JP5184949B2 - 粘着剤組成物および粘着シート部材 - Google Patents

粘着剤組成物および粘着シート部材 Download PDF

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Description

本発明は粘着剤組成物および粘着シート部材に関するものであり、詳しくは、粘着剤攪拌後の初期色調変化、光線透過率変化量(496nm)が小さく、ブレンド終了時の二次凝集がなく、可視光透過率、耐熱性、耐湿熱性に優れた粘着剤組成物および粘着シート部材に関するものである。
近年、光エレクトロニクス関連部品、機器の進歩は著しく、その中で、画像を表示するディスプレイは、従来のテレビジョン装置用に加えて、コンピューターモニター用等として需要が増加しつつある。中でも、ディスプレイの大型化および薄肉化に対する市場要求は高まる一方である。最近、大型かつ薄肉化を実現することが可能であるディスプレイとして、プラズマディスプレイパネル(PDP)が注目されている。PDPの青色発光と緑色発光との谷間の不要発光を有効にカットしながら、原色の青色や緑色の蛍光体発光を阻害せず、画像の色純度を高め、且つニュートラルグレーのあるいはニュートラルブルーの色調である電子ディスプレイ用フィルターを得るためには、480〜510nmの波長域に透過率極小値をもたせることが重要である。
そこで、480〜510nmの波長域に透過率極小値をもたせるために、プラズマディスプレイパネルに該波長域のシアンカットを施したフィルムが使用されている。例えば、フィルターベースと、前記フィルターベース上に形成されて490〜510nmおよび540〜600nmの波長を選択的に吸収する色補正層、とを含み、前記フィルターベースおよび前記色補正層によってCIE色座標における色再現性における色再現面積が0.01以上増加することを特徴とするディスプレイが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、特に画像表示装置用の光学フィルターとして有用であり、490nm付近に急峻な光吸収を有するシアニン系化合物を含有する光学フィルターが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、上記従来技術に記載したような480〜510nmの波長域に透過率極小値を有するシアニン系色素をアクリル系粘着剤層に添加した場合、該アクリル系粘着剤の塗工において、粘着剤攪拌後の初期色調変化、光線透過率変化量(496nm)が大きく、色調ぶれが大きいために、安定製造できないという問題がある。さらに、耐熱性、耐湿熱性も十分満足するものではなく、改善の余地があった。
特開2007−226239号公報 特開2006−162853号公報
したがって本発明の目的は、粘着剤攪拌後の初期色調変化、光線透過率変化量(496nm)が小さく、ブレンド終了時の二次凝集がなく、可視光透過率、耐熱性、耐湿熱性に優れた粘着剤組成物を提供することにある。
また本発明の別の目的は、該粘着剤組成物を用いた、光学用途とくにプラズマディスプレイパネルに有用な粘着シート部材を提供することにある。
本発明は、以下のとおりである。
1.酸価が6.9mgKOH/g以上7.5mgKOH/g未満であり、かつ質量平均分子量が40万〜250万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対し、波長480〜510nmに極大吸収を有するシアニン系色素(B)0.01〜0.5質量部、pHが7.5〜8.0であるアルキルアミン化合物を含むタルク含有安定剤(C)0.1〜5.0質量部、およびイソシアネート系硬化剤(D)0.02〜1.0質量部を配合してなることを特徴とする粘着剤組成物。
2.前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)のガラス転移温度が0℃以下であることを特徴とする前記1に記載の粘着剤組成物。
.前記アルキルアミン化合物を含むタルク含有安定剤(C)中のタルクの割合が、60〜80質量%であることを特徴とする前記1に記載の粘着剤組成物。
.基材層を有し、その少なくとも片面に、前記1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物が塗工されてなる粘着シート部材。
.光学用途に使用されることを特徴とする前記に記載の粘着シート部材。
.プラズマディスプレイパネルに使用されることを特徴とする前記に記載の粘着シート部材。
シアニン系色素を、粘着剤の主剤、とくにアクリル系樹脂粘着剤に添加すると、添加初期に色調が変化したり、湿熱環境下で退色が生じるという問題点があり、従来技術において、シアニン系色素を含む粘着剤組成物をPDPの480〜510nmの波長光をカットする部材に用いるには、高いハードルがあった。
