JP5002300B2 - 防音カバー及びその取付構造 - Google Patents

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本発明は、自動車のエンジンカバーなど防音カバーとその取付構造に関する。
近年の自動車では、エンジンからの騒音を遮蔽するために、エンジンの周囲あるいは下部にブロックサイドカバーやアンダーカバーなどが配設され、シリンダブロックの上面にはエンジンカバーが配設されている。これらの防音カバーは、樹脂又は鋼板よりなる硬質のカバー本体と、カバー本体のエンジン側表面に積層されたウレタン発泡体などよりなる吸音部材とから構成されている。この防音カバーでは、カバー本体がエンジンからの音を遮蔽し、吸音部材がエンジンからの音を吸音する。
つまり音源であるエンジンから発せられた音波は、吸音部材を通過する際に吸音部材である程度吸音され、残りの音波がカバー本体に到達する。音波は硬質のカバー本体を通過することは困難であるためカバー本体で反射され再び吸音部材を通過する。したがって音波はエンジンとカバー本体の間で反射を繰り返し、吸音部材を通過する度に吸音されるので、効果的に防音することが可能となる。
ところがカバー本体は硬質であるために、騒音源の振動が伝達されるとカバー本体まで振動し、カバー本体自身が騒音源となる場合があった。そのため従来は、特許第 3100863号公報などに記載されているように、防音カバーを軟質弾性体製のグロメットを介してボルトにより騒音源に固定することが行われている。しかしこの場合には、別部材としてのグロメットが必要となるために部品点数が増大し、組付工数が多大となりコストも高いという不具合があった。
そこで特許第 3872265号公報には、カバーのボルト締結部位に開口を設け、開口にはT字状のカラーを配置させると共に、カラーの周りには吸音部材と一体的に形成したウレタン発泡体からなるフローティング部位を設けたエンジンカバーが提案されている。
このエンジンカバーによれば、フローティング部位によってカバー本体の振動を防止することができ、カバー本体自身が騒音源となるのを防止することができる。したがってグロメットが不要となり、部品点数を削減することができる。またフローティング部位は吸音部材と一体的に形成できるため、製造工数の増大も無い。
特許第 3100863号公報 特許第 3872265号公報
ところがウレタン発泡体は、ゴムや熱可塑性エラストマなどに比べて圧縮され易く、圧縮されることで硬くなって制振効果が消失するという問題がある。特に特許文献2に記載のようにウレタン発泡体からなるフローティング部位を形成したエンジンカバーでは、ウレタンフローティング部位の圧縮面積が発泡ウレタン樹脂層の圧縮面積よりも極めて小さいことから、エンジンに圧接状態で固定された場合、フローティング部位が優先的に圧縮されることになり(実際には30%〜50%)、フローティング部位による制振効果が損なわれ、カバー本体自身が騒音源となるという不具合を回避することが困難となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、フローティング部位を吸音部材と一体的に形成すると共に、フローティング部位による制振効果を最大に発現させることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の防音カバーの取付構造の特徴は、厚さ方向に貫通する貫通孔をもつ硬質板状のカバー本体と、カバー本体の裏面に積層されたウレタン発泡体よりなる吸音部材と、からなる防音カバーの取付構造であって、
吸音部材は貫通孔を通ってカバー本体の表面側へ回り込んだウレタンフローティング部を一体に有し、防音カバーはウレタンフローティング部の表面側に配置されると共に貫通孔の孔径より大きな外径をもつ固定部材によって騒音源の表面に形成された被固定部に固定され、
ウレタンフローティング部には厚さ方向に貫通する係合孔が形成され、係合孔の裏面側周縁部には凹部をもち、固定部材による押力によって吸音部材の一部が凹部に入り込むことで形成された非圧縮部を有することにある。
そして本発明の防音カバーの特徴は、厚さ方向に貫通する貫通孔をもつ硬質板状のカバー本体と、カバー本体の裏面に積層されたウレタン発泡体よりなる吸音部材と、からなり、固定部材によって被固定部に固定される防音カバーであって、
吸音部材は貫通孔を通ってカバー本体の表面側へ回り込んだウレタンフローティング部を一体に有し、ウレタンフローティング部には厚さ方向に貫通する係合孔が形成され、係合孔の裏面側周縁部には、固定部材による押力によって吸音部材の一部が入り込むように変形するための凹部をもつことにある。
