JPH05198012A - 光記録媒体、光記録媒体用基板及びスタンパー - Google Patents

光記録媒体、光記録媒体用基板及びスタンパー

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JPH05198012A
JPH05198012A JP4153452A JP15345292A JPH05198012A JP H05198012 A JPH05198012 A JP H05198012A JP 4153452 A JP4153452 A JP 4153452A JP 15345292 A JP15345292 A JP 15345292A JP H05198012 A JPH05198012 A JP H05198012A
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JP4153452A
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Tadahiko Mizukuki
忠彦 水莖
Masashi Koike
正士 小池
Sumio Hirose
純夫 広瀬
Yorihisa Kitagawa
順久 北川
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 グルーブを有する基板上に記録層、反射層及
び保護層を順次積層してなる光記録媒体において、基板
グルーブの形状を基板の中心から外周に向かって変化さ
せる光記録媒体。 【効果】 得られる光記録媒体の、反射率、ラジアルコ
ントラストおよびプッシュプル信号特性を媒体全面にわ
たって均一とすることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記録媒体、特にスピ
ンコート法によって成膜した色素を含有する膜を記録層
とし、該記録層の上に金属の反射層及び保護層が設けら
れた単板型で大容量の情報が記録可能で、且つ市販のコ
ンパクトディスクプレ−ヤ−と互換性を有する光記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の急速な情報化社会の進展に伴い、
磁気記録媒体に比べ格段に高密度記録が可能な光記録媒
体の利用・研究が盛んに行われている。この光記録媒体
としては、あらかじめ情報が記録されており再生のみが
可能な再生専用型、利用者によって情報の記録および再
生が可能な追記型、および情報の記録・再生・消失が可
能な書換え型が知られている。なかでも追記性は、書換
え型よりも一般に安価で保存性に優れるため、大量のデ
ータをコンパクトに保存しておく媒体として広く普及し
つつある。この追記型の光記録媒体は、Te、Biなど
の金属膜や、シアニン、フタロシアニンなどの色素膜等
を基板上に記録層としてもっており、レーザー光を照射
してこの記録層に物理的および/あるいは化学的変化を
起こさせてピットを形成することによって情報を記録
し、このピットを記録時よりも十分に弱いレーザー光に
よって読みだして再生を行うものである。
【0003】追記型の光記録媒体の中で、最近コンパク
トディスク(CD)プレ−ヤ−と互換性を有する(再生
できる)媒体が開発され普及しつつある。このCDプレ
ーヤーで再生できる追記型の媒体は、例えば Optical D
ataStorage 1989 Technical Digest Series Vol.1 45(1
989)やEP-353393等に提案されており、単板型で、有機
色素からなる記録層、金属の反射層及び保護層からな
る。しかしながら、記録層にはシアニン色素が用いられ
ているために耐光性、耐湿熱性の点で問題があった。
【0004】更に、EP-0373643号にはフタロシアニン系
色素を記録層とした耐光性や耐湿熱性に優れ、CDプレ
ーヤーで再生出来る追記型の媒体が開示されている。前
記したような色素を記録層とする媒体に於て、記録層を
成膜するには通常有機色素溶液を塗布する方法、中でも
スピンコート法が成膜の容易さや経済性等の点から一般
的である。
【0005】グルーブやピットを有する光ディスク用基
板を成形する際に、成形収縮率が基板の半径方向で異な
るので、成形の際に用いるスタンパーのグルーブやピッ
トの形状を半径方向で変化させることは、特開昭60-131
654号に記載されている。しかしながら、該特許にはど
