JP5182540B2 - 燃料電池用ケース - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池を内部に収容する燃料電池用ケースに関するものである。
スタック構造の燃料電池は、塵埃や水などから保護するべく、密閉構造の燃料電池用ケースに収容されて例えば車室床などに搭載される。ところが、バルブの異常や経年劣化等によって、燃料電池内から水素や酸化剤がリークする場合があり、燃料電池用ケース内が過剰な圧力状態となる場合がある。このような事情を考慮して、特許文献1に記載の燃料電池用ケースでは、その内圧が所定圧以上となったときに、圧力をケース外に逃がす圧力開放部が設けられている。
特開2002−367647号公報(第3頁および第3図)
このような従来の燃料電池用ケースでは、内圧が増大しても圧力開放部が開放動作するため、ケース自体の破壊を抑制することができる。しかしながら、ケース自体について薄肉化や軽量化を図ると、これに伴いケース自体の強度が低下する。このため、内圧が異常上昇した場合には、圧力開放部が開放動作する前にケース自体が破壊されるおそれがある。特に、燃料電池用ケースを複数のケース構成部材を接合して組立てている場合には、その接合部に変形や損傷をもたらすおそれがある。
本発明は、内圧が増大した場合の変形や損傷を適切に抑制することができる燃料電池用ケースを提供することをその目的としている。
本発明の燃料電池用ケースは、複数のケース構成部材を接合して組立てられ、内部に燃
料電池を収容する燃料電池用ケースであって、複数のケース構成部材の各々は、前記ケー
ス構成部材の周縁部に周方向に亘って形成され、接合面を有するフランジ部と、フランジ
部の周縁部を周方向に亘って折り曲げて形成された折曲げ部と、を備え、フランジ部同士を互いに接合された折曲げ部同士は、互いに下方に折り曲げられ、かつ、周方向に亘って互いに接触するように構成されている、を備えたものである。
この構成によれば、複数のケース構成部材が互いのフランジ部の接合面を介して接合され、組み立てられた燃料電池用ケースは、その内部に燃料電池を収容可能となる。フランジ部の縁部を折り曲げて折曲げ部が形成されているため、各ケース構成部材の断面二次モーメントが大きくなり、各ケース構成部材の強度が向上し得る。これにより、簡易な構成で燃料電池用ケースの剛性を全体として高めることができ、燃料電池からリークしたガスに起因して燃料電池用ケースの内圧が増大しても、フランジ部を含むケース構成部材の変形や損傷を適切に抑制することが可能となる。この種の折曲げ部をフランジ部に設ける構成は、ケース構成部材を薄肉化するのに好適である。
また、フランジ部がケース構成部材の周縁部に周方向に亘って設けられているため、接合面の面積(接触面積)を十分にとることができる。更に、フランジ部に対応して折曲げ部は、フランジ部の周縁部を周方向に亘って折り曲げて形成されているため、フランジ部の一部分に折曲げ部を形成する場合に比べて、ケース構成部材の強度をより一層向上することができる。また更に、折曲げ部の折り曲げ方向を互いに下方とすることで、水や埃などの異物がフランジ部に溜まらないようにすることが可能となる。また、フランジ部の接合面と同様に、折曲げ部同士を接触させることも可能となる。
これらの場合、複数のケース構成部材の互いに接合されるフランジ部同士は、ねじ締結により接合されていることが、好ましい。
この構成によれば、ケース構成部材同士の接合を十分な強度で簡易になすことができる。また、ねじ締結であるため、フランジ部同士をリベットや溶接等で接合する場合に比べて、互いに接合されたケース構成部材同士を簡易に分離することができ、燃料電池の取り出しなどを必要に応じて容易に行うことができる。
なお、ねじ締結される箇所は、必要耐圧強度を確保可能に複数箇所であることが好ましく、しかもほぼ等間隔であることが好ましい。
これらの場合、複数のケース構成部材は、二分割構造の二つのケース構成部材からなることが、好ましい。
この構成によれば、燃料電池用ケースを単純化することができる。
