JP5182612B2 - エッチング液及び該エッチング液を用いた配線基板の製造方法 - Google Patents

エッチング液及び該エッチング液を用いた配線基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、エッチング液及び該エッチング液を用いた配線基板の製造方法に関する。
プリント配線板、半導体パッケージ用基板等の配線基板の製造においては、電子機器の高機能化、高密度美装化に伴い、配線の微細化が急速に進んでいる。このような基板の配線の形成方法としては、サブトラクティブ工法とセミアディティブ工法とが知られており、配線ピッチが40μm以下の配線基板の製造にはセミアディティブ工法が広く利用されている。
セミアディティブ工法を用いた配線基板の製造方法としては、例えば、以下に説明する方法が挙げられる。
基板に形成された絶縁樹脂層上に、無電解めっきにより厚さ0.1〜3μm程度の化学銅からなる導体配線シード層を形成し、該導体配線シード層上に配線形状と逆パターンの形状を有するレジストパターンを形成する。その後、導体配線シード層のレジスト開口部(レジストパターンに覆われていない部分)に、電解めっきにより電解銅からなる導体回路を形成する。ついで、レジストパターンを除去した後、導体配線シード層の化学銅のうちレジストパターンに覆われていた部分(非配線部分)をエッチングすることにより配線基板を製造する。
このようなセミアディティブ工法は微細な配線を有する基板を製造できるが、非配線部分の化学銅をエッチングにより除去する際、導体回路である電解銅部分もある程度除去されて導体回路の幅が細くなってしまう。そのため、エッチングにおける電解銅部分の減少量を考慮し、予め幅が広い導体回路を形成するレジスト開口部の幅が広いレジストパターンを使用する必要がある。しかし、微細化した配線基板を製造する場合には、用いるレジストパターンのアスペクト比が高くなりすぎ、物理的衝撃への耐性が低下して搬送時等にレジストパターンが損傷することがあり、配線基板形成に不具合が生じることがあった。
この問題を解決する方法としては、化学銅のエッチング速度が電解銅のエッチング速度よりも速いエッチング液を使用する方法がある。該エッチング液を用いれば、レジストパターンのアスペクト比を高くしすぎることなく、電解銅部分がエッチングされて導体回路が細くなることを抑制できる。しかし、このようなエッチング液では、電解銅と絶縁樹脂層との間に形成された化学銅部分にまでエッチングが進行し、この部分の化学銅が除去されて内側にえぐれた形状となるアンダーカットが生じてしまう。このようなアンダーカットが生じると、導体回路部分の電解銅と絶縁樹脂層との接着面積が減少するため、密着性が低下して配線基板の信頼性が低くなる。
そのため、導体回路の配線細りの抑制効果と、アンダーカットの抑制効果とを兼ね備えたエッチング液が望まれている。
このようなエッチング液としては、電解銅のエッチングの抑制剤としてアゾール類を含有するエッチング液(特許文献1、2)、フェリシアン化金属塩を含有するアルカリ系エッチング液(特許文献3)が示されている。
特開2006−13340号公報 特開2006−9122号公報 特開2004−277854号公報
しかし、特許文献1及び2のエッチング液は、高度に微細化された配線基板を製造する場合には、アンダーカットを抑制する効果が充分ではない。また、特許文献3のエッチング液は、シアン化物であるフェリシアン化金属塩を使用するため、排水処理の取り扱い等に特別の配慮を必要とする。
そこで、本発明では、環境負荷が小さく、導体回路の配線細りの抑制効果と、アンダーカットの抑制効果とが共に優れたエッチング液を目的とする。また、該エッチング液を用いた配線基板の製造方法を目的とする。
本発明のエッチング液は、セミアディティブ工法用のエッチング液であって、酸化剤と、酸と、界面活性剤と、親油性炭化水素類とを含み、前記界面活性剤(質量:M )と前記親油性炭化水素類(質量:M )との質量比M /(M +M )が0.4〜0.6であることを特徴とする。
また、本発明のエッチング液は、前記界面活性剤が、RO−(CHCHO)(CHCH−H(Rは水素原子又は炭素原子数1〜50のアルキル基であり、nが1〜120の整数であり、mが2〜180の整数である)で示されるポリエチレングリコール誘導体であることが好ましい。
また、前記ポリエチレングリコール誘導体の分子量は500〜10000であることが好ましい。
また、前記酸化剤が過酸化水素であり、前記酸が硫酸であることが好ましい。
