JP2003269509A - 防振ブッシュ - Google Patents

防振ブッシュ

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JP2003269509A JP2002072063A JP2002072063A JP2003269509A JP 2003269509 A JP2003269509 A JP 2003269509A JP 2002072063 A JP2002072063 A JP 2002072063A JP 2002072063 A JP2002072063 A JP 2002072063A JP 2003269509 A JP2003269509 A JP 2003269509A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アウタ筒部材の内周面に環状ストッパ部材を
嵌着固定するに際して、環状ストッパ部材の嵌着固定位
置を高精度に且つ安定して設定することの出来る、新規
な構造の防振ブッシュを提供することを目的とする。 【解決手段】 アウタ筒部材14の内周面に保持ゴム層
34を被着形成すると共に、該保持ゴム層34に嵌合凹
溝36を形成し、この嵌合凹溝36に環状ストッパ部材
48を挿し入れて組み付けるようにした。これにより、
環状ストッパ部材48の組み付けに際しての所定位置へ
の位置決めとその確認作業を容易とすることが出来ると
共に、アウタ筒部材14の縮径による環状ストッパ部材
48の嵌着固定に至るまでの工程での該環状ストッパ部
材48の位置ずれを高度に防止せしめて、性能安定性お
よび信頼性の向上を実現せしめ得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、径方向で互いに離隔配置された
インナ軸部材とアウタ筒部材を本体ゴム弾性体で連結せ
しめた構造の防振ブッシュに係り、例えば自動車用のサ
スペンションブッシュやサブフレームマウント,ボデー
マウント等として採用され得る防振ブッシュに関するも
のである。
【0002】
【技術分野】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振装置の一種として、例えば特開平11−
2289号公報や特開平9−280314号公報等に記
載されているように、インナ軸部材の径方向外方にアウ
タ筒部材を離隔配置すると共に、それらインナ軸部材と
アウタ筒部材の径方向対向面間に本体ゴム弾性体を配設
してインナ軸部材とアウタ筒部材に本体ゴム弾性体を加
硫接着することにより、インナ軸部材とアウタ筒部材を
弾性連結せしめた構造の防振ブッシュが、知られてい
る。
【0003】また、このような防振ブッシュでは、イン
ナ軸部材とアウタ筒部材の間に径方向の大きな荷重が及
ぼされた際に本体ゴム弾性体の弾性変形量を制限するス
トッパ機構が採用されることが多く、かかるストッパ機
構の一つとして、前記公報にも記載されているように、
アウタ筒部材に環状ストッパを嵌着固定せしめて、該環
状ストッパの内周面をインナ軸部材に対して径方向で所
定距離を隔てて対向位置させた構造のものが提案されて
いる。かくの如きストッパ機構では、アウタ筒部材の内
周面に保持ゴム層を形成して該保持ゴム層の内周面に環
状ストッパを内挿配置せしめた後に、アウタ筒部材を絞
り加工等で縮径することにより、環状ストッパが保持ゴ
ム層を介してアウタ筒部材に嵌着固定されている。即
ち、保持ゴム層を介在させることにより、アウタ筒部材
の縮径量のバラツキや環状ストッパの寸法誤差等を吸収
させて、環状ストッパの損傷を回避しつつ環状ストッパ
をアウタ筒部材に対して安定して嵌着固定することが出
来るようになっているのである。
【0004】ところで、環状ストッパをアウタ筒部材に
嵌着固定するに際しては、環状ストッパのインナ軸部材
側への当接によって目的とするストッパ機能を安定して
得ると共に、環状ストッパの他部材への緩衝等を回避す
るために、アウタ筒部材において予め設定された所定位
置に環状ストッパを精度良く固定することが要求され
る。
【0005】しかしながら、前記公報に記載されている
如き従来構造の防振ブッシュにおいては、アウタ筒部材
に対する環状ストッパの位置決めが何等考慮されておら
ず、アウタ筒部材に環状ストッパを挿し入れるに際して
環状ストッパを正確に位置決めすることが難しいという
問題があった。
【0006】しかも、アウタ筒部材に差しいれた後の環
状ストッパの所定位置への保持も何等考慮されていない
ために、たとえ環状ストッパをアウタ筒部材に対して正
確な位置に挿し入れたとしても、その後のアウタ筒部材
への縮径加工に際しての搬送や八方絞り等の作業に際し
て環状ストッパがアウタ筒部材に対して位置ずれし易い
という問題もあった。
【0007】特に、本体ゴム弾性体の耐久性向上やばね
特性改善等のためにアウタ筒部材に対する縮径量が大き
