JP7091195B2 - 燃料電池スタックの収容構造及び燃料電池システム - Google Patents

燃料電池スタックの収容構造及び燃料電池システム Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池スタックを内側に収容する燃料電池スタックの収容構造及び燃料電池システムに関する。
燃料電池スタックは、例えば、特許文献1に開示されているようにケースに収容された状態で使用される。このケースは、燃料電池スタックを密閉状態で収容することにより、水素等の反応ガスが燃料電池スタックから漏出した場合でも、ケースの外部に意図せずに漏出することを防止する。
また、特許文献1に開示の燃料電池システムは、不活性ガスをケース内に封入すると共に、圧力センサをケースに取り付けて構成される。燃料電池システムは、圧力センサによりケース内の圧力変化を検知することで、燃料電池スタックからの反応ガスの漏出を判定する。
特開2010-123270号公報
ところで、燃料電池スタックのケース(収容構造)は、使用中に破損してしまうと、燃料電池スタックから漏出した反応ガスがケースの外部に漏れることになる。特に、反応ガスを検出するセンサよりも上流側で破損が生じると、センサが反応ガスを検知する前に外部に漏れることになる。すなわち、燃料電池スタックの収容構造は、破損が生じた際の反応ガスの漏れをより確実に抑制すると共に、燃料電池スタック又は収容構造の異常を精度よく検知可能な構造であることが求められている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、外部への反応ガスの漏出をより確実に抑制し、異常を精度よく検知することができる燃料電池スタックの収容構造及び燃料電池システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一態様は燃料電池スタックの収容構造に関し、燃料電池スタックを収容する内側空間を有する内側筐体と、前記内側筐体を収容する外側空間を有する外側筐体と、前記内側筐体に設けられ、前記内側筐体の内圧が所定の圧力値よりも低い場合に閉状態を維持し、前記内側筐体の内圧が前記所定の圧力値以上となった場合に開状態となり前記内側空間の気体を逃がすリリーフバルブと、を備え、前記内側筐体は、前記内側空間と前記外側空間を連通する孔部を有する
本発明の別の一態様は、燃料電池スタックの収容構造に関し、燃料電池スタックを収容する内側空間を有する内側筐体と、前記内側筐体を収容する外側空間を有する外側筐体と、前記内側筐体に設けられ、前記内側筐体の内圧が所定の圧力値よりも低い場合に閉状態を維持し、前記内側筐体の内圧が前記所定の圧力値以上となった場合に開状態となり前記内側空間の気体を逃がすリリーフバルブと、前記外側筐体の上部に設けられ、水素濃度を検知する水素濃度センサと、を備える。
本発明のさらに別の一態様は、燃料電池システムに関し、燃料電池スタックを収容する内側空間を有する内側筐体と、前記内側筐体を収容する外側空間を有する外側筐体と、前記内側筐体に設けられ、前記内側筐体の内圧が所定の圧力値よりも低い場合に閉状態を維持し、前記内側筐体の内圧が前記所定の圧力値以上となった場合に開状態となり前記内側空間の気体を逃がすリリーフバルブと、前記外側筐体の上部に設けられ、水素濃度を検知する水素濃度センサと、を備える燃料電池スタックの収容構造と、前記リリーフバルブと前記水素濃度センサとに通信可能に接続された制御部と、を有する燃料電池システムであって、前記制御部は、前記リリーフバルブの開閉状態の検知結果と、前記水素濃度センサの検知結果とを用いて、前記内側筐体、前記外側筐体及び前記燃料電池スタックの破損を検出する。
