JP5183734B2 - 眼鏡レンズの保持構造、眼鏡および眼鏡の製造方法 - Google Patents

眼鏡レンズの保持構造、眼鏡および眼鏡の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、眼鏡レンズの保持構造、眼鏡および眼鏡の製造方法に関し、特に縁無しタイプの眼鏡に適用して好適な眼鏡レンズの保持構造に関するものである。
近年、視野の広さや軽量性の利点等から縁無しタイプの眼鏡(以下、縁無し眼鏡ともいう)が注目されている。このような緑無しタイプの眼鏡としては、レンズ縁面に凹みを設け、そこに智やブリッジ等のレンズ保持部材に設けられたレンズ保持部を挿入し、接着剤(樹脂)で固定して、レンズを保持するものが知られている(例えば、特許第2854531号公報、特開2001−209009号公報、特許第3242879号公報参照)。
特許第2854531号公報に記載されている眼鏡レンズの保持構造は、眼鏡レンズの縁面に2つの不貫通穴を形成し、眼鏡フレームのレンズ保持部材に2本のピン状突起部からなるレンズ保持部を設け、不貫通穴にピン状突起部を挿入した状態で接着剤により固定している。
特開2001−209009号公報の図4〜6に記載されている眼鏡レンズの保持構造は、眼鏡レンズの肉厚方向に貫通する断面円形の肉厚方向穴を形成するとともに、レンズの縁面に肉厚方向穴に連通する断面が長穴状の縁面穴を形成している。そして、眼鏡フレームのレンズ保持部材に、縁面穴に対応する断面形状を有した連結部を設け、縁面穴に接着剤を充填した後、その縁面穴に連結部を嵌挿し、接着剤の一部を肉厚方向穴に流出させて固定している。
特許第3242879号公報に記載の眼鏡レンズの保持構造は、眼鏡レンズの縁面に取付穴を形成し、その取付穴の側壁には凹みが設けられている。そして、レンズ保持部材に凹みに潜り込む膨出部を有する係止突起を設け、取付穴に係止突起を挿入後、スライドさせて凹みに膨出部を係止させた状態で接着剤により固定している。
このようにレンズの縁面に凹みを設け、そこにレンズ保持部を挿入し接着剤で固定してレンズを保持する縁無し眼鏡は、レンズの光学面にレンズ保持部が突出しないことから、有効視野が広く、レンズ面の拭き取り作業が容易であり、また、レンズ保持に螺子等を用いていないことから緩みやグラツキがなく確実に保持できる。
ところで、このようにレンズ縁面の凹みにレンズ保持部を嵌め入れて保持する保持構造の場合、レンズ保持部の回転防止および抜け防止のための構成が必要である。
特許第2854531号公報に記載のレンズ保持構造の場合は、レンズ保持部材に形成された平行な2本のピン状突起部を、レンズ縁面に形成された平行な2つの不貫通穴に挿入することにより回転防止をしており、また、ピン状突起部と不貫通穴を接着剤で固定することにより抜け防止をしている。
特開2001−209009号公報に記載のレンズ保持構造の場合は、レンズ縁面に形成する縁面穴を断面長穴状にするとともにレンズ保持部材の連結部を扁平に形成することにより回転防止をしており、また、連結部と縁面穴を接着剤で固定するとともに肉厚方向穴に流出して固化した接着剤が抜け防止用アンカーとして機能することにより抜け防止をしている。
特許第3242879号公報に記載のレンズ保持構造の場合は、取付穴に係止突起を挿入後スライドさせることにより係止突起の膨出部を取付穴の凹みに潜りこませ、かつ、接着剤で固定することにより抜け防止をしており、また、膨出部の上に位置するつなぎ材と取付孔の凹みの上に位置するスリットとが嵌合することにより回転防止をしている。
しかしながら、上記した特許第2854531号公報および特開2001−209009号公報報に記載されている従来の縁無し眼鏡は、いずれも眼鏡レンズの縁面にストレートな穴を形成し、レンズ保持部材のレンズ保持部をストレートなピン状または板状に形成し、このレンズ保持部を穴または溝に差し込んで接着剤により固定しているため、レンズ保持部の引抜きに対する抵抗力は、接着剤による結合力(穴内面とレンズ保持部外面との間の結合力や、接着剤と穴内面又はレンズ保持部外面との界面での結合力。以下単に接着力とも言う)に依存するところが大きい。このため、例えばレンズやレンズ保持部材に過度の外力が加わるなどして、硬化している接着剤がレンズ保持部の周辺で部分的に破壊や剥離してしまうと、引抜きに対する抵抗力が低下してしまうという問題があった。
また、上記した特許第3242879号公報に記載されている縁無し眼鏡の場合は、接着剤による接着の他に凹みと膨出部との係止構造も有するため、引抜きに対しては比較的強いが、レンズの取付穴やレンズ保持部材の構造が複雑になり、レンズの加工やレンズ保持部材の製造が面倒であるという問題がある。
また、上記した特許第2854531号公報、特開2001−209009号公報および特許第3242879号公報に記載されている従来の縁無し眼鏡は、レンズ保持部のレンズ縁面に形成された穴への挿入方向を軸とする回転方向に過度の外力が加わった場合、レンズ保持部材やテンプルの変形等で吸収できない力がレンズ保持部からレンズの穴内面や硬化している接着剤に加わり、レンズや接着剤を破損させてしまう場合があった。
本発明は、上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、眼鏡レンズに対するレンズ保持部材の抜け防止と回転防止を簡単な構造で実現でき、眼鏡レンズとレンズ保持部材との結合強度が大きくでき、眼鏡レンズとレンズ保持部材の結合部分に加わった捩れによるレンズの破損も低減でき、レンズ保持部周辺の部分的な接着剤の剥離や破損が生じてもレンズ保持部材が抜けるのを防止できる眼鏡レンズの保持構造、眼鏡、および眼鏡の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る眼鏡レンズのレンズ保持構造は、縁無しタイプの眼鏡における眼鏡レンズを保持するレンズ保持部材を備え、前記眼鏡レンズの縁面には、レンズの厚さ方向に狭い扁平な穴である凹陥部が形成され、前記レンズ保持部材は、一端が前記レンズ保持部材の本体につながり同一平面上で折れ曲がっている線状のレンズ保持部を有し、前記レンズ保持部の少なくとも一部を前記凹陥部に挿入した状態で接着剤により固定してなり、前記レンズ保持部は、前記凹陥部の底に沿って折り曲げられた底部側折曲部と、前記底部側折曲部の一端からレンズ保持部材の本体へ繋がる基端部と、前記底部側折曲部の他端から延設された延長部とを備えているものである。
また、本発明に係る眼鏡は、上記発明に記載の保持構造を備えているものである。
さらに、本発明に係る眼鏡の製造方法は、眼鏡レンズの縁面に凹陥部を形成する工程と、前記凹陥部に接着剤を充填する工程と、前記凹陥部にレンズ保持部材のレンズ保持部を挿入する工程と、前記接着剤を真空脱泡する工程と、前記接着剤を硬化させる工程とを備えているものである。
本発明に係る眼鏡レンズの保持構造によれば、眼鏡レンズの縁面に扁平の凹陥部を形成し、レンズ保持部材には同一平面上で折れ曲がった線状の部材であって基端部と底部側折曲部と延長部を有しているレンズ保持部を設け、凹陥部にレンズ保持部を挿入して接着剤を充填して固化させてレンズ保持構造を構成しているので、接着剤による接着力に加えて、固化した接着剤がレンズ保持部材の凹陥部からの抜け方向への移動を妨げるため引っ張りに対して強く、眼鏡レンズとレンズ保持部材の結合強度を大きくすることができる。
また、レンズ保持部の周りで部分的に接着剤の剥離や破損が生じても、固化した接着剤がレンズ保持部の動きを抑制するため、レンズ保持部が抜け落ちたり、脱落したりすることを防止できる。
また、レンズ保持部は同一平面上で折り曲げられた線状材からなるので、外形が扁平で幅を有した形状になるのでレンズ保持部の回転防止の機能を有し、また、レンズ保持部の捩れに対してはレンズ保持部の基端部の捩れで力を吸収できるため、レンズの破損を低減できる。
