JP2010229972A - 制御装置 - Google Patents

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彰生 松永
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弘 榎本
Toshiro Itatsu
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Abstract

【課題】制御出力の目標追従性の向上を図りつつ、目標追従性以外の性能にも有利な制御入力を再現できるようにする。
【解決手段】エンジン回転数及び燃料噴射量と補正項Uadとの関係を示すマップを予め記憶しておき、このマップを参照して現状のエンジン回転数及び燃料噴射量に応じた補正項Uadを決定する。そして、その補正項Uadを、スライディングモードコントローラ51が算出する制御入力Uに加味する。これにより、スライディングモード制御の目標収束性を高めながら、状態量の過去の軌跡の影響を排除して目標収束性以外の性能にも有利な制御入力を再現することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関またはそれに付帯する装置を制御する制御装置に関する。
下記特許文献に開示されている排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)システムは、過給機を備えた内燃機関のEGR率(または、EGR量)を制御するものである。過給圧とEGR率との間には相互干渉が存在し、1入力1出力のコントローラで過給圧、EGR率の両方を同時に制御することは難しい。しかも、内燃機関の運転領域によって応答性が異なる上、過給機にはターボラグ(むだ時間)がある。このような事情から、特許文献1に記載のシステムでは、非線形制御対象に対して有効な制御手法であるスライディングモード制御を採用し、相互作用を考慮した他入力多出力のコントローラを設計してEGR制御をしている。
車載の内燃機関のように、状態がしばしば大きく変化(典型的には、急加速時、急減速時等)する制御対象では、その運転状態に応じて切換関数σの値が大きく変動する。切換関数σは、切換超平面を構成する行列Sと状態量Xとの積であって、現在の状態から切換超平面またはノミナル点までの距離を示している。切換関数σは、スライディングモードコントローラの算出する非線形入力項を決定づけるものであり、σの増大は非線形入力項の0への収束の遅れ、ひいては制御出力の目標収束性の劣化をもたらす。
このような制御の収束の遅れを緩和ないし解消するための手法として、適応制御を導入することが知られている。下記特許文献2に記載のシステムでは、切換関数σの時間積分(または、積算)Σσdtに依存した適応項を制御入力に加入する適応スライディングモード制御として、目標収束性の改善を図っている。
だが、適応項がσの時間積分Σσdtの関数であることは、コントローラの算出する制御入力が過去の状態量Xの軌跡の影響を受けるということを意味する。であるから、たとえ制御出力の実測値及び目標値が同じ条件であっても、その時々でコントローラの算出する制御入力は相異し得る。そして、それ故に、制御出力の目標収束性以外の性能に不利な制御入力が選択されてしまうことがままあった。例えば、ディーゼルエンジンにおいて、Dスロットルバルブの開度を不適当に絞ってしまうような制御入力が選択されると、燃費の悪化や燃焼不安定等を招くおそれがある。
特開2007−032462号公報 特願2008−102257号明細書
本発明は、上述の問題に初めて着目してなされたものであり、制御出力の目標追従性の向上を図りつつ、目標追従性以外の性能にも有利な制御入力を再現できるようにすることを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関またはそれに付帯する装置を操作部を操作して制御するものであって、操作部に与えるべき制御入力のうちの線形入力項及び非線形入力項を反復的に演算するスライディングモードコントローラと、内燃機関またはそれに付帯する装置の現在状況に関する指標値と、操作部に与えるべき制御入力のうちの線形入力項及び非線形入力項以外の項である補正項との関係を示すマップを予め記憶しており、前記指標値をキーとして前記マップを検索し前記補正項を知得する補正制御部とを具備し、前記線形入力項及び前記非線形入力項に前記補正項を加味した制御入力を操作部に与えることを特徴とする制御装置を構成した。
