JP2018059444A - エンジンシステムの制御装置 - Google Patents

エンジンシステムの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018059444A
JP2018059444A JP2016197186A JP2016197186A JP2018059444A JP 2018059444 A JP2018059444 A JP 2018059444A JP 2016197186 A JP2016197186 A JP 2016197186A JP 2016197186 A JP2016197186 A JP 2016197186A JP 2018059444 A JP2018059444 A JP 2018059444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
deviation
target
control
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016197186A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6753754B2 (ja
Inventor
英正 高山
Hidemasa Takayama
英正 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2016197186A priority Critical patent/JP6753754B2/ja
Publication of JP2018059444A publication Critical patent/JP2018059444A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6753754B2 publication Critical patent/JP6753754B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】ディーゼルエンジンを備えたエンジンシステムを高い精度のもとで制御することのできるエンジンシステムの制御装置を提供する。【解決手段】エンジンシステムは、ディーゼルエンジン10、ディーゼルスロットル20、EGR装置24、及び、可変容量型ターボチャージャー17を備える。ECU50は、複数のパラメーターの値を取得し、複数のパラメーターの一部である複数の制御パラメーターの各々について、その取得した取得値に基づく目標値を演算する。ECU50は、複数の制御パラメーターの各々について目標値と取得値との偏差に基づく目標偏差を演算し、この目標偏差を構成要素に含む偏差ベクトルとゲイン行列とを乗算することで制御対象に対する制御指示値を演算する。ECU50が制御する制御パラメーターは吸気EGR率とブースト圧とであり、制御対象はディーゼルスロットル20、EGR弁27、及び、可変ノズル28である。【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジン、ディーゼルスロットル、EGR装置、及び、可変容量型ターボチャージャーを備えたエンジンシステムに適用されるエンジンシステムの制御装置に関する。
従来から、ディーゼルエンジンを用いたエンジンシステムにおいては、NOxの低減や燃費の向上を図るために様々な技術が用いられている。例えば特許文献1に記載のエンジンシステムでは、ディーゼルエンジンの排気側から吸気側へ排気ガスの一部を還流させる排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置やターボチャージャーに流入する排気ガスの流速を変更可能な可変容量型ターボチャージャーが搭載されている。
特開2003−193875号公報
近年では、さらなるNOxの低減や燃費の向上を図るために、より高い精度のもとでエンジンシステムを制御することが求められている。
本発明は、ディーゼルエンジンを備えたエンジンシステムを高い精度のもとで制御することのできるエンジンシステムの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するエンジンシステムの制御装置は、エンジンシステムの制御対象を制御するエンジンシステムの制御装置であって、前記エンジンシステムは、ディーゼルエンジン、ディーゼルスロットル、EGR装置、及び、可変容量型ターボチャージャーを含むものであり、前記制御対象は、前記ディーゼルスロットル、前記EGR装置のEGR弁、及び、前記可変容量型ターボチャージャーの可変ノズルを含むものであり、前記ディーゼルエンジンの状態量に関する複数のパラメーターの値を取得する取得部と、前記複数のパラメーターの一部である複数の制御パラメーターの各々について、前記取得部の取得値に基づく目標値を演算する目標値演算部と、前記複数の制御パラメーターの各々について前記目標値と前記取得部の取得値との偏差に基づく目標偏差を演算する目標偏差演算部と、前記目標偏差を構成要素に含む偏差ベクトルとゲイン行列とを乗算することで制御対象に対する制御指示値を演算する指示値演算部とを備え、前記制御パラメーターは、前記ディーゼルエンジンが吸入する作動ガスにおけるEGRガスの割合である吸気EGR率と前記可変容量型ターボチャージャーによって過給された吸入空気が流れる通路内の圧力であるブースト圧とを含む。