また、抜け防止と回転防止の機能は簡単な構造で実現でき、レンズの加工、レンズ保持部の製造、レンズ保持部のレンズへの取り付けが容易である。
また、本発明において、レンズ保持部材のレンズ保持部によって凹陥部の開口が塞がずに接着剤が開口部に達している場合には、接着剤の重合、収縮等により発生した気泡を真空脱泡によって凹陥部から確実に排出、除去することができる。
また、本発明によれば、レンズ保持部の折り曲げ形状を適宜な文字、図形、模様等にすることができるため、従来にないきわめて画期的で斬新なデザインとすることができる。
さらに、本発明に係る眼鏡の製造方法は、接着剤を真空脱泡する工程を備えているので、接着剤よって発生した気泡を取り除くことができ、高い接着強度が得られるとともに、美観を高めることができる。
図1は、本発明に係る眼鏡レンズの保持構造を採用した眼鏡の一実施の形態を示す眼鏡のフロント部の正面図である。 図2は、眼鏡の平面図である。 図3は、眼鏡の側面図である。 図4は、眼鏡レンズの外側縁面に取り付けられているレンズ保持部材の正面図である。 図5は、眼鏡レンズの内側縁面を保持する鼻側レンズ保持部材の正面図である。 図6は、眼鏡レンズの外側縁面に取り付けられているレンズ保持部材の外観斜視図である。 図7は、レンズ保持構造の一実施の形態を示す断面図である。 図8は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図9は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図10は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図11は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図12は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図13は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図14は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図15は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図16は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図17は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図18は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図19は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図20は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図21は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図22は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図23は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図24は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図25は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図26は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図27は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図28は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す断面図である。 図29は、レンズ保持構造の他の実施の形態を示す正面図である。 図30は、図29のA−A線断面図である。 図31は、凹陥部に接着剤を充填した状態を示す図である。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
先ず、本発明に係る眼鏡とレンズ保持構造の概略構成について説明する。
図1〜図6において、眼鏡1は、左右一対の眼鏡レンズ2、2と、これらの眼鏡レンズ2、2を保持する眼鏡フレーム3とによって縁無し眼鏡を形成している。
眼鏡レンズ2は、プラスチック(合成樹脂)によって製作されたメニスカスレンズからなり、凸側光学面2a、凹側光学面2bおよび縁面2cを有している。眼鏡用プラスチックレンズとしては、ジエチレングリコールビスアリルカーボネイト(CR−39)またはその混合系からなる共重合体等のアリル系レンズ、ポリカーボネイト系レンズ、アクリル系レンズ、ビスフェノールA誘導体系レンズ、ポリウレタン系レンズ、ポリチオウレタン系レンズ、ポリウレタンウレア系レンズ等が挙げられる。特に本発明に係る眼鏡レンズの保持構造に好ましい材料は、耐衝撃性、引っ張り強度等に優れているポリウレタン系レンズ、ポリチオウレタン系レンズ、ポリウレタンウレア系レンズである。
眼鏡フレーム3は、一対の眼鏡レンズ2、2間に配設されたブリッジ4と、このブリッジ4に鼻当てパッド足部6を介してそれぞれ取り付けられた左右一対の鼻当てパッド7と、各眼鏡レンズ2の両外側(テンプル側)にそれぞれ配設された左右一対の智(例えばヨロイ智)8、8と、各智8の後端に蝶番10を介してそれぞれ開閉自在に連結された左右一対のテンプル11等で構成されている。ブリッジ4と智8は、レンズ2を保持する部材であるので、これらをレンズ保持部材4、8ともいう。
ブリッジ4は、ブリッジ本体と、その両端に一体に設けられた線状の部分であって、各眼鏡レンズ2の縁面2cのうち内側(鼻側)の縁面2c−a(以下、内側縁面2c−aともいう)をそれぞれ保持する左右一対の鼻側レンズ保持部5、5とからなる。智8は、智本体と、その各智8の前端に一体に設けられた線状の部分であって、眼鏡レンズ2の縁面2cのうち外側(テンプル側)の縁面2c−b(以下、外側縁面2c−bともいう)を保持する左右一対のテンプル側レンズ保持部9、9とからなる。なお、ここで、ブリッジ4のブリッジ本体と、智8の智本体は、それぞれ鼻側レンズ保持部5、テンプル側レンズ保持部9以外の部分であって、これらを総称して呼ぶ場合はレンズ保持部材本体という。また、鼻側レンズ保持部とテンプル側レンズ保持部を総称して呼ぶ場合はレンズ保持部という。
ブリッジ4の材質としては、TiまたはTi合金、鉄系合金、18金、14金、洋白、モネル、ハイニッケル、ステンレス等のニッケル合金、またはブロンズやベリリウム銅等の銅合金等の金属材料や、ポリアミド、PAS、PES等の樹脂等が用いられる。ブリッジ4と眼鏡レンズ2との固定は、鼻側レンズ保持部5を介して行われる。
鼻側レンズ保持部5は、ブリッジ4と同一材料からなる細い線材の折り曲げ加工や射出成形加工(例えば材質が樹脂の場合)などによって形成され、そのうちの少なくとも一部(5A、以下挿入部5Aという)が眼鏡レンズ2の内側縁面2c−aに形成した凹陥部12に差し込まれ、接着剤15によって固定されることにより、眼鏡レンズ2を保持している。
鼻側レンズ保持部5としては、ブリッジ4と同一材料によって一体に形成されるものに限らず、別体に形成してロー付け等によりブリッジ本体に接合されるものであってもよい。
鼻側レンズ保持部5の挿入部5Aの線状材の断面形状としては、円形が好ましく、その直径は0.4〜1.2mmの範囲内が好ましい。なお、断面形状を例えば四角形や三角形のような円形以外の形状に設定することも可能である。