このようなものであれば、補正項から過去の状態量Xの軌跡の影響を排除できる。従って、過去の状態量Xの軌跡によらず、制御出力の目標追従性以外の性能にも有利な制御入力を再現できるようになる。
本発明は、ディーゼルエンジンに付帯するEGR装置のEGR率若しくはEGR量を制御するシステムへの適用に好適である。この場合、ディーゼルエンジンに実装されたDスロットルバルブが、前記操作部に含まれる。
本発明によれば、制御出力の目標追従性の向上を図りつつ、目標追従性以外の性能にも有利な制御入力を再現することが可能となる。
本発明の一実施形態におけるEGRシステムのハードウェア資源構成図。 同実施形態の制御装置の構成説明図。 同実施形態のスライディングモードコントローラのブロック線図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に示すものは、本発明の適用対象の一であるEGRシステムである。内燃機関2に付帯するこのEGRシステムは、吸排気系3、4における複数の流体圧または流量に関する値を検出するための計測器(または、センサ)11、12と、それらの値に目標値を設定し、各値を目標値に追従させるべく複数の操作部45、42、33を操作する制御装置たるECU(Electronic Control Unit)5とを具備してなる。
内燃機関2は、例えば過給機を備えたディーゼルエンジンである。内燃機関2の吸気系3には、可変ターボのコンプレッサ31を配設するとともに、その下流に吸気冷却用のインタークーラ32、及び吸入空気(新気)量を調節するDスロットルバルブ33を設ける。また、吸入空気量を計測する流量計11、吸気管内圧力を計測する圧力計12をそれぞれ設置する。
内燃機関2の排気系4には、コンプレッサ31を駆動するタービン41を配設し、タービン41の入口には過給機のA/R比を増減させるためのノズルベーン42を設ける。そして、内燃機関2の燃焼室より排出される排気ガスの一部を吸気系3に還流させるEGR通路43を形成する。EGR通路43は、吸気系3におけるスロットルバルブ33よりも下流に接続する。EGR通路43には、排気冷却用のEGRクーラ44と、通過するEGRガス量を調節する外部EGRバルブ45とを設ける。
本実施形態では、EGR率(または、EGR量)と、吸気管内圧力とについて各々目標値を設定し、双方の制御量を一括に目標値に向かわせるべく複数の操作部、即ちEGRバルブ45、可変ターボのノズル42及びスロットルバルブ33を操作する制御を実施する。
EGRバルブ45、ノズルベーン42、スロットルバルブ33は、ECU5により統御されてその開度をリニアに変化させる。各操作部45、42、33は、駆動信号のデューティ比を増減させることで開度を変える電気式のバルブや、あるいはバキュームコントロールバルブ等と組み合わされ弁体のリフト量を制御して開度を変える機械式のバルブ等を用いてなる。
ECU5は、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)またはフラッシュメモリ、A/D変換回路、D/A変換回路等を包有するマイクロコンピュータである。ECU5は、EGR率及び吸気管内圧力を検出するための計測器11、12の他、エンジン回転数、アクセルペダルの踏込量、冷却水温、吸気温、大気圧、外部の気温等を検出する各種計測器(図示せず)と電気的に接続し、これら計測器から出力される信号を受け取って各値を知得することができる。
因みに、本実施形態では、EGR率を直接計測していない。内燃機関2のシリンダに入る空気量は、可変ターボのノズル開度を基に予測することが可能である。その空気量の予測値をgcylとおき、流量計11で計測される吸入空気量をgaとおくと、推定EGR率eegrについて、eegr=1−ga/gcylなる関係が成立する。ECU5のROMまたはフラッシュメモリには予め、可変ターボのノズル開度とシリンダに入る空気量との関係を定めたマップデータが記憶されている。ECU5は、可変ターボのノズル開度をキーとしてマップを検索し、シリンダに入る空気量の予測値を得、これと吸入空気量とを上記式に代入してEGR率を算出する。
並びに、ECU5は、EGRバルブ45、可変ターボのノズル42、スロットルバルブ33や、燃料噴射を司るインジェクタ及び燃料ポンプ等(図示せず)と電気的に接続しており、これらを駆動するための信号を入力することができる。