の程度の変化つけるかに関しては全く記載されていな
い。一般に成形収縮は、該特許にも記載されているよう
にたかだか0.05%程度であり、成形収縮の半径方向の差
はこれよりも小さい。又、ピット長によって記録され、
且つ一定の角速度(CAV)で再生されるビデオディス
クの場合、最短ピットの再生信号は半径方向によって異
なる。そこでピットの形状、特にピットの幅を径方向で
変化させて再生信号を径方向で補正することは、特開平
1-282758号に記載されている。しかしながら、該特許に
於いてもグルーブの幅の変化の程度に関しては全く記載
されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明に於けるよう
に、色素を記録層とする媒体に於いては、スピンコート
法により記録層を成膜するのが一般的であるが、スピン
コート法で記録層を成膜した際、グルーブを有する基板
に記録層を厳密に均一に塗布することは非常に困難であ
った。平均的には膜厚は均一に塗布出来ても、基板の内
周部から外周部に向けて記録層のグルーブへの追従性が
変わる。即ちグルーブ部とランド部の両方の記録層の膜
厚を基板の径方向均一に成膜することは非常に困難であ
ることを本発明者らは発見した。その結果、グルーブと
ランド部の記録層の膜厚が反映する、例えば、反射率、
プッシュプル信号、ラジアルコントラスト信号等の特性
が、媒体の内周部から外周部に向けて不均一になるとい
う問題があることを見出した。本発明者らは、上記した
問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を達成
した。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、基本的
に、グルーブを有する基板上に色素を含有する記録層を
スピンコート法で成膜し、該記録層の上に反射層及び保
護層を順次積層してなる光記録媒体において、基板のグ
ルーブ形状が基板の内周部から外周部に向かって変化し
ていることを特徴とする光記録媒体、そのための光記録
媒体用基板、及び該基板を製造するためのスタンパーで
ある。
【0008】本発明に於て用いられる透明な射出成形基
板としては、半導体レーザーの光を実質的に透過し、通
常の光記録媒体に用いられる材料ならばいかなるものも
使用できる。たとえば、ポリカーボネート樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、アモルファスポリオレフィン
など、あるいはガラスなどの無機材料等を利用できる。
必要に応じてこれらの材料を射出成形や圧縮成形によっ
て、あるいはフォトポリマ−を用いる方法などによって
グルーブを形成した基板とする。これらの中で基板の機
械的強度、グルーブやピットの付与のし易さ、経済性の
点からポリカ−ボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂の射出成形基板が好ましく、特にポリ
カーボネート系樹脂基板がより好ましい。これらの基板
は板状でもフィルム状でもよく、又その形状は円形やカ
ード状でもよい。これらの基板の表面には記録位置を制
御するためのグルーブを有する。又、情報のためのピッ
ト等を有していてもよい。かかるグルーブやピット等
は、射出成形、圧縮成形や注型によって基板を作る際に
付与するのが好ましいが、基板上に紫外線硬化樹脂を塗
布し、スタンパーと重ね合わせて紫外線露光を行うこと
によっても付与できる。
【0009】本発明の光記録媒体に於いては、該グルー
ブを有する基板の上に色素を含有する記録層、反射層、
保護層を順次形成してなるが、色素を含有する記録層に
用いられる色素としては、半導体レーザーの発振波長域
に吸収を有する各種の色素を用いることが出来る。色素
の具体例としてはフタロシアニン系色素、ナフタロシア
ニン系色素、ポルフィリン系色素、シアニン系色素、ス
クワリリウム系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウ
ム系色素、アズレン系色素、ナフトキノン系色素、アン
トラキノン系色素、ジチオール金属錯体系色素、インド
フェノール系色素、トリフェニルメタン系色素、キサン
テン系色素、インダスレン系色素、インジオ系色素、メ
ロシアニン系色素、アゾ系色素等が挙げられる。これら