そこで本発明では、酸価が6.9mgKOH/g以上7.5mgKOH/g未満であり、かつ質量平均分子量が40万〜250万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)、波長480〜510nmに極大吸収を有するシアニン系色素(B)、pHが7.5〜8.0であるタルク含有安定剤(C)およびイソシアネート系硬化剤(D)を特定割合で配合し、上記問題点を解決したものである。本発明者らの検討によれば、粘着剤((メタ)アクリル酸エステル共重合体)(A)とシアニン系色素(B)との組み合わせにおける耐熱性および耐湿熱性不足の問題点は、(C)成分のタルク含有安定剤を添加することにより解消できることが明らかとなった。しかし、粘着剤(A)とシアニン系色素(B)とタルク含有安定剤(C)とを単に混合するだけでは、シアニン系色素(B)の初期色調変化および光線透過率変化量(496nm)が大きいという問題点を解消するには至らなかった。また、ブレンド終了時の二次凝集という問題点も新たに生じた。そこで本発明者らはさらに鋭意研究を重ねた結果、粘着剤(A)の酸価を特定範囲に設定するとともに、粘着剤(A)の分子量およびその配合割合、さらにシアニン系色素(B)、タルク含有安定剤(C)およびイソシアネート系硬化剤(D)の配合割合を特定することにより、上記の初期色調変化、光線透過率変化量(496nm)およびブレンド終了時の二次凝集の問題点を同時に解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
したがって本発明によれば、粘着剤攪拌後の初期色調変化、光線透過率変化量(496nm)が小さく、ブレンド終了時の二次凝集がなく、可視光透過率、耐熱性、耐湿熱性に優れた粘着剤組成物およびこれを用いた粘着シート部材を提供することができる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
((メタ)アクリル酸エステル共重合体(A))
本発明における(A)成分は、酸価が6.9mgKOH/g以上7.5mgKOH/g未満であり、かつ質量平均分子量が40万〜250万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体である。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル」は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びこれら両者の混合物を示す語句である。
(A)成分の(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、カルボキシル基、ヒドロキシル基、グリシジル基、アミド基およびN−置換アミド基から選ばれる1種以上の官能基を有するものが好ましい。好ましい官能基はカルボキシル基である。このような官能基の存在により、十分な粘着性を付与することができる。
(A)成分は、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、酸価の調整のためのアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマーとの共重合体を用いることが好ましい。なお、カルボキシル基を除いた、上述の官能基を有する(メタ)アクリル酸モノマーをさらに共重合させることが好ましい。また(A)成分は、上記以外にも、他の官能基を有する(メタ)アクリル酸モノマーおよび他の単量体を含み得る。
エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
官能基を有する(メタ)アクリル酸モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどのヒドロキシル基を含有するモノマー;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのアミド基又はN−置換アミド基を含有するモノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのグリシジル基を有するモノマーが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
他の官能基を有する(メタ)アクリル酸モノマーの例としては、アミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート及びビニルピリジンなどのアミノ基を含有するモノマー、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアセトアセチル基を含有するモノマー、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級アミノ基を含有するモノマーが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
所望により用いられる他の単量体の例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリドなどのハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのN,N−ジアルキル置換アクリルアミド類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分の(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、その共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。また、(A)成分の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明における(A)成分は、酸価が6.9mgKOH/g以上7.5mgKOH/g未満であることが必要である。この酸価の範囲外では、シアニン系色素(B)の初期色調変化および光線透過率変化量(496nm)が大きいという問題点、ブレンド終了時の二次凝集という問題点を解決することができない。
