JP5189830B2 - 情報記録媒体及び原盤露光装置 - Google Patents
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Description
また、媒体上にはトラックが螺旋状に形成されてなり、データの読み書きは、情報記録媒体をスピンドルモーターなどに載置回転させつつ、トラックに沿ってレーザー光を集光することによって実行される。
体を半径方向に見たときの溝間の平均的な距離に等しい。
一方、情報記録媒体に照射されたレーザー光については、その一部が反射され、反射光は、例えば二分割フォトディテクターなどで受光される。
また、例えば、規格化プッシュプル信号振幅が所定の範囲内の値よりも大きい場合、必要以上の信号振幅がトラッキングサーボ回路に入力され、その結果サーボ系が発振する、といった悪影響が出る。
また、上記トラックピッチの異なる領域に対して安定したトラッキングサーボを実現するための提案として、トラックピッチの異なる領域同士を一つの螺旋状のトラックとして形成し、かつトラックピッチを徐々に変化させる遷移区間を設ける提案もなされている(特許文献1)。
トラックピッチ遷移区間Stpよりも内周側に存在する保護領域(図16における内周側保護領域)のトラックピッチは、コントロールデータ領域のトラックピッチと同じ値に設定される。
一方、トラックピッチ遷移区間Stpよりも外周側に存在する保護領域(図16における外周側保護領域)のトラックピッチは、ユーザーデータ領域のトラックピッチと同じ値に設定される。
る。
上述したように、Blu−rayディスクにおいては、コントロールデータ領域が、相対的に広いトラックピッチでユーザーデータ領域の内周側に設けられている。両者は連続したトラック上に設けられ、両者の間にはトラックピッチを徐々に変化させたトラックピッチ遷移区間Stpが設けられている。
また、コントロールデータ領域とユーザーデータ領域との規格化プッシュプル信号振幅の差を小さくするために、原盤露光装置において両領域の露光パワーをそれぞれ異ならせることによって、両記録領域の溝形状を互いに異ならせることができる。
更に、規格化プッシュプル信号振幅が不連続であることにより、トラッキングサーボ系のゲインコントロール回路が追従しきれず、トラッキングサーボ不良を引き起こすという不具合もあった。
0 < |tp1−tp2| (1)
0 < |w1−w2| (2)
0 < |d1−d2| (3)
記録領域遷移区間Sxが、トラックピッチがtp1からtp2へと遷移するトラックピッチ遷移区間Stpと、溝幅がw1からw2へと遷移し、及び/又は、溝深さがd1からd2へと遷移する溝形状遷移区間Sgとを備え、トラックピッチ遷移区間Stpと溝形状遷移区間Sgとは、少なくとも一部の領域SLを共有していることを特徴とする、情報記録媒体に存する(請求項1)。
0.2 ≦ Lg/Ltp ≦ 2.5 (4)
0.1 ≦ LL/Ltp ≦ 1.0 (5)
NPPmin ≦ NPP ≦ NPPmax (6)
Rgvmin ≦ Rgv ≦ Rgvmax (7)
各々の最大値の中で最も大きい値をNPPALmaxとし、各々の最小値の中で最も小さい値をNPPALminとしたとき、
NPPALmax/NPPALmin ≦ 3
であることが好ましい(請求項17)。
NPPALmax/NPPALmin ≦ 2
であることがさらに好ましい(請求項18)。
また、本発明の原盤露光装置によれば、上記の情報記録媒体を効率的に製造することができる。
なお、本発明は、イングルーブ型のLow−To−High記録型Blu−rayディスクに対して適用することが好ましいので、以下の発明の実施の形態の説明では、情報記録媒体として適宜、イングルーブ型のLow−To−High記録型Blu−rayディスクを例にとって説明する。但し、本発明は特定の情報記録媒体にのみ適用されるものではなく、種々の情報記録媒体(例えば、オングルーブ型等の記録型Blu−rayディスクや、DVD(Digital Versatile Disc)等のBlu−rayディスク以外の情報記録媒体等)にも適用可能である。
〔I−1.基本構成〕
本発明の情報記録媒体は、凹凸パターンにより形成された記録トラックを有する情報記録媒体であって、通常は円盤状(ディスク状)の基板と、基板上に形成された記録層とを少なくとも備えてなる。
このような材料としては、例えばアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂(特に非晶質ポリオレフィン)、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂や、ガラス等を用いることができる。これらの材料は何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。中でも、成形性などの高生産性、コスト、低吸湿性、形状安定性などの点からは、基板の材料としてはポリカーボネート樹脂が好ましい。
基板の厚みとしては、通常0.5mm以上、また、通常1.2mm以下とするのが好ましい。
有機色素材料としては、例えば大環状アザアヌレン系色素(フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポルフィリン色素等)、ピロメテン系色素、ポリメチン系色素(シアニン色素、メロシアニン色素、スクワリリウム色素等)、アントラキノン系色素、アズレニウム系色素、含金属アゾ系色素、含金属インドアニリン系色素等が挙げられる。