鼻側レンズ保持部5の眼鏡レンズ2を保持する部分の形状(挿入部5Aの形状)としては、後述するように、線状材を同一平面上で折り曲げて形成される種々の形状、例えばJ字形状、U字形状、V字形状、コ字形状、W字形状、M字形状、N字形状、渦巻き形状、三つ葉のクローバーのような形状、文字形状、図形、模様等、あるいはそれらの組み合わせ等の種々の形状にすることができる。
鼻側レンズ保持部5の挿入部5Aの大きさとしては、眼鏡装用者の視界を遮って支障がでない範囲内で任意に設定できるが、好ましくは、レンズ2の凹陥部12内への挿入方向の長さ(以下、レンズ2への連結深さともいう)が1.5〜4.0mmの範囲内であることが好まし。また、鼻側レンズ保持部5の天地幅(縦方向の幅)は、線材の直径の2.5〜6倍の範囲内が好ましい。
眼鏡レンズ2の凹陥部12は、眼鏡レンズ2の内側縁面2c−aに形成されたレンズ厚さ方向に狭い扁平な不貫通穴からなり、凹陥部12の厚さ幅(レンズ厚さ方向の幅)が鼻側レンズ保持部5の凹陥部12内に挿入される部分(挿入部5A)の厚さ(挿入部5Aの線状材が断面円形の場合は直径)より若干大きく設定されている。凹陥部12の深さは挿入部5Aの連結深さに合うように設定され(好ましくは1.5〜4.0mmの範囲内)、開口長さは挿入部5Aの天地幅の最大幅と同程度かそれより少し大きく設定されていることが望ましい。凹陥部12の内面形状は、レンズ厚さ方向に対向する一対の平行な内壁面と、この一対の内壁面の周縁を繋ぐ内縁面とからなり、この内縁面は、凹陥部の底に位置する底部と、この底部の両端からそれぞれ凹陥部の開口に達する一対の側部とからなる。凹陥部12の幅方向中心線で破断した形状(眼鏡レンズ2を透して見た形状)としては、種々の形状に形成することができる。例えば、後述するように、矩形(図11、14、22、24)、底部が円弧状に湾曲した半長円形(図7〜10、図18〜19、図21、25)、三角形(図12〜13、20)、底部に少なくとも1つの変形部を有する多角形ないし略矩形(図15〜17、26〜28)、底部がV字状の五角形(図23)等に形成することができる。凹陥部12の一対の側部は、間隔が一定、または、凹陥部開口に近づくほど拡がっているように構成すると、凹陥部12内に充填された接着剤に生じた気泡が取り除きやすいので好ましい。また、底部は平らか凹んでいる方が凹陥部12内に充填された接着剤に気泡が残りにくいので好ましい。
このような凹陥部12は、エンドミルを用いて穴明け加工することによって形成することができる。なお、挿入部5Aの線状材が断面円形の場合、エンドミルとしてはボールエンドミルを用いることが好ましい。この場合、凹陥部の内縁面と挿入部5Aの外周に位置する部分が近接し、接着剤層を薄くできるので、接合力を高くできる。穴明け加工において、凹陥部12は、眼鏡レンズ2の縁面2cにほぼ垂直もしくはレンズ2の表面側に傾斜するように斜めに形成される。この場合、凹陥部12より前方側のレンズ前面肉厚および後方側のレンズ後面肉厚が、十分な強度を得られる所定値以上になるように、穴明け加工の位置および深さを設定するとよい。なお、通常眼鏡レンズ2は、図2および図3に示すように前面(表面)2aに凸カーブがついており、後面(裏面)2cに凹カーブがついているため、凹陥部12を縁面2cに垂直に形成すると、凹陥部12より後方側のレンズ後面肉厚が凹陥部12の底側で簿くなり、この部分の強度が前方側に比べて弱くなってしまう。したがって、本実施の形態においては、眼鏡レンズ2の両面のレンズカーブに沿って、すなわち、レンズ前面肉厚とレンズ後面肉厚が、凹陥部12の底側および開口側において、ほぼ同じかあるいは同じ比率になるように傾斜させて形成することにより、前述の欠点を解消するようにしている。また、レンズ前面のカーブに沿って(すなわち、レンズ前面肉厚が、凹陥部12の底側および開口側において、ほぼ同じになるように)傾斜させたり、レンズ後面のカーブに沿って(すなわち、レンズ後面肉厚が、凹陥部12の底側および開口側において、ほぼ同じになるように)傾斜させたりしてもよい。
智8は、ブリッジ4と同一の材料によって平面視L字状に折り曲げ形成され、前端部分がテンプル側レンズ保持部9を形成し、後端にテンプル11が蝶番10を介して折り畳み自在に連結されている。また、智8は、変形に耐え得る強度を確保するとともに、蝶番10の取付けを容易にするために本実施の形態では角柱状に形成されている。また、本実施の形態においては、智8とテンプル側レンズ保持部9をβチタン合金によって一体に形成している。
テンプル側レンズ保持部9は、智8と同一材料からなり、鼻側レンズ保持部5と同様に、細い線材の折り曲がった形状に形成され、そのうちの少なくとも一部(9A、以下挿入部9Aという)が眼鏡レンズ2の外側縁面2c−bに形成した凹陥部13に差し込まれ、接着剤15によって固定されることにより、眼鏡レンズ2を保持している。テンプル側レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入される挿入部9Aの形状は、上述した鼻側レンズ保持部5の挿入部5Aと同様に同一平面上で折り曲げて形成され、また同様な形状や大きさに形成されている。また、挿入部9Aを構成する線状材の断面形状も同様に形成されている。
凹陥部13は、眼鏡レンズ2の外側縁面2c−bに形成されている点が、内側縁面2c−aに形成されている凹陥部12と異なるだけで、形状、大きさ自体は同一である。すなわち、凹陥部13は、眼鏡レンズ2の外側縁面2c−bの周方向に長い開口14を有するレンズ厚さ方向に狭い扁平な不貫通穴からなり、凹陥部の厚さ幅がテンプル側レンズ保持部9の挿入部9Aの直径より若干大きく設定されている。
接着剤15としては、エポキシ系(例えばスリーボンド社製)、アクリル系、シアノアクリレート系(例えば、スリーボンド社製)、嫌気性系(例えば、ロックタイト社製)等のものが使用できる。特に、エポキシ系のものは、レンズ材料に係わらず接着効果に優れているので好ましい。また、接着剤15を使用するときの粘度は、25℃で3000ポワーズ程度の低粘度で、透明性の高いものが使用される。低粘度のものは、気泡の発生が少なく、作業性において優れている。なお、眼鏡レンズ2にアクリル系レンズを使用する場合、このアクリル系レンズは一般的には特定の溶剤に対して強くないので、接着剤15には、エポキシ系のものを使用することが望ましい。このような接着剤15の使用は、眼鏡レンズ2とレンズ保持部5、9の結合をより強固なものにするとともに、凹陥部12、13の形成時に発生していると想定される穴周辺のマイクロクラック(視覚的には見えないクラック)や光学的歪み等に対して補完的な作用があると推定されるため非常に好ましい。接着剤15は、透明なものが視野を妨げず、また、レンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aの装飾的形状を前方から視認できるので好ましい。なお、半透明、不透明の接着剤を用いてもよいし、着色された透明、半透明、不透明の接着剤を用いてもよい。
次に、レンズの保持構造の具体的な実施の形態を図7〜図30に基づいて詳述する。
図7〜図30は、いずれも眼鏡レンズ2の外側縁面2c−bを保持するテンプル側レンズ保持部9による保持構造に適用した例について示しているが、眼鏡レンズ2の内側縁面2c−aを保持する鼻側レンズ保持部5による保持構造にも全く同様に適用されるものである。なお、以下の図7〜図30の説明においては、「テンプル側レンズ保持部9」は、単に「レンズ保持部9」と記載する。また、図7〜図30の凹陥部13、30、33、43は、凹陥部の幅方向中心線で破断した形状を示している。
