JP2001307382A - 記録型光ディスク、光ディスク原盤、ディスク基板、光ディスク原盤製造方法 - Google Patents

記録型光ディスク、光ディスク原盤、ディスク基板、光ディスク原盤製造方法

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JP2001307382A
JP2001307382A JP2000122749A JP2000122749A JP2001307382A JP 2001307382 A JP2001307382 A JP 2001307382A JP 2000122749 A JP2000122749 A JP 2000122749A JP 2000122749 A JP2000122749 A JP 2000122749A JP 2001307382 A JP2001307382 A JP 2001307382A
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area
pit row
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recording
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Takayuki Ideno
隆之 出野
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピット列から案内溝への切り替わり部分にお
いても、ピット信号の欠落及びトラッキング信号の乱れ
がない記録型光ディスクを提供する。 【解決手段】 案内溝G1A,G1Bが形成された記録
再生領域1A,1Bと、ピット列P1が形成された再生
専用領域Pと、領域1Aと領域Pとの間に形成された中
間領域2Aと、領域Pと領域1Bとの間に形成された中
間領域2Bとを具備し、中間領域2A,2Bは案内溝G
2A,G2Bを有し、ピット列P1の底面P1aと案内
溝G1A,G1Bの底面G1Aa,G1Baとは同一平
面上にあり、案内溝G2Aの深さは領域1A側から領域
P側へ近づくに従って次第にピット列P1の深さに近づ
き、案内溝G2Bの深さは領域側Pから領域1B側へ近
づくに従って次第に案内溝G1Bの深さに近づく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録再生領域(案
内溝、グルーブ)と再生専用領域(ピット列が形成され
た領域)とを併せ持ち、かつ記録再生領域のアドレス情
報が、ランド(案内溝間)にランドプリピット(以下
「LPP」と記す)として形成されている記録型ディス
ク、この記録型ディスクを構成するディスク基板を作成
するための光ディスク原盤、この光ディスク原盤に基づ
いて作成されたディスク基板、光ディスク原盤製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】記録型光ディスクは、その形態から一回
のみ記録ができるタイプと、記録消去を重ねることで何
回も繰り返して記録ができるタイプとに分けることがで
き、また記録に用いる媒体は有機材料から無機材料まで
多岐にわたっている。このような記録型光ディスクに
は、記録用レーザーの光量を特定する条件、ディスクの
種類、製造メーカー名などの既記録情報、または記録可
能な案内溝の特定位置が探し出せるようなアドレス情
報、さらにディスクの回転数制御に用いる周波数情報が
それぞれ特定位置に予め記録されている。
【0003】ところで、この記録型光ディスクには購入
してからすぐに使用(記録)開始できる工夫がされてい
る。これは次の(1)〜(3)のように、前記した既記
録情報、アドレス情報がディスクの特定位置に記録され
ていることにより行うことができる。即ち、
【0004】(1) 前記した既記録情報はディスク原
盤のカッティング時にエンボスピットとして記録してお
き、このディスク原盤で作成した金属母型を使用してデ
ィスク基板成形することにより、前記した記録型光デ
ィスクのディスク基板の特定位置(ディスクのリードイ
ン領域など)に記録する。また、前記した既記録情報を
ディスク原盤のカッティング時に記録しない場合には、
前記した記録型光ディスクが生産された後の出荷時に、
前記した既記録情報を記録する記録器を用いて、ピット
やマークとして前記した特定位置に追記録される。
【0005】(2) 一方、前記したアドレス情報は、
案内溝の特定部分の幅を広くして、その部分にLPPと
して記録される。 (3) さらに、前記した周波数情報は、案内溝を半径
方向に微少に揺らしたウォブルの周波数として記録され
る。
【0006】さて、前記した既記録情報、アドレス情
報、周波数情報、案内溝をディスク基板の特定位置に記
録することは、具体的には次のようにして行われる。ま
ず、平滑に研磨されたガラス盤上に案内溝の深さに相当
する厚さに光感光レジストを均一に塗布する。前記した
記録型光ディスクがディジタル・バーサタイル・ディス
ク−リライタブル(書換可能)型光ディスク(以下「D
VD−RWディスク」と記す)であれば、光感光レジス
トはガラス盤上に約30nm程度の厚さに均一に塗布さ
れる。
【0007】次に、こうして光感光レジストが均一に塗
布されたガラス盤(レジスト盤)は、カッティング装置
に運ばれる。カッティング装置には、光源から出射する
カッティング用レーザービームを断続光にしたり、ある
いは半径方向に(左右に)微小揺らせるレーザービーム
制御装置が搭載されている。レジスト盤はカッティング
装置の所定位置に装着された後、断続光あるいは半径方
向に微小振動したカッティング用レーザービームをレジ
スト盤上に照射することにより、前記した既記録情報、
アドレス情報、周波数情報がそれぞれの特定位置に記録
される。
【0008】ここで、カッティング用レーザービームを
2本用い、そのうちの1本のカッティング用レーザービ
ームを連続光として案内溝を形成し、もう1本を断続さ
せてLPPを形成させる。また、前記した既記録情報
は、案内溝を形成するカッティング用レーザービームを
断続光にすることにより、ピットとして、特定位置(リ
ードイン領域など)に記録される。
【0009】こうしてレジスト盤のカッティングの後、
レジスト盤は現像され、形状変化として形状情報(前記