ECU5で実行するべきプログラムはROMまたはフラッシュメモリに予め記憶されており、その実行の際にRAMへ読み込まれ、プロセッサによって解読される。ECU5は、プログラムに従い内燃機関2を制御する。例えば、エンジン回転数、アクセルペダルの踏込量、冷却水温等の諸条件に基づき要求される燃料噴射量(いわば、エンジン負荷)を決定し、その要求噴射量に対応する駆動信号をインジェクタ等に入力して燃料噴射を制御する。
フィードバック制御時、ECU5は、各種計測器(図示せず)が出力する信号を受け取ってエンジン回転数、アクセル踏込量、冷却水温、吸気温、外部の気温及び気圧等を知得し、要求噴射量を決定する。続いて、少なくともエンジン回転数及び要求噴射量に基づき、目標EGR率及び目標吸気管内圧力を設定する。ECU5のROMまたはフラッシュメモリには予め、エンジン回転数及び要求噴射量に応じて設定するべき各目標値を示すマップデータが記憶されている。ECU5は、エンジン回転数及び要求噴射量をキーとしてマップを検索し、EGR率及び吸気管内圧力の目標値を得る。さらに、マップを参照して得た目標値を基本値とし、これを冷却水温、吸気温、外部の気温や気圧等に応じて補正して最終的な目標値とする。
そして、ECU5は、計測器11、12が出力する信号を受け取ってEGR率及び吸気管内圧力の現在値を知得し、各制御量の現在値と目標値との偏差からEGRバルブ45の開度、可変ターボのノズル42の開度及びスロットルバルブ33の開度を演算して、各々の操作量に対応する駆動信号をそれら操作部45、42、33に入力、開度を操作する。
その上で、ECU5は、プログラムに従い、図2及び図3に示すサーボコントローラ51及び補正制御部52としての機能を発揮する。
サーボコントローラ51は、スライディングモードコントローラであって、EGR率及び吸気管内圧力のスライディングモード制御を担う。
EGR率のスライディングモード制御に関して補記する。状態方程式及び出力方程式は、下式(数1)の通りである。
Figure 2010229972
本実施形態では、状態量ベクトルXを出力ベクトルYから直接知得できる構造とする、換言すれば計測器11、12を介して検出可能な値を直接の制御対象とすることにより、状態推定オブザーバを排して推定誤差に伴う制御性能の低下を予防している。出力行列Cは既知、本実施形態では単位行列とする。
プラントのモデル化、即ち状態方程式(数1)における係数行列A及び入力行列Bの同定にあたっては、各操作部45、42、33に様々な周波数からなるM系列信号を入力して開度を操作し、EGR率及び吸気管内圧力の値を観測して、その入出力データから行列A、Bを同定する。各操作部45、42、33に入力するM系列信号は、互いに無相関なものとする。これにより、各値の相互干渉を考慮したモデルを作成することができる。
図3に、本実施形態のスライディングモード制御系のブロック線図を示す。スライディングモードコントローラ51の設計手順には、切換超平面の設計と、状態量を切換超平面に拘束するための非線形切換入力の設計とが含まれる。1形のサーボ系を構成するべく、当初の状態量ベクトルXに、目標値ベクトルRと出力ベクトルYとの偏差の積分値ベクトルZを付加した新たな状態量ベクトルXeを定義すると、下式(数2)に示す拡大系の状態方程式を得る。
Figure 2010229972
安定余裕を考慮し、切換超平面の設計にはシステムの零点を用いた設計手法を用いる。即ち、上式(数2)の拡大系がスライディングモードを生じているときの等価制御系が安定となるように超平面を設計する。切換関数σを式(数3)で定義すると、状態が超平面に拘束されている場合にσ=0かつ式(数4)が成立する。
Figure 2010229972
Figure 2010229972
故に、スライディングモードが生じているときの線形入力(等価制御入力)は、下式(数5)となる。
Figure 2010229972
上式(数5)の線形入力を拡大系の状態方程式(数2)に代入すると、下式(数6)の等価制御系となる。
Figure 2010229972
この等価制御系が安定になるように超平面を設計することと、目標値Rを無視した系に対して設計することとは等価であるので、下式(数7)が成立する。
Figure 2010229972
上式(数7)の系に対して安定度εを考慮し、最適制御理論を用いてフィードバックゲインを求め、それを超平面とすると、下式(数8)となる。
