JP2006300107A - 防振装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム弾性体が過大な圧縮方向へ荷重により変形しても、ゴム弾性体にプレート部材に対するべたつき現象が生じることを防止する。
【解決手段】ゴム弾性体18が外筒14の内周側に圧入固定されると共に、外筒14のフランジ部22上にゴム弾性体18よりも高硬度のゴム材料により形成されたストッパゴム32が固着されている。ストッパゴム32はプレート部材38,40に所定幅の隙間を空けて対向させていて、ゴム弾性体18に軸方向の過大な圧縮荷重が入力し、ストッパゴム32が一方のプレート部材38,40に圧接すると、ストッパゴム32が大きな反発力を発生するので、ゴム弾性体18の圧縮方向への過大な変形を阻止できる。また径方向に沿って過大な荷重が入力した場合にも、ゴム弾性体18が内筒14内に圧入固定されていることから、ゴム弾性体18には剥離や亀裂が生じない。
【選択図】図1

Description

本発明は、トラクターなどの農業用機械やブルドーザなどの建設用機械のキャビンマウントや、産業用機械又は車両のエンジンマウントなどとして用いられる防振装置及び、その製造方法に関する。
建設車両等のエンジンマウントとして適用される防振装置としては、例えば、特許文献1及び特許文献2に示されるようなものが知られている。この防振装置は、外筒と、この外筒の内周側に配置された内筒と、これらの外筒と内筒との間に配置されたゴム弾性体とがそれぞれ設けられた一対の防振ゴムを備え、これら一対の前記防振ゴムが、ボルト及びナットにより軸方向内側の端部どうしを互いに突き合わされた状態とされる、所謂サンドイッチ型のものとして構成されている。
図7には、上記のような構造を有する従来の防振装置の一例が示されている。防振装置50は、図7(A)に示されるように、軸方向に沿って互いに対称的な構造及び形状を有する一対の防振ゴム52を備えている。この防振ゴム52には、図8に示されるように、外筒54と内筒56との間に配置されたゴム弾性体58が設けられている。外筒54には、その軸方向外側の端部に外周側へ延出する環状のフランジ部60が形成されている。ゴム弾性体58は、外筒54における内周面及びフランジ部60にそれぞれ加硫接着されると共に、内筒56の外周面に加硫接着され、外筒54と内筒56とを弾性的に連結している。
防振装置50では、上記のように構成された一対の防振ゴム52の軸方向一端部どうしを互いに突き合わせつつ、一対のフランジ部60間に肉厚板状のブラケット62を挟持すると共に、一対の防振ゴム52が軸方向外側から一対のプレート部材64,66の間に挟持された状態とされる。ここで、ブラケット62は、車両におけるエンジン側に連結固定され、一対のプレート部材64,66の少なくとも一方は車両における車体側に連結固定されている。プレート部材64,66にはそれぞれ軸方向へ貫通する挿通穴65,67が穿設されている。
防振装置50は、一対のプレート部材64,66の間に挟持された一対の防振ゴム52が、挿通穴67、一対の内筒56及び挿通穴65内をそれぞれ貫通するボルト68及び、このボルト68の先端部にワッシャ70を介して捻じ込まれたナット72により互いに連結されることにより、組み立てられる。このとき、ナット70は、一対の防振ゴム52における内筒56の一端部どうしが互いに圧接した状態となるまで、ボルト68へねじ込まれる。これにより、一対のゴム弾性体58は、それぞれ軸方向に沿って所定の予備圧縮量(図8に示されるPC)だけ圧縮され、軸方向に沿った荷重に対して所要の反発力を発生できる状態となる。この防振装置50では、一対のプレート部材64,66又はブラケット62を介して振動が入力すると、一対の防振ゴム52におけるゴム弾性体58がそれぞれ弾性変形して入力振動を減衰吸収する。
ところで、上記のような防振装置50では、プレート部材64,66又はブラケット62を介して過大な圧縮方向への荷重(圧縮荷重)が入力した場合に、ゴム弾性体58に予備圧縮量を超える過大な変形が生じることを防止する必要がある。すなわち、防振装置50では、例えば、プレート部材66側(図7(B)では上側)のゴム弾性体58に軸方向に沿って予備圧縮量を超える過大な変形(圧縮変形)が生じると、プレート部材64側(図7(B)では下側)のゴム弾性体58は、引張り方向へ変形(復元)して予備圧縮が消失する。これにより、プレート部材64は他方のゴム弾性体58からの弾性的な反発力を殆ど受けなくなり、振動入力に対して殆ど抵抗なく振動してしまう状態となり、すなわちブラケット62とプレート部材64との間にガタが生じる。
