JP2007220559A - 燃料電池装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料あるいは酸化剤の不足を早期に検知してセルスタック10Sを保護停止することにより、発電セル1の劣化・損傷を回避する燃料電池装置10を提供する。
【解決手段】セルスタック10Sの中央の発電セル1に温度検知素子5を配置する。制御回路6は、温度検知素子5の検出温度Tが停止判定値Tcut以上であるか、あるいは昇温速度ΔTが、検出電流値に従って設定する、停止判定値Tcutとは別の停止判定値ΔTcut以上であるとき、出力を切り離してセルスタック10Sを保護停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電セルを積み重ねて直列に接続したセル積層体を備えた燃料電池装置、詳しくは温度検知によって発電セルの異常を速やかに察知して必要な保護を行う技術に関する。
燃料電池装置は、体積あたり、重量あたりのエネルギー量が従来の電池に比べて格段に大きく、燃料を再充填すれば装置自体は繰り返し使用できる。従って、長時間連続使用が可能な携帯電子機器の電源装置として、携帯電話、ノート型パソコン等への応用が期待されている。
燃料電池装置は、発電セルの単セル当たりの起電力が低いので、発電セルを積み重ねて直列接続したセル積層体(セルスタック)として組み立てられる。発電セルは、電解質層を挟んで触媒層が配置され、触媒層に重ねて燃料が供給される燃料拡散層と、酸素が供給される酸化剤拡散層とが配置される。
電解質層として固体高分子電解質膜を採用し、水素ガスと空気中の酸素とを反応させる燃料電池装置の例では、燃料拡散層によって触媒層に供給された水素ガスが触媒反応によってプロトンと電子に分離され、プロトンは固体高分子電解質膜に侵入する。一方、酸化剤拡散層によって触媒層に供給された酸素は、固体高分子電解質膜中を通過してきたプロトンと触媒反応によって化合して水分子を生成する。この過程で電子の流れ、即ち電力が生成される。
水素と酸素で発電する燃料電池においては、単セルあたりの理論電圧値は約1.23Vであるが、出力電流が大きくなるほど、電圧は低下していく。これは、燃料電池内部の様々な過電圧によるものである。主なものとして、触媒活性に依存する活性過電圧、電解質膜の抵抗や部材の接触抵抗等に依存する抵抗過電圧、ガスや水などの物質移動に依存する拡散過電圧が知られている。これらの過電圧が大きいほど内部損失分のエネルギーが大きくなるが、損失分のエネルギーは熱として放出されるため、発電セルの温度を上昇させる。
水素と酸素とが水分子を生成する際の化学エネルギーのうち、電気エネルギーとして外部に取り出せなかった内部損失分のエネルギーは熱として放出され、発電セルの温度を上昇させる。過電圧が大きく内部損失の大きな発電セルほど、同じ電流に対しての起電力が小さく、発熱量が大きくなる。駆動に際して発熱量が過度に蓄積されると、高温となり、ドライアウトによる発電特性の低下、材料の腐食・分解の加速、構成部材の熱膨張による発電セルの損傷等の問題が生じてくる。発電セルを積み重ねて直列接続したセルスタックにおいては、各セル間を流れる電流は揃えられている。このため、一部セルにおいて過電圧が大きく発熱量が大きな場合は、該セルにおいて他のセルよりも高温化し、特性の低下や損傷といった問題が優先的に生じてくる恐れがある。仮に一部セルが通常運転に必要な電流を通電できないまでに劣化した場合は、セルスタック全体が発電不能となってしまう。
特許文献1には、発電セルを積み重ねて直列に接続したセル積層体を備えた燃料電池装置が示される。ここでは、直列に接続されたそれぞれの発電セルの起電力を検知して、その1つでも起電力が予め定めた限界起電力を割り込むと、セル積層体の出力を停止する。これにより、過電圧の大きな発電セルにおける過度の発熱の進行を停止させ、発電セルを保護している。
特開平6−243882号公報
特許文献1に示される方法によれば、起電力の低下した発電セルを確実に発見できるが、直列接続によって2本の出力端子しか必要としないセル積層体から多数の電圧検知用の端子を取り出す必要がある。それぞれの端子に接続した配線を引き回して、電圧検知回路の独立した端子に接続する必要がある。多数の独立した端子を有する電圧検知回路は小型化が難しいので、小さな電池パッケージに収納すると、燃料タンクやセル積層体の収納スペースが失われてしまう。また、複数の発電セルの起電力を常時監視する演算負荷が大きいため、燃料電池装置の運転を制御する制御回路の部品コストや消費電力が増えてしまう。
ここで、2〜3層の発電セルをグループ化して、グループごとに起電力を測定すれば端子は減らせるが、1つの発電セルの起電力が低下した際に測定値が下がる割合は少なくなって検知精度は低下してしまう。