く設定される場合には、アウタ筒部材の縮径に際しての
環状ストッパの損傷を回避するために、アウタ筒部材と
そこに挿し入れられる環状ストッパの径方向間に隙間が
設定される場合もあり、そのような隙間が形成されると
環状ストッパをアウタ筒部材に挿し入れる際の位置合わ
せや、挿し入れた後の位置決めが一層難しくなる。ま
た、前記特開平11−2289号公報に記載されている
ようにアウタ筒部材の軸方向両端部にそれぞれ環状スト
ッパを組み付ける場合には、環状ストッパをアウタ筒部
材に差し入れた後、アウタ筒部材を何れの軸方向に傾斜
させても何れかの環状ストッパが抜け出して脱落するお
それがあることから、アウタ筒部材の軸方向一端部だけ
に環状ストッパを組み付ける場合よりも、環状ストッパ
を目的とする位置に正確に嵌着固定することが一層難し
くなる。
【0008】なお、アウタ筒部材に環状ストッパを挿し
入れる際の環状ストッパの位置合わせを正確にするため
に、例えば保持ゴム層に段差面を形成し、環状ストッパ
の挿し入れ側の軸方向端面を該段差面に当接させること
によって環状ストッパのアウタ筒部材への挿し入れ端を
規定することも考えられる。ところが、このような段差
面は環状ストッパを挿し入れた際に外部から見えなくな
ることから、環状ストッパが段差面に当接した状態にあ
るか否かを確認する作業自体が面倒で難しいという問題
があり、未だ有効な解決策となり得るものではないので
ある。
【0009】
【解決課題】ここにおいて、本発明は上述の如き事情を
背景として為されたものであって、その解決課題とする
ところは、径方向のストッパ機構を構成する環状ストッ
パ部材をアウタ筒部材に対して容易に且つ良好な位置精
度をもって嵌着固定することの出来る、新規な構造の防
振ブッシュを提供することにある。
【0010】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0011】すなわち、本発明の第一の態様の特徴とす
るところは、インナ軸部材の径方向外方にアウタ筒部材
が離隔配置されると共に、それらインナ軸部材とアウタ
筒部材の径方向対向面間に本体ゴム弾性体が配設されて
該本体ゴム弾性体が該インナ軸部材の外周面と該アウタ
筒部材の内周面にそれぞれ加硫接着せしめられた防振ブ
ッシュにおいて、前記インナ軸部材および前記アウタ筒
部材における軸方向の少なくとも一方の端部に前記本体
ゴム弾性体による連結部位から軸方向に延び出して互い
に径方向で対向位置する軸方向延出部がそれぞれ形成さ
れて、該アウタ筒部材の該軸方向延出部の内周面に広が
る保持ゴム層が該本体ゴム弾性体と一体形成されてお
り、該保持ゴム層において径方向内方に開口して周方向
に延びる嵌合凹溝が形成されていると共に、該嵌合凹溝
に環状ストッパ部材が挿し入れられて配置せしめられ、
該環状ストッパ部材が該嵌合凹溝の軸方向両側壁部で位
置決め保持されており、少なくとも最終的な装着状態下
において該アウタ筒部材が縮径変形されて該環状ストッ
パ部材が該アウタ筒部材に対して嵌着固定されるように
した防振ブッシュにある。
【0012】このような本発明に従う構造とされた防振
ブッシュにおいては、環状ストッパ部材が組み付けられ
るアウタ筒部材の内周面に位置して、周方向に延びる嵌
合凹溝が保持ゴム層によって形成されており、環状スト
ッパ部材が該嵌合凹溝に挿し入れられると共に、環状ス
トッパ部材の軸方向両端面が嵌合凹溝の軸方向両側壁部
で支えられるように保持されることとなる。それ故、環
状ストッパ部材を嵌合凹溝に挿し入れるだけで、アウタ
筒部材において予め設定された目的とする位置に環状ス
トッパ部材を正確に位置決めし、且つ軸方向への位置ず
れを防止して保持せしめることが出来るのである。しか
も、嵌合凹溝は保持ゴム層で形成されていることから、
該嵌合凹溝の軸方向外側壁部の弾性変形により、環状ス
トッパ部材を嵌合凹溝に対して容易に且つ速やかに挿し
入れて組み付けることが可能であり、製作も容易とな
る。
【0013】また、環状ストッパ部材を嵌合凹溝に対し
て正しく挿し入れた状態下では、嵌合凹溝の軸方向外側
壁部が環状ストッパ部材の軸方向外面に沿って立ち上が
るようにされることから、環状ストッパ部材の組み付け
に際して環状ストッパ部材が嵌合凹溝に対して正しく挿
し入れられているか否かを外方から容易に視認等で判断
することが出来るのであり、それによって、環状ストッ
パ部材の正しい位置への組み付けを一層確実に行なうこ
とが出来るのである。
【0014】なお、本態様において、嵌合凹溝における
軸方向一方または両方の側壁部は、周方向で分断された
形態をもって形成されていても良いが、好ましくは周方
向の全周に亘って連続して形成される。また、嵌合凹溝
における軸方向両側壁部は、互いに径方向の立ち上がり
高さが同一とされている必要はなく任意であり、例えば
嵌合凹溝の軸方向外方の側壁部よりも軸方向内方の側壁
部を径方向内方まで立ち上げることにより、環状ストッ
