JP5188246B2 - ブローチ盤 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工物に形成された内孔の孔周面を切削加工するためのブローチ盤に関する。
ブローチ盤としては、外面に所定の刃が設けられた長尺状のブローチと、内孔を有する被加工物を保持するテーブルとを備え、該ブローチ又はテーブルを相対的に移動させることによって、被加工物の内孔の孔周面を切削加工するものが一般的である。このようなブローチ盤として、例えば特許文献1には、鉛直方向に沿って配されたブローチと、該ブローチの左右両側方に夫々配設されたボールネジと、該ボールネジにより昇降動するテーブルとを備え、テーブルを昇動することにより、該テーブル上に保持した被加工物を切削加工する構成が開示されている。ここで、ブローチと両ボールネジとテーブルとを囲むようにフレームが設けられた構成が開示されている。
特開2007−276003号公報(図1,3参照)
ところで、上述した従来構成のブローチ盤にあっては、加工の際に、被加工物から切削屑が飛散し、左右のボールネジに付着し易い。このようにボールネジに切削屑が付着した状態では、テーブルを正確かつ安定して昇降動することができず、所望の加工精度を得られないという加工不具合の発生が懸念される。さらに、切削屑によりボールネジに破損を生じたり、ブローチの耐久性も低下し易くなってしまうため、生産性が低減するという問題も生ずる。
尚、ボールネジに付着した切削屑を除去するために、エアーを吹き付けるなどの手段もあるが、この手段では、エアーの噴出装置を設置しなければならず、切削加工を行う毎に該噴出装置による除去作業が必要となる。さらには、吹き付けたエアーによってテーブル下に堆積している切削屑まで舞い上げてしまうという新たな問題も有している。
本発明は、エアー等による切削屑の除去手段を要せず、切削加工の際に生ずる切削屑による加工不具合を防ぐことのできるブローチ盤を提案するものである。
本発明は、長尺状のブローチをその中心軸線に沿って鉛直方向に降動することにより、テーブル上に保持した被加工物を切削加工するブローチ盤において、前後で互いに対向する上下方向の長孔を備えると共に、前記ブローチの中心軸線と平行な昇降ガイドを外面に備えてなる、前記テーブル下で鉛直方向に沿って配設された筒状筐体と、筒状筐体の左右両側方でブローチの中心軸線に対して対象となる位置に、鉛直方向に沿って夫々配設された昇降螺子杆と、各昇降螺子杆を夫々回動するためのサーボモータとを備えた昇降動制御装置と、ブローチの中心軸線が鉛直方向に沿うように該ブローチの下端部を筒状筐体内で保持する、筒状筐体の前後の長孔間に差し渡されたブローチ保持部と、該ブローチ保持部の前後端部を支持し、筒状筐体の外側で昇降ガイドに沿って昇降可能な摺動支持部とを備え、かつ該摺動支持部が前記昇降螺子杆に螺合してなり、該昇降螺子杆の回動によって、ブローチの中心軸線に沿って昇降動する昇降体とを備えてなるものであることを特徴とするブローチ盤である。
かかる構成にあっては、被加工物を保持するテーブル下で、ブローチを囲むように筒状筐体が配設され、該筒状筐体の左右両側方に昇降螺子杆が配設されたものである。本構成によれば、ブローチの降動によって被加工物を切削加工して生ずる切削屑は、該被加工物を保持するテーブルの下方へ飛散するが、筒状筐体によって前記切削屑が該筒状筐体外へ飛び出ることを防ぎ得る。これにより、この切削屑が、筒状筐体の左右外側に配設した昇降螺子杆に付着することを防止できる。さらに、昇降体を案内する昇降ガイドが、筒状筐体の外面に設けられていることから、該昇降ガイドに切削屑が付着することも防止できる。以上のことから、昇降体およびブローチを、精度良くかつ安定して昇降動することができる。尚、筒状筐体はその前後に長孔を備えているため、該長孔から切削屑が飛び出ることもあり得るが、筒状筐体の左右側方に位置する昇降螺子杆および筒状筐体の外面に設けた昇降ガイドに、当該切削屑が付着することを確実に防止できる。