した既記録情報、アドレス情報、周波数情報、案内溝)
が析出する。そして現像されたレジスト盤上に導電性薄
膜を被覆し、電気メッキを用いてこのレジスト盤上の前
記した形状情報がメッキ盤上に転写される。このメッキ
盤を所望の大きさに加工して金属母型となし、この金属
母型を装着した射出成形機を用いて、プラスチック基板
上に形状変化として前記した形状情報が転写されること
により、前記した記録型光ディスクのディスク基板が得
られる。
【0010】さて、ディスク基板上の、前記した形状変
化が転写されているところは情報面と呼ばれ、この情報
面上に記録をするための機能膜が成膜され、その後の種
々の後加工を通り記録型光ディスクが作成される。とこ
ろで、前記した金属母型を用いて射出成形して得たディ
スク基板は、ディスク基板全体に亘り案内溝とピットと
が同じ深さを持っている。
【0011】前述したように、記録型光ディスクの案内
溝は、記録時のトラッキング案内に必要な深さで作成さ
れているために、再生時に記録された記録マークからの
信号を最大限に取り出そうとすると、記録溝のランドと
の深さ差から生じる反射光の位相差による反射率低下が
問題となる。繰り返し書換えが可能なDVD−RAMデ
ィスクで採用されているようなランドグルーブ記録で
は、ランド(案内溝間)、グルーブ(案内溝)間のトラ
ック間クロストーク低減のため、許される範囲で案内溝
は深くされているが、一般的に案内溝の深さは、案内溝
からの案内信号が最も効率よく取り出される深さ(再生
波長の1/8波長)に比べ、浅く作成されているのが一
般的である。そしてプッシュプル方式により案内溝への
トラッキング動作が行われている。
【0012】一方、再生専用ディスクであるDVD−R
OMディスクは、できるだけ大きな再生信号が得られる
ように、ピットの深さはレーザー光による回折が効率よ
く行われる深さ付近に設定されている(再生波長の1/
4波長付近)。このため、トラッキング動作はピット列
に対するプッシュプル方式ではトラッキングに必要な信
号が充分得られないので、位相差方式でトラッキングが
行われる。
【0013】このように、記録型光ディスクであるDV
D−RAMディスクでは効率良く記録再生動作ができる
ような案内溝の深さが設定されており、また再生専用デ
ィスクであるDVD−ROMディスクでは再生に都合が
良いピットの深さが設定されている。
【0014】さて、深さが異なる案内溝とピットとを一
枚の記録型光ディスクのディスク基板上に設ける手法と
しては、次の2つの方法(1),(2)が考えられる。
【0015】(1) まず一つ目の方法としては、前記
レジスト盤をカッテングする際に、ピット及び案内溝を
形成するためのカッティング用レーザービーム(レーザ
ーA)の出力を変化させて、一方の出力でピットの再生
に都合の良い深さを形成し、他方の出力で案内溝の記録
に都合の良い浅めの溝とを形成する方法である(図
8)。しかしこのカッティング方法では、浅い方の案内
溝の底面はレジスト下層のガラス原盤まで届かないた
め、案内溝の底面はガラス原盤ではなくレーザーAの出
力分布により決定されてしまう。このため、案内溝の底
面の形状は平坦とはならずロート状となる。実際にはレ
ーザーAの出力分布はビーム中心を最大として不均一と
なるため案内溝の底面の均質性が取りにくく、記録再生
の信号特性の大幅な劣化が生じる。図8中、「LPP」
はランドに形成された「ランドプリピット」を示し、レ
ーザーBはランドプリピット形成用のレーザー光出力で
ある。
【0016】(2) 次に二つ目の方法としては、前記
レジスト盤をカッテングする際に、ピット及び案内溝を
形成するためのカッティング用レーザービーム(レーザ
ーA)と、ランドプリピットを形成するためのもう一つ
のカッティング用レーザービーム(レーザーB)を用い
る方法である。一定出力のレーザーAを用いて同じ深さ
のピット及び案内溝を形成する(ピット及び案内溝の各
底面はレジスト下層のガラス原盤まで届く)。またレー
ザーBを用いて案内溝の両端に隣接するレジストを任意
の高さまで露光して、案内溝の相対的深さを調整する方
法である(図8)。この方法であれば案内溝の底面はガ
ラス原盤の表面となるため、案内溝の底面の形状は平坦
となるから、従来の案内溝だけで形成されたディスクと
同様の記録再生信号特性を得ることができる。
【0017】しかしこの二つ目の方法では、ピット列か
ら案内溝、案内溝からピット列に切り替わる境目の部分
を再生していると、2つのピット列間にあるレジストの
高さと、ピット列と案内溝間(又は案内溝とピット列
間)にある、レジストの高さとが異なるため、ピット列
―ピット列から案内溝、案内溝からピット列―ピット列
に切り替わる部分のピット信号およびランドプリピット
信号の欠損や、トラッキング信号の乱れが生じる。そこ
でピット列と案内溝間に空白部分を設け、ピット列の信
号欠損を防ぐ方法があるが、この空白部分にはランドプ
リピット(アドレス情報)が形成されていないので、こ
こでのアドレス情報が得られない。従って、ピット列先
頭からの情報読み出しに困難をきたす問題があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように、1枚の記
録型光ディスクの中に、再生に都合がよい深さのピット
列と、記録再生に都合がよい深さの案内溝とが共に存在
する場合、案内溝の記録再生特性を十分なものとするに
は、案内溝の底面にガラス原盤の表面がくるようにして
その底面を平坦にするよう設計することが望ましい。そ
して、ピット列から案内溝、案内溝からピット列に切り
替わる部分を再生していると、その切り替わり部分でピ
ット信号の欠落や再生のトラッキングが乱れる記録器が
存在することが分かった。この原因は、記録器が案内溝
からピット列となる切り替わりの部分で、ピット列の信
号が隣接する案内溝のレジスト厚み調節による影響を受
け正しく信号を取り出せなくなり、ピット列と案内溝が
隣接するピット列全ての信号情報が欠落することであっ
た。このようにトラッキングが乱れる記録器は、ピット
列から案内溝、案内溝からピット列となる切り替わりの
部分で、トラッキング制御信号が異常値となりトラッキ
ングが外れ、数10トラック以上も再生トラック位置が
移動してしまい、希望する場所からの記録再生は不可能
になるものも存在した。
【0019】また、ピット列と案内溝との切り替わり部