本発明は、発電セルの過度の発熱の進行を速やかに停止させるシステムを小型低コストに設置できる燃料電池装置を提供することを目的としている。そして、そのようなシステムを小さな電池パッケージに組み込んでも、パッケージ内の大きな容積を燃料タンクやセルスタックに割り当て可能な燃料電池装置を提供することを目的としている。
本発明の燃料電池装置は、電解質層を挟んで燃料極と酸化剤極とを配置した発電セルを積み重ねて直列に接続したセル積層体を備えたものである。そして、前記セル積層体の中から選択された発電セルに配置されて温度を検知する温度検知手段と、予め定めた限界温度よりも前記温度が高い場合に、前記セル積層体の運転を抑制させる抑制手段とを備える。
本発明の燃料電池装置では、1つ1つの発電セル(またはグループ)の起電力を計測して、起電力が低下した発電セルを特定する代わりに、直列に接続された複数の発電セルのどれかで過度の発熱が始まったか否かを温度検知によって判別する。例えば、ある発電セルにおいて、燃料あるいは酸化剤の不足により過電圧が増大した場合、該当する発電セルの電圧は低下して発熱量が増加する。即ち、起電力の低下と温度上昇とで相関があり、温度検知によってセルスタック内部に、過電圧の大きなセルが存在することが分かる。
また、温度検知手段が配置されない発電セルの高温も、熱伝導によって温度検知手段の配置された発電セルの温度上昇を引き起こすので、温度検知によって、離れた発電セルでの過度の発熱を検知できる。
これに対して、特許文献1に示されるような、電圧検知の場合は、隣接していても電圧セルごとで起電力は独立しているので、1つの発電セルにおける過度の発熱を隣接する発電セルの起電力からは容易に判断できない。
ところで、電圧検知を温度検知に置き換えた場合、発電セルにおける過度の発熱と温度検知手段における温度上昇との間にタイムラグを生じるので、限界温度に達するのを待っていたのでは過度の発熱への対処が手遅れになる可能性がある。そこで、昇温速度を検知して、昇温速度が限界昇温速度を越えている場合には、将来限界温度に達するのは確実と判断して、限界温度に達した場合と同様に、セル積層体全体の運転を抑制(例えば出力の緊急停止)することが望ましい。
従って、配線や端子が少なくて演算負荷も軽い温度検知システムによって、セル積層体の1つの発電セルにおける過度の発熱を速やかに検知できる。そして、特性の低下や損傷を引き起こす以前にセル積層体の運転を抑制して、発電セルを確実に保護できる。
従って、発電セルの過度の発熱の進行を速やかに停止させるシステムを小型低コストに設置できる。そのようなシステムを小さな電池パッケージに組み込んでも、パッケージ内の大きな容積を燃料タンクやセル積層体に割り当て可能である。
以下、本発明の燃料電池装置の一実施形態である燃料電池装置10について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の燃料電池装置は、以下に説明する燃料電池装置10の限定的な構成には限定されず、積層された発電セル間で熱伝導を生じる限りにおいて、燃料電池装置10の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実現可能である。
本実施形態では、燃料として水素を利用する例を説明するが、他の燃料、他の酸化剤を利用してもよい。水素ガスの供給は、タンク3に代えて、改質装置を利用してメタノール等の液体燃料、その他の気体燃料、固体燃料から発生させてもよい。
本実施形態では、酸化剤として大気中の酸素を取り入れて利用する例を説明するが、酸化剤として、酸素に相当する別の酸化作用のある物質を利用してもよい。また、酸素を酸化剤として利用する場合には、大気から取り入れる代わりに、酸素ガスのボンベや酸素ガスの発生装置をセルスタック10Sに接続して、そこから酸素を供給させてもよい。
過度の発熱への対処は、全面停止には限定されず、並列な負荷の選択的な切り離し等による負荷低減としてもよく、負荷の制御方法は、出力回路の遮断には限定されず、燃料供給や酸化剤供給の停止としてもよい。
なお、特許文献1に示される燃料電池装置の構造、発電セルの材料と組み立て構造、動作原理、製造方法、運転条件等については、本発明の趣旨と隔たりがあるので、一部図示を省略して詳細な説明も省略する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の燃料電池装置におけるセルスタックの構成の説明図、図2は制御回路における保護停止制御のフローチャートである。図3は発電セルの電流I−電圧V曲線の説明図、図4は停止判定値ΔTcutの設定の説明図、図5は第1実施形態の燃料電池装置のシステムのブロック図である。なお、図1は、構造を見易くするために、厚み方向に誇張して図示されており、実際には、1セル当たりの厚みは3mm程度、発電セル10Sを9層重ねたセルスタック10Sは、図示しない両端の締結構造を含めて30mm程度である。これにより、温度検知素子5が配置されない発電セル1における発熱も、熱伝導によって十分な応答速度で温度検知素子5の検知温度を上昇させる。