本発明の配線基板の製造方法は、セミアディティブ工法により絶縁性基板上に導体回路が形成された配線基板を製造する方法であって、前記絶縁性基板上に無電解めっきにより化学銅からなる導体配線シード層を形成する工程と、該導体配線シード層上にレジストを形成して導体回路を形成しない部分をマスキングする工程と、導体配線シード層上のレジスト開口部に電解めっきにより電解銅からなる導体回路を形成する工程と、レジストを除去する工程と、前記いずれかのエッチング液により非導体回路部分の化学銅をエッチングする工程とを含む方法である。
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記エッチングする工程を、エッチング液をスプレー処理することより行うことが好ましい。
本発明のエッチング液は、環境負荷が小さい上、導体回路の配線細りの抑制効果と、アンダーカットの抑制効果とが共に優れている。
また、本発明の製造方法によれば、導体回路の配線細りが抑制され、かつアンダーカットが抑制された配線基板を製造できる。
[エッチング液]
本発明のエッチング液は、酸化剤と、酸と、界面活性剤と、親油性炭化水素類とを含む。
(酸化剤)
酸化剤は、金属銅の酸化剤として作用するものであればよく、過酸化水素であることが特に好ましい。
エッチング液中の過酸化水素の濃度は、1〜200g/Lであることが好ましく、5〜90g/Lであることがより好ましい。過酸化水素の濃度が1g/L以上であれば、酸化剤としての効果が充分に得られやすい。また、過酸化水素の濃度が200g/L以下であれば、エッチング速度が速くなりすぎて、配線細りを抑制する効果、及びアンダーカットを抑制する効果が低下するのを防ぎやすい。
(酸)
酸は、金属銅の溶解剤(対アニオンの供給源)として作用するものであればよく、硫酸であることが特に好ましい。
エッチング液中の硫酸の濃度は、1〜150g/Lであることが好ましく、20〜100g/Lであることがより好ましい。硫酸の濃度が1g/L以上であれば、溶解剤としての効果が充分に得られやすい。また、硫酸の濃度が150g/L以下であれば、めっき浴の濃度が管理しやすく、取り扱いも容易である。
(界面活性剤)
界面活性剤は、エッチング液中で親油性炭化水素類と共に分散する性質を有する。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリプロピレンオキサイド、又は、これらのモノあるいはジ−アルキル又はアリールエーテル;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、又は、それらのモノあるいはジ−アルキル又はアリールエーテル;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、アルキルジエタノールアミド、N,N−ビス−2−ジヒドロキシアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、N,N−ビス(ポリオキシエチレン)アルキルアミン、トリアルキルアミンオキサイド、ポリオキシエチレンエチレンジアミン、N,N’−ビス(ポリオキシエチレン)エチレンジアミン、N,N,N’−トリス(ポリオキシエチレン)エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(ポリオキシエチレン)エチレンジアミン、N−パーフルオロアルキルスルホニル−N’−ポリオキシエチレンジアミン、水溶性高分子化合物としてポリビニルアルコール等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリウム塩、N、N−ジアルキルモルホリニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド−尿素縮合物の塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド尿素縮合物の四級アンモニウム塩、[C2n+1SONHCHCHN(CH]Iで示されるフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、パーフルオロアルキル硫酸エステル塩、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩、アルキルフェノキシエチレンプロピルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル−スルホフェニルエーテル塩、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩、αオレフィン−マレイン酸重合体部分けん化物、スチレン−マレイン酸部分けん化物、ナフタレンスルホン酸塩−ホルマリン縮合物等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−パーフルオロアルキル−N−カルボキシアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸塩、N,N,N−トリスアルキル−N−スルホアルキレンアンモニウムベタイン、N−アルキル−N,N−ビスポリオキシエチレン硫酸エステル塩、2−アルキル−1−ヒドロキシメチル−1−カルボキシメチルイミダゾリウム塩等が挙げられる。
本発明のエッチング液における好ましい界面活性剤は、分子内にポリオキシエチレン部分とポリエチレン部分とを有するポリエチレングリコール誘導体である。なかでも、RO−(CHCHO)(CHCH−H(Rは水素原子又は炭素原子数1〜50のアルキル基であり、nが1〜120の整数であり、mが2〜180の整数である)で示されるポリエチレングリコール誘導体がより好ましい。
また、前記ポリエチレングリコール誘導体の分子量は500〜10000であることがさらに好ましい。ポリエチレングリコール誘導体の分子量が前記範囲内であれば、エッチング液中で親油性炭化水素類と共に安定に分散しやすくなる。
特に好ましい界面活性剤は、Rが水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基であり、オキシエチレン部分の重合度nが8〜17であり、エチレン部分の重合度mが12〜27であり、分子量が1000〜5000であるポリエチレングリコール誘導体である。このようなポリエチレングリコール誘導体は、優れた分散性を有しており、極少量の添加であっても配線形状を維持する効果に優れている。
これらの界面活性剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(親油性炭化水素類)
親油性炭化水素類は、金属銅の腐食抑制効果に優れており、その沸点がエッチング作業温度よりも高いものであればよい。親油性炭化水素類の沸点は90℃以上であるものが好ましい。
親油性炭化水素類は、安価である点から、パラフィン類、炭素原子数8以上の芳香族炭化水素であることが好ましい。
また、ワックスを用いてもよい。ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックスが挙げられる。
また、錆び止め油であってもよい。錆び止め油としては、例えば、ペトロラタム、潤滑油等、JIS K2246、Z1802、Z1803、Z1804に記載される錆び止め油等が挙げられる。
これらの親油性炭化水素類は1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のエッチング液中における界面活性剤(質量:M)と親油性炭化水素類(質量:M)との質量比は、M/(M+M)=0.1〜0.9であることが好ましく、0.3〜0.8であることがより好ましい。
前記質量比が0.1以上であれば、界面活性剤による分散性が充分に得られやすい。また、前記質量比が0.9以下であれば、親油性炭化水素類による腐食抑制作用が充分に得られやすい。
エッチング液中の界面活性剤と親油性炭化水素類とを合計した含有量は、0.1〜50g/Lであることが好ましく、1〜10g/Lであることがより好ましい。
前記含有量が0.1g/L以上であれば、導体回路の配線細りを抑制する効果とアンダーカットを抑制する効果とが充分に得られやすい。また、前記含有量が50g/L以下であれば、分散安定性が良く、凝集が生じたりするおそれが少ない。
エッチング液を調製する方法は、特に限定されないが、界面活性剤と親油性炭化水素類の分散体を調製した後に、それを酸化剤と酸との混合溶液に添加する方法が挙げられる。界面活性剤と親油性炭化水素類の分散体は、それぞれを別々に調製して各々添加するようにしてもよいが、エッチング液中での分散が均一になりやすい点から、予め界面活性剤と親油性炭化水素類との分散体を調製してそれを添加する方法が好ましい。
すなわち、酸化剤と酸とを混合した水溶液Aと、界面活性剤と親油性炭化水素類とを分散させた水分散液Bとをそれぞれ調製し、界面活性剤と新油性炭化水素とを合計した含有量が前記範囲内となるように、水分散液Bを水溶液Aに添加して混合する方法が好ましい。
前記水分散液B中の界面活性剤と親油性炭化水素類とからなる水中分散物の濃度は、20〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましい。