本発明の燃料電池用ケースによれば、内圧が増大した場合の変形や損傷を適切に抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係る燃料電池用ケースについて説明する。この燃料電池用ケースは、そのケース構成部材の薄肉化や軽量化を図りつつ、ケース構成部材の強度を確保したものである。ここでは、燃料電池用ケースを燃料電池自動車に設置した例について説明する。
図1および図2に示すように、燃料電池用ケースたるスタックケース1は、スタック構造の燃料電池2を内部に収容可能に箱型に形成されている。燃料電池2は、その基本単位となる単セルを多数積層して、いわゆる燃料電池スタックを構成している。燃料電池2としては、リン酸型など複数の種類があるが、ここでは車載や定置用に好適な固体高分子電解質型で構成されている。
燃料電池2には、酸化剤ガスとしての空気が圧力供給されると共に、燃料ガスとしての水素が空気と略同圧で供給される。この空気と水素とにより燃料電池2が発電して、起電力が得られる。また、燃料電池2には、冷媒としての冷却水が供給される。これら各種流体(空気、水素および冷却水)の配管は、スタックケース1外からスタックケース1内へと延在して、燃料電池2の所定箇所に接続されている。このため、スタックケース1には、各種流体の配管に対応する管径の貫通孔(図示省略)が分散して形成されている。燃料電池2は、その周辺の検出機器やサービスプラグなどの高電圧部品などと一緒にスタックケース1に収容されている。
スタックケース1は、上下二分割構造からなり、蓋として機能するアッパケース10と、アッパケース10に接合されるロアケース11と、で構成されている。スタックケース1を構成するケース構成部材、すなわちアッパケース10およびロアケース11は、金属や硬質樹脂により形成することができるが、ここでは軽量化や放熱性を考慮してアルミニウムにより形成されている。より詳細には、アッパケース10およびロアケース11は、例えば3mm、好ましくは1mm程度からなるアルミニウム製の薄板をプレス成形することにより、所定の形状に形成されている。
アッパケース10は、上壁部21と、上壁部21の周縁に沿って垂下するように形成された周壁部22と、周壁部22の端部から外方向に張り出したフランジ部23と、フランジ部23の縁部を折り曲げて形成された折曲げ部24と、で一体に構成されている。アッパケース10は、プレス成形されることでこれらの構成部分(21,22,23,24)を具備している。
フランジ部23は、周壁部22の端部に周方向に亘って形成され、周壁部22の端部から外側に直角に屈曲して水平方向に延在している。フランジ部23は、ねじ締結可能な所定の幅を有している。フランジ部23の下側の端面が、ロアケース11の後述するフランジ部43に対面し、これに接触する接合面となっている。
折曲げ部24は、フランジ部23の縁部を周方向に亘って下側に折り曲げて形成されている。すなわち、折曲げ部24は、フランジ部23の縁部から直角に屈曲して、下方に所定の長さ延在している。フランジ部23に折曲げ部24を設けることで、接合部となるフランジ部23の剛性を高めることができる。また、アッパケース10としてみれば、折曲げ部24を設けた分、断面二次モーメントが大きくなり、その強度が向上される。さらに、折曲げ部24によって、アッパケース10のプレス成形時に、そのプレス成形された形状を好適に維持することが可能となる。
上壁部21の上面は、平坦面で形成され、平面視方形に形成されている。もっとも、上壁部21の上面を平坦面でなくて凹凸面で形成してもよい。周壁部22には、上記の各種流体の配管を挿通するための図示省略した貫通孔が形成されている。また、周壁部22の一部には、スタックケース1の内部空間の圧力が所定圧以上になったときに開放する圧力開放部26が設けられている。
図3に示すように、圧力開放部26は、アッパケース10の周壁部22に形成した開口部31に作り込まれており、開口部31の外側表面に位置している。圧力開放部26は、開口部31に広く臨むフィルタ32と、フィルタ32の周縁部を保持し、開口部31の外側周縁部に固定された保持枠33と、保持枠33の上部に回動可能に支持された平板状の可動扉34と、を有している。フィルタ32は、通気性を有すると共に、塵埃や水などの異物を捕捉可能に構成されている。この種のフィルタ32は、例えばゴアテックス(登録商標:ジャパンゴアテックス(株))などの膜により構成することができる。
