JP5186284B2 - 発泡成形方法、発泡成形金型、および発泡成形品 - Google Patents

発泡成形方法、発泡成形金型、および発泡成形品 Download PDF

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Description

本発明は、例えばエンジンなどの防音カバーや、インストルメントパネル、ドアトリム、ヘッドレストなどとして用いられる発泡成形品、および発泡成形品を作製する発泡成形方法、および発泡成形方法に用いられる発泡成形金型に関する。
特許文献1には、芯材と表皮と発泡体とを備えるインストルメントパネルの成形方法が開示されている。同文献記載のインストルメントパネルは、まず金型の成形面に芯材と表皮とを対向して敷設し、次いでキャビティ(具体的には芯材と表皮との間)に液状の発泡樹脂原料を注入し、最後に当該発泡樹脂原料を硬化させることにより、作製される。
ここで、インストルメントパネルが長尺状の場合、すなわちキャビティが長尺状の場合、キャビティの長手方向端部にまで、発泡樹脂原料が行き渡らないおそれがある。この点、同文献に開示されているインストルメントパネルの芯材には、リブ(原料誘導部)が形成されている。成形時において、リブは、芯材つまりキャビティの長手方向に延在している。発泡樹脂原料は、当該リブに沿って流動する。このため、発泡樹脂原料は、キャビティの長手方向端部にまで、満遍なく行き渡る。
特許文献2にも、特許文献1と同様に、芯材と表皮とウレタン発泡体とを備えるポリウレタン成形品の成形方法が開示されている。芯材には、リブ(突起)が形成されている。成形時において、芯材のリブは、注入口を起点に、分枝状にキャビティに延在している。発泡ポリウレタン原料は、当該リブに沿って流動する。このため、発泡ポリウレタン原料は、特許文献1と同様に、キャビティの端部にまで、満遍なく行き渡る。
特開平8−183042号公報 特開昭60−49905号公報
このように、特許文献1、2には、芯材にリブを配置し、当該リブの延在方向に沿って発泡樹脂原料を流動させることにより、キャビティの隅々にまで発泡樹脂原料を行き渡らせる成形方法が開示されている。特許文献1、2の成形方法によると、キャビティの端部すなわち成形後の発泡成形品の端部に、欠肉部(凹部)が発生するのを抑制することができる。
ここで、欠肉部が発生する要因として、A)キャビティの隅々にまで発泡樹脂原料が行き渡らないこと、B)キャビティに存在するエアが発泡樹脂原料の流れによりキャビティの特定の箇所(例えば角部、袋状部など)に追い込まれること、の二つが挙げられる。
特許文献1、2の成形方法によると、上記A)に起因する欠肉部の発生を抑制することができる。しかしながら、上記B)に起因する欠肉部の発生を抑制することは困難である。すなわち、発泡成形においては、金型を締める際、外部のエアがキャビティに閉じこめられる。また、キャビティを流動する発泡樹脂原料からも、エアが発生する。これらのエアは、発泡樹脂原料の流れに乗ってキャビティを流動する。そして、エアは、キャビティの特定の箇所に追い込まれる。
特許文献1、2の成形方法のように、芯材にリブを配置しても、発泡樹脂原料の流動性が向上するだけである。言い換えると、エアの流動性が向上するだけである。このため、エアは、やはりキャビティの特定の箇所に追い込まれる。したがって、結果的には、やはり発泡成形品に欠肉部が発生してしまう。
欠肉部が発泡成形品の機能面に発生すると、機能面に、成形面には存在しない凹部が、形成されてしまう。このため、機能面が、所定の面精度を確保できない場合がある。延いては、発泡成形品が、所定の性能を充分に発揮できない場合がある。
本発明の発泡成形方法、発泡成形金型、および発泡成形品は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、欠肉部が機能面に発生するのを抑制可能な発泡成形方法、発泡成形金型、および発泡成形品を提供することを目的とする。
以下の括弧内の番号は、請求項の番号に対応している。
(1)上記課題を解決するため、本発明の発泡成形方法は、発泡成形金型のキャビティで発泡樹脂原料を発泡させ、所定の面精度が要求される機能面を備える発泡成形品を作製する発泡成形方法であって、前記キャビティは、前記機能面を成形する機能面成形部と、前記発泡樹脂原料の流れにより該キャビティに存在するガスが追い込まれるガス溜まり部と、を有し、該キャビティを区画する前記発泡成形金型の成形面には、該機能面成形部と該ガス溜まり部とを仕切るように、ガス流動抑制段差部が配置されており、該ガス流動抑制段差部は、該ガス溜まり部に追い込まれた該ガスが、該ガス流動抑制段差部を越えて該機能面成形部に流れ込むのを抑制することを特徴とする。
ここで、「機能面」とは、発泡成形品において、当該発泡成形品の持つ機能を発揮するために、所定の面精度が要求される面である。例えば、相手側部材への取付面や、高い美観が要求される意匠面、相手側部材から押圧される受圧面などが該当する。
また、「面精度」とは、発泡成形金型の成形面に対する機能面の転写性、再現性をいう。すなわち、機能面が成形面を忠実に再現している場合は、面精度が高くなる。一方、機能面が成形面にはない形状(本来所望されない形状)を有している場合は、面精度が低くなる。
また、「ガス流動抑制段差部を越えて」とは、例えば、ガス流動抑制段差部を上方に越える場合、ガス流動抑制段差部を下方に越える場合、ガス流動抑制段差部を水平方向に越える場合を含む。すなわち、ガス流動抑制段差部を越える方向は特に限定しない。
ガスは、発泡樹脂原料の流れにより、ガス溜まり部に追い込まれる。ガス溜まり部は、例えば、キャビティにおける、角部や、袋状部や、凹部や、発泡樹脂原料が最後に充填される部分などに形成される。
本発明の発泡成形方法によると、キャビティにおいて、特にガスが蓄積しやすいガス溜まり部と、機能面成形部と、の間に、ガス流動抑制段差部が介在している。言い換えると、最も機能面成形部にガスが流れこみやすい流動経路に、ガス流動抑制段差部が配置されている。
このため、ガス溜まり部に追い込まれたガスが機能面成形部に流れ込もうとしても、あるいはガス溜まり部で集合し体積が大きくなったガスが機能面成形部に膨出しようとしても、当該ガスは、ガス流動抑制段差部を越えなければ、機能面成形部に到達することができない。このため、ガスは、機能面成形部に流れ込みにくい。したがって、本発明の発泡成形方法によると、発泡成形品の機能面に欠肉部(凹部)が発生するのを抑制することができる。