分に空白部分を設ければ、ピット列の形状に侵食を及ぼ
さないのであるが、アドレス情報が空白部分で途切れる
ため、ピット列及び、その底面にガラス原盤の表面がく
る案内溝の先頭からの再生(ピット、案内溝)、記録
(案内溝)が困難をきたす問題があった。
【0020】このように、一枚の記録型光ディスクであ
って、案内溝における記録再生で十分な再生信号が得ら
れ、かつ書換えができない情報をピット列で記録できる
ようにするためには、案内溝の溝深さとピット列のピッ
ト深さとがそれぞれ最適な深さである必要があり、かつ
案内溝の底面とピットの底面とが共にガラス原盤の表面
にあって平坦であって、共に記録再生特性に優れ、さら
にピットと案内溝の切り替わり部分におけるピット信号
の欠落及びトラッキング信号の乱れが無いディスクが求
められていた。
【0021】そこで、本発明は、特にディスク基板上に
形成した案内溝、ピット列の底面位置が同一平面上で共
に平坦であり、かつピット列から案内溝又は案内溝から
ピット列に変化する切り替え部分に中間領域を設け、溝
の深さが連続的に変化する案内溝を設けたことによっ
て、再生専用のピット列から良好な再生情報と、記録再
生用の案内溝から良好な再生情報を共に得ることができ
ると共に、常時最適なトラッキング特性を得ることがで
きる記録型光ディスクを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、下記の(1)〜(6)の構成になる
記録型光ディスク、光ディスク原盤、ディスク基板、光
ディスク原盤製造方法を提供する。 (1) 第1の案内溝が形成された記録再生領域と、ピ
ット列が形成された再生専用領域と、前記記録再生領域
と前記再生専用領域との間に形成された中間領域とを有
する記録型光ディスクであって、前記ピット列の底面と
前記第1の案内溝の底面とは、同一平面上にあり、前記
中間領域は第2の案内溝を有しており、前記第2の案内
溝の深さは、前記記録再生領域側から前記再生専用領域
側へ近づくに従って、次第に前記ピット列の深さに近づ
くことを特徴とする記録型光ディスク。 (2) 請求項1記載の記録型光ディスクであって、前
記中間領域における前記第2の案内溝の底面は、同一平
面上にあることを特徴とする記録型光ディスク。 (3) 請求項1記載の記録型光ディスクであって、前
記第1の案内溝の底面と、前記ピット列の底面と、前記
第2の案内溝の底面とは、同一平面上にあることを特徴
とする記録型光ディスク。 (4) 請求項1記載の記録型光ディスクを構成するデ
ィスク基板を作成する光ディスク原盤であって、第1の
案内溝が形成された第1の領域と、ピット列が形成され
た第2の領域と、前記第1及び第2の領域の間に形成さ
れた中間領域とを有し、前記中間領域は、第2の案内溝
を有しており、前記ピット列の底面と前記第1の案内溝
の底面とは、同一平面上にあり、前記第2の案内溝の深
さは、前記第1の領域側から前記第2の領域側へ近づく
に従って、次第に前記ピット列の深さに近づくことを特
徴とする光ディスク原盤。 (5) 請求項1記載の記録型光ディスクを構成するデ
ィスク基板であって、第1の案内溝が形成された第1の
領域と、ピット列が形成された第2の領域と、前記第1
及び第2の領域の間に形成された中間領域とを有し、前
記中間領域は、第2の案内溝を有しており、前記ピット
列の底面と前記第1の案内溝の底面とは、同一平面上に
あり、前記第2の案内溝の深さは、前記第1の領域側か
ら前記第2の領域側へ近づくに従って、次第に前記ピッ
ト列の深さに近づくことを特徴とする光ディスク基板。 (6) 請求項1記載の記録型光ディスクを構成するデ
ィスク基板を作製する光ディスク原盤を製造する光ディ
スク原盤製造方法であって、第1の案内溝と、ピット列
と、第2の案内溝とを前記光ディスク原盤上にそれぞれ
形成するために、前記ピット列の深さに相当する厚さの
レジストを塗布したレジスト盤上の露光を行う第1のカ
ッテイング用レーザーと、前記第1及び第2の案内溝間
にそれぞれランドプリピットを形成するために、前記レ
ジスト盤上の露光を行う第2のカッテイング用レーザー
とを、対物レンズを介して、前記レジスト盤上に集光
し、前記第1の案内溝を形成すべき第1の領域上に、前
記第1のカッテイング用レーザーを第1の光強度PA1
で照射して前記第1の案内溝を形成すると共に、前記第
2のカッテイング用レーザーを第1の光強度PB1で照
射して前記第1の案内溝間を形成し、前記ピット列を形
成すべき前記第2の領域上に、前記第1のカッテイング
用レーザーを第2の光強度PA2で照射して前記ピット
列を形成し、前記第2の案内溝を形成すべき中間領域上
に、前記第1のカッテイング用レーザーを第3の光強度
PA3で照射して前記第2の案内溝を形成すると共に、
前記第2のカッテイング用レーザーを第3の光強度PB
3で照射して前記第2の案内溝間を形成し、(但し、第
2の光強度PA2≧第3の光強度PA3≧第1の光強度
PA1、第1の光強度PB1≧第3の光強度PB3≧第
2の光強度PB2)次に、前記第1及び第2のカッテイ
ング用レーザーで露光した前記レジスト盤を現像するこ
とにより、前記光ディスク原盤を製造することを特徴と
する光ディスク原盤製造方法。
【0023】
【発明の実施の態様】本発明は、後述する図3に示すよ
うに、レジスト盤Rに基づいて作成されたディスク基板
を有する光ディスクであり、第1の案内溝G1A,G1
Bがそれぞれ形成された第1及び第2の記録再生領域1
A,1Bと、ピット列P1が形成された再生専用領域P
と、前記第1の記録再生領域1Aと前記再生専用領域P
との間に形成された第1の中間領域2Aと、前記再生専
用領域Pと前記第2の記録再生領域1Bとの間に形成さ
れた第2の中間領域2Bとを有する記録型光ディスクD
であって、前記第1及び第2の中間領域2A,2Bは、
それぞれ第2の案内溝G2A,G2Bを有しており、前
記ピット列P1の底面P1aと前記第1の案内溝G1
A,G1Bの底面G1Aa,G1Baとは、同一平面上
にあり、前記第1の中間領域2Aにおける前記第2の案
内溝G2Aの深さは、前記第1の記録再生領域1A側か
ら前記再生専用領域P側へ近づくに従って、次第に前記
ピット列P1の深さに近づき、前記第2の中間領域2B
における前記第2の案内溝G2Bの深さは、前記再生専
用領域側Pから前記第2の記録再生領域1B側へ近づく