また、本構成にあっては、駆動制御装置により、左右の昇降螺子杆を同期して駆動する制御を行うと共に、昇降体が、ブローチの中心軸線と平行な昇降ガイドに案内されることから、該昇降体は、ブローチの中心軸線に沿って鉛直方向に精度良くかつ安定して昇降動する。そのため、この昇降体のブローチ保持体に保持されたブローチが、降動することによって、高精度の切削加工を行うことができ得る。
また、本構成にあっては、昇降体を案内する昇降ガイドが筒状筐体の外面に設けられており、昇降螺子杆が筒状筐体の外側に配設されていることから、これらのメンテナンス作業を容易に実施できるという利点も有る。さらにまた、ブローチを降動する昇降体や筒状筐体がテーブルの下側に配設されていることから、このテーブルは被加工物のサイズに応じて適宜設定することも可能である。すなわち、比較的大きな被加工物にあっても、該被加工物を保持可能な広さのテーブルとして設定できる。尚、上述した従来(特許文献1)の構成では、テーブルを昇降するために、該テーブルの左右両側にボールネジが配設されていることから、必然的に被加工物のサイズに制限を有する。
本発明のブローチ盤は、鉛直方向に沿ってブローチ保持体に保持されたブローチを、その中心軸線に沿って降動して被加工物を切削する加工を、高精度かつ安定して行うことができる。そして、上記のように、切削屑によりブローチの昇降動が影響を受けないことから、繰り返し高精度の切削加工を行うことができ、高い生産性を発揮することができ得る。ここで、筒状筐体により切削屑の飛散を防いでいることから、該切削屑を吹き飛ばすための上記したエアー噴出装置などを必要としない。また、このようにブローチの昇降方向を精度良く保つことができることから、ブローチの耐久性も充分に維持することができるため、総じて生産コストの向上を抑制することができ得る
上述したブローチ盤にあって、筒状筐体の下方に上方開口する貯留槽が配設され、該貯留槽内に、ブローチの切削加工により落下した被加工物の切削屑を滞留するようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、被加工物から生じた切削屑のほとんどが筒状筐体内で落下することから、この切削屑が貯留槽内に溜まることとなる。そのため、貯留槽内に溜まっている切削屑を廃棄処理することによって、切削加工により生じた切削屑のほとんどを片づけることができるため、切削屑の廃棄処理を容易に行うことができる。
尚、貯留槽に滞留した切削屑は、作業者が定期的に取り出して処理するようにしても良いし、貯留槽内の切削屑を吸引する装置を設けることにより、所定の集積場所(廃棄場所)へ自動で送るようにすることもできる。さらに、この貯留槽には、切削オイルも流下して溜まるため、該切削オイルと切削屑とを区別するための網(フィルター)を配設することもできる。これにより、切削オイルの再利用を容易に行い得ると共に、切削屑との区別した廃棄処理を行うことができるため、耐環境性にも優れるという利点を有する。
本発明のブローチ盤は、上述したように、被加工物を保持するテーブル下に筒状筐体を配設し、該筒状筐体の左右両側方に昇降螺子杆を配設し、該筒状筐体内でブローチの下端部を保持する昇降体を、前記昇降螺子杆の回動により筒状筐体の外面に設けた昇降ガイドに沿って昇降動するようにしたものであるから、ブローチの切削加工によってテーブルの下方へ飛散する切削屑が、筒状筐体外へ飛び出てしまうことを防ぐことができるため、昇降螺子杆および昇降ガイドに付着することを防止できる。そのため、切削屑が昇降螺子杆や昇降ガイドに付着することにより生ずる加工不具合の発生を防止することができる。したがって、ブローチをその中心軸線に沿って精度良くかつ安定して昇降動することができ、高い生産性を発揮することができ得る。
上述したブローチ盤にあって、筒状筐体の下方に上方開口する貯留槽が配設され、該貯留槽内に、ブローチの切削加工により落下した被加工物の切削屑を滞留するようにした構成の場合には、筒状筐体内を落下した切削屑が貯留槽に溜まるため、該貯留槽内に切削屑の廃棄処理を容易に行うことができ得る。