図7は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を底部13Cが半円弧状に湾曲した半長円形に形成し、両方の側部13A、13Bを平行に形成し、レンズ保持部9の挿入部9Aを直径が0.4〜1.2mm程度の細い線材の折り曲げ加工によってJ字状に形成した例を示す。同図において、13A、13B、13Cは凹陥部13の上側の側部(以下、上壁ともいう)、下側の側部(以下、下壁ともいう)および底部であり、14は開口である。凹陥部13の上壁13Aと下壁13Bは、上下に平行に対向している。開口14は、挿入部9Aの線径より若干大きい溝幅で眼鏡レンズ2の周方向に長く開口している。凹陥部13の開口長さは、挿入部9Aの天地幅より若干大きく設定されている。
レンズ保持部9はレンズ保持部材本体(智本体)と一体に形成されており、凹陥部13の上壁13Aに沿って凹陥部13内に挿入される部分を有する直線状の基端部20と、この基端部20に連設され凹陥部13の底部13Cに沿うように半円弧状に折り曲げられた底部側折曲部21と、この底部側折曲部21に連設された延長部22とで構成されている。基端部20は、凹陥部13の外部に位置する外側基端部20aと、凹陥部13内に位置する内側基端部20bとで構成されている。
内側基端部20bは、凹陥部13の上壁13Aに沿って凹陥部13内に挿入され、上壁13Aと略等しい長さを有している。底部側折曲部21は、その先端面が底部13Cと略同一の曲率半径で半円弧状に湾曲した形状を呈している。延長部22は、凹陥部13の下壁13Bに沿って開口14方向に延設されることにより折り返し部を形成している。また、この延長部22は、基端部20と平行で、長さが内側基端部20bより短く、先端22aが凹陥部13の開口14より内側に位置し、これにより挿入部9Aの形状が全体としてJ字状を呈している。また、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入された部分(挿入部9A)、すなわち内側基端部20b、底部側折曲部21および延長部22によって囲まれた空間23は、凹陥部13の開口14に開放する開いた空間を形成している。挿入部9Aと凹陥部13との隙間(空間23を含む)には接着剤が15が充填されて固化されている。
図8は、延長部22を長く形成してその先端22aを凹陥部13の開口14に位置させることにより、レンズ保持部9の内側基端部20bから延長部22の先端22aまでの形状をU字状に形成した点が図7に示した実施の形態と異なるだけで、その他の構成は全く同一である。このため、同一構成部材、部分については同一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。この実施の形態においても、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入された部分(挿入部9A)によって囲まれた空間23は、凹陥部13の開口14に開放する開いた空間を形成している。
図9は、レンズ保持部9の延長部22の先端22aを凹陥部13の開口14から外部に突出させ、その突出端に装飾品24を取付けた点が図7、図8に示したレンズ保持部9と異なるだけで、その他の構成は全く同一である。
装飾品24としては、宝石、貴金属、皮、セラミックス、合成樹脂等、またはこれらの組み合わせや商標、数字、装飾的な図柄、文様等の飾り板、紐、チェーン等からなり、その材質、形状等には限定されない。
図10は、レンズ保持部9の延長部22を凹陥部13の開口14から外部に突出させてその先端部を上方に直角に折り曲げることにより折曲部25を形成し、この折曲部25の先端25aを外側基端部20aの下面にロウ付け等によって接続したものである。このため、挿入部9Aは、内側基端部20bと、底部側折曲部21および延長部22の一部によって空間23を形成している。この場合、折曲部25は眼鏡レンズ2の外側縁面2c−bと離間して設けられ、凹陥部13の開口14との間に適宜な隙間27を形成しているため、空間23は、図7〜図9に示した空間23と同様に、眼鏡レンズ2の外部に開放している。折曲部25には、図9に示した実施の形態と同様に適宜な装飾品を取付けることができる。
図11は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を矩形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)、すなわち内側基端部20b、底部側折曲部21および延長部22をコ字状に形成し、延長部22の先端22aを凹陥部13の開口14の下端に位置させた点が図7、図8、図9および図10に示した実施の形態と異なっている。基端部20の内側基端部20bは凹陥部13の上壁13Aに沿って凹陥部13内に挿入されている。底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cに沿って下方に折り曲げられている。
延長部22は、底部側折曲部21より凹陥部13の下壁13Bに沿って開口14方向に延設され、先端22aが開口14の下端に位置している。
図12は、眼鏡レンズ2の凹陥部30を二等辺三角形に形成することにより、上壁30Aおよび下壁30Bを同一角度で逆方向に傾斜する斜面に形成し、底部30Cを上壁30Aと下壁30Bとの交差部としている。
レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折曲部21および延長部22とで構成されている。基端部20は、直線状の外側基端部20aと、上壁30Aに沿って下方に傾斜する内側基端部20bとで構成されている。延長部22は、下壁30Bに沿って下方に傾斜し、先端22aが凹陥部30の開口31の下端に位置している。このため、レンズ保持部9の凹陥部30内に挿入されている部分(挿入部9A)は、凹陥部30の内縁面形状に沿ったV字状に折り曲げ形成されている。底部側折曲部21は、基端部21と延長部22との接続部分である。
図13は、眼鏡レンズ2の凹陥部33を直角三角形に形成することにより、水平な上壁33Aと、斜め上方に向かって傾斜する下壁33Bと、上壁33Aと下壁33Bとの交差部である底部33Cとで構成し、レンズ保持部9の凹陥部33内に挿入されている部分(挿入部9A)を、凹陥部33の内縁面に沿うように「レ」の字状に折り曲げ形成した点が図12に示した実施の形態と異なる。このため、レンズ保持部9は、直線状の基端部20と、底部側折曲部21と、この底部側折曲部21より下壁33Bに沿って斜め下方に折り曲げられた延長部22とで構成されている。延長部22の先端22aは、凹陥部33の開口34の下端に位置している。
ここで、図7〜図13に示した実施の形態においては、挿入部9Aの底部側折曲部21に、凹陥部13、30または33の開口方向に1回折り返される延長部22をそれぞれ延設した点、挿入部9Aによって囲まれた空間23を凹陥部13、30または33の開口から外部に開放する開いた空間とした点、および基端部20の内側基端部20bを凹陥部13、30または33の上壁13A、30Aまたは33Aに沿って凹陥部内に挿入した点で共通しているが、これに限らず上下反転した形状であってもよい。その場合、図13に示す実施の形態においては、凹陥部33が上下非対称な形状であるため、挿入部9Aの形状と一致するように上下反転した凹陥部を形成すればよい。また、凹陥部13、30、33の底部、上側の側部、および、下側の側部に対して、挿入部9Aの内側基端部、底部側折曲部、および、延長部を連続して近接させているので、薄い接着剤層を内縁面に連続して形成でき、挿入部9Aと凹陥部内面との接着を強固にできる。