上記構成によれば、吸気EGR率及びブースト圧の各々の目標偏差を構成要素に含む偏差ベクトルとゲイン行列とを乗算することにより制御対象の制御指示値が演算される。そして、制御対象には、吸気EGR率及びブースト圧の双方に影響力を持つディーゼルスロットル、EGR装置のEGR弁、及び、可変容量型ターボチャージャーの可変ノズルが設定されている。すなわち、上記構成によれば、吸気EGR率及びブースト圧の各々の目標偏差、及び、吸気EGR率及びブースト圧の各々が制御対象に与える影響力を考慮したうえで制御対象への制御指示値が演算される。これにより、他の制御パラメーターの影響を考慮しつつ、制御パラメーターの各々が目標値となるように制御対象の制御指示値が演算される。その結果、エンジンシステムを高い精度のもとで制御することができる。
上記エンジンシステムの制御装置は、前記ディーゼルエンジンの状態量に関するパラメーターであって前記制御対象の制御により値が変化する状態パラメーターについて、前記取得部の取得値のもとで前記ディーゼルエンジンが定常状態にあるときの値である理想値を演算する理想値演算部と、前記状態パラメーターについて前記理想値と前記取得部の取得値との偏差である状態偏差を演算する状態偏差演算部とをさらに備え、前記偏差ベクトルは、前記目標偏差と前記状態偏差とを構成要素に含んでいることが好ましい。
上記構成によれば、制御対象の制御指示値は、制御パラメーターの目標偏差に加えて、状態パラメーターの偏差である状態偏差を考慮して演算される。これにより、制御指示値は、制御パラメーターが目標値となるような値であり、かつ、ディーゼルエンジンが定常状態に近づくような値に設定される。その結果、排気ガスの性能が最もよい定常状態により近い状態にエンジンシステムを制御することができる。
上記エンジンシステムの制御装置において、前記目標偏差演算部は、前記制御パラメーターの各々について偏差の積算値を前記目標偏差として演算することが好ましい。
上記構成によれば、各制御パラメーターの偏差の積算値が目標偏差に設定されるから、各制御パラメーターを目標値に偏差なく到達させるサーボ系を構成することができる。
上記エンジンシステムの制御装置は、前記複数のパラメーターの推定値をモデルを用いて演算する状態量推定部をさらに備え、前記取得部は、前記状態量推定部が演算した前記推定値を取得することが好ましい。
取得部は、状態量推定部がモデルを用いて演算した推定値をエンジンの状態量に関するパラメーターの値として取得する。そのため、例えば、取得部がエンジンの状態量に関するパラメーターの値としてセンサーの観測値を取得する場合に比べて、より高い精度のもとでエンジンシステムを制御することができる。
上記エンジンシステムの制御装置は、前記ディーゼルエンジンの状態量に関するパラメーターを観測する観測部を備え、前記状態量推定部は、前記制御対象への制御指示値を入力ベクトルの構成要素、前記観測部の観測値を観測ベクトルの構成要素として用いるカルマンフィルター理論により前記推定値を演算するものであることが好ましい。そして、前記観測部が観測するパラメーターは、前記ブースト圧、前記ディーゼルエンジンが吸入する空気の量である吸入空気量、インテークマニホールド内の温度であるインマニ温度、これらディーゼルエンジンに対する吸気側の状態量を含み、また、前記可変容量型ターボチャージャーにおけるタービンの回転数であるタービン回転数、すなわちディーゼルエンジンに対する吸気側の状態と排気側の状態とのバランスを示す状態量を含むとよい。
上記構成によれば、状態量推定部の演算する推定値を、エンジンの今現在の状態量を示す値にさらに近づけることができる。そして、該推定値を利用して各制御対象の制御指示値が演算されることにより、エンジンシステムをさらに高い精度のもとで制御することができる。
エンジンシステムの制御装置の一実施形態を搭載したエンジンシステムの概略構成を示す図。 カルマンフィルター理論の一例を示すブロック線図。 エンジンシステムの制御装置の一例を示す機能ブロック図。 制御演算部の一例を示す機能ブロック図。 状態量推定部の一例を示す機能ブロック図。
図1〜図5を参照して、エンジンシステムの制御装置の一実施形態について説明する。まず、図1を参照してエンジンシステムの全体構成について説明する。
図1に示すように、エンジンシステムは、軽油を燃料とするディーゼルエンジン10(以下、単にエンジン10という。)を備えている。エンジン10のシリンダーブロック11には6つのシリンダー12が形成されている。各シリンダー12においては、吸入した作動ガスに対してインジェクター13から燃料が噴射され、作動ガスと燃料との混合気が燃焼する。こうした混合気の燃焼が所定の順番で各シリンダー12において行われることにより、エンジン10のクランクシャフト10aが駆動される。
シリンダーブロック11には、各シリンダー12に作動ガスを供給するためのインテークマニホールド14と、各シリンダー12からの排気ガスが流入するエキゾーストマニホールド15とが接続されている。
インテークマニホールド14に接続される吸気通路16には、上流側から順に、図示されないエアクリーナー、ターボチャージャー17のコンプレッサー18、インタークーラー19が取り付けられている。また、吸気通路16には、インタークーラー19の下流側であって、かつ、後述するEGR通路25との接続部分よりも上流側に、吸気通路16の流路断面積を変更可能なディーゼルスロットル20(以下、単にスロットル20という。)が取り付けられている。
エキゾーストマニホールド15には、排気通路21が接続されている。排気通路21には、コンプレッサー18に連結軸22を介して連結されたタービン23が取り付けられている。また、エキゾーストマニホールド15には、吸気通路16に接続されて排気ガスの一部をEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスとして吸気通路16に導入するEGR装置24のEGR通路25が接続されている。EGR通路25には、EGRクーラー26が取り付けられている。EGR通路25のうちでEGRクーラー26とエキゾーストマニホールド15とを接続する部分は、第1EGR通路25Aと第2EGR通路25Bとで構成される。EGR通路25には、EGRクーラー26の下流側に、EGR通路25の流路断面積を変更可能なEGR弁27が取り付けられている。シリンダー12には、EGR弁27が開状態にあるときに排気ガスと吸入空気との混合気体が作動ガスとして供給され、EGR弁27が閉状態にあるときに吸入空気が作動ガスとして供給される。