図1に示すように、第1実施形態の燃料電池装置10は、複数の発電セル1を積み重ねて直列に接続したセルスタック10Sを備えている。複数の発電セル1は、不図示の締め付けネジを用いて積層方向に圧力をかけた状態でセルスタック10Sに組み立てられている。
同じ発電セル1内の触媒層22、24は、相互に電気的に絶縁された状態で組み立てられており、高分子電解質膜23によって隔てられて相互の電子移動を妨げられている。隣接する発電セル1の触媒層22と触媒層24とは、それぞれ導電性の拡散層21、セパレータ26、および拡散層25によって電気的に接続されている。
拡散層21、25は、カーボンクロスやカーボンペーパー、或いは、高い空孔率を有するスポンジ状組織の金属材料で形成される。拡散層21は、燃料ガス流路27を通じてタンク3から供給された水素ガスを触媒層22の表面全体に行き渡らせる。拡散層25は、周囲が大気4に解放されていて、大気4中の酸素を触媒層24の表面全体に行き渡らせる。
セパレータ26は、金属の平板で形成され、拡散層21を拡散層25から遮断して、水素ガスを大気4側へ漏らさない。燃料ガス流路27は、図示しない複数の部品を積み重ねて形成され、部品同志の接触部分には、拡散層21以外の部分で燃料ガス流路27を密封するために必要なシール処理が施されている。
触媒層22、24は、カーボン材料表面に白金微粒子を分散担持した白金担持カーボン粒子から形成される。触媒層22は、拡散層21から供給された水素を触媒反応によってプロトンと電子に分離し、プロトンは高分子電解質膜23内を移動する。触媒層24は、拡散層25から供給された酸素と、高分子電解質膜23中を通過してきたプロトンとを触媒反応によって化合させて、水分子を生成する。
セルスタック10Sを構成する複数の発電セル1は、直列に接続されているので、それぞれの発電セル1には等しい出力電流が流れる。しかし、個々の発電セル1の発電特性が等しい場合でも、セルスタック10S内部においては、温度が上昇し易い箇所、或いは、燃料供給が不足しやすいような箇所が存在する可能性がある。通常運転時において、このような箇所の一部発電セルにおいては、他のセルよりも熱量の蓄積が大きくなる。
そして、駆動に対して発熱量が過度に蓄積されると、高温となり、ドライアウトによる発電特性の低下、材料の腐食・分解の加速、構成部材の熱膨張による発電セル1の損傷等の問題が生じてくる。発電セル1を積み重ねて直列接続したセルスタック10Sにおいては、各発電セル1間を流れる電流は揃えられている。このため、一部発電セル1において過電圧が大きく発熱量が大きな場合は、該発電セル1において他の発電セル1よりも高温化し、特性の低下や損傷といった問題が優先的に生じてくる恐れがある。仮に一部発電セル1が通常運転に必要な電流を通電できないまでに劣化した場合は、セルスタック10S全体が発電不能となってしまう。
そこで、第1実施形態の燃料電池装置10では、運転中の温度が端部に比較して高まり易いセルスタック10Sの中央部の発電セル1のセパレータ26上に、過度の発熱を検知するための温度検知素子(サーミスタ)5を配置している。ここで、中央の発電セル1で温度検知を行う理由は、セルスタック10Sの運転中に両端よりも温度が高まり易く、最高温度を検知して管理し易いからである。
温度検知素子5は、温度検知素子5を配置した発電セル1を中心とする前後の複数の発電セル1のいずれかで過度の発熱が始まった際の高温や昇温を検知できる。温度検知素子5が出力するアナログ電圧は、出力回路5aによってデジタル値に変換される。制御回路6は、出力回路5aの出力を読み取って発電セル1の温度を検出し、図2に示すフローチャートの制御を実行して、セルスタック10Sにおける過度の発熱を確実に検知して、セルスタック10Sの運転を保護停止させる。
図2に示すように、制御回路6は、温度検知素子5が検知した発電セル1の温度を1秒ごとに読み込んで(S11)、予め設定された限界温度(停止判定値Tcut)以上か否かを判別する(S12)。
そして、停止判定値Tcut以上の場合(S12のYES)、セルスタック10Sの運転を保護停止する(S15)。しかし、停止判定値Tcut未満の場合(S12のNO)、現在の温度Tから1秒前の温度Taを差し引いて昇温速度ΔTを演算して(S13)、予め設定された限界昇温速度(停止判定値ΔTcut)以上か否かを判別する(S14)。昇温速度ΔTは、そのときの出力電流に応じて設定される(図4参照)。昇温速度ΔTが停止判定値ΔTcut以上の場合(S14のYES)、制御回路6は、セルスタック10Sの運転を保護停止する(S15)。