本発明の実施例を添付図面を用いて詳述する。
図1は、本実施例のブローチ盤1の正面図であり、図2は、該ブローチ盤1の要部を示す下部の各横断面図であり、図3は、同じく要部を示す縦断面図である。このブローチ盤1は、被加工物51に形成された内孔52の孔周面を、長尺状のブローチ2により切削加工して、所望の形状に成形するものである。尚、本実施例のブローチ盤1は、ブローチ2を降動することにより切削加工を行う、所謂ブローチ移動式のものである。
ブローチ2は、長尺状の棒状形態であり、その上端部2aおよび下端部2bの間に、図示しない切削刃が外周に配された切削刃部2cを備えている。すなわち、この切削刃部2cを、被加工物51の内孔52内を通過させることによって、該内孔52の内面を切削加工することができる。そして、本実施例のブローチ盤1は、ブローチ2を、その中心軸線Lに沿って鉛直方向に降動することにより、被加工物51の内孔52の孔周面を通過して切削するようにしている。
ブローチ盤1は、水平方向に沿ってテーブル11が配設されており、該テーブル11上に上記した被加工物51を固定して保持するための保持部材(図示省略)が設けられている。このテーブル11には、その中央に上下に貫通する貫通孔12が形成されており、該貫通孔12上に被加工物51の内孔52が位置決めされるように、該被加工物51を固定する。これにより、内孔52と貫通孔12とが鉛直方向に連通するようになっている。ここで、貫通孔12は、内孔52に比して大きく形成されており、水平方向で内孔52が貫通孔12内に収まるように、被加工物51を保持する。
このテーブル11の上方には、上記したブローチ2を昇降動するリフター装置41が配設されている。このリフター装置41は、ブローチ2の上端部2aを把持するチャック部42を備えた可動体43と、該可動体43を鉛直方向へ案内するための案内レール44と、可動体43を昇降動するための油圧シリンダ45とを備えている。チャック部42は、ブローチ2の中心軸線Lが鉛直方向に沿うように、該ブローチ2の上端部2aを保持する。そして、油圧シリンダ45を駆動することによって、可動体43を案内レール44に沿って昇降動し、チャック部42に保持されたブローチ2を、その中心軸線Lに沿って鉛直方向に昇降動する。
尚、上記したリフター装置41は、基台5と固定された背部支持体46に配設されており、可動体43のチャック部42に保持したブローチ2の中心軸線Lと、テーブル11に保持された被加工物51の内孔52の中心との水平方向位置が一致するように配設されている。
また、基台5上には、四角筒状の筒状筐体15が鉛直方向に沿って配設されており、該筒状筐体15の上端に、上記したテーブル11が載置されて固定されている。すなわち、テーブル11は、筒状筐体15により支えられている。ここで、筒状筐体15は、その水平方向の大きさが、上記したテーブル11の貫通孔12より大きく設定されており、該貫通孔12の水平方向位置が筒状筐体15の内側となるようにしている。これにより、テーブル11の貫通孔12の真下には、筒状筐体15により囲まれた擬似的な閉鎖空域19が形成されている(図2,3参照)。また、この筒状筐体15は、その鉛直方向長さ(高さ)が、上記したブローチ2の長さに比して長尺であるように設定されている。
この筒状筐体15は、その前後の各面部15a,15aに、上下方向に沿った長孔16,16が互いに対向するように設けられている(図2参照)。各長孔16は、その上下方向の長さが、上記したブローチ2の切削刃部2cから上端部2aに至る長さよりも長くなるように設定されている。
