JP2007232189A - 防振ブッシュ - Google Patents

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Abstract

【課題】軸方向のばね特性を容易にチューニングすることができるとともに、ゴム弾性体の軸直角方向の充分な自由長を確保して良好な耐久性を確保することができるようにした防振ブッシュを提供する。
【解決手段】主軸部材1と、主軸部材1の外周側に距離を隔てて同軸状に配置された外筒金具2と、主軸部材1と外筒金具2との間に介在して両部材を一体的に連結する筒状のゴム弾性体3とからなる。ゴム弾性体3は、一端面から軸方向外方に延出して外向きフランジ22に加硫接着された第1ゴムストッパ35と、他端面から軸方向外方へ突出する第2ゴムストッパ36とを有する。外筒金具2は、他端部に径方向内方側へ折り曲げられて第2ゴムストッパ36と軸方向において対向するように配置された内向きフランジ23を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車のサスペンションの連結部において好適に採用される防振ブッシュに関する。
従来より、自動車のサスペンションにおいては、アーム部材とロッド部材あるいはこれらの部材と車体とを防振連結するために種々の防振ブッシュが使用されており、例えば特許文献1〜4に開示されているようなものが知られている。このような防振ブッシュは、主軸部材と、その主軸部材の外周側に距離を隔てて同軸状に配置された外筒部材と、主軸部材と外筒部材との間に介在して両部材を一体的に連結する筒状のゴム弾性体と、を備えている。この防振ブッシュは、防振連結すべき二つの部材のいずれか一方に主軸部材を取付ボルト等により固定するとともに、それらの部材のいずれか他方に設けられた装着孔に外筒部材を圧入することにより、サスペンションに取付けられて使用される。
ところで、サスペンションに採用される防振ブッシュは、ゴム弾性体の軸方向と軸直角方向のばね特性が、自動車の操縦安定性や乗員の乗り心地に大きく影響することから、取付け箇所や車種に応じてそれぞれ最適なゴム弾性体のばね特性が要求される。そのため、例えば、ゴム弾性体の軸方向のばね特性を硬くしたり、非線形にしたい場合には、ゴム弾性体を加硫成形して形成する際の成形型の型抜きを考慮して、通常、下記の第1〜第3の手法が採られている。
第1の手法は、特許文献1及び2に開示されているように、外筒部材の一端に設けられた外向きフランジの軸方向外側面にゴムストッパを配設して、軸方向の片側方向のばね特性を硬くしたり、非線形にしたりするものである。この場合、ゴムストッパと軸方向において対向配置されるストッパ相手部材に対して、ゴムストッパの対向面が当初から圧接した状態あるいは距離を隔てた状態に取付けられる。しかし、第1の手法の場合には、ストッパ機構を比較的単純な構造で実現できる反面、軸方向の片側方向のみしかストッパ機能を発揮させることができないため、使用箇所が著しく制限されてしまうという問題がある。
第2の手法は、軸方向の両側方向のばね特性を硬くしたり、非線形にしたりするものであって、特許文献2に開示されているように、上記第1の手法によるゴムストッパに加え、さらに外筒部材の他端に内向きフランジを設け、その内向きフランジの軸方向外側面にゴムストッパを配設するようにしたものである。しかし、この場合には、外筒部材の他端に設けられた内向きフランジにゴム弾性体が拘束される構造になることから、ゴム弾性体の軸直角方向への変位時の自由長が非常に小さくなるため、耐久性が大幅に低下してしまうという問題が発生する。
なお、第2の手法に関するものとして、特許文献3には、主軸部材の軸方向両端部にそれぞれ設けられた肩部と、外筒部材の軸方向両端部にそれぞれ縮管加工により形成された縁部との間に、エラストマ化合物でできた大きい厚みの層を設けることが開示されているが、この場合には、主軸部材に肩部が設けられているため上記と同様の問題が発生する。