図4に示すように、停止判定値ΔTcut(破線)は、セルスタック10Sの出力電流Iに応じた値に設定されている。制御回路6は、セルスタック10Sが出力している電流Iを検知して、後述する手順に従って電流Iに対応する停止判定値ΔTcutを演算する。
温度検知素子5が配置されていない発電セル1が過度の発熱を起こした場合、温度検知素子5が配置された発電セル1の温度Tが停止判定値Tcut未満であっても、大きな確率で、昇温速度ΔTが停止判定値ΔTcut以上となる(S14のYES)。従って、制御回路6は、この過度の発熱を見逃すことなく検知して、セルスタック10Sの運転を保護停止する(S15)。これにより、発電セル1の特性の低下や損傷をきたす以前に、過度の発熱が確実に停止される。
言い換えれば、制御回路6は、セルスタック10Sから検出された温度Tが停止判定値Tcut以上、または温度Tの昇温速度ΔTが、セルスタック10Sの出力電流値Iによって決定される停止判定値ΔTcut以上なら、電優出力を停止させる。これらに合致する場合には、いずれかの発電セル1で過電圧が増大したものと判定し、セルスタック10Sを負荷から切り離すことにより、電優出力を停止させる。ここで、過電圧増大の要因としては、例えば、燃料(水素ガス)あるいは酸化剤(酸素)の不足が生じたものと考えられる。
図5に示すように、第1実施形態の燃料電池装置10は、固体高分子型燃料電池の発電セル1を9セル積層し、直列に接続してスタック10Sを構成している。スタック10Sの積層方向に対し、中央部に当たる発電セル1の温度Tを検出すべく温度検知素子5(出力回路5a含む)を設置し、制御回路6は、検出した温度Tからスタック2の昇温速度ΔTを算出している。
図3は、スタック10Sに、燃料として一定圧力の水素ガスを、酸化剤として一定圧力の空気を、それぞれ使用した場合の電流I−電圧V曲線11を示している。図4は、電流I−電圧V曲線11に対応する電流I−昇温速度ΔT曲線12を示している。
図3、図4から明らかなように、電流I値の増加に伴い、電圧Vが低下し、昇温速度ΔTが増加している。すなわち、電圧Vが低下すると、電気エネルギーに変換されなかったエネルギーが増加し、これにより、発電セル1の発熱量が増加して、昇温速度ΔTが増加する。ここで、任意の電流値Iに対応する電流I−昇温速度ΔT曲線12上の昇温速度ΔTを、縦軸上方に任意の値Δtだけ平行移動した値を、任意の電流値Iに対する停止判定値ΔT0CUTとしている。
これにより、発熱量の増加により、昇温速度ΔTが通常発電時からΔtだけ逸脱するのに対応した電圧低下をもって、停止判定を下すことができる。また、任意の値Δtを、電流値Iに従って個別に設定することで、全ての出力電流I域において、精度よく燃料あるいは酸化剤の不足を検出することができる。
従って、昇温速度ΔTの計画曲線を電流I−昇温速度ΔT曲線12のごとく設定し、任意の電流I値に対する前記計画曲線上の値、すなわち、昇温速度ΔTの計画値に対し、これより一定値Δt高い値を、昇温速度の停止判定値ΔTcutとする。これにより、燃料あるいは酸化剤の不足が生じた場合、電流値に基づいた一定の電圧低下をもって発電を保護停止する機能を得ることができる。
図5に示すように、第1実施形態の燃料電池装置10は、図1に示したスタック10Sと、燃料の水素ガスを供給するタンク3とを備え、酸化剤としての酸素は大気4から供給される。温度検知素子5が検出した温度Tは、制御回路6が図2に示した処理に従って判定され、制御回路6は、保護停止を判定すると、給電回路7を遮断して、セルスタック10Sの発電を保護停止する。
制御回路10は、発電セル1の温度Tが、停止判定値Tcutに至ると発電を保護停止し、また、発電セル1の昇温速度ΔTが、電流値に従って設定する停止判定値ΔTcutに至っても発電を保護停止する。これにより、燃料あるいは酸化剤の不足に伴う発熱により、燃料電池が劣化・損傷することを回避できる。
なお、図5に示す燃料電池装置10では、固体高分子型燃料電池の発電セル1を使用した場合について記載したが、本発明は、特に固体高分子電解質膜を用いた燃料電池装置には限定されない。燃料あるいは酸化剤の不足により電圧Vが低下し、発熱が促進されて、その結果、セルスタックの温度Tが上昇し、昇温速度ΔTが増加する燃料電池装置であればよい。発電セル間に熱伝導を生じる限りにおいて、例えば、アルカリ電解質燃料電池やリン酸型燃料電池を用いた場合にも、上述した効果と同様の効果を期待できる。
<第2実施形態>