無機材料としては、例えばGeTe、GeSbTe等のカルコゲン系合金膜、Si/Ge、Al/Sb等の2層膜、BiGeN、SnNbN等の(部分)窒化膜、TeOx、BiFOx等の(部分)酸化膜等が用いられる。これらの材料は何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
記録層の膜厚は、通常1nm以上、好ましくは10nm以上、また、通常100nm以下、好ましくは90nm以下である。
反射層の膜厚は、通常3nm以上、好ましくは50nm以上、また、通常400nm以下、好ましくは300nm以下である。
カバー層の膜厚は、通常10μm以上、好ましくは50μm以上、また、通常300μm以下、好ましくは150μm以下であるが、Blu−rayディスクにおいては、通常100μm程度であり、好ましくは97μm以上、また、好ましくは103μm以下である。
中間層の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂(遅延硬化型を含む)等の樹脂材料を挙げることができる。これらの材料は何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
中間層の膜厚は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常100μm以下、好ましくは70μm以下である。
界面層の膜厚は、通常1nm以上、好ましくは3nm以上、また、通常50nm以下、好ましくは15nm以下である。
そして、このトラックを基準として、記録のためのレーザー光を記録層に照射することにより、トラックに沿ってデータが記録される。
また、このトラックを基準として、再生のためのレーザー光を記録層に照射することにより、トラックに沿って記録されたデータを再生することができる。
次いで、本発明の情報記録媒体の記録トラックが有する第一の記録領域R1、第二の記録領域R2、及び記録領域遷移区間Sxの関係について、図2を参照しながら説明する。なお、図2は、本発明の情報記録媒体における第一の記録領域R1、第二の記録領域R2、及び記録領域遷移区間Sxの関係を説明するための図であり、第一の記録領域R1、第二の記録領域R2、及び記録領域遷移区間Sxの各々における、隣接する二つの溝の断面形状の例を、模式的に示している。
そして、第一の記録領域R1におけるトラックピッチtp1、溝幅w1、及び溝深さd1、並びに第二の記録領域R2におけるトラックピッチtp2、溝幅w2、及び溝深さd2が、下記式(1)と、下記の式(2)及び/又は式(3)とを満たす。
0 < |tp1−tp2| (1)
0 < |w1−w2| (2)
0 < |d1−d2| (3)
また、式(2)は、第一の記録領域R1における溝幅w1と、第二の記録領域R2における溝幅w2とが、互いに異なった値を有することを表わしている。
また、式(3)は、第一の記録領域R1における溝深さd1と、第二の記録領域R2における溝深さd2とが、互いに異なった値を有することを表わしている。
即ち、第一の記録領域R1の溝幅w1と第二の記録領域R2の溝幅w2とが異なると共に、第一の記録領域R1の溝深さd1と第二の記録領域R2の溝深さd2とが異なっていてもよく、第一の記録領域R1の溝幅w1と第二の記録領域R2の溝幅w2とが異なる一方で、第一の記録領域R1の溝深さd1と第二の記録領域R2の溝深さd2とが同一であってもよく、第一の記録領域R1の溝幅w1と第二の記録領域R2の溝幅w2とが同一である一方で、第一の記録領域R1の溝深さd1と第二の記録領域R2の溝深さd2とが異なっていてもよい。
図2では、第一の記録領域R1の溝幅w1と第二の記録領域R2の溝幅w2とが異なると共に、第一の記録領域R1の溝深さd1と第二の記録領域R2の溝深さd2とが異なる場合を示しているが、本発明はこれに制限されるものではない。
そして、この記録領域遷移区間Sxは、トラックピッチがtp1からtp2へと遷移するトラックピッチ遷移区間Stpと、溝幅がw1からw2へと遷移し、及び/又は、溝深さがd1からd2へと遷移する溝形状遷移区間Sgとを備えている。
また、溝形状遷移区間Sgとは、トラックピッチ遷移区間Stpと同様、記録領域R1とR2との間に存在し、トラックに沿って情報記録媒体を見た場合に、溝幅がw1からw2へと徐々に変化している、及び/又は、溝深さがd1からd2へと徐々に変化している領域を指す。
ここで、記録領域遷移区間Sxとトラックピッチ遷移区間Stp、溝形状遷移区間Sgの関係については、例えば以下の1)〜3)の態様が考えられる。
2)トラックピッチ遷移区間Stp及び溝形状遷移区間Sgが一部領域SLを共有し、それぞれ単独で存在する領域を有する場合、記録領域遷移区間Sxは前記共有領域SL及びそれぞれの単独領域をあわせた領域を指す。
3)トラックピッチ遷移区間Stp及び溝形状遷移区間Sgのうち、何れか一方の(広い方の)記録領域に他方の(狭い方の)記録領域が完全に含まれる場合、狭い方の記録領域の全てとなるSLが共有されることとなる一方、記録領域遷移区間Sxは両者の領域のうち広い方の領域と一致する。
また、トラックピッチ遷移区間Stpにおいて、トラックピッチは連続的に変化していることが好ましい。但し、実用上差し支えない程度に規格化プッシュプル信号振幅の変動が抑えられていれば、トラックピッチの変化が不連続であってもよい。