上記の燃料電池スタックの収容構造は、内側筐体と外側筐体により燃料電池スタックを2重に囲うことで、燃料電池スタックをより強固に保護することが可能となる。すなわち、内側筐体と外側筐体のうち一方が破損しても、他方において水素の漏れを防ぐことができる。また、内側筐体のリリーフバルブは、燃料電池スタックに異常が生じて水素が急激に漏出した際に、内側空間からの水素を抑えつつ外側空間に逃がすことで、外側空間において水素が急激に増加することを抑制する。従って、収容構造は、反応ガスの外部への漏出をより確実に抑制して、可燃濃度の水素が火種に到達することを回避することができる。特に、リリーフバルブは、内側筐体に安価に設置でき、また燃料電池スタック又は収容構造の異常をその開閉状態に基づき精度よく認識させることができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池スタックの収容構造を示す説明図である。 制御部による燃料電池スタック及び収容構造の異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る燃料電池スタック10の収容構造12は、図示しない燃料電池自動車に燃料電池スタック10を搭載する際に当該燃料電池スタック10を保護する構造体として適用される。なお、収容構造12は、燃料電池自動車への適用に限定されず、種々の対象に使用し得る。
燃料電池スタック10は、単位燃料電池である発電セル14を複数積層して構成される積層体16を備える。積層体16は、複数の発電セル14の電極面を立位姿勢にして水平方向に積層した状態で燃料電池自動車に搭載される。なお、積層体16は、複数の発電セル14の電極面を重力方向に積層した状態で搭載されてもよい。
複数の発電セル14は、横長長方形状に形成される電解質膜・電極構造体(MEA)18と、同じく横長長方形状に形成され、電解質膜・電極構造体18を挟持する一対のセパレータ20(第1セパレータ22及び第2セパレータ24)とを備える。
電解質膜・電極構造体18は、例えば、炭化水素系又はパーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された電解質膜26(固体高分子電解質膜)と、電解質膜26を挟持するアノード電極28及びカソード電極30とを備える。また図示は省略するが、アノード電極28及びカソード電極30は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子をガス拡散層の表面に一様に塗布して形成される電極触媒層とを有する。
第1及び第2セパレータ22、24は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、或いはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板により構成される。第1及び第2セパレータ22、24は、矩形状の平面を有する薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状に成形される。なお、第1及び第2セパレータ22、24は、金属板に代えて、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
第1セパレータ22は、カソード電極30に対向配置され、酸化剤ガス(例えば、酸素含有ガス)を流動することにより、カソード電極30に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路32を有する。第2セパレータ24は、アノード電極28に対向配置され、燃料ガス(例えば、水素含有ガス)を流動することにより、アノード電極28に燃料ガスを供給する燃料ガス流路34を有する。また、第1セパレータ22と第2セパレータ24は、複数の発電セル14の積層状態で相互に隣接し合い、その対向面同士の間には、冷媒(例えば、水)が流動する冷媒流路36が設けられる。
さらに、第1及び第2セパレータ22、24は、図示しない酸化剤ガス供給連通孔を長手方向一端側に備えると共に、図示しない酸化剤ガス排出連通孔を長手方向他端側に備える。酸化剤ガス供給連通孔及び酸化剤ガス排出連通孔は、複数の発電セル14の積層方向に互いに連通している。酸化剤ガス供給連通孔は、酸化剤ガス流路32に酸化剤ガスを供給する。酸化剤ガス排出連通孔は、酸化剤ガス流路32から酸化剤ガスを排出する。
また、第1及び第2セパレータ22、24は、図示しない燃料ガス供給連通孔を長手方向他端側に備えると共に、図示しない燃料ガス排出連通孔を長手方向一端側に備える。燃料ガス供給連通孔及び燃料ガス排出連通孔は、複数の発電セル14の積層方向に互いに連通している。燃料ガス供給連通孔は、燃料ガス流路34に燃料ガスを供給する。燃料ガス排出連通孔は、燃料ガス流路34から燃料ガスを排出する。