図6は第2実施形態の燃料電池装置のシステムのブロック図、図7は制御回路における保護停止制御のフローチャートである。第2実施形態の燃料電池装置20は、発電セル1を第1実施形態よりも多数積み重ねてセルスタック20Sを構成する。また、セルスタック20Sの中央に加えて両端部にも温度検知素子5A、5Cを配置し、セルスタック20Sのいずれかの発電セル1における過度の発熱を検知する。しかし、発電セル1の構成と動作は第1実施形態と同一であるので、図1〜図5と共通する構成には共通の符号を付して詳細な説明を省略する。
図6に示すように、第2実施形態の燃料電池装置は、発電セル1の積層体からなるセルスタック20Sと、燃料の水素ガスを供給するタンク3とを備え、酸化剤としての酸素は大気4から供給される。第2実施形態の燃料電池装置20は、セルスタック20Sの温度を3箇所で検出する3つの温度検知素子5A、5B、5Cと、制御回路6Bと、給電回路7とを備える。
セルスタック20の中央の発電セル1と、上下の端からそれぞれ2つ目の発電セル1には、第1実施形態と同様な形式で温度検知素子5A、5B、5C(出力回路含む)が配置されて制御回路6Bに接続されている。ここで、セルスタック20の上部の発電セル1で温度検知を行う理由は、セルスタック20Sの収納容器の最奥部に位置して酸素不足になり易いからである。また、セルスタック20Sの下部の発電セル1で温度検知を行う理由は、タンク3から遠くて燃料不足になり易いからである。これらの要因は、発電セルの過電圧を増大させ、結果、発熱量を増大させる。また、中央の発電セル1で温度検知を行う理由は、第1実施形態と同じく、セルスタック20Sの運転中に両端よりも温度が高まり易いからである。
制御回路6Bは、温度検知素子5A、5B、5Cの出力を読み取って、セルスタック20Sにおける上部の発電セル1と中央部の発電セル1と下部の発電セル1とのそれぞれにおける温度TA、TB、TCを検知する。そして、図7に示すフローチャートの制御を実行して、セルスタック20Sにおける過度の発熱を検知すると、給電回路7を遮断して、セルスタック20Sの運転を保護停止させる。
図7に示すように、制御回路6Bは、温度検知素子5A、5B、5Cがそれぞれ検知した温度TA、TB、TCを所定時間ごとに読み込んで(S21)、温度TA、TB、TCのいずれかが停止判定値Tcut以上か否かを判別する(S22)。
そして、いずれかが停止判定値Tcut以上の場合(S22のYES)、セルスタック20Sの運転を保護停止する(S25)。しかし、いずれも停止判定値Tcut未満の場合(S22のNO)、現在の温度TA、TB、TCから1秒前のそれぞれの温度TAa、TBa、TCaを差し引いて昇温速度ΔTA、ΔTB、ΔTCを演算する(S23)。昇温速度ΔTA、ΔTB、ΔTCは、そのときの出力電流に応じて設定される(図4参照)。
そして、昇温速度ΔTA、ΔTB、ΔTCのいずれかが停止判定値ΔTcut以上か否かを判別する(S24)。昇温速度ΔTA、ΔTB、ΔTCのいずれかが停止判定値ΔTcut以上の場合(S24のYES)、制御回路6Bは、セルスタック20Sの運転を保護停止する(S25)。
中央から遠い温度検知素子5A、5Cが配置されていない発電セル1が過度の発熱を起こした場合、温度検知素子5Aが配置された発電セル1の昇温速度ΔTAまたは温度検知素子5Cが配置された発電セル1の昇温速度ΔTCが、大きな確率で、昇温速度ΔTが停止判定値ΔTcut以上となる(S24のYES)。
従って、制御回路6Bは、この過度の発熱を早期に検知して、セルスタック20Sの運転を保護停止する(S25)。これにより、過度の発熱を開始した発電セル1の特性の低下や損傷をきたす以前に、この過度の発熱が確実に停止される。
そして、第1実施形態の1個よりは多いが、特許文献1に示すようにそれぞれの発電セルで起電力を計測する場合に比較して、はるかに少ない配線、制御回路のポート数、少ない演算負荷で、同等な熱的検知精度を実現できる。
図6に示すように、第2実施形態の燃料電池装置20は、温度検知素子5A、5B、5Cを、セルスタック20Sの積層方向に対して複数の箇所に設置している。そして、いずれの発電セル1において燃料(水素ガス)あるいは酸化剤(酸素)の不足が生じた場合でも、近傍の温度検知素子5A、5B、5Cの温度TA、TB、TCあるいは昇温速度ΔTA、ΔTB、ΔTCが変化し、制御回路6Bがこれを検知する。このため、早期にセルスタック20Sの発電を保護停止できる。
なお、燃料電池装置に配置される温度検知素子の個数は、第1実施形態における1個にも、第2実施形態における3個にも限定されない。燃料電池装置のセルスタックを構成する発電セル1の積層数と温度検知素子の個数とは、セルスタックを構成するいずれかの発電セル1において過度の発熱が開始されたとき、これを検知できる限りであれば、特に限定されるものではなく、上述した効果と同様の効果を期待できる。