(1−1)好ましくは、上記(1)の構成において、前記ガス流動抑制段差部の高さは、0.3mm以上、1.0mm以下とする方がよい。ここで、ガス流動抑制段差部の高さを0.3mm以上としたのは、0.3mm未満の場合、ガスがガス流動抑制段差部を越えやすくなるからである。また、ガス流動抑制段差部の高さを1.0mm以下としたのは、1.0mm超過の場合、発泡樹脂原料の流れ自体がガス流動抑制段差部により邪魔されるおそれがあるからである。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記ガス流動抑制段差部は、ガス流動抑制リブである構成とする方がよい。作製後の発泡成形品において、ガス流動抑制リブの跡は、溝状を呈している。ガス流動抑制段差部としてガス流動抑制リブを配置すると、発泡成形品の形状を大きく変えることなく、容易にガス流動を抑制することができる。また、発泡成形品と同一形状のマスター型(発泡成形金型を製作する際の基になる型)の必要な部位のみ溝加工を施すのみでよく、安価な製作が可能になる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記ガス流動抑制段差部は、前記機能面成形部を囲む環状に延在している構成とする方がよい。本構成によると、機能面成形部がガス流動抑制段差部により包囲されている。このため、ガス溜まり部から機能面成形部にガスが流入するのを、機能面成形部の全周に亘って抑制することができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記機能面成形部と前記ガス溜まり部とは、前記成形面のうち、下向きに前記キャビティに表出する上底面に沿って、略水平方向に並んで配置されており、前記ガス流動抑制段差部は、該上底面から下方に突出している構成とする方がよい。
ガスは、発泡樹脂原料と比較して、比重が小さい。このため、キャビティにおいて、ガスは上昇しやすい。本構成によると、ガス流動抑制段差部が下方に突出している。このため、ガスがガス溜まり部から機能面成形部にガスが流れこむには、ガスが自身の浮力に抗してガス流動抑制段差部を下方に乗り越える必要がある。したがって、本構成によると、より確実に、機能面成形部にガスが流れ込むのを抑制することができる。
また、発泡成形時においては、ガス溜まり部に次々とガスが流れ込んでくる。このため、ガス溜まり部に滞留するガスの体積が徐々に大きくなる。したがって、膨らんだガスが、ガス溜まり部から、略水平方向に張り出し、機能面成形部に接近してくる。この場合であっても、ガスは、ガス流動抑制段差部を下方に乗り越えることは困難である。したがって、ガスは、ガス流動抑制段差部の延在方向に沿って、機能面成形部を回避して、滞留することになる。この点においても、本構成によると、より確実に、機能面成形部にガスが流れ込むのを抑制することができる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記ガス溜まり部は、前記成形面のうち、二つ以上の面の境界である角部に配置されている構成とする方がよい。
キャビティの角部に流れ込んだガスは、角部外側からの発泡樹脂原料の流動圧あるいは膨張圧により、角部に押し付けられてしまう。このため、一旦、角部に流れ込んだガスは、角部から脱出しにくい。言い換えると、ガスは、角部に追い込まれやすい。したがって、角部には、ガス溜まり部が形成されやすい。本構成によると、ガスが滞留しやすい角部のガス溜まり部から、機能面成形部に、ガスが流れ込むのを抑制することができる。
(6)好ましくは、上記(1)ないし(5)のいずれかの構成において、前記ガス溜まり部は、複数の前記発泡樹脂原料の流れが合流する部分に配置されている構成とする方がよい。
発泡樹脂原料の流れが合流する部分(一例として成形面からキャビティに向かって突起が配置されている部分の下流側)には、流れ同士の衝突により乱流が発生しやすい。このため、ガスが追い込まれやすい。したがって、発泡樹脂原料の流れが合流する部分には、ガス溜まり部が形成されやすい。本構成によると、発泡樹脂原料の流れが合流する部分に形成されるガス溜まり部から、機能面成形部に、ガスが流れ込むのを抑制することができる。
(7)好ましくは、上記(1)ないし(6)のいずれかの構成において、前記発泡成形品は、発泡成形時に前記キャビティに配置されると共に貫通孔を有するカバー本体と、該貫通孔の表側に突出し突端面に前記機能面を持つフローティングボス部を有し発泡成形により該カバー本体と一体化される樹脂発泡体製の吸音部材と、を備えてなる防音カバーであって、該キャビティは、該フローティングボス部を成形すると共に、外縁部分に配置される前記ガス溜まり部と、該ガス溜まり部の径方向内側に配置される前記機能面成形部と、を持つ凹状のボス部成形部を有しており、前記ガス流動抑制段差部は、該ガス溜まり部の径方向内側であって該機能面成形部の径方向外側に配置されており、前記発泡樹脂原料は、該貫通孔を介して前記カバー本体の裏側から表側に回り込むことにより該ボス部成形部に流れ込み、該ボス部成形部を径方向内側から径方向外側に流動し、前記ガスは、該発泡樹脂原料の流れにより該ガス溜まり部に追い込まれ、該ガス流動抑制段差部は、該ガス溜まり部に追い込まれた該ガスが、該ガス流動抑制段差部を越えて該機能面成形部に流れ込むのを抑制する構成とする方がよい。
つまり、本構成は、本発明の発泡成形方法を、防音カバーの成形に用いるものである。防音カバーは、音源部材の表面に、取付部材(例えば、クリップやボルトなど)を介して、取り付けられる。ここで、防音カバーのカバー本体と、音源部材あるいは取付部材と、が接触していると、すなわち硬質の部材同士が接触していると、当該接触部分が音源となり、騒音が発生するおそれがある。このため、防音カバーには、フローティング構造が採用されている。すなわち、樹脂発泡体製のフローティングボス部を介して、防音カバーは音源部材に取り付けられている。この際、フローティングボス部の機能面は、表側から、押圧部材(例えばワッシャリングなど)により、押圧されている。一方、吸音部材の裏面は、音源部材に弾接している。このように、表側から押圧部材により、裏側から音源部材により、フローティングボス部が押圧されることにより、防音カバーのフローティング構造が確保されている。したがって、フローティングボス部の機能面には、防音カバーのガタツキを抑制するために、押圧部材に対して、確実な面当たり(面接触)をさせる必要があり、高い面精度が要求される。
