JP5184784B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定部位のスライス画像を生成する医用画像診断装置の技術に係り、特に、被曝低減や画質向上に寄与するX線CT装置に関する。
公知のX線CT(Computerized Tomography)装置は、患者等の被検体を間にして、X線管と多チャンネルのX線検出素子を複数の列状に備えるX線検出器とを対向配置し、これらを、患者の周りに360°に亘って回転させながら、X線管からX線ビームを患者の所定部位に曝射する。そして、所定部位を透過したX線量をX線検出器により投影データとして測定し、その投影データを基にコンピュータを用いて画像再構成処理することによって、所定部位のスライス画像を取得する。
X線CT装置の進歩は目覚しく、より高精細(高解像度)かつ広範囲に撮影したいという医療現場からの強い要望に応えて、マルチスライスX線CT装置が開発され、そのマルチスライスX線CT装置がかなり普及してきている。マルチスライスX線CT装置は、z軸方向(体軸方向)に広がり幅を有するコーンビームX線を曝射するX線源と、複数列の検出素子列をz軸方向に並べた構造の2次元検出器とを備え、これによりヘリカルスキャンを行なうことができるように構成されている。その構成により、シングルスライスX線CT装置に比べて、被検体内部の広範囲にわたるボリュームデータを高精度、かつ、短時間で得ることができる。
X線CT装置による撮影では、患者の体全体の体軸が測定空間のスキャン中心に合致せしめるようにして、測定空間に患者が挿入されるように設定する。これは、スライス画像を撮影領域の中心に位置付けるようにするためである。
そこで、患者の周りを回転するセンサによって測定されるセンサと患者との距離を演算することによってスライス画像を撮影領域の中心に位置付ける装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平7−33304号公報
しかしながら実際は、患者の体厚中心は、患者の体型等の要因で体軸方向に沿って上下左右に変位するものであり、患者の体全体の体軸と一致するものではない。従来技術では、スキャン撮影前の患者のある部位における体厚中心を求めるものにすぎない。よって、スキャン撮影前に設定された天板の高さによってヘリカルスキャンを行なおうとすると、部位によっては患者の体厚中心がスキャン中心から外れることになる。このように患者の体厚中心がスキャン中心から外れると、ウェッジが最も薄くなるスキャン中心付近で患者が厚くなる方向で線量をかけてスキャンする場合にスキャン中心付近でオーバーフローを起こしてしまい、スライス画像上の患者の周辺が黒く落ち込むといった問題がある。
また、スキャン中心付近のオーバーフローを考慮すると、データ収集装置(DAS:data acquisition system)のゲインがあまり上げられず、よって、S/N(signal/noise)を十分に向上させられないといった問題もある。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、画像の画質向上を実現できるX線CT装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、画像上のアーチファクトの発生頻度を低減できるX線CT装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、スキャノグラムスキャンによる被検体の被曝分を低減できるX線CT装置を提供することを目的とする。
X線CT装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線CT装置は、上述した課題を解決するために請求項1に記載したように、被検体を載置する天板と、X線を曝射するX線管と、前記X線を検出するX線検出器とを保持し、前記X線管及び前記X線検出器を一体として前記被検体の周りに回転させる回転部と、前記回転部を保持する架台装置と、前記天板、前記X線管及び前記回転部を制御しながらヘリカルスキャンを実行するスキャン制御部と、を設け、前記スキャン制御部は、前記被検体に対する一連のヘリカルスキャン中に、前記回転部の回転中心としてのスキャン中心を、前記架台装置に設置されたカメラを用いて取得された外観情報、又は、直前のスライス面における投影データ又はリアルタイム再構成画像を用いて求められた前記被検体の体厚中心に近づけるように左右方向及び上下方向、又は、前記左右方向と前記上下方向の組み合わせ方向に移動させる。
本発明に係るX線CT装置によると、画像の画質向上を実現できる。
また、本発明に係るX線CT装置によると、画像上のアーチファクトの発生頻度を低減できる。
さらに、本発明に係るX線CT装置によると、スキャノグラムスキャンによる被検体の被曝分を低減できる。
本発明に係るX線CT(computerized tomography)装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
なお、X線CT装置には、X線管とX線検出器とが1体として被検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/ROTATE)タイプと、リング状に多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周囲を回転する固定/回転(STATIONARY/ROTATE)タイプ等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。
図1は、本発明に係るX線CT装置の第1実施形態の装置構成を示す概略図である。
図1は、第1実施形態のX線CT装置10を示す。X線CT装置10は、一連のヘリカルスキャン内で、ある撮影領域(部位)から次の撮影領域に移る際、天板12を左右方向、上下方向又は左右方向と上下方向の組み合わせ方向(x軸方向、y軸方向又はx軸方向とy軸方向の組み合わせ方向)に移動させて、被検体(患者)の体厚中心にスキャン中心を近づけるものである。以下、X線CT装置10では、一連のヘリカルスキャン内にある撮影領域から次の撮影領域に移る際、天板12をy軸方向に移動させて患者のy軸方向における体厚中心にスキャン中心を近づける場合を例にとって説明する。