また、第1実施形態および第2実施形態では、いずれも過度の発熱の開始が判断されると、給電回路7を遮断して、セルスタックの電流出力を完全停止させる制御を行っている。また、一部セルで生じる過度の発熱による高温が限界温度以下になる程度に電流出力を下げる制御としてもよい。複数の出力負荷に電力供給する場合、優先度の低い負荷を切り離す制御としてもよい。
また、燃料電池装置から過度の発熱の開始を警告する信号を外部に出力させて、燃料電池装置の外部に接続された負荷制御装置が負荷を軽減または停止する制御を行ってもよい。例えば、給電回路7が外部負荷の運転を停止させることにより、燃料電池装置を保護停止するなど、他の方法を用いた場合においても、上述した効果と同様の効果を期待できる。
また、本発明は、セルスタックの温度と昇温速度との値を用いて、燃料あるいは酸化剤の不足を判定できるものであるため、燃料供給部及び酸化剤供給部の設置個所、並びに、燃料あるいは酸化剤の供給方法については、特に限定されない。例えば、ポンプやコンプレッサーにより、燃料あるいは酸化剤をセルスタックに導入する方法がある。紙、木綿、ガラス等の有機あるいは無機繊維材料や、アクリル、ナイロン等の合成繊維を基材とした毛細管材料の毛管力で、液体燃料を導入する方法もある。また、外気を供給源として自然吸気により酸化剤となる空気を導入する方法等を用いてもよい。いずれにせよ、上述した効果と同様の効果を期待できる。
<第3実施形態>
第1実施形態では、スタックセル10Sの運転中に温度の高まり易い発電セル1に温度検知素子5を配置した。また、第2実施形態では、スタックセル20Sの運転中に燃料供給が不足し易い発電セル1や酸素供給が不足し易い発電セル1に温度検知素子5A、5Cを配置した。これらは、過度の発熱の熱が少しでも早く温度検知素子に届くように工夫したものである。しかし、逆に意図的に過度の発熱を発生し易くした発電セルをセルスタック中の都合の良い位置に配置して、過度の発熱を発生し易くした発電セルに温度検知素子を配置してもよい。第3実施形態では、図5を参照して、第1実施形態の燃料電池装置10において、このような意図的な組み立てを行った例を説明する。
第3実施形態の燃料電池装置では、温度検知素子5を配置した発電セル1の燃料供給路あるいは酸化剤供給路の流路抵抗を意図的に増やしてセルスタック10Sを構成している。つまり、予め特定の発電セル1で燃料あるいは酸化剤が優先的に不足し、過電圧の増大による発熱量の増加が他の発電セルよりも早く進行するようにしている。そして、そのような発熱し易い発電セル1の温度Tを検知して、第1実施形態と同様な制御によって過度の発熱の開始を判断し、過度の発熱が判断されるとセルスタック10Sを保護停止させている。
これにより、前記した発電セル1において優先的に進行した発熱を温度検知素子5が効率良く検出するため、より早期に燃料あるいは酸化剤の不足を検知し、燃料電池装置10の発電を保護停止することができる。
なお、燃料あるいは酸化剤の供給量を調整し、特定の発電セル1で燃料あるいは酸化剤の不足を優先的に生じさせる別の手段としては、燃料あるいは酸化剤の濃度を調整して発電セル1に供給する方法も採用できる。ガス状の燃料あるいは酸化剤を使用する場合には、それらの圧力を調整して発電セル1に供給する方法も採用できる。外気に向けて開放された吸気口を供給部とし、自然吸気によって空気を取り入れる場合には、吸気口の面積を変更する方法も採用できる。これら以外の方法も採用できる。
本実施形態では、過度の発熱を引き起こす過電圧の要因がセルスタックの一部の発電セルにおいて燃料あるいは酸化剤が不足したことによる場合、該当する発電セルの電圧が低下して、セルスタックの発熱量が増加し、これが昇温速度に反映される。このため、燃料あるいは酸化剤の不足を検知することができる。発熱量の増加量は、電圧低下の値と電流値によって決定されるため、電流値に従って昇温速度の停止判定値を設定すると、全ての出力電流域において、精度よく燃料あるいは酸化剤の不足を検出することが可能となる。
さらに、軽微な燃料あるいは酸化剤の不足が生じ、顕著な電圧低下を伴わずにスタックの温度が上昇した場合であっても、同一の検出器を用いてスタックの最高温度を管理できる。このため、簡易なシステムにより、燃料あるいは酸化剤の不足を検知し、スタックの損傷を回避することが可能となる。
また、スタックを構成する特定の単セルにおいて、燃料あるいは酸化剤の不足が優先的に発生し、発熱が進行するよう構成されたスタックにおいて、少なくとも上記した特定の単セルの温度を検知する。これにより、より早期に燃料あるいは酸化剤の不足を検知することが可能となる。そして、燃料あるいは酸化剤の不足を検知して、燃料あるいは酸化剤の不足に伴う発熱により、燃料電池が劣化・損傷することを回避できる。
<発明との比較>
