JP2001291280A - 記録型ディスク及びその製造方法 - Google Patents

記録型ディスク及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001291280A
JP2001291280A JP2000107733A JP2000107733A JP2001291280A JP 2001291280 A JP2001291280 A JP 2001291280A JP 2000107733 A JP2000107733 A JP 2000107733A JP 2000107733 A JP2000107733 A JP 2000107733A JP 2001291280 A JP2001291280 A JP 2001291280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pit
recording
guide groove
disc
disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000107733A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Nishizawa
昭 西澤
Makoto Itonaga
誠 糸長
Hiroyoshi Yoshikawa
博芳 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP2000107733A priority Critical patent/JP2001291280A/ja
Publication of JP2001291280A publication Critical patent/JP2001291280A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピットから案内溝、案内溝からピットへ
の切り替わりの際にトラッキングを正確に行うことがで
きる。 【解決手段】 情報を記録する記録用の案内溝101
と、記録情報を予め記録した再生専用のピット列103
と、アドレス情報を前記ピット列103に隣接して形成
する第1のランドプリピット104と、アドレス情報を
案内溝101に接触して形成する第2のランドプリピッ
ト102とを有する記録型ディスクであって、少なくと
も、案内溝101とピット列103は互いに深さが異な
ると共に、第1のランドプリピット104及び第2のプ
リピット102とも深さが異なると共に、案内溝からピ
ット列及び/又はピット列から案内溝へと切り替わる部
分のトラックピッチを0.2から1.5トラックピッチ
の幅でずらしたことを特徴とする記録型ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録型ディスク及
びその製造方法に関し、特に記録再生可能な領域と再生
のみ可能な領域とを併せ持ち、アドレス情報がランドプ
リピット形状として形成されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録可能なディスクは、その形態
から一回のみの記録が可能なタイプと、記録消去を重ね
ることで何回も記録が可能なタイプとに分けることがで
き、記録に用いる媒体も有機材料から無機材料まで多義
にわたっている。
【0003】このような記録が可能な記録型ディスクの
構造としては、例えば、記録するためのレーザー光量を
特定する記録条件やディスクの種類、記録型ディスクの
メーカー名などの記録情報、又は、ディスク中の記録可
能な領域を探し出すためのアドレス情報等が、予めディ
スク中に記録されている。
【0004】このように各種の情報が予め記録されてい
るディスクは、購入してからすぐに使用できるように工
夫されている。例えば、記録条件であれば、その条件を
ディスク原盤のカッティング時にエンボスピットとして
形成させておいたり、又は、ディスク出荷時に記録機に
よってピットやマークなどがディスクリードイン領域又
はその付近のディスクが最初に再生される領域に記録さ
れている。
【0005】例えば、上述したアドレス情報については
ディスク上の情報が記録される記録領域の案内溝のある
部分の幅を広くして、ランドプリピットとして形成さ
せ、ここにアドレス情報を記録している。また、ディス