好ましい酸価は、6.95〜7.30mgKOH/gであり、さらに好ましい酸価は
6.98〜7.20mgKOH/gである。なお、酸価の調整は、上記のように酸基含有モノマーの共重合比率を調整することにより容易に行える。
酸価の測定方法は、常法に基づいて行ってもよいが、計算によって算出してもよい。計算方法は公知であり、例えばJIS K 2501に記載されている。
また本発明の(A)成分は、質量平均分子量が40万〜250万の範囲であることが必要である。本明細書において、質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。質量平均分子量が40万未満では、粘着性や耐久性(信頼性)が不十分となるおそれがあり、250万を超えると、粘度が高くなり塗工性不良を起こす原因となる。(A)成分の質量平均分子量は、好ましくは60万〜180万であり、より好ましくは80万〜160万である。
(A)成分は、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下であることが好ましく、−70℃〜0℃の範囲であることがより好ましい。ガラス転移温度が0℃より高いと、低温で使用する際にタック(粘着性)が不十分となり、粘性を示さないため好ましくない。本明細書において、ガラス転移温度(Tg)は、常法によって求められる計算値、または実測値を示す。該計算値は、下記式、
(1/Tg)=(W1/Tg1)+(W2/Tg2)+・・・・+(Wn/Tgn
を用いて算出することができる。式中、Tgは、ガラス転移温度(℃)を示し、W1、W2、・・・・、Wnは、単量体組成物中の各単量体の質量分率を示し、Tg1、Tg2、・・・・、Tgnは、対応する単量体の単独重合体のガラス転移温度(℃)を示す。尚、単独重合体のガラス転移温度は、例えば、便覧等の刊行物に記載されている数値を採用すればよい。
(A)成分の(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、各種公知の方法により製造することができ、例えば、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等のラジカル重合法を適宜選択することができる。ラジカル重合開始剤としては、過酸化ラウロイル(LPO)、過酸化ベンゾイル(BPO)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等の公知のものを使用することができる。重合条件としては、例えば、溶液重合の場合は、反応温度は、通常、50〜150℃であり、反応時間は、通常3〜15時間程度である。重合に際して用いられる溶媒としては、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、ヘキサン、アセトン等が用いられる。また、市販の(メタ)アクリル酸エステル共重合体を用いてもよい。
(シアニン系色素(B))
本発明における(B)成分は、波長480〜510nmに極大吸収を有するシアニン系色素である。
本発明で使用される(B)成分は、波長480〜510nmに極大吸収を有する色素であればとくに制限されないが、例えば、下記一般式(I)であることが好ましい。
Figure 0005184949
(一般式(I)中、R31〜R35は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基を表し、nは、0以上の整数を表し、通常は、1〜3である。Z1、Z2は、それぞれ独立に、S原子、O原子、NR36、CR3738である。R36〜R38は、それぞれ独立に、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいフェニル基を表す。L1、L2は、それぞれ独立に、5〜7員環を形成するものであって、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環などの芳香環である。)
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基等の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。
置換基としては、シアノ基;ニトロ基;ヒドロキシ基;テトラヒドロフリル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基エトキシプロポキシ基、メトキシブトキシ基、エトキシブトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシメトキシメトキシ基、エトキシメトキシエトキシ基、エトキシエトキシメトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基等の炭素数3〜15のアルコキシアルコキシアルコキシ基;アリルオキシ基;フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリールオキシ基;メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、イソプロピルスルオニルアミノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基、sec−ブチルスルホニルアミノ基、n−ペンチルスルホニルアミノ基、n−ヘキシルスルホニルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカアルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、sec−ブトキシカルボニルオキシ基、n−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、n−ヘキシルオキシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