パ部材の嵌合凹溝への挿し入れを容易とすることが出来
ると共に、環状ストッパ部材の軸方向内方への挿し入れ
端位置が一層有利に規定され得る。
【0015】また、本態様に係る防振ブッシュは、少な
くとも最終的な装着状態下においてアウタ筒部材が縮径
されることにより環状ストッパ部材が保持ゴム層を介し
てアウタ筒部材に嵌着固定されることとなるが、アウタ
筒部材が縮径される前の状態では、環状ストッパ部材は
嵌合凹溝に挿し入れられることでアウタ筒部材に対して
位置決め保持されていれば良く、例えば環状ストッパ部
材の外周面と嵌合凹溝の底面の間に径方向で多少のガタ
ツキや隙間があっても良い。
【0016】更にまた、本態様に係る防振ブッシュは、
防振ブッシュ単体の製造工程において、嵌合凹溝に環状
ストッパ部材を挿し入れた後にアウタ筒部材に八方絞り
等の縮径加工を施すことにより、環状ストッパ部材の外
周面を保持ゴム層を介してアウタ筒部材に圧接させて、
環状ストッパ部材をアウタ筒部材に固定するようにして
も良いが、その他、例えば嵌合凹溝に環状ストッパ部材
を挿し入れた後、アウタ筒部材の縮径による環状ストッ
パ部材のアウタ筒部材への固定前或いは固定未了の状態
で防振ブッシュを単体製品として供給し、該防振ブッシ
ュで防振連結される一方の部材に形成されたアームアイ
等の防振ブッシュの装着用孔に対して防振ブッシュのア
ウタ筒部材を圧入固定して装着せしめる際に該アウタ筒
部材が縮径されるようにして、装着用孔への防振ブッシ
ュの組付完了に伴って環状ストッパ部材がアウタ筒部材
に嵌着固定されるようにしても良い。なお、特にアウタ
筒部材の装着用孔への圧入によってアウタ筒部材を縮径
させて環状ストッパ部材をアウタ筒部材に嵌着固定する
場合には、アウタ筒部材として、鉄鋼等の金属製の他、
合成樹脂製のもの等も有利に採用され得る。
【0017】また、本態様に係る防振ブッシュにおい
て、環状ストッパ部材は、少なくとも本体ゴム弾性体よ
り硬質の合成樹脂や金属等で形成されたものが採用され
ることとなり、本体ゴム弾性体におけるインナ軸部材と
アウタ筒部材の連結部分に対する干渉が回避されるよう
に、かかる連結部分から軸方向に離隔して配設されるこ
とが望ましい。更にまた、本体ゴム弾性体におけるイン
ナ軸部材とアウタ筒部材の連結部分を挟んだ軸方向両側
に位置するようにして一対の環状ストッパ部材をアウタ
筒部材の軸方向両端部に組み付けることが望ましく、そ
れによって、環状ストッパ部材がインナ軸部材側に当接
せしめられた際のインナ軸部材とアウタ筒部材に対する
こじり方向荷重の作用が軽減乃至は回避され得る。な
お、環状ストッパ部材の内周面が当接せしめられるイン
ナ軸部材の外周面には、緩衝ゴム層を形成することが望
ましく、好適にはかかる緩衝ゴム層が本体ゴム弾性体と
一体形成されるが、その他、環状ストッパ部材の内周面
に対して緩衝ゴム層を被着形成しても良い。
【0018】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に係る防振ブッシュにおいて、前記嵌合凹溝の底面
に弾性突部を形成して、該弾性突部に対して前記環状ス
トッパ部材の外周面を部分的に当接せしめたことを、特
徴とする。このような本態様に従う構造とされた防振ブ
ッシュにおいては、例えば、アウタ筒部材の縮径量を大
きくして本体ゴム弾性体に有効な予圧縮を加える必要が
あるために、嵌合凹溝の底面とそこに挿し入れられた環
状ストッパ部材の径方向間に大きな隙間を形成するに際
しても、嵌合凹溝に挿し入れた環状ストッパ部材を弾性
突部で安定して保持せしめて、環状ストッパ部材の嵌合
凹溝からの抜け出しを効果的に抑えることが可能とな
る。
【0019】なお、本態様において、弾性突部は、環状
ストッパ部材の外周面に対して部分的に当接されること
により、環状ストッパ部材に対して有効な径方向の位置
決め保持力を及ぼすものであれば良く、例えば、嵌合凹
溝の底面に形成した複数の突起や、嵌合凹溝の底面に形
成した周方向に延びる周方向突条などで有利に構成され
得る。特に周方向の所定長さで或いは全周に亘って連続
して延びる弾性突部を採用すれば、環状ストッパ部材に
対してより有効な径方向の位置決め保持力を作用せしめ
ることが可能となる。
【0020】また、本発明の第三の態様は、前記第一又
は第二の態様に係る防振ブッシュにおいて、前記保持ゴ
ム層によって形成された前記嵌合凹溝の軸方向外側の壁
部における内周面が、軸方向外方に向かって拡開するテ
ーパ面とされていることを、特徴とする。このような本
態様に従う構造とされた防振ブッシュにおいては、環状
ストッパ部材を嵌合凹溝に挿し入れるに際して、環状ス
トッパ部材を嵌合凹溝の軸方向外側の壁部を乗り越える
ようにして嵌合凹溝を導き入れることが一層容易とな
り、目的とする防振ブッシュを一層容易且つ効率的に行
なうことが可能となる。