クの回転数制御のため、案内溝を微少に揺らした、ウォ
ブルも形成させている。この中で、光ディスクの種類、
メーカーなど、ディスクの製造ロットによらない純普遍
的な情報は、ディスクを出荷するときに、ディスク一枚
毎に記録するのでは効率が悪いため、ディスク基板を形
成する金属母型内にピット形状として刻印されているも
のを使用してディスク基板の形成と同時に作成する。
【0006】この金属母型内のピットは一般的に下記の
ようにして作成される。まず、平滑に研磨されたガラス
盤上に所望とする記録用案内溝の深さに相当する厚さで
光感光レジストが塗布される。例えば、DVD−RW型
の光ディスクであれば、光レジストは約30nm程度の
厚さに塗布される。光レジストが塗布されたガラス盤は
カッティングマシンで運ばれる。このカッティングマシ
ンには記録用のレーザー装置が備え付けられており、更
に、このレーザー装置より出射される光を断続光にした
り、左右に揺らしたりしている光制御装置を搭載してい
る。そして、この光制御装置の所望の位置にレジスト盤
を装着することで、光レジスト上にレーザー光によって
光ディスクとして必要な情報が記録される。このとき、
レーザー光を断続光とすることでピットが形成され、レ
ーザー光を連続光とすることで記録用案内溝が形成され
る。また、レーザー光を2本とし、1本のレーザー光で
案内溝を形成し、もう1本のレーザー光を断続させてラ
ンドプリピットを形成する。
【0007】また、ディスクの種類やメーカー名、記録
条件などの記録情報はレーザー光の断続によりピットと
して記録される。カッティング後、レジスト盤は現像さ
れて形状変化して情報が析出する。このレジスト盤上に
導電性薄膜が被覆され、電気メッキを用いてレジスト盤
上の形状情報がメッキ盤上に転写される。このメッキ盤
を所望の大きさに加工し、母型となし、射出成型機など
を用いてプラスチック基板上に形状変化として転写し光
ディスク基板となる。
【0008】光ディスク基板上の形状変化が転写されて
いるところは情報面と呼ばれており、この情報面上に記
録を行うための機能膜が成膜され、その後の種々の後加
工を通して記録型光ディスクが作成される。ある場合に
は、光ディスク作成後に、記録条件などを光ディスク情
報面上に記録してから出荷する場合もある。このような
工程で一枚の光ディスクの中では案内溝もピットも同じ
深さを持ったディスクとして生産される。
【0009】このように、記録型光ディスクの記録領域
では、ディスクが効率よく記録動作が可能となる案内溝
の深さが設定されており、再生専用の領域では再生に都
合の良い深さにピットが設定されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した、一枚の記録
型光ディスクの中に、再生に都合の良い深さのピット列
と、記録に都合の良い深さの案内溝が存在する場合、ピ
ット列から案内溝へ、案内溝からピット列へと切り替わ
る部分を再生していると、その切り替わり部分で再生の
トラッキングが乱れる場合がある。このようにトラッキ
ングが乱れるという現象が起こる記録装置では、ピット
列から案内溝、案内溝からピット列となる切り替わりの
部分でトラッキング制御信号が異常値となり、トラッキ
ングが外れてしまい、数十トラック以上も再生トラック
位置が移動して希望する場所からの記録再生が不可能と
なることがあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、情報を記録するための記録用の案内溝101
と、記録型ディスクのメーカー名、記録時のレーザー光
量などを示す記録条件、ディスクのリードイン領域であ
ることを示すリードイン情報、ディスクのリードアウト
領域であることを示すリードアウト情報などの記録情報
を予め記録した再生専用のピット列103と、前記記録
型ディスクの記録可能な領域の記録アドレスを示すアド
レス情報を前記ピット列103に隣接して形成される第
1のランドプリピット104と、前記記録型ディスクの
記録可能な領域の記録アドレスを示すアドレス情報を前
記案内溝101に接触して形成される第2のランドプリ
ピット102とを有する記録型ディスクであって、少な
くとも、前記案内溝101と前記ピット列103は互い
に深さが異なると共に、前記第1のランドプリピット1
04及び前記第2のプリピット102とも深さが異なる
ことを特徴とする記録型ディスクを提供する。