の色素は溶剤に対する溶解性や記録特性などのために各
種の置換基で置換されていても良い。又、これらの色素
は1種又は2種以上を混合して用いることもできる。こ
れらの色素の中で、色素の耐光性、耐湿熱性等を考慮す
ればフタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、
ポルフィリン系色素が好ましい。中でも色素の吸収特性
等の点からはフタロシアニン系色素が最も好ましい。フ
タロシアニン系色素としては、例えば、アルキル置換フ
タロシアニン、アルコキシ置換フタロシアニン、アルキ
ルチオ置換フタロシアニン、トリアルキルシリル置換フ
タロシアニン及びこれらのハロゲン化フタロシアニン等
が挙げられ、これらのフタロシアニン色素のより具体例
は、前記したEP-0337209、EP-0373643号等に記載されて
いるものが好適である。
【0010】本発明に於いて、前記した色素を含有する
記録層を形成する方法としては、成膜の容易さ等から、
スピンコート法、ディッピング法、バーコート法等の塗
布法があるが、中でもスピンコート法が好ましい。スピ
ンコート法で記録層を成膜するには、前記した色素を溶
剤に溶解し、これを基板上に滴下し、基板を回転しなが
ら色素溶液を基板全面に広げた後、乾燥すれば良い。こ
の際色素を溶解するのに用いられる溶剤としては、n−
ヘキサン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジ
メチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の脂肪族炭化
水素系溶剤、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、ジブチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶
剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤、四
塩化炭素、2,2,3,3-テトラフロロプロパノール等のハロ
ゲン系溶剤、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、
メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
が挙げられる。これらの有機溶剤は単独で、又は2種以
上を混合して用いても良い。又これらの溶剤を用いるに
当たっては、記録層に用いる物質を溶解するだけでな
く、この際用いられる基板にダメージを与えない溶剤を
選択しなければならない。尚、記録層の膜厚は通常、50
0 〜2000A程度が好ましい。
【0011】前記した色素溶液をスピンコート法によっ
て基板に塗布し、記録層を成膜すると、本発明者らの検
討したところによると、基板を回転させながら遠心力で
基板全面に色素溶液を広げていくが、この際、基板の内
周部と外周部では遠心力のかかり方が異なり、且つ溶剤
が揮発しながら内周から外周に広がって行くために、内
周部と外周部では塗布条件が異なる。そのために、例え
ばグルーブ形状が均一な基板を用いれば、内周部から外
周部に向かって記録層の膜厚やグルーブへの追従性(グ
ルーブ部とランド部の記録層の膜厚)が異なるという現
象が起こる。このような現象は記録層を蒸着やスパッタ
ー法で成膜した際は起こらない。このようなスピンコー
ト法に於て起こる問題のために、媒体の内周から外周に
かけて、例えば、反射率、ラジアルコントラスト信号、
プッシュプル信号、記録感度等の媒体の種々の特性が不
均一になるという問題があった。媒体内でのこのような
特性の不均一性は、15%以内に抑えることが求められて
いるが、該問題は、溶剤の種類、色素溶液の滴下方法、
回転方法に依ってある程度改善できるが、完全には改善
できなかった。
【0012】そこで、本発明に於いては、該問題を改善
するために用いる基板のグルーブの形状を内周から外周
に向けて差を設ける。グルーブ形状の差は深さでも幅で
も又両者に設けても良い。グルーブの形状は、V型、U
型でもよく、その幅は通常0.3 〜0.6 μm、又その深さ
は600 〜3000A程度である。グルーブの深さに差を設け
る場合は、その変化量の差は50〜500 A、好ましくは10
0 〜300 Aである。一方、幅に差を設ける場合は、その
変化量の差は、0.02〜 0.1 μm、より好ましくは、0.