また、溝形状遷移区間Sgにおいて、溝形状は連続的に変化していることが好ましい。但し、実用上差し支えない程度に規格化プッシュプル信号振幅の変動が抑えられていれば、溝形状の変化が不連続であってもよい。
Rgvmin ≦ Rgv ≦ Rgvmax
を満たす可能性が高まる。遷移領域遷移区間Sx内の全領域において未記録状態での溝部反射率Rgvが上記式を満たせば、規格化プッシュプル信号振幅の変動を抑えることをより確実なものとすることが出来る。
ここで、所定の範囲とは、必要に応じてフォーカスサーボ回路およびトラッキングサーボ回路に微調整を加えるだけで、十分に良好なフォーカスサーボ特性およびトラッキングサーボ特性が実現できる範囲のことである。
NPPmin ≦ NPP ≦ NPPmax (6)
この場合、第三の記録領域R3においては、溝の蛇行による情報の記録がなされていなくてもよい。
これらの態様を記録型Blu−rayディスクに適用した場合の例に関しては、以下で詳細に述べる。
次に、本発明の情報記録媒体を記録型Blu−rayディスクに適用した場合の構成について、図3を用いて説明する。なお、図3は本発明の情報記録媒体の一例である記録型Blu−rayディスクにおける記録領域の配置を説明するための模式的な上方視図である。
PIC領域302における溝幅は0.01μm以上が好ましく、更に好ましくは0.07μm以上である。また、0.25μm以下が好ましく、更に好ましくは0.13μm以下である。PIC領域302における溝深さは10nm以上が好ましく、更に好ましくは20nm以上である。また、50nm以下が好ましく、更に好ましくは40nm以下である。
ユーザーデータ領域303における溝幅は0.10μm以上が好ましく、更に好ましくは0.17μm以上である。また、0.28μm以下が好ましく、更に好ましくは0.21μm以下である。ユーザーデータ領域303における溝深さは20nm以上が好ましく、更に好ましくは30nm以上である。また、70nm以下が好ましく、更に好ましくは60nm以下である。
第一の記録領域R1と第二の記録領域R2との溝形状、すなわち溝幅w1及びw2と、溝深さd1及びd2は、情報記録媒体に求められる記録再生特性や情報記録媒体の製造プロセスなどによって、上述の通りそれぞれ適当な値が選択される。ここで、例えばBlu−rayディスクにおいては、PIC領域とユーザーデータ領域のトラックピッチが異なった値とされており、両領域のトラックピッチの差に起因する規格化プッシュプル信号振幅の差を両領域間で小さくする場合、溝幅を異なった値とするだけでなく、溝深さについても異なった値とすることが、製造プロセス上好ましい。なぜなら、例えばPIC領域における規格化プッシュプル信号振幅をユーザーデータ領域における規格化プッシュプル信号振幅と同等程度にするためには、PIC領域の溝幅をユーザーデータ領域の溝幅よりも狭くしなければならないが、PIC領域の溝幅を狭くすることのみで対応しようとすると、場合によってはPIC領域の溝幅が狭くなりすぎて原盤露光装置の分解能の限界を超えてしまい、溝が正しく形成されない場合が発生する可能性があるからである。この場合は、溝幅の変更とともに、PIC領域の溝深さをユーザーデータ領域の溝深さよりも浅くすることが効果的である。
従って、第一の記録領域R1と第二の記録領域R2との溝幅のみを異なった値として媒体を製造するよりも、溝幅と同時に溝深さについても異なった値とした方が、情報記録媒体の製造上好ましい。
ここで、PIC領域における規格化プッシュプル信号振幅をNPP1とし、ユーザーデータ領域における未記録状態での規格化プッシュプル信号振幅をNPP2とし、ユーザーデータ領域における記録後の規格化プッシュプル信号振幅をNPP2aとし、さらに、各々の最大値の中で最も大きい値をNPPALmaxとし、各々の最小値の中で最も小さい値をNPPALminとしたとき、
NPPALmax/NPPALmin ≦ 3
を満たすように溝形状及び記録層等の組成や膜厚を調整することが好ましい。こうすることにより、記録前後のいずれにおいても、PIC領域及びユーザーデータ領域の両領域での規格化プッシュプル信号振幅の値を一定の範囲に収めることが出来るので、安定したフォーカスサーボ及びトラッキングサーボ状態を実現することが出来る。
NPPALmax/NPPALmin ≦ 2
を満たすように溝形状及び記録層等の組成や膜厚を調整することが、さらに好ましい。こうすることにより、より安定したフォーカスサーボ及びトラッキングサーボ状態を実現することが出来る。
なお、情報記録媒体が有する溝形状(溝幅及び溝深さ)は、以下の手順により測定することができる。
例えば、記録型Blu−rayディスク等の、グルーブトラックに相当する凹凸パターンが形成された基板上に記録層が積層され、更にその上に紫外線硬化樹脂等よりなるカバー層が形成されている情報記録媒体の場合には、例えば、記録層の積層前の基板をAFM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)で測定することにより、溝の深さや幅を直接測定することができる。
また、記録層上にカバー層が形成されてなる情報記録媒体の場合は、例えば、カッターナイフなどでカバー層を剥離して、グルーブトラックに相当する基板上の凹凸パターンを表面に露出させることにより、AFMを用いて溝形状を測定することが可能となる。