に従って、次第に前記第1の案内溝G1Bの深さに近づ
くことを特徴とする記録型光ディスクである。
【0024】また、本発明は、前記した記録型光ディス
クDであって、前記第1及び第2の中間領域2A,2B
におけるそれぞれの前記第2の案内溝G2A,G2Bの
底面G2Aa,G2Baは、同一平面上にあることを特
徴とする記録型光ディスクである。
【0025】さらに、本発明は、前記した記録型光ディ
スクDであって、前記第1の案内溝G1A,G1Bの底
面G1Aa,G1Baと、前記ピット列P1の底面P1
aと、前記第2の案内溝G2A,G2Bの底面G2A
a,G2Baの底面とは、同一平面上にあることを特徴
とする記録型光ディスクである。
【0026】さらにまた、本発明は、前記した記録型光
ディスクDを構成するディスク基板を作成する光ディス
ク原盤であって、第1の案内溝G1A,G1Bがそれぞ
れ形成された第1及び第2の領域(第1及び第2の記録
再生領域1A,1B)と、ピット列P1が形成された第
3の領域(再生専用領域P)と、前記第1及び第3の領
域1A,Pの間に形成された第1の中間領域2Aと、前
記第3及び第2の領域P,1Bの間に形成された第2の
中間領域2Bとを有し、前記第1及び第2の中間領域2
A,2Bは、それぞれ第2の案内溝G2A,G2Bを有
しており、前記ピット列P1の底面P1aと前記第1の
案内溝G1A,G1Bの底面G1Aa,G1Baとは、
同一平面上にあり、前記第1の中間領域2Aにおける前
記第2の案内溝G2Aの深さは、前記第1の領域1A側
から前記第3の領域P側へ近づくに従って、次第に前記
ピット列P1の深さに近づき、前記第2の中間領域2B
における前記第2の案内溝G2Bの深さは、前記第3の
領域P側から前記第2の領域1B側へ近づくに従って、
次第に前記第1の案内溝G1Bの深さに近づくことを特
徴とする光ディスク原盤である。
【0027】さらにまた、本発明は、前記した記録型光
ディスクDを構成するディスク基板であって、第1の案
内溝G1A,G1Bがそれぞれ形成された第1及び第2
の領域(第1及び第2の記録再生領域1A,1B)と、
ピット列P1が形成された第3の領域(再生専用領域
P)と、前記第1及び第3の領域1A,Pの間に形成さ
れた第1の中間領域2Aと、前記第3及び第2の領域
P,1Bの間に形成された第2の中間領域2Bとを有
し、前記第1及び第2の中間領域2A,2Bは、それぞ
れ第2の案内溝G2A,G2Bを有しており、前記ピッ
ト列P1の底面P1aと前記第1の案内溝G1A,G1
Bの底面G1Aa,G1Baとは、同一平面上にあり、
前記第1の中間領域2Aにおける前記第2の案内溝G2
Aの深さは、前記第1の領域1A側から前記第3の領域
P側へ近づくに従って、次第に前記ピット列P1の深さ
に近づき、前記第2の中間領域2Bにおける前記第2の
案内溝G2Bの深さは、前記第3の領域P側から前記第
2の領域1B側へ近づくに従って、次第に前記第1の案
内溝G1Bの深さに近づくことを特徴とする光ディスク
基板である。
【0028】さらにまた、本発明は、後述する図1〜図
3に示すように、前記した記録型光ディスクDを構成す
るディスク基板を作製する光ディスク原盤を製造する光
ディスク原盤製造方法であって、第1の案内溝G1A,
G1Bと第2の案内溝G2A,G2Bとピット列P1と
を前記光ディスク原盤上にそれぞれ形成するために、前
記ピット列P1の深さtに相当する厚さのレジストrを
塗布したレジスト盤R上の露光を行う第1のカッテイン
グ用レーザーAと、前記第1及び第2の案内溝間にそれ
ぞれランドプリピットLPPを形成するために、前記レ
ジスト盤R上の露光を行う第2のカッテイング用レーザ
ーBとを、対物レンズ12を介して、前記レジスト盤R
上に集光し、第1及び第2の領域(第1及び第2の記録
再生領域1A,1B)上に、前記第1のカッテイング用
レーザーAを第1の光強度PA1で照射して前記第1の
案内溝G1A,G1Bをそれぞれ形成すると共に、前記
第2のカッテイング用レーザーBを第1の光強度PB1
で照射して前記第1の案内溝間をそれぞれ形成し、前記
第3の領域(再生専用領域P)上に、前記第1のカッテ
イング用レーザーAを第2の光強度PA2で照射して前
記ピット列P1を形成し、第1及び第2の中間領域2
A,2B上に、前記第1のカッテイング用レーザーAを
第3の光強度PA3で照射して前記第2の案内溝G2
A,G2Bをそれぞれ形成すると共に、前記第2のカッ
テイング用レーザーBを第3の光強度PB3で照射して
前記第2の案内溝間をそれぞれ形成し、(但し、第2の
光強度PA2≧第3の光強度PA3≧第1の光強度PA
1、第1の光強度PB1≧第3の光強度PB3≧第2の
光強度PB2) 次に、前記第1及び第2のカッテイング用レーザーA,
Bで露光した前記レジスト盤Rを現像することにより、
前記光ディスク原盤を製造することを特徴とする光ディ
スク原盤製造方法である。
【0029】さらにまた、本発明は、後述する図3に示
すレジスト盤に基づいて作成されたディスク基板を有す
る光ディスクであり、ピット列P1が形成された再生専
用領域(領域P)と、第1の案内溝G1A,G1Bが形
成された記録再生領域1A,1Bと、前記再生専用領域
(領域P)と前記記録再生領域1A,1Bとの間に形成
され、かつ第2の案内溝G2A,G2Bが形成されたた
中間領域2A,2Bとが形成されている記録型光ディス
クであって、前記ピット列P1の底面P1aと前記第1
の案内溝の底面G1Aa,G1Baとが同一平面上にあ
り、前記第2の案内溝G2A,G2Bの溝深さがそれぞ
れ連続的に変化していることを特徴とする光ディスクお
よび光ディスク原盤およびその製造方法である。
【0030】ところで、前述したように、記録型光ディ
スクであっても、案内溝における記録再生にて十分な再
生信号が得られ、かつ書換えができない情報をピット列
で記録できるディスクは、案内溝の溝深さとピット列の
ピット深さがそれぞれ最適な深さである必要があり、か
つ、案内溝の底面とピットの底面が共にガラス原盤の表
面にあり記録再生特性に優れていると共に、ピットと案
内溝の切りかわり部分におけるピット信号の欠落及びト
ラッキング信号の乱れが無いディスクである必要があ
る。
【0031】以下、本発明について、図面に沿って説明
する。図1は本発明の光ディスク原盤製造方法に用いら