さらに、第1及び第2セパレータ22、24(電解質膜・電極構造体18を含んでもよい)は、図示しない冷媒供給連通孔を長手方向一端側に備えると共に、図示しない冷媒排出連通孔を長手方向他端側に備える。冷媒供給連通孔及び冷媒排出連通孔は、複数の発電セル14の積層方向に互いに連通している。冷媒供給連通孔は、冷媒流路36に冷媒を供給する。冷媒排出連通孔は、冷媒流路36から冷媒を排出する。
なお、反応ガス連通孔(酸化剤ガス供給連通孔、酸化剤ガス排出連通孔、燃料ガス供給連通孔、燃料ガス排出連通孔)や冷媒連通孔(冷媒供給連通孔、冷媒排出連通孔)の配置位置や形成数等は特に限定されるものではない。また反応ガス連通孔及び冷媒連通孔は、電解質膜・電極構造体18に設けられてよく、或いは電解質膜・電極構造体18の外周を囲う樹脂部材に設けられてもよい。
さらに、燃料電池スタック10は、積層体16の積層方向一端側に、ターミナルプレート38a、インシュレータ40a及びエンドプレート42aを外方に向かって順に配置している。同様に、燃料電池スタック10は、積層体16の積層方向他端側に、ターミナルプレート38b、インシュレータ40b及びエンドプレート42bを積層方向外方に向かって順に配置している。一対のエンドプレート42a、42bの各辺間には、連結バー44が締結され、各連結バー44は、エンドプレート42a、42bを介して積層体16の積層方向に締め付け荷重を付与する。
また図示は省くが、一方のエンドプレート42a、42bには、上述した酸化剤ガス供給連通孔に連通する酸化剤ガス供給マニホールド、酸化剤ガス排出連通孔に連通する酸化剤ガス排出マニホールド、燃料ガス供給連通孔に連通する燃料ガス供給マニホールド、燃料ガス排出連通孔に連通する燃料ガス排出マニホールド、冷媒供給連通孔に連通する冷却媒体供給マニホールド、及び冷媒排出連通孔に連通する冷却媒体排出マニホールドが取り付けられている。
収容構造12は、以上の燃料電池スタック10を2重に囲って保護する構造体となっている。すなわち、収容構造12は、燃料電池スタック10を直接内側に収容する内側エンクロージャ50(内側筐体)と、この内側エンクロージャ50を収容する外側エンクロージャ60(外側筐体)と、を有する。上記のマニホールド(酸化剤ガス供給マニホールド、酸化剤ガス排出マニホールド、燃料ガス供給マニホールド、燃料ガス排出マニホールド、冷却媒体供給マニホールド、冷却媒体排出マニホールド)は、内側エンクロージャ50、外側エンクロージャ60の適宜の箇所を貫通して収容構造12の外部に露出されている。収容構造12のマニホールドの貫通箇所には、パッキン等が設けられていてもよい。
内側エンクロージャ50は、燃料電池スタック10よりも一回り大きな直方形状(箱状)に形成され、燃料電池スタック10を収容する内側空間52を有する。内側エンクロージャ50は、燃料電池スタック10の積層方向両端側に位置する一対の端壁54と、一対の端壁54の4つの辺部間を延在する側壁56と、を備える。各壁は、充分な剛性を有し、辺部同士が相互に強固に連結されることで、内側エンクロージャ50の内圧の変化に耐え得る耐圧構造に構成されている。
なお、図1中では、燃料電池スタック10が内側エンクロージャ50の内側空間52に単純に位置した状態を図示しているが、内側エンクロージャ50の内面には、燃料電池スタック10を支持する適宜の支持構造が設けられる。内側エンクロージャ50は、緩衝部材(不図示)を充填して燃料電池スタック10を保護してもよい。また、内側空間52には、不活性ガスが充填されていてもよい。
また、内側エンクロージャ50は、長期的には、予め設定された内圧を保つように構成されることが好ましい。このため、内側エンクロージャ50は、当該内側エンクロージャ50の外部(外側空間62)と内側空間52とを連通する1以上の孔部58を備えていてもよい。孔部58は、小さな流路断面積を有するように形成され、例えば、燃料電池自動車に燃料電池スタック10を搭載した状態で、上部に位置する側壁56に設けられる。これにより、燃料電池スタック10の通常運転時に(燃料電池スタック10に破損等が生じていない正常状態で)、燃料ガスである水素が燃料電池スタック10から微量に漏れても、孔部58から気体が徐々に流出するので、内圧が略一定に保たれる。孔部58には、逆止弁58a(図1中の破線参照)が設けられていてもよい。