【0012】また、請求項1に記載の記録型ディスクを
製造する記録型ディスクの製造方法であって、カッティ
ング工程では平行に配置された2本のレーザービーム
A、Bの強度を変化させることで、前記案内溝101及
び前記案内溝101に接触して形成される第2のランド
プリピット102又は前記ピット列103及び前記ピッ
ト列103に隣接して形成される第1のランドプリピッ
ト104を同時に形成することを特徴とする記録型ディ
スクの製造方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る記録型ディス
ク及びその製造方法について図面を参照して説明する。
本発明に係る記録型ディスクである光ディスクは以下の
工程により作成される。
【0014】まず、表面を平滑にしたガラス盤を用意
し、このガラス盤表面に最も深い形状を有する深さに相
当する厚さにレジストを塗布する。このとき、所望の最
も深い形状深さよりレジストの厚さを厚くしても良いこ
とはもちろんである。このように加工したガラス原盤を
レジスト盤14と呼ぶ。レジスト盤14は図1に示すよ
うなカッティング装置に運ばれる。カッティング装置
は、2本のレーザービームを有しており、更に、1本の
レーザービームAを僅かに左右に振るための光偏向器6
と、レーザービーム強度を変化させる光変調器8を有し
ている。また、カッティング装置には、もう1本のレー
ザービームBのレーザー強度を変化させる光変調器5が
設けられている。
【0015】そして、レジスト盤14上にレーザービー
ムを集光させるための対物レンズ13があり、2本のレ
ーザービームA,Bが互いに記録されるトラックの半径
方向に並んで対物レンズ13に入射する。レジスト盤1
4は回転するターンテーブル15上に装着されており、
ターンテーブル15と共に回転する。そして、回転して
いるレジスト盤14上に対物レンズ13によりレーザー
ビームが集光される。
【0016】ディスクとなったときにリードイン領域と
なる、レジスト盤14における領域の一部に、このディ
スクが記録型ディスクであるという識別情報を、ピット
を記録するのに適したレーザー強度(PA1)のレーザ
ービームAを用いて記録する。このとき、ピット列は所
定の周波数且つ僅かにウオブルさせて記録する(ウオブ
ルの必要がない場合もある)。そして、レーザービーム
Aによって記録されるピット列の横に隣接するように適
切な第1のランドプリピットを、これを形成するために
必要なレーザー光強度(PB1)のレーザービームBに
よって記録する(図2)。このとき、第1のランドプリ
ピットが形成される隣にピットが形成されている場合に
はピットと第1のランドプリピットが接触する形で一体
に形成される。
【0017】更に、ピット列に続き案内溝を記録する。
このとき、案内溝は、例えばレーザービームを0.5ト
ラックだけ外側にずらしてピット列と案内溝との間の幅
を1.5トラックとしてから、記録している。そして、
案内溝は案内溝を記録するのに適したレーザー強度(P
A2)のレーザービームAによって記録される。このと
き、案内溝は所定の周波数且つ僅かにウオブルさせて記
録される。そして、レーザービームAによって記録され
る案内溝の横に案内溝に接触するように適切な第2のラ
ンドプリピットを、これを形成するために必要なレーザ
ー光強度(PB2)のレーザービームBによって記録す
る。案内溝を所定領域の半径まで記録した後、リードア
ウト領域の形成を行う。
【0018】このように、トラックピッチを一部のみず
らしてから再び所望のトラックピッチをもってカッティ
ングするためには、例えば、ピット列から案内溝へと切
り替わる信号を受け、カッティング装置の対物レンズを
少し傾けることで実現が可能となる。また、例えば、対
物レンズ装着装置又はターンテーブル装着装置を0.5
トラック分進ませることで実現が可能となる。
【0019】リードアウト領域では再びピットを記録す
るが、このとき、リードイン領域のピット形成と同じ条
件でリードアウト情報の記録を行う。案内溝を形成する
のに適した強度(PA2)のレーザービームAによって
案内溝を記録した後、レーザービームAを0.5トラッ
クだけ外側にずらして案内溝との間隔を1.5トラック
としてからピット列を記録するのに適したレーザー強度
(PA1)でピット列を記録する。このとき、ピット列