ターボチャージャー17は、タービン23に可変ノズル28が配設された可変容量型ターボチャージャー(VNT:Variable Nozzle Turbo)である。可変ノズル28は、ステッピングモーターを備えたアクチュエーター29の駆動により開度が変更され、タービン23に流入する排気ガスの流路断面積を変更する。
エンジンシステムは、吸入空気量センサー31、ブースト圧センサー32、インマニ温度センサー33、エンジン回転数センサー34、タービン回転数センサー35、アクセル開度センサー36を備える。
吸入空気量センサー31は、コンプレッサー18の上流にて吸入空気の質量流量である吸入空気量Gaを観測する。ブースト圧センサー32は、スロットル20の下流であって、かつ、吸気通路16とEGR通路25との接続部分よりも上流にて、ターボチャージャー17によって過給された吸入空気の圧力であるブースト圧Pbを観測する。インマニ温度センサー33は、インテークマニホールド14内の温度であって、エンジン10が吸入する作動ガスの温度であるインマニ温度Timを観測する。エンジン回転数センサー34は、クランクシャフト10aの回転数であるエンジン回転数Neを観測する。タービン回転数センサー35は、ターボチャージャー17の連結軸22の回転数であるタービン回転数Ntを観測する。アクセル開度センサー36は、運転者が操作するアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度ACCを観測する。上記各種センサー31〜36は、エンジン10の状態量(運転状態)に関するパラメーターを観測する観測部として機能可能であり、センサー群40(図3参照)を構成する。各種センサー31〜36の出力した信号は、エンジンシステムを統括制御する制御装置であるECU50に入力される。
ECU50は、プロセッサ、メモリ、入出力インターフェース等を有するマイクロコンピューターを中心に構成される。ECU50は、各種センサー31〜36の観測値を取得し、その取得した観測値を用いたカルマンフィルター理論により求めた状態量の推定値に基づいてスロットル20、EGR弁27、可変ノズル28といった制御対象60(図3参照)を制御する。
ECU50の構成について説明するまえに、図2を参照してカルマンフィルター理論について説明する。
図2に示すように、カルマンフィルター理論において、制御対象に関する状態量を構成要素とする状態ベクトルをx(k)、制御対象に対する制御指示値を構成要素とする入力ベクトルをu(k)とした場合、状態方程式は、式(1)のように設定される。この入力ベクトルu(k)は、例えば、状態ベクトルx(k)、各種の運転条件におけるエンジンの理想的な状態量の値を構成要素とする理想ベクトルxss(k)、及び、制御対象に関する状態量の目標値を構成要素とする目標ベクトルr(k)に基づくフィードバック制御により演算される。また、予め設定されたセンサーの観測値を構成要素とする観測ベクトルをy(k)とした場合、観測方程式は、式(2)のように設定される。
なお、kは、0以上の整数であって離散時刻である。また、Aはシステム行列、Bは入力行列、Cは観測行列であり、これらの行列は、例えば運動方程式といった第1原理モデリングやシミュレーションの結果等に基づいて予め設定される。また、w(k)はシステム雑音であり、v(k)は観測雑音である。これらシステム雑音w(k)及び観測雑音v(k)は、正規分布にしたがう互いに独立な白色雑音として取り扱われる。そのため、システム雑音w(k)及び観測雑音v(k)の平均値は0に設定される。また、システム雑音w(k)の分散σ 及び観測雑音v(k)の分散σ は、予め行ったシミュレーション等の結果に基づいて設定される。
カルマンフィルター理論では、時刻k−1までの情報に基づいて時刻kにおける状態ベクトルx(k)の推定値である予測推定値x^(k)を演算する予測ステップと、時刻kまでの情報に基づいて時刻kにおける状態ベクトルx(k)の推定値であるフィルタリング推定値x^(k)を演算するフィルタリングステップとが行われる。システム雑音w(k)及び観測雑音v(k)が互いに独立な正規分布にしたがう白色雑音であることから、予測推定値x^(k)は式(3)で示され、フィルタリング推定値x^(k)は式(4)で示される。状態ベクトルx(k)の初期値x(0)は、予め行ったシミュレーションの結果等に基づいて設定される。式(4)において、G(k)はカルマンゲインである。カルマンゲインG(k)は、予め行ったシミュレーション等の結果に基づいて設定された一定値であってもよいし、時刻kごとに更新されてもよい。
カルマンゲインG(k)が更新される場合、予測ステップにおいて、式(5)に示すように、時刻k−1の事後誤差共分散行列P(k−1)やシステム行列Aに基づいて、時刻kにおける事前誤差共分散行列P(k)が演算される。一方、フィルタリングステップにおいては、式(6)に示すようにカルマンゲインG(k)が時刻kごとに更新される。また、フィルタリングステップにおいては、式(7)に示すように、時刻kにおける事前誤差共分散行列P(k)や更新されたカルマンゲインG(k)等に基づいて事後誤差共分散行列P(k)が演算される。
