref_epimとの偏差からEGRバルブ45の開度EGRv、可変ターボのノズル42の開度VNT及びスロットルバルブ33の開度Dthを演算して、各々の操作量EGRv、VNT、Dthに対応する駆動信号をそれら操作部45、42、33に入力、開度を操作する。
その上で、ECU5は、プログラムに従い、図2及び図4に示すサーボコントローラ51、出力オフセット部52及び入力オフセット部53としての機能を発揮する。
サーボコントローラ51は、スライディングモードコントローラであって、EGR率及び吸気管内圧力のスライディングモード制御を担う。
EGR率の適応スライディングモード制御に関して補記する。状態方程式及び出力方程式は、下式(数1)の通りである。
Figure 0005190403
本実施形態では、状態量ベクトルXを出力ベクトルYから直接知得できる構造とする、換言すれば計測器11、12を介して検出可能な値を直接の制御対象とすることにより、状態推定オブザーバを排して推定誤差に伴う制御性能の低下を予防している。出力行列Cは既知、本実施形態では単位行列とする。
プラントのモデル化、即ち状態方程式(数1)における係数行列A及び入力行列Bの同定にあたっては、図3に例示するように、各操作部45、42、33に様々な周波数からなるM系列信号を入力して開度を操作し、EGR率及び吸気管内圧力の出力値を観測した後、その入出力データから行列A、Bを同定する。各操作部45、42、33に入力するM系列信号は、互いに無相関なものとする。これにより、各値の相互干渉を考慮したモデルを作成することができる。
なお、同定を行う前に、予め入出力データの直流(バイアス)成分を除去する処理を施しておく。即ち、EGRバルブ45への入力データからその時間平均値ave_EGRvを、ノズルベーン42への入力データからその時間平均値ave_VNTを、Dスロットルバルブ33への入力データからその時間平均値ave_Dthを、それぞれ減じる。並びに、EGR率の出力データからその時間平均値ave_eegrを減じ、吸気管内圧力の出力データからその時間平均値ave_epimを減じる。
図4に、本実施形態の適応スライディングモード制御系のブロック線図を示す。スライディングモードコントローラ51の設計手順には、切換超平面の設計と、状態量を切換超平面に拘束するための非線形切換入力の設計とが含まれる。1形のサーボ系を構成するべく、当初の状態量ベクトルXに、目標値ベクトルRと出力ベクトルYとの偏差の積分値ベクトルZを付加した新たな状態量ベクトルXeを定義すると、下式(数2)に示す拡大系の状態方程式を得る。
Figure 0005190403
安定余裕を考慮し、切換超平面の設計にはシステムの零点を用いた設計手法を用いる。即ち、上式(数2)の拡大系がスライディングモードを生じているときの等価制御系が安定となるように超平面を設計する。切換関数σを式(数3)で定義すると、状態が超平面に拘束されている場合にσ=0かつ式(数4)が成立する。
Figure 0005190403
Figure 0005190403
故に、スライディングモードが生じているときの線形入力(等価制御入力)は、下式(数5)となる。
Figure 0005190403
上式(数5)の線形入力を拡大系の状態方程式(数2)に代入すると、下式(数6)の等価制御系となる。
Figure 0005190403
この等価制御系が安定になるように超平面を設計することと、目標値Rを無視した系に対して設計することとは等価であるので、下式(数7)が成立する。
Figure 0005190403
上式(数7)の系に対して安定度εを考慮し、最適制御理論を用いてフィードバックゲインを求め、それを超平面とすると、下式(数8)となる。
Figure 0005190403
行列Psは、リカッチ方程式(数9)の正定解である。
Figure 0005190403
リカッチ方程式(数9)におけるQsは制御目的の重み行列で、非負定な対称行列である。q1、q2は偏差の積分Zに対する重みであり、制御系の周波数応答の速さの違いにより決定する。q3、q4は出力Yに対する重みであり、ゲインの大きさの違いにより決定する。また、リカッチ方程式(数9)におけるRsは制御入力の重み行列で、正定対称行列である。εは安定余裕係数で、ε≧0となるように指定する。