具体的には、まず、溝形状遷移区間Sg内及びその近傍の複数個所の溝形状を測定し、更に、当該測定箇所の情報記録媒体上における半径値を測定することにより、溝形状遷移区間Sgの内周端半径値及び外周端半径値を求める。次に、溝形状遷移区間Sg内に存在するトラックの本数をカウントし、溝形状遷移区間Sgが存在する半径値における円周長さとの積を取ることにより、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgを求めることができる。
すなわち、当該情報記録媒体をスピンドルモーターに載置回転させつつ、対物レンズにてレーザー光をトラック上に集光させると、溝形状に応じた光量の反射光が得られる。溝形状遷移区間Sgにおいては溝形状が変化させられているので、レーザー光を集光した箇所の情報記録媒体上における半径値と、反射光の光量の変化との対応の様子を調べることによって、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgを知ることができる。
まず、上述の溝形状の場合と同様、AFMにより、情報記録媒体が有するトラックピッチ及びトラックピッチ遷移区間Stpの長さLtpを直接測定することができる。
本発明の情報記録媒体が有する第一の記録領域R1及び第二の記録領域R2においては、グルーブトラックが等間隔で多数並んでいる。この場合、レーザー光などのコヒーレントな光をこれらの記録領域R1,R2に照射することにより、多数並んだグルーブトラックが回折格子の役割を果たし、トラックピッチに応じた角度で回折光が現れることが一般的に知られている。また、この原理を応用した形状測定装置も考案されている(特開昭57−187604公報等参照)。この原理を利用すれば、回折光の現れる角度を測定することにより、トラックピッチを知ることができる。
本発明の情報記録媒体は、制限されるものではないが、例えば以下に説明する方法により製造される。
情報記録媒体の一般的な製造手順においては、基板や中間層に形成されるトラックの凹凸パターンの形状と相補的な形状の凹凸パターンを有するスタンパを用意し、このスタンパを用いて基板や中間層に凹凸パターンのトラックを形成する。
従って、上述の溝形状遷移区間Sgを有する本発明の情報記録媒体を製造するためには、このスタンパが有する凹凸パターンの形状を所望の形状となるようにすればよい。
よって、以下の記載では、まずスタンパの製造手順について説明した上で、次いでそのスタンパを用いた情報記録媒体の製造手順について説明し、続いて章を改めて、所望の形状の凹凸パターンを有するスタンパを得るための原盤露光装置(本発明の原盤露光装置)について説明することにする。
まず、本発明の情報記録媒体を製造するためのスタンパの製造手順の一例について、図4を用いて詳細に説明する。なお、図4(a)〜(i)は、本発明の情報記録媒体を製造するためのスタンパの製造手順の一例を説明するための図である。但し、以下の製造手順はあくまでも一例であり、本発明の情報記録媒体を製造するためのスタンパの製造手順は、以下の例に限定されるものではない。
原盤用基板501の材質は制限されないが、通常はガラス板が用いられる。
フォトレジスト502としては、いわゆるノボラック・ジアゾナフトキノン系レジストや化学増幅型レジストなど、一般的なフォトレジストを使用することができる。また、ポジ型レジストを用いてもよく、ネガ型レジストを用いてもよい。更にこれらは何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。なお、ポジ型レジスト及びネガ型レジストの定義については後述する。
フォトレジスト502は通常、いわゆるスピンコート法で原盤用基板501上に塗布され、その膜厚は原盤用基板501の面内で略均一とされる。具体的なフォトレジスト502の膜厚は、目的とするスタンパの凹凸パターンの形状に応じて設定すればよいが、通常10nm以上、また、通常100nm以下の範囲とする。
一般的には、原盤503を現像機のターンテーブルに載置し、ターンテーブルを回転させながら現像液を滴下させる方法が取られるが、例えばガラス板を静止した状態で現像液を液盛りする方法(いわゆるパドル現像法)等を用いることもできる。
このとき、フォトレジスト502の種類を選択することによって、潜像として形成されたパターン504側を凹にすることもできるし、逆に潜像として形成されたパターン504を凸にすることもできるが、一般的にはパターン504側が凹になるようなフォトレジスト(これを「ポジ型レジスト」と呼ぶ。)を用いる場合が多い。
本明細書では、図4を含め、主にポジ型レジストを用いた場合について説明するが、パターン504側が凸となるようなフォトレジスト(これを「ネガ型レジスト」と呼ぶ。)を用いてもよく、その選択は任意である。
次いで、この凹凸原盤503’を用いて、以下の手順によりスタンパを作製する。
スタンパの材料としては、通常は金属材料が用いられる。金属材料としては、例えばニッケルが挙げられる。スタンパの材料は何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
導電層505の厚さは特に制限されないが、後述する電気めっきにおいて支障をきたさない厚さであれば、任意に選択できる。
こうして得られたファザー層506を、ファザースタンパと呼ぶ(以下「ファザー」と称する。)。このファザー506上には凹凸パターンが写し取られているが、その凹凸パターンは凹凸原盤503’上の凹凸パターンとは逆転したものとなっている。