X線CT装置10は、患者MのX線曝射部位を可変させながら患者MにX線を曝射し、透過したX線に基づいて患者Mの内部を逆投影することで、患者Mの内部を画像として再構成する装置である。X線CT装置10は、スキャノグラムスキャン、ヘリカルスキャン及びスキャン計画を実行するための各動作段階を含むスキャン動作を行なうことで最終的に患者Mの内部のスライス画像や3次元画像を生成する。
X線CT装置10には、患者MをX線でスキャンするための架台装置(ガントリ)11と、その架台装置11の空洞部内を、載置した患者Mを左右方向(x軸方向)、上下方向(y軸方向)及び体軸方向(z軸方向)に移動させるための天板12と、架台装置11の動作を制御すると共に架台装置11から送られたデータに基づいてスライス画像(アキシャル像)等を再構成し、出力(表示)する操作コンソール13とが備えられる。
架台装置11は、チルト方向(図示しない)に動作することができ、その架台装置11は、回転部15及び固定部を保持する。また、架台装置11の回転部15は、X線管21、コリメータ22、開口制御機構23、X線検出器24及びデータ収集装置25を保持する。X線管21及びコリメータ22とX線検出器24とは互いに架台装置11の空洞部を挟んで、すなわち、患者Mを挟んで対向する位置に設けられる。回転部15は、その位置関係を維持した状態で空洞部の周りを回転するように構成されている。
X線管21は、高電圧発生装置33によって供給された電力によって、X線管21の管球(図示しない)からX線検出器24に向かってX線を照射する。
コリメータ22は、X線管21から照射したX線の照射範囲を制限するための開口を有する。
また、X線管21と患者Mとの間には、中央が薄い一方端部が厚く設計されたウェッジフィルタ(図示しない)を設ける。ウェッジフィルタは、患者Mに吸収されX線検出器24に到達できない低エネルギー成分を低減する目的と、X線検出器24のダイナミックレンジを中心と周辺で合わせる目的のために用いられる。
開口制御機構23は、メインコントローラ31からの制御信号によってコリメータ22の開口幅を調整する。
X線検出器24は、コリメータ22及び空洞部を経由してきたX線管21からのX線を検出する体軸方向に多列の検出素子(複数の構成(列数及びチャンネル数等)の異なる検出素子でもよい。)を具備する。X線検出器24のスライス方向には、X線検出素子が64列以上、例えば256列並設されている。
データ収集装置25は、一般的にDAS(data acquisition system)と呼ばれ、X線検出器13からチャンネル毎に出力される信号を増幅し、さらにディジタル信号に変換する。変換後のデータ(生データ)は架台装置11のIF32bを介して外部の操作コンソール13に供給される。なお、X線検出器24とデータ収集装置25との間には、スリップリングや光通信等を用いたインタフェース(図示しない)が介挿される。そのインタフェースによってデータ収集装置25は、架台装置11を連続回転させながら、X線検出器24の出力を収集できる。
また、架台装置11の固定部には、メインコントローラ31、IF(interface)32a,32b、高電圧発生装置33、回転移動機構35及び天板移動機構37が設けられる。
メインコントローラ31は、IF32aを介して操作コンソール13から受信した各種コマンドの解析を行ない、それに基づいて高電圧発生装置33、開口制御機構23、回転移動機構35、天板移動機構37及びデータ収集装置25に対して各種制御信号を出力する。
IF32a,32bは、各規格に応じた通信制御を行なう。
高電圧発生装置33は、X線の曝射に必要な電力をX線管21に供給する装置であり、高電圧変圧器、フィラメント加熱変換器、整流器及び高電圧切替器等からなる。
回転移動機構35は、メインコントローラ31からの駆動信号によって、回転部15がその位置関係を維持した状態で空洞部の周りを回転するように回転部15を連続回転させる。
天板移動機構37は、メインコントローラ31からの駆動信号によって天板12をx軸方向(左右方向)、y軸方向(上下方向)及びz軸方向(体軸方向)に移動させる。
操作コンソール13は、コンピュータをベースとして構成されている、いわゆるワークステーションであり、病院基幹のLAN(local area network)等のネットワークNと相互通信可能である。操作コンソール13は、大きくは、CPU(central processing unit)41、メモリ42、HD(hard disc)44、IF45a,45b,45c、入力装置46及び表示装置47等の基本的なハードウェアから構成される。CPU41は、共通信号伝送路としてのバスを介して、操作コンソール13を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、操作コンソール13は、記録媒体ドライブ48を具備する場合もある。
CPU41は、オペレータによって入力装置46が操作等されることにより指令が入力されると、メモリ42に記憶しているプログラムを実行する。又は、CPU41は、HD44に記憶しているプログラム、ネットワークNから転送されIF45cで受信されてHD44にインストールされたプログラム、又は記録媒体ドライブ48に装着された記録媒体から読み出されてHD44にインストールされたプログラムを、メモリ42にロードして実行する。
メモリ42は、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)等の要素を兼ね備え、IPL(initial program loading)、BIOS(basic input/output system)及びデータを記憶したり、CPU41のワークメモリやデータの一時的な記憶に用いたりする記憶装置である。
HD44は、不揮発性の半導体メモリ等によって構成される。HD44は、操作コンソール13にインストールされたプログラム(後述するスキャン計画の設定のためのアプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、生データ、投影データ、スキャノグラムデータ及びスライス画像データ等のデータを記憶する記憶装置である。また、OSに、オペレータに対する情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力装置46によって行なうことができるGUI(graphical user interface)を提供させることもできる。