シアニン系色素(B)の具体例としては、例えばADEKA社製GPX−105(極大吸収波長=496nm)、ADEKA社製GPX−201(極大吸収波長=496nm)などのシアニン系化合物を好適に用いることができる。上記は一例であり、これらに限定されるものではない。また、シアニン系色素(B)は2種類以上を併用することもできる。
上記(B)成分の配合割合は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対し、0.01〜0.5質量部、好ましくは0.03〜0.3質量部、さらに好ましくは0.05〜0.2質量部である。
(タルク含有安定剤(C))
本発明における(C)成分は、pHが7.5〜8.0であるタルク含有安定剤である。(C)成分におけるタルクの含有量は、50〜90質量%が好ましく、60〜80質量%がさらに好ましい。
また、本発明における(C)成分は、有機化合物、とくにアルキルアミン化合物を含むことが好ましい。アルキルアミン化合物におけるアルキル基としては、炭素数4〜14、好ましくは炭素数6〜12の分岐または直鎖のアルキル基が挙げられる。アルキルアミン化合物は、2種以上を併用することができる。本発明では、アルキルアミン化合物がn−オクチルアミンを主成分とする形態がとくに好ましい。(C)成分における有機化合物の含有量は、50〜10質量%が好ましく、40〜20質量%がさらに好ましい。
(C)成分は粉体あるいは分散液として使用することができる。分散液の場合、分散媒は、メチルエチルケトン(MEK)のようなケトン系溶媒、トルエンのような芳香族系溶媒が好ましい。
また、(C)成分におけるタルクは、天然タルク、合成タルクまたは変性タルクのいずれであってもよく、その粒径は、例えば10〜200nmである。必要に応じてシランカップリング剤を併用することもできる。(C)成分は市販されているものを利用することができ、例えばADEKA社製アデカアークルズA2が挙げられる。
本発明において、(C)成分の添加によりなぜ粘着剤組成物の耐熱性および耐湿熱性が改善されるのか、その理由は明らかではないが、タルクと、アルキルアミンのような有機化合物との複合体が、シアニン系色素(B)と相互作用し、シアニン系色素(B)の保護成分として機能し、粘着剤(A)による悪影響を防止するものと推定される。
上記(C)成分の配合割合は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対し、0.1〜5.0質量部、好ましくは0.3〜3.0質量部、さらに好ましくは0.5〜2.0質量部である。なお、本発明でいう(C)成分の配合割合とは、(C)成分の固形分を基準にするものであり、分散液である場合は、分散媒を含めない。
(イソシアネート系硬化剤(D))
本発明における(D)成分は、イソシアネート系硬化剤である。イソシアネート系硬化剤(D)の例としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート及びこれらのトリメチロールプロパンなどポリオールとのアダクト体などが挙げられる。
上記(D)成分の配合割合は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対し、0.02〜1.0質量部、好ましくは0.05〜0.8質量部、さらに好ましくは0.1〜0.6質量部である。
また本発明の粘着剤組成物は、例えばPDPの発光色の色調を所望の色調に調整するために、色調調整色素(E)を添加してもよい。(E)成分としては、例えばアゾ系、アゾメチン系、シアニン系、ペリレン系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、キノリン系、フタロシアニン系等の公知の色素が挙げられ、これらは必要に応じて適宜添加される。
本発明の粘着剤組成物は、前記(A),(B),(C),(D),必要に応じて(E)成分を上記の特定割合でもって配合し、任意に添加剤を加えて混合することによって製造され得る。混合は、高せん断力をかけて行うのが好ましい。
本発明の粘着剤組成物が粘着する被着体の材質は、特に制限されないが、通常は、ディスプレイ装置等の画面を構成する素材である、ガラス、アクリル板、PETフィルム、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)等である。
次に、本発明の粘着シート部材について説明する。
本発明の粘着シート部材は、基材層を有し、その少なくとも片面に、上記本発明の粘着剤組成物が塗工されてなることを特徴とする。
すなわち、本発明の粘着シート部材は、基材層と、その少なくとも片面に施与された、本発明の粘着剤組成物から成る粘着剤層とを含む。