本発明の防音カバーの取付構造においては、ウレタンフローティング部には厚さ方向に貫通する係合孔が形成され、係合孔の裏面側周縁部には固定部材による押力によって吸音部材の一部が入り込むように変形するための凹部を有し、吸音部材の一部が空間部に入り込むことで形成された非圧縮部が存在している。この非圧縮部では、ウレタン発泡体がほとんど圧縮されておらず高い制振作用が発現される。したがってウレタンフローティング部と直接的にあるいは間接的に接するカバー本体の振動が抑制され、カバー本体自身が騒音源となるのを防止することができる。
そして本発明の防音カバーでは、ウレタンフローティング部には厚さ方向に貫通する係合孔が形成され、係合孔の裏面側周縁部には、固定部材による押力によって吸音部材の一部が入り込むように変形するための凹部をもつ。したがって固定部材による押力によって吸音部材の一部が凹部に入り込むように変形する。したがってウレタンフローティング部の圧縮が抑制され、非圧縮部を確実に形成することができる。
本発明の防音カバーは、カバー本体と、吸音部材とから構成されている。カバー本体は、樹脂板、金属板、あるいはセラミックスなどからなる硬質の板状のものを用いることができる。単位面積当たりにある程度大きな質量を有することが必要であるが、その形状は音源の形状及び配置スペースの形状によって決められ、特に制限されない。
カバー本体には、表裏を貫通する貫通孔が形成されている。この貫通孔は、被固定部に固定するための固定部材が挿通される取付孔として利用することができ、一般に複数個形成される。
吸音部材はウレタン発泡体から形成されたものを用いることができ、熱源及び騒音源の温度、吸音すべき音の周波数などによってその組成、見掛け密度などが決定される。その厚さは、配置スペースに応じて適宜決定することができる。
吸音部材とカバー本体とは、接合されていることが好ましい。接合されていないと劣化などによってカバー本体と吸音部材の間に隙間が生じ、その隙間から音が漏れたり、隙間に侵入した音波がカバー本体を振動させて二次放射音が発生したりする場合がある。この意味から、接合は吸音部材の表面全面で行うことが望ましい。
吸音部材を遮音部材に接合するには、予め所定形状に形成された吸音部材をカバー本体に接着あるいは溶着などによって接合することもできるが、カバー本体を型内に配置し、その型内で吸音部材を一体成形することで接合することが好ましい。
なお吸音部材のみかけ密度は、一般に吸音特性に優れた0.06〜0.12g/cm3 程度が好ましい。またカバー本体を型内に配置して吸音部材を形成する一体成形の場合には、カバー本体と型面との間にウレタン発泡体を確実に形成するためには、カバー本体の片側において約5mm以上の厚さでウレタン発泡体を形成することが望ましい。
本発明の防音カバーは、吸音部材は貫通孔を通ってカバー本体の表面側へ回り込んだウレタンフローティング部を一体に有している。すなわち貫通孔の周縁部は、ウレタンフローティング部とその反対側の吸音部材とで挟持された状態となっている。ウレタンフローティング部を形成した吸音部材を予め形成し、ウレタンフローティング部を貫通孔から圧入することでカバー本体に積層することもできるが、カバー本体を成形型内に配置して吸音部材とウレタンフローティング部とを発泡一体成形することが好ましい。
本発明の防音カバーは、ウレタンフローティング部の表面側に配置される固定部材によって被固定部に固定される。そしてウレタンフローティング部の一部に、固定部材に向かって突出して優先的に圧縮される凸部が形成されていれば、被固定部への固定時には、固定部材によってこの凸部が優先的に圧縮されることで、凸部以外のウレタンフローティング部の圧縮が抑制され、非圧縮部を確実に形成することができる。
凸部は、貫通孔の周囲を一周するリング状に形成されていることが望ましい。これにより非圧縮部の圧縮程度を貫通孔の周囲で均一とすることができ、制振作用が安定化される。また凸部が貫通孔の周囲全周でカバー本体と直接的又は間接的に接触するので、シール性が向上し隙間からの音漏れを防止することができる。
吸音部材は、固定部材による押力の方向(厚さ方向)で凸部に対応する位置に凹部を有することが望ましい。このようにすれば、圧縮された凸部に対応する吸音部材の部分が凹部に入り込むので、非圧縮部をさらに容易に形成することができる。
また吸音部材とカバー本体及び固定部材の少なくとも一方との間に凹部が形成されていることも好ましい。この凹部の存在によって、吸音部材は固定部材による押力によって吸音部材の一部が凹部に入り込むように変形するので、ウレタンフローティング部が圧縮されるのを抑制することができ、非圧縮部を形成することができる。