なお、事前誤差共分散行列P(k)の初期値P(0)は、予め行ったシミュレーション等の結果に基づき設定される。式(5)〜(7)において、Iは単位行列、Aはシステム行列Aの転置行列、Cは観測行列Cの転置行列である。Qは、観測雑音v(k)についての共分散行列であり、予め行ったシミュレーションの結果に基づき設定される。
すなわち、カルマンフィルター理論では、まず、時刻k−1までの情報に基づいて時刻kにおける状態ベクトルx(k)の推定値である予測推定値x^(k)が演算される。そして、時刻kにおいて観測ベクトルy(k)が入力されると、観測ベクトルy(k)から観測ベクトルy(k)の予測値である観測予測値(=Cx^(k))が減算され、続いて観測予測誤差(=y(k)−Cx^(k))が演算される。
次に、観測予測誤差に対してカルマンゲインG(k)が乗算されて予測推定値x^(k)についての補正項(=G(k)×(y(k)−Cx^(k)))が演算される。そして、予測推定値x^(k)に補正項が加算され、時刻kまでの情報に基づく状態ベクトルx(k)の推定値であるフィルタリング推定値x^(k)が演算される。
次に、フィルタリング推定値x^(k)に対してシステム行列Aが乗算されたもの(=Ax^(k))と入力ベクトルu(k)に対して入力行列Bが乗算されたもの(=Bu(k))とが加算されることにより、時刻k+1における予測推定値x^(k+1)が演算される。予測推定値x^(k+1)は、時刻を一つ遅らせることにより、次の時刻kにおける予測推定値x^(k)として、入力ベクトルu(k)の演算や観測予測値(=Cx^(k))の演算に用いられる。
図3〜図5を参照してECU50の構成について詳しく説明する。
図3に示すように、ECU50は、スロットル20、EGR弁27、可変ノズル28といった制御対象60に対する制御指示値を構成要素とする入力ベクトルu(k)を演算する制御演算部51を備える。またECU50は、各種センサーの観測値を用いたカルマンフィルター理論を適用して、エンジン10の状態量を示すパラメーターを構成要素とする状態ベクトルx(k)の予測推定値x^(k)を演算する状態量推定部52を備える。
制御演算部51は、取得部として、予測推定値x^(k)、及び、センサー群40の中から予め設定された複数のセンサーの観測値を構成要素とする観測ベクトルy(k)を取得する。制御演算部51は、予測推定値x^(k)及び観測ベクトルy(k)に基づき、状態パラメーターの理想値を構成要素とする理想ベクトルxss(k)と制御パラメーターの目標値を構成要素とする目標ベクトルr(k)とを演算する。制御演算部51は、理想ベクトルxss(k)、目標ベクトルr(k)、及び、予測推定値x^(k)に基づく状態フィードバック制御により入力ベクトルu(k)を演算する。制御演算部51は、入力ベクトルu(k)を制御対象60及び状態量推定部52に出力する。
状態量推定部52は、観測ベクトルy(k)、制御演算部51から入力される入力ベクトルu(k)、及び、カルマンフィルター理論を用い、エンジン10の状態量を示す複数のパラメーターを構成要素とする予測推定値x^(k)を演算する。状態量推定部52は、演算した予測推定値x^(k)を制御演算部51に出力する。
ECU50において、観測ベクトルy(k)の構成要素である観測パラメーターには、吸入空気量Ga、ブースト圧Pb、インマニ温度Tim、タービン回転数Nt、エンジン回転数Ne、及び、アクセル開度ACCが含まれている。
状態ベクトルx(k)の構成要素には、目標ベクトルr(k)の構成要素である制御パラメーターとしての吸気EGR率ηi及びブースト圧Pbが含まれている。また、状態ベクトルx(k)の構成要素には、吸入空気量Ga、インマニ温度Tim、タービン回転数Ntが含まれている。吸気EGR率ηiは、作動ガス量Gwg(重量)におけるEGRガス量Gr(重量)の割合(=Gr/Gwg)を示す。また、状態ベクトルx(k)の構成要素には、インテークマニホールド14における作動ガスの密度である吸気密度ρim、エキゾーストマニホールド15における排気ガスの圧力である排気圧力Pem、エキゾーストマニホールド15における排気ガスの密度である排気密度ρem、及び、エンジン10が排出した排気ガス量Gex(重量)におけるEGRガス量Gr(重量)の割合(=Gr/Gex)である排気EGR率ηe等が含まれている。
入力ベクトルu(k)の構成要素には、スロットル20の制御指示値であるスロットル開度Ath、EGR弁27の制御指示値であるEGR弁開度Ar、可変ノズル28の制御指示値であるノズル開度Anzが含まれている。
上述した状態ベクトルx(k)の構成要素には、状態パラメーターが含まれている。状態パラメーターは、本実施形態では、ブースト圧Pb、吸気密度ρim、吸気EGR率ηi、排気圧力Pem、排気密度ρem、排気EGR率ηe等である。このように状態パラメーターは、スロットル20、EGR弁27、可変ノズル28といった制御対象60の制御を通じてエンジン10の運転状態が変化すると値が変化するパラメーターである。また、制御パラメーターは、制御対象60を制御することでエンジン10を目標の運転状態へと導くためのパラメーターである。
図4に示すように、制御演算部51は、状態量設定部51a、状態偏差演算部51b、目標偏差演算部51c、及び、指示値演算部51fを備えている。
状態量設定部51aは、理想値演算部として各状態パラメーターの理想値を構成要素とする理想ベクトルxss(k)を設定する。理想値は、各運転条件で排気ガスの性能が最もよい定常状態にエンジン10がある場合に各状態パラメーターがとるはずの値である。