基材としては、例えばグラシン紙、コート紙、キャストコート紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリメチルペンテンなどのポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、酢酸セルロース系フィルムなどのプラスチックフィルムや、これらを含む積層シートなどが挙げられ、粘着シート部材の用途により、適宜選択される。
上記基材層は、被着体に粘着層を転写するための部材(すなわち、剥離シート)として用いることができるし、また所望の被着体に貼着されるための部材としても用いることができる。前者の用途に用いる場合には、基材に、通常シリコーン樹脂などの剥離剤が塗布される。
上記基材層を剥離シートとして用いる場合、基材層の厚さとしては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。所望の被着体に貼着されるための部材として用いる場合には、基材層の種類及び厚さは、その用途に応じて適宜選定される。また、この場合、粘着剤層の上に、所望により、通常の剥離シートを設けることができる。
粘着剤層の厚さは、5〜100μm程度、特に10〜60μmの範囲が好ましい。
粘着剤層の形成方法としては、特に制限されず、本発明の粘着剤組成物(溶液)を、転写印刷、ナイフコーター、ロールコーター、グラビアコーター等の通常使用される塗布方法により基材層の片面に塗布し、赤外線、熱風、蒸気等により加熱乾燥する方法、粘着剤層を設けた離型シートにより転写する方法等が挙げられる。
こうして得られた粘着シート部材は、480〜510nmの波長光を吸収するので、この目的に適った光学用途に有用である。とくにPDPに適用するのが好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例および比較例で使用した各種成分を以下に示す。
(A)成分
・粘着剤(1):アクリル酸エステル共重合体の酢酸エチル溶液(固形分25%)、酸価7.0mgKOH/g、重合体の組成=アクリル酸−nブチル(95.5質量%)+アクリル酸2−ヒドロキシエチル(0.5質量%)+アクリル酸(4質量%)、質量平均分子量=180万、Tg=−46℃
・粘着剤(2):アクリル酸エステル共重合体の酢酸エチル溶液(固形分25%)、酸価7.4mgKOH/g、重合体の組成=アクリル酸−nブチル(76.5質量%)+アクリル酸メチル(20質量%)+アクリル酸(3.5質量%)、質量平均分子量=80万、Tg=−29℃
・粘着剤(3):アクリル酸エステル共重合体の酢酸エチル溶液(固形分25%)、酸価6.8mgKOH/g、重合体の組成=アクリル酸−nブチル(96.5質量%)+アクリル酸2−ヒドロキシエチル(0.5質量%)+アクリル酸(3質量%)、質量平均分子量=80万、Tg=−47℃
・粘着剤(4):アクリル酸エステル共重合体の酢酸エチル溶液(固形分25%)、酸価10.6mgKOH/g、重合体の組成=アクリル酸−nブチル(93.5質量%)+アクリル酸2−ヒドロキシエチル(0.5質量%)+アクリル酸(6質量%)、質量平均分子量=200万、Tg=−44℃
・粘着剤(5):アクリル酸エステル共重合体の酢酸エチル溶液(固形分25%)、酸価17.5mgKOH/g、重合体の組成=アクリル酸−nブチル(68.75質量%)+アクリル酸メチル(20質量%)+アクリル酸(9質量%)+メタクリル酸−N,Nジメチルアミノエチル(0.25質量%)+アクリルアミド(2質量%)、質量平均分子量=80万、Tg=−30℃
(B)成分
・シアニン系色素(1):GPX−105、(株)ADEKA製、シアニン系、最大吸収波長は、496nm、メチルエチルケトン(MEK)に溶かして、固形分1%溶液として添加した。
・シアニン系色素(2):GPX−201、(株)ADEKA製、シアニン系、最大吸収波長は、496nm、MEKに溶かして、固形分1%溶液として添加した。
(C)成分
・タルク含有安定剤(1):アデカアークルズA2、(株)ADEKA製、タルク含有量71.0質量%、アルキルアミン(n−オクチルアミン)を主成分とする有機化合物含有量29.0質量%、分散媒は、メチルエチルケトン、固形分1質量%。
(D)成分
イソシアネート系硬化剤:トリレンジイソシアネート(TDI)。固形分45%。
(E)成分
・色調調整色素(1):FS RED 1324、有本化学工業社製、MEKに溶かして、固形分1%溶液として添加した。
・色調調整色素(2):OPLAS YELLOW 140、オリヱント化学工業社製、MEKに溶かして、固形分1%溶液として添加した。
実施例1
下記に示す配合割合にしたがって、各成分を混合、攪拌(ブレンド)し、本発明の粘着剤組成物を得た。
粘着剤(1) 400質量部
(固形分100質量部)
シアニン系色素(1) 7質量部
(固形分0.07質量部)
タルク含有安定剤(1) 110質量部
(固形分1.1質量部)
トリレンジイソシアネート(TDI) 0.58質量部
(固形分0.26質量部)
色調調整色素(1) 10質量部
(固形分0.1質量部)
色調調整色素(2) 10質量部
(固形分0.1質量部)
溶剤(メチルエチルケトン) 120質量部
得られた粘着剤組成物について、下記の評価を行った。
(1)初期色調変化