なお、上記式(数8)、(数9)に替えて、以下に示す離散系の超平面構築式(数10)及び代数リカッチ方程式(数11)を用いてもよい。
Figure 0005190403
Figure 0005190403
超平面に拘束するための入力の設計には、最終スライディングモード法を用いる。ここでは、制御入力Uを、線形入力Ueqと新たな入力即ち非線形入力(非線形制御入力)Unlとの和として、下式(数12)で表す。
Figure 0005190403
切換関数σを安定させたいので、σについてのリアプノフ関数を下式(数13)のように選び、これを微分すると式(数14)となる。
Figure 0005190403
Figure 0005190403
式(数12)を式(数14)に代入すると、下式(数15)となる。
Figure 0005190403
非線形入力Unlを下式(数16)とすると、リアプノフ関数の微分は式(数17)となる。
Figure 0005190403
Figure 0005190403
従って、切換ゲインkを正とすれば、リアプノフ関数の微分値を負とすることができ、スライディングモードが保証される。このときの制御入力Uは、下式(数18)である。
Figure 0005190403
ηはチャタリング低減のために導入した平滑化係数であって、η>0である。
スライディングモード制御では、状態量を超平面に拘束するために非線形ゲインを大きくする必要がある。だが、非線形ゲインを大きくすると、制御入力にチャタリングが発生する。そこで、モデルの不確かさを、構造が既知でパラメータが未知な確定部分と、構造が未知だがその上界値が既知な不確定部分とに分ける。状態方程式(数1)に不確かさ(f+Δf)を加え、下式(数19)で表す。
Figure 0005190403
不確かさの確定部分fは、未知パラメータθを同定することで補償される。さすれば、切換ゲインは不確かさの不確定部分Δfのみにかかることとなり、切換ゲインが不確実成分全体(f+Δf)にかかる場合と比べて制御入力のチャタリングを大幅に低減できる。
制御入力Uは、式(数18)に適応項Uadを追加した下式(数20)となる。
Figure 0005190403
制御入力(数20)におけるΓ1は、適応ゲイン行列である。関数hは、一般には状態量x及び/または未知パラメータθの関数とするが、本実施形態ではhをx及びθに無関係な単純式、定数とすることにより、xを速やかに収束させ、θの適応速度を高めるようにしている。特に、h=1とした場合、推定パラメータを下式(数21)に則って同定することができる。
Figure 0005190403
本実施形態では、EGR率y1及び吸気管内圧力y2を制御出力変数とし、EGRバルブ45の開度u1、可変ターボのノズル42の開度u2及びスロットルバルブ33の開度u3を制御入力変数とした3入力2出力のフィードバック制御を行う。状態変数の個数(システムの次数)は、当初の系(数1)では出力変数の個数と同じく2、拡大系(数2)では4となる。制御出力及び状態量をこのように特定することで、排気ガスに直接触れる箇所に流量計等の計測器を設置する必要がなくなる。
尤も、本実施形態のような3入力2出力のシステムでは、det(SBe)=0が成立し、行列(SBe)は正則とはならない。そこで、逆行列(SBe-1を、一般化逆行列として算定する。一般化逆行列には、例えばムーア・ペンローズ型の逆行列(SBeを用いる。
しかして、出力オフセット部52は、プラントの制御出力及びその目標値から、プラントのモデルを同定する際に用いた出力データの平均を減算した上で、コントローラ51に与える。即ち、計測器11を介して検出されるEGR率の実測値eegrから時間平均値ave_eegrを減じた値y1と、計測器12を介して検出される吸気管内圧力の実測値epimから時間平均ave_epim値を減じた値y2とを、制御出力Yとしてコントローラ51に与える。並びに、エンジン回転数及び燃料噴射量等に基づいて設定されるEGR率の目標値ref_eegrから時間平均値ave_eegrを減じた値r1と、同様に設定される吸気管内圧力の目標値ref_epimから時間平均値ave_epimを減じた値r2とを、目標値Rとしてコントローラ51に与える。