例えば、状態量設定部51aは、エンジン回転数Neとインジェクター13への制御指示値である燃料噴射量Gfとに基づいて理想ベクトルxss(k)を演算する。燃料噴射量Gfは、エンジン回転数Neとアクセル開度ACCとに基づく要求トルクTrに基づいて演算され、入力ベクトルu(k)とは別個にインジェクター13に入力されてもよいし、入力ベクトルu(k)の一つとしてインジェクター13に入力されてもよい。入力ベクトルu(k)に燃料噴射量Gfが含まれる場合、状態量設定部51aが演算時に用いる燃料噴射量Gfは、前回の制御指示値である。状態量設定部51aは、予め行った実験やシミュレーションの結果に基づき、エンジン回転数Neと燃料噴射量Gfとに応じた理想値が規定された理想値マップを状態パラメーターごとに保持している。そして状態量設定部51aは、エンジン回転数Neと燃料噴射量Gfとに応じた理想値を各状態パラメーターの理想値マップから選択することにより理想ベクトルxss(k)を演算する。
状態量設定部51aは、目標値演算部として各制御パラメーターの目標値を構成要素とする目標ベクトルr(k)を設定する。目標値は、エンジン10を目標の運転状態へ移行させるうえで各制御パラメーターがとるべき値である。
例えば、状態量設定部51aは、エンジン回転数Neと燃料噴射量Gfとに基づいて目標ベクトルr(k)を演算する。状態量設定部51aは、制御パラメーターごとに目標値を演算することにより目標ベクトルr(k)を演算する。状態量設定部51aは、予め行った実験やシミュレーションの結果に基づき、エンジン回転数Neと燃料噴射量Gfとに応じた目標値が規定された目標値マップを制御パラメーターごとに保持している。そして状態量設定部51aは、エンジン回転数Neと燃料噴射量Gfとに応じた目標値を各制御パラメーターの目標値マップから選択することにより目標ベクトルr(k)を演算する。
状態偏差演算部51bは、減算器であり、理想ベクトルxss(k)から予測推定値x^(k)を減算することにより、状態パラメーターの偏差を構成要素とする状態偏差ベクトルxe(k)を演算する。
目標偏差演算部51cは、減算器51dと積分回路51eとを有している。減算器51dは、目標ベクトルr(k)から予測推定値x^(k)を減算することにより、各制御パラメーターの偏差を構成要素とする制御偏差ベクトルre(k)を演算する。積分回路51eは、制御偏差ベクトルre(k)を積算することにより、制御パラメーターの偏差の積算値を構成要素とする目標偏差ベクトルxi(k)を演算する。
指示値演算部51fは、ゲイン行列Kと、状態偏差ベクトルxe(k)と目標偏差ベクトルxi(k)とで構成される偏差ベクトルe(k)(=[xe(k) xi(k)])とを乗算することにより、入力ベクトルu(k)を構成するスロットル開度Ath、EGR弁開度Ar、ノズル開度Anzを演算する。このゲイン行列Kは、予め行った実験の結果やシミュレーションの結果に基づいて設定されるものであり、例えば最小二乗推定法等に基づいて設定される。
すなわち、ECU50において、制御演算部51は、状態パラメーターについての偏差と制御パラメーターについての偏差とに基づいて入力ベクトルu(k)を演算し、その演算した入力ベクトルu(k)を制御対象60及び状態量推定部52に出力する。
図5に示すように、状態量推定部52は、エンジン10の1サイクルの平均値を扱うエンジンモデル52aと、観測予測誤差を演算する誤差演算器52bと、カルマンフィルター理論による補正項を演算する補正項演算部52cと、を備える。
エンジンモデル52aは、入力ベクトルu(k)、システム行列A、入力行列B、予測推定値x^(k)、及び、補正項演算部52cが演算した補正項に基づき、予測推定値x^(k+1)を演算する。エンジンモデル52aは、予測推定値x^(k+1)の時刻を一つ遅らせることにより、当該予測推定値x^(k+1)を次の時刻kの予測推定値x^(k)として取り扱う。また、エンジンモデル52aは、予測推定値x^(k)と観測行列Cとに基づき、観測予測値(=Cx^(k))を演算する。
誤差演算器52bは、観測ベクトルy(k)から観測予測値を減算することにより観測予測誤差(=y(k)−Cx^(k))を演算する。補正項演算部52cは、観測予測誤差にカルマンゲインG(k)を乗算することにより、予測推定値x^(k)についての補正項を演算し、その演算した補正項をエンジンモデル52aに出力する。
上述した構成のECU50の作用について説明する。
ECU50は、状態パラメーターについて、予測推定値x^(k)、理想ベクトルxss(k)、及び、理想ベクトルxss(k)と予測推定値x^(k)との偏差で構成される状態偏差ベクトルxe(k)、これらを演算する。またECU50は、制御パラメーターについて、予測推定値x^(k)、目標ベクトルr(k)、及び、目標ベクトルr(k)と予測推定値x^(k)との偏差の積算値で構成される目標偏差ベクトルxi(k)、これらを演算する。そしてECU50は、ゲイン行列Kと、状態偏差ベクトルxe(k)と目標偏差ベクトルxi(k)とを構成要素とする偏差ベクトルe(k)とを乗算することで入力ベクトルu(k)を演算する。
このようにECU50では、スロットル開度Ath、EGR弁開度Ar、ノズル開度Anzに密接に関わり合う制御パラメーターである吸気EGR率ηi及びブースト圧Pbによって目標ベクトルr(k)が構成されている。そして、ゲイン行列Kと各制御パラメーターの偏差の積算値である積算偏差を含む偏差ベクトルe(k)との乗算によって入力ベクトルu(k)が演算される。そのため、入力ベクトルu(k)を構成するスロットル開度Ath、EGR弁開度Ar、ノズル開度Anzを演算する演算式の各々は、吸気EGR率ηiの積算偏差を含む項とブースト圧Pbの積算偏差を含む項とを有する。すなわち、スロットル開度Ath、EGR弁開度Ar、ノズル開度Anzの各々は、吸気EGR率ηiの積算偏差とブースト圧Pbの積算偏差とを考慮したうえで、これら吸気EGR率ηi及びブースト圧Pbの双方が目標値に近づく値に設定される。