は所定の周波数で、僅かにウオブルさせて記録する(ウ
オブルの必要がない場合もある)。レーザービームB
は、ピット列の横に接触するように適切な第1のランド
プリピットを、これを形成するのに適したレーザー強度
(PB1)で記録する(ピット列にはランドプリピット
の必要がない場合もある)。このようにして、一枚のレ
ジスト盤14上に潜像として記録を行う(図2)。
【0020】そして、次の現像工程では、潜像を形状変
化として析出させ、金属原盤作成工程に運ばれる。金属
原盤作成工程では、レジスト原盤14上にニッケルなど
の導電膜が被覆され、その上にニッケルメッキなどでニ
ッケル皮膜を形成する。その後、ニッケルでできた金属
原盤はレジスト盤14より剥離される。剥離された金属
原盤は洗浄され、成型用金型に装着できる大きさに加工
される。加工後の金属原盤は母型と呼ばれる。成型用金
型に母型を装着し、成形によりプラスチック製ディスク
基板が作成される。なお、図3は本発明に係る記録型デ
ィスクのプラスチック製ディスク基板を示す断面図であ
る。
【0021】ディスク基板上に記録用機能膜が成膜さ
れ、その上に保護膜が塗布されたり、ダミー基板と呼ば
れる基板が貼り合わされたりして記録型ディスクが作成
される。記録型ディスクは、その記録方式により、光磁
気ディスク、相変化記録ディスク、色素膜による追記記
録ディスクなどの種類がある。相変化記録の場合、ディ
スクの初期化が行われた後出荷される。また、記録型デ
ィスクにおいては、ディスク一枚毎に最小限のフォーマ
ットが行われ、購入後すぐに記録ディスクとして使用で
きるようになっている。
【0022】本発明に係る記録型ディスクでは、案内溝
からピット列へ、又はピット列から案内溝へと切り替わ
るところでのトラックのシフト量が1トラック相当以下
で0.5トラック相当以上であることが望ましい。例え
ばトラックシフト量が0.1トラック程度であるとトラ
ックをシフトした効果が少なく、1.5トラックを越え
てしまうと片トラックからのトラッキング信号が生じな
くなる場所ができ、かえってトラッキング制御が不安定
となってしまう。そこで、トラックシフト量は0.2か
ら1.5トラック程度であることが望ましい。
【0023】次に、本発明の記録型ディスク及びその製
造方法について、より詳細に説明する。直径200mm
で表面が平滑なガラス盤上にレジストを70nmの厚さ
で塗布し、レジストを乾燥させてレジスト盤14を作成
し、このレジスト盤14をカッティング装置に装着し
た。カッティング装置にはクリプトンレーザーが装備さ
れている。このレーザー光源1のレーザー光射出光口に
はレーザー光の強度を可変するための減衰フィルター
(NDフィルター)2があり、その後ろにはレーザー光
を2本に分割するための半透明鏡3が装備されている。
2本に分割されたレーザービームのうちレーザービーム
Aは鏡4にて反射し、光変調器6を介して光偏光器9に
通されている。また、もう1本のレーザービームBは光
変調器5を通っている。それぞれのレーザービームA,
Bはカッティング時に所定の大きさのレーザースポット
が得られるように各々別のビームエキスパンター7,1
0を通される(レーザービームAはビームエキスパンタ
ー10を通る前に鏡9で反射している)。その後、レー
ザービームA及びレーザービームBは半透明鏡11によ
り2本の平行したレーザービームとなり、鏡12を介し
てカッティング装置の対物レンズ13に導かれる。
【0024】そして、カッティング装置上のターンテー
ブル15を所望の回転数で回転させ、下記の条件1によ
り案内溝のカッティングを行う。
【0025】ここで、ターンテーブル15はトラックピ
ッチに相当する量で、レジスト盤14を内周から外周に
移動させるためのトラック送り機構16が設けられてい
る。このトラック送り機構16には移動開始(前進、後
退)、移動停止、また、ピットから案内溝へと切り替わ
るときに所定の量だけ移動を促進させるための制御信号
を受け取ることができるようになっている。これらの制
御信号はカッティング制御装置18からトラック送り制
御装置17へと送られる。
【0026】条件1:レーザー光をレジスト盤14の直
径42mmの位置に照射させ、案内溝とランドプリピッ
トをカッティングした(図2)。レーザービームAはウ
オブル信号が含まれている。ウオブル信号はレジスト盤
14上で15nmの振幅となるように光偏光器6でレー