【0021】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に係る防振ブッシュにおいて、前
記アウタ筒部材を金属製のアウタ筒金具で構成せしめ
て、該アウタ筒金具を縮径することによって前記環状ス
トッパ部材を該アウタ筒金具に対して嵌着固定せしめた
ことを、特徴とする。このような本態様に従う防振ブッ
シュにおいては、アウタ筒金具ひいては本体ゴム弾性体
の予圧縮を十分に大きく設定することが出来るのであ
り、それ故、例えば本体ゴム弾性体に対して径方向寸法
の3%以上、特に有利には5%以上、更には10%以上
の縮径量をもってアウタ筒金具を縮径加工することも容
易に実現可能となる。なお、アウタ筒金具に対する縮径
加工は、防振ブッシュを防振すべき振動部材に装着する
前に、防振ブッシュ単体の状態で八方絞り等によって有
利に実施され得る。
【0022】また、本発明の第五の態様は、前記第一乃
至第四の何れかの態様に係る防振ブッシュであって、前
記環状ストッパ部材において、前記アウタ筒部材側から
前記インナ軸部材側に向かって突出する径方向の突出高
さを周方向で異ならせたことを、特徴とする。このよう
な本態様に従う構造とされた防振ブッシュにおいては、
インナ軸部材とアウタ筒部材の径方向の相対変位量の制
限機能を、複数の径方向で異なる特性をもって付与する
ことが出来るのであり、例えばインナ軸部材とアウタ筒
部材が初期状態で径方向に偏倚して配設される場合等に
も有利に対応することが可能となる。
【0023】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0024】先ず、図1〜2には、本発明の第一の実施
形態である防振ブッシュとしての自動車用サスペンショ
ンブッシュ10が、示されている。このサスペンション
ブッシュ10は、インナ軸部材としての内筒金具12と
アウタ筒部材としての外筒金具14が本体ゴム弾性体1
6で弾性連結されることによって形成されている。そし
て、かかるサスペンションブッシュ10は、例えば図1
中に仮想線で示されているように、自動車のサスペンシ
ョンアーム18に対して内筒金具12が固定される一
方、自動車のサスペンションメンバ20に対して外筒金
具14が固定されることにより、サスペンションアーム
18をサスペンションメンバ20に対して防振連結する
ようになっている。なお、以下の説明中、軸方向および
径方向とは、原則として内筒金具12または外筒金具1
4の軸方向および径方向を言う。
【0025】より詳細には、内筒金具12は、ストレー
トな円筒形状を有しており、鉄鋼等の金属材で形成され
ている。一方、外筒金具14は、内筒金具12よりも所
定量だけ大径のストレートな円筒形状を有しており、内
筒金具12と同様に適当な金属材で形成されている。そ
して、外筒金具14が内筒金具12に外挿されており、
外筒金具14が内筒金具12の径方向外方に所定距離だ
け離隔して略同一中心軸上に配設されている。なお、内
筒金具12は、外筒金具14よりも軸方向長さが大きく
されており、内筒金具12の軸方向端部が外筒金具14
から軸方向外方に突出せしめられている。
【0026】また、これら内筒金具12と外筒金具14
の径方向対向面間には、本体ゴム弾性体16が配設され
ている。この本体ゴム弾性体16は、略円環ブロック形
状を有しており、内外筒金具12,14における軸方向
の略中央に位置せしめられて、それら内外筒金具12,
14の径方向対向面間に跨がって配設されている。ま
た、本体ゴム弾性体16の内外周面は、内筒金具12の
外周面と外筒金具14の内周面に対してそれぞれ加硫接
着されており、それによって、内外筒金具12,14
が、軸方向の略中央部分で本体ゴム弾性体16によって
弾性連結されている。なお、このことから明らかなよう
に、本実施形態では、本体ゴム弾性体16が、図3に示
されている如く、内外筒金具12,14を備えた一体加
硫成形品22として形成されている。また、内筒金具1
2の軸方向両側部分および外筒金具14の軸方向両側部
分は、それぞれ、本体ゴム弾性体16による連結部位で
ある軸方向の略中央部分24および26から軸方向外方
に延び出した軸方向延出部28,28および30,30
とされている。そして、内外筒金具12,14の軸方向
両端部分において、それぞれ、内筒金具12の軸方向延
出部28と外筒金具14の軸方向延出部30が径方向で
離隔して対向位置せしめられている。
【0027】また、かかる一体加硫成形品22には、本
体ゴム弾性体16の内周部分から軸方向両側に向かって
それぞれ円筒形状で延び出す一対の内側被覆ゴム32,
32が形成されている。かかる一対の内側被覆ゴム3
2,32は、本体ゴム弾性体16と一体形成されてお
り、内筒金具12における軸方向延び出し部28,28
の外周面を被覆するように内筒金具12に密着状態で加
硫接着されている。なお、一対の内側被覆ゴム32,3
2は、全体に亘って略一定の厚さで形成されている。