また、入力オフセット部53は、コントローラ51が演算する制御入力に、プラントのモデルを同定する際に用いた入力データの平均を加算した上で、これを操作部45、42、33に与える。即ち、コントローラ51が算出した制御入力値u1に時間平均値ave_EGRvを加えた値EGRvをEGRバルブ45に与え、コントローラ51が算出した制御入力値u2に時間平均値ave_VNTを加えた値VNTをノズルベーン42に与える。並びに、コントローラ51が算出した制御入力値u3に時間平均値ave_Dthを加えた値DthをDスロットルバルブ33に与える。
本実施形態によれば、内燃機関2またはそれに付帯する装置を複数の操作部45、42、33を操作して制御するものであって、各操作部45、42、33に与えるべき制御入力u1、u2、u3を反復的に演算するサーボコントローラ51と、プラントの実際の制御出力eegr、epimから、前記サーボコントローラ51を設計する目的でプラントのモデルを同定する際に用いた入出力データのうちの出力データの平均ave_eegr、ave_epimを減算したものを当該プラントの制御出力y1、y2としてサーボコントローラ51に与える出力オフセット部52と、前記サーボコントローラ51が算出した制御入力u1、u2、u3に、前記入出力データのうちの入力データの平均ave_EGRv、ave_VNT、ave_Dthを加算したものを実際の制御入力EGR、VNT、Dthとして操作部45、42、33に与える入力オフセット部53とを具備する制御装置を構成したため、モデルと実際のプラントとの乖離を縮小することができる。そして、その乖離を補う必要がなくなる分、非線形入力項Unlや適応項Uadが増大する機会が少なくなる。外乱以外の要素に起因してこれらの項Unl、Uadが変動し難くなるため、Unl、Uadが収束するまでにかかる時間遅れが短縮され、制御の応答性、追従性が良化する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。EGR制御における制御入力変数は、EGRバルブ開度、可変ノズルターボ開度及びスロットルバルブ開度には限定されない。制御出力変数も、EGR率(または、EGR量)及び吸気管内圧力には限定されない。新たな入力変数、出力変数を付加して、4入力3出力の3次システムを構築するようなことも可能である。例えば、吸気系に過給機(のコンプレッサ)をバイパスする通路が存在している場合、その通路上に設けられたバルブをも操作することがある。このとき、当該バイパス通路内の圧力または流量等を制御出力変数に含め、当該バイパス通路上のバルブの開度を制御入力変数に含めることができる。
サーボコントローラが実現する多入力フィードバック制御の手法はスライディングモード制御には限定されず、スライディングモード制御以外の手法、例えば最適制御、H∞制御、バックステッピング制御等を採用しても構わない。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、例えば、過給機を備えた内燃機関に付帯するEGR装置のEGR率を制御するための制御コントローラとして利用することができる。
5…ECU(制御装置)
51…適応スライディングモードコントローラ(サーボコントローラ)
52…出力オフセット部
53…入力オフセット部

Claims (1)

  1. 内燃機関またはそれに付帯する装置を操作部を操作して制御するものであって、
    操作部に与えるべき制御入力を反復的に演算するサーボコントローラと、
    プラントの実際の制御出力から、前記サーボコントローラを設計する目的でプラントのモデルを同定する際に用いた入出力データのうちの出力データの平均を減算したものを当該プラントの制御出力としてサーボコントローラに与える出力オフセット部と、
    前記サーボコントローラが算出した制御入力に、前記入出力データのうちの入力データの平均を加算したものを実際の制御入力として操作部に与える入力オフセット部と
    を具備することを特徴とする制御装置。
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