れるカッテング装置のブロック構成図、図2はディスク
記録領域のイメージ図、図3は本発明の光ディスク原盤
の実施例におけるカッテング状態を説明するための図、
図4は第1の領域における第1の案内溝のレーザーA,
Bのカッティング強度を説明するための図、図5は領域
Pにおけるピット列のレーザーA,Bのカッティング強
度を説明するための図、図6は第1の領域から領域Pへ
の切り替わり部分である第2の中間領域及び領域Pから
外周側の第1の領域への切り替わり部分である第3の中
間領域における第2の案内溝、第3の案内溝のレーザー
A,Bのカッティング強度を説明するための図である。
【0032】本発明は、案内溝の溝深さとピット列のピ
ット深さが案内溝のレジストを露光する事により異なっ
た深さに設計すると共に、案内溝及びピット列深さの底
面がガラス原盤表面により形成され、ピット列から案内
溝、案内溝からピット列に切り替わる部分において、レ
ジスト露光レーザー出力を変化させて、案内溝の高さを
連続的に変化させることにより(具体的には、第1の中
間領域2Aにおける第2の案内溝G2Aの深さは、第1
の記録再生領域1A側から再生専用領域P側へ近づくに
従って、次第にピット列P1の深さに近づく。また、第
2の中間領域2Bにおける第2の案内溝G2Bの深さ
は、再生専用領域側Pから第2の記録再生領域1B側へ
近づくに従って、次第に第1の案内溝G1Bの深さに近
づくことにより)案内溝とピット列の深さ差をトラッキ
ングに支障をきたす事無く連続してつないでいく中間領
域を設けた記録型光ディスクを提案する。
【0033】これによりピット列と案内溝との切りかわ
り部分における案内溝と隣接するピット信号が、案内溝
レジスト厚み調整によるレジスト露光の影響を大きく受
けず、ピット形状の欠落欠損が起きず、ピット記録情報
の正確な読みとりが行えることを確認した。
【0034】本発明の記録型光ディスクのディスク原盤
の作成は、図1に示すカッティング装置AAを用いて、
以下のような工程で作成される。このカッティング装置
AAは、レーザー光源1、NDフィルター2、半透明鏡
3,4、鏡5,6,7、光変調器8,11、ビームエキ
スパンダー9,17、光偏光器10、対物レンズ12、
ターンテーブル13、モータ14、トラック送り制御装
置15、カッテイング制御装置16を備えている。
【0035】表面を平滑にしたガラス盤を用意し、その
ガラス盤表面に最も深い形状を有する(ピット列P1の
深さに応じた)深さに相当する厚さtにレジストrを塗
布する。これをレジスト盤Rと呼ぶ。このレジスト盤R
はターンテーブル13上に載置される。レーザー光源1
から出射した後にNDフィルター2、半透明鏡3を通過
して鏡5で反射された、2本のレーザービームA,Bの
うちのレーザービームAの光路上には、レーザービーム
を僅かに左右に振るための光偏光器10と、レーザービ
ーム強度を変化させる光変調器11とが順次設けられて
いる。
【0036】一方、前記した半透明鏡3で反射されたも
う1本のレーザービームBの光路上には、レーザービー
ムBの光強度を変化させる光変調器8とビームエキスパ
ンダー9とが順次設けられている。光変調器11から出
力したレーザービームAは、鏡6、ビームエキスパンダ
ー17、半透明鏡4、鏡7を順次経て対物レンズ12の
入射側に到達する。一方、ビームエキスパンダー9から
出力したレーザービームBは、半透明鏡4、鏡7を順次
経て対物レンズ12の入射側に到達する。
【0037】レジスト盤R上にレーザービームを集光さ
せるための対物レンズ12の手前(入射側)で、2本の
レーザービームA,Bは互いに、記録されるトラックの
半径方向に並んで対物レンズ12に入射される(図1
(a))。レジスト盤Rは回転するターンテーブル13
上に装着された後、ターンテーブル13は回転される。
レジスト盤R上に対物レンズ12によりレーザービーム
A,Bが集光される。
【0038】レジスト盤R上でガラス原盤表面に底面が
ある案内溝G1Aは、レーザービームAを用いて案内溝
を記録するのに適したレーザー光強度(PA1)で記録
される。このとき案内溝G1Aの底面G1Aaはガラス
原盤の表面まで露光される。案内溝G1Aは所定の周波
数で、僅かにウォブルさせる。また、レーザービームB
は、案内溝部横(案内溝G1Aと案内溝G1Aとの間。
ランド)に適切な案内溝深さ形成に必要なレジスト厚さ
より厚い(厚さt)レジストrが存在するので、案内溝
G1Aに必要な厚さのレジストが残るようにレーザー光
強度(PB1)で記録する。さらにランドプリピット記
録時にランドプリピット形成に必要なレーザー光強度を
出力する。
【0039】この時、レーザービームBを導出させるビ
ームエキスパンダー9上にピンホールなどを挿入し、レ
ーザービームBは対物レンズ12に導入されるビーム系
を小さくし、レジスト盤R上に集光するレーザービーム
Bのスポットを大きくするような工夫を盛り込んで、例
えば1トラック幅分を露光してしまう工夫を盛り込んで
も良い。このときレーザービームBも所定の周波数で、
僅かにウォブルさせてもよい
【0040】前記した第1の領域1Aの案内溝G1Aの
形成に続き、第1の中間領域2Aにおける案内溝G2A
が、レーザービームAを用いて案内溝G2Aを記録する
のに適したレーザー光強度(PA3)にて露光される。
このとき案内溝G2Aの底面G2Aaは、ガラス原盤表
面まで露光するのが望ましいが特に規定される物では無
い。また、案内溝G2Aの底面G2Aaの位置は同一平
面上にあっても、連続的に変化していてもよい。また、
レーザービームBを用いて案内溝部横(案内溝G2Aa
と案内溝G2Aaとの間。ランド)に案内溝G1A(第
1の領域1A)と隣接する案内溝G2Aの開始部分では
案内溝G1Aと同じレジスト厚みが残り、順次レジスト
厚みが増加する形で、ピット列P1(領域P)に必要な
厚さのレジストが残るようにレーザー光強度(PB3)
を連続的に減じて、ピット列P1(領域P)に隣接する
案内溝G2A(第1の中間領域2A)においてはピット
列P1(領域P)と同じレジスト厚みに至るレーザー光
強度(PB2)で記録される(図2の領域2A)ような
連続したレーザー光強度変化にて第1の中間領域2Aを
形成する。さらにランドプリピット記録時にランドプリ
ピット形成に必要なレーザー光強度を出力する。このと
きレーザービームBも所定の周波数で、僅かにウォブル