筒状筐体15の上部には、左右両側方へ突出する上支持側部36,36が配設されており、該上支持側部36,36と基台5との間に、鉛直方向に沿った昇降螺子杆32,32が回動可能に配設されている。ここで、各昇降螺子杆32,32は、ブローチ2の中心軸線Lと平行とし、かつブローチ2の中心軸線Lに対して左右に対称となる位置に設けられている(図2参照)。すなわち、左右の昇降螺子杆32,32と中心軸線Lとが水平方向で一直線上に位置し、かつ該中心軸線Lから左右の昇降螺子杆32,32までの水平方向距離が等しくなっている。また、各昇降螺子杆32の上端部が、各上支持側部36を貫通して、タイミングプーリ37が夫々連結されている。さらに、各昇降螺子杆32,32に夫々連結したタイミングプーリ37,37の後方に、サーボモータ33,33が配設されている。各サーボモータ33は、上支持側部36の下側に固定されており、該上支持側部36を貫通して駆動軸33aが配設されている(図2参照)。各駆動軸33aの上端部に回動ギア33bが夫々連結されており、各回動ギア33bと各タイミングプーリ37とにタイミングベルト34が夫々掛けられている(図2参照)。各サーボモータ33を駆動することにより、タイミングベルト34およびタイミングプーリ37を介して昇降螺子杆32を回動することができる。このサーボモータ33を駆動制御する制御装置(図示省略)も設けられており、この制御装置、昇降螺子杆32,32、サーボモータ33,33、タイミングプーリ37,37、タイミングベルト34,34により、本発明にかかる昇降動制御装置31が構成されている。
上記の筒状筐体15には、その左右両側面部15b,15bにそれぞれ、鉛直方向に沿ってレール状の昇降ガイド17,17が並設されている。各昇降ガイド17は、上記した上支持側部36下側に、ブローチ2の中心軸線Lと平行となるように設けられている。
また、上記した筒状筐体15を外嵌するように昇降体20が、昇降可能に配設されている。この昇降体20は、筒状筐体15を囲む断面四角状の枠形態で構成された摺動支持部21と、該筒状筐体15の長孔16,16間に差し渡された矩形板状のブローチ保持部22とを備えている。そして、ブローチ保持部22の前後端22a,22bが摺動支持部21に連結されて支持されており、該ブローチ保持部22と摺動支持部21とが一体化されている。摺動支持部21の内面には、筒状筐体15の各昇降ガイド17に夫々摺動する摺動部27が前後左右および上下に合計八個配設されており、当該摺動支持部21が、各昇降ガイド17に沿って昇降可能に支持されている。さらに、摺動支持部21には、その左右両側に、側方へ突出して上記した昇降螺子杆32,32に夫々螺合する螺合部24,24が設けられている。これにより、昇降螺子杆32,32を回動することによって、昇降体20を昇降動することができるようになっている。尚、各螺合部24には、各昇降螺子杆32と図示しない小型のボールを介して螺合されており、各螺合部24と各昇降螺子杆32とによって所謂ボールネジの構造を呈し、円滑に昇降動できるようにしている。
上記したブローチ保持部22の上面には、上記したブローチ2の下端部2bを把持するチャック25が配設されており、該チャック25に把持された状態で、ブローチ2は、その中心軸線Lが鉛直方向に沿うように保持される(図2参照)。ここで、チャック25は、筒状筐体15の内側となる位置に配設されている。そして、チャック25によるブローチ2の把持位置と、上記したリフター装置41のチャック部42によるブローチ2の把持位置とが、水平方向で同位置となるようになっている。すなわち、ブローチ保持部22のチャック25がブローチ2の下端部2bを保持した状態で、当該ブローチ2の中心軸線Lと、上記テーブル11に保持された被加工物51の内孔52の中心との水平方向位置が一致する。
このように昇降体20は、上記した昇降動制御装置31の各昇降螺子杆32,32が、鉛直方向に沿って(ブローチ2の中心軸線Lと平行に)配設されていること、および筒状筐体15の左右両側面部15b,15bに昇降ガイド17,17が鉛直方向に沿って(ブローチ2の中心軸線Lと平行に)配設されていることから、上記した昇降動制御装置31の各サーボモータ33,33を同方向へ同じ回転速度で同期して駆動することによって、ブローチ2の中心軸線Lと平行に精度良くかつ安定して昇降動する。そして、昇降体20のブローチ保持部22に保持されたブローチ2は、その中心軸線Lに沿って鉛直方向に、筒状筐体15内で昇降動する。