図14は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を矩形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)を角張ったS字状に形成したものである。このため、レンズ保持部9は、外側基端部20aと内側基端部20bとからなる直線状の基端部20と、内側基端部20bの先端より凹陥部13の底部13Cに沿って下方に折り曲げられた底部側折曲部21と、底部側折曲部21の下端よりコ字状に折り曲げられた延長部22とで構成されている。底部側折曲部21は、底部13Cの略半分の長さを有している。延長部22は、凹陥部13の開口方向に折り返された折曲部22aと、この折曲部22aの前端から下方に折り曲げられた凹陥部幅方向折曲部22bと、この折曲部22bの下端より凹陥部13の深さ方向に折り返された折曲部22cとで構成される。内側基端部20b、底部側折曲部21および折曲部22aによって囲まれた空間は、凹陥部13の開口14に開放する開いた空間を形成している。長手方向折曲部22bは、凹陥部13の開口14に位置している。
図15は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を底部13に突起部35を有する異形の矩形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)をS字状に形成したものである。凹陥部13の底部13Cの上側角部は、1/4の円弧状の湾曲面36に形成されている。突起部35は、上面が下方に傾斜し、下面が水平な楔形(三角形)に形成されている。
挿入部9Aは、2つの屈曲部が半円弧状に屈曲している点で図14に示したS字状の挿入部9Aと異なっている。このため、レンズ保持部9は、外側基端部20aと内側基端部20bとからなる直線状の基端部20と、凹陥部13の底部13Cの湾曲面36に沿って半円弧状に折り曲げられた底部側折曲部21と、U字状に折り曲げられた延長部22とで構成されている。延長部22は、凹陥部13の開口方向に折り返された折曲部22aと、この折曲部22aの前端から下方に折り曲げられた半円弧状の折曲部22bと、この折曲部22bの下端より凹陥部13の深さ方向に折り返された折曲部22cとで構成されている。折曲部22cの先端は、突起部35の真下に位置している。なお、上記図14、15の例において、延長部22の折曲部22aと折曲部22cを開口14から突出させて折曲部22bを凹陥部13の外に位置するようにすることもできる。
図16は、眼鏡レンズ2の凹陥部13の底部13Cに突設される突起部35Aを、図15に示した突起部35よりも長くかつ大きく形成した点が異なっている。突起部35Aの上面35aは、適宜角度で下方に傾斜する斜面を形成し、底面35bが凹陥部13の上壁13A、下壁13Bと平行な面を形成している。底部13Cは、突起部35の上面35aと、上壁13Aと突起部35Aの上面35とを接続する凹面状の湾曲部34aと、突起部35Aの底面35bと、この底面35bと下壁13Bとを接続する垂直な面34cとで構成されている。
レンズ保持部9は、凹陥部13に挿入されている部分(挿入部9A)が図14、図15に示した挿入部9Aと同様にS字状に折り曲げ形成されてはいるが、2つの屈曲部を45°程度の角度で屈曲させ、底部側折曲部21と延長部22を「レ」の字状に屈曲させた点が図14、図15の挿入部9Aの形状と異なっている。すなわち、底部側折曲部21は、内側基端部20bの先端から突起部35の上面35aに沿って下方に傾斜した部分からなり、延長部22は突起部35の先端より凹陥部13の深さ方向に折り返され、下壁13Bと突起部35Aの下面35bとの間に差し込まれている。
図17は、凹陥部13をW字状に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13に挿入されている部分(挿入部9A)を凹陥部13の内縁面に沿ってW形状に折り曲げ形成したものである。凹陥部13の上壁13Aは下方に向かって傾斜する斜面に形成されている。一方、下壁13Bは上壁13Aと同一角度ではあるが反対方向に傾斜する斜面に形成されている。凹陥部13の底部13Cは、V字状に形成されることにより、傾斜方向が反対方向の2つの折曲部で構成されている。
レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成されている。基端部20は、眼鏡レンズ2の縁面2c−bと直交する外側基端部20aと、凹陥部13の上壁13Aに沿って下方に傾斜する内側基端部20bとで構成されている。底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cに沿って折り曲げられることによりV字状に形成されている。延長部22は、凹陥部13の下壁13Bに沿って下方に傾斜し、先端22aが凹陥部13の開口14の下端に位置している。
図18は、凹陥部13を半長円形に形成し、レンズ保持部9を基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成したものである。基端部20は、眼鏡レンズ2の縁面2c−bと直交する外側基端部20aと、凹陥部13に挿入される内側基端部20bとからなり、内側基端部20bは、凹陥部13の上壁13Aに沿って凹陥部13内に挿入された導入部38cと、この導入部38cの内端から凹陥部13の下方に折り曲げられた凹陥部幅方向折曲部38aと、この凹陥部幅方向折曲部38aの下端より凹陥部13の下壁13Bに沿って凹陥部13の深さ方向に折り曲げられた深さ方向折曲部38bとで構成される。外側基端部20aと導入部38cとで直線状に形成されている。導入部38cは、上壁13Aの長さの1/3程度の長さを有している。底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cに沿って半円弧状に湾曲しており、その上端に延長部22が延設されている。延長部22は、上壁13Aに沿って凹陥部13の開口14方向に向かって直線状に形成され、先端22aが導入部38cの先端面と対向している。すなわち、この挿入部9Aは、延長部22を基端部20と同じ上側に位置させたものである。
図19は、凹陥部13を半長円形に形成し、挿入部9Aを数字の「9」の字状に形成したものである。このため、レンズ保持部9は、直線状の基端部20と、半円弧状の底部側折曲部21と、底部側折曲部21の下端より、底部側折曲部21と略同一の曲率半径で連続した円弧を形成するように上方に折り曲げ形成された半円弧状の延長部22とで構成されている。延長部22の先端22aは、内側基端部20bの真下に近接して位置している。
図20は、凹陥部30を二等辺三角形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部30内に挿入されている部分(挿入部)を、凹陥部30の内壁に沿うように三角形に折り曲げ形成したものである。このため、凹陥部30は、図12に示した凹陥部と同様に、傾斜した上壁30Aおよび下壁30Bと、底部30Cとを有している。底部30Cは、上壁30Aと下壁30Bとの交差部である。
レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成されている。基端部20は、眼鏡レンズ2の縁面2c−bと直交する外側基端部20aと、凹陥部30内に挿入された内側基端部20bとで構成されている。内側基端部20bは、長さが短く、凹陥部30の上端開口部側から凹陥部30内に挿入されている導入部40cと、導入部40cの内端から下方に折り曲げられた凹陥部幅方向折曲部40aと、この幅方向折曲部40aの下端より下壁30Bに沿って斜め上方に折り曲げられ底部側折曲部21に接続された深さ方向折曲部40bとで構成されている。幅方向折曲部と深さ方向折曲部とで「レ」の字状に形成されている。底部側折曲部21は、凹陥部30の底部30Cに沿って形成されている。延長部22は、上壁30Aに沿って斜め上方に傾斜し、先端が内側基端部20bの内端に近接して対向している。