ザー光を左右に振っている。カッティングされる案内溝
の幅は0.3μmとなり、溝深さ約30nmとなるよう
にレーザー光の強度を設定した(PA2)。一方、レー
ザービームBは所望の第2のランドプリピットが形成さ
れるレーザー光の強度(PB2)とし、カッティングさ
れる第2のランドプリピットの深さが約35nmとなる
ように設定した。なお、カッティングは線速度一定とし
た。このとき、ターンテーブル15はレジスト盤14が
一回転する間にトラックピッチ相当分である0.74μ
mでレジスト盤14の内周から外周に等速移動するよう
に制御されている。
【0027】次に、案内溝からピット列へとカッティン
グが移る瞬間、ターンテーブル15を0.32μm外周
側に移動するように制御を行い、下記の条件2によって
カッティングを行う。
【0028】条件2:ディスクの直径45mmの位置か
らピット列のカッティングを行った。レーザービームA
は70nmの深さのピットが形成できるように、光変調
器8によってレーザー光の強度を増加させ(PA1)、
またピットを切るためにピット情報信号に応じた断続光
を生成するような動作を行う。このとき、ウオブル信号
は引き続き重畳されている。
【0029】一方、レーザービームBのレーザー光は所
望の第1のランドプリピットが形成されるレーザー光の
強度(PB1)であり、カッティングされる第1のラン
ドプリピットの深さが約50nmとなるように設定され
ている。この状態で直径約48mmの位置までカッティ
ングを行った。
【0030】レジスト盤14の直径48mmの位置か
ら、再び条件1の内容により直径117mmの位置まで
案内溝のカッティングを行った。
【0031】次に、レジスト盤14の直径117mmの
位置から直径119mmの位置までは再び条件2の内容
でピット列の作成を行った。
【0032】このようにカッティングの終了したレジス
ト盤14は現像工程を通り、導電膜形成、メッキ工程を
通り母型として作成される。母型は射出成型機の金型に
取り付けられ、ポリカーボネート樹脂を用いて直径12
0mm、厚さ0.6mmの光ディスク基板となった。こ
の光ディスク基板上に保護層、記録層、保護層、反射層
の4層構造を持つ相変化型記録媒体を成膜した。このよ
うに処理された基板と、この基板と同一の大きさを持つ
ダミー基板とを紫外線硬化樹脂によって貼り合わせ、最
終ディスクを作成する。そして、ディスクは初期化装置
によって初期化処理を行い、記録再生面レーザー入射光
面の反対側にラベル印刷を施してディスクが完成する。
なお、本発明に係る記録型ディスクでは再生専用のピッ
ト列は凹凸形状のピットとして形成されているので消去
不能である。
【0033】図3は本発明に係る記録型ディスクの断面
形状を示す図であり、ディスク100上に形成された案
内溝101は深さ1を有しており、この案内溝101と
案内溝101との間に案内溝に接触して形成される第2
のランドプリピット102は深さ2を有する。また、ピ
ット103は深さ3を有し、ピット103に隣接して形
成される第1のランドプリピット104は深さ4を有す
る。このとき、深さ1、深さ2、深さ3、深さ4はそれ
ぞれ異なる深さであるが、第2のランドプリピット10
2の深さ2と第1のランドプリピット104の深さ4は
同じ深さであっても良い。これは、カッティング時の条
件におけるレーザー光の強度(PB1)、(PB2)が
ランドプリピット長さなど、信号特性のパラメータ設定
によって決まることによるもので、これらの条件によっ
てはランドプリピットの深さが同一の深さとなることも
ある。
【0034】なお、案内溝101の深さは24nm以上
45nm以下であることが好ましく、ピット103の深
さは60nm以上100nm以下であることが好まし
い。案内溝101及びピット103の深さがこのように
決まると、ランドプリピット102,104の深さは2
4nmよりも大きく、100nmよりも小さいことが好
ましい。しかもランドプリピット102、104からの
信号出力を考慮すると、ランドプリピット102,10
4の深さが100nmである場合(実際は100nm未
満の非常に近い数値)、ランドプリピット102,10
4の幅が0.1μm程度となるように、ランドプリピッ
ト102,104の深さが60nmである場合、その幅
が0.15μmとなるように、ランドプリピット10
2,104の深さが30nmである場合、その幅が0.