また、収容構造12は、内側エンクロージャ50にリリーフバルブ70を備える。リリーフバルブ70は、例えば、燃料電池自動車に燃料電池スタック10を搭載した状態で、内側エンクロージャ50の端壁54の上部に取り付けられる。リリーフバルブ70は、可動空間72aを内部に有する筐体72と、可動空間72a内に変位自在に配置される弁部74と、同じく可動空間72aに配置され弁部74に弾性力を付与する弾性部材76とを有する。
筐体72は、可動空間72aと筐体72の外部(外側空間62)を連通する逃がし孔72bを有する。また筐体72は、可動空間72aと内側空間52の間を仕切る隔壁78を、端壁54の取付箇所(端壁54に形成された内側空間52の開口)に備える。この隔壁78には、内側空間52と可動空間72aとの間を連通する連通孔78aが形成されている。
リリーフバルブ70は、内側空間52の内圧が所定の圧力値よりも低い通常時に、弾性部材76が隔壁78に向けて弁部74を押圧していることで、弁部74により連通孔78aを閉塞している。その一方で、リリーフバルブ70は、内側エンクロージャ50の内圧が急激に上昇して所定の圧力値以上となった場合に、弾性部材76の押圧力に抗して弁部74が連通孔78aから離間するように変位する。これにより、内側空間52の気体は、連通孔78a、可動空間72a及び逃がし孔72bを通して筐体72の外部(外側空間62)に流出する。なお、リリーフバルブ70は、弾性部材76を備えずに、内側空間52と外側空間62に連通する可動空間72aの圧力差によって弁部74が変位する構成でもよい。
さらに、本実施形態に係るリリーフバルブ70は、燃料電池スタック10を含む燃料電池システム80全体の動作を制御する制御部(ECU)82に通信可能に接続されている。リリーフバルブ70は、弁部74による連通孔78aの閉状態(閉弁)と連通孔78aの開状態(開弁)とを検知して、その検知結果の情報を制御部82に出力するように構成されている。制御部82は、リリーフバルブ70の開状態の情報を取得することで、燃料電池スタック10の異常によって内側エンクロージャ50の内圧が上昇していることを認識することが可能となる。
なお、図1中では、燃料電池スタック10と内側エンクロージャ50を別に構成して内側エンクロージャ50に収容した構成としているが、燃料電池スタック10と内側エンクロージャ50の収容形態はこの構成に限定されるものではない。例えば、エンドプレート42a、42bが内側エンクロージャ50の一部の面を構成し、複数の発電セル14の側面を囲うサイドパネル(不図示)をエンドプレート42a、42bの各辺間に取り付けることで、内側エンクロージャ50とすることができる。
一方、収容構造12の外側エンクロージャ60は、内側エンクロージャ50よりも一回り大きな直方形状(箱状)に形成され、内側エンクロージャ50を収容する外側空間62を有する。外側エンクロージャ60は、内側エンクロージャ50と同様に、一対の端壁64と、一対の端壁64の4つの辺間を延在する側壁66と、を備える。
外側エンクロージャ60は、外側空間62に対して空気(或いは不活性ガス)を流通可能な構成となっている。具体的には、外側エンクロージャ60は、外側空間62に空気を流入する流入ポート67と、外側空間62から空気を流出する流出ポート68と、を備える。
流入ポート67は、外側エンクロージャ60の一方の端壁64の下部側に設けられ、外側エンクロージャ60の外部の図示しない空気供給ラインと外側空間62を連通する流入路67aを有する。流出ポート68は、外側エンクロージャ60の他方の端壁64の上部側に設けられ、外側エンクロージャ60の外部の図示しない空気排出ラインと外側空間62を連通する流出路68aを有する。
また、流出ポート68には、水素濃度センサ69が設けられている。水素濃度センサ69は、水素濃度を直接検知する検知本体が流出路68aに露出すると共に、制御部82に通信可能に接続されている。これにより水素濃度センサ69は、流出路68aを通過する気体(外側エンクロージャ60の上部の気体)に含まれる水素濃度を検知して、検知結果の情報(水素濃度)を通知する。