IF45a,45b,45cは、各規格に応じた通信制御を行なう。IF45a,45bは架台装置11と通信を行なうものであり、架台装置11のIF32a,32bにそれぞれ接続される。また、IF45cは、電話回線等を通じてネットワークNに接続することができる機能を有しており、これにより、操作コンソール13は、IF45cからネットワークN網に接続することができる。
入力装置46としては、オペレータによって操作が可能なキーボード及びマウス等が挙げられ、操作に従った入力信号がCPU41に送られる。入力装置46を介してオペレータは、スライス方向におけるX線曝射領域の幅を操作コンソール13に入力することができる。また、入力装置46を介してオペレータは、スライス画像を得るためのスキャン範囲(後述する)を設定入力することができる。
表示装置47は、D/A(digital/analog)変換器やモニタ等から構成される。表示しようとするイメージデータを展開するVRAM(video random access memory、図示しない)等のメモリにイメージデータ等を展開することで、スライス画像や3次元画像等を表示装置47に表示する。
記録媒体ドライブ48は、記録媒体の着脱が可能となっており、記録媒体に記録されたデータ(プログラムを含む)を読み出して、バス上に出力し、また、バスを介して供給されるデータを記録媒体に書き込む。このような記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
図2は、第1実施形態のX線CT装置10を構成する操作コンソール13の機能を示すブロック図である。
図1に示した操作コンソール13のCPU41がプログラムを実行することによって、操作コンソール13は、スキャン制御部51、前処理部52、スキャノグラム生成部53、スキャン計画設定部54、画像再構成部55及び画像処理部56として機能する。なお、操作コンソール13の構成要素は、CPU41がプログラムを実行することによって機能するものとするが、その場合に限定されるものではない。操作コンソール13の構成要素を回路等のハードウェアとして操作コンソール13に設けるものであってもよい。
スキャン制御部51は、撮影処理に関する統括的な制御を行なう機能を有する。例えば、位置決め用の画像撮影であるスキャノグラムスキャンの際、スキャン制御部51は、患者ID(identification)や患者名等の患者情報によって自動的に選択されたスキャン条件(又は、マニュアルモードにおいて、入力装置46から直接設定されたスキャン条件)を基に、メインコントローラ31を介して開口制御機構23、高電圧発生装置33、回転移動機構35及び天板移動機構37を制御する。すなわち、スキャン制御部51は、スキャノグラムスキャンの際、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15の回転を止めた状態で天板12をz軸方向に移動させながら(架台装置11をz軸方向に移動させながら)一方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、スキャノグラムの撮影処理を行なう。
前処理部52は、図1に示したIF45bを介して架台装置11のデータ収集装置25から入力する投影方向が一方向分の生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理を行なう機能を有する。各種補正を受けた一方向分の生データは、HD44等の記憶装置に一旦記憶される。なお、前処理部52によって前処理された一方向分の生データは、「投影データ」と呼ばれる。なお、投影データに対して散乱線の除去処理を行なってもよい。
スキャノグラム生成部53は、前処理部52によって生成された一方向分の投影データを基に、患者Mのスキャノグラムを生成する機能を有する。周知の通り、スキャノグラムスキャンは、X線管21及びX線検出器24の回転を停止させたまま、天板12をz軸方向に定速で移動させながらX線を患者Mに連続的に照射し、透過X線をX線検出器24で繰り返し検出することによって行なわれる。スキャノグラムは、収集条件や再構成条件を設定するときに用いられる。その場合、X線管21及びX線検出器24を保持する架台装置11を所望の回転位置に固定した状態で天板12をz軸方向に移動させて、一定方向に対応するデータを収集する。スキャノグラム生成部53は、このように収集されたデータの投影データを基にスキャノグラムを生成する。スキャノグラムは、例えば、患者Mの側面方向、前面方向又は背面方向等からの画像である。生成されたスキャノグラムは、必要に応じてHD44等の記憶装置に記録される。
スキャン計画設定部54は、スキャン計画を設定する機能を有する。スキャン計画設定部54は、例えば、入力装置46を用いて患者情報、検査目的及び検査部位等の事項が入力されると、それに応じたスキャン計画案を生成し、そのスキャン計画案の選択及び修正を促す画面を構築し、表示させる。スキャン計画案の画面には、患者情報及び架台装置情報やスキャノグラム生成部53によって生成されたスキャノグラムが表示される一方、スキャン条件の詳細が表示される。スキャン条件には、一連のスキャン内におけるスキャン中心(回転部15の回転中心)、管電流(mA)、管電圧(kV)、ヘリカルスキャンの開始位置及び終了位置、スキャンモード、スキャン数、X線管10が1回転するのに要する時間を表すスキャンスピード(括弧内は撮影時間)、再構成モード、撮影視野(FOV:field of view)、スキャンスピードで天板12が移動する距離を表すヘリカルピッチ等の複数項目が含まれる。
スキャン計画設定部54は、スキャン計画案の画面上に表示されたスキャン中心及び管電流を除くスキャン条件の初期設定に対する入力装置46からの入力(選択及び修正)によって、スキャン中心及び管電流を除くスキャン条件が所望の値に設定される。
一方、スキャン計画設定部54は、スキャノグラム上に所要の撮影領域を設定し、それら撮影領域毎にスキャン条件としての管電流を設定する。なお、撮影領域の説明を具体的にするために、ここでは、撮影領域の数を「2」と設定するものとする。撮影領域の数が「2」に設定されると、撮影領域の数「2」に応じた撮影領域が、スキャノグラム上に表示される。