片面にシリコーン樹脂を塗布した厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製、商品名:MRF75)からなる剥離フィルムのシリコーン樹脂塗布面上に、実施例1で得られた粘着剤組成物を塗布し、厚さ100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製、商品名:コスモシャインA4300)と貼り合わせた。100℃にて1分間乾燥処理して、厚さ25μmの粘着剤層を有する粘着シート部材を得た。この粘着シート部材から縦100mm、横100mmの小片を切り出し、この小片の剥離フィルムを剥がし、市販のソーダライムガラス(厚さ1.1mm)に貼付して試験サンプルを得た。
上記の試験サンプルについて、攪拌直後と攪拌7時間後に島津製作所製SolidSpec3700により、JIS Z8701−1999に準じてY値(透過率)を測定した。初期の色調変化は、攪拌直後と攪拌7時間後のY値の変化量(ΔY値)を求め、下記の基準により評価した。
・初期色調変化の評価基準
○:攪拌直後と攪拌7時間後のY値の変化量が≦0.5%
△:攪拌直後と攪拌7時間後のY値の変化量が0.5%<変化量≦1.0%
×:攪拌直後と攪拌7時間後のY値の変化量が>1.0%
(2)光線透過率(496nm)
光線透過率(496nm)は、初期色調変化測定の攪拌直後の試験サンプルを用い、島津製作所製SolidSpec3700により測定した。
(3)光線透過率変化量(496nm)(%)
上記試験サンプルを用い、拌直後と攪拌7時間後の光線透過率(496nm)の変化量を求め、下記の基準により評価した。
・光線透過率変化量(496nm)の評価基準
○:攪拌直後と攪拌7時間後の光線透過率(496nm)の変化量が≦1.0%。
△:攪拌直後と攪拌7時間後の光線透過率(496nm)の変化量が1.0<変化量≦2.0%。
×:攪拌直後と攪拌7時間後の光線透過率(496nm)の変化量が>2.0%。
(4)二次凝集(ブレンド終了時)
(1)および(2)のソーダライムガラス貼付後のサンプルを目視で確認し、下記の基準により評価した。
・二次凝集の評価基準
○:異物が確認できない。
×:異物が確認できる。
(5)可視光(400〜700nm)平均透過率
JIS A5759に準拠し測定した。
(6)耐熱性
上記試験サンプルを用い初期と80℃dry×500時間後のY値(透過率)を島津製作所製SolidSpec3700により、JIS Z8701−1999に準じて測定し、初期と試験後の変化量(ΔY値)を求め下記の基準により評価した。
・耐熱性の評価基準
○:初期と試験後の変化量が≦3%。
△:初期と試験後の変化量が3<変化量≦5%。
×:初期と試験後の変化量が>5%。
(7)耐湿熱性
上記試験サンプルを用い初期と60℃90%RH×500時間後のY値(透過率)を島津製作所製SolidSpec3700により、JIS Z8701−1999に準じて測定し、初期と試験後の変化量(ΔY値)を求め下記の基準により評価した。
・耐湿熱性の評価基準
○:初期と試験後の変化量が≦3%。
△:初期と試験後の変化量が3<変化量≦5%。
×:初期と試験後の変化量が>5%。
評価結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、粘着剤(1)を粘着剤(2)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、シアニン系色素(1)の配合割合を2質量部(固形分0.02質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表1に示す。
実施例4
実施例1において、シアニン系色素(1)の配合割合を40質量部(固形分0.4質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1において、シアニン系色素(1)をシアニン系色素(2)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表1に示す。
実施例6
実施例1において、タルク含有安定剤(1)の配合割合を20質量部(固形分0.2質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表2に示す。
実施例7
実施例1において、タルク含有安定剤(1)の配合割合を400質量部(固形分4.0質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表2に示す。
比較例1
実施例1において、粘着剤(1)を粘着剤(3)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表3に示す。
比較例2
実施例1において、粘着剤(1)を粘着剤(4)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表3に示す。
比較例3
実施例1において、粘着剤(1)を粘着剤(5)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表3に示す。
比較例4
実施例1において、シアニン系色素(1)の配合割合を0.5質量部(固形分0.005質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表3に示す。
比較例5
実施例1において、シアニン系色素(1)の配合割合を60質量部(固形分0.6質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表3に示す。
比較例6
実施例1において、タルク含有安定剤(1)の配合割合を5質量部(固形分0.05質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表4に示す。