3μmとなるようにすることが好ましい。
【0035】また、上述した実施例ではピット103と
第1のランドプリピット104が一体となって形成され
ているが、実際にはピット103と第1のランドプリピ
ット104が断面上隣接する位置にあれば良く、ピット
の存在しない位置に隣接して第1のランドプリピット1
04が形成される場合も考えられる。
【0036】上述したような記録型ディスクにおいて、
記録用の案内溝をトラッキングするために、トラッキン
グ検出をPP(プッシュプル)検出法によって行ってい
る。PP検出法は、トラックを形成する案内溝に対して
進行方向の右半分と左半分との位相差信号量の違いを検
出してトラッキングを採る方法である。本発明の記録型
ディスクのように、ピット列と案内溝とで深さが異なる
場合、例えばピット列の最後の1トラックを考えてみ
る。
【0037】ピット列が連続しているとき、ピットの深
さはピットの右半分と左半分とでは同じ深さとなり、正
常にトラックの中心をトラッキングしているときのトラ
ッキング出力はピットの右半分と左半分とは同じ量とな
り、このとき正しいトラッキングがとれる。しかし、ピ
ット列と案内溝の深さが異なる場合、ピット列の最後の
1トラックの部分を見ると、その外周側は、ピット列か
ら少し離れたところで、レジストに段差が生じており、
この段差による位相差分が実際のトラッキングを乱す原
因となる。この段差は隣のトラックと再生しているトラ
ックとの間に生じているので、トラッキング用のPP出
力は、段差があるトラックに近い方の出力が大きくな
り、その結果ピット列の最終のトラックは正しいトラッ
クの中心より内側のトラックを再生したときに正常にト
ラックの中心を再生しているとの認識をしてしまう。つ
まり、正しいトラックを再生しなくなり、その結果再生
信号の品質が落ち、再生信号がエラーとなったり、トラ
ック飛びを起こしたりする。
【0038】このようなトラッキングの不安定さを解消
するために、本発明に係る記録型ディスクでは、ピット
列から案内溝へと切り替わる際の案内溝の1トラック、
案内溝からピット列へと切り替わる際のピット列の1ト
ラックを0.2から1.5トラック程度ずらしている。
このように構成したディスクを再生すると、ピット列の
最後の一周部分は1トラック以上離れたところに段差が
現れるようになるので、ピット列の最後の1トラックを
再生したときでも、レジストの段差がトラッキングを取
るスポット径の外となり、レジスト段差がトラッキング
出力を乱すことがなくなる。同様に、ピット列から案内
溝となった案内溝の1トラック目においても、案内溝を
トラッキングするためのスポット径がレジストの段差上
にかかることがなくなるので、トラッキングが乱される
ことなく安定した再生が可能となる。
【0039】なお、本発明に係る記録媒体は相変化型の
光ディスクに限定されることなく、光磁気記録媒体や色
素などを用いた追記型媒体であっても良い。
【0040】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明に係る記
録型ディスク及びその製造方法によれば、記録型ディス
クに普遍情報としてのピット形状の記録情報を付加し、
ピットからの適切な情報及び記録領域にある案内溝から
の適切な情報品質が得られ、且つ、各々の領域から適切
な品質のアドレス信号が得られるという効果がある。ま
た、ディスクリードアウト領域にピット列によるリード
アウト信号を設置するため、ディスクの記録終了後、リ
ードアウト信号を入れる手間が省け、リードアウト領域
に誤ってリードアウト信号以外の信号が入ることを防止
し、高信頼性のディスクが得られるという効果をも奏す
る。更に、ピット列から案内溝、案内溝からピット列へ
の切り替わりの部分でトラックを所定量シフトさせるこ
とでレジストの段差がトラッキングを取るスポット径の
外となり、レジスト段差がトラッキング出力を乱すこと
がなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録型ディスクの製造方法に使用
するカッティング装置の一例を示す図である。
【図2】本発明に係る記録型ディスクの一例及びカッテ
ィング時のレーザービームの光強度を示す図である。
【図3】本発明に係る記録型ディスクの溝の深さを示す
断面図である。
【図4】本発明に係る記録型ディスクの一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 レーザー光源 2 NDフィルター 3,11 半透明鏡 4,9,12 鏡 5,8 光変調器 6 光偏光器 7,10 ビームエキスパンダー 13 対物レンズ 14 レジスト盤 15 ターンテーブル 16 トラック送り機構 17 トラック送り制御装置 18 カッティング制御装置 100 ディスク 101 案内溝 102 第2のランドプリピット 103 ピット 104 第1のランドプリピット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/007 G11B 7/007 7/26 501 7/26 501 Fターム(参考) 5D029 JB09 WA28 WA30 WA31 WB15 WB17 WD01 WD12 5D090 AA01 BB01 BB04 CC04 CC14 DD02 DD05 EE16 FF02 FF45 GG05 GG10 KK03 5D121 AA02 AA09 BB01 BB21 BB26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を記録するための記録用の案内溝と、 記録型ディスクのメーカー名、記録時のレーザー光量な
    どを示す記録条件、ディスクのリードイン領域であるこ