そこで、図8に示されるように、ゴム弾性体58には、その外周部にストッパ部72が一体的に形成されており、このストッパ部72は、軸方向に沿って外筒54のフランジ部60上に重なり合うと共に、プレート部材64又はプレート部材66に所定の間隔を空けて対向している。これにより、例えば、図7(B)に示されるように、プレート部材66側の防振ゴム52に過大な圧縮荷重が入力してゴム弾性体58が変形した時に、ストッパ部72がプレート部材66に圧接し、その変形抵抗及び反発力により防振ゴム52に予備圧縮量を超える大きな変形(圧縮変形)が生じることを阻止する。
実開昭59−191452号公報 実開昭60−7433号公報
しかしながら、上記のような防振装置50では、一方のプレート部材64,66又はブラケット62を介して一方のゴム弾性体58に過大な圧縮荷重が入力し、図7(B)に示されるように、ストッパ部72が他方のプレート部材64,66に完全に密着した状態になると、ゴムの粘性等の影響によりゴム弾性体58が他方のプレート部材64,66に貼り付く現象(所謂、べたつき現象)が生じることがある。このようなべたつき現象が繰り返し生じると、ゴム弾性体58がプレート部材64,66に貼り付いて局部的な剥離又は破断が生じ、防振装置50の耐久性を低下させる要因となる。また、入力荷重の方向が反転して、プレート部材64,66に貼り付いたゴム弾性体58が剥離する際に、異音(剥離音)が発生し、この剥離音が車内へ不快な騒音として伝達されることもある。
また上記のような防振装置50では、外筒54の軸方向に沿った長さが内筒56よりも短く、ゴム弾性58の外筒54との接着面積を十分に大きくできないので、一方のプレート部材64,66又はブラケット62を介してゴム弾性体58に軸方向に直交する径方向に沿って荷重(横荷重)が繰り返して入力すると、ゴム弾性体58が外筒54から剥離したり、ゴム弾性体58の外周側に亀裂が発生して、ゴム弾性体58が短期間で破損するおそれがある。
本発明の第1の目的は、上記事実を考慮して、ゴム弾性体が過大な圧縮方向へ荷重により変形しても、ゴム弾性体にプレート部材に対するべたつき現象が生じることを防止でき、しかも径方向に沿った荷重が繰り返し入力しても、ゴム弾性体が破損することを長期に亘って防止できる防振装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記事実を考慮して、径方向に沿った荷重が繰り返し入力しても、ゴム弾性体が破損することが長期に亘って防止される防振装置を効率的に製造できる防振装置の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る防振装置は、振動発生部と振動受部の一方にブラケット部材を介して連結され、軸方向外側の端部に外周側へ延出するフランジ部が形成された略円筒状の外筒と、振動発生部と振動受部の他方にプレート部材を介して連結され、前記外筒の内周側に配置された略円筒状の内筒と、前記外筒と前記内筒との間に配置されたゴム弾性体と、がそれぞれ設けられた一対の防振ゴムを備え、一対の前記防振ゴムが、その軸方向内側の端部どうしを互いに突き合わせつつ、一対の前記フランジ部の間にブラケット部材を挟持して該ブラケット部材に連結されると共に、一対の前記内筒を挿通した締結部材により一対の前記ゴム弾性体の軸方向外側にそれぞれ位置する一対のプレート部材に連結され、これら一対のプレート部材の間に挟持される防振装置であって、前記ゴム弾性体の外周側であって前記フランジ部上に前記ゴム弾性体よりも高硬度のゴム材料により形成されたストッパゴムを固着し、該ストッパゴムをプレート部材に前記軸方向に沿って所定幅の隙間を空けて対向させ、しかも前記ゴム弾性体を前記内筒の外周側に固着すると共に、前記外筒の内周側に圧入固定したことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る防振装置では、ゴム弾性体の外周側であってフランジ部上にゴム弾性体よりも高硬度のゴム材料により形成されたストッパゴムを固着し、このストッパゴムをプレート部材に軸方向に沿って所定幅の隙間を空けて対向させたことにより、ブラケット部材又はプレート部材を介して一方のゴム弾性体に軸方向に沿って過大な圧縮荷重が入力し、一方のゴム弾性体の外周側に配置されたストッパゴムが一方のプレート部材に圧接すると、ストッパゴムが圧縮方向へ弾性変形すると共に、変形量に応じた復元力(反発力)を発生するので、ゴム弾性体自体の復元力及びストッパゴムの復元力によりゴム弾性体の圧縮方向への過大な変形を阻止できる。