この点、本構成によると、ガス流動抑制段差部が、ガス溜まり部の径方向内側であって機能面成形部の径方向外側に配置されている。このため、機能面成形部にガスが流れ込むのを抑制することができる。したがって、フローティングボス部の機能面に、欠肉部が発生するのを抑制することができる。すなわち、フローティングボス部の機能面の面精度を高くすることができる。機能面の面精度が高いと、機能面と押圧部材との面当たりが確実になる。このため、防音カバーのガタツキを抑制することができる。
(8)また、上記課題を解決するため、本発明の発泡成形金型は、成形面により区画されるキャビティで発泡樹脂原料を発泡させ、所定の面精度が要求される機能面を備える発泡成形品を作製する発泡成形金型であって、前記キャビティは、前記機能面を成形する機能面成形部と、前記発泡樹脂原料の流れにより該キャビティに存在するガスが追い込まれるガス溜まり部と、を有し、前記成形面には、該機能面成形部と該ガス溜まり部とを仕切るように、ガス流動抑制段差部が配置されており、該ガス流動抑制段差部は、該ガス溜まり部に追い込まれた該ガスが、該ガス流動抑制段差部を越えて該機能面成形部に流れ込むのを抑制することを特徴とする。
ここで、「機能面」とは、発泡成形品において、当該発泡成形品の持つ機能を発揮するために、所定の面精度が要求される面である。例えば、相手側部材への取付面や、高い美観が要求される意匠面、相手側部材から押圧される受圧面などが該当する。
また、「面精度」とは、本発明の発泡成形金型の成形面に対する機能面の転写性、再現性をいう。すなわち、機能面が成形面を忠実に再現している場合は、面精度が高くなる。一方、機能面が成形面にはない形状(本来所望されない形状)を有している場合は、面精度が低くなる。
また、「ガス流動抑制段差部を越えて」とは、例えば、ガス流動抑制段差部を上方に越える場合、ガス流動抑制段差部を下方に越える場合、ガス流動抑制段差部を水平方向に越える場合を含む。すなわち、ガス流動抑制段差部を越える方向は特に限定しない。
ガスは、発泡樹脂原料の流れにより、ガス溜まり部に追い込まれる。ガス溜まり部は、例えば、キャビティにおける、角部や、袋状部や、凹部や、発泡樹脂原料が最後に充填される部分などに形成される。
本発明の発泡成形金型によると、キャビティにおいて、特にガスが蓄積しやすいガス溜まり部と、機能面成形部と、の間に、ガス流動抑制段差部が介在している。言い換えると、最も機能面成形部にガスが流れこみやすい流動経路に、ガス流動抑制段差部が配置されている。
このため、ガス溜まり部に追い込まれたガスが機能面成形部に流れ込もうとしても、あるいはガス溜まり部で集合し体積が大きくなったガスが機能面成形部に膨出しようとしても、当該ガスは、ガス流動抑制段差部を越えなければ、機能面成形部に到達することができない。このため、ガスは、機能面成形部に流れ込みにくい。したがって、本発明の発泡成形金型によると、発泡成形品の機能面に欠肉部(凹部)が発生するのを抑制することができる。
(8−1)好ましくは、上記(8)の構成において、前記ガス流動抑制段差部の高さは、0.3mm以上、1.0mm以下とする方がよい。ここで、ガス流動抑制段差部の高さを0.3mm以上としたのは、0.3mm未満の場合、ガスがガス流動抑制段差部を越えやすくなるからである。また、ガス流動抑制段差部の高さを1.0mm以下としたのは、1.0mm超過の場合、発泡樹脂原料の流れ自体がガス流動抑制段差部により邪魔されるおそれがあるからである。
(9)また、上記課題を解決するため、本発明の発泡成形品は、環状溝部と、該環状溝部の環内に配置され該環状溝部の環外と比較して欠肉部の発生が抑制されている機能面と、を備えてなることを特徴とする。
環状溝部は、発泡成形時における環状のガス流動抑制リブの跡である。ガス流動抑制リブは、発泡成形時において、環外から環内にガスが流れ込むのを抑制する。このため、本発明の発泡成形品によると、環状溝部の環内、すなわち機能面に、欠肉部が発生しにくい。また、機能面は、環状溝部により囲まれている。このため、環状溝部をマーカーとして用いることにより、作業者が機能面を特定しやすい。したがって、機能面における欠肉部の有無を、作業者が検査しやすい。
(10)好ましくは、上記(9)の構成において、貫通孔を有するカバー本体と、該貫通孔の表側に突出し、突端面に、前記環状溝部と、前記機能面と、を持つフローティングボス部を有する樹脂発泡体製の吸音部材と、を備えてなり、該機能面が表側から押圧された状態で、騒音抑制対象となる音源部材に取り付けられている構成とする方がよい。
つまり、本構成は、本発明の樹脂成形品を、音源部材に取り付けられる防音カバーとして用いるものである。防音カバーは、音源部材の表面に、取付部材(例えば、クリップやボルトなど)を介して、取り付けられる。ここで、防音カバーのカバー本体と、音源部材あるいは取付部材と、が接触していると、すなわち硬質の部材同士が接触していると、当該接触部分が音源となり、騒音が発生するおそれがある。このため、防音カバーには、フローティング構造が採用されている。すなわち、樹脂発泡体製のフローティングボス部を介して、防音カバーは音源部材に取り付けられている。この際、フローティングボス部の機能面は、表側から、押圧部材(例えばワッシャリングなど)により、押圧されている。一方、吸音部材の裏面は、音源部材に弾接している。このように、表側から押圧部材により、裏側から音源部材により、フローティングボス部が押圧されることにより、防音カバーのフローティング構造が確保されている。したがって、フローティングボス部の機能面には、防音カバーのガタツキを抑制するために、押圧部材に対して、確実な面当たり(面接触)をさせる必要があり、高い面精度が要求される。
この点、本構成によると、フローティングボス部の機能面に、欠肉部が発生するのを抑制することができる。すなわち、フローティングボス部の機能面の面精度を高くすることができる。機能面の面精度が高いと、機能面と押圧部材との面当たりが確実になる。このため、防音カバーのガタツキを抑制することができる。
本発明によると、欠肉部が機能面に発生するのを抑制可能な発泡成形方法、発泡成形金型、および発泡成形品を提供することができる。