    とを示すリードイン情報、ディスクのリードアウト領域
    であることを示すリードアウト情報などの記録情報を予
    め記録した再生専用のピット列と、 前記記録型ディスクの記録可能な領域の記録アドレスを
    示すアドレス情報を前記ピット列に隣接して形成される
    第1のランドプリピットと、 前記記録型ディスクの記録可能な領域の記録アドレスを
    示すアドレス情報を前記案内溝に接触して形成される第
    2のランドプリピットと、 を有する記録型ディスクであって、 少なくとも、前記案内溝と前記ピット列は互いに深さが
    異なると共に、前記第1のランドプリピット及び前記第
    2のプリピットとも深さが異なると共に、 前記案内溝から前記ピット列へと切り替わる部分及び/
    又は前記ピット列から前記案内溝へと切り替わる部分の
    ピット列及び/又は案内溝のトラックを0.2〜1.5
    トラックピッチの幅でずらしたことを特徴とする記録型
    ディスク。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の記録型ディスクを製造す
    る記録型ディスクの製造方法であって、 カッティング工程では平行に配置された2本のレーザー
    ビームの強度を変化させることで、前記案内溝及び前記
    案内溝に接触して形成される第2のランドプリピット又
    は前記ピット列及び前記ピット列に隣接して形成される
    第1のランドプリピットを同時に形成することを特徴と
    する記録型ディスクの製造方法。
JP2000107733A 2000-04-10 2000-04-10 記録型ディスク及びその製造方法 Pending JP2001291280A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107733A JP2001291280A (ja) 2000-04-10 2000-04-10 記録型ディスク及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107733A JP2001291280A (ja) 2000-04-10 2000-04-10 記録型ディスク及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001291280A true JP2001291280A (ja) 2001-10-19

Family

ID=18620683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000107733A Pending JP2001291280A (ja) 2000-04-10 2000-04-10 記録型ディスク及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001291280A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10222874A (ja) 光情報記録媒体とそのデータ記録方法及び原盤露光方法
JP2001229547A (ja) 情報記録媒体
US6679430B2 (en) Recording medium and apparatus and method for manufacturing the same
KR100587718B1 (ko) 광학적기록매체및그제조방법
JP2002056542A (ja) 光学式記録媒体並びにその製造方法及び製造装置
JP2001273682A (ja) 記録型ディスク及びその製造方法
JP2000293856A (ja) 光ディスク及び光ディスク原盤の作製方法
JP2001291280A (ja) 記録型ディスク及びその製造方法
US20050128930A1 (en) Optical information-recording medium and method for producing the same
JP2001291282A (ja) 記録型ディスク及びその製造方法
US7068585B2 (en) Optical information recording medium
JP4396230B2 (ja) 光学記録方法、光記録媒体製造用原盤および光記録媒体
JP2001291281A (ja) 記録型ディスク及びその製造方法
JPH11296910A (ja) 光記録媒体及び光記録媒体製造用原盤
JP2001291275A (ja) 記録型光ディスク、光ディスク原盤、ディスク基板、光ディスク原盤製造方法
JPH09190649A (ja) 光学的情報記録媒体
JP2001307382A (ja) 記録型光ディスク、光ディスク原盤、ディスク基板、光ディスク原盤製造方法
JP2001216655A (ja) 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び記録再生方法
JP4201571B2 (ja) 光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置
JP2004055015A (ja) 光学記録方法及び光学記録再生媒体
JP2003331420A (ja) 光ディスク管理システム、光ディスク
JP2002100049A (ja) 光ディスク及び光ディスク原盤作製方法
JP2001307377A (ja) 記録型光ディスク、光ディスク原盤、ディスク基板、光ディスク原盤製造方法
JP2003045040A (ja) 光記録媒体、光記録媒体作製用原盤、成形用スタンパ及びこれらの製造方法、ならびに光学記録再生方法
JP2002208187A (ja) 光情報記録媒体、スタンパー、露光装置、及びスタンパーの製造方法