その結果、例えば、ブースト圧Pbに基づくスロットル開度Athのフィードバック制御と吸気EGR率ηiに基づくEGR弁開度Ar及びノズル開度Anzのフィードバック制御とが互いに独立して行われる場合よりも高い精度のもとでエンジンシステムを制御することができる。
また、偏差ベクトルe(k)が各状態パラメーターの偏差を構成要素とする状態偏差ベクトルxe(k)を含んでいる。そのため、開度Ath、Ar,Anzの各々を求める演算式は、状態パラメーターの偏差を含む項を状態パラメーターごとに有している。すなわち、開度Ath、Ar,Anzの各々は、各状態パラメーターの偏差を考慮して、各状態パラメーターの値を理想値に近づける値に設定される。つまり、各開度Ath、Ar,Anzは、制御パラメーターである吸気EGR率ηi及びブースト圧Pbの双方が目標値に近づく値であり、かつ、各状態パラメーターが理想値に近づく値に設定される。
上記実施形態のECU50によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)開度Ath、Ar,Anzの各々が制御パラメーターである吸気EGR率ηi及びブースト圧Pbの双方を目標値に近づける値に設定される。これにより、高い精度のもとでエンジンシステムを制御することができる。
(2)また、開度Ath、Ar,Anzの各々は、吸気EGR率ηi及びブースト圧Pbの双方を目標値に近づけつつ、かつ、状態パラメーターの各々を理想値に近づける値に設定される。これにより、定常状態により近い状態でエンジン10を運転させることができる。その結果、排気ガスの性能の向上を図ることができる。
(3)目標偏差演算部51cは、制御偏差ベクトルre(k)を積算することで目標偏差ベクトルxi(k)を演算する。すなわち、目標偏差演算部51cは、吸気EGR率ηi及びブースト圧Pbの各々について偏差の積算値を目標偏差に設定する。これにより、各制御パラメーターを目標値に偏差なく到達させるサーボ系を構成することができる。
(4)状態量推定部52は、エンジンモデル52aが演算した時刻kの予測推定値x^(k)に基づいてカルマンフィルター理論による補正項を演算し、その補正項を用いて時刻k+1における予測推定値x^(k+1)を演算する。このようにカルマンフィルター理論を用いて予測推定値x^(k)を演算することで予測推定値x^(k)の精度が高まることから、エンジンシステムをより高い精度のもとで制御することができる。
(5)タービン回転数Ntは、吸気側の状態と排気側の状態とのバランスを示す1つの指標である。そのため、エンジン10の吸気側の状態を示す吸入空気量Ga、ブースト圧Pb、インマニ温度Timに加えて、タービン回転数Ntを観測値の1つとしてカルマンフィルター理論に適用することにより、予測推定値x^(k)の精度がさらに高まる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・状態量推定部52が各パラメーターの推定値を演算する方法としては、カルマンフィルター理論を用いた方法に限られない。例えば、予め行ったシミュレーションや実験の結果に基づいてエンジンモデル52aを構築し、このエンジンモデル52aに観測ベクトルy(k)及び入力ベクトルu(k)を適用することにより各パラメーターが演算される方法であってもよい。また例えば、予め行ったシミュレーションや実験の結果に基づいて構築された統計モデルに対して、観測ベクトルy(k)や入力ベクトルu(k)を適用することにより各パラメーターが演算される方法であってもよい。
・ECU50は、状態量推定部52が割愛された構成であってもよい。この場合、状態量設定部51aは、観測ベクトルy(k)の構成要素に基づいて、制御パラメーター及び状態パラメーターの各々の現在値及び目標値を演算する。こうした構成であっても上記(1)〜(3)に準ずる効果を得ることができる。
例えば、制御パラメーターである吸気EGR率ηiについては次のように構成することが可能である。すなわち、状態量設定部51aは、インテークマニホールド14における作動ガスの圧力であるインマニ圧Pim、インマニ温度Tim、エンジン回転数Ne、エンジン10の排気量D等を用いた状態方程式に基づいて作動ガス量Gwgを演算し、この作動ガス量Gwgから吸入空気量Gaを減算することによりEGRガス量Grを演算する。そして状態量設定部51aは、作動ガス量GwgとEGRガス量Grとに基づいて吸気EGR率ηiの演算値を演算する。また、状態量設定部51aは、エンジン回転数Neとアクセル開度ACCとに基づいて吸気EGR率ηiの目標値を演算する。そして、減算器51dは、これら吸気EGR率ηiの目標値と現在値との偏差を演算する。なお、EGRガス量Grがセンサーにより観測され、観測値そのものに基づいて吸気EGR率ηi(=Gr/(Ga+Gr))の現在値が求められてもよい。
・ECU50において、目標偏差演算部51cは、積分回路51eが割愛された構成であってもよい。こうした構成であっても、制御偏差ベクトルre(k)を目標偏差ベクトルxi(k)として演算することができる。また、目標偏差演算部51cは、制御偏差ベクトルre(k)を微分する微分回路を有していてもよい。こうした場合、目標偏差ベクトルxi(k)は、偏差の微分値を構成要素として有する。
・ECU50において、状態パラメーターの理想値の求め方は、エンジン回転数Ne、燃料噴射量Gf、及び、理想値マップを用いる方法に限られない。例えば、理想値は、観測ベクトルy(k)や予測推定値x^(k)から選択される構成要素の値を所定の演算式に代入することにより演算されてもよい。