こうして得られたマザー層508を、マザースタンパと呼ぶ(以下「マザー」と称する。)。このマザー508上にも凹凸パターンが写し取られており、その凹凸パターンは凹凸原盤503’上での凹凸パターンと同じものとなっている。
次に、上記の手順で作製されたスタンパを型として、基板や中間層等に凹凸パターンを形成し、本発明の情報記録媒体を製造する。
続いて、基板201の凹凸パターン上に第1の反射層202、第1の記録層203を順に積層形成する。これらの層の材料や厚さ、形成手順等は、図1(a)の反射層102及び記録層103の場合と同様である。
次いで、第2の記録層206上に、カバー層207を形成する。カバー層207の材料や厚さ、形成手順等は、図1(a)のカバー層104の場合と同様である。
ックの凹凸パターンの形状と、中間層204が有するトラックの凹凸パターンの形状とは同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。基板201及び中間層204の凹凸パターンの形状が互いに異なる場合には、基板201及び中間層204のうち少なくとも一方が本発明の規定を満たしていればよい(即ち、本発明で規定する第1の記録領域R1と、第2の記録領域R2と、記録領域遷移区間Sxとを有していればよい)が、基板201及び中間層204の双方が本発明の規定を満たしていてもよい。
なお、以上の説明では、記録型Blu−rayディスクを例として説明したが、その他の情報記録媒体についても、上述の手順に適宜変更を加えることにより製造することができる。例えば、DVD(Digital Versatile Disc)を製造する場合、厚さ0.6mmの基板を貼り合せた構成とすればよい。
本発明の情報記録媒体は、上述のように、トラックピッチ及び溝形状が異なる二つの記録領域の間に、トラックピッチ遷移区間Stpに加えて、所定の溝形状遷移区間Sgを有するものであるが、この溝形状遷移区間Sgは、情報記録媒体の製造時に使用されるスタンパの凹凸パターン形状に応じて形成される。そして、スタンパの凹凸パターン形状は、スタンパの製造手順における原盤の露光工程(上述の図4(b)参照)において、原盤露光装置によって具現化されることになる。
以下、本発明の情報記録媒体を製造するために使用される原盤露光装置(本発明の原盤露光装置)について、実施形態を挙げて説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る原盤露光装置の基本構成について、図5を参照しながら説明する。なお、図5は、本発明の一実施形態に係る原盤露光装置の基本構成の例を模式的に示す機能ブロック図である。
更に、記録光を変調させる機能と偏向させる機能を一つの素子にまとめて受け持たせてもよく、その構成は、製造する情報記録媒体の種類によって任意に変更できる。
まず、予め設定した線速及びトラックピッチに基づいて、ターンテーブル606を回転させ、且つスライダー607を所定の速度で移動させる。こうすることにより、第一のトラックピッチを持つ第一の記録領域R1のトラックに相当するパターンを形成する。
なお、ターンテーブル606の回転方向や回転数、スライダー607の移動速度や移動方向等の条件は、作製したいスタンパ及び情報記録媒体のフォーマットに基づいて任意に選ぶことができ、適切な動作条件を選択すればよい。
また、記録光の強度も、各々の製造プロセスや、形成したい溝形状により、任意に設定することができる。
ばよい。
第1の態様では、上述の原盤露光装置600に、予め設定した値に基づいて、記録光の強度を単調増加又は単調減少でスイープさせる機構(記録光強度スイープ機構)を設ける。そして、溝形状遷移区間Sgに相当する凹凸パターンの形成時に、記録光の強度を単調増加又は単調減少でスイープさせることにより、溝幅がw1からw2へと徐々に変化する、及び/又は、溝深さがd1からd2へと徐々に変化するパターン(即ち、溝形状遷移区間Sgに相当する凹凸パターン)を形成することができる。
この態様によれば、急激な記録光強度の変化に起因する急激な溝形状変化を抑制することができるので、最終的に得られる情報記録媒体での急激な規格化プッシュプル信号振幅の変化を抑制することができ、ひいては、安定したフォーカスサーボ及びトラッキングサーボ状態を実現することが可能な情報記録媒体を得ることが可能となる。
また、記録光強度スイープ機構が、予め設定した特定のアドレスを上記偏向信号生成機構が出力したことを検出して、記録光強度のスイープを開始及び/又は終了する機能を有することも好ましい。
記録光強度スイープ機構がこれらの機能を有することによって、記録光強度の変化開始点を正確に一定の値に保った原盤を常に作製することができるので、最終的に得られる情報記録媒体での規格化プッシュプル信号振幅の変化の仕方を常に一定にすることができ、ひいては、安定したフォーカスサーボ及びトラッキングサーボ状態を実現することが可能な情報記録媒体を得ることができる。
また、記録光強度スイープ機構が、予め設定した特定のアドレスを上記偏向信号生成機構が出力したことを検出して、上記記録光強度スイープ機構による記録光強度のスイープを開始し、かつ、予め設定した所定の時間経過後に上記スイープを終了する機能を有することも好ましい。
記録光強度スイープ機構がこれらの機能を有する場合、記録光強度スイープ機構はスイープ開始トリガーの監視及びスイープ時間の管理のみを行なっていればよいので、原盤露光装置の構成を簡便なものとすることができる。