また、本実施例のブローチ盤1の基台5には、上記した筒状筐体15下に、上方開口する貯留槽6が設けられている。この貯留槽6には、ブローチ2の切削加工により被加工物51から生じた切削屑(図示省略)が落下して溜まる。さらに、ブローチ2の切削加工時に用いる切削オイルも流下して、貯留槽6内に溜まる。
次に、上述したブローチ盤1の加工態様について説明する。
図1のように、下孔として内孔52を形成した被加工物51を、テーブル11上に図示しない保持装置により固定して保持する。ここで、リフター装置41は、そのチャック部42がブローチ2の上端部2aを把持した状態で該ブローチ2の下端が被加工物51上となるように、可動体43を退避位置(図1の位置)としている。また、昇降体20は、そのブローチ保持部22のチャック25にブローチ2の下端部2bを把持した状態で該ブローチ2の切削刃部2cの下端が被加工物51の内孔52よりも上方となる待機位置(図1の位置)に位置している。
リフター装置41の可動体43のチャック部42に、ブローチ2の上端部2aを把持し、油圧シリンダ45を駆動することにより、可動体43を退避位置から降動する。これに伴って、ブローチ2がその中心軸線Lに沿って降動し、図4(A)のように、該ブローチ2の下端部2bが、被加工物51の内孔52を挿通して、昇降体20のブローチ保持部22のチャック25により把持される。可動体43は、ブローチ2の下端部2bが昇降体20のチャック25に把持される連結位置(図4(A)の位置)で停止するように、油圧シリンダ45を制御する。
その後、昇降動制御装置31が、そのサーボモータ33,33を同期して駆動制御することにより、左右の昇降螺子杆32,32を回動する。これにより、昇降体20が、上記した待機位置から、ブローチ保持部22に保持されているブローチ2の中心軸線Lに沿って鉛直方向に降動する(図4(A)から(B))。この降動に伴って、上記した可動体43のチャック部42からブローチ2の上端部2aが開放される。
そして、昇降体20の降動により、ブローチ2の切削刃部2cが被加工物51の内孔52の孔周面を切削加工していく。この切削加工により、切削屑がブローチ2の加工進行方向である下方へ飛散する。この飛散した切削屑は、ブローチ2がテーブル11下で筒状筐体15により囲まれた閉鎖空域19内を降動することから、該筒状筐体15の外側へ飛び出ることを防ぎ、閉鎖空域19内を落下する。そして、基台5に設けた貯留槽6内に溜まる。尚、筒状筐体15の前後には長孔16,16が開口しているが、切削屑のほとんどが前記したように閉鎖空域19を落下するため、筒状筐体15外へ飛び散るのは少量である。
このように切削屑が閉鎖空域19内を落下することから、筒状筐体15の左右両側方に配設した昇降螺子杆32,32に付着することを防止できると共に、該筒状筐体15の左右両側面部15b,15bに夫々設けた昇降ガイド17,17に付着することも確実に防止できる。これにより、昇降体20およびブローチ2を、その中心軸線Lに沿って鉛直方向に、精度良くかつ安定して昇降動することができるから、被加工物51の内孔52の孔周面を所望の形状に高精度で成形することができる。また、昇降螺子杆32やブローチ2にあっても、所望の耐久性を発揮することができる。したがって、本実施例のブローチ盤1によれば、被加工物51の加工を連続して実行することが可能であり、高い生産性を発揮でき得る。