・ECU50において、制御パラメーターの目標値の求め方は、エンジン回転数Ne、燃料噴射量Gf、及び、目標値マップを用いる方法に限られない。例えば、目標値は、観測ベクトルy(k)や予測推定値x^(k)から選択される構成要素の値を所定の演算式に代入することにより演算されてもよい。
・ECU50において、制御演算部51は、ゲイン行列Kと目標偏差ベクトルxi(k)とに基づく状態フィードバック制御によって制御指示値を演算してもよい。すなわち、制御演算部51は、状態パラメーターを用いることなく、制御パラメーターのみで状態フィードバック制御を行ってもよい。
・ブースト圧Pbは、ターボチャージャー17によって過給された吸入空気が流れる通路内の圧力であればよく、上記インマニ圧Pimをブースト圧Pbとしてもよい。
・制御パラメーターは、吸気EGR率ηiとブースト圧Pbだけに限られるものではなく、これら吸気EGR率ηiとブースト圧Pbに加えて、例えば吸入空気量Gaといった上述した状態パラメーターとして記載したパラメーターが含まれていてもよい。
・状態パラメーターは、制御対象60の制御によって値が変化するパラメーターであればよい。そのため、上記実施形態に状態パラメーターとして記載したパラメーターの一部であってもよいし、上記実施形態に記載した状態パラメーターに加えて他のパラメーターが含まれていてもよい。
10…ディーゼルエンジン、10a…クランクシャフト、11…シリンダーブロック、12…シリンダー、13…インジェクター、14…インテークマニホールド、15…エキゾーストマニホールド、16…吸気通路、17…ターボチャージャー、18…コンプレッサー、19…インタークーラー、20…ディーゼルスロットル、21…排気通路、22…連結軸、23…タービン、24…EGR装置、25…EGR通路、26…EGRクーラー、27…EGR弁、28…可変ノズル、29…アクチュエーター、31…吸入空気量センサー、32…ブースト圧センサー、33…インマニ温度センサー、34…エンジン回転数センサー、35…タービン回転数センサー、36…アクセル開度センサー、40…センサー群、50…ECU、51…制御演算部、51a…状態量設定部、51b…状態偏差演算部、51c…目標偏差演算部、51d…減算器、51e…積分回路、51f…指示値演算部、52…状態量推定部、52a…エンジンモデル、52b…誤差演算器、52c…補正項演算部、60…制御対象。

Claims (5)

  1. エンジンシステムの制御対象を制御するエンジンシステムの制御装置であって、
    前記エンジンシステムは、ディーゼルエンジン、ディーゼルスロットル、EGR装置、及び、可変容量型ターボチャージャーを含むものであり、
    前記制御対象は、前記ディーゼルスロットル、前記EGR装置のEGR弁、及び、前記可変容量型ターボチャージャーの可変ノズルを含むものであり、
    前記ディーゼルエンジンの状態量に関する複数のパラメーターの値を取得する取得部と、
    前記複数のパラメーターの一部である複数の制御パラメーターの各々について、前記取得部の取得値に基づく目標値を演算する目標値演算部と、
    前記複数の制御パラメーターの各々について前記目標値と前記取得部の取得値との偏差に基づく目標偏差を演算する目標偏差演算部と、
    前記目標偏差を構成要素に含む偏差ベクトルとゲイン行列とを乗算することで制御対象に対する制御指示値を演算する指示値演算部とを備え、
    前記制御パラメーターは、前記ディーゼルエンジンが吸入する作動ガスにおけるEGRガスの割合である吸気EGR率と前記可変容量型ターボチャージャーによって過給された吸入空気が流れる通路内の圧力であるブースト圧とを含む
    エンジンシステムの制御装置。
  2. 前記ディーゼルエンジンの状態量に関するパラメーターであって前記制御対象の制御により値が変化する状態パラメーターについて、前記取得部の取得値のもとで前記ディーゼルエンジンが定常状態にあるときの値である理想値を演算する理想値演算部と、
    前記状態パラメーターについて前記理想値と前記取得部の取得値との偏差である状態偏差を演算する状態偏差演算部とをさらに備え、
    前記偏差ベクトルは、前記目標偏差と前記状態偏差とを構成要素に含んでいる
    請求項1に記載のエンジンシステムの制御装置。
  3. 前記目標偏差演算部は、前記制御パラメーターの各々について偏差の積算値を前記目標偏差として演算する
    請求項1または2に記載のエンジンシステムの制御装置。
  4. 前記複数のパラメーターの推定値をモデルを用いて演算する状態量推定部をさらに備え、前記取得部は、前記状態量推定部が演算した前記推定値を取得する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンシステムの制御装置。
  5. 前記ディーゼルエンジンの状態量に関するパラメーターを観測する観測部を備え、
    前記状態量推定部は、前記制御対象への制御指示値を入力ベクトルの構成要素、前記観測部の観測値を観測ベクトルの構成要素として用いるカルマンフィルター理論により前記推定値を演算するものであり、
    前記観測部が観測するパラメーターは、前記ブースト圧、前記ディーゼルエンジンが吸入する空気の量である吸入空気量、インテークマニホールド内の温度であるインマニ温度、及び、前記可変容量型ターボチャージャーにおけるタービンの回転数であるタービン回転数を含む
    請求項4に記載のエンジンシステムの制御装置。