保持枠33および可動扉34は、互いに磁力により吸着可能に構成されている。保持枠33および可動扉34は、例えば両者ともマグネットを埋め込んで構成することもできるし、一方にはマグネットを埋め込み、他方はマグネットによって吸着される磁性体材料で構成することもできる。例えば、硬質樹脂により形成した保持枠33にマグネットを埋め込み、可動扉34を磁性体材料で形成することができる。磁性体材料としては、例えば、鉄、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼など各種金属、合金等が挙げられる。
可動扉34は、常時は、磁力により保持枠33に吸着されており、フィルタ32に接するように開口部31を閉塞する。この場合、車両傾斜となっても、可動扉34は自由に開かないように保持枠33に磁力により吸着されている。スタックケース1の内圧が所定圧よりも大きくなった場合、可動扉34は、磁力による吸着力に抗してフィルタ32から離間するように回動し、開口部31を開放するように構成されている(図3の仮想線参照。)。すなわち、スタックケース1の内圧と外圧との差が所定の値よりも大きくなると(所定の値に達すると)、圧力開放部26が開放動作する。
これにより、スタックケース1内のガスがフィルタ32を介してスタックケース1外に排出され、スタックケース1内の過剰なガスの圧力を逃がすことができる。したがって、スタックケース1内の燃料電池2や、上記の高電圧部品などの各種構成機器の損傷が適切に且つ未然に防止される。スタックケース1の内圧が所定圧以下に低下すると、可動扉34は、重力および磁力により自動的に回動し、保持枠33に吸着されて開口部31を閉塞する。
ここで、圧力開放部26が開放動作を開始する基準圧となるスタックケース1内の所定圧は、大気圧よりも高い圧力である。後述するように、スタックケース1のアッパケース10とロアケース11とは、この基準圧よりも高い圧力に耐える強度で接合されている。
なお、圧力開放部26をアッパケース10に設けたが、もちろんロアケース11に設けてもよい。また、圧力開放部26の変形例として、フィルタ32を開口部31に直接嵌め込み、マグネットを埋め込んだ可動扉34をスタックケース1に回動可能に支持させて、部品点数を削減してもよい。また、磁力により吸着させる構成に代えて、ねじりコイルバネなどの付勢手段を用い、可動扉34を保持枠33等に閉塞状態の位置側に向かって付勢するようにしてもよい。さらに、圧力開放部26をリリーフ弁で構成し、リリーフ弁をスタックケース1に作り込んでもよい。この場合、リリーフ弁が開放する圧力(リリーフ圧力)を、上記の大気圧よりも高い圧力に設定すればよい。
再び、図1および図2に戻って説明する。
ロアケース11は、アッパケース10と同様に、底壁部41と、底壁部41の周縁に沿って立ち上がるように形成された周壁部42と、周壁部42の端部から外方向に張り出したフランジ部43と、フランジ部43の縁部を折り曲げて形成された折曲げ部44と、で一体に構成されている。ロアケース11は、プレス成形されることでこれらの構成部分(41,42,43,44)を具備する。
底壁部41の外面は、平面視方形の平坦面で形成されている。もっとも、底壁部41の外面を凹凸面で形成してもよい。スタックケース1は、底壁部41の外面をブラケット等に支持させ、このブラケット等を車両のフレームに固定することで、車両床下や車室後方などに設置される。底壁部41の内面は、平坦面で形成され、絶縁体46を介して燃料電池2の底部を例えば三点で支持可能に構成されている。もっとも、底壁部41の内面についても凹凸面で形成してもよい。アッパケース10とロアケース11とが接合されて組み立てられた状態では、両者の周壁部22,42の内面および外面はともに面一になる。
フランジ部43は、周壁部42の端部に周方向に亘って形成され、周壁部42の端部から外側に直角に屈曲して水平方向に延在している。フランジ部43は、アッパケース10のフランジ部23と同程度に、ねじ締結可能な幅を有している。フランジ部43の上側の端面が、アッパケース10のフランジ部23の下側の端面に接触する接合面となっている。すなわち、アッパケース10およびロアケース11は、それぞれのフランジ部23,43を接合部として互いに接合される。