05〜 0.1 μmである。もちろん、例えば深さに差を設
けようとすると幅にも差が生じ易いが、その差は0 .1
μm以下であれば問題はない。一方、幅に差を設ける場
合は、深さに差を付けないこともできるが、その差が50
0 A以下であれば差を付けても差し支えない。深さの差
が500 Aを越える場合や幅の差が0.1 μmを越える場合
は、反射率、プッシュプル、ラジアルコントラスト等の
信号特性や記録感度が逆に不均一になり好ましくない。
一方、深さの差が50A未満の場合や、幅の差が0.02μm
未満の場合は前期信号特性を均一に制御することは困難
である。
【0013】本発明の基板のグルーブ形状の差の付け方
は、深さの場合は内周から外周に向けて深くする方が好
ましい。又、幅に関しては、外周に向けて広くする方が
好ましい。前記した種々の媒体特性を均一にするには、
色素溶液の塗布方法によっても異なるが、グルーブの深
さに差を設ける方がやり易い。内周から外周に向けての
グルーブ形状の差の付け方は、図1に示されているよう
に、連続に差を付ける(a)、階段状に差を付ける
(b)、内周部の差を大きくする(c)、外周部の差を
大きくする(d)及び変則的な差を付ける(e)等の付
け方がある。又、(a)、(c)、(d)、(e)のパ
ターンに於いては、差は(b)の様に階段状に付けるこ
ともできる。階段状に付ける場合の段数は2〜512段
程度が好ましい。
【0014】本発明に於て、基板のグルーブの形状を内
周から外周に向けて差を設けるには、基板を成形する際
に、グルーブの付与のために用いられるスタンパーに設
けられているグルーブの形状に差を設けておけば良い。
このためには、スタンパーを製作する際のレジストの膜
厚を内周から外周に向けて差を付けたり、レジストを露
光する際のレーザービームの出力を変化させたり、レジ
スト膜を現像する際の現像時間を変化すれば良い。例え
ば、レジストの膜厚を厚くしたり、露光する際のレーザ
ービームの出力を大きくしたりすると基板のグルーブの
深さを深くできる。
【0015】一方グルーブの幅は露光する際のレーザー
ビームの出力を大きくしたり、レジストの現像時間を長
くすれば基板のグルーブ幅を広く出来る。スタンパーに
差を設ける場合は、本発明の記録層成膜時の半径方向の
差だけでなく、基板の成形時の成形収縮率の半径方向の
差も考慮してスタンパーを製作するのが好ましい。スタ
ンパーのグルーブ形状の内周部から外周部に向かっての
変化は、その変化量が、深さは50〜500 A、且つ/又は
幅が0.02〜0.1 μmであることが好ましい。又、基板を
成形する際の成形条件を適切に選択することによって、
内周から外周に向けてスタンパーの転写性を変化させる
ことによっても、本発明の基板を製作することが出来
る。
【0016】色素を含有する記録層を成膜する際には、
前記した色素の他に、ニトロセルロース、エチルセルロ
ース、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹脂
等の樹脂やレベリング剤、消泡剤、カップリング剤等の
添加剤を併用してもよい。これらの樹脂や添加剤を多量
に用いると、記録感度が低下したり反射率が低下するこ
とになる。これらの点よりこれらの樹脂及び添加剤の添
加量は記録膜中の20重量%未満、好ましくは10重量
%以下、更に好ましくは5重量%以下である。いいかえ
れば、本発明において記録層中の置換フタロシアニン色
素の量と前記したような混合して用いることの可能な色
素の合計量は少なくとも80重量%〜100重量%、好
ましくは90重量%〜100重量%、さらに好ましくは
95重量%〜100重量%である。前記記録層と基板と
の間には、塗布溶剤に対する耐性を向上させるため、記
録特性の改善や、記録層の劣化防止のために中間層を設
けてもよい。中間層に用いられる物質としては、ポリカ
ーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、紫外線硬化樹脂等や、酸
化珪素、酸化錫、酸化アルミ、窒化珪素、窒化アルミ等
の無機物が挙げられる。これらの膜は単層でも、多層で
もよい。
【0017】本発明に於いては、記録層の上に反射層を
成膜する。反射層には半導体レーザー光に対して十分に
高い反射率が得られる物質が好ましく、Au、Ag、A
l、Cu、Cr、Ni、Pt等の金属やこれら金属を主
成分とする合金の薄膜が好ましい。又、低屈折率物質と
高屈折率物質を交互に重ね合わせた多層膜も用いること
が出来る。この中でAu、Al等や、又はこれら金属を
主成分とする膜が高い反射率が得られ、且つ容易に成膜
できるので好ましい。これらの反射膜はスパッター、蒸
着、イオンプレーティング等の方法で成膜することが出