図21は、凹陥部13を半長円形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)を、渦巻状に形成したものである。このため、レンズ保持部9は、直線状の基端部20と、凹陥部13の底部13Cに沿って半円弧状に湾曲した底部側折曲部21と、この底部側折曲部21の下端より連続した渦巻を形成するように、凹陥部13の中心に向かって折り曲げられた延長部22とで構成されている。
図22は、凹陥部13を矩形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)を、角張った渦巻状に形成した点が図21に示した実施の形態と異なっている。
図23は、凹陥部43を五角形に形成、レンズ保持部9の凹陥部43内に挿入されている部分(挿入部9A)を、眼鏡レンズ2の縁面2c−bに対して略45°傾いた四角形に形成したものである。
凹陥部43は、上下に平行に対応する上壁43Aおよび下壁43Bと、これらの壁部43A、43Bの奥端を接続する底部43Cを備えている。底部43Cは、90°の角度で交差する上側底部43C−1と下側底部43C−2とで構成されている。このため、上壁43Aと上側底部43C−1および下壁13Bと上側底部43C−2とは、それぞれ135°の角度で交差している。
レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成されている。基端部20は、凹陥部43の開口の中央に位置する外側基端部20aと、凹陥部43の内部に差し込まれた内側基端部20bとで構成されている。内側基端部20bは、45°の角度で斜め上方に折り曲げられている。底部側折曲部21は、凹陥部43の底部43Cに沿ってV字状に折り曲げ形成されることにより、上側底部43C−1に沿って斜め下方に傾斜する上側折曲部21aと、下側底部43C−2に沿って斜め下方に傾斜する下側折曲部21bとで構成されている。延長部22は、下側折曲部21bの下端より45°の角度で斜め上方に折り曲げ形成され、先端22aが内側基端部22bの下端近傍に位置している。
図24は、凹陥部13を矩形に形成し、レンズ保持部9を基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成したものである。基端部20は、直線状に形成された外側基端部20aと、内側基端部20bとからなり、内側基端部20bが凹陥部13の上壁13Aに沿って凹陥部13内に挿入されている。底部側折曲部21は、内側基端部20bの先端より凹陥部13の底部13Cに沿って下方に折り曲げられている。延長部22は、底部側折曲部21の下端より凹陥部13の下壁13Bに沿って開口14方向に折り曲げ形成され、先端22aが凹陥部13の開口14の下端に位置し、また中間部にはさらに下向きコ字状の折曲部45が形成されている。
図25は、凹陥部13を半長円形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)をだるま形状または数字の「8」の下方が開放した形状に形成したものである。このため、レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成されている。基端部20は、凹陥部13の外部に位置する直線状の外側基端部20aと、凹陥部13内に位置する内側基端部20bとで構成されている。また、内側基端部20bの中央には、下方に凸状に湾曲する折曲部48が形成されている。底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cに沿って半円弧状に湾曲している。延長部22は、底部側折曲部21の下端より凹陥部13の下壁13Bに沿って延設され、先端22aが開口14の下端に位置している。また、延長部22の中間部には、上方に凸状に湾曲する折曲部49が内側基端部20bの折曲部48に対向するように形成されている。このため、挿入部9Aの折曲部48、49が形成されている部分は、頸部を形成している。折曲部48と49は、同一形状で上下に反転した形状に形成されている。
図26は、矩形の凹陥部13の底部13Cの中央に矩形の凹部51を形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部)を、閉じた十字状の枠形状に形成したものである。凹陥部13は、上下に平行に対応する上壁13Aおよび下壁13Bと、これらの壁部10A、10Bの奥端を接続する底部13Cとを備えている。底部13Cは、中央に矩形の凹部51が形成されることにより上下両端部に段差部52、53を有している。
レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成されている。基端部20は、直線状の外側基端部20aと、内側基端部20bとで構成されている。また、内側基端部20bは、外側基端部20aに続く直線部20b−1と、この直線部20b−1の先端に折り曲げ形成された折曲部20b−2とで構成されている。折曲部20b−2は、下向きコ字状に形成され、直線部20b−1より上方に位置している。このため、基端部20の外側基端部20aと、内側基端部20bの直線部20b−1は、凹陥部13の開口14の高さ方向中間部に位置している。
底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cの形状に沿うように、開口14に向かって開放するコ字状に形成されている。延長部22は、底部側折曲部21の下端に折り曲げ形成されたコ字状の折曲部22AおよびL字状の折曲部22Bとからなり、折曲部22Bの先端55が直線部20b−1の下面にロウ付け等によって接続されていてもよいし、近接させてもよい。このため、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)は、閉じた十字状の空間27を形成している。
図27は、凹陥部13を底部13Cに2つの円弧状凹部56a、56bを有する異形の矩形に形成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A)を、基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで三つ葉のクローバーに近似した形状に形成したものである。このため、基端部20は、外側基端部20aと、内側基端部20bとからなり、また内側基端部20bは、直線部20b−1と、この直線部21b−1の先端に下方に向かって凸状に湾曲した折曲部20b−2とで構成されている。底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cの形状に沿うように数字の3に近似した曲線に折り曲げ形成されている。延長部22は、同じく波形に折り曲げ形成され、先端22aが凹陥部13の開口14より内側で、折曲部20b−2の下方に離間して位置している。
図28は、レンズ保持部9の凹陥部13に挿入されている部分(挿入部9A)をハート形に屈曲させ、延長部22の先端22aを基端部20に接続(例えばロー付け)あるいは近接させることにより、閉じたハート形の空間27を形成したものである。その他の構成は図27に示した実施の形態と略同様である。
レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折曲部21と、延長部22とで構成されている。基端部20は、直線状の外側基端部20aと、斜め上方に凸状に湾曲した内側基端部20bとからなり、外側基端部20aが凹陥部13の開口14の中央に位置している。底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cの形状に沿うように数字の3の字状に屈曲している。延長部22は、底部側折曲部21の下端から斜め上方に向かって凹状に湾曲しており、先端22aが外側基端部20aと内側基端部20bとの境部の下面に近接もしくはロー付け等によって接合されている。