させてもよい。
【0041】ひき続き、記録型光ディスクであるという
識別情報などがピット列P1である領域Pに、レーザー
ビームAを用いて、ピットを記録するのに適しかつレジ
スト厚さ方向全てを露光するのに適したレーザー光強度
(PA2)で記録され、ガラス原盤表面まで露光され
る。このときピット列P1は所定の周波数で僅かにウォ
ブルさせる。ウォブルが必要ない場合もある。また、レ
ーザービームBを用いてピット部横(ピット列P1とピ
ット列P1との間)にランドプリピット(LPP)を形
成させるのに適したレーザー光強度(PB2)でLPP
が記録される(図2の領域P)。また、ピット列P1横
にはLPPが不要な場合もある。
【0042】次に、前記したピット列P1の形成に続
き、第2の中間領域2Bにおける案内溝G2Bが、レー
ザービームAを用いて案内溝G2Bを記録するのに適し
たレーザー光強度(PA4)にて露光される。このとき
案内溝G2Bの底面G2Baは、ガラス原盤表面まで露
光するのが望ましいが特に規定する物ではない。また、
案内溝G2Bの底面G2Baの位置は同一平面上にあっ
ても、連続的に変化していてもよい。また、レーザービ
ームBを用いて案内溝G2B横(案内溝G2Bと案内溝
G2Bとの間。ランド)にピット領域(領域P)と隣接
する案内溝G2Bの開始部分ではピット領域(領域P)
と同じレジスト厚みが残り、順次レジスト厚みが減ずる
形で、案内溝1に必要な厚さのレジストが残るようにレ
ーザー光強度(PB4)を増加させて、第2の領域1B
に隣接する案内溝G1Bにおいては第1の領域1Bと同
じレジスト厚みに至るレーザー光強度(PB1)で記録
される(図2の領域2B)ような連続したレーザー光強
度変化にて第2の中間領域2Bを形成する。さらにラン
ドプリピット記録時にランドプリピット形成に必要なレ
ーザー光強度を出力する。このときレーザービームBも
所定の周波数で、僅かにウォブルさせてもよい。
【0043】次に、前記した第2の中間領域2Bの案内
溝G2Bに続き、案内溝G1Bを前記同様にレジスト盤
に記録する。
【0044】このようにして、第1の領域1Aから領域
Pへ切り替わる切り替わり部分に第1の中間領域2Aを
設け、また、領域Pから第2の領域1Bへ切り替わる切
り替わり部分に第2の中間領域2Bを設け、前記した1
枚のレジスト盤R上に潜像として、案内溝G1A,G1
B,G2A,G2B及びピットP1及びランドブリピッ
トLPP(アドレス情報)がそれぞれ記録される。
【0045】次の現像工程で、この切り替わり部分(中
間領域2、3)の潜像を形状変化として析出させ、金属
原盤作成工程に運ばれる。金属原盤作成工程では、前記
したレジスト盤R上に、ニッケルなどの導電膜が被覆さ
れ、その上にニッケルメッキなどで、ニッケル皮膜が形
成される。その後ニッケルでできた金属原盤はレジスト
盤Rより剥離され、剥離された金属原盤は、洗浄され、
成型用金型に装着できる大きさに加工される。加工後の
金属原盤は母型と呼ばれる。成型用金型に母型を装着
し、成形によりプラスチック製ディスク基板が作成され
る。
【0046】その後、ディスク基板上に記録用機能膜
(記録層)が成膜され、その上に保護膜が塗布された
り、ダミー基板と呼ばれる基板が貼り合わされたりして
記録型ディスクが誕生する。
【0047】この記録型ディスクは、記録方式により、
光磁気記録、相変化記録、色素膜による追記記録などの
種類がある。相変化記録の場合、前記した記録層は相変
化記録層であり、生産時、アモルファス状態であるから
これを結晶状態とするディスクの初期化が行われて出荷
される。またこの記録型ディスクにおいては、ディスク
1枚ごとに最小限のフォーマットが行われ、購入後すぐ
に記録ディスクとして使用できるようにしてあるものも
ある。
【0048】本発明の案内溝G1Aからピット列P1
へ、またはピット列P1から案内溝G1Bに切り替わる
第1の中間領域2A及び第2の中間領域2Bにおける、
案内溝G2A,G2Bをカッティング後のレジスト厚み
を連続した変化にてピット列P1(領域P)から案内溝
G1A,G1B(領域1A,B)へシフトさせるトラッ
ク数としては、3トラック以上で50トラック以下が望
ましい。
【0049】例えば1トラックであった場合、ピット列
P1(領域P)に隣接する案内溝G2A,G2Bのレジ
スト厚みが、案内溝G1A,G1Bの厚みまで減じてい
る部分が生じてしまい、ピット列P1とのレジスト厚み
の段差がレジスト厚みの傾斜をかけない場合と同じ段差
になってしまい効果が無い。また2トラックではレジス
ト厚みの変化が大きめであり、トラッキングの安定性が
十分では無い。また50トラック以上の傾斜を設ける
と、案内溝の面積が大きく減じてしまう。
【0050】次に、本発明の具体的な実施例について、
図1〜図6に沿って説明する。
【0051】[実施例1]直径200mmで表面が平滑
なガラス盤上に、レジストを70nm塗布しレジストを
乾燥させた。できあがったレジスト盤を図1のカッティ
ング装置AAに装着した。カッティング装置AAにはレ
ーザー光源1としてクリプトンレーザーが装備されてい
る。レーザー光源1から出射したレーザー光はレーザー
光の強度を可変できる減衰フィルター(NDフィルタ
ー)2を通過した後、レーザー光を2本のレーザー光
A,Bに分割するための半透明鏡3に入射する。2本に
分割された1本のレーザー光Aは半透明鏡3を通過して
鏡5で反射されて光偏光器10、光変調器11に順次供
給される。
【0052】もう1本のレーザー光Bは半透明鏡3で反
射されて光変調器8に供給される。各々のレーザー光
A,Bは、カッティング時に所定の大きさのレーザース
ポット光が得られるように、各々別のビームエキスパン
ダー9,17に通される。ビームエキスパンダー9,1
7を通過したレーザー光A,Bは半透明鏡4により2本
の平行したレーザービームとなり、鏡7で反射された後
に対物レンズ12に導かれる。
【0053】カッティング装置AA上のターンテーブル
13を所望の回転数で回転させ、次の[条件1]〜[条
件4]によりレジスト盤のカッティングを行った。
【0054】[条件1]対物レンズ12から出射する2
本の平行したレーザービームをレジスト盤Rの直径42
mmの位置に照射させ、ガラス原盤の表面まで露光した
案内溝G1Aとランドプリピットをカッティングした。