本発明の防音カバーの取付構造においては、ウレタンフローティング部には固定部材とカバー本体との間で圧縮され圧縮率が低い非圧縮部が存在している。この非圧縮部の存在によりカバー本体を制振することができ、高い防音効果が発現される。非圧縮部の圧縮率が15%を超えると、ウレタンフローティング部が硬くなって制振作用が低下し、防音効果も低下してしまう。なお非圧縮部の圧縮率はできる限り低い方が好ましく、具体的には10%以下、さらには5%以下がより好ましい。また、圧縮率は、下記の式に準じて算出することができる。元の体積及び固定後の体積とは、ウレタンフローティング部のうち固定部材とカバー本体との間に挟まれた部分の体積である。
圧縮率= 100×(元の体積−固定部材による固定後の体積)/元の体積
本発明の防音カバーの取付構造は、基本的に本発明の防音カバーを被固定部に取付けた構造である。そしてウレタンフローティング部に上記凸部を形成しておく、あるいはカバー本体、被固定部及び固定部材の少なくとも一つと吸音部材との間に凹部を形成しておくことで、非圧縮部を確実に形成することができ、またシール性が向上するため、防音効果がより確実に発現される。
被固定部材は、例えばエンジンから突出し雌螺子をもつボス部などとすることができる。この場合の固定部材は、ボルトとワッシャ、段付ボルト、ボルトとT字カラーなどが例示され、ウレタンフローティング部(特に凸部)と接触してボス部に固定できるものであれば特に制限されない。
固定部材は、被固定部に当接することで非圧縮部の圧縮率が15%以下となるように規制する規制手段を備えることが望ましい。この規制手段としては、T字カラー、段付ボルトの段部、ボルトが挿通されるスリーブ、あるいはボス部が例示される。
ところで固定部材を被固定部に係合させる際に吸音部材が噛み込まれると、噛み込み部の経時のへたりによって固定部材のボルト等がゆるみ、防音カバーの脱落につながる場合がある。そこで吸音部材は、貫通孔の周縁部で被固定部に対向する表面に、肉抜き部を備えることが望ましい。このようにすることにより、吸音部材が噛み込まれるのを防止することができる。この肉抜き部は、上記した凹部が兼ねることもできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
本発明の一実施例であるエンジンカバーの取付構造を、図1に部分断面図で示す。また図2に取付け前の状態を断面図で示し、図3に取付け後の状態を断面図で示す。この取付構造は、カバー本体1と、吸音部材2と、エンジンブロック3とからなる。カバー本体1と吸音部材2とは一体成形によって互いに接合されている。
カバー本体1は硬質樹脂から板状に形成され、表裏を貫通する貫通孔10が複数個形成されている。カバー本体1には表面から裏面側に突出する筒部11が形成されている。筒部11の端部には内径方向へ向かって突出するリング状のフランジ部12が形成され、フランジ部12の中心に貫通孔10が形成されている。
吸音部材2は、カバー本体1の裏面に一体的に積層されている。この吸音部材2は、カバー本体1を発泡成形型内に配置した状態で発泡成形されてなり、フランジ部12の周囲を覆うように形成されている。すなわち発泡樹脂はカバー本体の裏面側から貫通孔10を通ってフランジ部12の表面側へ回り込み、その位置に鍔状のウレタンフローティング部20が形成されている。それぞれの貫通孔10の内周側でウレタンフローティング部20の内周には、係合孔21が形成されている。フランジ部12は、ウレタンフローティング部20と、フランジ部12を挟んで反対側に存在する吸音部材2の一部とで挟持された状態となっている。
さらにウレタンフローティング部20の内周には、カバー本体1の表面側へ突出するリング状の凸部22が形成されている。また吸音部材2の凸部22に対応する裏面側、すなわち係合孔21の裏面側周縁部にはリング状の凹部23が形成されている。
またエンジンブロック3には、係合孔21に対応する位置にボス部30が突設されている。ボス部30には雌螺子が形成されている。
エンジンブロック3への取付け時には、カバー本体1と吸音部材2とからなるエンジンカバーを吸音部材2がエンジンブロック3に対向するように配置し、ボス部30を係合孔21に係合させる。すると吸音部材2の裏面がエンジンブロック3の表面に当接し、凹部23の部分に本発明にいう空間部が形成される。次にワッシャ4とボルト5を組み付ける。
ワッシャ4は、筒部11の内部に挿入される。ボルト5の締結前で荷重が作用しない状態では、ワッシャ4は凸部22の先端に載置された状態で、ワッシャ4とボス部30の表面との間には間隙が形成されている。