このとき、ストッパゴムがゴム弾性体よりも高硬度のゴム材料により形成されていることから、プレート部材に圧接したストッパゴムが発生する反発力を十分に大きくし、この反発力によりゴム弾性体の圧縮方向への変形が増大することを制限できるので、ゴム弾性体にプレート部材に対するべたつき現象が生じることを効果的に防止でき、さらにストッパゴムが高硬度のゴム材料により形成されていることから、ストッパ部が低硬度のゴム材料によりゴム弾性体の一部として形成された従来の防振装置と比較し、ストッパゴム表面の粘着性を小さくできるので、ストッパゴムにプレート部材に対するべたつき現象が生じることも効果的に防止できる。
また請求項1に係る防振装置では、ゴム弾性体が内筒の外周側に固着されると共に、外筒の内周側に圧入固定されていることにより、プレート部材又はブラケットを介してゴム弾性体に軸方向に直交する径方向に沿って荷重(横荷重)が繰り返し入力しても、ゴム弾性体が外筒に固着されていないので、ゴム弾性体の外筒からの剥離やゴム弾性体に亀裂が発生せず、ゴム弾性体が剥離や亀裂を起点として破損することを防止できる。
また本発明の請求項2に係る防振装置は、請求項1記載の防振装置において、前記ゴム弾性体における軸方向内側の端部に該ゴム弾性体の外周面から外周側へ突出する係止凸部を形成し、前記ゴム弾性体は、前記外筒の内周側に圧入固定されると、前記係止凸部により前記外筒の軸方向内側の端部を係止することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る防振装置では、ゴム弾性体が、前記外筒の内周側に圧入固定されると、その軸方向内側の端部に形成された係止凸部により外筒の軸方向内側の端部を係止することにより、係止凸部によりゴム弾性体に軸方向への荷重(引張荷重)に対する抵抗力(係止力)を発生できるので、外筒の内周側に圧入固定されたゴム弾性体が引張荷重を受けて外筒から抜け出ることを効果的に防止できる。
また本発明の請求項3に係る防振装置は、請求項1記載の防振装置において、一対の前記ゴム弾性体を、一対の前記プレート部材の間でそれぞれ軸方向へ予備圧縮した状態に保持すると共に、前記ゴム弾性体が予備圧縮された状態で、前記ストッパゴムとプレート部材との間に形成される隙間の幅を、前記ゴム弾性体の予備圧縮量よりも小さくしたことを特徴とする。
また本発明の請求項3に係る防振装置では、ゴム弾性体が予備圧縮された状態で、ストッパゴムとプレート部材との間に形成される軸方向に沿った隙間の幅を、ゴム弾性体の予備圧縮量よりも小さくしたことにより、プレート部材又はブラケット部材を介して過大な圧縮荷重が一方のゴム弾性体に入力しても、ゴム弾性体に予備圧縮量以上の圧縮方向への変形が生じる前に、一方のゴム弾性体の外周側に配置されたストッパゴムがプレート部材に圧接し、プレート部材に弾性的な復元力(反発力)を作用させる。従って、ストッパゴムの軸方向に沿った圧縮荷重に対する剛性を圧縮荷重の最大値に応じて適宜設定すると共に、この剛性に応じてストッパゴムとプレート部材との間に形成される隙間の幅を、ゴム弾性体の予備圧縮量より小さい範囲で適宜設定すれば、過大な圧縮荷重が一方のゴム弾性体に入力した際にも、このゴム弾性体に予備圧縮量以上の変形が生じることがなくなり、他方のゴム弾性体がプレート部材から離間することを防止できる。
また本発明の請求項3に係る防振装置は、請求項2記載の防振装置において、前記ストッパゴムとプレート部材との間に形成される隙間の幅を、前記ストッパゴムの軸方向に沿った圧縮荷重に対する剛性及び前記防振ゴムに入力する前記軸方向に沿った圧縮荷重の最大値に応じて設定することを特徴とする。
また本発明の請求項4に係る防振装置は、請求項3記載の防振装置において、前記ストッパゴムとプレート部材との間に形成される隙間の幅を、前記ストッパゴムの軸方向に沿った圧縮荷重に対する剛性及び前記防振ゴムに入力する前記軸方向に沿った圧縮荷重の最大値に応じて設定することを特徴とする。
また本発明の請求項5に係る防振装置は、請求項1乃至4の何れか1項記載の防振装置において、前記ストッパゴムを形成するゴム材料の硬度を、前記ゴム弾性体を形成するゴム材料の硬度と同等か高くしたことを特徴とする。
また本発明の請求項6に係る防振装置の製造方法は、請求項1乃至5の何れか1項記載の防振装置の製造方法であって、前記ゴム弾性体を成形すると同時に、該ゴム弾性体を前記内筒の内周側に加硫接着する成形工程と、前記内筒の内周側に加硫接着された前記ゴム弾性体を、軸方向に直交する径方向に沿って圧縮しつつ前記外筒の内周側に挿入する圧入工程と、を有することを特徴とする。
本発明の請求項6に係る防振装置の製造方法では、ゴム弾性体を成形すると同時に、このゴム弾性体を内筒に加硫接着する成形工程と、内筒に加硫接着されたゴム弾性体を外筒の内周側に圧入する圧入工程とを有することにより、ゴム弾性体の成形と同時に、このゴム弾性体を内筒へ加硫接着により固着でき、さらに内筒に加硫接着されたゴム弾性体を径方向に沿って圧縮しつつ外筒の内周側へ挿入するだけで、ゴム弾性体を外筒に圧入により固定できるので、径方向に沿った荷重が繰り返し入力しても、ゴム弾性体が破損することが長期に亘って防止される防振装置を効率的に製造できる。