来る。この反射膜の膜厚は、通常500〜2000A程度が好
ましい。
【0018】この記録層と反射層の間にも、接着性を向
上するため、記録特性を改良するためや、反射率を上げ
るために、中間層を設けてもよい。この中間層に用いら
れる物質としては、基板と記録層の間に設けることの出
来る中間層の例として前記とた物質やシランカップリン
グ剤、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。本
発明に於いては、反射層の上には、記録層及び反射層を
保護するために保護層が設けられる。保護層には通常ポ
リカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリシロキサン樹脂、
シリコーン樹脂等や酸化珪素、酸化錫、酸化アルミ、窒
化珪素、窒化アルミ等の無機物が用いられる。これらの
中で、紫外線硬化アクリル樹脂やエポキシ樹脂は容易に
成膜できるので好ましい。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を混合して用いてもよい。又、この保護層
は単層でも、2層以上を重ねてもよい。保護層の膜厚
は、2〜15μm程度が好ましい。本発明の光記録媒体は
基板を通してレーザー光を照射し、信号の記録及び読み
出しを行う。この際用いられるレーザーとしては、640
〜860nmに発振波長を有す半導体レーザーが好まし
い。記録する際は、媒体を回転させながら、記録層での
レーザーの出力を5〜15mW程度にし、読み出す際は、
レーザー出力を記録時の1/10程度にすればよい。
又、本発明の光記録媒体は、保護層の上に印刷などを行
うこともできる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。但し、本発明の実施の態様はこれにより限定される
ものではない。 実施例1 厚さ1.2mm、直径120mmのスパイラル状のグル
ーブ(ピッチ1.6μm、内周部(半径22mm)は、幅
0.48μm、深さ1530A、外周部(半径58mm)
は、幅0.50μm、深さ1730Aに100ステップ
の階段状に差を設けた)を有する射出成形ポリカーボネ
ート樹脂基板上に、Pd−テトラ−(1,2−ジメチル
プロポキシ)−フタロシアニンのブロム(平均3.6個
/1分子)化色素の5重量%のジブチルエーテル溶液を
基板の内周部に滴下したのち、この樹脂基板を900r
pmの速度で30秒間回転した。次にこの基板を40℃
で1時間真空乾燥し、基板上に実質的にフタロシアニン
色素のみからなる記録層を成膜した。この記録層の上に
反射層として厚さ80nmの全薄膜をスパッターにより
成膜した後、保護層として5μmの紫外線硬化樹脂層を
成膜し、媒体を作製した。このようにして作製した光記
録媒体を1.4m/sの線速度で回転させながら、、7
80nmの発振波長を有する半導体レーザを搭載した光
学ヘッドを有する光ディスク記録装置を用いて、レーザ
ービームを基板を通して記録層にに集束するように制御
しながら記録層面上でのレーザー出力を1mWにして、
グルーブ上の未記録部の反射率(Rg)、ラジアルコン
トラスト(RCb)信号の測定を行った。その後レーザ
ーの出力を7mWにして、EFM変調信号をグルーブに
記録し、再びレーザ出力を1mWにして記録部の最大反
射率(Rtop)及びプッシュプル信号(P/Pa)を
求めた。この操作を内周部(23mmφ)、中周部(3
2mmφ)及び外周部(57mmφ)に於て行った。結
果を表1にまとめた。以下の実施例及び比較例も同じよ
うにして評価した。
【0020】実施例2 実施例1において、グルーブ深さを半径22mm〜半径3
2mm迄を1550A〜1680Aに20ステップで変化
させ、32mm〜外周部(半径58mm)迄は1680〜1
700Aの基板を用い、色素溶液の塗布時の回転数を1
200rpmとする以外は実施例1と同じようにして媒
体を作り評価した。結果は表1に纏めた。
【0021】実施例3 実施例1において、グルーブの深さは1400A、幅を
内周部(半径22mm)は0.46μm、外周部(半径5
8mm)は0.53μmに100ステップで変化させた基
板を用い、色素溶液の塗布時の回転数を1000rpm
とする以外は実施例1と同じようにして媒体を作り評価
した。結果は表1に纏めた。
【0022】実施例4 実施例1において、グルーブの内周部(半径22mm)の
深さを1200A、幅を0.51μm、外周部(半径5
8mm)の深さを1500A、幅を0.55μmに100
ステップで変化させた基板を用い、色素溶液の塗布時の
回転数を1200rpmとする以外は実施例1と同じよ
うにして媒体を作り評価した。結果は表1に纏めた。