そしてボルト5をワッシャ4に挿通し、ボス部30と締結する。ボルト5がボス部30に進入するのに伴って、ワッシャ4が凸部22を押圧する。すると凸部22が圧縮されようとするが、その応力によって吸音部材2は凹部23の容積が縮小されるように弾性変形する。したがってワッシャ4から作用する圧縮応力の一部は剪断応力に転換され、ウレタンフローティング部20の圧縮が抑制される。
図3に示すように、ワッシャ4がボス部30の先端表面に当接した状態でボルト5の進入が停止され、締結が完了する。すなわちワッシャ4がボス部30に当接することで、ウレタンフローティング部20の圧縮率が15%以下となるように規制している。締結完了時でも凹部23にはまだ空間が残存し、凸部22の圧縮程度は小さい。またワッシャ4とウレタンフローティング部20との間にも、若干の隙間が存在する。
したがって、ウレタンフローティング部20のうちワッシャ4とフランジ部12との間に挟まれた部位の圧縮率は5%程度であってほとんど圧縮されることなく、締結前とほとんど同等の見掛け密度で存在している。これによりエンジンブロック3の振動はウレタンフローティング部20によって制振されてからカバー本体1に伝達されるので、カバー本体1の共振が抑制される。また凸部22は貫通孔10の周囲でワッシャ4に対してリング状に圧接されているので、シール性が良好であり隙間からの音漏れも防止されている。
すなわち本実施例の防音カバーの取付構造によれば、カバー本体1の振動が抑制され、カバー本体1自身が騒音源となるのを防止することができる。またグロメットが不要となるので部品点数を削減でき、ウレタンフローティング部20は吸音部材2の形成と同時に形成できるので、工数の増大もない。
なお本実施例において、凹部23を形成しなかった場合においても、凸部22の下方にはフランジ部12が存在しないので、ワッシャ4による凸部22の圧縮の力はほとんどそのまま下方へ伝わる。したがって凸部22より外周側に存在するウレタンフローティング部20が圧縮されるのが抑制されるので、非圧縮部が形成される。
(実施例2)
図4に本実施例のエンジンカバーをエンジンブロック3に締結する前の状態で示す。このエンジンカバーは、凸部22をもたず、ウレタンフローティング部20とフランジ部12の表面との間にリング状の空間部24が形成されている。その他は実施例1と同様である。
本実施例のエンジンカバーをエンジンブロック3に締結する際には、ワッシャ4によってウレタンフローティング部20が押圧される。するとウレタンフローティング部20は、外周側へ倒れ込むように変形し、空間部24の容積を狭めるように変形する。そしてワッシャ4がボス部30の先端表面に当接した状態でボルト5の進入が規制された状態では、ウレタンフローティング部20のうちワッシャ4とフランジ部12との間で挟まれた部位には、15%以下の圧縮率で圧縮された非圧縮部が形成される。
すなわち本実施例においては、凸部22を形成しない場合の例を示しているが、このような場合でも非圧縮部を形成することができ、カバー本体1の振動が抑制され、カバー本体1自身が騒音源となるのを防止することができる。
(実施例3)
図5に本実施例のエンジンカバーをエンジンブロック3に締結する前の状態で示す。このエンジンカバーは、ワッシャ4に代えてT字カラー6を用いてエンジンブロック3に締結される。
吸音部材2は、凸部22の形状が異なること以外は実施例1と同様である。凸部22は内周ほど肉厚が厚く、その外周表面はテーパ形状となっている。そして係合孔21内にT字カラー6の筒部60が挿入され、ボルト5がT字カラー6に挿通されてボス部30と螺合されると、凸部22は先ず内周側が圧縮される。凸部22はテーパ表面をもつ断面三角形状であるため、T字カラー6からの圧縮の力は外周側に伝わりにくく、吸音部材2は凹部23の容積が縮小されるように弾性変形する
これにより、ウレタンフローティング部20の圧縮が抑制されるので、非圧縮部を形成することができ、カバー本体1の振動が抑制され、カバー本体1自身が騒音源となるのを防止することができる。
(実施例4)
実施例のエンジンカバーをエンジンブロック3に締結する前の状態を図6に、締結後の状態を図7に示す。このエンジンカバーは、ワッシャ4に代えてT字カラー6を用いてボス部30に締結される。
吸音部材2は凸部22をもたず、ウレタンフローティング部20は上方へ向かうほど径が拡大する略逆円錐形の筒状に形成されている。そしてウレタンフローティング部20とフランジ部12の表面との間に、リング状の空間部25が形成されている。その他は実施例1と同様である。