また、本発明のエッチング液は、界面活性剤と親油性炭化水素類との効果を低下させすぎない範囲であれば、他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤としては、例えば、過酸化水素の安定剤として、フェノールスルホン酸ナトリウム、その他フェノール類が挙げられる。
[配線基板の製造方法]
以下、本発明のエッチング液を用いた配線基板の製造方法について図1〜2に基づいて説明する。
本発明の配線基板の製造方法は、セミアディティブ工法を用いて、プリント配線基板あるいは半導体パッケージ用基板等のような、基板上に導体回路が形成された配線基板を製造する方法である。
本発明におけるセミアディティブ工法において、エッチングを行う前までの基板の作製については、プリント配線基板あるいは半導体パッケージ用基板等の製造に用いられる従来公知の方法が使用できる。
本発明の配線基板の製造方法は、絶縁性基板10上に無電解めっきにより化学銅からなる導体配線シード層20を形成する工程(1)と、該導体配線シード層20上にレジスト30を形成して導体回路を形成しない部分をマスキングする工程(2)と、導体配線シード層20上のレジスト30が形成されていない部分(レジスト開口部)に電解めっきにより電解銅からなる導体回路40を形成する工程(3)と、レジスト30を除去する工程(4)を含み、さらに非導体回路部分の化学銅を前記エッチング液によりエッチングする工程(5)を含む。
工程(1)における絶縁性基板10は、プリント配線基板あるいは半導体パッケージ用基板等の製造に通常用いられる基板を用いることができる。例えば、多層回路を有する配線基板を製造する場合は、図1に示すように、基板11上に導体回路12が形成され、さらに該導体回路12上に絶縁樹脂層13が形成され、絶縁樹脂層13に層間導通用のビアホール14が形成された絶縁性基板が使用できる。絶縁樹脂層13はラミネート法等により形成できる。また、ビアホール14は、レーザーあるいはドリルによりバイアホールを形成してデスミア処理を行う方法等で形成できる。
また、単層回路の配線基板を製造する場合は、導体回路12及び絶縁樹脂層13が形成されていない絶縁性基板を用いればよい。
工程(1)において導体配線シード層20を形成する方法は特に限定されず、例えば、絶縁樹脂層13の表面にレーザーあるいはドリルによりビアホール14を形成してデスミア処理を行った絶縁性基板10に対し、粗化により絶縁樹脂層13表面にアンカーとなる凹凸を形成し、化学銅形成用の触媒層を付与した後に、無電解めっきにより化学銅からなる導体配線シード層20を形成する方法が挙げられる。無電解めっきによる化学銅の形成は従来公知の方法を用いればよい。
本実施形態例では、ビアホール14が形成された絶縁樹脂層13を有する絶縁性基板10を用いているため、工程(3)によって、ビアホール14部分に化学銅からなる層間接続部21が形成された導体配線シード層20となる。
導体配線シード層20の厚さ(層間接続部21部分は除く)は、0.1〜3μmであることが好ましく、0.3〜2μmであることがより好ましい。
ついで、工程(2)において、形成する導体回路40の形状と逆パターン形状のレジスト30を導体配線シード層20上に形成する。
レジスト30の形成方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、導体配線シード層20上にドライフィルムレジストをラミネートし、所望の回路が形成されたフォトマスクを用いて露光し、アルカリ現像処理する方法が挙げられる。
工程(3)では、導体配線シード層20上のレジスト開口部に電解めっきにより電解銅からなる導体回路40を形成する。導体回路40を形成する電解めっきは、従来公知の方法を用いればよく、導体配線シード層20のレジスト開口部に給電してめっきする方法が挙げられる。
ついで、工程(4)においてレジスト30を除去する。レジスト30の除去方法は、従来公知の方法を用いればよく、例えば、50℃程度の温度下においてNaOH水溶液を用いて剥離除去する方法等が挙げられる。
本発明においては、工程(5)において、前記界面活性剤と親油性炭化水素類とを含むエッチング液を用いて、導体配線シード層20のうちレジスト30に覆われていた部分(非導体回路部分)の化学銅をエッチングにより除去して、配線基板1(図2)を得る。
本発明の配線基板の製造方法おける工程(5)のエッチングは、エッチング液をスプレー処理することにより行うことが好ましい。