また、特許文献4には、外筒部材の一端側に設けられた内向きフランジと、外筒部材が圧入される筒体の他端側に設けられた内向きフランジとによって、外筒部材が筒体に圧入される際に、主軸部材と外筒部材の間に介在するゴム弾性体の圧縮部が軸方向に圧縮されるようにしたブッシュの組付構造が開示されている。しかし、この場合には、外筒部材が筒体に圧入される際に、ゴム弾性体に所定の予荷重が付与されるようにして、組付作業性の向上を図るようにしたものであり、前記したようなブッシュに要求される軸方向のばね特性の調整を意図するものではない。
第3の手法は、特許文献5に開示されているように、上記第1の手法による構造を有する2個のブッシュを、ゴムストッパと反対側の端面どうしが対向するように組み付けて、軸方向の両側方向のばね特性を硬くしたり、非線形にしたりするものである。しかし、第3の手法の場合には、2個のブッシュが使用されるため、大型化してしまうことによって大きな取付けスペースが必要になるばかりでなく、コストも大幅に増大してしまうという問題がある。
特開2004−28250号公報 特開2001−280386号公報 特開平5−231455号公報 特開平8−35533号公報 特開平10−274268号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、軸方向のばね特性を容易にチューニングすることができるとともに、ゴム弾性体の軸直角方向の充分な自由長を確保して良好な耐久性を確保することができるようにした防振ブッシュを提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決する本発明は、主軸部材と、該主軸部材の外周側に距離を隔てて同軸状に配置された外筒金具と、前記主軸部材と前記外筒金具との間に介在して両部材を一体的に連結する筒状のゴム弾性体と、を備えた防振ブッシュにおいて、前記ゴム弾性体は、一方又は両方の端面に軸方向外方へ突出するゴムストッパを有するとともに、前記外筒金具は、一方又は両方の端部に径方向内方側へ折り曲げられて前記ゴムストッパと軸方向において対向配置された内向きフランジを有することを特徴としている。
本発明の防振ブッシュは、ゴム弾性体の一方又は両方の端面に軸方向外方へ突設されたゴムストッパと、外筒金具の一方又は両方の端部に径方向内方側へ屈曲形成されてゴムストッパと軸方向において対向配置された内向きフランジとからなる、軸方向のストッパ機構を有する。この場合、ゴム弾性体の端面に設けられるゴムストッパは、主軸部材と外筒金具の間に介在して両部材を一体的に連結するゴム弾性体のゴム本体部の端面から軸方向外方へ突出するように形成される。そのため、ゴムストッパは、その突出先端部が内向きフランジに接着されることなく拘束されない状態に設けられ、また、その径方向両側の側面も主軸部材や外筒金具に接着されることなく拘束されない状態に設ることができるので、ゴム本体部の軸直角方向の自由長を充分に長くすることができる。これにより、ゴム弾性体の軸直角方向の充分な自由長を確保して良好な耐久性を確保することが可能となる。
また、ゴムストッパの突出先端部と軸方向において対向するように配置される外筒金具の内向きフランジは、外筒金具の端部を折り曲げて形成する際に、その折り曲げ位置を軸方向に適宜変更することが可能である。そのため、内向きフランジがゴムストッパの突出先端部を軸方向に押圧するように配置して、ゴムストッパに予備圧縮を付与した状態にすることにより、ゴム弾性体の軸方向のばね特性をチューニングすることが可能である。また、ゴムストッパの突出先端部と軸方向において離間した位置に内向きフランジを配置するようにしてもよく、その場合には、その離間距離を適宜変更することによって、ゴム弾性体の軸方向のばね特性をチューニングすることが可能である。よって、ゴム弾性体の軸方向のばね特性を容易に且つ広範囲にチューニングすることが可能となる。