図3は、撮影領域の一例を示す図である。
図3の右側は、前面方向のスキャノグラム上における2つの撮影領域(第1撮影領域及び第2撮影領域)を示す。なお、スキャノグラムは、背面方向又は側面方向のものであってもよい。
一方、図3の左側は、体軸方向に沿ったスライス面(断層面)を横軸、管電流値を縦軸とした座表系を示す。スキャノグラム上における2つの撮影領域の大きさにおける初期設定に対して、入力装置46を用いて撮影領域間の境界線、又は撮影領域の外枠を任意に移動させることで、各撮影領域が所望の大きさに設定される。そして、スキャン計画設定部54は、スキャン計画として撮影領域毎に画像SD(standard deviation)の値を設定する。再構成したスライス画像には画像ノイズが不可避である。画像ノイズは、典型的には均質ファントム像のCT値のばらつきを標準偏差として定義し、通常、画像SDと称される。再構成したスライス画像を観察して診断を下すには、例えばスライス画像上の陰影がノイズなのか、腫瘍なのかを区別するために、スライス画像が固有する画像SDを考慮する必要がある。スキャン計画設定部54は、real ECの技術を用いて、対応する位置のスキャノグラムのCT値から、指定した画像SDに対して管電流を撮影領域毎に自動計算する。すなわち、スキャン計画設定部54は、各撮影領域におけるスキャノグラムのCT値を基に、設定された各画像SDを実現するために必要な管電流を撮影領域毎に計算する。real ECの技術によると、患者の体型によらず均一な画質のスライス画像を取得することができ、かつ、一定の管電流で収集する場合と比較して、患者Mの被曝を低減させることができる。
また、スキャン計画設定部54は、所要の撮影領域(ここでは、前述の撮影領域とする。)毎に、スキャン条件としてのスキャン中心を設定する。撮影領域の数が「2」に設定されると、撮影領域の数「2」に応じたスキャン中心線が、側面方向のスキャノグラム上に表示される。
図4は、撮影領域毎のスキャン中心の一例を示す図である。
図4は、側面方向のスキャノグラム上における2つの撮影領域毎のスキャン中心線を示す。スキャノグラム上における2つの撮影領域毎のスキャン中心における初期設定に対して、入力装置46を用いて撮影領域毎のスキャン中心線をオペレータが任意に移動させることで、撮影領域毎の各スキャン中心が所望の位置に設定される。この設定によって、撮影領域毎の各スキャン中心のy軸方向成分が設定される。なお、前面方向又は背面方向のスキャノグラム上における2つの撮影領域のスキャン中心線を設定することで、撮影領域毎の各スキャン中心のx軸方向成分を設定することも可能である。
また、図2に示すスキャン制御部51は、ヘリカルスキャンの際、スキャン計画設定部54によって設定されたスキャン計画に従って開口制御機構23、高電圧発生装置33、回転移動機構35及び天板移動機構37を制御する。すなわち、スキャン制御部51は、ヘリカルスキャンの際、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15を連続回転させ、また、天板12をz軸方向に移動させながら(架台装置11をz軸方向に移動させながら)360度方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、第1撮影領域のスライス画像の撮影処理を行なう。加えて、スキャン制御部51は、天板移動機構37を介して天板12を上昇させた後、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15を連続回転させ、また、天板12をz軸方向に移動させながら360度方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、第2撮影領域のスライス画像の撮影処理を行なう。
図5は、一連のヘリカルスキャンにおける撮影領域毎の各スキャン中心を説明するための概略図である。
図5は、第1実施形態のX線CT装置10における架台装置11と天板12との相対位置関係を示す図である。図5に示すように、一連のヘリカルスキャンにおいて第1撮影領域から第2撮影領域に移る際、天板12をy軸方向に移動させる。
また、図2に示す前処理部52は、図1に示すIF45bを介して架台装置11のデータ収集装置25から入力する投影方向が360度方向分の生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理を行なう機能を有する。各種補正を受けた360度方向分の生データは、HD44等の記憶装置に一旦記憶される。なお、前処理部52によって前処理された360度方向分の生データは、「投影データ」と呼ばれる。なお、投影データに対して散乱線の除去処理を行なってもよい。
画像再構成部55は、スキャン制御部51の制御によって生成された360度方向分の投影データを基に、患者Mの内部の生体情報としてのスライス画像のデータを再構成する機能を有する。画像再構成部55は、スライス方向における逆投影パスが平行であると仮定したファンビーム再構成、スライス方向におけるX線曝射角度(コーン角)を考慮したコーンビーム再構成等の再構成方法を用いて、スライス画像のデータを再構成する。
画像処理部56は、画像再構成部55によって生成されたスライス画像のデータに対して、ウィンドウ変換及びRGB(red green blue)処理等の表示のための画像処理を行なう機能を有する。また、画像処理部56は、オペレータの指示に基づき、任意断面のスライス画像、任意方向からの投影像、3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像の生成を行なう。
続いて、第1実施形態のX線CT装置10の動作について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、オペレータはX線CT装置10の入力装置46を用いて、患者IDや患者名等の患者情報の入力を行なう。次いで、オペレータが、X線CT装置10の入力装置46を用いて、スキャノグラムの方向(前面方向、背面方向及び側面方向等)等を指定してスキャノグラムスキャンを実行させる入力を行なうことで、スキャノグラムスキャンが行なわれる(ステップS1)。X線検出器24からデータ収集装置25、IF32b及びIF45bを介して操作コンソール13に転送された一方向分の生データは、操作コンソール13によって前処理が施される。