以下、本発明の発泡成形方法、発泡成形金型、および発泡成形品の実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[発泡成形金型]
(発泡成形金型の全体構成)
まず、本実施形態の発泡成形金型の全体構成について説明する。図1に、本実施形態の発泡成形金型の透過斜視図を示す。図2に、同発泡成形金型の分解斜視図を示す。なお、図1においては、説明の便宜上、キャビティにハッチングを施す。また、図2においては、上型を透過して示す。図1、図2に示すように、本実施形態の発泡成形金型1は、上型2と、下型3と、を備えている。
上型2は、アルミニウム合金製であって、直方体状を呈している。上型2の下面には、凹部20が凹設されている。凹部20は、下方に開口する円形カップ状を呈している。凹部20は、上型2の下面に、四つ配置されている。四つの凹部20は、水平方向に展開する矩形の四隅に対応する位置に、配置されている。
下型3は、アルミニウム合金製であって、直方体状を呈している。下型3は、上型2の下方に配置されている。下型3の上面には、凹部30が凹設されている。凹部30は、上方に開口する矩形状を呈している。凹部30の下底面からは、凸部31が突設されている。凸部31は、円柱状を呈している。凸部31は、凹部30の下底面に、四つ配置されている。四つの凸部31は、凹部30の四隅に配置されている。後述する型締め状態において、四つの凸部31は、上型2の四つの凹部20に、収容されている。
カバー本体6は、ポリアミド製であって、矩形板状を呈している。カバー本体6は、作製対象となる防音カバー(発泡成形品)の部品である。カバー本体6は、型開き状態において、上型2の下面に装着されている。カバー本体6は、型締め状態において、上型2と下型3との間に介装されている。カバー本体6には、貫通孔60が穿設されている。貫通孔60は、カバー本体6の四隅に配置されている。後述する型締め状態において、四つの貫通孔60には、下型3の凸部31が挿通されている。
以上説明したように、型締め状態においては、上型2の四つの凹部20と下型3の凹部30との間に、キャビティ4が区画されている。このため、上型2の四つの凹部20の表面、下型3の凹部30の表面は、全て、本発明の成形面に含まれる。また、カバー本体6は、キャビティ4に収容されている。
(発泡成形金型の四隅の構成)
次に、本実施形態の発泡成形金型1の四隅の構成について説明する。前述したように、発泡成形金型1の四隅には、上型2の凹部20と、下型3の凸部31と、カバー本体6の貫通孔60と、が配置されている。四組の(凹部20−凸部31−貫通孔60)の構成、位置関係などは、互いに共通している。よって、以下、左前の一組の(凹部20−凸部31−貫通孔60)についてのみ説明し、残りの三組の(凹部20−凸部31−貫通孔60)についての説明を兼ねるものとする。
図3に、本実施形態の発泡成形金型の左前部分の部分断面斜視図を示す。図4に、同左前部分の部分断面分解斜視図を示す。図5(a)に、同左前部分の上下方向断面図を示す。図5(b)に、図5(a)のVb−Vb方向断面図を示す。図6に、図5(a)の枠VI内の拡大図を示す。
図3〜図6に示すように、上型2の凹部20の上底面からは、下方に向かって、エア流動抑制リブ200が突設されている。エア流動抑制リブ200は、本発明のガス流動抑制リブに含まれる。エア流動抑制リブ200は、円環状に連なっている。図6に示すように、エア流動抑制リブ200の断面は、U字状を呈している。また、エア流動抑制リブ200の上下方向全長Hは、0.5mmである。また、エア流動抑制リブ200の水平方向肉厚Wは、0.5mmである。
型締め状態においては、下型3の凸部31は、カバー本体6の貫通孔60を貫通し、上型2の凹部20に収容されている。凸部31の突端面は、凹部20の上底面の略中央に当接している。図5(b)に示すように、上方から見ると、径方向内側から径方向外側に向かって、凸部31、貫通孔60、エア流動抑制リブ200が略同心円状に並んで凹部20に収容されている。
キャビティ4は、ボス部成形部40を備えている。ボス部成形部40は、上型2の凹部20と下型3の凸部31とにより区画されている。すなわち、ボス部成形部40は、短軸円筒状を呈している。また、ボス部成形部40は、凹状かつ袋状を呈している。すなわち、ボス部成形部40には、貫通孔60内周面と、凸部31外周面と、の間の隙間しか、開口部が配置されていない。言い換えると、後述するように、発泡ポリウレタン原料は、ボス部成形部40に、貫通孔60内周面と、凸部31外周面と、の間の隙間を介して、一方通行的に流れ込む。ボス部成形部40は、エアトラップ部400と、機能面成形部401と、を備えている。エアトラップ部400は、本発明のガス溜まり部に含まれる。エアトラップ部400は、ボス部成形部40の外縁部分、すなわち凹部20の内周面と上底面との境界である角部に、配置されている。機能面成形部401は、ボス部成形部40の径方向内側、すなわち凸部31の外周面の径方向外側に、配置されている。エア流動抑制リブ200は、エアトラップ部400の径方向内側であって、機能面成形部401の径方向外側に配置されている。
[発泡成形方法]
次に、本実施形態の発泡成形方法について説明する。図7(a)に、本実施形態の発泡成形金型の発泡成形前期における上下方向断面図を示す。図7(b)に、同発泡成形金型の発泡成形後期における上下方向断面図を示す。なお、図7(a)、(b)に示すのは、図2の前方二組の(凹部20−凸部31−貫通孔60)部分の断面図である。
まず、図7(a)に示すように、下型3の凹部30に、ノズル99を用いて、発泡ポリウレタン原料L(ポリウレタンと、発泡剤、滑剤、充填剤、着色剤、難燃剤、各種安定剤などから選ばれる所望の添加剤と、を所定の割合で配合したもの)を、注入する。発泡ポリウレタン原料Lは、本発明の発泡樹脂原料に含まれる。
次いで、図7(b)に示すように、予めカバー本体6が取り付けられた上型2を、下型3の上面に、配置する。すなわち、発泡成形金型1の型締めを行う。この際、下型3の凸部31を、カバー本体6の貫通孔60に貫通させ、上型2の凹部20の上底面に当接させる。下型3の凹部30に注入された発泡ポリウレタン原料Lは、貫通孔60の内周面と、凸部31の外周面と、の間の環状の隙間を介して、下型3の凹部30から上型2の凹部20に、流入する。すなわち、発泡ポリウレタン原料Lは、貫通孔60の内周面と、凸部31の外周面と、の間の環状の隙間を介して、ボス部成形部40に流れ込む。