なお、本発明において、例えば、軸方向の一端に外向きフランジを有する外筒金具が採用される場合には、その外向きフランジを利用して軸方向の一方側にストッパ機構を設けることができるので、上記のストッパ機構を軸方向の他方側にのみ設けることによって、軸方向の両側方向にストッパ機能を発揮させるようにすることができる。
本発明の好適な態様として、ゴム弾性体の端面に設けられるゴムストッパは、周方向に沿って断続又は連続して延びる環状に形成することができる。この場合、ゴムストッパは、周方向のバランス等を考慮して、周方向において均一となるように配置されていることが好ましい。また、他の好適な態様として、外筒金具の端部に設けられる内向きフランジは、ゴムストッパの突出先端部を軸方向に押圧してゴムストッパに予備圧縮を付与するようにすることができる。このようにされていれば、外筒金具の端部を折り曲げて内向きフランジを形成する際に、折り曲げ位置を軸方向に適宜変更することにより、ゴムストッパに所望量の予備圧縮を付与することができ、ゴム弾性体の軸方向のばね特性を広範囲にわたって容易にチューニングすることができる。
また、他の好適な態様として、ゴムストッパの径方向両側の側面と、両該側面とそれぞれ径方向において対向する部材との間には、隙間が形成されている。このようにされていれば、ゴムストッパに付与される予備圧縮量を多くすることが可能となり、ゴム弾性体の軸方向のばね特性のチューニング領域を拡大することができる。また、ゴムストッパの径方向内側に形成される内側隙間と径方向外側に形成される外側隙間は、軸方向長さが同じになるように形成されているのが好ましい。このようにされていれば、軸方向の入力によりゴムストッパが内向きフランジに押圧されて圧縮される際に、ゴムストッパが軸方向に沿って安定した状態で効率良く圧縮されるようになるため、ゴムストッパの良好なストッパ機能を発揮させることができる。
本発明の防振ブッシュによれば、ゴム弾性体は、一方又は両方の端面に軸方向外方へ突出するゴムストッパを有するとともに、外筒金具は、一方又は両方の端部に径方向内方側へ折り曲げられてゴムストッパと軸方向において対向配置された内向きフランジを有するため、軸方向のばね特性を容易に且つ広範囲にチューニングすることができとともに、ゴム弾性体の軸直角方向の充分な自由長を確保して良好な耐久性を確保することができる。また、ストッパ機構が比較的簡易な構造で、部品数の増加もないことから、大型化を回避することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
図1は本実施形態に係る防振ブッシュの軸方向に沿う断面図であって図2のI−O−I線矢視断面図であり、図2はその防振ブッシュの外向きフランジ側から見た正面図であり、図3はその防振ブッシュの内向きフランジ側から見た正面図である。
本実施形態の防振ブッシュは、図1〜図3に示すように、主軸部材1と、円筒部21とその円筒部21の両端に設けられた外向きフランジ22及び内向きフランジ23を有し主軸部材1の外周側に距離を隔てて同軸状に配置された外筒金具2と、ゴム本体部31とそのゴム本体部31の両端に設けられた第1及び第2ゴムストッパ35、36とを有し主軸部材1と外筒金具2との間に介在して両部材を一体的に連結するゴム弾性体3と、ゴム本体部31に埋設された中間筒金具4と、から構成されている。
主軸部材1は、鉄系金属によりストレートに延びる厚肉の円筒形状に形成されている。この主軸部材1は、一定の径をもち所定の軸方向長さを有するように形成されている。
外筒金具2は、主軸部材1よりも薄い肉厚の鉄系金属により円筒形状に形成されている。この外筒金具2は、円筒部21と、円筒部21の一端から径方向外方に延出するリング状の外向きフランジ22と、円筒部21の他端から径方向内方に延出するリング状の内向きフランジ23からなる。この外筒金具2は、軸方向長さが主軸部材1の約1/2となり、内向きフランジ23の内径が主軸部材1の外径よりも所定寸法大きくなるように形成されている。この外筒部材2は、円筒部21が主軸部材1の軸方向略中央部に位置するようにして、主軸部材1の外周側に距離を隔てて同軸状に配置されている。