Figure 2010229972
行列Psは、リカッチ方程式(数9)の正定解である。
Figure 2010229972
リカッチ方程式(数9)におけるQsは制御目的の重み行列で、非負定な対称行列である。q1、q2は偏差の積分Zに対する重みであり、制御系の周波数応答の速さの違いにより決定する。q3、q4は出力Yに対する重みであり、ゲインの大きさの違いにより決定する。また、リカッチ方程式(数9)におけるRsは制御入力の重み行列で、正定対称行列である。εは安定余裕係数で、ε≧0となるように指定する。
なお、上記式(数8)、(数9)に替えて、以下に示す離散系の超平面構築式(数10)及び代数リカッチ方程式(数11)を用いてもよい。
Figure 2010229972
Figure 2010229972
超平面に拘束するための入力の設計には、最終スライディングモード法を用いる。ここでは、制御入力Uを、線形入力Ueqと新たな入力即ち非線形入力(非線形制御入力)Unlとの和として、下式(数12)で表す。
Figure 2010229972
切換関数σを安定させたいので、σについてのリアプノフ関数を下式(数13)のように選び、これを微分すると式(数14)となる。
Figure 2010229972
Figure 2010229972
式(数12)を式(数14)に代入すると、下式(数15)となる。
Figure 2010229972
非線形入力Unlを下式(数16)とすると、リアプノフ関数の微分は式(数17)となる。
Figure 2010229972
Figure 2010229972
従って、切換ゲインkを正とすれば、リアプノフ関数の微分値を負とすることができ、スライディングモードが保証される。このときの制御入力Uは、下式(数18)である。
Figure 2010229972
ηはチャタリング低減のために導入した平滑化係数であって、η>0である。
本実施形態では、EGR率y1及び吸気管内圧力y2を制御出力変数とし、EGRバルブ45の開度u1、可変ターボのノズル42の開度u2及びスロットルバルブ33の開度u3を制御入力変数とした3入力2出力のフィードバック制御を行う。状態変数の個数(システムの次数)は、当初の系(数1)では出力変数の個数と同じく2、拡大系(数2)では4となる。制御出力及び状態量をこのように特定することで、排気ガスに直接触れる箇所に流量計等の計測器を設置する必要がなくなる。
尤も、本実施形態のような3入力2出力のシステムでは、det(SBe)=0が成立し、行列(SBe)は正則とはならない。そこで、逆行列(SBe-1を、一般化逆行列として算定する。一般化逆行列には、例えばムーア・ペンローズ型の逆行列(SBe)†を用いる。
しかして、補正制御部52は、スライディングモードコントローラ51が演算する制御入力Uに加算する補正項Uadを決定する。
ECU5のROMまたはフラッシュメモリには予め、内燃機関2またはそれに付帯する装置の現在状況に関する指標値と、制御入力Uに加味する補正項Uadとの関係を定めたマップが記憶されている。指標値は、例えばエンジン回転数及び燃料噴射量である。マップは、個々の運転領域[エンジン回転数,燃料噴射量]毎にその運転領域に適した(または、代表的な)目標EGR率及び目標吸気管内圧力を定め、この目標を実機の内燃機関2で達成した定常状態における各操作部45、42、33の開度Ubaseを計測するとともに、同一の目標をスライディングモードコントローラ51に与えて偏差のない定常状態における線形入力Ueqを演算させることによって作成する。実機での操作部45、42、33の開度の実測値Ubaseと、スライディングモードコントローラ51による線形入力の算出値Ueqとから、個々の運転領域[エンジン回転数,吸気管内圧力]に対応した補正項Uadは下式(数19)となる。
Figure 2010229972
この補正項Uadは、スライディングモードコントローラ51を用いて内燃機関2を制御するときのモデル化誤差(摂動)を縮小し、速やかに非線形入力項Unlを0へと収束させる役割を果たす。
補正制御部52は、上記のマップデータを参照して補正項Uadを決定する。即ち、エンジン回転数及び燃料噴射量をキーとしてマップを検索し、補正項Uadを知得する。結果、操作部45、42、33に与える制御入力は、スライディングモードコントローラ51が算出した制御入力Uと補正制御部52が決定した補正項Uadとの和(Ueq+Unl+Uad)となる。