スプレー処理圧力は、0.5〜5kgf/cmであることが好ましく、0.8〜2kgf/cmであることがより好ましい。また、スプレー処理の処理温度は、10〜80℃であることが好ましく、25〜50℃であることがより好ましい。
以上説明した、本発明のエッチング液によれば、導体回路である電解銅の腐食作用によるエッチングが抑制され、導体回路の配線細りが低減される。また、導体回路と絶縁樹脂層との間に位置する化学銅がエッチングされることによるアンダーカットも抑制することができ、導体回路と絶縁樹脂層との密着性が高く、信頼性の高い配線基板を得ることができる。
これは、本発明のエッチング液では、界面活性剤と親油性炭化水素類とを含んでいることから、これらが親油性炭化水素類を核とするサブミクロンのミセル構造を形成するためであると考えられる。すなわち、界面活性剤は電解銅に優先的に吸着する性質を有しており、腐食抑制効果の高い親油性炭化水素類とミセル構造を形成させることにより、耐蝕皮膜の増大による腐食抑制効果を電解銅表面において優先的に発現させ、エッチングによる導体回路の配線細りを低減できると考えられる。
また、本発明の界面活性剤と親油性炭化水素類はサブミクロンのミセル構造を形成するため、エッチングの際にエッチング液の流動の影響を受けて、流動が滞留する部分に蓄積しやすいと考えられる。そのため、エッチング時に導体回路の角の部分(電解銅と化学銅との境界付近)にエッチング液が滞留して、アンダーカットを抑制することができると考えられる。この滞留による効果は、配線基板の製造において、エッチング工程をスプレー処理により行うことでより向上する。
また、本発明のエッチング液は環境負荷の高い材料を使用していないために好適に使用できる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[実施例1]
両面に内層導体配線パターンを設けたガラス−エポキシ絶縁性基板(商品名:MCL−E−679F、日立化成高秒株式会社製)を用い、その基板の両面に、厚さ35μmの層間絶縁樹脂(商品名:ABF−GX Code13、味の素ファインテクノ株式会社製)を110℃、0.7MPaで真空ラミネートし、さらに110℃、6kgf/cm、60秒で両面プレスしてフラッタリングした後に180℃、30分でキュアした。これにより、絶縁性基板の両面に層間絶縁樹脂層を形成した。
ついで、この層間絶縁樹脂層に、所定のビアパターンのアライメントを合わせて炭酸ガスレーザーでφ90μmのビアホールを形成した。更に、過マンガン酸カリウム(60g/L)と水酸化ナトリウム(40g/L)とを含む溶液(60℃)に、この基板を5分間浸漬し、デスミア・粗化処理を行った。
ついで、無電解銅めっきの前処理として、濃度が250g/Lのプリディップ液(商品名:PD−301、日立化成工業株式会社製)、増感剤(商品名:HS−202B、日立化成工業株式会社製)、密着促進剤(商品名:ADP−601、日立化成工業株式会社製)に前記基板を順次浸漬した後、CUST−201(商品名、日立化成工業株式会社製)にて20分間無電解銅めっきを行って0.8μm厚の導体配線シード層を形成した。
ついで、導体配線シード層上に、厚さ20μmの感光性ドライフィルムレジスト(商品名:RY−3320、日立化成工業株式会社性)を貼り合わせ、所望する外層配線パターンのフォトマスクを載置して、100mJ/cmで露光し、30℃の0.8%炭酸ナトリウム溶液で現像処理し、ライン/スペース=15/15μmの配線パターンのめっきレジストを設けた。
ついで、レジスト非形成部分(レジスト開口部)に以下の条件で電解銅めっきを施し、厚さ20μmの導体回路を形成した。
(電解めっき水溶液)
硫酸 180g/L
硫酸銅 80g/L
添加剤(カパラシドGL、アトテックジャパン製) 1mL/L
(電解めっき条件)
電流密度 1A/dm
時間 40分
温度 室温(25℃)
ついで、50℃、5%NaOH水溶液にてめっきレジストを剥離除去した。
また、表1に示す分子量1500のポリエチレングリコール誘導体(質量:M)と、親油性炭化水素類(質量:M)であるパラフィンワックスとを質量比[M]/[M+M]=0.4で混合して50質量%水分散液を調製した。また、過酸化水素(40g/L)と硫酸(80g/L)とを混合した水溶液を調製し、固形分量が5g/Lとなるように前記水分散液を添加、混合してエッチング液を調製した。
そして、このエッチング液を用いて、スプレー式エッチング装置にて液温40℃、スプレー圧力0.1MPaの条件で、前記レジストを除去した基板のエッチングを行って配線基板を作製した。エッチングの処理時間は40分であった。ただし、エッチングの処理時間とは、非配線部分の化学銅が溶解しきるまでの時間を意味する。