なお、内向きフランジ23は、外筒金具2がゴム弾性体3と加硫接着されて一体的に組付けられた後、外筒金具2の他端部にロールかしめ加工を施して径方向内方側へ略直角に折り曲げることにより形成されている。これにより、内向きフランジ23の内側面が、ゴム弾性体3の第2ゴムストッパ36の突出先端部と軸方向において対向するようにされている。本実施形態の場合には、内向きフランジ23が第2ゴムストッパ36の突出先端部を軸方向に押圧する位置まで折り曲げられていることにより、第2ゴムストッパ36に所定の予備圧縮が付与された状態にされている。これにより、ゴム弾性体3の軸方向のばね特性がチューニングされている。
ゴム弾性体3は、ゴム材料を加硫成形することにより形成されたものであり、加硫成形する際に成形型内にセットされた主軸部材1、外筒金具2及び中間筒金具4と一体化された状態に形成されている。なお、図4及び図5には、加硫成形によって形成された加硫成形体が示されており、この段階では外筒金具2の他端部に内向きフランジ23が形成されていない。このゴム弾性体3は、厚肉の円筒形状に形成されて中間筒金具4が同軸状に埋設されたゴム本体部31と、ゴム本体部31の軸方向両端部に設けられた第1及び第2ゴムストッパ35、36とを有する。
ゴム本体部31は、内周側が主軸部材1の外周面に加硫接着され、外周側が外筒金具2の円筒部21の内周面に加硫接着されている。ゴム本体部31の両端面の内周側には、各端面から軸方向外方に延出して主軸部材1の外周面を覆う円筒状の被覆ゴム層32、32がゴム本体部31と一体に設けられている。また、ゴム本体部31の主軸部材1を挟んで軸対称となる4箇所の部位には、ゴム本体部31のばね定数を調整するための、軸方向に貫通するすぐり孔33、…、33が設けられている。4個のすぐり孔33、…、33は、中間筒金具4の径方向外側に設けられており、周方向において等間隔に配置されている。
ゴム本体部31の一端側に設けられる第1ゴムストッパ35は、ゴム本体部31の一端面の外周部から軸方向外方に延出するようにして、ゴム本体部31と一体に形成されている。この第1ゴムストッパ35は、薄肉のリング板状に形成されて、外向きフランジ22の外側面に加硫接着されている。
ゴム本体部31の他端側に設けられる第2ゴムストッパ36は、ゴム本体部31の他端面の外周部(中間筒金具4の外周側)から軸方向外方に突出するようにして、ゴム本体部31と一体に形成されている。この第2ゴムストッパ36は、ゴム本体部31の他端面の中間筒金具4と円筒部31(外筒金具3)の間の部分に設けられており、周方向に沿って断続して延びる環状に形成されている。即ち、第2ゴムストッパ36は、周方向において4箇所に設けられたすぐり孔33、…、33の部分で分断されており、周方向に円弧状に延びる4個のものに分割された状態に形成されている。
第2ゴムストッパ36の径方向の肉厚は、中間筒金具4と円筒部31の間にあるゴム本体部31の肉厚よりも少し薄くされている。これにより、第2ゴムストッパ36の内側面(内周面)と径方向において対向する被覆ゴム層32との間には、内側隙間37が形成されている。また、第2ゴムストッパ36の外側面(外周面)と径方向において対向する外筒金具2の円筒部21との間には外側隙間38が形成されている。
なお、第2ゴムストッパ36の突出先端側には、前記したように、外筒金具2の他端に設けられた内向きフランジ23が突出先端部を押圧する状態に配置されている。これにより、第2ゴムストッパ36に予備圧縮が付与されて、ゴム弾性体3の軸方向のばね特性がチューニングされていることは前記した通りである。
中間筒金具4は、鉄系金属により外筒部材1と略同じ長さの円筒形状に形成されている。この中間筒金具4は、ゴム本体部31の両端面から一部が突出した状態で、ゴム本体部31の径方向幅の中央から少し内側に寄った位置に同軸状に埋設されている。この中間筒金具4の両端面には、ゴム弾性体3を加硫成形により形成する際に、成形型に対して中間筒金具4の位置決めをするために、各端面から軸方向外方に突出する係合凸部41、…、41がそれぞれ4箇所に設けられている。