スキャノグラムスキャンが終了すると、スキャン計画を設定する(ステップS2)。例えば、オペレータが患者情報、検査目的及び検査部位等の事項を入力すると、それに応じたスキャン計画案が生成され、表示される。スキャン計画案の画面には、患者情報及び架台装置情報やステップS1によって生成されたスキャノグラムが表示される一方、スキャン条件の詳細が表示される。
ステップS2におけるスキャン計画の設定では、まず、スキャン計画案の画面上に表示されたスキャン中心及び管電流を除くスキャン条件の初期設定に対する入力装置46からの入力(選択又は修正)によって、スキャン中心及び管電流を除くスキャン条件を所望の値に設定する(ステップS2a)。
次いで、スキャノグラム上に撮影領域を設定し、それら撮影領域毎にスキャン条件としての管電流を計算して設定する(ステップS2b)。
次いで、所要の撮影領域(ここでは、前述の撮影領域とする。)毎に、スキャン条件としてのスキャン中心を設定する(ステップS2c)。
ステップS2によって設定されたスキャン計画に従って、ヘリカルスキャンが行なわれる(ステップS3)。ステップS3では、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15を連続回転させ、また、天板12をz軸方向に移動させながら360度方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、第1撮影領域のスライス画像の撮影処理を行なう。次いで、ステップS3では、天板移動機構37を介して天板12を上昇させた後、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15を連続回転させ、また、天板12をz軸方向に移動させながら360度方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、第2撮影領域のスライス画像の撮影処理を行なう。X線検出器24からデータ収集装置25、IF32b及びIF45bを介して操作コンソール13に転送された360度方向分の生データは、操作コンソール13によって前処理が施される。
次いで、ステップS3によって生成された360度方向分の投影データを基に、患者Mの内部の生体情報としてのスライス画像のデータを再構成する(ステップS4)。
ステップS4によって生成されたスライス画像のデータに対して、ウィンドウ変換及びRGB処理等の表示のための画像処理を行ない(ステップS5)、スライス画像を表示装置47に表示する(ステップS6)。また、画像処理部56は、オペレータの指示に基づき、任意断面のスライス画像、任意方向からの投影像、3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像の生成を行なう。
図7は、スライス画像の表示例を示す概念図である。
図7は、第1撮影領域に含まれるスライス面のスライス画像I1と、第2撮影領域に含まれるスライス面のスライス画像I2とを示す。図7に示すように、スライス画像I1,I2を表示する際に、患者Mの体厚中心が常に表示中心になるようにして、最も適した大きさに拡大する等の処理を行なって表示をしてもよい。
第1実施形態のX線CT装置10によると、天板12を左右方向、上下方向又は左右方向と上下方向を組み合わせた方向に移動させ、患者Mの体厚中心にスキャン中心を近づけてヘリカルスキャンを実施することで、ウェッジ厚が最も薄く線量が最も大きいスキャン中心に、患者Mが最も厚く線量を必要とする部位を配置することができ、画質向上を実現できる。
また、第1実施形態のX線CT装置10によると、天板12を左右方向、上下方向又は左右方向と上下方向を組み合わせた方向に移動させ、患者Mの体厚中心にスキャン中心を近づけてヘリカルスキャンを実施することで、患者Mの体厚中心とスキャン中心とのずれから生じるオーバーフローによって患者Mの画像の中心周辺が黒く落ち込むアーチファクトの発生頻度を低減できる。
なお、第1実施形態では患者Mの体厚中心をスキャン中心に近づける場合を説明したがその場合に限定されるものではなく、例えば、関心領域をスキャン中心に近づける場合であってもよい。
図8は、本発明に係るX線CT装置の第2実施形態の装置構成を示す概略図である。
図8は、第2実施形態のX線CT装置10Aを示す。X線CT装置10Aは、一連のヘリカルスキャン内で、X線を曝射してヘリカルスキャンによる投影データの収集を行ないながら、それと同時に天板12をx軸方向、y軸方向又はx軸方向とy軸方向の組み合わせ方向の移動を連動して行なう。すなわち、X線CT装置10Aは、一連のヘリカルスキャン内に天板12をx軸方向、y軸方向又はx軸方向とy軸方向の組み合わせ方向に移動させて、スキャン中心を患者Mの体厚中心に合致させながらヘリカルスキャンを行なうものである。以下、X線CT装置10Bでは、一連のヘリカルスキャン内又は一連のヘリカルスキャン中に天板12をy軸方向に移動させて患者のy軸方向における体厚中心にスキャン中心を合致させる場合を例にとって説明する。
X線CT装置10Aには、架台装置11A、天板12及び操作コンソール13Aが備えられる。なお、図8に示すX線CT装置10Aにおいて、図1に示すX線CT装置10と同一構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
架台装置11Aの固定部には、IF32c及び外観情報取得装置61が設けられる。
IF32cは、各規格に応じた通信制御を行なう。
外観情報取得装置61としては、例えば、レーザ送受信装置及びカメラ等が挙げられる。レーザ送受信装置は、天板12の上下の移動量については、予め又はヘリカルスキャンと同時にレーザを用いて、スライス面毎の患者Mの体厚中心を自動(又は手動で)測定する。
図9は、レーザ送受信装置の設置例を示す図である。
図9に示すように、レーザ送受信装置の送信側及び受信側は、患者(本図ではファントム)Mを挟んで架台装置11Aに設置される。架台装置11Aの固定部に設けられたレーザ送受信装置は、天板12に載置された患者Mに対してレーザの送受信を行なうことによって患者Mの位置を測定することができる。
また、図8に示す操作コンソール13Aには、IF45cが設けられる。IF45cは、各規格に応じた通信制御をIF32cと行なう。