ここで、キャビティ4には、発泡成形金型1の型締めの際に、エアが閉じこめられている。また、発泡ポリウレタン原料Lからも、エアが発生する。このため、図5(a)、図5(b)、図6に示すように、エアも、発泡ポリウレタン原料の流れに乗って(参考のため、発泡ポリウレタン原料の流動先端Tを、図中、一点鎖線で示す。)、ボス部成形部40に流れ込む。エアAは、本発明のガスに含まれる。
発泡ポリウレタン原料およびエアAは、貫通孔60内周面と、凸部31外周面と、の間の隙間を通過した後、ボス部成形部40を径方向内側から径方向外側に放射状に流動する。そして、発泡ポリウレタン原料は、ボス部成形部40に充填される。一方、エアAは、比重が小さいため、本質的にボス部成形部40の上部に移動しやすい。並びに、エアAは、発泡ポリウレタン原料の流動圧あるいは発泡による膨張圧により、エアトラップ部400に押し付けられる。このため、一旦、エアトラップ部400に流れ込んだエアAは、エアトラップ部400から脱出しにくい。したがって、図6に示すように、エアAの大部分は、エアトラップ部400に滞留してしまう。
ここで、エアトラップ部400に滞留するエアAの中には、上型2の凹部20の上底面に沿って、エアトラップ部400から径方向内側に流動するものもある。しかしながら、エアAの流れは、エア流動抑制リブ200に衝突してしまう。並びに、エアAの流れは、比重が小さいため、本質的に上昇しようとする。このため、エアAの流れは、エア流動抑制リブ200を下方に乗り越えることは困難である。したがって、エアAの流れは、機能面成形部401に到達しにくい。
また、発泡成形時において、エアトラップ部400には次々とエアAが流れ込んでくる。このため、エアトラップ部400におけるエアAの体積が徐々に大きくなる。したがって、エアAが、エアトラップ部400から径方向内側に張り出してくる。すなわち、エアAが、機能面成形部401に接近してくる。この場合であっても、エアAは、やはりエア流動抑制リブ200を下方に乗り越えることは困難である。したがって、エアAは、ちょうどエア流動抑制リブ200の外周面に沿って、部分円弧状に滞留することになる。
発泡ポリウレタン原料Lがキャビティ4の隅々にまで行き渡った後、キャビティ4の発泡ポリウレタン原料Lを硬化させ、後述する防音カバーが完成する。
[防音カバー]
(防音カバーの配置)
次に、本実施形態の防音カバーについて説明する。まず、本実施形態の防音カバー5の配置について、簡単に説明する。図8に、本実施形態の防音カバーが配置されるシリンダブロックの斜視図を示す。図8に示すように、本実施形態の防音カバー5は、エンジンのシリンダブロック90の上面および側面に、合計三つ配置されている。三つの防音カバー5は、各々、シリンダブロック90表面に形成された枠内に配置されている。シリンダブロック90は、本発明の音源部材に含まれる。
(防音カバーの構成)
次に、本実施形態の防音カバー5の構成について説明する。三つの防音カバー5の構成、作用効果は同じである。このため、以下、左上の防音カバー5についてのみ説明し、残りの二つの防音カバー5についての説明を兼ねるものとする。
防音カバー5は、上記発泡成形金型1を用いた上記発泡成形方法により、作製される。防音カバー5は、四本のクリップ91により、シリンダブロック90に固定されている。ここで、四本のクリップ91配置部分の構成、作用効果は同じである。以下、左前のクリップ91配置部分についてのみ説明し、残りの三つのクリップ91配置部分についての説明を兼ねるものとする。
図9に、本実施形態の防音カバーのシリンダブロック取付後における左前部分の部分断面斜視図を示す。図10に、同防音カバーのシリンダブロック取付前における左前部分の部分断面斜視図を示す。
図9、図10に示すように、防音カバー5は、カバー本体6と吸音部材7とを備えている。吸音部材7は、ウレタン発泡体製である。吸音部材7は、図7に示すように、キャビティ4に注入された発泡ポリウレタン原料Lが硬化することにより、作製される。発泡成形により、カバー本体6と吸音部材7とは、一体化されている。
吸音部材7は、フローティングボス部70と、カバー側取付孔71と、を備えている。フローティングボス部70は、図5(a)、図5(b)に示すように、ボス部成形部40に注入された発泡ポリウレタン原料が硬化することにより、作製される。
フローティングボス部70の突端面には、欠肉部700(図8〜図10において、強調して示す。)と、環状溝部701と、機能面702(図10において、ハッチングを施して示す。)と、が配置されている。環状溝部701は、図5(a)、図5(b)に示すエア流動抑制リブ200により、作製される。すなわち、環状溝部701の断面は、図6に示すエア流動抑制リブ200と同様に、U字状を呈している。また、環状溝部701の溝深さは、図6に示すエア流動抑制リブ200の上下方向全長Hと同様に、0.5mmである。また、環状溝部701の溝幅は、図6に示すエア流動抑制リブ200の水平方向肉厚Wと同様に、0.5mmである。
欠肉部700は、環状溝部701の径方向外側に配置されている。具体的には、フローティングボス部70の突端面と外周面との境界である角部に配置されている。欠肉部700は、凹状を呈している。
特に、図9の左方および前方の欠肉部700を見ると、欠肉部700の、環状溝部701径方向内側(すなわち図10に示す機能面702)への進入が、環状溝部701により、阻まれていることが判る。
機能面702は、環状溝部701の径方向内側であって、後述するカバー側取付孔71の径方向外側に、配置されている。機能面702は、図5(a)、図5(b)に示す機能面成形部401により、作製される。すなわち、機能面702は、図5(a)、図5(b)に示す凹部20の上底面と型対称に、平面状を呈している。カバー側取付孔71は、吸音部材7を上下方向に貫通している。カバー側取付孔71は、フローティングボス部70の突端面の中央に、開口している。
(シリンダブロックおよびクリップの構成)
次に、本実施形態の防音カバー5が取り付けられるシリンダブロック90およびクリップ91の構成について説明する。シリンダブロック90の上面からは、エンジン側ボス部92が突設されている。エンジン側ボス部92とカバー側取付孔71とは、上下方向に対向している。エンジン側ボス部92の突端面には、エンジン側取付凹部93が凹設されている。エンジン側取付凹部93の内周面には、ねじ部が形成されている。