但し、現実の内燃機関2の制御では、運転領域[エンジン回転数,燃料噴射量]が同一であったとしても、達成するべき目標EGR率及び/または目標吸気管内圧力が相異するケースが発生し得る。現実の制御における目標がマップの作成の際に定めた目標と異なる場合、最適な補正項Uadも変わってくる可能性がある。そこで、マップを参照して知得した補正項Uadに、環境補正を加えるようにすることがより好ましい。環境補正は、目標EGR率及び/または目標吸気管内圧力の基本値を補正するパラメータである冷却水温、吸気温、外気温、大気圧等に応じて補正項Uadを補正するものである。
本実施形態によれば、内燃機関2またはそれに付帯する装置を操作部45、42、33を操作して制御するものであって、操作部45、42、33に与えるべき制御入力のうちの線形入力項Ueq及び非線形入力項Unlを反復的に演算するスライディングモードコントローラ51と、内燃機関2またはそれに付帯する装置の現在状況に関する指標値と、操作部45、42、33に与えるべき制御入力のうちの線形入力項Ueq及び非線形入力項Unl以外の項である補正項Uadとの関係を示すマップを予め記憶しており、前記指標値をキーとして前記マップを検索し前記補正項Uadを知得する補正制御部52とを具備し、前記線形入力項Ueq及び前記非線形入力項Unlに前記補正項Uadを加味した制御入力(Ueq+Unl+Uad)を操作部45、42、33に与える制御装置を構成したため、補正項Uadを以てモデル化誤差を縮小でき、速やかに非線形入力項Unlを0へと収束させることが容易となる。従って、制御出力Yの目標収束性が向上する。
のみならず、この補正項Uadは、切換関数σの時間積分Σσdtに依存しないので、過去の状態量Xの軌跡によらず、制御出力Y及び目標値Rに対応した好適な制御入力(Ueq+Unl+Uad)を再現することが可能となる。切換関数の時間積分Σσdt如何によってDスロットルバルブ33の開度が不適当に絞られてしまう等の、燃費の悪化や燃焼不安定等を招く不都合も回避される。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。EGR制御における制御入力変数は、EGRバルブ開度、可変ノズルターボ開度及びスロットルバルブ開度には限定されない。制御出力変数も、EGR率(または、EGR量)及び吸気管内圧力には限定されない。新たな入力変数、出力変数を付加して、4入力3出力の3次システムを構築するようなことも可能である。例えば、吸気系に過給機(のコンプレッサ)をバイパスする通路が存在している場合、その通路上に設けられたバルブをも操作することがある。このとき、当該バイパス通路内の圧力または流量等を制御出力変数に含め、当該バイパス通路上のバルブの開度を制御入力変数に含めることができる。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、例えば、内燃機関に付帯するEGR装置のEGR率を制御するための制御コントローラとして利用することができる。
5…ECU(制御装置)
51…スライディングモードコントローラ(サーボコントローラ)
52…補正制御部

Claims (2)

  1. 内燃機関またはそれに付帯する装置を操作部を操作して制御するものであって、
    操作部に与えるべき制御入力のうちの線形入力項及び非線形入力項を反復的に演算するスライディングモードコントローラと、
    内燃機関またはそれに付帯する装置の現在状況に関する指標値と、操作部に与えるべき制御入力のうちの線形入力項及び非線形入力項以外の項である補正項との関係を示すマップを予め記憶しており、前記指標値をキーとして前記マップを検索し前記補正項を知得する補正制御部と
    を具備し、
    前記線形入力項及び前記非線形入力項に前記補正項を加味した制御入力を操作部に与えることを特徴とする制御装置。
  2. 過給機を備えたディーゼルエンジンに付帯する排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置のEGR率若しくはEGR量を制御するものであり、
    前記操作部に、前記ディーゼルエンジンに実装されたDスロットルバルブが含まれる請求項1記載の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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