以上説明したように本発明に係る防振装置によれば、ゴム弾性体が過大な圧縮方向へ荷重により変形しても、ゴム弾性体にプレート部材に対するべたつき現象が生じることを防止でき、しかも径方向に沿った荷重が繰り返し入力しても、ゴム弾性体が破損することを長期に亘って防止できる。
また本発明に係る防振装置の製造方法によれば、径方向に沿った荷重が繰り返し入力しても、ゴム弾性体が破損することが長期に亘って防止される防振装置を効率的に製造できる。
以下、本発明の実施形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る防振装置が示されている。この防振装置10は、例えば、車両におけるエンジンマウントとして適用され、振動発生部であるエンジンから入力を減衰吸収し、振動受部である車体へ入力する振動を低減するためのものである。
防振装置10では、構造及び形状が互いに同一とされた一対の防振ゴム12を備えており、これら一対の防振ゴム12が軸方向に沿って互いに対称的な位置関係となるように配置されている。防振ゴム12は、略円筒状に形成された金属製の外筒14と、この外筒14の内周側に略同軸的に配置され円筒状に形成された金属製の内筒16と、これらの外筒14と内筒16との間に配置されたゴム弾性体18と、このゴム弾性体18の外周側に配置されたストッパゴム32を備えている。
外筒14には、内周側に軸方向へ扁平な円筒状に形成された筒部20が設けられると共に、この筒部の軸方向外側の端部(外側端部)から外周側へ延出する環状のフランジ部22が一体的に形成されている。内筒16は、軸方向に沿って外筒14よりも長い円筒状に形成されており、外側端部が筒部20内から軸方向外側へ突出している。また内筒16は、防振ゴム12が組立前の状態では、図2(A)に示されるように、軸方向内側の端部(内側端部)の位置が筒部20の内側端部の位置と軸方向に沿って略一致している。ゴム弾性体18は略肉厚円筒状に形成されており、その内周面全体が内筒16外周面に加硫接着により固着されると共に、外筒14の内周側に圧入されて外筒14に固定されている。これにより、外筒14と内筒16とがゴム弾性体16により弾性的に連結される。
図2に示されるように、ゴム弾性体18には、その軸方向内側の端面に凹状に窪んだ凹部24が周方向に沿って形成されている。またゴム弾性体18には、軸方向外側の端面に内筒16外周面に沿って断面が略V字状とされた溝部26が全周に亘って形成(図2(C)参照)されている。ゴム弾性体18には、軸方向内側に外筒14の筒部20の内径に対応する外径を有する略円筒状の圧入部27が形成されると共に、この圧入部27における軸方向内側の端部に外周側へ突出する係止凸部28が全周に亘って形成されている。この係止凸部28は、その断面形状が略半円状とされている。
ゴム弾性体18は、圧入部27の軸方向外側の部分が本体部30とされており、この本体部30は、内周側から外周側へ向って軸方向に沿った肉厚が徐々に薄くなっており、その軸方向外側の端面が内周側から外周側へ向って軸方向内側(図2(B)では、下側)へ傾斜した傾斜面29とされている。また本体部30は、その外周面が曲率半径が略一定とされた湾曲面からなる圧接面31とされている。
ここで、ゴム弾性体18は、NR、NBR等のゴム材料を素材として形成されている。ゴム弾性体18は、例えば、内筒16をそれぞれインサートコアとして加硫成形(モールド成形)されており、加硫成形と同時に内筒16外周面に加硫接着により固着される。
防振ゴム12には、ゴム弾性体18の外周側にリング状のストッパゴム32が配置されている。ストッパゴム32は、その断面が略矩形状とされ、軸方向に沿った厚さが任意の部位で略一定とされている。ストッパゴム32は、軸方向内側の端面が外筒14のフランジ部22の軸方向外側に固着されており、その軸方向外側に平面状のストッパ面48が形成されている。
ここで、ストッパゴム32は、例えば、フランジ部22をインサートコアとして加硫成形(モールド成形)されており、加硫成形と同時にフランジ部22上に加硫接着により固着される。但し、ストッパゴム32を、ゴム材料を素材として予め成形しておき、このストッパゴム32を接着剤等によりフランジ部22上に固着するようにしても良い。またストッパゴム32は、ゴム弾性体18よりも高い硬度のゴム材料により成形されている。ここで、ストッパゴム32を形成するゴム材料の硬度は、ゴム弾性体18を形成するゴム材料の硬度よりも高くされている。具体的には、本実施形態では、ゴム弾性体18の硬度が50°、ストッパゴム32の硬度が70°とされている。