クリップ91は、ポリアミド製であって、頭部910と脚部911とを備えている。頭部910は、円板状を呈している。脚部911は、頭部910の下面から突設されている。脚部911には、釣り針の「返し」状に、多数の係合部912が配置されている。
[防音カバーの取付方法]
次に、本実施形態の防音カバー5の取付方法について説明する。まず、防音カバー5をシリンダブロック90表面に形成された枠内に配置する。この際、エンジン側ボス部92をカバー側取付孔71に、相対的に挿入する。挿入後において、エンジン側ボス部92の突端面とフローティングボス部70の突端面との高低関係は、フローティングボス部70の方が若干高くなるように設定されている。次いで、クリップ91の脚部911をワッシャリング98に挿通する。そして、ワッシャリング98を介して、脚部911を、エンジン側取付凹部93に押し込む。脚部911の係合部912は、エンジン側取付凹部93の内周面のねじ部に、係合する。当該係合により、クリップ91がエンジン側取付凹部93から脱落するのを、抑制している。
ここで、クリップ91取付前においては、前述したように、エンジン側ボス部92の突端面とフローティングボス部70の突端面との高低関係は、フローティングボス部70の方が若干高くなるように設定されている。この高低差は、クリップ91の取付により消費される。すなわち、高低差の分だけ、フローティングボス部70が上下方向から圧縮される。したがって、ワッシャリング98は、機能面702から、フローティングボス部70の弾性復元力を受けている。逆に言えば、機能面702は、ワッシャリング98から、下向きの押圧力を受けている。当該押圧力が機能面702に全面的に略均等に作用することにより、ワッシャリング98とシリンダブロック90との間に、良好なフローティング構造が確保されている。
[作用効果]
次に、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1、および防音カバー5の作用効果について説明する。本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、エアAの流れは、エア流動抑制リブ200により、阻害されてしまう。このため、機能面成形部401に、エアAが流れ込みにくい。したがって、防音カバー5の機能面702に欠肉部700が発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、キャビティ4において、特にエアAが蓄積しやすいエアトラップ部400と、機能面成形部401と、の間に、エア流動抑制リブ200が介在している。言い換えると、最も機能面成形部401にエアAが流れこみやすい流動経路に、エア流動抑制リブ200が配置されている。このため、効率的に、機能面成形部401にエアAが流れ込むのを抑制することができる。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、エア流動抑制リブ200を配置することにより、防音カバー5の形状を大きく変えることなく、容易にガス流動を抑制することができる。また、防音カバー5と同一形状のマスター型(発泡成形金型1を製作する際の基になる型)の必要な部位に溝加工を施せばよく、容易かつ安価に対応することが可能である。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、機能面成形部401が環状のエア流動抑制リブ200により包囲されている。このため、機能面成形部401にエアAが流入するのを、機能面成形部401の全周に亘って抑制することができる。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、機能面成形部401は、キャビティ4を区画する成形面のうち、凹部20の下向きの上底面に沿って配置されている。また、エア流動抑制リブ200は、凹部20の上底面から下方に突出している。エアAは、発泡ポリウレタン原料Lと比較して、比重が小さい。このため、キャビティ4において、エアAは上昇しやすい。この点、本実施形態のエア流動抑制リブ200は、凹部20の上底面から下方に突出している。このため、エアAの流れは、エア流動抑制リブ200を下方に乗り越えることが困難である。本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、より確実に、機能面成形部401にエアAが流れ込むのを抑制することができる。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、エアトラップ部400と機能面成形部401とが、凹部20の上底面に沿って、略水平方向に並んでいる。このため、エアトラップ部400に滞留するエアAの体積が徐々に大きくなり機能面成形部401に接近する場合であっても、エアAの流れはエア流動抑制リブ200に遮断され、機能面成形部401に流入するのは困難である。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、エアトラップ部400が凹部20の内周面と上底面との角部に配置されている。角部に流れ込んだエアAは、角部外側からの発泡ポリウレタン原料Lの流動圧により、角部に押し付けられてしまう。このため、一旦、角部に流れ込んだエアAは、角部から脱出しにくい。言い換えると、エアAは、角部に追い込まれやすい。したがって、角部には、エアトラップ部400が形成されやすい。本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1によると、エアAが滞留しやすい角部のエアトラップ部400から、機能面成形部401に、エアAが流れ込むのを抑制することができる。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型1、および防音カバー5によると、フローティングボス部70の機能面702に、欠肉部700が発生するのを抑制することができる。すなわち、フローティングボス部70の機能面702の面精度を高くすることができる。このため、ワッシャリング98に対して、機能面702を、確実に面当たり(面接触)させることができる。したがって、ワッシャリング98から機能面702に加わる押圧力が、機能面702に、全面的に略均等に作用する。よって、防音カバー5のガタツキを抑制することができる。