【0028】また一方、本体ゴム弾性体16の外周部分
からも、軸方向両側に向かってそれぞれ円筒形状で延び
出す一対の外側被覆ゴム34,34が形成されている。
かかる一対の外側被覆ゴム34,34は、本体ゴム弾性
体16と一体形成されており、外筒金具14の乃至希有
面を被覆するように外筒金具14に密着状態で加硫接着
されている。
【0029】さらに、各外側被覆ゴム34には、内周面
に開口する嵌合凹溝36が、軸方向中間部分を周方向に
延びるように形成されている。この嵌合凹溝36は、図
4にも示されているように、外筒金具14の中心軸回り
に広がる円筒面からなる底面38と、該底面38の軸方
向両端部からそれぞれ径方向内方に向かって略直角に立
ち上がる円環面からなる軸方向両側(軸方向内側および
外側)の側壁面40,42を有しており、一定の断面形
状で連続して全周に亘って延びるように形成されてい
る。また、本実施形態では、嵌合凹溝36の軸方向内側
の側壁面40よりも軸方向外側の側壁面42の方が、径
方向の突出高さが僅かに小さくされている。更に、嵌合
凹溝36の軸方向外側の壁部は、軸方向外方に行くに従
って径方向の突出高さが次第に小さくされており、それ
によって、かかる軸方向外側の壁部の内周面が、軸方向
外方に向かって拡開するテーパ状面44とされている。
なお、このことから明らかなように、本実施形態では、
一対の外側被覆ゴム34,34によって保持ゴム層が構
成されている。
【0030】また、嵌合凹溝36の底壁部を形成する外
側被覆ゴム34には、嵌合凹溝36の底面38から径方
向内方に向かって突出する弾性突部としての弾性突条4
6が一体形成されている。この弾性突条46は、嵌合凹
溝36の底面38の幅寸法よりも十分に小さな幅寸法
と、嵌合凹溝36の軸方向両側の側壁面40,42より
も小さな突出高さを有している。そして、かかる弾性突
条46は、嵌合凹溝36の幅方向略中央部分に位置し
て、略山形の断面形状をもって周方向の全周に亘って連
続して延びるように形成されており、全体として環状の
リップ形状を有している。
【0031】そうして、このような構造とされた一体加
硫成形品22には、図5に示されているように、一対の
環状ストッパ部材としての環状ストッパ48,48が組
み付けられている。かかる環状ストッパ48は、略矩形
の一定断面形状をもって周方向に延びる円環形状を有し
ており、その内径寸法は、内筒金具12に被着形成され
た内側被覆ゴム32の外径寸法よりも所定量だけ大きく
設定されている。また一方、環状ストッパ48の外径寸
法は、外筒金具14に被着形成された外側被覆ゴム34
に設けられた嵌合凹溝36の底面38の内径寸法よりも
小さく、且つ、嵌合凹溝36の底面38に突設された弾
性突条46の突出先端部によって形成される円環状面の
内径寸法よりも大きく設定されている。
【0032】なお、環状ストッパ48は、金属や合成樹
脂等の少なくとも本体ゴム弾性体16よりも硬質の材料
で形成されており、本実施形態では、ガラス繊維等で補
強されたポリアミド樹脂等の硬質合成樹脂材で形成され
ている。
【0033】そして、かかる環状ストッパ48,48
は、内外筒金具12,14間に軸方向両側から組み付け
られて、嵌合凹溝36の軸方向外側壁部をそのテーパ状
面44に沿って乗り越えることにより嵌め入れられてお
り、各環状ストッパ48の外周部分が、外側被覆ゴム3
4に形成された嵌合凹溝36に挿し入れられている。嵌
合凹溝36に挿し入れられた状態下で、環状ストッパ4
8の外周面は、嵌合凹溝36の底面から径方向内方に僅
かに離隔位置せしめられており、環状ストッパ48の外
周面と嵌合凹溝36の底面38の間には僅かな間隙寸
法:tをもって広がる隙間50が形成されていると共
に、環状ストッパ48の外周面に対して弾性突条46の
先端部分が当接せしめられている。
【0034】また、環状ストッパ48の軸方向長さは、
嵌合凹溝36の幅寸法と略同じとされており、それによ
って、嵌合凹溝36に挿し入れられた環状ストッパの軸
方向両端面に対して、それぞれ、嵌合凹溝36の側壁面
40,42が略密接状態で重ね合わされている。
【0035】ここにおいて、環状ストッパ48を外筒金
具14の軸方向端部から挿入するに際しては、先ず、外
筒金具14の内周面に被着された外側被覆ゴム34によ
って形成された嵌合凹溝36の軸方向外側壁部を乗り越
えさせる必要があるが、かかる嵌合凹溝36の軸方向外
側壁部の内周面には軸方向外方に拡開するテーパ状面4
4が形成されていることから、環状ストッパ48を軸方
向内方に押し込むことにより、このテーパ状面44で環
状ストッパ48が案内されて嵌合凹溝36の軸方向外側
壁部を容易に乗り越えさせることが出来る。そして、環
状ストッパ48を更に軸方向内方に押し込むことによ
り、環状ストッパ48の軸方向内側面が、嵌合凹溝36
の軸方向内側面に対して当接せしめられる。この嵌合凹
溝36の軸方向内側面は、軸直角方向に広がる垂直な面