次に、レンズ保持部9に捩れ防止機能を持たせたレンズ保持構造の例について説明する。図29はレンズ保持構造の他の実施の形態を示す正面図であり、図30は図29のA−A線断面図である。この例は、内側基端部20bに捩れ防止部60を設けた以外は図7に示した例と同じである。この捩れ防止部60は、内側基端部20bの直径より大きい幅でその直径より厚さが薄い扁平状に形成されている。これにより、外側基端部20aに回転方向の力が加わった場合に内側基端部20bの回転を抑制することができる。この捩れ防止部60の扁平状に広がる方向は、凹陥部の内壁面に平行に形成すると好ましい。この場合、凹陥部の厚さを拡げる必要がなく、また、テンプルを外側に広げる力に対しても強くなる。なお、この捩れ防止部60は、断面形状が非円形形状であれば、上記した扁平形状以外も可能である。また、この捩れ防止部60は凹陥部13の開口14をまたがるような位置(すなわち内側基端部20bと外側基端部20aの接続部分)に形成してもよい。
このように、本発明においては、レンズ保持部9の凹陥部13(30、33または43)内に挿入されている部分を凹陥部13(30、33または43)の少なくとも底部13Cを含む内縁面の形状に沿うように同一平面上で折れ曲がった形状にすることにより、基端部20と、底部側折曲部21および延長部22とで構成し、これら構成により、レンズ保持部9の底部側折曲部21と凹陥部13の底部13Cとを薄い接着剤15の層で接着できるので、レンズ保持部と凹陥部の結合強度を大きくすることができる。また、これら構成により、レンズ保持部9の底部側折曲部21の凹陥部開口側に、レンズ保持部9の挿入部9Aによって囲まれた空間23、27が形成され、そこに充填された接着剤が固化して凹陥部の一対の内壁面間を結合しているので、底部側折曲部21が凹陥部開口側に移動することを防ぐため、レンズ保持部と凹陥部との結合を強度を大きくなるとともに、仮にレンズ保持部の周りの接着剤の剥離や破壊が生じた場合でも、内壁面間を結合している接着剤によりレンズ保持部9の凹陥部13からの抜け出しを防止することができ、長期にわたって眼鏡レンズ2を安定した状態で保持することができる。
また、これら構成により、基端部20の真っ直ぐに凹陥部に挿入されている部分は、レンズ保持部9の捩れを吸収できるため、レンズ保持部の捩れによる接着剤層やレンズの破壊を低減することができる。
また、これら構成により、凹陥部の幅方向に間隔をあけてレンズ保持部9の線材を位置させた状態で凹陥部に埋め込むことができるので、レンズ保持部9の回転防止をすることができる。
また、レンズ保持部9は、眼鏡レンズ2の光学面2a、2bに突出していないので、光学面にピンまたはビスをねじ込むツーポイントまたはスリーピースタイプの縁無し眼鏡に比べて広い有効視野を確保することができ、特に近方視使用頻度が高い累進レンズや多焦点レンズに対して好適である。また、光学面の拭き取り作業も容易で、眼鏡のデザインをすっきりさせることができる。
また、凹陥部13は、眼鏡レンズ2の縁面2cに形成されているので、接着剤15が凹陥部13からはみ出しても眼鏡レンズ2の光学面2a、2bを汚すおそれが少なく、眼鏡レンズ2のレンズ保持部5、9への取付作業が容易である。
また、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入された部分によって囲まれた空間23が、眼鏡レンズ2の外部に開放する空間の場合は、凹陥部13、30、33または43にレンズ保持部9が挿入され、かつ、接着剤15が充填された状態での真空脱泡工程において、接着剤15により発生した気泡を確実に脱気することができる。
また、レンズ保持部9に捩れ防止部60を形成している場合や、延長部22先端と基端部20を結合している場合は、基端部20の捩れを抑制して保持することもできる。この場合は、捩れ防止部60が凹陥部の開口側に近いほど基端部の捩れ抑制の効果が高い。また延長部22の先端と基端部20の接合位置は、凹陥部の奥側に有るほど捩れ抑制効果を小さくでき、凹陥部の開口側に近いほど、あるいは、凹陥部の外側に有ると捩れ抑制効果大きく設定することができる。
一方、挿入部9Aの折り曲げによって形成された空間27が閉じた空間を形成している場合は、レンズ保持部9の捩りに対する強度を一層増大させることができる。
また、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入された部分を、図26、図27、図28に示すように十字形状、三つ葉のクローバ形状、ハート形状等の適宜な形状に折り曲げておくと、レンズを透して視認されるため眼鏡のデザイン性を向上させることができる。
さらに、レンズ保持部9に捩れ防止部60を形成しておくと、レンズ保持部9の捩れをより一層確実に防止することができる。
次に、上述したようなレンズ保持構造を備えた眼鏡の製造方法について説明する。
先ず、眼鏡レンズ2の各縁面2c−a、2c−bに凹陥部12、13(または30、33、43)をそれぞれ形成する。凹陥部12、13の形成は、上述した通り、ボールエンドミルを用いて、レンズ内側縁面および外側縁面の所定位置および所定方向に穴明け加工して形成する。
また、レンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aを、凹陥部12、13の形状に応じて図7〜図29に示したような所定の形状に折り曲げておく。レンズ保持部5、9の折り曲げ形成は、適宜な治具を用いて行なう。
次に、凹陥部12、13に接着剤15を充填する。接着剤15の適用方法としては、レンズ保持部5、9が挿入される前に凹陥部12、13に接着剤15を入れておく方法、凹陥部12、13へ挿入する前にレンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aに接着剤15を塗布する方法、またはこれらを組み合わせた方法等が考えられるが、前者の方法の例について説明する。
図31は接着剤が充填された凹陥部12、13の厚さ方向の断面図である。凹陥部13には、予め接着剤15(例えば、エポキシ系接着剤)を凹陥部13の開口部付近まで充填しておく。この状態でレンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aを凹陥部12、13に静かに挿入し、余分な接着剤15を凹陥部12、13の外部に押し出し、溢れ出た接着剤15を綺麗に拭き取る。接着剤15の溢れ出た量が多く、凹陥部12、13に充填された接着剤15が足りなくなったときは、さらに接着剤15を補充する。
凹陥部12、13に接着剤15を充填するときや、接着剤が充填された凹陥部12、13に挿入部9Aを挿入するときに、凹陥部12、13内に気泡が残ると眼鏡レンズ2を透して気泡が視認され、眼鏡レンズの美観を損なう。また、接着剤15による接合強度も低下する。そこで、接着剤15が充填された凹陥部13にレンズ保持部5、9を挿入した後に、眼鏡レンズや眼鏡レンズ2が取付けられたレンズ保持部5、9を真空脱泡装置に入れて真空脱泡する。これにより接着剤よって発生した気泡を取り除くことができ、高い接着強度が得られるとともに、美観を高めることができる。なお、凹陥部12、13に接着剤15を充填した後であってレンズ保持部5、9を挿入する前にも真空脱泡を行なうとより好ましい。真空脱泡後、接着剤15を硬化させる。接着剤15の硬化は、自然乾燥または加熱による強制乾燥のいずれであってもよい。なお、レンズ保持部5、9を凹陥部12、13に挿入する前に挿入部5A、9Aの濡れ性を向上させるための処理(例えばオゾン処理)を予め挿入部5A、9Aの表面に施しておくと泡が生じにくいため好ましい。このようにして凹陥部12、13挿入部5A、9Aとの間の隙間や空間に存在する接着剤15が硬化すると、挿入部5A、9Aは凹陥部12、13に固定されて眼鏡レンズ2はレンズ保持部5、9に保持される。このようにして眼鏡フレーム3に眼鏡レンズ2が取り付けられて、眼鏡1が完成する。