第1実施形態の燃料電池装置10は、高分子電解質膜23を挟んで触媒層22と触媒層24とを配置した発電セル1を積み重ねて直列に接続したセルスタック10Sを備えている。そして、セルスタック10Sの中から選択された発電セル1に配置されて温度Tを検知する温度検知素子5と、温度検知素子5の出力から前記選択された発電セル1の昇温速度ΔTを演算する昇温速度演算(S13)と、予め定めた限界温度Tcutよりも温度Tが高い場合と、予め定めた限界昇温速度ΔTcutよりも昇温速度ΔTが高い場合とのいずれかに該当するとセルスタック10Sの運転を抑制する制御回路6とを備える。
燃料電池装置10では、1つ1つの発電セル1の起電力を計測して、起電力が低下した発電セル1を特定する代わりに、直列に接続された複数の発電セル1のどれかで過度の発熱が始まったか否かを温度検知によって判別する。起電力の低下と温度上昇とは一体不分離だし、開始した過度の発熱を停止させるには、セルスタック10S全体の運転を抑制するしかないので、そもそも発電セル1を特定する必要は無いのである。
また、温度検知素子5が配置されない発電セル1の高温も、熱伝導によって温度検知素子5の配置された発電セル1の温度上昇を引き起すので、温度検知によって、離れた発電セル1での過度の発熱の開始を検知できる。しかし、電圧検知の場合は、隣接していても電圧セルごとで起電力は独立しているので、1つの発電セル1における過度の発熱の開始を隣接する発電セル1の起電力からは判断できない。
ところで、電圧検知を温度検知に置き換えた場合、発電セル1における過度の発熱の開始と温度検知素子5における温度上昇との間にタイムラグを生じるので、限界温度に達するのを待っていたのでは過度の発熱への対処が手遅れになる可能性がある。そこで、昇温速度を検知して、昇温速度が限界昇温速度を越えている場合には、将来限界温度に達するのは確実と判断して、限界温度に達した場合と同様に、セルスタック10S全体の運転を緊急停止する。
従って、配線や端子が少なくて演算負荷も軽い温度検知システムによって、セルスタック10Sの1つの発電セル1における過度の発熱の開始を速やかに検知できる。そして、手遅れになる以前にセルスタック10Sの運転を停止させて、発電セル1を確実に保護できる。
燃料電池装置10における限界昇温速度ΔTcutは、図4に示すように、セルスタック10Sの出力電流値Iに応じて定められ、出力電流値Iが高い場合には低い場合よりも大きく設定される。
第1実施形態で温度検出される発電セル1は、セルスタック10Sを通常運転した際に温度Tが他の発電セル1よりも高くなる発電セル1である。
第2実施形態で温度検出される発電セル1は、セルスタック20Sを通常運転した際に燃料供給と酸化剤供給との少なくとも一方が他の発電セル1よりも困難になる発電セル1である。
第1実施形態で温度検出される発電セル1は、セルスタック10Sを通常運転した際に温度Tが他の発電セル1よりも高くなる発電セル1である。
第2実施形態の燃料電池装置20では、温度検出される発電セル1は、別の発電セル1を挟んでセルスタック20Sに複数配置される。
燃料電池装置10は、セルスタック10Sの出力電流を強制的に低下させる給電回路7を備え、制御回路6は、給電回路7を制御してセルスタック10Sの出力電流を低下させる。
燃料電池装置10における給電回路7は、セルスタック10Sに対する燃料供給を強制的に減少させる燃料供給電磁弁に置き換えて、制御回路6は、燃料供給電磁弁を制御してセルスタック10Sへの燃料供給を遮断して保護停止させてもよい。
第3実施形態の燃料電池装置は、高分子電解質膜23を挟んで触媒層22と触媒層24とを配置した発電セル1を積み重ねて直列に接続したセルスタック10を備える。通常運転した際の温度が他の発電セル1よりも高くなるよう意図的に配置された発電セル1に温度検知素子5を配置する。そして、温度検知素子5の検知温度が予め定めた限界温度よりも高い場合と、検知温度の上昇速度が予め定めた限界昇温速度よりも高い場合とのいずれかに該当すると、セルスタック10の運転を停止させて発電セル1を保護する。
これにより、配線や制御回路の配置を優先して、温度検知する発電セル1を任意の位置に配置できる。また、意図せざる位置で過度の発熱を生じる可能性を減らして、燃料供給等の問題発生を確実に検知できる。
燃料電池装置10は、高分子電解質膜23を挟んで触媒層22と触媒層24とを配置した発電セル1を積み重ねて直列に接続したセルスタック10を備える。その運転方法では、発電セル1の温度が予め定めた限界温度よりも高い場合と、発電セル1の温度上昇速度が予め定めた限界昇温速度よりも高い場合とのいずれかに該当すると、セルスタック10Sの運転を停止させて発電セル1を保護する。
本発明の燃料電池装置によれば、セルスタック内の一部セルにおいて過度の発熱を引き起こしたとしても、温度検出によって速やかに該現象を検知し、燃料電池の発電を保護・停止することができる。