対物レンズ12から出射する2本の平行したレーザービ
ームのうちのレーザーAには、ウォブル信号が含まれて
いる。ウォブル信号は、レジスト盤R上で15nmの振
幅となるように光偏光器10でレーザー光が左右(半径
方向)に振られていた。カッティングされる案内溝G1
Aの幅が0.3μm、溝深さが約30nmとなるような
レーザー光強度(PA1)とした。
【0055】一方、対物レンズ12から出射する2本の
平行したレーザービームのうちのレーザーBには、所望
のランドプリピットが形成されるレーザー光強度(PB
1)とし、カッティングされるランドプリピットの深さ
が約30nmとなるように設定した。この時ランドプリ
ピットの無い部分のレジスト厚みが30nmとなってい
た。カッティングは線速一定とした。ターンテーブル1
3はレジスト盤Rが1回転する間がトラックピッチ相当
分であり、0.74μmでレジスト盤Rの内周から外周
に等速移動するように制御されている。
【0056】[条件2]案内溝G1Aとピット列P1の
切り替わり部分に、案内溝G2Aを10トラックカッテ
ィングした。このときレーザービームAを用いて案内溝
G2Aを記録するのに適したレーザー光強度(PA3)
にて露光する。このとき案内溝G2Aの底面G2Aaは
ガラス原盤の表面にあるようにした。ウォブル信号は、
レジスト盤R上で15nmの振幅となるように光偏光器
10で、レーザー光Aが左右に振られていた。カッティ
ングされる案内溝G2Aの幅が0.3μmとなり、溝深
さが案内溝G1Aと隣接するトラックにて約30nmと
しピット列P1と隣接するトラックにて約70nmとな
るように変化させたレーザービームBの強度(PB3)
とした。レーザービームBはさらに案内溝G2A部横に
ランドプリピット形成に必要なレーザー強度(PB3)
で記録した。
【0057】[条件3]中間領域2Aの案内溝G2Aに
ひき続き、直径45mmからはピット列Pのカッティン
グを行った。レーザー光Aは、70nmの深さのピット
が形成できるようにレーザー光強度を増加させ(PA
2)、ピットを切るために光変調器10はピット情報信
号に応じた断続光が生成できるような動作とした。ウォ
ブル信号は引き続き重畳されていた。
【0058】一方のレーザー光Bは所望のランドプリピ
ットが形成されるレーザー光強度(PB2)とし、カッ
ティングされるランドプリピットの深さが約50nmと
なるように設定した。この状態で直径約48mmまでカ
ッティングをした。ランドプリピットを形成させる必要
のない場合は(PB2)の光は消光させておいた。
【0059】[条件4]ピット列P1(領域P)と案内
溝G1Bの切り替わり部分に、中間領域2Bとして案内
溝G2Bを10トラックカッティングした。このときレ
ーザービームAを用いて案内溝G2Bを記録するのに適
したレーザー光強度(PA4)にて露光する。このとき
案内溝G2Bの底面G2Baはガラス原盤の表面にある
ようにした。ウォブル信号は、レジスト盤R上で15n
mの振幅となるように光偏光器10で、レーザー光Aが
左右に振られていた。レーザービームBの強度はカッテ
ィングされる案内溝G2Bの幅が0.3μmとなり、溝
深さがピット列と隣接するトラックにて約70nmとし
案内溝G1Bと隣接するトラックにて約30nmとなる
ように連続的に変化させたレーザー光強度(PB4)と
した。レーザービームBはさらに案内溝G2B部横にラ
ンドプリピット形成に必要なレーザー強度(PB4)で
記録した。レジスト盤Rの直径48mmから再び[条件
1]を通り直径117mmまで案内溝G1Bのカッティ
ングを行った。
【0060】カッティングの終わったレジスト盤Rは、
現像工程を通り、導電膜形成、メッキ工程を通り、母型
とした。母型は射出成形機の金型に取り付けられ、ポリ
カーボネート樹脂を用いて直径120mm厚さ0.6m
mの光ディスク基板とした。光ディスク基板上に保護層
(誘電体層)、記録層、保護層(誘電体層)、反射層の
4層構造を成膜した。この反射層上にこれと同一の大き
さを持つダミー基板とを紫外線硬化樹脂を用いて貼り合
わせ、相変化型光ディスクとした。このディスクは初期
化装置によって初期化処理が施され、記録再生面(ディ
スク基板のレーザー入射面)の反対側のダミー基板上に
ラベル印刷が施された。
【0061】[実施例2][実施例1]と同様の工程に
おいて、[条件2][条件4]におけるトラック数を3
トラックにして作製した。
【0062】[比較例1][実施例1]と同様の工程に
おいて、案内溝1とピット列Pの切り替わり部分に、
[条件2][条件4]の工程を用いず作製した。
【0063】[比較例2][比較例1]と同様の工程に
おいて、案内溝1を底面がカ゛ラス原盤にいたらない案内溝
にて作製した。
【0064】これらのディスクに信号を記録したとこ
ろ、何れのディスクに於いても底面がガラス原盤表面に
ある案内溝G1A,G1Bにおいては、案内溝底面G1
Aa,G1Baが平滑でないディスク(案内溝の底面が
ガラス原盤表面に至らない案内溝を持つ)に比べ良好な
記録再生特性を得ることができた。と共に記録再生領域
の領域1Aと再生専用領域Pのつながりの部分に於いて
良好なトラッキング#特性を得ることができた。
【0065】表1に上記[実施例1]〜[実施例2]と
[比較例1]〜[比較例2]の評価結果を記載する。
【0066】
【表1】
【0067】尚、記録媒体は、相変化型に限ることな
く、光磁気媒体、色素などを用いた追記型媒体であって
も同様の効果が得られる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、記録型光
ディスクに普遍情報としてのピット形状による情報を付
加したディスクであって、再生専用領域のピット列から
の適切な情報、及び記録再生領域にある案内溝からの適
切な情報品質が得られ、各々の領域から適切な品質のア
ドレス信号が得られる特徴を有し、かつピットと案内溝
の切り替わり部分である中間領域において適切なトラッ
キング特性を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ディスク原盤製造方法に用いられ
るカッテング装置のブロック構成図である。
【図2】 本発明の光ディスク記録領域のイメージ図で
ある。
【図3】 本発明の光ディスク原盤の実施例1における
カッテング状態を説明するための図である。