アッパケース10のフランジ部23とロアケース11のフランジ部43とは、互いの接合面が周方向に亘って当接している。そして、この当接状態のフランジ部23,43同士は、ねじ締結により接合されている。より詳細には、各フランジ部23,43には、所定位置にボルト穴が形成されており、フランジ部23,43同士は、バネ座金51を介してボルト52およびナット53により締結されて、互いの接合面が強密着している。これにより、スタックケース1の内部空間は、略気密に密閉されている。
バネ座金51、ボルト52およびナット53からなる締結手段55は、複数が分散してスタックケース1に設けられている。このため、フランジ部23,43同士は、複数の締結手段55により複数箇所を分散して締結されている。好ましくは、複数の締結手段55は、スタックケース1の周方向に亘ってほぼ等間隔に設けられ、その個数は、スタックケース1の内圧に対して必要耐圧強度を有する程度に設定される。
このように、フランジ部23,43同士の接合にねじ締結による締結手段55を用いたことで、フランジ部23,43同士の接合を十分な強度で簡易になすことができる。締結手段55を三部品構成としたが、もちろんこれに限るものではなく、例えばロアケース11にナット53が一体構成されていてもよい。また、リベットによる締結手段のほか、接着剤や溶接等による固着手段を用いても、フランジ部23,43同士を適切に接合することができる。ただし、これらの他の接合方法では、フランジ部23,43同士の分離がし難くなり、燃料電池2自体を点検する場合などの利便性が悪い。上記のように、ねじ締結による接合方法を用いることで、フランジ部23,43同士の分離を簡易に行うことができ、スタックケース1の分割を簡易に且つ迅速に行い得る。
折曲げ部44は、フランジ部43の縁部を周方向に亘って下側に折り曲げて形成されている。すなわち、折曲げ部44は、フランジ部43の縁部から直角に屈曲して、下方に延在している。フランジ部43に折曲げ部44を設けることで、接合部となるフランジ部43の剛性を高めることができる。また、ロアケース11としてみれば、折曲げ部44を設けた分、断面二次モーメントが大きくなり、その強度が向上される。さらに、折曲げ部44によって、ロアケース11のプレス成形時に、そのプレス成形された形状を好適に維持することが可能となる。
アッパケース10の折曲げ部24とロアケース11の折曲げ部44とは、周方向に亘って接触しているが、もちろん両者の間に僅かにクリアランスがあってもよい。また、アッパケース10の折曲げ部24とロアケース11の折曲げ部44とは、略同程度の長さ延在しているが、もちろん一方が他方よりも長く延在すように構成してもよい。
以上のように、本実施形態のスタックケース1によれば、アッパケース10およびロアケース11の各フランジ部23,43に折曲げ部24,44を設けたため、各フランジ部23,43の剛性が高まる。これにより、燃料電池2からリークしたガスに起因してスタックケース1の内圧が急上昇したとしても、フランジ部23,43の変形を好適に抑制することができる。フランジ部23,43の変形が抑制されることで、フランジ部23,43のボルト穴の変形を抑制することができ、もってボルト52の抜けを抑制することができる。また、フランジ部23,43に折曲げ部24,44を設けたため、スタックケース1の強度を向上しつつ、アッパケース10およびロアケース11の薄肉化や軽量化を図るのに好適となる。
また、フランジ部23,43同士を締結手段55により締結しているため、スタックケース1の内圧に対するスタックケース1の強度を適切に確保することができる。特に、フランジ部23,43同士は、折曲げ部24,44の構造と締結手段55とが協働して、圧力開放部26が開放動作を開始する基準圧よりも高い圧力に耐える程度で接合されることが好ましい。こうすることで、例えばスタックケース1の内圧が急激に基準圧以上に上昇し、圧力開放部26の開放動作が遅れた場合にも、各フランジ部23,43の変形を抑制することができるなど、スタックケース1の損傷を適切に抑制することができる。