したがってボルト5の締結時には、ウレタンフローティング部20は外周側へ倒れ込むように変形し、空間部25及び凹部23の容積を狭めるように変形する。そしてT字カラー6の先端がボス部30の表面に当接して進入が規制された状態では、ウレタンフローティング部20はT字カラー6とフランジ部12との間で15%以下の圧縮率で圧縮され、非圧縮部が形成される。
参考例
図8に本参考例のエンジンカバーをエンジンブロック3に締結する前の状態で示す。このエンジンカバーは、固定部材による締め代がなく、締結前にT字カラー6の下面がボス部30に当接している。よって、ボルトによる締結がされても、ウレタンフローティング部20は圧縮されないため、カバー本体1の振動が抑制され、カバー本体1自身が騒音源となるのを防止することができる。なおこの場合は、吸音部材をへたりが少ない配合としたり、ウレタンフローティング部20とT字カラー6とを一体成形したりして、シール性を確保することが好ましい。
本発明の防音カバーは、吸音部材が振動源に当接するように用いられるものであれば、エンジンカバーに限ることなく、オイルパンカバー、インジェクタカバー、アンダーカバーなど種々の分野に用いることができる。
本発明の一実施例に係る防音カバーの取付構造を示す分解斜視図である。 本発明の一実施例に係る防音カバーの取付構造の締結前の断面図である。 本発明の一実施例に係る防音カバーの取付構造の締結後の断面図である。 本発明の第2の実施例に係る防音カバーの取付構造の締結前の断面図である。 本発明の第3の実施例に係る防音カバーの取付構造の締結前の断面図である。 本発明の第4の実施例に係る防音カバーの取付構造の締結前の断面図である。 本発明の第4の実施例に係る防音カバーの取付構造の締結後の断面図である。 参考例に係る防音カバーの取付構造の締結前の断面図である。
1:カバー本体 2:吸音部材 3:エンジンブロック
4:ワッシャ 5:ボルト 6:T字カラー 10:貫通孔
20:ウレタンフローティング部 21:係合孔 22:凸部 23:凹部

Claims (9)

  1. 厚さ方向に貫通する貫通孔をもつ硬質板状のカバー本体と、該カバー本体の裏面に積層されたウレタン発泡体よりなる吸音部材と、からなる防音カバーの取付構造であって、
    該吸音部材は該貫通孔を通って該カバー本体の表面側へ回り込んだウレタンフローティング部を一体に有し、
    該防音カバーは該ウレタンフローティング部の表面側に配置されると共に該貫通孔の孔径より大きな外径をもつ固定部材によって騒音源の表面に形成された被固定部に固定され、
    該ウレタンフローティング部には厚さ方向に貫通する係合孔が形成され、該係合孔の裏面側周縁部には凹部をもち、該固定部材による押力によって該吸音部材の一部が該凹部に入り込むことで形成された非圧縮部を有することを特徴とする防音カバーの取付構造。
  2. 前記凹部はリング状に形成されている請求項1に記載の防音カバーの取付構造。
  3. 前記ウレタンフローティング部の一部には、前記固定部材に向かって突出して優先的に圧縮される凸部をもつ請求項1又は請求項2に記載の防音カバーの取付構造。
  4. 前記凸部は前記貫通孔の周囲を一周するリング状に形成されている請求項3に記載の防音カバーの取付構造。
  5. 前記固定部材は、前記被固定部に当接することで前記非圧縮部の厚さを規制する規制手段を備える請求項1〜4のいずれかに記載の防音カバーの取付構造。
  6. 厚さ方向に貫通する貫通孔をもつ硬質板状のカバー本体と、該カバー本体の裏面に積層されたウレタン発泡体よりなる吸音部材と、からなり、固定部材によって被固定部に固定される防音カバーであって、
    該吸音部材は該貫通孔を通って該カバー本体の表面側へ回り込んだウレタンフローティング部を一体に有し、
    該ウレタンフローティング部には厚さ方向に貫通する係合孔が形成され、該係合孔の裏面側周縁部には該固定部材による押力によって該吸音部材の一部が入り込むように変形するための凹部をもつことを特徴とする防音カバー。
  7. 前記凹部はリング状に形成されている請求項6に記載の防音カバー。
  8. 前記ウレタンフローティング部の少なくとも一部には、前記固定部材による押力によって優先的に圧縮される凸部をもつ請求項6又は請求項7に記載の防音カバー。
  9. 前記凸部は前記貫通孔の周囲を一周するリング状に形成されている請求項8に記載の防音カバー。
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CN105927387A (zh) * 2016-05-26 2016-09-07 潍柴动力股份有限公司 一种柴油发动机用隔声罩及柴油发动机
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