本発明では、トラックピッチの異なる二つの記録領域の境界部における急激な規格化プッシュプル信号振幅の変動を抑えることを意図している。よって、実用上問題ない程度にまで規格化プッシュプル信号振幅の変動が抑えられるのであれば、必ずしも溝形状が連続的に変化する必要は無く、断続的な変化であっても構わない。このような着眼点に立つと、上述の第1の態様よりも簡素な構成で、メンテナンスが容易な態様の原盤露光装置も考えられる。
(1)第一の記録領域R1が第二の記録領域R2よりも内周側に存在する記録情報媒体のトラックに相当するパターンを露光する場合であって、
(2)第一の記録領域R1のトラックに対応するパターンは露光強度P1にて露光し、
(3)第二の記録領域R2のトラックに対応するパターンは露光強度P2にて露光し、
(4)溝形状遷移区間Sgのトラックに対応するパターンは半径値RiからRoに亘って形成し、
(5)半径値Riでの露光パワーはP1に等しく、
(6)半径値Roでの露光パワーはP2に等しく、
(7)露光動作は内周から外周に向かって行なう、
という条件の下で説明を行なう。
Pc = (P2−P1)×(Rc−Ri)/(Ro−Ri)+P1
Su = LV×Tu
すなわち、第一の記録領域R1の形成を完了した後、溝形状遷移区間Sgを形成する際に、対物レンズ605の半径位置を順次読み込んで記録光強度を階段状に、即ち段階的に変えるので、結果として溝形状遷移区間Sgにおける溝形状を段階的に変化させることができる。ここで、規格化プッシュプル信号振幅の変動をある程度にまで抑えることが望ましいので、段階的に変化された溝形状の1ステップに相当するトラック長さSuをある程度にまで短くすることが望まれる。
しかし、LVを小さくしてしまうと、露光に要する時間が長くなるという課題が発生してしまう。露光に要する時間が長くなると生産量が落ちてしまうだけでなく、長時間に亘る原盤露光装置の安定性の確保が困難となってしまうという課題が発生する。
以下の各実施例及び各比較例では、情報記録媒体として、溝形状遷移区間Sg及びトラックピッチ遷移区間Stpの形成条件を変えた記録型Blu−rayディスクを作製し、得られた情報記録媒体を情報再生装置にて再生することにより評価を行なった。
所望の溝形状遷移区間Sg及びトラックピッチ遷移区間Stpを有する、各実施例及び各比較例の情報記録媒体を製造するために、まず、目的とする溝形状遷移区間Sg及びトラックピッチ遷移区間Stpに相当する凹凸パターンを有するスタンパ(ファザー)を製造した。
スタンパの製造は、前述の[II−1.スタンパの製造]の欄で説明した方法に従い行なった。具体的な条件としては、厚さ6mmのガラス板を原盤用基板501として、その上にフォトレジスト502を厚さ60nmとなるように形成した原盤503を用い、これを後述の条件に基づいて露光した後、現像し、凹凸原盤503’を得た。この凹凸原盤503’上に、スパッタ法を用いてニッケルを厚さ20nmとなるように成膜し(導電層505)、更に電気めっき法でニッケルを積層することにより、厚さ290μmのファザー層506を形成した。このファザー層506を剥離して、ファザースタンパ506とした。
記録型Blu−rayディスクにおいては、PIC領域がディスクの内周側、ユーザーデータ領域がディスクの外周側に相当する。トラックはPIC領域からユーザーデータ領域へと進む方向であり、原盤露光もPIC領域からユーザーデータ領域へと進む方向で行なった。
各実施例及び各比較例の情報記録媒体は、上述のスタンパを用いて基板を作製し、その基板上に反射層、記録層、界面層及びカバー層をこの順に積層して形成することにより、行なった。
各実施例及び各比較例の情報記録媒体の評価には、図8に示す構成の情報再生装置(以下「評価用情報再生装置」という。)を用いた。なお、図8(a)は、各実施例及び各比較例の情報記録媒体の評価に用いた評価用情報再生装置の要部の構成を示す機能ブロック図であり、図8(b)は、図8(a)に示す評価用情報再生装置が有する4分割フォトダイオードの構成を説明するための図である。
各実施例及び各比較例の情報記録媒体の評価は、上述の評価用情報再生装置900を用いて、以下の手順により行なった。
なお、下記の実施例1〜3及び比較例1,2については、以上の手順により測定された規格化プッシュプル信号振幅NPP及び和信号SUMのオシロスコープによる波形を、図9〜13として掲げているが、これらは何れも、情報記録媒体のトラック約2分の1周分の波形を示している。即ち、これらの図の横軸は、何れもトラック約2分の1周分に相当する。
今回設定した値は、通常のサーボ装置の性能よりもやや低い装置でも安定したフォーカスサーボ及びトラッキングサーボ状態が実現できると考えられる範囲とした。
すなわち、情報記録媒体全面におけるNPPが上記の範囲内である情報記録媒体が提供できれば、様々な記録再生装置において安定したフォーカスサーボ及びトラッキングサーボ状態が実現できると考えられる。
なお、以下の実施例及び比較例におけるNPPとは、全て未記録状態でのNPPのことを指す。
原盤露光時に、トラックピッチ遷移区間Stpのトラックに沿った長さLtpを3.2mとし、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgを4.5mとした。トラックピッチ遷移区間Stpの開始点は溝形状遷移区間Sgの開始点よりも時間的に早くし、StpとSgの重なり部分のトラックに沿った長さLLを2.9mとした。ここで、Lg/Ltpの値は1.41、LL/Ltpの値は0.91となる。