なお、ゴム本体部31の両端面から突出した中間筒金具4の両端部の表面は、係合凸部41、…、41の表面を除いて、薄いゴム層(図示せず)で覆われている。また、中間筒金具4の複数箇所には、厚さ方向に貫通する導通孔(図示せず)が設けられており、この導通孔によってゴム弾性体3の加硫成形時にゴム材料が中間筒金具4の内外方向に流通するようにされている。
以上のように構成された本実施形態の防振ブッシュは、自動車のサスペンションにおいて、防振連結すべき二つの部材のいずれか一方に主軸部材1を取付ボルト(図示せず)等により固定するとともに、それらの部材のいずれか他方に設けられた装着孔に外筒部材2を圧入することにより取付けられて使用される。そして、防振ブッシュに軸方向や軸直角方向の振動が入力と、ゴム弾性体3が弾性変形することによりその振動を吸収し、防振連結された二つの部材間で伝達される振動が効果的に低減される。
このとき、本実施形態の防振ブッシュは、ゴム弾性体3の一方の端面に設けられた第2ゴムストッパ36が、内向きフランジ部23や主軸部材1及び外筒金具2に接着されることなくそれらに拘束されない状態に設けられていることから、ゴム本体部31の軸直角方向の自由長が充分に長く確保されており、これによりゴム本体部31の良好な耐久性が確保される。
また、防振ブッシュに対して軸方向の過大な振動が入力した際には、軸方向の両側にそれぞれ設けられたストッパ機構によって、軸方向の両側方向の過大な振動が効果的に抑制される。特に、本実施形態の防振ブッシュにおいて、軸方向の一方側に設けられた、ゴム弾性体3の第2ゴムストッパ36と外筒金具2の内向きフランジ23とからなる軸方向のストッパ機構は、ゴム弾性体3の軸方向のばね特性を容易に且つ広範囲にチューニングすることが可能であることから、要求されるゴム弾性体3の軸方向のばね特性に応じて最適なチューニングをすることができるので、良好な振動低減効果を期待できる。
図6は本実施形態の防振ブッシュの軸方向のばね特性を示すグラフである。この場合、荷重及び撓みがマイナスとなる領域(図6の左下)が、第2ゴムストッパ36の圧縮側となり、荷重及び撓みがプラスとなる領域(図6の右上)が、第2ゴムストッパ36の圧縮が解除される側となる。荷重及び撓みがプラスとなる領域(図6の右上)において、特性曲線と直線の分岐点は、第2ゴムストッパ36の予備圧縮が無くなったところを示している。これにより、第2ゴムストッパ36の予備圧縮量を変更したり、或いは第2ゴムストッパ36と内向きフランジ23の離間距離を変更したりすることによって、所望のばね特性を容易に且つ広範囲においてチューニングすることが可能である。
以上のように、本実施形態の防振ブッシュは、ゴム弾性体3の他端面に軸方向外方へ突設された第2ゴムストッパ36と、外筒金具2の他端部に設けられて第2ゴムストッパ36と軸方向において対向配置された内向きフランジ23と、からなるストッパ機構を有するため、ゴム弾性体3の軸方向のばね特性を容易に且つ広範囲にチューニングすることができるとともに、ゴム弾性体3の軸直角方向の充分な自由長を確保して良好な耐久性を確保することができる。また、ストッパ機構が比較的簡易な構造で、部品数の増加もないことから、大型化を回避することができる。
〔実施形態2〕
図7は本実施形態に係る防振ブッシュの軸方向に沿う断面図であり、図8はその防振ブッシュの加硫成形時における軸方向に沿う断面図である。
本実施形態の防振ブッシュは、一端部に外向きフランジが設けられていない外筒金具を採用したタイプのものであって、図7に示すように、主軸部材5と、円筒部61とその円筒部61の両端に設けられた内向きフランジ62、63を有し主軸部材5の外周側に距離を隔てて同軸状に配置された外筒金具6と、ゴム本体部71とそのゴム本体部71の両端に設けられた第1及び第2ゴムストッパ75、76とを有し主軸部材5と外筒金具6との間に介在して両部材を一体的に連結するゴム弾性体7と、から構成されている。