図10は、第2実施形態における操作コンソール13Aの機能を示すブロック図である。
図8に示した操作コンソール13AのCPU41がプログラムを実行することによって、操作コンソール13Aは、スキャン制御部71、前処理部72、スキャノグラム生成部73、スキャン計画設定部74、画像再構成部75及び画像処理部76として機能する。なお、操作コンソール13Aの構成要素は、CPU41がプログラムを実行することによって機能するものとするが、その場合に限定されるものではない。操作コンソール13Aの構成要素を回路等のハードウェアとして操作コンソール13Aに設けるものであってもよい。
スキャン制御部71は、図2に示すスキャン制御部51と同様に、撮影処理に関する統括的な制御を行なう機能を有する。例えば、位置決め用の画像撮影であるスキャノグラムスキャンの際、スキャン制御部71は、患者IDや患者名等の患者情報によって自動的に選択されたスキャン条件を基に、開口制御機構23、高電圧発生装置33、回転移動機構35及び天板移動機構37を制御する。すなわち、スキャン制御部51は、スキャノグラムスキャンの際、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15の回転を止めた状態で天板12をz軸方向に移動させながら一方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、スキャノグラムの撮影処理を行なう。
前処理部72は、図2に示す前処理部52と同様に、IF45bを介して架台装置11のデータ収集装置25から入力する一方向分の生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理を行なう機能を有する。
スキャノグラム生成部73は、図2に示すスキャノグラム生成部53と同様に、前処理部72によって生成された一方向分の投影データを基に、患者Mのスキャノグラムを生成する機能を有する。
スキャン計画設定部74は、図2に示すスキャン計画設定部54と同様に、スキャン計画を設定する機能を有する。また、スキャン計画設定部74は、外観情報取得装置61によって取得された患者Mの外観情報を基に、スライス面毎の患者Mの体厚中心を演算する。そして、スキャン計画設定部74は、スキャノグラム生成部73によって生成された側面方向のスキャノグラム上に患者Mの体厚中心線を付加して、患者Mの体厚中心をスキャン中心に合致させるスキャン計画を設定する機能を有する。スキャノグラム上の体厚中心線を示す概念図を図11に示す。
スキャン制御部71は、ヘリカルスキャンの際、スキャン計画設定部74によって設定されたスキャン計画に従って開口制御機構23、高電圧発生装置33、回転移動機構35及び天板移動機構37を制御する。すなわち、スキャン制御部71は、ヘリカルスキャンの際、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15を連続回転させ、また、天板12をz軸方向及びy軸方向に移動させて患者Mの体厚中心をスキャン中心に合致させながら360度方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、スライス画像の撮影処理を行なう。なお、スキャン制御部71は、ヘリカルスキャンの際スキャン中心を移動させる場合、スキャン中心の移動量とスライス方向の移動量とを同期させてもよい。
前処理部72は、図2に示す前処理部52と同様に、IF45bを介して架台装置11のデータ収集装置25から入力する360度方向分の生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理を行なう機能を有する。
画像再構成部75は、スキャン制御部71の制御によって生成された360度方向分の投影データを基に、患者Mの内部の生体情報としてのスライス画像のデータを再構成する機能を有する。
ここで、画像再構成部75は、基準のスライス面のスライス画像を、前処理部72によって出力された投影データP(r,θ)を基に再構成する。また、画像再構成部75は、基準のスライス面以外の非基準のスライス面のスライス画像を、前処理部72によって出力された投影データP(r,θ)を所定の式によって再配置した投影データP´(r´,θ)を基に再構成する。
図12は、投影データを再配置する式を説明するための図である。
図12は、基準のスライス面における座標系(x,y)と、非基準のスライス面における座標系(x´,y´)とを示している。非基準のスライス面における撮影によって生成された360度方向分の投影データP(r,θ)は、基準のスライス面における座標系(x,y)を基準として次の式(1)によって再配置される。なお、
Figure 0005184784


は、天板12のx軸方向及びy軸方向の移動ベクトルである。
Figure 0005184784
また、図10に示す画像処理部76は、図2に示す画像処理部56と同様に、画像再構成部75によって生成されたスライス画像のデータに対して、ウィンドウ変換及びRGB処理等の表示のための画像処理を行なう機能を有する。
続いて、第2実施形態のX線CT装置10Aの動作について、図13に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、オペレータはX線CT装置10の入力装置46を用いて、患者IDや患者名等の患者情報の入力を行なう。次いで、オペレータが、X線CT装置10の入力装置46を用いて、スキャノグラムの方向等を指定してスキャノグラムスキャンを実行させる入力を行なうことで、スキャノグラムスキャンが行なわれる(ステップS11)。X線検出器24からデータ収集装置25、IF32b及びIF45bを介して操作コンソール13に転送された一方向分の生データは、操作コンソール13によって前処理が施される。
スキャノグラムスキャンが終了すると、スキャン計画を設定する(ステップS12)。例えば、オペレータが患者情報、検査目的及び検査部位等の事項を入力すると、それに応じたスキャン計画案が生成され、表示される。スキャン計画案の画面には、患者情報及び架台装置情報やステップS11によって生成されたスキャノグラムが表示される一方、スキャン条件の詳細が表示される。