比較例7
実施例1において、タルク含有安定剤(1)の配合割合を600質量部(固形分6質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表4に示す。
比較例8
実施例1において、タルク含有安定剤(1)を使用しなかったこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表4に示す。
Figure 0005184949
Figure 0005184949
Figure 0005184949
Figure 0005184949
表1〜4の結果から、以下の事項が導き出される。
・実施例1は、酸価が6.9mgKOH/g以上7.5mgKOH/g未満であり、かつ質量平均分子量が40万〜250万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)、波長480〜510nmに極大吸収を有するシアニン系色素(B)、pHが7.5〜8.0であるタルク含有安定剤(C)およびイソシアネート系硬化剤(D)を特定割合で配合しているので、粘着剤攪拌後の初期色調変化、光線透過率変化量(496nm)が小さく、ブレンド終了時の二次凝集がなく、可視光透過率、耐熱性、耐湿熱性に優れた粘着剤組成物を提供することができる。
・実施例2は、粘着剤(A)に酸価が7.4mgKOH/gの粘着剤(2)を使用した例で、実施例1と同様の性能を示した。
・実施例3は、シアニン系色素(1)を0.02質量部添加した例で、光線透過率(496nm)が若干悪化した。
・実施例4は、シアニン系色素(1)を0.4質量部添加した例で、可視光平均透過率が若干悪化した。
・実施例5は、シアニン系色素(2)を使用した例で、実施例1と同様の性能を示した。
・実施例6は、タルク含有安定剤(1)を0.2質量部添加した例で、耐熱性、耐湿熱性が若干悪化した。
・実施例7は、タルク含有安定剤(1)を4.0質量部添加した例で、可視光平均透過率が若干悪化した。
・比較例1は、粘着剤(A)に酸価が6.8mgKOH/gの粘着剤(3)を使用した例で、本発明の範囲外であるので、初期色調変化(攪拌7時間後のY値の変化量)、光線透過率変化量(496nm、攪拌7時間後の変化量)、二次凝集(ブレンド終了時)が悪化した。
・比較例2は、粘着剤(A)に酸価が10.6mgKOH/gの粘着剤(4)を使用した例で、本発明の範囲外であるので、初期色調変化(攪拌7時間後のY値の変化量)、光線透過率変化量(496nm、攪拌7時間後の変化量)、二次凝集(ブレンド終了時)が悪化した。
・比較例3は、粘着剤(A)に酸価が17.5mgKOH/gの粘着剤(5)を使用した例で、本発明の範囲外であるので、初期色調変化(攪拌7時間後のY値の変化量)、光線透過率(496nm)、光線透過率変化量(496nm、攪拌7時間後の変化量)、二次凝集(ブレンド終了時)が悪化した。
・比較例4は、シアニン系色素(1)を0.005質量部添加した例で、本発明の範囲外であるので、光線透過率(496nm)が悪化した。
・比較例5は、シアニン系色素(1)を0.6質量部添加した例で、本発明の範囲外であるので、可視光平均透過率が悪化した。
・比較例6は、タルク含有安定剤(1)を0.05質量部添加した例で、本発明の範囲外であるので、耐熱性、耐湿熱性が悪化した。
・比較例7は、タルク含有安定剤(1)を6.0質量部添加した例で、本発明の範囲外であるので、可視光平均透過率が悪化した。
・比較例8は、タルク含有安定剤(1)を添加しなかった例で、本発明の範囲外であるので、耐熱性、耐湿熱性が悪化した。
本発明の粘着剤組成物および粘着シート部材は、粘着剤攪拌後の初期色調変化、光線透過率変化量(496nm)が小さく、ブレンド終了時の二次凝集がなく、可視光透過率、耐熱性、耐湿熱性に優れているので、光学用途、とくにPDPの480〜510nmの波長光をカットする粘着剤層に有用である。

Claims (6)

  1. 酸価が6.9mgKOH/g以上7.5mgKOH/g未満であり、かつ質量平均分子量が40万〜250万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対し、波長480〜510nmに極大吸収を有するシアニン系色素(B)0.01〜0.5質量部、pHが7.5〜8.0であるアルキルアミン化合物を含むタルク含有安定剤(C)0.1〜5.0質量部、およびイソシアネート系硬化剤(D)0.02〜1.0質量部を配合してなることを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)のガラス転移温度が0℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記アルキルアミン化合物を含むタルク含有安定剤(C)中のタルクの割合が、60〜80質量%であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
  4. 基材層を有し、その少なくとも片面に、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物が塗工されてなる粘着シート部材。
  5. 光学用途に使用されることを特徴とする請求項に記載の粘着シート部材。
  6. プラズマディスプレイパネルに使用されることを特徴とする請求項に記載の粘着シート部材。
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