【図4】 案内溝部分におけるレーザーA,Bのカッテ
ィング強度を説明するための図である。
【図5】 ピット列部分におけるレーザーA,Bのカッ
ティング強度を説明するための図である。
【図6】 中間領域におけるレーザーA,Bのカッティ
ング強度を説明するための図である。
【図7】 従来技術におけるカッテイング状態を説明す
るための図である。
【図8】 従来技術におけるカッテイング状態を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1A,1B 第1,第2の記録再生領域(第1,第2の
領域) 2A,2B 第1,第2の中間領域 12 対物レンズ A 第1のカッテイング用レーザー B 第2のカッテイング用レーザー D 記録型光ディスク G1A,G1B 第1の案内溝 G1Aa,G1Ba,G2Aa,G2Ba,P1a 底
面 G2A,G2B 第2の案内溝 LPP ランドプリピット P 再生専用領域(第3の領域) P1 ピット列 R レジスト盤 r レジスト t 深さ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の案内溝が形成された記録再生領域
    と、ピット列が形成された再生専用領域と、前記記録再
    生領域と前記再生専用領域との間に形成された中間領域
    とを有する記録型光ディスクであって、 前記ピット列の底面と前記第1の案内溝の底面とは、同
    一平面上にあり、 前記中間領域は第2の案内溝を有しており、 前記第2の案内溝の深さは、前記記録再生領域側から前
    記再生専用領域側へ近づくに従って、次第に前記ピット
    列の深さに近づくことを特徴とする記録型光ディスク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録型光ディスクであっ
    て、 前記中間領域における前記第2の案内溝の底面は、同一
    平面上にあることを特徴とする記録型光ディスク。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の記録型光ディスクであっ
    て、 前記第1の案内溝の底面と、前記ピット列の底面と、前
    記第2の案内溝の底面とは、同一平面上にあることを特
    徴とする記録型光ディスク。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の記録型光ディスクを構成
    するディスク基板を作成する光ディスク原盤であって、 第1の案内溝が形成された第1の領域と、ピット列が形
    成された第2の領域と、前記第1及び第2の領域の間に
    形成された中間領域とを有し、 前記中間領域は、第2の案内溝を有しており、 前記ピット列の底面と前記第1の案内溝の底面とは、同
    一平面上にあり、 前記第2の案内溝の深さは、前記第1の領域側から前記
    第2の領域側へ近づくに従って、次第に前記ピット列の
    深さに近づくことを特徴とする光ディスク原盤。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の記録型光ディスクを構成
    するディスク基板であって、 第1の案内溝が形成された第1の領域と、ピット列が形
    成された第2の領域と、前記第1及び第2の領域の間に
    形成された中間領域とを有し、 前記中間領域は、第2の案内溝を有しており、 前記ピット列の底面と前記第1の案内溝の底面とは、同
    一平面上にあり、 前記第2の案内溝の深さは、前記第1の領域側から前記
    第2の領域側へ近づくに従って、次第に前記ピット列の
    深さに近づくことを特徴とする光ディスク基板。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の記録型光ディスクを構成
    するディスク基板を作製する光ディスク原盤を製造する
    光ディスク原盤製造方法であって、 第1の案内溝と、ピット列と、第2の案内溝とを前記光
    ディスク原盤上にそれぞれ形成するために、前記ピット
    列の深さに相当する厚さのレジストを塗布したレジスト
    盤上の露光を行う第1のカッテイング用レーザーと、前
    記第1及び第2の案内溝間にそれぞれランドプリピット
    を形成するために、前記レジスト盤上の露光を行う第2
    のカッテイング用レーザーとを、対物レンズを介して、
    前記レジスト盤上に集光し、 前記第1の案内溝を形成すべき第1の領域上に、前記第
    1のカッテイング用レーザーを第1の光強度PA1で照
    射して前記第1の案内溝を形成すると共に、前記第2の
    カッテイング用レーザーを第1の光強度PB1で照射し
    て前記第1の案内溝間を形成し、 前記ピット列を形成すべき前記第2の領域上に、前記第
    1のカッテイング用レーザーを第2の光強度PA2で照
    射して前記ピット列を形成し、 前記第2の案内溝を形成すべき中間領域上に、前記第1
    のカッテイング用レーザーを第3の光強度PA3で照射
    して前記第2の案内溝を形成すると共に、前記第2のカ
    ッテイング用レーザーを第3の光強度PB3で照射して
    前記第2の案内溝間を形成し、(但し、第2の光強度P
    A2≧第3の光強度PA3≧第1の光強度PA1、第1
    の光強度PB1≧第3の光強度PB3≧第2の光強度P
    B2) 次に、前記第1及び第2のカッテイング用レーザーで露
    光した前記レジスト盤を現像することにより、前記光デ
    ィスク原盤を製造することを特徴とする光ディスク原盤
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8018823B2 (en) 2006-11-30 2011-09-13 Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd Optical recording medium having a relation between groove widths, groove depths and track pitches

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