制御部82は、入出力インターフェース、プロセッサ、メモリを有するコンピュータとして構成され、燃料電池システム80の動作を制御する。例えば、制御部82は、燃料電池自動車の発電要求に基づき燃料電池システム80の各補機類(エアポンプ、インジェクタ、バルブ等:共に不図示)を制御して、燃料電池スタック10の発電量を調整する。また、制御部82は、リリーフバルブ70や水素濃度センサ69の検知結果を受信すると、適宜の処理を行うように構成されている。この処理内容については後に詳述する。
次に、上述した燃料電池スタック10の収容構造12の動作について説明する。
燃料電池スタック10は、燃料電池システム80の制御部82により各補機類等の動作が制御されることで、燃料ガス及び酸化剤ガスがスタック内に供給されると共に、スタック内を流動した燃料ガス及び酸化剤ガスが排出される。燃料電池スタック10の複数の発電セル14は、燃料ガス流路34を流動する燃料ガスがアノード電極28に供給されると共に、酸化剤ガス流路32を流動する酸化剤ガスがカソード電極30に供給されることで発電を行う。
ここで、燃料電池スタック10は、基本的には反応ガスが流出しないように構成されているが、燃料ガスである水素は燃料電池スタック10から微量に流出する。或いは、燃料電池スタック10に破損等の異常が生じた場合には、水素を大量に放出する可能性がある。収容構造12は、燃料電池スタック10から漏出される水素に関して、適切に処理するように構成されている。
すなわち、内側エンクロージャ50は、燃料電池スタック10の通常運転時に、端壁54に設けたリリーフバルブ70が閉状態を維持している。仮に、燃料電池スタック10から水素が徐々に漏出した場合、水素は、内側エンクロージャ50に設けた孔部58を介して内側空間52から外側空間62に排出される。従って、通常運転時に水素が漏れても、内側エンクロージャ50の内圧は概ね一定に保たれる。
外側エンクロージャ60の外側空間62には、流入ポート67及び流出ポート68を介して空気が適度に流動しており、内側エンクロージャ50から流出した水素は、外側空間62において希釈されつつ流出ポート68に流動する。この水素は、流出ポート68に接続された空気排出ラインを通して、燃料電池自動車の外部に排出される。
また、燃料電池システム80では、動作時に、水素濃度センサ69及びリリーフバルブ70の検知結果の情報を制御部82に送信して、制御部82において収容構造12の水素の状態を管理している。
ここで、燃料電池スタック10の破損等の異常により水素が多量に漏出した場合には、内側エンクロージャ50は、内圧が急激に高まることになりリリーフバルブ70を開弁する(開状態となる)。つまり、内側エンクロージャ50は、内側空間52の水素を、孔部58及びリリーフバルブ70を通して外側空間62に排出する。この際、リリーフバルブ70は、開状態の検知結果を制御部82に送信する。制御部82は、このリリーフバルブ70の開状態を認識すると、燃料電池スタック10に異常(燃料電池スタック10の異常による水素漏れ)が生じたことを直ちに認識することができる。
外側エンクロージャ60の外側空間62に多量に漏れた水素は、外側空間62において希釈されつつ流出ポート68に流動し、流出ポート68に接続された空気排出ラインを通して、燃料電池自動車の外部に排出される。燃料電池システム80は、燃料電池スタック10から水素が多量に漏れた場合に、火種から水素を確実に回避させるルートに切り換える等の対処を採るようにしてもよい。
また、制御部82は、リリーフバルブ70の検知結果と、水素濃度センサ69の検知結果とを用いて、水素漏れの検知精度を高めることや収容構造12の破損等を推定することも可能である。例えば制御部82は、図2に示すような処理フローを繰り返し実施する構成とすることができる。
すなわち、制御部82は、水素濃度センサ69及びリリーフバルブ70の検知結果を取得する(ステップS10)。この取得に基づき、制御部82は、リリーフバルブ70の閉状態又は開状態を判定する(ステップS11)。このステップS11の判定において、閉状態の場合はステップS12に進み、開状態の場合はステップS15に進む。
ステップS12では、制御部82は、水素濃度センサ69が検知した水素濃度が閾値以下か否かを判定する。このステップS12の判定において、水素濃度が閾値以下の場合にはステップS13に進む。この場合、収容構造12内の水素が殆どないと言えるため、制御部82は、燃料電池スタック10及び収容構造12が正常であることを判定する(ステップS13)。