JP2016197186A 2016-10-05 2016-10-05 エンジンシステムの制御装置 Active JP6753754B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016197186A JP6753754B2 (ja) 2016-10-05 2016-10-05 エンジンシステムの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016197186A JP6753754B2 (ja) 2016-10-05 2016-10-05 エンジンシステムの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018059444A true JP2018059444A (ja) 2018-04-12
JP6753754B2 JP6753754B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=61909772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016197186A Active JP6753754B2 (ja) 2016-10-05 2016-10-05 エンジンシステムの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6753754B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154809A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2010229972A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Daihatsu Motor Co Ltd 制御装置
JP2013011173A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 内燃機関の制御装置および方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154809A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2010229972A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Daihatsu Motor Co Ltd 制御装置
JP2013011173A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 内燃機関の制御装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6753754B2 (ja) 2020-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2292913B1 (en) Controlling exhaust gas recirculation in a turbocharged engine system
US20040084031A1 (en) Control method of EGR system of engine
US10161337B2 (en) Control device for internal combustion engine
EP3449109A1 (en) Physics-based vehicle turbocharger control techniques
JP2018178870A (ja) エンジンの制御装置
JP6630814B2 (ja) 内燃機関のegr制御装置及びegr制御方法
US7957886B2 (en) Apparatus for and method of controlling internal combustion engine equipped with turbocharger
JP2005301764A (ja) 制御対象モデルを用いた制御装置
JP2018155167A (ja) 内燃機関の制御装置
US9822697B2 (en) Turbine expansion ratio estimation for model-based boost control
JP6753754B2 (ja) エンジンシステムの制御装置
JP6930902B2 (ja) バルブ制御装置
JP6855328B2 (ja) 内燃機関のスロットルバルブ制御装置
CN113431690B (zh) 一种发动机管理系统控制方法及装置
JP2011043156A (ja) 制御装置
JP2013142376A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2019019802A (ja) エンジンの制御装置
JP2019094854A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6453122B2 (ja) 可変容量型ターボチャージャーの制御装置
JP6513440B2 (ja) 可変容量型ターボチャージャーの制御装置
JP6292169B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2020002905A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2015137642A (ja) 内燃機関のNOx量推定方法
JP2019210843A (ja) Egr制御装置
JP2019157756A (ja) バルブ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6753754

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250