ステップS12におけるスキャン計画の設定では、まず、スキャン計画案の画面上に表示された管電流を除くスキャン条件の初期設定に対する入力装置46からの入力(選択又は修正)によって、管電流を除くスキャン条件を所望の値に設定する(ステップS12a)。
次いで、スキャノグラム上に撮影領域を設定し、それら撮影領域毎にスキャン条件としての管電流を計算して設定する(ステップS12b)。
一方、外観情報取得装置61によって取得された患者Mの外観情報を基に、スライス面毎の患者Mの体厚中心を演算し(ステップS12c)、患者Mの体厚中心をスキャン中心に合致させるスキャン計画を生成する。
スキャン計画に従って、ヘリカルスキャンが行なわれる(ステップS13)。ステップS13では、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15を連続回転させ、また、天板12をz軸方向及びy軸方向に移動させて患者Mの体厚中心をスキャン中心に合致させながら360度方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、スライス画像の撮影処理を行なう。X線検出器24からデータ収集装置25、IF32b及びIF45bを介して操作コンソール13に転送された360度方向分の生データは、操作コンソール13によって前処理が施される。
次いで、図12を用いて説明したように、ステップS13によって生成された360度方向分の投影データを基に、患者Mの内部の生体情報としてのスライス画像のデータを再構成する(ステップS14)。
ステップS14によって生成されたスライス画像のデータに対して、ウィンドウ変換及びRGB処理等の表示のための画像処理を行ない(ステップS15)、スライス画像を表示装置47に表示する(ステップS16)。また、ステップS15では、オペレータの指示に基づき、任意断面のスライス画像、任意方向からの投影像、3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像の生成を行なう。
図14は、第2実施形態における操作コンソール13Aの機能の変形例を示すブロック図である。
図8に示した操作コンソール13AのCPU41がプログラムを実行することによって、操作コンソール13Aは、スキャン制御部81、前処理部82、スキャン計画設定部84、画像再構成部85及び画像処理部86として機能する。なお、操作コンソール13Aの構成要素は、CPU41がプログラムを実行することによって機能するものとするが、その場合に限定されるものではない。操作コンソール13Aの構成要素を回路等のハードウェアとして操作コンソール13Aに設けるものであってもよい。
スキャン計画設定部84は、図10に示すスキャン計画設定部74と同様に、スキャン計画を設定する機能を有する。また、スキャン計画設定部84は、外観情報取得装置61によって取得された患者Mの側面方向の外観情報を基に、スキャノグラムの代替画像を生成する機能を有する。外観情報取得装置61としてのカメラによって取得された患者(模型)Mの側面方向の外観情報を基に生成されたスキャノグラムの代替画像の一例を図15に示す。スキャン計画設定部84によって代替画像が表示装置47に表示されることで、オペレータは、患者Mの位置設定を自動又は手動で行なう。また、スキャン計画設定部84は、代替画像を基に、Real ECの技術における管電流の設定を自動又は手動で行なう。
スキャン制御部81は、図10に示すスキャン制御部71と同様に、スキャン計画設定部74によって設定されたスキャン計画に従って開口制御機構23、高電圧発生装置33、回転移動機構35及び天板移動機構37を制御する。
前処理部82は、図10に示す前処理部72と同様に、IF45bを介して架台装置11のデータ収集装置25から入力する360度方向分の生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理を行なう機能を有する。
画像再構成部85は、図10に示す画像再構成部75と同様に、スキャン制御部81の制御によって生成された360度方向分の投影データを基に、患者Mの内部の生体情報としてのスライス画像のデータを再構成する機能を有する。
画像処理部86は、図10に示す画像処理部76と同様に、画像再構成部85によって生成されたスライス画像のデータに対して、ウィンドウ変換及びRGB処理等の表示のための画像処理を行なう機能を有する。
なお、患者Mの体厚中心を求める場合、外観情報取得装置61によって取得された患者Mの外観情報を基に、スライス面毎の患者Mの体厚中心を演算したがその場合に限定されるものではない。例えば、患者Mの体厚中心を求める場合、あるスライス面の直前のスライス面における投影データ又はリアルタイム再構成画像を用いてあるスライス面における体厚中心を演算してもよい。
続いて、第2実施形態のX線CT装置10Aの変形例における動作について、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
天板12をz軸方向に移動させながら外観情報取得装置61を用いて、天板12に載置された患者Mの外観情報を取得し、その外観情報を基に患者Mに関するスキャノグラムの代替画像を生成する(ステップS21)。
代替画像の生成が終了すると、スキャン計画を設定する(ステップS22)。例えば、オペレータが患者情報、検査目的及び検査部位等の事項を入力すると、それに応じたスキャン計画案が生成され、表示される。スキャン計画案の画面には、患者情報及び架台装置情報やステップS21によって生成された代替画像が表示される一方、スキャン条件の詳細が表示される。
ステップS22におけるスキャン計画の設定では、まず、スキャン計画案の画面上に表示された管電流を除くスキャン条件の初期設定に対する入力装置46からの入力(選択又は修正)によって、管電流を除くスキャン条件を所望の値に設定する(ステップS22a)。
次いで、スキャノグラム上に撮影領域を設定し、それら撮影領域毎にスキャン条件としての管電流を計算して設定する(ステップS22b)。
一方、外観情報取得装置61によって取得された患者Mの外観情報を基に、スライス面毎の患者Mの体厚中心を演算し(ステップS22c)、患者Mの体厚中心をスキャン中心に合致させるスキャン計画を生成する。