主軸部材5は、鉄系金属によりストレートに延びる厚肉の円筒形状に形成されている。この主軸部材5は、一定の径をもち所定の軸方向長さを有するように形成されている。
外筒金具6は、主軸部材5よりも薄い肉厚の鉄系金属により円筒形状に形成されている。この外筒金具6は、円筒部61と、円筒部61の一端から径方向内方に延出するリング状の内向きフランジ62と、円筒部21の他端から径方向内方に延出するリング状の内向きフランジ63からなる。この外筒金具6は、主軸部材5よりも軸方向長さが所定寸法短くされ、内向きフランジ62、63の内径が主軸部材5の外径よりも所定寸法大きくなるように形成されている。この外筒部材6は、円筒部61が主軸部材5の軸方向略中央部に位置するようにして、主軸部材5の外周側に距離を隔てて同軸状に配置されている。
なお、内向きフランジ62、63は、外筒金具6がゴム弾性体7と加硫接着されて一体的に組付けられた後、外筒金具6の他端部にロールかしめ加工を施して径方向内方側へ略直角に折り曲げることにより形成されている。これにより、内向きフランジ62、63の内側面が、ゴム弾性体7の第1及び第2ゴムストッパ75、76の突出先端部と軸方向において対向するようにされている。本実施形態の場合には、内向きフランジ62、63が第1及び第2ゴムストッパ75、76の突出先端部を軸方向に押圧する位置まで折り曲げられていることにより、第1及び第2ゴムストッパ75、76に所定の予備圧縮が付与された状態にされている。これにより、ゴム弾性体3の軸方向の両側方向のばね特性がチューニングされている。
ゴム弾性体7は、ゴム材料を加硫成形することにより形成されたものであり、加硫成形する際に成形型内にセットされた主軸部材5及び外筒金具6と一体化された状態に形成されている。なお、図8には、加硫成形によって形成された加硫成形体が示されており、この段階では外筒金具6の両端部に内向きフランジ62、63が形成されていない。このゴム弾性体7は、厚肉の円筒形状に形成されたゴム本体部71と、ゴム本体部71の軸方向両端部に設けられた第1及び第2ゴムストッパ75、76とを有する。
ゴム本体部71は、内周側が主軸部材5の外周面に加硫接着され、外周側が外筒金具6の円筒部61の内周面に加硫接着されている。ゴム本体部71の両端面の内周側には、各端面から軸方向外方に延出して主軸部材5の外周面を覆う円筒状の被覆ゴム層72、72がゴム本体部71と一体に設けられている。
ゴム本体部71の両端面にそれぞれ設けられる第1及び第2ゴムストッパ75、76は、ゴム本体部71の各端面の外周部から軸方向外方に延出するようにして、ゴム本体部71と一体に形成されている。この第1及び第2ゴムストッパ75、76は、ゴム本体部31の各端面の径方向における中央部に設けられており、周方向に沿って連続して延びる環状に形成されている。
第1及び第2ゴムストッパ75、76の径方向の肉厚は、ゴム本体部71の肉厚の約1/3程度に薄くされている。これにより、第1及び第2ゴムストッパ75、76の内側面(内周面)と径方向において対向する被覆ゴム層72、72との間には、内側隙間77、77が形成されている。また、第1及び第2ゴムストッパ75、76の外側面(外周面)と径方向において対向する外筒金具6の円筒部61との間には外側隙間78、78が形成されている。内側隙間77、77の軸方向長さ(内側隙間77、77の底部と内向きフランジ62、63の内側面との間の長さB)と、外側隙間78、78の軸方向長さ(内側隙間78、78の底部と内向きフランジ62、63の内側面との間の長さA)は、同じにされている。
なお、第1及び第2ゴムストッパ75、76の突出先端側には、前記したように、外筒金具6の両端に設けられた内向きフランジ62、63が突出先端部を押圧する状態に配置されている。これにより、第1及び第2ゴムストッパ75、76に予備圧縮が付与された状態となり、ゴム弾性体7の軸方向のばね特性がチューニングされていることは前記した通りである。