一方、ステップS12の判定において、水素濃度が閾値よりも大きい場合にはステップS14に進む。この場合、リリーフバルブ70が閉状態になっているにもかかわらず、水素濃度が高まっていると言えるため、制御部82は、燃料電池スタック10及び内側エンクロージャ50に異常が生じていると判定する(ステップS14)。つまり、内側エンクロージャ50は破損箇所から水素を漏らしていると推定される。
また、ステップS15(ステップS11の判定において開状態の場合)では、ステップS12と同様に、水素濃度センサ69が検知した水素濃度が閾値以下か否かを判定する。このステップS15の判定において、水素濃度が閾値以下の場合にはステップS16に進む。この場合、リリーフバルブ70が開状態になっているにもかかわらず、水素濃度センサ69の水素濃度が低いままと言えるため、制御部82は、燃料電池スタック10及び外側エンクロージャ60に異常が生じていると判定する(ステップS16)。つまり、外側エンクロージャ60は、水素濃度センサ69に水素が到達する前に水素を漏らしていると推定される。
一方、ステップS15の判定において、水素濃度が閾値よりも大きい場合にはステップS17に進む。この場合、リリーフバルブ70が開状態で、水素濃度センサ69の水素濃度も高まっているので、制御部82は、収容構造12自体に異常はなく、燃料電池スタック10に異常が生じていると判定することができる(ステップS17)。
制御部82は、ステップS14、S16、S17において異常を判定した場合に、燃料電池自動車のユーザに異常状態を知らせる警報を発すると共に、燃料電池スタック10の動作を自動停止するとよい。なお、制御部82は、上記の判定した異常の内容に応じて対処を変えてもよい。
上記の燃料電池スタック10の収容構造12の実施形態から把握し得る技術的思想及び効果について、以下に記載する。
燃料電池スタック10の収容構造12は、内側筐体(内側エンクロージャ50)と外側筐体(外側エンクロージャ60)により燃料電池スタック10を2重に囲うことで、燃料電池スタック10をより強固に保護することが可能となる。すなわち、内側エンクロージャ50と外側エンクロージャ60のうち一方が破損しても、他方において水素の漏れを防ぐことができる。また、内側エンクロージャ50のリリーフバルブ70は、燃料電池スタック10に異常が生じて水素が急激に漏出した際に、内側空間52からの水素を抑えつつ外側空間62に逃がすことで、外側空間62において水素が急激に増加することを抑制する。従って、収容構造12は、反応ガスの外部への漏出をより確実に抑制して、可燃濃度の水素が火種に到達することを回避することができる。特に、リリーフバルブ70は、内側エンクロージャ50に安価に設置でき、また燃料電池スタック10又は収容構造12の異常をその開閉状態に基づき精度よく認識させることができる。
また、内側筐体(内側エンクロージャ50)は、内側エンクロージャ50の内圧が変化しても内側空間52の容積を維持する耐圧構造に構成されており、外側筐体(外側エンクロージャ60)は、外側空間62に空気を流動可能に構成されている。このように内側エンクロージャ50が耐圧構造に構成されていることで、収容構造12は、内側エンクロージャ50の内圧が急激に変化した際にリリーフバルブ70から気体を良好に逃がすことができる。そして、外側空間62では、空気が流動しているため、リリーフバルブ70から逃がした気体を空気と混合して流動させることが可能となる。
また、外側筐体(外側エンクロージャ60)は、外側空間62に空気を流入させる流入ポート67を下部に備えると共に、外側空間62から空気を流出させる流出ポート68を上部に備える。この流入ポート67及び流出ポート68によって、外側エンクロージャ60の外側空間62では空気が満遍なく流動するようになる。そして、水素が移動し易い外側エンクロージャ60の上部に流出ポート68が配置されているので、外側空間62に水素が漏出しても流出ポート68からスムーズに流出させることができる。
また、内側筐体(内側エンクロージャ50)は、内側空間52と外側空間62を連通する孔部58を有する。これにより、燃料電池スタック10の通常運転時に水素が微量に漏出する、燃料電池スタック10自体が膨脹する等の要因により内圧が多少変化しても、孔部58を介して内側空間52から外側空間62に気体を放出させる。よって、内側エンクロージャ50の内圧を安定的に保つことが可能となる。