図2(A)〜(B)に示されるように、内筒16の外周面に加硫接着されたゴム弾性体18は、その圧入部27が外筒14の筒部20内に挿入される。このとき、圧入部27は、筒部20内周面により内周側へ圧縮されつつ、本体部30の軸方向内側の端面がフランジ部22に当接するまで筒部20内へ挿入(圧入)される。この状態で、圧入部27の係止凸部28は外筒14内から突出して外筒14の軸方向内側の端部を内周側から係止する。また本体部30の外径はストッパゴム32の内径よりも若干長くなっており、本体部30は、その圧接面31をストッパゴム32の内周面に圧接させる。ここで、圧入部27の外径は、筒部20の内径よりも3%〜30%程度大きくされている。
上記のように外筒14及びストッパゴム32の内周側に挿入されたゴム弾性体18は、筒部20内へ圧入された圧入部27により生じる拘束力、外筒14の内側端部を係止する係止凸部28の係止力及び、ストッパゴム32内周面と圧接面31との摩擦力により軸方向への相対移動が拘束されて外筒14に固定される。またゴム弾性体18は、筒部20及びストッパゴム32により径方向に沿って圧縮(予備圧縮)された状態に保持され、予圧縮されない場合と比較し、荷重入力時に径方向に沿って大きな反発力が発生可能になる。
以上説明したように本実施形態に係る防振ゴム12を製造する際には、ゴム弾性体18を加硫成形すると同時に、このゴム弾性体18を内筒16に加硫接着する工程(成形工程)と、内筒16に加硫接着されたゴム弾性体18を外筒の内周側に圧入する工程(圧入工程)とを有することにより、ゴム弾性体18の成形と同時に、このゴム弾性体18を内筒へ加硫接着により固着でき、さらに内筒16に加硫接着されたゴム弾性体18を径方向に沿って圧縮しつつ、外筒14及びストッパゴム32の内周側へ挿入するだけで、ゴム弾性体18を外筒14に十分な強度で固定できるので、一対の防振ゴム12を備えた防振装置10を効率的に製造できる。
次に、上記のように構成された一対の防振ゴム12を備えた防振装置10の組立方法について説明する。
防振装置10では、図1(B)に示されるように、一対の防振ゴム12における内筒16の内側端部どうしを互いに突き合わせつつ、一対のフランジ部22間にブラケット部材34を挟持すると共に、一対の防振ゴム12が軸方向外側から一対のプレート部材38,40の間に挟持される状態とされる。ここで、ブラケット部材34は車両におけるエンジン側に連結されており、このブラケット部材34には、防振装置10との連結部分に外筒14の外径に対応する内径を有する円形の開口部36(図1(A)参照)が穿設されている。一対のフランジ部22によりブラケット部材34を挟持する際には、一対の外筒14の内側端部を軸方向外側からそれぞれブラケット部材34の開口部36内へ挿入し、これらの外筒14のフランジ部22により開口部36の周縁部を挟持する。
図1に示されるように、一方(図1では下側)の防振ゴム12の軸方向外側に配置されたプレート部材38には軸方向へ貫通する挿通穴39が穿設されている。また他方(図1では上側)の防振ゴム12の軸方向外側に配置されたプレート部材40にも軸方向へ貫通する挿通穴41が穿設されている。ここで、プレート部材38,40の少なくとも一方は車体側へ連結されている。防振装置10が組み立てられる際には、挿通穴39、挿通穴41が一対の内筒16の開口部とそれぞれ一致するように、プレート部材38、プレート部材40及び一対の防振ゴム12がそれぞれ位置調整される。
防振装置10は、図1(C)に示されるように、ボルト42が軸方向外側からプレート部材40の挿通穴41、一対の内筒16の内周側及びプレート部材38の挿通穴39内にそれぞれ挿入され、この挿通穴39から突出するボルト42の先端部にワッシャ44を介してナット46がねじ込まれる。このとき、ナット46は、一対の防振ゴム12における係止凸部28が互いに圧接した状態となるまで、ボルト42へねじ込まれる。これにより、一対の防振ゴム12におけるゴム弾性体18は、それぞれ軸方向に所定の予備圧縮量だけ圧縮され、軸方向に沿った入力荷重に対して所要の反発力を発生できる状態となる。
すなわち、防振装置10では、ゴム弾性体18の予備圧縮量を大きくするほど、ゴム弾性体18による負荷荷重に対する復元力(反発力)を増大できる。このとき、ゴム弾性体18の軸方向に沿った予備圧縮量は、その係止凸部28の軸方向に沿った厚さT(図2(B)参照)に対応するものになる。従って、防振装置10では、係止凸部28の厚さTを変化(増減)させることにより、ゴム弾性体18の軸方向に沿った予備圧縮量が調整可能になっている。