スキャン計画に従って、ヘリカルスキャンが行なわれる(ステップS23)。ステップS23では、X線管21及びX線検出器24を保持する回転部15を連続回転させ、また、天板12をz軸方向及びy軸方向に移動させて患者Mの体厚中心をスキャン中心に合致させながら360度方向からX線コーンビーム又はX線ファンビームを曝射させ、スライス画像の撮影処理を行なう。X線検出器24からデータ収集装置25、IF32b及びIF45bを介して操作コンソール13に転送された360度方向分の生データは、操作コンソール13によって前処理が施される。
次いで、図12を用いて説明したように、ステップS23によって生成された360度方向分の投影データを基に、患者Mの内部の生体情報としてのスライス画像のデータを再構成する(ステップS24)。
ステップS24によって生成されたスライス画像のデータに対して、ウィンドウ変換及びRGB処理等の表示のための画像処理を行ない(ステップS25)、スライス画像を表示装置47に表示する(ステップS26)。また、ステップS25では、オペレータの指示に基づき、任意断面のスライス画像、任意方向からの投影像、3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像の生成を行なう。
第2実施形態のX線CT装置10Aによると、天板12を左右方向、上下方向又は左右方向と上下方向を組み合わせた方向に移動させ、患者Mの体厚中心にスキャン中心を合致させながらヘリカルスキャンを実施することで、ウェッジ厚が最も薄く線量が最も大きいスキャン中心に、患者Mが最も厚く線量を必要とする部位を配置することができ、画質向上を実現できる。
また、第2実施形態のX線CT装置10Aによると、天板12を左右方向、上下方向又は左右方向と上下方向を組み合わせた方向に移動させ、患者Mの体厚中心にスキャン中心を合致させながらヘリカルスキャンを実施することで、患者Mの体厚中心とスキャン中心とのずれから生じるオーバーフローによって患者Mの画像の中心周辺が黒く落ち込むアーチファクトの発生頻度を低減できる。
さらに、第2実施形態のX線CT装置10Aによると、外観情報取得装置61を用いて取得した患者Mの外観情報を基にスキャノグラムの代替画像を生成することで、スキャノグラムスキャンを不要とし、スキャノグラムスキャンによる患者Mの被曝分を低減できる。
なお、第2実施形態では患者Mの体厚中心をスキャン中心に近づける場合を説明したがその場合に限定されるものではなく、例えば、関心領域をスキャン中心に近づける場合であってもよい。
本発明に係るX線CT装置の第1実施形態の装置構成を示す概略図。 第1実施形態のX線CT装置を構成する操作コンソールの機能を示すブロック図。 撮影領域の一例を示す図。 撮影領域毎のスキャン中心の一例を示す図。 一連のヘリカルスキャンにおける撮影領域毎の各スキャン中心を説明するための概略図。 第1実施形態のX線CT装置の動作を示すフローチャート。 スライス画像の表示例を示す概念図。 本発明に係るX線CT装置の第2実施形態の装置構成を示す概略図。 レーザ送受信装置の設置例を示す図。 第2実施形態における操作コンソールの機能を示すブロック図。 スキャノグラム上の体厚中心線を示す概念図。 投影データを再配置する式を説明するための図。 第2実施形態のX線CT装置の動作を示すフローチャート。 第2実施形態における操作コンソールの機能の変形例を示すブロック図。 スキャノグラムの代替画像の一例を示す図。 第2実施形態のX線CT装置の変形例における動作を示すフローチャート。
符号の説明
10,10A X線CT装置
11 架台装置
12 天板
13 操作コンソール
21 X線管
24 X線検出器
46 入力装置
47 表示装置
51,71,81 スキャン制御部
52,72,82 前処理部
53,73 スキャノグラム生成部
54,74,84 スキャン計画設定部
55,75,85 画像再構成部
56,76,86 画像処理部

Claims (7)

  1. 被検体を載置する天板と、
    X線を曝射するX線管と、前記X線を検出するX線検出器とを保持し、前記X線管及び前記X線検出器を一体として前記被検体の周りに回転させる回転部と、
    前記回転部を保持する架台装置と、
    前記天板、前記X線管及び前記回転部を制御しながらヘリカルスキャンを実行するスキャン制御部と、を設け、
    前記スキャン制御部は、前記被検体に対する一連のヘリカルスキャン中に、前記回転部の回転中心としてのスキャン中心を、前記架台装置に設置されたカメラを用いて取得された外観情報、又は、直前のスライス面における投影データ又はリアルタイム再構成画像を用いて求められた前記被検体の体厚中心に近づけるように左右方向及び上下方向、又は、前記左右方向と前記上下方向の組み合わせ方向に移動させることを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記スキャン制御部は、前記一連のヘリカルスキャン中に前記スキャン中心を移動させる場合、前記スキャン中心の移動量とスライス方向の移動量とを同期させることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記スキャン制御部は、前記被検体の体厚中心が常に前記スキャン中心と合致するように前記天板を移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線CT装置。
  4. 前記外観情報を基にスキャノグラムの代替画像を生成し、その代替画像を基に、前記被検体の位置設定を自動又は手動で行なうことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  5. 前記外観情報を基にスキャノグラムの代替画像を生成し、その代替画像を基に、Real ECの管電流の設定を自動又は手動で行なうことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  6. 再構成画像を表示する際に、前記被検体の体厚中心が表示中心とすることを特徴とする請求項1乃至に記載のX線CT装置。
  7. 再構成画像を表示する際に、画像サイズに最適となるように拡大再構成又は画像拡大を行なうことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
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