また、リリーフバルブ70は、制御部82に通信可能に接続され、開状態及び閉状態の情報を制御部82に送信する。これにより、制御部82は、リリーフバルブ70の状態(開状態、閉状態)に応じて燃料電池スタック10の異常を早期に認識することができ、適切な対処を図ることが可能となる。
また、外側筐体(外側エンクロージャ60)の上部には、水素濃度を検知する水素濃度センサ69が設けられる。このように、内側エンクロージャ50のリリーフバルブ70と、外側エンクロージャ60の水素濃度センサ69とを適用することで、制御部82において水素の漏出状態を一層精度よく認識させることができる。
10…燃料電池スタック 12…収容構造
14…発電セル 16…積層体
18…電解質膜・電極構造体 20…セパレータ
50…内側エンクロージャ 52…内側空間
58…孔部 60…外側エンクロージャ
62…外側空間 67…流入ポート
68…流出ポート 69…水素濃度センサ
70…リリーフバルブ 82…制御部

Claims (6)

  1. 燃料電池スタックを収容する内側空間を有する内側筐体と、
    前記内側筐体を収容する外側空間を有する外側筐体と、
    前記内側筐体に設けられ、前記内側筐体の内圧が所定の圧力値よりも低い場合に閉状態を維持し、前記内側筐体の内圧が前記所定の圧力値以上となった場合に開状態となり前記内側空間の気体を逃がすリリーフバルブと、を備え
    前記内側筐体は、前記内側空間と前記外側空間を連通する孔部を有する
    燃料電池スタックの収容構造。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックの収容構造において、
    前記内側筐体は、前記内側筐体の内圧が変化しても前記内側空間の容積を維持する耐圧構造に構成されており、
    前記外側筐体は、前記外側空間に空気を流動可能に構成されている
    燃料電池スタックの収容構造。
  3. 請求項2記載の燃料電池スタックの収容構造において、
    前記外側筐体は、前記外側空間に空気を流入させる流入ポートを下部に備えると共に、前記外側空間から空気を流出させる流出ポートを上部に備える
    燃料電池スタックの収容構造。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の燃料電池スタックの収容構造において、
    前記リリーフバルブは、制御部に通信可能に接続され、前記開状態及び前記閉状態の情報を前記制御部に送信する
    燃料電池スタックの収容構造。
  5. 燃料電池スタックを収容する内側空間を有する内側筐体と、
    前記内側筐体を収容する外側空間を有する外側筐体と、
    前記内側筐体に設けられ、前記内側筐体の内圧が所定の圧力値よりも低い場合に閉状態を維持し、前記内側筐体の内圧が前記所定の圧力値以上となった場合に開状態となり前記内側空間の気体を逃がすリリーフバルブと、
    前記外側筐体の上部に設けられ、水素濃度を検知する水素濃度センサと、を備える、
    燃料電池スタックの収容構造。
  6. 燃料電池スタックを収容する内側空間を有する内側筐体と、
    前記内側筐体を収容する外側空間を有する外側筐体と、
    前記内側筐体に設けられ、前記内側筐体の内圧が所定の圧力値よりも低い場合に閉状態を維持し、前記内側筐体の内圧が前記所定の圧力値以上となった場合に開状態となり前記内側空間の気体を逃がすリリーフバルブと、前記外側筐体の上部に設けられ、水素濃度を検知する水素濃度センサと、を備える燃料電池スタックの収容構造と、
    前記リリーフバルブと前記水素濃度センサとに通信可能に接続された制御部と、を有する燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記リリーフバルブの開閉状態の検知結果と、前記水素濃度センサの検知結果とを用いて、前記内側筐体、前記外側筐体及び前記燃料電池スタックの破損を検出する、燃料電池システム。
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