上記のように構成された防振装置10では、例えば、振動発生部から軸方向(本実施形態では、上下方向)に沿った振動がブラケット部材34を介して入力すると、一対の防振ゴム12におけるゴム弾性体18が軸方向に沿ってそれぞれ弾性変形する。このとき、一方の防振ゴム12におけるゴム弾性体18と他方のゴム弾性体18のゴム弾性体18とは、軸方向に沿って互いに反対方向(一方が圧縮方向、他方が引張り方向)へ弾性変形し、これら防振ゴム12のゴム弾性体18の内部摩擦等により上下方向に沿った入力振動が減衰吸収される。ここで、防振ゴム12は、本体部30の軸方向外側の端面が傾斜面29とされていることから、圧縮方向へ変形されるゴム弾性体18は、その変形量が増加するに従って、プレート部材38と接触面積が増加すると共に、入力荷重により変形される部分が外周側へ拡張される。これにより、防振ゴム12は、その変形量が増加するに従って、プレート部材38へ作用させる反発力の増加率を徐々に増加させるような非線形的な特性を示す。
また防振装置10では、エンジンから軸方向と直交する径方向に沿った振動がブラケット部材34を介して入力すると、一対の防振ゴム12におけるゴム弾性体18が径方向に沿ってそれぞれ弾性変形し、これらのゴム弾性体18の内部摩擦等により径方向に沿った入力振動も減衰吸収される。
防振装置10では、図1(C)に示されるように、一対のゴム弾性体18がそれぞれ所定の予備圧縮量だけ圧縮された状態で、フランジ部22に固着されたストッパゴム32のストッパ面48とプレート部材38,40との間に軸方向に沿って所定幅の隙間Sが形成される。この隙間Sの幅は、ゴム弾性体18の予備圧縮量より小さい範囲で、ストッパゴム32の軸方向に沿った圧縮荷重に対する剛性及び防振ゴム12に入力する軸方向に沿った圧縮荷重の最大値に応じて設定されている。
図3には、プレート部材38及びブラケット部材34の一方を介して防振装置10に軸方向に沿って過大な負荷荷重が入力したときの状態が示されている。防振装置10に軸方向に沿って過大な負荷荷重が入力すると、一方(図3では上側)のゴム弾性体18が圧縮方向へ弾性変形すると共に、予備圧縮された他方(図3では下側)のゴム弾性体18が引張り方向へ復元する。このとき、一方のゴム弾性体18に隙間S(図1(C)参照)の幅を超える変形が生じると、このゴム弾性体18の外周側に配置されたストッパゴム32のストッパ面48がプレート部材40へ圧接する。これにより、ストッパゴム32がプレート部材40に反発力を作用させ、この反発力によりゴム弾性体18の変形が予備圧縮量以下に制限される。
すなわち、軸方向に沿った過大な負荷荷重により一方のゴム弾性体18が変形してストッパゴム32が一方のプレート部材38,40に圧接すると、ゴム弾性体18の反発力に加え、高硬度のストッパゴム32からの反発力がプレート部材38,40が作用する。これにより、一方のゴム弾性体18に隙間Sの幅を超える量の変形が生じると、防振装置10(防振ゴム12)の荷重−ひずみ特性が急峻に立ち上がり、ゴム弾性体18に予備圧縮量を超える変形が生じることを制限する。
図4には、プレート部材38,40及びブラケット部材34の一方を介して防振装置10に径方向(矢印R方向=荷重入力方向)に沿って過大な負荷荷重が入力したときの状態が示されている。防振装置10に径方向に沿って過大な負荷荷重が入力すると、荷重入力方向に沿って一対のゴム弾性体18における下流側端部が内筒16と外筒14との間で圧縮変形すると共に、一対のゴム弾性体18における径方向に沿って予備圧縮された上流側端部が径方向に沿って復元する。このとき、一対のゴム弾性体18における下流側端部に径方向に沿った予備圧縮量を超える圧縮変形が生じると、図4に示されるように、一対のゴム弾性体18における上流側端部が筒部20内周面及びストッパゴム32内周面からそれぞれ離間し、これらの間に隙間が形成される。これらの隙間は、径方向に沿った入力荷重の入力が中断すると、一対のゴム弾性体18の下流側端部が径方向に沿って復元することにより直ちに消失する。
図5には、図1に示される本実施形態に係る防振装置10と図7に示される従来の防振装置50との負荷荷重とゴム弾性体の変形量との関係が示されている。この図6において、実線Aは、本実施形態に係る防振装置10による荷重−変形量の特性を示しており、ゴム弾性体18の軸方向に沿った予備圧縮量が8mm、隙間Sの幅が3mmに設定されている場合を示している。また破線Bは、図7に示される従来の防振装置50による荷重−変形量の特性を示しており、ゴム弾性体58の軸方向に沿った予備圧縮量が8mmに設定されている場合を示している。
図6から明らかなように、本実施形態に係る防振装置10では、約4kNを超える負荷荷重(圧縮荷重)が入力し、一方のゴム弾性体18の圧縮方向への変形量が3mmより大きくなると、荷重−ひずみ特性を示す曲線(実線A)が急峻に立ち上がり、変形量の増加に対する荷重の増加量が従来の防振装置50(破線B)における変形量の増加に対する荷重の増加量よりも増大する。