昇降動制御装置31は、図4(B)のように、ブローチ2の上端部2aが被加工物51’の下方となる終了位置となると、昇降体20を停止するように、サーボモータ33,33を制御する。そして、切削加工後の被加工物51’をテーブル11から取り外した後に、昇降動制御装置31を駆動して、昇降体20を終了位置から待機位置(図4(A)の位置)まで昇動する。待機位置で、ブローチ2の上端部2aが、連結位置で停止している可動体43のチャック部42に把持され、これに伴って、ブローチ2の下端部2bが昇降体20のブローチ保持部22のチャック25から開放される(図示省略)。その後、リフター装置41の油圧シリンダ45を駆動して、可動体43を退避位置(図1の位置)に移動する(図示省略)。このようにして、ブローチ2による切削加工を行う。尚、本実施例にあって、ブローチ保持部22のチャック25及びリフター装置41のチャック部42が、ブローチ2を夫々把持するための機構については、従来から用いられているものを適用することができるため、詳細については省略する。
本実施例のブローチ盤1は、その基台5の貯留槽6に、切削屑と切削オイルが溜まっていることから、該貯留槽6から網状の柄杓などによって切削屑を取り出す。これにより、切削屑と切削オイルとを区別することができることから、それぞれの再利用または廃棄処理を行う。このように分別して処理できることから、優れた耐環境性も有している。尚、切削屑と切削オイルとも分別は、予め貯留槽6内に網を配設することにより行うこともできると共に、網状のフィルタを設けた吸引管路を配設して、切削オイルのみを吸引することにより行うこともでき得る。
上述したように、本実施例のブローチ盤1にあって、その筒状筐体15は、テーブル11、昇降螺子杆32、サーボモータ33等を支持する所謂フレームの役割と、昇降体20を鉛直方向への昇降動を案内する役割と、切削屑の飛散を防止する役割とを有するものとなっている。このような役割(作用)を有する筒状筐体15を備えることによって、ブローチ2をその中心軸線Lに沿って昇降動して高精度の切削加工が安定してでき、切削屑の付着による加工不具合を防止して高い生産性を発揮できるという、本発明の作用効果を効率的かつ適正に発揮できるものとなっている。
本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、本発明の範囲内で適宜変更することは勿論可能である。
本実施例のブローチ盤1の正面図である。 ブローチ盤1の、(A)図1中のM−M横断面図と、(B)図1中のN−N横断面図と、(C)図1中のF−F横断面図である。 図2(A)中のG−G縦断面図である。 ブローチ盤1の作動説明図である。
符号の説明
1 ブローチ盤
2 ブローチ
6 貯留槽
11 テーブル
15 筒状筐体
16 長孔
17 昇降ガイド
20 昇降体
21 摺動支持部
22 ブローチ保持部
31 昇降動制御装置
32 昇降螺子杆
33 サーボモータ
51 被加工物
L 中心軸線

Claims (2)

  1. 長尺状のブローチをその中心軸線に沿って鉛直方向に降動することにより、テーブル上に保持した被加工物を切削加工するブローチ盤において、
    前後で互いに対向する上下方向の長孔を備えると共に、前記ブローチの中心軸線と平行な昇降ガイドを外面に備えてなる、前記テーブル下で鉛直方向に沿って配設された筒状筐体と、
    筒状筐体の左右両側方でブローチの中心軸線に対して対象となる位置に、鉛直方向に沿って夫々配設された昇降螺子杆と、各昇降螺子杆を夫々回動するためのサーボモータとを備えた昇降動制御装置と、
    ブローチの中心軸線が鉛直方向に沿うように該ブローチの下端部を筒状筐体内で保持する、筒状筐体の前後の長孔間に差し渡されたブローチ保持部と、該ブローチ保持部の前後端部を支持し、筒状筐体の外側で昇降ガイドに沿って昇降可能な摺動支持部とを備え、かつ該摺動支持部が前記昇降螺子杆に螺合してなり、該昇降螺子杆の回動によって、ブローチの中心軸線に沿って昇降動する昇降体と
    を備えてなるものであることを特徴とするブローチ盤。
  2. 筒状筐体の下方に上方開口する貯留槽が配設され、該貯留槽内に、ブローチの切削加工により落下した被加工物の切削屑を滞留するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のブローチ盤。
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