をもって形成されていることから、環状ストッパ48の
乗り越えが防止されて、環状ストッパ48の軸方向内方
への押し込み端が規制されることとなる。しかも、環状
ストッパ48を嵌合凹溝36の軸方向内側面に当接させ
て更に少し軸方向内方に押し込むと、嵌合凹溝36の軸
方向内側壁部が弾性変形せしめられて嵌合凹溝36の溝
幅が広がる結果、環状ストッパ48が、嵌合凹溝36の
軸方向外側壁部を完全に乗り越えて嵌合凹溝36に挿し
入れられた状態とされる。その後、環状ストッパ48に
対する軸方向内方への押し込み力を解除すると、環状ス
トッパ48の軸方向両端面に対して嵌合凹溝36の軸方
向内側壁面40と軸方向外側壁面42が重ね合わせられ
て、環状ストッパ48の外周部分が嵌合凹溝36に嵌め
込まれたままの状態で軸方向に有利に位置決め保持され
得ることとなる。
【0036】特に、嵌合凹溝36の軸方向内外壁面4
0,42は、何れも軸直角方向に広がる垂直面とされて
いることから、環状ストッパ48に対する軸方向の保持
力が有利に発揮され得るのであり、また、環状ストッパ
48の軸方向外面に対する嵌合凹溝36の軸方向外側壁
部の重なり状態も、外部から容易に見て、或いは触って
確認することが出来るのである。しかも、環状ストッパ
48は、嵌合凹溝36の底面38に突設された弾性突条
46が外周面に当接されることにより、径方向でも外筒
金具14の中心軸上に保持されていることから、環状ス
トッパ48の軸方向両端面に対する嵌合凹溝36の軸方
向両壁面40,42の重ね合わせ状態が一層有利に保た
れて、環状ストッパ48の嵌合凹溝36からの抜け出し
が防止されるのである。
【0037】さらに、このようにして一体加硫成形品2
2に一対の環状ストッパ48,48を組み付けた組付体
52に対しては、その外筒金具14に縮径加工が施され
ている。かかる縮径加工は、例えば周方向に8分割や1
6分割等した絞り金型を用いて外筒金具14の外周面に
径方向内方に向かう圧力を加える周知の絞り加工を行な
うことによって、有利に為され得る。
【0038】そして、外筒金具14に縮径加工を施し
て、外筒金具14の全体を縮径させることにより、図1
〜2に示されている如き目的とするサスペンションブッ
シュ10とされている。ここにおいて、外筒金具14の
縮径加工により、外筒金具の内周面に被着された外側被
覆ゴム34も縮径されており、嵌合凹溝36の底面38
に突設された弾性突条46が環状ストッパ48への当接
圧で潰されて、環状ストッパ48の外周面の全体が嵌合
凹溝36の底面38に対して大きな圧力をもって当接さ
れて嵌着固定されている。即ち、環状ストッパ48に
は、外側被覆ゴム34に対する当接面の摩擦力だけでな
く、環状ストッパ48の当接によって軸方向外側に押し
広げられるようにして弾性変形せしめられた外側被覆ゴ
ム34の弾性に基づく復元力も作用せしめられることと
なり、全体として大きな力で環状ストッパ48が外筒金
具14に対して軸方向に位置決め保持されているのであ
る。
【0039】また、環状ストッパ48は、嵌合凹溝36
に挿し入れられた嵌合状態に保たれたままで、外筒金具
14に縮径加工が施されることから、かかる縮径加工に
際しても、環状ストッパ48が嵌合凹溝36への嵌合状
態に安定して保持され得ることとなり、環状ストッパ4
8が位置決めされた状態のままで外筒金具14が縮径さ
れることにより、外筒金具14に対して環状ストッパ4
8が高い位置決め精度で最終的に固定されるのである。
【0040】なお、図1〜2から明らかなように、環状
ストッパ48の内径寸法は、内筒金具12に被着された
内側被覆ゴム32の外径寸法よりも十分に大きくされて
おり、環状ストッパ48の内周面が内側被覆ゴム32の
外周面に対して、径方向で所定距離:Tだけ離隔して対
向位置せしめられている。また、環状ストッパ48の軸
方向長さは、外側被覆ゴム34の軸方向長さよりも十分
に小さくされており、環状ストッパ48が、本体ゴム弾
性体16から軸方向に十分に離隔して位置せしめられて
いる。
【0041】そして、このような構造とされたサスペン
ションブッシュ10は、図1に仮想線で示されているよ
うに、内筒金具12に挿通せしめた取付ロッド54によ
って内筒金具12をサスペンションアーム18に対して
取付ボルト55により固定的に取り付ける一方、サスペ
ンションメンバ20に形成された装着孔56に外筒金具
14を圧入固定することによって、サスペンションアー
ム18のサスペンションメンバ20に対する取付部位に
介装されて、サスペンションアーム18をサスペンショ
ンメンバ20に対して防振連結せしめることとなる。な
お、図1中、内筒金具12の軸方向両側には、円環板形
状の緩衝プレート53,53がサスペンションアーム1
8または内筒金具12に外挿されて装着されており、外
筒金具14がこれら緩衝ゴムプレート53,53を介し
てサスペンションメンバ20に固設された当接部材5