以上説明した本実施形態に係る防振装置10では、ゴム弾性体18の外周側であってフランジ部22上にゴム弾性体18よりも高硬度のゴム材料により形成されたストッパゴム32を固着し、このストッパゴム32のストッパ面48をプレート部材38,40に所定幅の隙間Sを空けて対向させたことにより、ブラケット部材34又はプレート部材38,40を介して一方のゴム弾性体18に軸方向に沿って過大な圧縮荷重が入力し、一方のゴム弾性体18の外周側に配置されたストッパゴム32が一方のプレート部材38,40に圧接すると、ストッパゴム32が圧縮方向へ変形すると共に、その変形量に応じた復元力(反発力)を発生するので、ゴム弾性体18自体の復元力及びストッパゴム32の復元力によりゴム弾性体18(防振ゴム12)の圧縮方向への過大な変形を阻止できる。
このとき、ストッパゴム32がゴム弾性体18よりも高硬度のゴム材料により形成されていることから、プレート部材38,40に圧接したストッパゴム32が発生する反発力を十分に大きなものにでき、この反発力によりゴム弾性体18の圧縮方向への変形が増大することを制限できるので、ゴム弾性体18がプレート部材38,40に貼り付く現象、ゴム弾性体18に所謂べたつき現象が生じることを効果的に防止でき、更には、ストッパゴム32が高硬度のゴム材料により形成されていることから、ストッパ部が低硬度のゴム材料によりゴム弾性体の一部として形成された従来の防振装置と比較し、ストッパゴム32表面の粘着性を十分に小さくできるので、ストッパゴム32にプレート部材38,40に対するべたつき現象が生じることも効果的に防止できる。
なお、上記のような効果を確実に得るためには、ストッパゴム32を形成するゴム材料の硬度を、ゴム弾性体18を形成するゴム材料の硬度と同等か高くすることが好ましい。
また本実施形態に係る防振装置10では、ゴム弾性体18が予備圧縮された状態で、ストッパゴム32とプレート部材38との間に形成される軸方向に沿った隙間Sの幅を、ゴム弾性体18の予備圧縮量よりも小さくしたことにより、プレート部材38又はブラケット部材34を介して過大な圧縮荷重が一方のゴム弾性体18に入力しても、ゴム弾性体18に予備圧縮量以上の変形が生じる前に、一方のゴム弾性体の外周側に配置されたストッパゴム32がプレート部材38,40に必ず圧接し、プレート部材38,40に弾性的な復元力(反発力)を作用させる。
このとき、隙間Sの幅が、ストッパゴム32の軸方向に沿った圧縮荷重に対する剛性及び防振ゴム12(ゴム弾性体18)に入力する軸方向に沿った圧縮荷重の最大値に応じて設定されていることから、過大な圧縮荷重が一方のゴム弾性体18に入力した際にも、このゴム弾性体18に予備圧縮量以上の変形が生じることがなくなり、他方のゴム弾性体18がプレート部材38,40から離間することを防止できる。
この結果、本実施形態に係る防振装置10によれば、ゴム弾性体18に過大な圧縮荷重が繰り返し入力しても、べたつき現象に起因して、防振ゴム12及びストッパゴム32に剥離や亀裂が生じることを効果的に防止できると共に、剥離音の発生も効果的に防止できる。
また本実施形態に係る防振装置10では、ゴム弾性体18が内筒16外周面に加硫接着により固着されると共に、外筒14及びストッパゴム32の内周側に圧入されると共に、ゴム弾性体18の係止凸部28により外筒14の軸方向内側の端部を係止することにより、筒部20内へ圧入された圧入部27により生じる拘束力、外筒14の内側端部を係止する係止凸部28の係止力及び、ストッパゴム32内周面と圧接面31との摩擦力によりゴム弾性体18を外筒14に十分な強度で固定できるので、外部から受けた荷重よりゴム弾性体18が外筒14から脱落することを防止できる。
また本実施形態に係る防振装置10では、プレート部材38,40又はブラケット34を介してゴム弾性体18に径方向に沿った荷重が繰り返し入力しても、ゴム弾性体18が外筒14に固着されていないので、ゴム弾性体18に外筒14からの剥離や亀裂が発生しないので、ゴム弾性体18が剥離や亀裂を起点として破損することを防止できる。
なお、図1に示される防振装置10では、一対のゴム弾性体18が軸方向に沿って大きな引張荷重を受けた場合も、外筒14からの脱落(抜け出し)を確実に防止するために、ゴム弾性体18に係止凸部28を形成したが、ゴム弾性体18に大きな引張荷重が作用しない条件で、防振装置10が使用される場合には、図6に示されるように、ゴム弾性体18に係止凸部を形成せずに、圧入のみによりゴム弾性体18を外筒14に固定しても良い。