また、アッパケース10の折曲げ部24とロアケース11の折曲げ部44とは、折り曲げ方向が同一方向の下方であるため、ユーザの手が外部から触れにくいようになっている。例えば、車両に設置されたスタックケース1のまわりに他の機器が配置されていても、ユーザは、各折曲げ部24,44に邪魔されることなく他の機器にアクセスすることが可能となる。また、フランジ部23の上側の端面に埃や水等の異物を滞留させなくて済むと共に、ボルト52の締付けを作業性良く行うことが可能となる。なお、フランジ部23,43に対する折曲げ部24,44の折り曲げ角度は、上記のように90度でなくてもよく、鋭角または鈍角であってもよい。
次に、図4を参照して、折曲げ部24,44の他の変形例について説明する。なお、図4は、締結手段55を省略して示している。
図4(a)に示すように、アッパケース10の折曲げ部24は、フランジ部23の縁部を周方向に亘って上側に直角に折り曲げて形成されている。ロアケース11の折曲げ部44は、上記同様に、フランジ部43の縁部を周方向に亘って下側に直角に折り曲げて形成されている。すなわち、アッパケース10の折曲げ部24とロアケース11の折曲げ部44とは、折り曲げ方向が反対方向となっている。
図4(b)では、アッパケース10およびロアケース11の折曲げ部24,44の折り曲げ方向を、全体として、上記実施形態の下方向から上方向に変更した例を示している。その他の点は、上記と同様である。例えば、折曲げ部24,44同士は、周方向に亘って互いに接触していてもよいし、両者の間に僅かにクリアランスがあってもよい。また、折曲げ部24,44同士が延在する長さは、任意である。これら図4(a)および(b)の場合についても、フランジ部23,43に対する折曲げ部24,44の折り曲げ角度は、上記のように90度でなくてもよく、鋭角または鈍角であってもよい。
図4(c)では、アッパケース10の折曲げ部24は、フランジ部23の縁部を周方向に亘って上側に折り曲げ、さらに端部がフランジ部23の上側の端面に接するように、フランジ部23の縁部から180度折り返されて形成されている。同様に、ロアケース11の折曲げ部44は、フランジ部43の縁部を周方向に亘って下側に折り曲げ、さらに端部がフランジ部43の下側の端面に接するように、フランジ部43の縁部から180度折り返されて形成されている。
以上のような図4(a)〜(c)に示す折曲げ部24,44であっても、フランジ部23,43の剛性を高めることができ、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。また、図4(a)および(b)の折曲げ部24,44であれば、図4(c)の折曲げ部24,44に比べて、プレス成形時の工程を簡略化することができる点で有用である。
次に、図5を参照して、圧力開放部26の他の実施形態について説明する。
図5に示すように、圧力開放部26は、アッパケース10の周壁部22に形成した開口部31に嵌装されたグロメット70で構成されている。グロメット70は、ゴムなどの弾性体でカップ状に形成されている。グロメット70は、その軸心部にワイヤーハーネス80を挿通させるための挿通孔71が形成されている。ワイヤーハーネス80の一端側は、スタックケース1内の燃料電池2のほか、スタックケース1内の高電圧部品や検出機器などと接続されている。ワイヤーハーネス80の他端側は、スタックケース1外の負荷やECUに接続されている。
グロメット70は、開口部31の周縁部に装着された大径部72と、大径部72に連なり縮径して内周面でワイヤーハーネス80を保持する小径部73と、で一体成形されている。グロメット70は、常時は開口部31を閉塞しており、スタックケース1の内圧が上記の所定圧よりも高くなったときに開口部31から離脱する。これにより、開口部31がワイヤーハーネス80を挿通したまま開放され(圧力開放部26が開放動作し)、スタックケース1内の過剰なガスの圧力を逃がすことができる。