また、本実施形態の防音カバー5によると、機能面702は、環状溝部701により囲まれている。このため、環状溝部701をマーカーとして用いることにより、作業者が機能面702を特定しやすい。したがって、機能面702における欠肉部700の有無を、作業者が検査しやすい。
<第二実施形態>
本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーと、第一実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーと、の相違点は、型締め後に発泡成形金型のキャビティに発泡ポリウレタン原料が注入される点である。また、エア流動抑制リブが環状に連なっていない点である。また、エアトラップ部が発泡ポリウレタン原料の流れの合流部分に配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図11(a)に、本実施形態の発泡成形金型の透過上面図を示す。図11(b)に、図11(a)のXIb−XIb方向断面図を示す。これらの図において、図1〜図10と対応する部位については、同じ符号で示す。
図11(a)、図11(b)に示すように、本実施形態の発泡成形金型1のキャビティ4は、矩形板状を呈している。キャビティ4には、図2に示すカバー本体6のような、インサート部材は配置されていない。キャビティ4の上面略中央には、ゲート41が連なっている。キャビティ4の上面四隅(成形面の上底面と側面との境界である角部)には、四つのエアトラップ部400が配置されている。四つのエアトラップ部400の内側(ゲート41側)には、四つのエア流動抑制リブ200が配置されている。エア流動抑制リブ200は、C字状に延在している。エア流動抑制リブ200のC字開口は、ゲート41側を向いている。四つのエア流動抑制リブ200の径方向内側には、四つの凸部31が配置されている。四つの凸部31外周面と四つのエア流動抑制リブ200内周面との間には、四つの機能面成形部401(説明の便宜上、図11(a)においてハッチングを施す。)が配置されている。機能面成形部401は、環状を呈している。四つの機能面成形部401は、キャビティ4の上面を含んで配置されている。
発泡ポリウレタン原料は、ゲート41からキャビティ4に注入される。キャビティ4において、発泡ポリウレタン原料の流動先端T(図中、一点鎖線で示す。)は、ゲート41を中心に拡散する。発泡ポリウレタン原料の流動先端Tは、凸部31により一旦分流し、凸部31下流側で合流する。具体的には、流動先端Tは、エアトラップ部400で合流する。
本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーは、構成が共通する部分については、第一実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーと、同様の作用効果を有する。また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型によると、エア流動抑制リブ200が、ゲート41側に開口しているにもかかわらず(環状に連なっていないにもかかわらず)、エアトラップ部400のエアAが機能面成形部401に流れ込みにくい。すなわち、エアAの機能面成形部401への流入は、エアAがエア流動抑制リブ200外周面に当接することにより、阻まれる。
また、本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型によると、発泡ポリウレタン原料の流れが合流する部分に形成されるエアトラップ部400から、機能面成形部401に、エアAが流れ込むのを抑制することができる。
<第三実施形態>
本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーと、第一実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーと、の相違点は、エア流動抑制リブの代わりに、エア流動抑制面が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図12に、本実施形態の発泡成形金型の左前部分の上下方向断面図を示す。なお、図5(a)と対応する部位については、同じ符号で示す。図12に示すように、凹部20の上底面からは、短軸円柱状の凸部201が突設されている。凸部201の外周面には、エア流動抑制面202が配置されている。エア流動抑制面202は、本発明のガス流動抑制段差部に含まれる。エア流動抑制面202は、上下方向に延在している。
本実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーは、構成が共通する部分については、第一実施形態の発泡成形方法、発泡成形金型、および防音カバーと、同様の作用効果を有する。また、本実施形態の防音カバーによると、機能面が、凸部201に対応する凹部に形成されることになる。このため、作業者が機能面を特定しやすい。
<その他>
以上、本発明の発泡成形方法、発泡成形金型、および発泡成形品の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、機能面成形部401、エア流動抑制リブ200、エア流動抑制面202は、キャビティ4の上方のみならず下方に配置してもよい。また、機能面702は、機能面成形部401に対応する、曲面状であってもよい。また、機能面702に、機能面成形部401に対応する、凹凸形状が付されていてもよい。
また、上記実施形態においては、クリップ91を用いて防音カバー5をシリンダブロック90に固定したが、ボルトを用いて防音カバー5をシリンダブロック90に固定してもよい。また、上記実施形態においては、エア流動抑制リブ200の断面をU字状としたが、V字状、矩形状などとしてもよい。
また、吸音部材7の材質は特に限定しない。ウレタン発泡体製の他、シリコンフォーム製であってもよい。また、上記実施形態においては、本発明の発泡成形品を防音カバー5として具現化したが、インストルメントパネル、ドアトリム、ヘッドレストなどとして具現化してもよい。また、発泡成形金型1は、金属製でなくてもよい。