[実施例2〜5]
エッチング液に添加するポリエチレングリコール誘導体と親油性炭化水素類の組成を表1に示す通りに変更した以外は実施例1と同様にして配線基板を作製した。
[比較例1〜3]
エッチング液に添加するポリエチレングリコール誘導体と親油性炭化水素類の組成を表1に示す通りに変更した以外は実施例1と同様にして配線基板を作製した。
Figure 0005182612
実施例及び比較例で得られた配線基板について、下記に説明する通りに、配線細り、アンダーカット量をそれぞれ測定した。また、これらのエッチングの結果について、非常に良い(◎)、良い(○)、普通(△)、悪い(×)の基準で総合評価を行った。結果を表2に示す。
(配線細り)
得られた配線基板の電解銅からなる導体回路のエッチング後のライン幅を測定し、エッチングを行う前(15μm幅)との差を配線細り(μm)とした。
(アンダーカット量)
得られた配線基板のエッチング後の断面を電子顕微鏡により観測し、導体回路と絶縁樹脂層との間に位置する化学銅がアンダーカットされた長さ(μm)を測定した。
Figure 0005182612
本発明のエッチング液を用いた実施例1〜5では、配線細りが少なく、アンダーカット量も少ない、良好な配線基板が得られた。また、これらの配線基板の断面形状を走査型電子顕微鏡にて観察したところ配線形状も非常に良好であった。
一方、ポリエチレングリコール誘導体も親油性炭化水素類も用いていない比較例1では、配線細りも大きく、アンダーカット量も多くなり、配線基板の品質が劣っていた。
また、ポリエチレングリコール誘導体のみを用いた比較例2では、ポリエチレングリコール誘導体の腐食抑制効果により配線細り、アンダーカット量が共に改善されるものの、その効果は実施例に比べて小さく、配線基板の品質が劣っていた。
また、ポリエチレングリコール誘導体を用いていない比較例3では、エッチング液が相分離してしまい、エッチング工程自体を行うことができず実用に値しなかった。
本発明によるセミアディティブ工法用のエッチング液によれば、配線細り量及びアンダーカット量を低減することが可能なことから、微細な配線を有するプリント配線板、半導体パッケージ用基板等の製造に好適に使用できる。そのため、電子機器の高密度化による軽薄短小化に貢献するものである。
本発明の配線基板の製造方法におけるエッチング工程前の配線基板の一例を示した断面図である。 本発明のエッチング液を用いてエッチングして得られた配線基板の一例を示した断面図である。
符号の説明
1 配線基板 10 絶縁性基板 13 絶縁樹脂層 20 導体配線シード層 30 レジスト 40 導体回路

Claims (6)

  1. セミアディティブ工法用のエッチング液であって、酸化剤と、酸と、界面活性剤と、親油性炭化水素類とを含み、
    前記界面活性剤(質量:M )と前記親油性炭化水素類(質量:M )との質量比M /(M +M )が0.4〜0.6であることを特徴とするエッチング液。
  2. 前記界面活性剤が、RO−(CHCHO)(CHCH−H(Rは水素原子又は炭素原子数1〜50のアルキル基であり、nは1〜120の整数であり、mは2〜180の整数である)で示されるポリエチレングリコール誘導体である、請求項1に記載のエッチング液。
  3. 前記ポリエチレングリコール誘導体の分子量が500〜10000である、請求項2に記載のエッチング液。
  4. 前記酸化剤が過酸化水素であり、前記酸が硫酸である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエッチング液。
  5. セミアディティブ工法により絶縁性基板上に導体回路が形成された配線基板を製造する方法であって、
    前記絶縁性基板上に無電解めっきにより化学銅からなる導体配線シード層を形成する工程と、
    該導体配線シード層上にレジストを形成して導体回路を形成しない部分をマスキングする工程と、
    導体配線シード層上のレジスト開口部に電解めっきにより電解銅からなる導体回路を形成する工程と、
    レジストを除去する工程と、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のエッチング液により非導体回路部分の化学銅をエッチングする工程とを含む配線基板の製造方法。
  6. 前記エッチングする工程を、エッチング液をスプレー処理することにより行う、請求項5に記載の配線基板の製造方法。
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