7,58に当接せしめられることにより、軸方向のスト
ッパ機能が発揮されるようになっている。
【0042】また、かかる装着状態下では、軸方向や軸
直角方向、或いはこじり方向等の各種方向への振動荷重
がサスペンションブッシュ10の内外筒金具12,14
間に及ぼされることとなるが、軸直角方向に大きな荷重
が及ぼされた際には、外筒金具14に嵌着固定された環
状ストッパ48の内周面が、内側被覆ゴム32を介し
て、内筒金具12に対して当接せしめられることとな
り、その結果、本体ゴム弾性体16の過大な変形や内外
筒金具12,14の過大な相対変位が緩衝的に制限され
て有効なストッパ機能が発揮されるのである。なお、こ
のことから明らかなように、本実施形態では、内側被覆
ゴム32によって、緩衝ストッパ48の内筒金具12へ
の当接を緩衝する緩衝ゴム層が構成されている。また、
内外筒金具12,14間に大きな荷重が入力された際に
も、環状ストッパ48の本体ゴム弾性体16に対する干
渉が回避されるように、本体ゴム弾性体16と環状スト
ッパ48,48の間には十分な隙間が形成されている。
【0043】特に、上述の如き構造とされたサスペンシ
ョンブッシュ10においては、環状ストッパ48を一体
加硫成形品22に組み付ける際に、外側被覆ゴム34に
形成された嵌合凹溝36に挿し入れるようにしたことに
より、嵌合凹溝36を予め設定された軸方向位置に正確
にセットすることが可能であり、かかるセット状態を、
軸方向外方から視認等で容易に確認することも出来る。
それ故、環状ストッパ48のセットを、優れた作業性を
もって安定して行なうことが可能となって、製品の性能
安定性と信頼性が飛躍的に向上されることとなり、特別
な作業上の負荷を伴うことなく、不良品の発生を大幅に
減ずることが出来るのである。
【0044】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これはあくまでも例示であって、本発明はかか
る実施形態における具体的な記載によって、何等、限定
的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種
々なる改良,修正等を加えた態様において実施され得る
ものであり、また、一々列挙しないが、そのような実施
態様が本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明
の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【0045】例えば、図6に示されているように、環状
ストッパ48の径方向内方への突出高さを周方向で変化
させることにより、互いに異なる径方向で発揮されるス
トッパ機能をチューニングすることも可能である。
【0046】また、図7に示されているように、鉄鋼等
の金属よりも容易に変形する合成樹脂製のアウタ筒部材
60を採用して、特別な金型等によるサスペンションブ
ッシュ単体への縮径加工を行なうことなく、装着孔56
へのアウタ筒部材60の圧入によってアウタ筒部材60
を所定量だけ縮径させることにより、最終的な装着状態
下で環状ストッパ48をアウタ筒部材60に対して嵌着
固定せしめるようにすることも可能である。なお、この
ように最終的な装着時にアウタ筒部材60に対する縮径
と、それに伴う環状ストッパ48のアウタ筒部材60へ
の嵌着固定を行なうようにする場合には、環状ストッパ
48を嵌合凹溝36に挿し入れただけで、未だアウタ筒
部材60の縮径による最終的な環状ストッパ48の嵌着
固定が施されていない状態で、サスペンションブッシュ
を製品として装着工程に提供するようにされることは、
言うまでもない。
【0047】また、嵌合凹溝36の底面38における弾
性突条46は、嵌合凹溝36の軸方向両側の側壁面4
0,42の高さや、外筒金具14に対する縮径率等を考
慮して必要に応じて採用されるものであって、本発明に
必須のものでない。
【0048】また、環状ストッパ48を嵌合凹溝36に
挿し入れた状態下で、環状トッパ48の外周面と嵌合凹
溝36の底面38の間に形成される隙間50も、外筒金
具14に対する縮径率や、嵌合凹溝36の底壁を形成す
る外側被覆ゴム34の厚さ寸法等を考慮して必要に応じ
て採用されるものであって、本発明に必須のものでな
い。
【0049】更にまた、前記実施形態では、内外筒金具
12,14の軸方向両側に一対の環状ストッパ48,4
8が組み付けられていたが、例えば前記特開平9−28
0314号公報等に記載の防振ブッシュでは、軸方向一
方の側にだけ環状ストッパ部材を組み付けた態様が好適
に採用され得る。
【0050】また、最終状態において環状ストッパ48
の外筒金具14からの抜け出しをより有効に防止するた
めに、例えば、図8に示されているように、外筒金具1
4の軸方向開口端部だけ縮径量を大きくして、環状スト
ッパ48に対して係止作用を為すカシメ状部60を形成
しても良い。