以上の条件で情報記録媒体を作製した。これを実施例1の情報記録媒体とする。
原盤露光時に、トラックピッチ遷移区間Stpのトラックに沿った長さLtpを3.2mとし、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgを2.5mとした。トラックピッチ遷移区間Stpの開始点と溝形状遷移区間Sgの開始点とを略同一箇所とし、StpとSgの重なり部分のトラックに沿った長さLLを2.5mとした。ここで、Lg/Ltpの値は0.78、LL/Ltpの値は0.78となる。
以上の条件で情報記録媒体を作製した。これを実施例2の情報記録媒体とする。
原盤露光時に、トラックピッチ遷移区間Stpのトラックに沿った長さLtpを1.6mとし、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgを3.9mとした。トラックピッチ遷移区間Stpの開始点は溝形状遷移区間Sgの開始点よりも時間的に早くし、StpとSgの重なり部分のトラックに沿った長さLLを0.4mとした。ここで、Lg/Ltpの値は2.44、LL/Ltpの値は0.25となる。
以上の条件で情報記録媒体を作製した。これを実施例3の情報記録媒体とする。
Ltp、Lg、LLの値を各々、以下の表1に示す値とした以外は、実施例1と同様の手順により情報記録媒体を作製した。これらを実施例4〜7の情報記録媒体とする。
原盤露光時に、トラックピッチ遷移区間Stpのトラックに沿った長さLtpを3.2mとし、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgを0.5mとした。トラックピッチ遷移区間Stpの終了点と溝形状遷移区間Sgの開始点とを略同一箇所とし、StpとSgの重なり部分のトラックに沿った長さLLを0m(つまり、StpとSgの重なり部分が無い状態)とした。ここで、Lg/Ltpの値は0.16、LL/Ltpの値は0となる。
以上の条件で情報記録媒体を作製した。これを比較例1の情報記録媒体とする。
また、記録領域遷移区間SxにおけるNPPの最大値は0.9であり、最小値は0.07であった。
原盤露光時に、トラックピッチ遷移区間Stpのトラックに沿った長さLtpを3.2mとし、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgを0m、すなわち、Stpの開始点を境に溝形状を一気に変更し、溝形状遷移区間Sgを全く設けない状態とした。
以上の条件で情報記録媒体を作製した。これを比較例2の情報記録媒体とする。
また、記録領域遷移区間SxにおけるNPPの最大値が1.2であり、最小値が0.2であった。
各実施例及び各比較例における、トラックピッチ遷移区間Stpのトラックに沿った長さLtp、溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLg、トラックピッチ遷移区間Stpと溝形状遷移区間Sgとの重なり部分のトラックに沿った長さLL、Lg/Ltp及びLL/Ltpの各数値を、以下の表1に示す。
101,201 基板
102 反射層
103 記録層
104,207 カバー層
105,208 レーザー光
202 第1の反射層
203 第1の記録層
204 中間層
205 第2の反射層
206 第2の記録層
300 記録型Blu−rayディスク
301 BCA領域
302 PIC領域
303 ユーザーデータ領域
501 原盤用基板
502 フォトレジスト
503 原盤
503’ 凹凸原盤
504 パターン
505 導電層
506 ファザー層(ファザースタンパ、ファザー)
507 剥離層
508 マザー層(マザースタンパ、マザー)
600 原盤露光装置
601 フォーマッター(偏向信号生成機構)
602 レーザー光源(記録光源)
603 パワー調整素子(記録光強度調節機構)
604 EOD素子(記録光偏向機構)
605 対物レンズ(集光機構)
606 ターンテーブル(回転機構)
607 スライダー(半径移動機構)
608 ミラー
609 コントローラー(制御機構)
900 評価用情報再生装置
901 4分割フォトダイオード
902 プッシュプル信号生成回路
903 和信号生成回路
904 規格化プッシュプル信号生成回路
905 合成回路
906 評価対象の情報記録媒体
Claims (19)
- 凹凸パターンにより形成された記録トラックを有する情報記録媒体において、
該記録トラックが、第一の記録領域R1と、第二の記録領域R2と、第一の記録領域R1及び第二の記録領域R2の間に配置された記録領域遷移区間Sxとを少なくとも備え、
第一の記録領域R1におけるトラックピッチtp1、溝幅w1、及び溝深さd1、並びに第二の記録領域R2におけるトラックピッチtp2、溝幅w2、及び溝深さd2が、下記式(1)と、下記の式(2)及び/又は式(3)とを満たし、
0 < |tp1−tp2| (1)
0 < |w1−w2| (2)
0 < |d1−d2| (3)
記録領域遷移区間Sxが、トラックピッチがtp1からtp2へと遷移するトラックピッチ遷移区間Stpと、溝幅がw1からw2へと遷移し、及び/又は、溝深さがd1からd2へと遷移する溝形状遷移区間Sgとを備え、
トラックピッチ遷移区間Stpと溝形状遷移区間Sgとは、少なくとも一部の領域SLを共有している