【0023】実施例5 実施例1において、グルーブの内周部の深さを1400
A、幅を0.45μm、外周部の深さを2000A、幅
を0.47μmに100ステップで変化させた基板を用
いる以外は実施例1と同じようにして媒体を作り評価し
た。結果は表1に纏めた。
【0024】比較例1 実施例1において、グルーブの幅は0.51μm、深さ
を内周部(半径22mm)は1250A、外周部(半径5
8mm)は1280Aとほとんど内周部と外周部で差のな
い基板を用いる以外は実施例1と同じようにして媒体を
作り評価した。結果は表1に纏めた。
【0025】実施例6 実施例3において、グルーブの深さは1500A、幅を
内周部(半径22mm)は0.44μm、外周部の幅は
0.60μmに100ステップで変化させた基板を用い
る以外は実施例3と同じようにして媒体を作り評価し
た。結果は表1に纏めた。
【0026】
【表1】 RCb :未記録部のラジアルコントラスト信号 Rtop:記録部の最大反射率 P/Pa:記録部のプッシュプル信号
【0027】
【発明の効果】本発明の光記録媒体に於いては、基板の
グルーブの形状を基板の内周部から外周部に向けて変化
させた基板の上に、スピンコート法で成膜した色素を含
有する記録層、反射層、及び保護層を設けることによ
り、反射率、ラジアルコントラスト信号、プッシュプル
信号等の特性を媒体全面にわたって均一にすることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】グルーブ形状の変化を示す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 順久 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルーブを有する基板上に色素を含有す
    る記録層、反射層、及び保護層を順次積層してなる光録
    媒体に於て、該記録層がスピンコート法により成膜さ
    れ、且つ該グルーブの形状が基板の内周部から外周部に
    向かって変化していることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 グルーブの深さが基板の内周部から外周
    部に向かって変化している請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 グルーブの幅が基板の内周部から外周部
    に向かって変化している請求項1記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 グルーブ深さの基板の内周部から外周部
    に向かっての変化量が50〜500 Aである請求項2記載の
    光記録媒体。
  5. 【請求項5】 グルーブ深さの基板の内周部から外周部
    に向かっての変化量が100 〜300 Aである請求項4記載
    の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 グルーブ幅の基板の内周部から外周部に
    向かっての変化量が0.02〜0.1 μmである請求項1〜5
    のいずれかに記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 色素がフタロシアニン系色素である請求
    項1〜6のいずれかに記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 グルーブを有する基板上に色素を含有す
    る記録層をスピンコート法によって成膜し、該記録層の
    上に反射層、及び保護層を順次積層してなる光記録媒体
    用の基板に於て、該グルーブの形状が基板の内周部から
    外周部に向かって変化し、その変化量は深さが50〜500
    A、且つ/又は幅が0.02〜0.1 μmであることを特徴と
    する光記録媒体用基板。
  9. 【請求項9】 グルーブ深さの基板の内周部から外周部
    に向かっての変化量が100 〜300 Aである請求項8記載
    の光記録媒体用基板。
  10. 【請求項10】グルーブを有する基板上に色素を含有す
    る記録層をスピンコート法で成膜し、該記録層の上に反
    射層、及び保護層を順次積層してなる光録媒体用の基板
    を製造するためのスタンパーに於て、該スタンパーのグ
    ルーブ形状が内周部から外周部に向かって変化し、その
    変化量は、深さが50〜500 A、且つ/又は幅が0.02〜0.
    1 μmであることを特徴とするスタンパー。
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