【0051】加えて、前記実施形態では、本発明をサス
ペンションブッシュに適用したものの一具体例を示した
が、本発明は、その他、自動車用の筒型マウントを含む
各種の防振ブッシュ、更に自動車以外の各種装置に用い
られる多様な防振ブッシュに対して、何れも適用可能で
あることは、言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた防振ブッシュにおいては、アウタ筒
部材の内周面に被着形成された保持ゴム層に対して嵌合
凹溝を形成し、この嵌合凹溝に環状ストッパ部材を挿し
入れて組み付けるようにしたことから、環状ストッパ部
材を正確な位置に対して容易に組み付けることが出来、
その確認も容易となる。しかも、最終的にアウタ筒部材
を縮径して環状ストッパ部材をアウタ筒金具に嵌着固定
する前の工程での環状ストッパ部材の位置ずれが有利に
防止され得て、環状ストッパ部材をアウタ筒部材に対し
て高い位置精度で嵌着固定することが出来るのであり、
確認や組付けの製造工程上での作業負担の増加を伴うこ
となく、防振ブッシュの性能の安定性と信頼性が大幅に
向上され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのサスペンショ
ンブッシュを示す縦断面説明図である。
【図2】図1における右側面図である。
【図3】図1に示されたサスペンションブッシュを構成
する一体加硫成形品を示す縦断面図である。
【図4】図3に示された一体加硫成形品の要部拡大説明
図である。
【図5】図1に示されたサスペンションブッシュの一製
造工程を説明するための組付体の縦断面図である。
【図6】本発明の別の具体的態様例を示す、図2に対応
する右側面図である。
【図7】本発明の更に別の具体的態様例を示す、図1に
対応する縦断面説明図である。
【図8】本発明の更に別の具体的態様例を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
10 サスペンションブッシュ 12 内筒金具 14 外筒金具 16 本体ゴム弾性体 22 一体加硫成形品 28 軸方向延出部 30 軸方向延出部 32 内側被覆ゴム 34 外側被覆ゴム 36 嵌合凹溝 38 底面 40 側壁面(軸方向内側) 42 側壁面(軸方向外側) 46 弾性突条 48 環状ストッパ 50 隙間 52 組付体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インナ軸部材の径方向外方にアウタ筒部
    材が離隔配置されると共に、それらインナ軸部材とアウ
    タ筒部材の径方向対向面間に本体ゴム弾性体が配設され
    て該本体ゴム弾性体が該インナ軸部材の外周面と該アウ
    タ筒部材の内周面にそれぞれ加硫接着せしめられた防振
    ブッシュにおいて、 前記インナ軸部材および前記アウタ筒部材における軸方
    向の少なくとも一方の端部に前記本体ゴム弾性体による
    連結部位から軸方向に延び出して互いに径方向で対向位
    置する軸方向延出部がそれぞれ形成されて、該アウタ筒
    部材の該軸方向延出部の内周面に広がる保持ゴム層が該
    本体ゴム弾性体と一体形成されており、該保持ゴム層に
    おいて径方向内方に開口して周方向に延びる嵌合凹溝が
    形成されていると共に、該嵌合凹溝に環状ストッパ部材
    部材が挿し入れられて配置せしめられ、該環状ストッパ
    部材が該嵌合凹溝の軸方向両側壁部で位置決め保持され
    ており、少なくとも最終的な装着状態下において該アウ
    タ筒部材が縮径変形されて該環状ストッパ部材が該アウ
    タ筒部材に対して嵌着固定されるようになっていること
    を特徴とする防振ブッシュ。
  2. 【請求項2】 前記嵌合凹溝の底面に弾性突部が形成さ
    れており、該弾性突部に対して前記環状ストッパ部材の
    外周面が部分的に当接されている請求項1に記載の防振
    ブッシュ。
  3. 【請求項3】 前記保持ゴム層によって形成された前記
    嵌合凹溝の軸方向外側の壁部における内周面が、軸方向
    外方に向かって拡開するテーパ面とされている請求項1
    又は2に記載の防振ブッシュ。
  4. 【請求項4】 前記アウタ筒部材が金属製のアウタ筒金
    具で構成されており、該アウタ筒金具が縮径されること
    によって前記環状ストッパ部材が該アウタ筒金具に対し
    て嵌着固定されている請求項1乃至3の何れかに記載の
    防振ブッシュ。
  5. 【請求項5】 前記環状ストッパ部材において、前記ア
    ウタ筒部材側から前記インナ軸部材側に向かって突出す
    る径方向の突出高さを周方向で異ならせた請求項1乃至
    4の何れかに記載の防振ブッシュ。
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