以上のように構成された本実施形態の防振ブッシュは、実施形態1の場合と同様に、自動車のサスペンションにおいて、防振連結すべき二つの部材間に取付けられて使用される。そして、この防振ブッシュも、実施形態1の場合と同様の作用・効果を奏する。特に、本実施形態の防振ブッシュは、ゴム弾性体7の両端面にそれぞれ突設された第1及び第2ゴムストッパ75、76と、外筒金具6の両端部に設けられた内向きフランジ62、63と、からなるストッパ機構が、軸方向の両側の設けられているため、実施形態1の場合に比べて、ゴム弾性体3の軸方向のばね特性のチューニング範囲が拡大される。
また、第1及び第2ゴムストッパ75、76の径方向両側に形成される内側隙間77、77と外側隙間78、78は、軸方向長さが同じになるように形成されていることから、軸方向の入力により第1及び第2ゴムストッパ75、76が内向きフランジ62、63に押圧されて圧縮される際に、第1及び第2ゴムストッパ75、76が軸方向に沿って安定した状態で効率良く圧縮されるようになるため、第1及び第2ゴムストッパ75、76の良好なストッパ機能を発揮させることができる。
本発明の実施形態1に係る防振ブッシュの軸方向に沿う断面図であって図2のI−O−I線矢視断面図である。 本発明の実施形態1に係る防振ブッシュの外向きフランジ側から見た正面図である。 本発明の実施形態1に係る防振ブッシュの内向きフランジ側から見た正面図である。 本発明の実施形態1に係る防振ブッシュの加硫成形時における軸方向に沿う断面図であって図5のIV−O−IV線矢視断面図である。 本発明の実施形態1に係る防振ブッシュの加硫成形時における内向きフランジ側から見た正面図である。 本発明の実施形態1に係る防振ブッシュの軸方向のばね特性を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係る防振ブッシュの軸方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態2に係る防振ブッシュの加硫成形時における軸方向に沿う断面図である。
符号の説明
1、5…主軸部材 2、6…外筒金具 21、61…円筒部 22…外向きフランジ 23、62、63…内向きフランジ 3、7…ゴム弾性体 31、71…ゴム本体部 32、72…被覆ゴム層 33…すぐり孔 35、75…第1ゴムストッパ 36、76…第2ゴムストッパ 37、77…内側隙間 38、78…外側隙間 4…中間筒金具 41…係合凸部

Claims (5)

  1. 主軸部材と、該主軸部材の外周側に距離を隔てて同軸状に配置された外筒金具と、前記主軸部材と前記外筒金具との間に介在して両部材を一体的に連結する筒状のゴム弾性体と、を備えた防振ブッシュにおいて、
    前記ゴム弾性体は、一方又は両方の端面に軸方向外方へ突出するゴムストッパを有するとともに、前記外筒金具は、一方又は両方の端部に径方向内方側へ折り曲げられて前記ゴムストッパと軸方向において対向配置された内向きフランジを有することを特徴とする防振ブッシュ。
  2. 前記ゴムストッパは、周方向に沿って断続又は連続して延びる環状に形成されている請求項1に記載の防振ブッシュ。
  3. 前記内向きフランジは、前記ゴムストッパの突出先端部を押圧して前記ゴムストッパに予備圧縮を付与するようにされている請求項1又は2に記載の防振ブッシュ。
  4. 前記ゴムストッパの径方向両側の側面と両該側面とそれぞれ径方向において対向する部材との間には隙間が形成されている請求項1〜3の何れかに記載の防振ブッシュ。
  5. 前記ゴムストッパの径方向内側に形成される内側隙間と径方向外側に形成される外側隙間は、軸方向長さが同じになるように形成されている請求項4に記載の防振ブッシュ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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