第一実施形態の発泡成形金型の透過斜視図である。 同発泡成形金型の分解斜視図である。 同発泡成形金型の左前部分の部分断面斜視図である。 同左前部分の部分断面分解斜視図である。 (a)は同左前部分の上下方向断面図である。(b)は(a)のVb−Vb方向断面図である。 図5(a)の枠VI内の拡大図である。 (a)は同発泡成形金型の発泡成形前期における上下方向断面図である。(b)は同発泡成形金型の発泡成形後期における上下方向断面図である。 第一実施形態の防音カバーが配置されるシリンダブロックの斜視図である。 同防音カバーのシリンダブロック取付後における左前部分の部分断面斜視図である。 同防音カバーのシリンダブロック取付前における左前部分の部分断面斜視図である。 (a)は第二実施形態の発泡成形金型の透過上面図である。(b)は(a)のXIb−XIb方向断面図である。 第三実施形態の発泡成形金型の左前部分の上下方向断面図である。
符号の説明
1:発泡成形金型、2:上型、3:下型、4:キャビティ、5:防音カバー(発泡成形品)、6:カバー本体、7:吸音部材。
20:凹部、30:凹部、31:凸部、40:ボス部成形部、41:ゲート、60:貫通孔、70:フローティングボス部、71:カバー側取付孔、90:シリンダブロック(音源部材)、91:クリップ、92:エンジン側ボス部、93:エンジン側取付凹部、98:ワッシャリング、99:ノズル。
200:エア流動抑制リブ(ガス流動抑制リブ)、201:凸部、202:エア流動抑制面(ガス流動抑制段差部)、400:エアトラップ部(ガス溜まり部)、401:機能面成形部、700:欠肉部、701:環状溝部、702:機能面、910:頭部、911:脚部、912:係合部。
A:エア(ガス)、H:上下方向全長、W:水平方向肉厚、L:発泡ポリウレタン原料(発泡樹脂原料)、T:流動先端。

Claims (7)

  1. 発泡成形金型のキャビティで発泡樹脂原料を発泡させ、所定の面精度が要求される機能面を備える発泡成形品を作製する発泡成形方法であって、
    前記キャビティは、前記機能面を成形する機能面成形部と、前記発泡樹脂原料の流れにより該キャビティに存在するガスが追い込まれるガス溜まり部と、を有し、
    該キャビティを区画する前記発泡成形金型の成形面には、該機能面成形部と該ガス溜まり部とを仕切るように、ガス流動抑制段差部が配置されており、
    該ガス流動抑制段差部は、ガス流動抑制リブであり、
    前記発泡成形品は、発泡成形時に前記キャビティに配置されると共に貫通孔を有するカバー本体と、該貫通孔の表側に突出し突端面に前記機能面を持つフローティングボス部を有し発泡成形により該カバー本体と一体化される樹脂発泡体製の吸音部材と、を備えてなる防音カバーであって、
    該キャビティは、該フローティングボス部を成形すると共に、外縁部分に配置される前記ガス溜まり部と、該ガス溜まり部の径方向内側に配置される前記機能面成形部と、を持つ凹状のボス部成形部を有しており、
    前記ガス流動抑制リブは、該ガス溜まり部の径方向内側であって該機能面成形部の径方向外側に配置されており、
    前記発泡樹脂原料は、該貫通孔を介して前記カバー本体の裏側から表側に回り込むことにより該ボス部成形部に流れ込み、該ボス部成形部を径方向内側から径方向外側に流動し、
    前記ガスは、該発泡樹脂原料の流れにより該ガス溜まり部に追い込まれ、
    該ガス流動抑制リブは、該ガス溜まり部に追い込まれた該ガスが、該ガス流動抑制リブを越えて該機能面成形部に流れ込むのを抑制することを特徴とする発泡成形方法。
  2. 前記ガス流動抑制リブは、前記機能面成形部を囲む環状に延在している請求項1に記載の発泡成形方法。
  3. 前記機能面成形部と前記ガス溜まり部とは、前記成形面のうち、下向きに前記キャビティに表出する上底面に沿って、略水平方向に並んで配置されており、
    前記ガス流動抑制リブは、該上底面から下方に突出している請求項1または請求項2に記載の発泡成形方法。
  4. 前記ガス溜まり部は、前記成形面のうち、二つ以上の面の境界である角部に配置されている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発泡成形方法。
  5. 前記ガス溜まり部は、複数の前記発泡樹脂原料の流れが合流する部分に配置されている請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発泡成形方法。
  6. 成形面により区画されるキャビティで発泡樹脂原料を発泡させ、所定の面精度が要求される機能面を備える発泡成形品を作製する発泡成形金型であって、
    前記キャビティは、前記機能面を成形する機能面成形部と、前記発泡樹脂原料の流れにより該キャビティに存在するガスが追い込まれるガス溜まり部と、を有し、
    前記成形面には、該機能面成形部と該ガス溜まり部とを仕切るように、ガス流動抑制段差部が配置されており、
    該ガス流動抑制段差部は、ガス流動抑制リブであり、
    前記発泡成形品は、発泡成形時に前記キャビティに配置されると共に貫通孔を有するカバー本体と、該貫通孔の表側に突出し突端面に前記機能面を持つフローティングボス部を有し発泡成形により該カバー本体と一体化される樹脂発泡体製の吸音部材と、を備えてなる防音カバーであって、
    該キャビティは、該フローティングボス部を成形すると共に、外縁部分に配置される前記ガス溜まり部と、該ガス溜まり部の径方向内側に配置される前記機能面成形部と、を持つ凹状のボス部成形部を有しており、
    前記ガス流動抑制リブは、該ガス溜まり部の径方向内側であって該機能面成形部の径方向外側に配置されており、
    前記発泡樹脂原料は、該貫通孔を介して前記カバー本体の裏側から表側に回り込むことにより該ボス部成形部に流れ込み、該ボス部成形部を径方向内側から径方向外側に流動し、
    前記ガスは、該発泡樹脂原料の流れにより該ガス溜まり部に追い込まれ、
    該ガス流動抑制リブは、該ガス溜まり部に追い込まれた該ガスが、該ガス流動抑制リブを越えて該機能面成形部に流れ込むのを抑制することを特徴とする発泡成形金型。
  7. 貫通孔を有するカバー本体と、
    該貫通孔の表側に突出し、突端面に、環状溝部と、該環状溝部の環内に配置され該環状溝部の環外と比較して欠肉部の発生が抑制されている機能面と、を持つフローティングボス部を有する樹脂発泡体製の吸音部材と、
    を備えてなり、
    該機能面が表側から押圧された状態で、騒音抑制対象となる音源部材に取り付けられている発泡成形品。
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