そして、スタックケース1のアッパケース10およびロアケース11のフランジ部23,43同士は、折曲げ部24,44の構造と締結手段55とが協働して、グロメット70が開口部31から離脱する最低の圧力(基準圧)よりも高い圧力に耐える強度で接合されている。したがって、圧力開放部26の開放動作が遅れた場合にも、各フランジ部23,43の変形を抑制することができるなど、スタックケース1の破壊を適切に抑制することができる。また、グロメット70をアッパケース10の周壁部22に設けているため、グロメット70の離脱方向をほぼ水平方向とすることができる。これにより、スタックケース1全体が破裂により破片が飛散する場合に比べて、車両に極力損傷を与えない点で有用となる。なお、グロメット70をロアケース11の周壁部42に設けてもよい。
次に、図6を参照して、圧力開放部26の他の実施形態について説明する。
図6に示すように、圧力開放部26は、アッパケース10の周壁部22の一部の厚みを他の部位に比べて薄くすることで構成されている。スタックケース1の内圧が上記の所定圧よりも高くなったときに、圧力開放部26たる薄肉部90は破裂して開口する(圧力開放部26が開放動作する)一方、薄肉部90を除くスタックケース1の他の部位は破裂しないで元の状態を維持する。
そしてこの圧力開放部26に関連して、スタックケース1のアッパケース10およびロアケース11のフランジ部23,43同士は、折曲げ部24,44の構造と締結手段55とが協働して、薄肉部90が破裂する最低の圧力(基準圧)よりも高い圧力に耐える強度で接合されている。本実施形態では、薄肉部90の破裂が遅れた場合にも、各フランジ部23,43の変形を抑制することができる。また、薄肉部90をアッパケース10の周壁部22に設けているため、破裂した薄肉部90の破片の飛散方向をほぼ水平方向とすることができる。これにより、スタックケース1全体が破裂により破片が飛散する場合に比べて、車両に極力損傷を与えない点で有用となる。
なお、上記したいずれの説明においても、スタックケース1を上下に二分割の構造としたが、もちろん左右に二分割の構造としてもよい。また、スタックケース1は、二分割構造でなくても、複数分割の構造であってもよい。この場合には、スタックケース1は、複数のケース構成部材を接合して組立てられるが、上記同様に、各ケース構成部材にフランジ部や折曲げ部などを設けることができる。また、圧力開放部26を主としてアッパケース10の周壁部22に設けたが、もちろん圧力開放部26を、アッパケース10の上壁部21のほか、ロアケース11の底壁部41や周壁部42に設けるようにしてもよい。
実施形態に係る燃料電池用ケースの外観を示す斜視図である。 図1のII−II線で切断した断面図である。 圧力開放部を拡大して示す断面図である。 変形例に係る折曲げ部を拡大して示す断面図である。 他の実施形態に係る圧力開放部を拡大して示す断面図である。 他の実施形態に係る圧力開放部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
1 スタックケース(燃料電池用ケース)、2 燃料電池、10 アッパケース(ケース構成部材)、11 ロアケース(ケース構成部材)、22 周壁部、23 フランジ部、24 折曲げ部、26 圧力開放部、31 開口部、42 周壁部、43 フランジ部、44 折曲げ部、52 ボルト、53 ナット、55 締結手段、70 グロメット、80 ワイヤーハーネス、90 薄肉部

Claims (3)

  1. 複数のケース構成部材を接合して組立てられ、内部に燃料電池を収容する燃料電池用ケースであって、
    前記複数のケース構成部材の各々は、
    前記ケース構成部材の周縁部に周方向に亘って形成され、接合面を有するフランジ部と、
    前記フランジ部の周縁部を周方向に亘って折り曲げて形成された折曲げ部と、を備え
    前記フランジ部同士を互いに接合された折曲げ部同士は、互いに下方に折り曲げられ、かつ、前記周方向に亘って互いに接触するように構成されている、燃料電池用ケース。
  2. 前記複数のケース構成部材の互いに接合されるフランジ部同士は、ねじ締結により接合されている請求項1に記載の燃料電池用ケース。
  3. 前記複数のケース構成部材は、二分割構造の二つのケース構成部材からなる請求項1又は2に記載の燃料電池用ケース。
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