なお、本発明は上記した実施の形態に何ら特定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、レンズ保持部5、9、凹陥部12、13の形状等を適宜変更または変形することが可能である。

Claims (19)

  1. 縁無しタイプの眼鏡における眼鏡レンズを保持するレンズ保持部材を備え、
    前記眼鏡レンズの縁面には、レンズの厚さ方向に狭い扁平な穴である凹陥部が形成され、
    前記レンズ保持部材は、一端が前記レンズ保持部材の本体につながり同一平面上で折れ曲がっている線状のレンズ保持部を有し、前記レンズ保持部の少なくとも一部を前記凹陥部に挿入した状態で接着剤により固定してなり、
    前記レンズ保持部は、前記凹陥部の底に沿って折り曲げられた底部側折曲部と、前記底部側折曲部の一端からレンズ保持部材の本体へ繋がる基端部と、前記底部側折曲部の他端から延設された延長部とを備えていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  2. 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記底部側折曲部の前記凹陥部の開口側に充填されて固化した前記接着剤が、前記凹陥部のレンズ厚さ方向に対向する内壁間を結合して抜け防止部を形成していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  3. 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口より内側に位置していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  4. 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口に位置していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造
  5. 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口より外部に突出していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  6. 請求項5記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口の外部において基端部に接続されていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  7. 請求項5記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の延長部の先端には、装飾品が取付けられていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  8. 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記凹陥部の内面は、レンズ厚さ方向に対向する一対の平行な内壁面と、この一対の内壁面の周縁を繋ぐ内縁面とからなり、
    前記内縁面は、前記凹陥部の底に位置する底部と、この底部の両端からそれぞれ凹陥部の開口に達する一対の側部とからなり、
    前記レンズ保持部の底部側折曲部は、前記凹陥部の底部に沿って折り曲げられていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  9. 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記凹陥部の一対の側部は、間隔が一定と、開口に近づくほど拡がっているうちのいずれか一方からなり、
    前記凹陥部の底部は、幅方向において平らと、凹んでいるうちのいずれか一方であることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  10. 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の基端部は、前記凹陥部の一方の側部に近接する部分を有し、
    前記レンズ保持部の延長部は、前記凹陥部の他方の側部に近接する部分を有していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  11. 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の基端部は、前記凹陥部の開口に位置する部分が、前記凹陥部の側部のいずれか一方に近接していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  12. 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の凹陥部内に挿入されている部分は、前記凹陥部の内縁面に沿っていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造
  13. 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記抜け防止部は前記凹陥部の開口まで達していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  14. 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の凹陥部内に挿入されている部分の前記レンズ保持部の基端部と延長部との凹陥部幅方向の間隔は一定と、開口に近づくほど拡がっているうちのいずれか一方であることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  15. 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の基端部は、前記凹陥部に挿入される部分と、開口を跨ぐ部分のうちのいずれか一方に断面非円形形状の捩れ防止部を有することを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  16. 請求項15記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部の捩れ防止部は、凹陥部と平行な扁平状に形成されていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  17. 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
    前記レンズ保持部材は、智とブリッジのうちのいずれか一方であることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
  18. 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造を備えたことを特徴とする眼鏡。
  19. 請求項18記載の眼鏡の製造方法であって、
    眼鏡レンズの縁面に凹陥部を形成する工程と、
    前記凹陥部に接着剤を充填する工程と、
    前記凹陥部にレンズ保持部材のレンズ保持部を挿入する工程と、
    前記接着剤を真空脱泡する工程と、
    前記接着剤を硬化させる工程と、
    を備えていることを特徴とする眼鏡の製造方法。
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