第1実施形態の燃料電池装置におけるセルスタックの構成の説明図である。 第1実施形態の制御回路における保護停止制御のフローチャートである。 発電セルの電流I−電圧V曲線の説明図である。 停止判定値ΔTcutの設定の説明図である。 第1実施形態の燃料電池装置のシステムのブロック図である。 第2実施形態の燃料電池装置のシステムのブロック図である。 第2実施形態の制御回路における保護停止制御のフローチャートである。
符号の説明
1 発電セル
3 燃料供給部(タンク)
4 酸化剤供給部(大気)
5 温度検知手段(温度検知素子)
6 制御手段(制御回路)
7 出力低下手段(給電回路)
10、20 燃料電池装置
10S、20S セル積層体(セルスタック)
22 燃料極(触媒層)
23 電解質層(高分子電解質膜)
24 酸化剤層(触媒層)

Claims (10)

  1. 電解質層を挟んで燃料極と酸化剤極とを配置した発電セルを積み重ねて直列に接続したセル積層体を備えた燃料電池装置において、
    前記セル積層体の中から選択された発電セルに配置されて温度を検知する温度検知手段と、
    予め定めた限界温度よりも前記温度が高い場合に、前記セル積層体の運転を抑制させる抑制手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記温度検知手段の出力から前記選択された発電セルの昇温速度を演算する昇温速度検知手段を備え、
    前記抑制手段は、前記限界温度よりも前記温度が低い場合でも、予め定めた限界昇温速度よりも前記昇温速度が高い場合には、前記セル積層体の運転を抑制することを特徴とする燃料電池装置。
  3. 前記限界昇温速度は、前記セル積層体の出力電流値に応じて定められ、前記出力電流値が高い場合には低い場合よりも大きく設定されることを特徴とする請求項2記載の燃料電池装置。
  4. 前記選択された発電セルは、前記セル積層体を通常運転した際に燃料供給と酸化剤供給との少なくとも一方が他の発電セルよりも困難になる発電セルであることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の燃料電池装置。
  5. 前記選択された発電セルは、前記セル積層体を通常運転した際に温度が他の発電セルよりも高くなる発電セルであることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の燃料電池装置。
  6. 前記選択された発電セルは、別の発電セルを挟んで前記セル積層体に複数配置されることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の燃料電池装置。
  7. 前記セル積層体の出力電流を強制的に低下させる出力低下手段を備え、
    前記抑制手段は、前記出力低下手段を制御して前記セル積層体の出力電流を低下させることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の燃料電池装置。
  8. 前記セル積層体に対する燃料供給を強制的に減少させる燃料供給減少手段を備え、
    前記抑制手段は、前記燃料供給減少手段を制御して前記セル積層体への燃料供給を低下させることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の燃料電池装置。
  9. 固体高分子電解質層を挟んで燃料極と酸化剤極とを配置した発電セルを積み重ねて直列に接続したセル積層体を備えた燃料電池装置において、
    通常運転した際の温度が他の発電セルよりも高くなるよう意図的に形成もしくは配置された発電セルに温度検知手段を配置し、
    前記温度検知手段の検知温度が予め定めた限界温度よりも高い場合と、前記検知温度の上昇速度が予め定めた限界昇温速度よりも高い場合とのいずれかに該当すると、前記セル積層体の運転を停止させる制御手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池装置。
  10. 固体高分子電解質層を挟んで燃料極と酸化剤極とを配置した発電セルを積み重ねて直列に接続したセル積層体を備えた燃料電池装置において、
    前記発電セルの温度が予め定めた限界温度よりも高い場合と、前記発電セルの温度上昇速度が予め定めた限界昇温速度よりも高い場合とのいずれかに該当すると、前記セル積層体の運転を停止させる制御手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池装置。
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