ことを特徴とする、情報記録媒体。 - 第一の記録領域R1と、第二の記録領域R2と、記録領域遷移区間Sxとが、物理的に連続した溝によって形成されている
ことを特徴とする、請求項1記載の情報記録媒体。 - 前記情報記録媒体が、有機色素を含む記録層を有する
ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の情報記録媒体。 - 記録マーク部分における反射率が、未記録部分の反射率よりも高い
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 凹凸パターンのうち、記録再生光入射側の情報記録媒体の表面から遠い側の溝底部を記録トラックとする
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 記録層の組成及び膜厚が、少なくとも、第一の記録領域R1と、第二の記録領域R2と、記録領域遷移区間Sxと、において同一である
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - ディスク状の情報記録媒体であって、
溝形状遷移区間Sgのトラックに沿った長さLgが、ディスク状の情報記録媒体におけるトラック一周分以上である
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 溝形状遷移区間Sgにおける溝幅及び/又は溝深さが、トラックに沿って単調増加又は単調減少で変化している
ことを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - トラックピッチ遷移区間Stpのトラックに沿った長さLtpと、トラックピッチ遷移区間Stpと溝形状遷移区間Sgとが共有する領域SLのトラックに沿った長さLLとが、下記の式(4)及び式(5)を満たす
0.2 ≦ Lg/Ltp ≦ 2.5 (4)
0.1 ≦ LL/Ltp ≦ 1.0 (5)ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 第一の記録領域R1及び第二の記録領域R2における、未記録状態での規格化プッシュプル信号振幅の最大値をNPPmaxとし、最小値をNPPminとした場合に、記録領域遷移区間Sx内の全領域において、規格化プッシュプル信号振幅NPPが以下の式を満たす
NPPmin ≦ NPP ≦ NPPmax (6)
ことを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 第一の記録領域R1及び第二の記録領域R2における、未記録状態での溝部反射率の最大値をRgvmaxとし、最小値をRgvminとした場合に、記録領域遷移区間Sx内の全領域において、未記録状態での溝部反射率Rgvが以下の式を満たす
Rgvmin ≦ Rgv ≦ Rgvmax (7)
ことを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 第一の記録領域R1が、第二の記録領域R2よりも内周側に配置され、かつ、第一の記録領域R1の内周側に、第一の記録領域R1におけるトラックピッチtp1及び第二の記録領域R2におけるトラックピッチtp2よりも広いトラックピッチtp3を有した第三の記録領域R3が配置された
ことを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 第三の記録領域R3においては、溝の蛇行による情報の記録がなされていない
ことを特徴とする、請求項12記載の情報記録媒体。 - 第三の記録領域R3と第一の記録領域R1の間に、トラックピッチがtp3からtp1へと遷移するトラックピッチ遷移区間Stp’が配置された
ことを特徴とする、請求項12又は請求項13に記載の情報記録媒体。 - 第一の記録領域R1が、所定の情報を格納した読取専用領域を含み、
第二の記録領域R2が、ユーザーデータを書き込み可能な読み書き可能領域を含む
ことを特徴とする、請求項1〜14の何れか一項に記載の情報記録媒体。 - 読み取り専用領域におけるトラックピッチが0.35μmであり、読み書き可能領域におけるトラックピッチが0.32μmである
ことを特徴とする、請求項15記載の情報記録媒体。 - 読み取り専用領域における規格化プッシュプル信号振幅をNPP1とし、読み書き可能領域における未記録状態での規格化プッシュプル信号振幅をNPP2とし、読み書き可能領域における記録後の規格化プッシュプル信号振幅をNPP2aとし、
さらに、各々の最大値の中で最も大きい値をNPPALmaxとし、各々の最小値の中で
最も小さい値をNPPALminとしたとき、
NPPALmax/NPPALmin ≦ 3である
ことを特徴とする、請求項15又は請求項16に記載の情報記録媒体。 - NPPALmax/NPPALmin ≦ 2である
ことを特徴とする、請求項17記載の情報記録媒体。 - 読み取り専用領域に対しては第一のウォブル変調方式が適用され、読み書き可能領域に対しては第一のウォブル変調方式とは異なった第二のウォブル変調方式が適用され、かつ、記録領域遷移区間Sxにおいては読み書き可能領域と同じウォブル変調方式が適用されていることを特徴とする、請求項15〜18の何れか一項に記載の情報記録媒体。
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