また、ゴム弾性体18に大きな引張荷重が作用しない条件で、防振装置10が使用される場合には、ゴム弾性体18の圧入部27及び圧接面31の外径をそれぞれ筒部20及びストッパゴム32の内径と略等しくしておき、内筒16端部を係止した係止凸部28により得られる係止力のみでゴム弾性体18を外筒14に固定するようにして良い。
本発明の実施形態に係る防振装置の構成を示す側面断面図であり、(A)は防振装置を軸方向に沿って分解した状態、(B)は防振装置における一対の防振ゴムを互いに突き合わせた状態、(C)は防振装置として組み立てられた状態をそれぞれ示している。 (A)は図1に示される防振ゴムの分解状態を示す側面断面図、(A)は図1に示される防振ゴムの側面断面図、(C)は図1に示される防振ゴムの平面図である。 図1に示される防振装置に軸方向に沿って過大な圧縮荷重が入力した状態を示す側面断面図である。 図1に示される防振装置に径方向に沿って過大な圧縮荷重が入力した状態を示す側面断面図である。 本発明に係る防振装置と従来の防振装置との負荷荷重とゴム弾性体の変形量との関係を示すグラフである。 本発明の実施系形態に係るゴム弾性体から係止凸部を省略した場合の防振ゴムの構成を示す側面断面図である。 従来の防振装置の構成を示す側面断面図であり、(A)は防振装置に荷重が入力してない状態、(B)は防振装置に荷重が入力している状態をそれぞれ示している。 図7に示される防振装置における防振ゴムの構成を示す側面断面図である。
符号の説明
10 防振装置
12 防振ゴム
14 外筒
16 ゴム弾性体
16 内筒
18 ゴム弾性体
22 フランジ部
28 係止凸部
32 ストッパゴム
34 ブラケット部材(ブラケット)
38、40 プレート部材

Claims (6)

  1. 振動発生部と振動受部の一方にブラケット部材を介して連結され、軸方向外側の端部に外周側へ延出するフランジ部が形成された略円筒状の外筒と、振動発生部と振動受部の他方にプレート部材を介して連結され、前記外筒の内周側に配置された略円筒状の内筒と、前記外筒と前記内筒との間に配置されたゴム弾性体と、がそれぞれ設けられた一対の防振ゴムを備え、
    一対の前記防振ゴムが、その軸方向内側の端部どうしを互いに突き合わせつつ、一対の前記フランジ部の間にブラケット部材を挟持して該ブラケット部材に連結されると共に、一対の前記内筒を挿通した締結部材により一対の前記ゴム弾性体の軸方向外側にそれぞれ位置する一対のプレート部材に連結され、これら一対のプレート部材の間に挟持される防振装置であって、
    前記ゴム弾性体の外周側であって前記フランジ部上に前記ゴム弾性体よりも高硬度のゴム材料により形成されたストッパゴムを固着し、該ストッパゴムをプレート部材に前記軸方向に沿って所定幅の隙間を空けて対向させ、
    しかも前記ゴム弾性体を前記内筒の外周側に固着すると共に、前記外筒の内周側に圧入固定したことを特徴とする防振装置。
  2. 前記ゴム弾性体における軸方向内側の端部に該ゴム弾性体の外周面から外周側へ突出する係止凸部を形成し、
    前記ゴム弾性体は、前記外筒の内周側に圧入固定されると、前記係止凸部により前記外筒の軸方向内側の端部を係止することを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 一対の前記ゴム弾性体を、一対の前記プレート部材の間でそれぞれ軸方向へ予備圧縮した状態に保持すると共に、
    前記ゴム弾性体が予備圧縮された状態で、前記ストッパゴムとプレート部材との間に形成される隙間の幅を、前記ゴム弾性体の予備圧縮量よりも小さくしたことを特徴とする請求項1又は2項記載の防振装置。
  4. 前記ストッパゴムとプレート部材との間に形成される隙間の幅を、前記ストッパゴムの軸方向に沿った圧縮荷重に対する剛性及び前記防振ゴムに入力する前記軸方向に沿った圧縮荷重の最大値に応じて設定することを特徴とする請求項3記載の防振装置。
  5. 前記ストッパゴムを形成するゴム材料の硬度を、前記ゴム弾性体を形成するゴム材料の硬度と同等か高くしたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1乃至4の何れか1項項記載の防振装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項記載の防振装置の製造方法であって、
    前記ゴム弾性体を成形すると同時に、該ゴム弾性体を前記内筒の内周側に加硫接着する成形工程と、
    前記内筒の内周側に加硫接着された前記ゴム弾性体を、軸方向に直交する径方向に沿って圧縮しつつ前記外筒の内周側に挿入する圧入工程と、
    を有することを特徴とする防振装置の製造方法。
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